JPH0575054U - 軽量ステアリングホイ−ル芯金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量構造であって、しかも溶接し易く、しか
も衝撃に対する緩衝性能にも優れた芯金を提供すること
を目的とする。 【構成】 中空パイプを使用したリム芯金１よりなる軽
量ステアリングホイ−ル芯金において、上部スポ−ク芯
金５及び下部スポ−ク芯金６をプレス加工板材で構成
し、前記下部スポ−ク芯金６の中央部に衝撃時に撓む屈
曲部８を設けた。又中空リム芯金の頂部に中実芯材２を
嵌挿し、該中実芯材２の端部で中空リムを溶接３して溶
接部の強度を増し、さらに上部スポ−ク芯金の溶接部近
傍下部に偏平押圧部９を設けて衝撃時の可撓性を改善し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は軽量ステアリングホイ−ルの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来ステアリングホイ−ルのリムの芯金とスポ−クの芯金は何れも中実の棒状 鋼材が用いられたが中実であるため重さが嵩むという欠点がある。このため最近 その軽量化をはかるためにリム芯金やスポ−ク芯金に中空のパイプ状鋼材が用い られるようになった。しかし図６に示すようにパイプ状のリム芯金ａと棒状のス ポ−ク芯金ｂを溶接する場合、パイプ状リム芯金ａの肉厚が薄いため、溶接強度 に問題がある。

【０００３】 このような問題を解決すべく、図６に示す如く、スポ−ク部をリム部の運転者 側に片寄せて形成したステアリングホイ−ル本体の中実のスポ−ク芯金ｂが溶接 ｄされるリム芯金ａの一部を中実部とし他を中空部ｃとしたものが開示されてい る(実開昭56−49674号）。

【０００４】 これによればステアリングホイ−ル本体の中実のスポ−ク芯金ｂが溶接される リム芯金ａの一部を中実部としたので、スポ−ク芯金ｂの溶接時にリム芯金ａの 強度が不足するおそれがなく、又リム芯金ａ中に溶接滓が介入するおそれもない 。更にスポ−ク芯金ｂはリム芯金の運転者側に片寄せて取付けられるためリム芯 金ａは中空部に比べて中実部が少なく全体の重量を軽量化することが出来、かつ 溶接強度が大であるため一方に偏って取付けられたスポ−ク芯金ｂに加わる偏っ た負荷に対しても充分な強度を出すことができるというものである。 又このようにリム芯金が中空パイプや中実棒で構成されると、衝撃に対する強 度の点で問題があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 軽量構造であって、しかも溶接し易く、しかも衝撃に対する緩衝性能にも優れ た芯金を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

中空パイプを使用したリム芯金よりなる軽量ステアリングホイ−ル芯金におい て、上部スポ−ク芯金５及び下部スポ−ク芯金６をプレス加工板材で構成し、前 記下部スポ−ク芯金６の中央部に衝撃時に撓む屈曲部８を設けた。 又中空リム芯金の頂部に中実芯材２を嵌挿し、該中実芯材２の端部で中空リム を溶接して溶接部の強度を増し、さらに上部スポ−ク芯金の溶接部近傍下部に偏 平押圧部９を設けて衝撃時の可撓性を改善した。

【０００７】

【実施例】

図に基いて説明する。図１において、１は中空パイプよりなるリム芯金、２は 中空のリム芯金１の頂部を中心としてその両側に挿入した短尺の中実芯材で、中 空リム芯金１の端部はこの中実芯材２の端部近傍で溶接３し、溶接強度を保つよ うにしている。

【０００８】 ４はボス部、５はボス部とリム芯金１間を結ぶ上部スポ−ク芯金、６は上部ス ポ−ク芯金５とリム芯金１の下部を結ぶ下部スポ−ク芯金である。上部と下部ス ポ−ク芯金５と６は共に金属板よりなっている。

【０００９】 上部スポ−ク芯金５は中心部でボス部４に溶接されており、端部ではリム芯金 １に溶接部７で結合されている。又下部スポ−ク芯金６は図５に示す如く平板を プレス加工したもので一端は上部スポ−ク芯金５に溶接部７で固着され、他端は リム芯金１に溶接部７で固着されている。下部スポ−ク芯金６は上部スポ−ク芯 金５との溶接部近傍が最も巾広で、徐々に細巾となっており、中央部では平面視 く字型の屈曲部８となっている。符号９の部分はステアリングホイ−ルの上部ス ポ−ク芯金の溶接部よりやゝ下部に設けた扁平押圧部である。

【００１０】

【効果】

さて以上のような構成であって、リム部を中空リム芯金１として軽量化したが 、頂部の一部に中実芯材２を挿入して中空リム芯材溶接部の補強と重量調整用の ウエイトを兼ねさせている。 又スポ−ク部芯金を板材で構成したので、これ又軽量化が可能となる一方、製 作を容易化している。 さらに、中空リム芯材の上部スポ−ク部芯金５の溶接部７の近傍下部に偏平押 圧部９を設けたので、衝撃を受けたとき、前記下部スポ−ク芯金６の屈曲部８の 存在と相埃ってこれらの部分で容易に撓み、運転者の安全を図ることが可能であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るステアリングホイ−ル芯材の平面
図。

【図２】図１の要部拡大平面図。

【図３】図１のＩＩＩ矢視図。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ断面図。

【図５】図２のＶ−Ｖ断面図。

【図６】公知考案の平面図。

【符号の説明】

１ リム芯金 ２ 中実芯材 ３ 溶接部 ４ ボス部 ５ 上部スポ−ク芯金 ６ 下部スポ−ク芯
金 ７ 溶接部 ８ 屈曲部 ９ 偏平押圧部

フロントページの続き (72)考案者 酒井 哲巳 東京都品川区北品川五丁目十番三号 泉自 動車株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空パイプを使用したリム芯金よりなる
   軽量ステアリングホイ−ル芯金において、上部スポ−ク
   芯金(５)及び下部スポ−ク芯金(６)をプレス加工板材で
   構成し、前記下部スポ−ク芯金(６)の中央部に衝撃時に
   撓む屈曲部(８)を設けたことを特徴とする軽量ステアリ
   ングホイ−ル芯金。
2. 【請求項２】 中空リム芯金の頂部に中実芯材(2)を嵌
   挿し、該中実芯材(2)の端部で中空リム芯金を溶接し、
   前記上部スポ−ク芯金の溶接部近傍下部に衝撃時に撓む
   偏平押圧部(９)を設けた請求項１の軽量ステアリングホ
   イ−ル芯金。