JPH0574706A - 単結晶半導体膜の製造方法 - Google Patents

単結晶半導体膜の製造方法

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JPH0574706A
JPH0574706A JP23612991A JP23612991A JPH0574706A JP H0574706 A JPH0574706 A JP H0574706A JP 23612991 A JP23612991 A JP 23612991A JP 23612991 A JP23612991 A JP 23612991A JP H0574706 A JPH0574706 A JP H0574706A
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JP
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film
single crystal
opening
silicon film
crystal semiconductor
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JP23612991A
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Kazuyuki Sugahara
和之 須賀原
Takashi Ipposhi
隆志 一法師
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 すでにデバイスが作製された単結晶半導体基
板上に絶縁体を介して結晶軸が単結晶半導体基板と同一
の単結晶半導体膜を得る。 【構成】 デバイスが作製された単結晶シリコン基板1
上に層間絶縁膜5を形成し、この層間絶縁膜5に単結晶
シリコン基板1まで達する開口部6Aを設ける。この開
口部6A内および層間絶縁膜5上に非晶質シリコン膜9
を設ける。この非晶質シリコン膜9を固相成長させて、
開口部6A内とその周辺の非晶質シリコン膜9を単結晶
シリコン基板1と結晶軸が同じ単結晶化シリコン膜10
にする。層間絶縁膜5上に多結晶シリコン膜12を堆積
し、これにレーザ光を照射して単結晶化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、単結晶半導体膜の製
造方法に関し、特にレーザ光を用いて絶縁体上に単結晶
の半導体膜を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高性能化を図るために、回
路素子を誘電体で分離して浮遊容量の少ない半導体集積
回路を製造する試み、さらには回路素子を立体的に多層
積層化した積層型半導体装置いわゆる三次元回路素子を
製造する試みが従来からなされており、その一工程とし
て絶縁体上に堆積された非単結晶の半導体層にレーザ光
を照射することによりこの半導体層のみを加熱、溶融し
て再結晶化させ、単結晶化された半導体層を形成する工
程がある。
【0003】図6のAは単結晶半導体膜を製造する従来
の方法を説明するための基板構造の平面図であり、そし
て図6のBは図6のA中のイ−イ線沿いの断面図であ
る。この図6において、1は単結晶半導体基板例えば単
結晶シリコン基板、2はこの単結晶シリコン基板1の一
部に形成されたデバイス分離用酸化膜(例えばSi
2)、2Aはこの分離用酸化膜2および単結晶シリコ
ン基板1の一部上に更に形成された分離用酸化膜、3は
絶縁膜を介して単結晶シリコン基板1の一部上に形成さ
れ、燐を高濃度にドープした厚さ3000Åの多結晶シ
リコンからなるゲート電極、4は単結晶シリコン基板1
の一部上に形成され、厚さ3000Åのタングステンシ
リサイド(WSi2 )からなる配線、5はこれら単結晶
シリコン基板1、分離用酸化膜2,2A,ゲート電極3
および配線4を覆って化学的気相成長法(CVD法)に
より形成された厚さ1〜2μmの絶縁体例えば層間絶縁
膜、6はこの層間絶縁膜5に、単結晶シリコン基板1に
達するまで開口されたサイズ1.4×1.4μmの開口
部、7はこの開口部6内を埋めると共に層間絶縁膜5上
に堆積された厚さ5000Åの多結晶シリコン膜であっ
て、シラン(SiH4 )をソースガスとしかつ被着温度
が620℃のCVD法により形成される。なお、開口部
6の深さ(従って開口部6近傍の層間絶縁膜5の膜厚)
は2μmとなる。8はCVD法により多結晶シリコン膜
7上に堆積されたシリコン窒化膜(以下、窒化膜と称す
る)である。この窒化膜8は開口部6の上方に在って開
口部6と同じサイズ(1.4×1.4μm)の正方形状
のものと、層間絶縁膜5の上方に在って幅5μm、間隔
10μmのストライプ状のものとが多結晶シリコン膜7
上でパターニングされている。更に、単結晶シリコン基
板1、分離酸化膜2,2A、ゲート電極3および配線4
により1層目のMOSFETが形成されている。
【0004】次に、この1層目のMOSFETの上に層
間絶縁膜5を介して2層目のMOSFETを作成するた
め、層間絶縁膜5上に堆積された多結晶シリコン膜7を
エネルギー線例えばレーザ光の照射により単結晶化する
必要がある。そこで、この多結晶シリコン膜7をレーザ
光により単結晶化する方法について説明する。図6で説
明した基板構造に直径100μmに絞った連続発振のア
ルゴンレーザ光を走査速度25cm/sで走査しながら
図中左から右の方向に照射する。レーザ光の照射により
多結晶シリコン膜7は溶融し、固化再結晶化して単結晶
シリコンになるわけであるが、この再結晶化が開口部6
から起こることによって単結晶化した多結晶シリコン膜
つまり単結晶化シリコン膜の結晶軸は単結晶シリコン基
板1の結晶軸と同一になる。ここで窒化膜8はアルゴン
レーザ光の反射防止膜として働き、幅5μm、間隔10
μmのストライプ状の窒化膜8は開口部6からの結晶成
長が長く維持されるように横方向の温度分布を制御する
ために設けられている。また開口部6は100μmから
1mmの間隔で形成されている。この再結晶化の機構に
ついては、第18回国際固体素子、材料コンファレンス
(1986年)の第565〜568頁に掲載された論文
“レーザ再結晶化によるSOIフィルムの方位制御”に
詳細に述べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法による
絶縁体上の単結晶半導体膜は以上のように形成されてい
た。ところで多結晶シリコン膜7を再結晶化後その結晶
軸を単結晶シリコン基板1のそれと同一にするためには
次の2つの条件を満たす必要がある。(1)開口部6内
の多結晶シリコン膜7が完全に溶融すること、(2)固
化再結晶化が単結晶シリコン基板1から始まることであ
る。シリコンの熱伝導率は酸化膜のそれに比べて10倍
程度大きい。従って層間絶縁膜5上の多結晶シリコン膜
7は開口部6内の多結晶シリコン膜7に比べてより低い
レーザパワーで溶融する。従って、層間絶縁膜5の膜厚
が厚くなるほど開口部6内の多結晶シリコン膜7を溶融
させることが困難になる。図6に示すような基板構造に
おいて、同一のレーザパワーで開口部6内の多結晶シリ
コン膜7と層間絶縁膜5上の多結晶シリコン膜7を溶融
させるためには開口部6のサイズを1.6×1.6μm
以下にする必要があることが分かった。さて開口部6の
サイズが小さい場合は、開口部6内の多結晶シリコン膜
7は完全に溶融するが、開口部6から単結晶シリコン基
板1への熱伝導が小さくなるため、固化再結晶化が開口
部6から起こらず、反射防止膜である窒化膜8の存在し
ない温度の低い点B(図6のA中に示す)から起こる現
象が発生することがあることが分かった。このような場
合は、溶融した多結晶シリコン膜7は単結晶シリコン基
板1から固化再結晶化しないため再結晶化後の多結晶シ
リコン膜7の結晶軸は単結晶シリコン基板1のそれと同
一にならない(シーディングしない)。図6に示すよう
な基板構造においては、開口部6のサイズが1.4×
1.4μm以下でこのような現象が起こることが分かっ
た。以上の実験事実から、上記2つの条件を満たすため
には開口部6のサイズを1.4×1.4μmから1.6
×1.6μmの間に設定する必要がある。ところが写真
製版技術においてはレジストの寸法シフトを±0.1μ
m内に押さえることは困難である。また半導体プロセス
において、絶縁膜や半導体膜の膜厚は基板(ウエハ)内
で10%の変動が存在する。さらにレーザ光のパワーも
±0.5%程度の変動が避けられない。レーザ再結晶化
時の温度分布は絶縁膜や半導体膜の膜厚、開口部サイズ
およびレーザパワーの影響を受けるため、半導体プロセ
ス中に通常発生する各種パラメータの変動によりシーデ
ィングするための条件が満たされない領域が基板内で発
生する。したがって三次元回路素子の上層のシリコン膜
の結晶軸を基板全体にわたってそろえることは不可能で
あった。
【0006】三次元回路素子の上層のデバイスはレーザ
再結晶化された単結晶化シリコン上に作成される。デバ
イスとしてMOSFETを作製するとすれば、単結晶シ
リコン膜に異なった結晶軸を持つ結晶が含まれている場
合、結晶面によってゲート酸化膜界面の界面密度が変化
し、しきい値電圧の変動を招く、バイポーラトランジス
タを作製する場合は、結晶面方位(面方向)によって荷
電坦体(電子または正孔)の有効質量が変化するために
動作特性が変化する。LSI中に特性の異なったデバイ
スが存在するとその回路の動作速度が最も動作速度の遅
い素子によって律速され、他の回路への信号の授受が遅
れることによってLSI全体の機能が損なわれる。また
単結晶シリコン膜に異なった結晶軸を持つ結晶が含まれ
ている場合、異なった結晶軸を持つ結晶は一般的に結晶
成長しにくい結晶であることが多く、再結晶化時に結晶
欠陥が発生する。この結晶欠陥はデバイスの特性を劣化
させ、最悪の場合はデバイスの動作が損なわれる。この
ように単結晶シリコン膜の結晶軸が異なっていると、三
次元回路素子が動作しなくなるためチップの歩留を低下
させるという問題点があった。
【0007】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、結晶軸を基板全体にわたってそ
ろえることができる単結晶半導体膜の製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる単結晶
半導体膜の製造方法は、絶縁体上の非単結晶半導体膜を
再結晶化する前に、前記絶縁体に形成された開口部の周
辺まで単結晶半導体膜を形成するものである。また、第
1の絶縁体上に第1の単結晶半導体膜を形成してから単
結晶半導体基板上に1層目のデバイスを形成し、このデ
バイスおよび前記第1の単結晶半導体膜上に第2の絶縁
体を形成し、この第2の絶縁体に2層目のデバイスのた
めの第2の開口部を形成し、この第2の開口部および前
記第2の絶縁体上に第2の単結晶半導体膜を形成するも
のである。
【0009】
【作用】この発明では開口部の周辺まで設けられた単結
晶半導体膜が存在するため、あるいは第2の絶縁体に設
けられた第2の開口部は単結晶成長のシードが常に熱伝
導率の小さな第1の絶縁体上に存在するために、半導体
プロセスにおいて各種膜厚、寸法が変動しても容易に溶
融し、かつ確実に単結晶半導体から再結晶化するため
に、絶縁体上の半導体膜の結晶軸を単結晶シリコン基板
のそれと常に同一にする。
【0010】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図1
〜図3について説明する。これら図1〜図3はこの発明
の一実施例を説明するための工程順の断面図である。図
1のAにおいて、1.2.2A.3〜5は図6に示した
ものと同じである。6Aは所定のサイズ例えば1.5×
1.5μmの開口部である。次に、図1のBに示すよう
に、基板構造全面に非晶質シリコン膜9を堆積する。こ
の非晶質シリコン膜9はシランをソースガスとして55
oC のCVD法によって層間絶縁膜5上に厚さ500
Å堆積される。厚さ5000Åの非晶質シリコン膜9を
堆積することにより、開口部6A内を全て非晶質シリコ
ン膜9で埋めることができる。次に、この基板構造を電
気炉中で600oC で20時間アニールする。アニール
後、図2のAに示すように、開口部6A内およびこの開
口部6Aのエッジから4μmの非晶質シリコン膜9は単
結晶シリコン基板1をシードとして成長し、単結晶シリ
コン基板1と同じ結晶軸を持った単結晶半導体膜すなわ
ち単結晶化シリコン膜10に再結晶化する。その他の領
域の非晶質シリコン膜9は非晶質シリコン膜9内および
非晶質シリコン膜9と層間絶縁膜5の界面に発生したラ
ンダムな結晶成長核から再結晶化し、多結晶化シリコン
膜11になる。次に図2のBに示すように、多結晶化シ
リコン膜11だけをエッチング技術により除去する。そ
の後、図3のAに示すように、厚さ5000Åの非単結
晶半導体膜例えば多結晶シリコン膜12をシランをソー
スガスとした620℃のCVD法により単結晶化シリコ
ン膜10および層間絶縁膜5上に堆積する。この後は、
従来の方法と同様な方法により多結晶シリコン膜12上
に窒化膜8Aを形成し、レーザ光を照射して多結晶シリ
コン膜12の単結晶化を行う。
【0011】実施例1において、(1)レーザパワーが
小さくなる、(2)層間絶縁膜5の膜厚が薄くなる、
(3)開口部6Aのサイズが大きくなる、(4)窒化膜
8Aの幅が細くなる等の半導体プロセスの変動によって
開口部6A内の単結晶化シリコン膜10が溶融しない、
すなわち単結晶シリコン基板1からのシーディングが起
こらない条件になつても、開口部6Aの周辺部の単結晶
化シリコン膜10上にある多結晶シリコン膜12は層間
絶縁膜5上にあるために容易に溶融し、単結晶化シリコ
ン膜10を再結晶化の種として多結晶シリコン膜12は
結晶軸が単結晶シリコン基板1と同じ単結晶になる。こ
れと反対に、(5)レーザパワーが大きい、(6)層間
絶縁膜5の膜厚が厚い、(7)開口部6Aのサイズが小
さい、(8)窒化膜8Aの幅が太くなる等の半導体プロ
セスの変動が起こった場合には、開口部6A内の単結晶
化シリコン膜10が溶融し、単結晶シリコン基板1を再
結晶化の種として多結晶シリコン膜12は結晶軸が単結
晶シリコン基板1の結晶軸と同じ単結晶になる。なお、
開口部6Aのサイズが1.4×1.4μmより小さい場
合には、開口部6Aの周辺部の単結晶化シリコン膜10
を再結晶化の種として多結晶シリコン膜12は結晶軸が
単結晶シリコン基板1と同じ単結晶になる。このように
この発明の実施例1によれば、半導体プロセスの各種パ
ラメータが±10%程度変動してもシーディングは良好
に行われ、基板構造全体に単結晶シリコン基板1と同じ
結晶軸を持った単結晶シリコン膜が得られる。実験によ
れば、実施例1の構造において、開口部6Aから2μm
以上離れた所まで単結晶化シリコン膜10か存在すれ
ば、シーディングが良好に行われることが分かった。再
結晶化後、窒化膜8Aを除去する。単結晶化した多結晶
シリコン膜つまり単結晶化シリコン膜13はその後MO
SFETの活性層としてパターニングされ、分離用酸化
膜2B、ゲート電極3A、アルミニウムによる配線4A
を行って上層のMOSFETを作成することにより、2
層構造の三次元回路素子が完成する。図3のBに完成し
た三次元回路素子の断面図を示す。
【0012】実施例2.この発明の他の実施例を図4お
よび図5について説明する。これら図4および図5はこ
の発明の他の実施例を説明するための工程順の断面図で
ある。まず図4のAに示すように、単結晶シリコン基板
1に選択酸化法によって厚さ5000Åの第1の絶縁体
例えば酸化膜14と例えば4×4μmの第1の開口部1
5を形成する。この基板構造上に、図4のBに示すよう
に、厚さ5000Åの多結晶シリコン膜16を形成し、
この上に更に窒化膜17を形成する。この窒化膜17は
図6のAに示したように第1の開口部15の上方の正方
形状のものと、幅5μm、間隔10μmのストライプ状
のものとにパターニングする。多結晶シリコン膜16を
上述したレーザ再結晶化法によって再結晶化し、単結晶
シリコン基板1と同じ結晶軸を持つ第1の単結晶半導体
膜すなわち単結晶化シリコン膜18にしたのが図4のC
である。次に図4のDに示すように、第1の開口部15
の周辺10μmの単結晶化シリコン膜18と酸化膜14
を残して、単結晶化シリコン膜18と酸化膜14を除去
する。この単結晶化シリコン膜18と酸化膜14を除去
した領域に1層目のデバイスを作製した後に、ここでは
第2の絶縁体である層間絶縁膜5を形成したのが図5の
Aである。この図5のAにおいて、2,2Aは分離用酸
化膜、3はゲート電極、4は配線である。次に図5のB
に示すように、第1の開口部15から5μm離れた位置
に第2の開口部6Aを開口する。更に図5のCに示すよ
うに、第2の開口部6A内および層間絶縁膜5上に非単
結晶の半導体膜例えば多結晶シリコン膜7を堆積する。
この多結晶シリコン膜7はシランをソースガスにした6
20oC のCVD法で膜厚5000Å堆積される。その
後は従来の方法と同様にレーザ光を照射して、多結晶シ
リコン膜7を溶融再結晶化させて単結晶化する。
【0013】実施例2において、1回目のレーザ再結晶
化工程では酸化膜14の膜厚が薄いために第1の開口部
15上の多結晶シリコン膜16と酸化膜14上の多結晶
シリコン膜16を溶融させるためのレーザパワーの差が
少なくなるので、多結晶シリコン膜16は容易に単結晶
化シリコン膜18になる。2回目のレーザ再結晶化工程
では第2の開口部6A直下の単結晶化シリコン膜18は
熱伝導率の小さな酸化膜14上にあるので、第2の開口
部6A内の多結晶シリコン膜7と層間絶縁膜5上の多結
晶シリコン膜7を溶融させるためのレーザパワーの差は
小さくなり、多結晶シリコン膜7は容易に結晶軸が単結
晶シリコン基板1と同一の単結晶になる。実験によれ
ば、多結晶シリコン膜7の膜厚が5000Åの場合、酸
化膜14の膜厚が3000Åの時は第1の開口部15と
第2の開口部6Aを15μm以上離せば、5000Åの
時は5μm以上離せば、10000Åの時には3μm以
上離せば、多結晶シリコン膜7は結晶軸が単結晶シリコ
ン基板1と同一の単結晶になることが分かった。
【0014】なお、上記実施例1では開口部6A内を非
晶質シリコン膜9で完全に埋め込んだが、この発明にお
いては開口部6Aおよびその周辺に単結晶シリコン膜が
存在することが重要であるため、開口部内を非晶質シリ
コン膜9で完全に埋め込む必要は無い。また、上記実施
例1では非晶質シリコン膜9を単結晶化した後に多結晶
化したシリコン膜11を除去し、あらためて多結晶シリ
コン膜12を堆積したが、非晶質シリコン膜9を単結晶
化した後直接窒化膜8Aを堆積し、多結晶化したシリコ
ン膜11にレーザ再結晶化を行っても良い。この場合は
堆積する非晶質シリコン膜9の膜厚を単結晶化後に所定
の膜厚(5000Å)になるように設定しておく必要が
ある。それは非晶質シリコン膜9が単結晶化する際には
若干体積が減少するからである。
【0015】なお、上記実施例2では単結晶化シリコン
層18をレーザ再結晶化法で作製したが、単結晶シリコ
ンであればその製法は問わないことは言うまでも無い。
電子ビームを照射して単結晶化してもいいし、非晶質シ
リコンを堆積して、600℃で20時間アニールして単
結晶化(固相成長)させても良い。また単結晶化シリコ
ン層18は開口部15を介して単結晶シリコン基板1に
接続していなくても、上記実施例1と同様の効果を奏す
る。
【0016】さらに、上記実施例1,2では、2層構造
の三次元回路素子のための単結晶シリコン膜の製造方法
について記述したが、3層以上の三次元回路素子であっ
ても、第2層の単結晶半導体層を形成する際にこの発明
は有効である。
【0017】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、絶縁
体上の非単結晶半導体膜を再結晶化する前に、前記絶縁
体に形成された開口部の周辺まで単結晶半導体膜を形成
するか、或は第1の絶縁体上に第1の単結晶半導体膜を
形成してから単結晶半導体基板上に1層目のデバイスを
形成し、このデバイスおよび前記第1の単結晶半導体膜
上に第2の絶縁体を形成し、この第2の絶縁体に第2の
開口部を形成し、この第2の開口部および前記第2の絶
縁体上に第2の単結晶半導体膜を形成するようにしたの
で、レーザ再結晶化のプロセスマージンが拡大し、ウエ
ハ全面にわたって結晶軸が単結晶半導体基板と同一の半
導体膜が絶縁体上に得られ、三次元回路素子の製造歩留
を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の一部を説明するための断
面図である。
【図2】この発明の一実施例の他の一部を説明するため
の断面図である。
【図3】この発明の一実施例の残部を説明するための断
面図である。
【図4】この発明の他の実施例の一部を説明するための
断面図である。
【図5】この発明の他の実施例の残部を説明するための
断面図である。
【図6】従来の単結晶半導体膜の製造方法を説明するた
めの平面図および断面図である。
【符号の説明】
1 単結晶シリコン基板 3 ゲート電極 4 配線 5 層間絶縁膜 6A,15 開口部 7,12,16 多結晶シリコン膜 9 非晶質シリコン膜 10,18 単結晶化シリコン膜 11 多結晶化シリコン膜 14 酸化膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図1
〜図3について説明する。これら図1〜図3はこの発明
の一実施例を説明するための工程順の断面図である。図
1のAにおいて、1.2.2A.3〜5は図6に示した
ものと同じである。6Aは所定のサイズ例えば1.5×
1.5μmの開口部である。次に、図1のBに示すよう
に、基板構造全面に非晶質シリコン膜9を堆積する。こ
の非晶質シリコン膜9はシランをソースガスとして55
oC のCVD法によって層間絶縁膜5上に厚さ800
Å堆積される。厚さ000Åの非晶質シリコン膜9
を堆積することにより、開口部6A内を全て非晶質シリ
コン膜9で埋めることができる。次に、この基板構造を
電気炉中で600oC で20時間アニールする。アニー
ル後、図2のAに示すように、開口部6A内およびこの
開口部6Aのエッジから4μmの非晶質シリコン膜9は
単結晶シリコン基板1をシードとして成長し、単結晶シ
リコン基板1と同じ結晶軸を持った単結晶半導体膜すな
わち単結晶化シリコン膜10に再結晶化する。その他の
領域の非晶質シリコン膜9は非晶質シリコン膜9内およ
び非晶質シリコン膜9と層間絶縁膜5の界面に発生した
ランダムな結晶成長核から再結晶化し、多結晶化シリコ
ン膜11になる。次に図2のBに示すように、多結晶化
シリコン膜11だけをエッチング技術により除去する。
その後、図3のAに示すように、厚さ5000Åの非単
結晶半導体膜例えば多結晶シリコン膜12をシランをソ
ースガスとした620℃のCVD法により単結晶化シリ
コン膜10および層間絶縁膜5上に堆積する。この後
は、従来の方法と同様な方法により多結晶シリコン膜1
2上に窒化膜8Aを形成し、レーザ光を照射して多結晶
シリコン膜12の単結晶化を行う。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】実施例1において、(1)レーザパワーが
小さくなる、(2)層間絶縁膜5の膜厚がくなる、
(3)開口部6Aのサイズが大きくなる、(4)窒化膜
8Aの幅が細くなる等の半導体プロセスの変動によって
開口部6A内の単結晶化シリコン膜10が溶融しない、
すなわち単結晶シリコン基板1からのシーディングが起
こらない条件になつても、開口部6Aの周辺部の単結晶
化シリコン膜10上にある多結晶シリコン膜12は層間
絶縁膜5上にあるために容易に溶融し、単結晶化シリコ
ン膜10を再結晶化の種として多結晶シリコン膜12は
結晶軸が単結晶シリコン基板1と同じ単結晶になる。こ
れと反対に、(5)レーザパワーが大きい、(6)層間
絶縁膜5の膜厚がい、(7)開口部6Aのサイズが小
さい、(8)窒化膜8Aの幅が太くなる等の半導体プロ
セスの変動が起こった場合には、開口部6A内の単結晶
化シリコン膜10が溶融し、単結晶シリコン基板1を再
結晶化の種として多結晶シリコン膜12は結晶軸が単結
晶シリコン基板1の結晶軸と同じ単結晶になる。なお、
開口部6Aのサイズが1.4×1.4μmより小さい場
合には、開口部6Aの周辺部の単結晶化シリコン膜10
を再結晶化の種として多結晶シリコン膜12は結晶軸が
単結晶シリコン基板1と同じ単結晶になる。このように
この発明の実施例1によれば、半導体プロセスの各種パ
ラメータが±10%程度変動してもシーディングは良好
に行われ、基板構造全体に単結晶シリコン基板1と同じ
結晶軸を持った単結晶シリコン膜が得られる。実験によ
れば、実施例1の構造において、開口部6Aから2μm
以上離れた所まで単結晶化シリコン膜10存在すれ
ば、シーディングが良好に行われることが分かった。再
結晶化後、窒化膜8Aを除去する。単結晶化した多結晶
シリコン膜つまり単結晶化シリコン膜13はその後MO
SFETの活性層としてパターニングされ、分離用酸化
膜2B、ゲート電極3A、アルミニウムによる配線4A
を行って上層のMOSFETを作成することにより、2
層構造の三次元回路素子が完成する。図3のBに完成し
た三次元回路素子の断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/784

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デバイスが形成された単結晶半導体基板
    上に形成された絶縁体に、前記単結晶半導体基板まで達
    する所定のサイズの開口部を形成する工程と、前記開口
    部およびその周辺の絶縁体上に単結晶半導体膜を形成す
    る工程と、前記絶縁体上に非単結晶半導体膜を形成する
    工程と、前記非単結晶半導体膜にエネルギー線を照射し
    て溶融、固化させて単結晶化する工程とを含むことを特
    徴とする単結晶半導体膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 単結晶半導体基板上に第1の開口部を有
    する第1の絶縁体を形成する工程と、前記第1の開口部
    およびその周辺の前記第1の絶縁体上に第1の単結晶半
    導体膜を形成しかつ前記第1の単結晶半導体膜以外の領
    域の前記第1の絶縁体を除去する工程と、前記第1の単
    結晶半導体膜以外の領域にトランジスタ等のデバイスを
    形成する工程と、前記第1の単結晶半導体膜および前記
    デバイス上に第2の絶縁体を形成する工程と、前記第2
    の絶縁体に、前記第1の開口部に重ならない位置で前記
    第1の単結晶半導体膜まで達する所定のサイズの第2の
    開口部を形成する工程と、前記第2の開口部および前記
    第2の絶縁体上に非単結晶の半導体膜を形成する工程
    と、前記非単結晶半導体膜にエネルギー線を照射して溶
    融、固化させて単結晶化することにより第2の単結晶半
    導体膜を形成する工程とを含むこと特徴とする単結晶半
    導体膜の製造方法。
JP23612991A 1991-09-17 1991-09-17 単結晶半導体膜の製造方法 Pending JPH0574706A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100767335B1 (ko) * 2006-12-13 2007-10-17 이노필터 주식회사 도로 매립형 발광표지장치

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