JPH0574801U

JPH0574801U - 手押鉋盤における定盤昇降装置

Info

Publication number: JPH0574801U
Application number: JP2247892U
Authority: JP
Inventors: 和幸佐藤; 寿徳松下
Original assignee: 株式会社日立工機原町
Priority date: 1992-03-13
Filing date: 1992-03-13
Publication date: 1993-10-12

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案の目的は、定盤の昇降動作を円滑に行
ない、また、移動量を目的に応じ変えられるようにする
ことである。【構成】フレーム１上に可転軸支された鉋胴２の前後
に前定盤４、後定盤５を載置し、フレーム１と夫々の定
盤４、５を平行なリンク６で連結し、一方のリンクを延
長し、先端にメネジを有するピン７を軸支し、調心ベア
リング８で軸受される昇降ネジ９と螺嵌合する。昇降ネ
ジ６回転時、調心ベアリング８はリンク６の揺動動作に
対応し、軸受部にかかる曲げモーメントを吸収する。ま
た、昇降ネジ９に減速比の異なる２連のギヤを設け、ハ
ンドルシャフトには前記２連のギヤに夫々かみあうギヤ
を固着し、前記ハンドルシャフトの移動によりギヤのか
けかえを行い、昇降ハンドル１０の１回転あたりの移動
量を変える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は手押鉋盤の定盤昇降装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の昇降装置は、実開昭５５−１８０４号に記載されているように、フレームと定盤を２本の平行なリンクで接続し、一方のリンクを延長し、フレームに軸支された昇降ネジと螺嵌合し、昇降ハンドルで昇降ネジを回転させて定盤を昇降するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の昇降装置では、リンクと昇降ネジの嵌合部はリンクの支点を基点に回動する揺動運動である。しかし、昇降ネジは揺動不能に軸支されているため、昇降ハンドルで昇降ネジを回すと、軸直交方向の変位量を吸収する構造となっていないため、軸受部に過大な曲げモーメントが作用し動作が悪かった。また、手押鉋盤の定盤は、切込調整を行なう場合、切込量調整等は微動移動、鉋刃の調整及び交換時は大きく移動しなければならず、従来の昇降装置では、上記操作を両方満足することができなかった。本考案の目的は、定盤の昇降動作を円滑に行ない、また、移動量を目的に応じ変えられるようにすることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、昇降ネジ軸受部にリンクの揺動動作に対応できる調心ベアリングを使用することにより達成される。また、昇降ネジとハンドルシャフト間を減速比の異なる二種類のギヤで選択的連結することにより、昇降ハンドル１回転あたりの移動量を変えることができる。

【０００５】

【作用】

上記のように構成された定盤昇降装置は、軸受部の調心ベアリングがリンクの揺動動作に対応でき、軸受部にかかる曲げモーメントを吸収できる。また、２連ギヤをかけかえることにより、使用目的に応じて移動量を変えることができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１及び図２を用いて説明する。図において、１はフレーム、２はフレーム上に載置され可転軸支された鉋胴、３は鉋刃、４は加工材を載置するための前定盤で、５は後定盤である。フレーム１と各定盤４，５は夫々平行なリンク６で回転可能に軸支され、一方のリンク６を下方に延長し、他端にメネジを有するピン７が軸支される。９はピン７と螺嵌合された昇降ネジであり、軸受部にはリンク６の揺動動作に対応できる調心ベアリング８を用いる。また、昇降ネジ９の他端には昇降ハンドル１０を固着する。上記構成において、昇降ハンドル１０を回転すると、昇降ネジ９はリンク６の揺動動作に連動しながら、リンク６を回転させ各定盤４，５が昇降移動をする。また、図３に示すように、昇降ネジ９の一端に歯数の異なるギヤ１２，１３を固着する。また、ギヤ１２，１３にそれぞれかみ合うギヤ１４，１５を有するハンドルシャフト１１をフレーム１に軸支し、ハンドルシャフト１１の他端には昇降ハンドル１０を固着する。上記構成においては、切込量調整等で微動移動を必要とする場合、ハンドルシャフト１１を昇降ハンドル１０側方向に移動して、ギヤ１２とギヤ１４を嵌合させると、昇降ネジ９の回転が低速となり、各定盤４，５の移動量は小さくなる。また、鉋刃の交換時等大きな移動を必要とする場合は、ハンドルシャフト１１を反対方向に移動し、ギヤ１３とギヤ１５を嵌合させると、昇降ネジ９の回転が高速となり、各定盤４，５の移動量は大きくなる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、昇降装置の軸受部に調心ベアリングを用いることにより、リンクの揺動時軸受部にかかる曲げモーメントが吸収され、昇降動作が円滑になる。また、昇降装置のフレーム軸支側に歯数の異なる２連のギヤを用いることにより、切込量の調整及び鉋刃の交換時における昇降ハンドル１回転あたりの上下移動量を簡単に変えることができ、操作性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】変速機構を示す正面図である。

【符号の説明】

１はフレーム、２は鉋胴、３は鉋刃、４は前定盤、５は
後定盤、６はリンク、７はピン、８は調心ベアリング、
９は昇降ネジ、１０は昇降ハンドル、１１はハンドルシ
ャフト、１２，１３，１４，１５はギヤである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フレーム上に鉋刃を有する鉋胴を載置し、
その前後に前定盤、後定盤を配置してなる手押鉋盤にお
いて、フレームと前定盤、フレームと後定盤を夫々に平
行したリンクで連結し、どちらか一方のリンクを延長
し、先端にメネジを有するピンを軸支し、前記フレーム
には軸受部に調心ベアリングを用いた昇降ネジを軸支
し、該昇降ネジの一端に昇降ハンドルを取付け、ネジ部
は前記ピンと螺嵌合したことを特徴とする手押鉋盤にお
ける定盤昇降装置。
【請求項２】上記昇降ネジのフレーム軸支側に歯数の異
なる２連のギヤを固着し、該ギヤに対応した２連のギヤ
を有するハンドルシャフトを配設し、ハンドルシャフト
は軸方向へ移動可能とし、ギヤのかけかえを可能とした
ことを特徴とする請求項１記載の手押鉋盤における定盤
昇降装置。