JPH0574289A - パツフア形ガス遮断器 - Google Patents
パツフア形ガス遮断器Info
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- JPH0574289A JPH0574289A JP23470691A JP23470691A JPH0574289A JP H0574289 A JPH0574289 A JP H0574289A JP 23470691 A JP23470691 A JP 23470691A JP 23470691 A JP23470691 A JP 23470691A JP H0574289 A JPH0574289 A JP H0574289A
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- puffer
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
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- H01H33/70—Switches with separate means for directing, obtaining, or increasing flow of arc-extinguishing fluid
- H01H33/7015—Switches with separate means for directing, obtaining, or increasing flow of arc-extinguishing fluid characterised by flow directing elements associated with contacts
- H01H33/7076—Switches with separate means for directing, obtaining, or increasing flow of arc-extinguishing fluid characterised by flow directing elements associated with contacts characterised by the use of special materials
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- Organic Insulating Materials (AREA)
- Circuit Breakers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アークに晒されても熱分解することなく、沿
面の耐電圧性能を維持可能であるような消弧ノズルを実
現することにより、良好な遮断性能を有する信頼性の高
いパッファ形ガス遮断器を提供する。 【構成】 絶縁ガスを充填した容器内に、遮断部1を収
納する。遮断動作時には、可動電極部3を固定電極部2
から開離させると共に、パッファ部4の可動部9を駆動
して絶縁ガスを圧縮し、この圧縮ガスを消弧ノズル13
に導き、固定・可動電極部のアーク電極5,12間に発
生したアーク15に吹き付け、消弧する。消弧ノズル
が、PTFEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料
23によって構成され、内周面が100%セラミックス
21の組成とされ、そこから外周面に向かって傾斜的に
PTFE22の比率が増え、外周面では100%PTF
Eの組成とされる。
面の耐電圧性能を維持可能であるような消弧ノズルを実
現することにより、良好な遮断性能を有する信頼性の高
いパッファ形ガス遮断器を提供する。 【構成】 絶縁ガスを充填した容器内に、遮断部1を収
納する。遮断動作時には、可動電極部3を固定電極部2
から開離させると共に、パッファ部4の可動部9を駆動
して絶縁ガスを圧縮し、この圧縮ガスを消弧ノズル13
に導き、固定・可動電極部のアーク電極5,12間に発
生したアーク15に吹き付け、消弧する。消弧ノズル
が、PTFEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料
23によって構成され、内周面が100%セラミックス
21の組成とされ、そこから外周面に向かって傾斜的に
PTFE22の比率が増え、外周面では100%PTF
Eの組成とされる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パッファ形ガス遮断器
に係り、特に、消弧ノズルの材料組成の改良に関する。
に係り、特に、消弧ノズルの材料組成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大に伴い、変電所は
容量増加の一途をたどっている。しかも、電力の大量消
費地域である都市部における変電所の建設難から、変電
所は都市部から離れた地域に設置されるため、この遠隔
地の変電所から都市部に至る送電系統は、極めて長大化
しており、その送電効率を向上する目的で、大容量・高
電圧化される傾向にある。このような送電系統の大容量
・高電圧化に伴い、変電所や開閉所に用いられる遮断器
に要求される遮断容量も、増大の一途をたどり、現在5
50kVー63kAのものまで実用化されている。そし
て、このような遮断容量の向上を達成するために各種の
遮断器が開発されているが、その中でも、パッファ形ガ
ス遮断器は、最も有望な遮断器として注目されている。
容量増加の一途をたどっている。しかも、電力の大量消
費地域である都市部における変電所の建設難から、変電
所は都市部から離れた地域に設置されるため、この遠隔
地の変電所から都市部に至る送電系統は、極めて長大化
しており、その送電効率を向上する目的で、大容量・高
電圧化される傾向にある。このような送電系統の大容量
・高電圧化に伴い、変電所や開閉所に用いられる遮断器
に要求される遮断容量も、増大の一途をたどり、現在5
50kVー63kAのものまで実用化されている。そし
て、このような遮断容量の向上を達成するために各種の
遮断器が開発されているが、その中でも、パッファ形ガ
ス遮断器は、最も有望な遮断器として注目されている。
【0003】このパッファ形ガス遮断器は、タンク内に
絶縁ガスを封入し、このタンク内に、固定電極部と可動
電極部及びパッファ部からなる遮断部を収納すると共
に、この遮断部の可動電極部とパッファ部の可動部を駆
動機構部に連結して構成してなる遮断器である。そし
て、遮断時には、駆動機構部によって可動電極部を固定
電極部から開離させると共に、パッファ部の可動部を移
動させて、パッファ部で絶縁ガスを圧縮し、この圧縮ガ
スを、固定・可動電極部間に発生したアークに吹き付
け、消弧する機能を有するものである。
絶縁ガスを封入し、このタンク内に、固定電極部と可動
電極部及びパッファ部からなる遮断部を収納すると共
に、この遮断部の可動電極部とパッファ部の可動部を駆
動機構部に連結して構成してなる遮断器である。そし
て、遮断時には、駆動機構部によって可動電極部を固定
電極部から開離させると共に、パッファ部の可動部を移
動させて、パッファ部で絶縁ガスを圧縮し、この圧縮ガ
スを、固定・可動電極部間に発生したアークに吹き付
け、消弧する機能を有するものである。
【0004】このようなパッファ形ガス遮断器の遮断部
は、一般的に、図2及び図3に示すように構成されてい
る。この場合、図2は投入状態を示す断面図、図3は遮
断動作途中状態を示す断面図である。これらの図2及び
図3に示すように、遮断部1は、固定電極部2と可動電
極部3とパッファ部4とから構成されている。固定電極
部2は、中心の固定アーク電極5と、その外側に設けら
れた円筒状の固定通電接触子6と固定シールド7とを備
えている。
は、一般的に、図2及び図3に示すように構成されてい
る。この場合、図2は投入状態を示す断面図、図3は遮
断動作途中状態を示す断面図である。これらの図2及び
図3に示すように、遮断部1は、固定電極部2と可動電
極部3とパッファ部4とから構成されている。固定電極
部2は、中心の固定アーク電極5と、その外側に設けら
れた円筒状の固定通電接触子6と固定シールド7とを備
えている。
【0005】一方、可動電極部3とパッファ部4とは、
図示しないタンクの内側に図示しない支持絶縁部材など
を介して取り付けられている。このうち、パッファ部4
は、タンク側に固着されたパッファピストン8と、この
パッファピストン8の外側に配置され、駆動機構部の駆
動力によって摺動するパッファシリンダ9と、これらに
よって形成されるパッファ室10とを有している。図中
11は、パッファピストン8の内部に挿入される形で配
置され、パッファシリンダ9に固定された可動電極ロッ
ドである。この可動電極ロッド11は、駆動機構部と操
作ロッドを介して連結されており、駆動機構部の駆動力
によって、パッファシリンダ9と一体に移動するように
構成されている。
図示しないタンクの内側に図示しない支持絶縁部材など
を介して取り付けられている。このうち、パッファ部4
は、タンク側に固着されたパッファピストン8と、この
パッファピストン8の外側に配置され、駆動機構部の駆
動力によって摺動するパッファシリンダ9と、これらに
よって形成されるパッファ室10とを有している。図中
11は、パッファピストン8の内部に挿入される形で配
置され、パッファシリンダ9に固定された可動電極ロッ
ドである。この可動電極ロッド11は、駆動機構部と操
作ロッドを介して連結されており、駆動機構部の駆動力
によって、パッファシリンダ9と一体に移動するように
構成されている。
【0006】そして、可動電極部3は、パッファシリン
ダ9の底部9aに配置された、例えばアークフィンガー
からなる可動アーク電極12と、これを囲む消弧ノズル
13とを有している。この消弧ノズル13は、シールド
効果と通電の役目を持った可動通電接触子14によって
押えられるようにして取り付けられる。なお、消弧ノズ
ル13の内側には、ガス流路13aが形成され、このガ
ス流路13aは、パッファシリンダ9の底部9aに設け
られた連通孔9bによって、パッファ室10と連通して
いる。
ダ9の底部9aに配置された、例えばアークフィンガー
からなる可動アーク電極12と、これを囲む消弧ノズル
13とを有している。この消弧ノズル13は、シールド
効果と通電の役目を持った可動通電接触子14によって
押えられるようにして取り付けられる。なお、消弧ノズ
ル13の内側には、ガス流路13aが形成され、このガ
ス流路13aは、パッファシリンダ9の底部9aに設け
られた連通孔9bによって、パッファ室10と連通して
いる。
【0007】このように構成された従来のパッファ形ガ
ス遮断器においては、可動電極ロッド11が駆動機構部
によって往復運動すると、可動電極部3はこれと対向す
る固定電極部2との間で開閉動作を行い電流を遮断す
る。図3に示すように、遮断部1が遮断動作中のときに
は、固定アーク電極5と可動アーク電極12との間にア
ーク15が発生する。しかし、遮断動作によりパッファ
シリンダ9が図示右側へ移動し、パッファ室10内で絶
縁ガスが圧縮されると、この絶縁ガスは、連通孔9b、
ガス流路13aを通り、アーク15に吹付けられ、消弧
する。
ス遮断器においては、可動電極ロッド11が駆動機構部
によって往復運動すると、可動電極部3はこれと対向す
る固定電極部2との間で開閉動作を行い電流を遮断す
る。図3に示すように、遮断部1が遮断動作中のときに
は、固定アーク電極5と可動アーク電極12との間にア
ーク15が発生する。しかし、遮断動作によりパッファ
シリンダ9が図示右側へ移動し、パッファ室10内で絶
縁ガスが圧縮されると、この絶縁ガスは、連通孔9b、
ガス流路13aを通り、アーク15に吹付けられ、消弧
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な大容量高電圧のパッファ形ガス遮断器においては、事
故電流の遮断時に発生するアークを、SF 6ガスなどの
絶縁ガスを用いて消弧している。そして、このような絶
縁ガスの吹き付けを行う消弧ノズル13は、一般的に、
例えばPTFE(四フッ化エチレン)などのフッ素樹脂
絶縁物によって形成されている。しかしながら、このよ
うな材質の消弧ノズルは、大電流アークのエネルギー線
を受けて熱分解し、部分的にカーボナイズ化を生じ、耐
電圧特性を低下させる恐れがある。このように消弧ノズ
ルが部分的にカーボナイズ化を生じてしまった場合に
は、非常に高い過度回復電圧に対して、再点弧及び再発
弧する際、固定アーク電極5及び可動アーク電極12間
のガスギャップで発生せず、固定アーク電極5から消弧
ノズル13の沿面を経由して可動アーク電極12もしく
はパッファシリンダ9間で発生する恐れがある。その結
果、遮断性能に悪影響を及ぼす欠点が生じる。
な大容量高電圧のパッファ形ガス遮断器においては、事
故電流の遮断時に発生するアークを、SF 6ガスなどの
絶縁ガスを用いて消弧している。そして、このような絶
縁ガスの吹き付けを行う消弧ノズル13は、一般的に、
例えばPTFE(四フッ化エチレン)などのフッ素樹脂
絶縁物によって形成されている。しかしながら、このよ
うな材質の消弧ノズルは、大電流アークのエネルギー線
を受けて熱分解し、部分的にカーボナイズ化を生じ、耐
電圧特性を低下させる恐れがある。このように消弧ノズ
ルが部分的にカーボナイズ化を生じてしまった場合に
は、非常に高い過度回復電圧に対して、再点弧及び再発
弧する際、固定アーク電極5及び可動アーク電極12間
のガスギャップで発生せず、固定アーク電極5から消弧
ノズル13の沿面を経由して可動アーク電極12もしく
はパッファシリンダ9間で発生する恐れがある。その結
果、遮断性能に悪影響を及ぼす欠点が生じる。
【0009】この問題を解消するために、PTFEなど
のフッ素樹脂絶縁物に、無機充填剤、例えば、窒化ホウ
素(ボロンナイトライド)、酸化アルミニウム、酸化ケ
イ素などのセラミックスを均一に配合した複合絶縁材料
の消弧ノズル13を用いたパッファ形ガス遮断器が、従
来提案されている。特に、多量の無機充填剤のセラミッ
クスを混入した場合には、このような組成を有する消弧
ノズル13は、アークエネルギー線の大半を遮蔽可能で
あり、良好な内部耐アーク性を有する。
のフッ素樹脂絶縁物に、無機充填剤、例えば、窒化ホウ
素(ボロンナイトライド)、酸化アルミニウム、酸化ケ
イ素などのセラミックスを均一に配合した複合絶縁材料
の消弧ノズル13を用いたパッファ形ガス遮断器が、従
来提案されている。特に、多量の無機充填剤のセラミッ
クスを混入した場合には、このような組成を有する消弧
ノズル13は、アークエネルギー線の大半を遮蔽可能で
あり、良好な内部耐アーク性を有する。
【0010】図4は、このような組成の消弧ノズル13
を有する従来のパッファ形ガス遮断器の消弧ノズル周辺
の構成を示す断面図である。この図4において、21及
び22は、それぞれ、消弧ノズル13を構成するセラミ
ックス成分及びPTFE成分を模式的に示す小円であ
り、理解の容易化のために、セラミックス成分21を示
す小円は黒く塗り潰されている。この図4に示すよう
に、セラミックス成分21は、PTFE成分22に対し
て多量且つ均一に配合されている。
を有する従来のパッファ形ガス遮断器の消弧ノズル周辺
の構成を示す断面図である。この図4において、21及
び22は、それぞれ、消弧ノズル13を構成するセラミ
ックス成分及びPTFE成分を模式的に示す小円であ
り、理解の容易化のために、セラミックス成分21を示
す小円は黒く塗り潰されている。この図4に示すよう
に、セラミックス成分21は、PTFE成分22に対し
て多量且つ均一に配合されている。
【0011】しかしながら、このようにセラミックスを
多量に混合した場合には、誘電率が著しく大きくなり、
固定アーク電極及び可動アーク電極の電界強度を高め、
その結果、遮断性能を低下させてしまうという欠点を生
じる。これに対し、消弧ノズル13の誘電率の増大を抑
えるために、セラミックスを小量だけ混入させる構成が
考えられるが、この場合には、ある程度アークエネルギ
ー線を抑えることはできるものの、PTFEマトリック
スの熱分解を完全に防止することができない。従って、
アークに晒される回数が多くなると、消弧ノズル沿面の
耐電圧性能が低下し、結果的に遮断性能を低下させてし
まう。
多量に混合した場合には、誘電率が著しく大きくなり、
固定アーク電極及び可動アーク電極の電界強度を高め、
その結果、遮断性能を低下させてしまうという欠点を生
じる。これに対し、消弧ノズル13の誘電率の増大を抑
えるために、セラミックスを小量だけ混入させる構成が
考えられるが、この場合には、ある程度アークエネルギ
ー線を抑えることはできるものの、PTFEマトリック
スの熱分解を完全に防止することができない。従って、
アークに晒される回数が多くなると、消弧ノズル沿面の
耐電圧性能が低下し、結果的に遮断性能を低下させてし
まう。
【0012】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、ア
ークに晒されても熱分解することなく、沿面の耐電圧性
能を維持可能であるような消弧ノズルを実現することに
より、良好な遮断性能を有する信頼性の高いパッファ形
ガス遮断器を提供することである。
解決するために提案されたものであり、その目的は、ア
ークに晒されても熱分解することなく、沿面の耐電圧性
能を維持可能であるような消弧ノズルを実現することに
より、良好な遮断性能を有する信頼性の高いパッファ形
ガス遮断器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のパッファ形ガス
遮断器は、絶縁ガスを充填した容器内に、固定電極部と
可動電極部及びパッファ部からなる遮断部を収納し、遮
断動作時には、可動電極部を駆動して固定電極部から開
離させると共に、パッファ部の可動部を駆動して絶縁ガ
スを圧縮し、この圧縮ガスを消弧ノズルに導き、固定・
可動電極部のアーク電極間に発生したアークに吹き付
け、消弧するパッファ形ガス遮断器において、以下の特
徴を有するものである。すなわち、消弧ノズルが、PT
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料によって
構成され、アークに晒される内周面が100%セラミッ
クスの組成であり、そこから外周面に向かって傾斜的に
PTFEの比率が増え、外周面では100%PTFEの
組成であるように構成される。
遮断器は、絶縁ガスを充填した容器内に、固定電極部と
可動電極部及びパッファ部からなる遮断部を収納し、遮
断動作時には、可動電極部を駆動して固定電極部から開
離させると共に、パッファ部の可動部を駆動して絶縁ガ
スを圧縮し、この圧縮ガスを消弧ノズルに導き、固定・
可動電極部のアーク電極間に発生したアークに吹き付
け、消弧するパッファ形ガス遮断器において、以下の特
徴を有するものである。すなわち、消弧ノズルが、PT
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料によって
構成され、アークに晒される内周面が100%セラミッ
クスの組成であり、そこから外周面に向かって傾斜的に
PTFEの比率が増え、外周面では100%PTFEの
組成であるように構成される。
【0014】
【作用】本発明においては、消弧ノズルの内周面を、無
機材料のセラミックス(例えば、耐熱性の優れたボロン
ナイトライド)によって構成するため、遮断動作時に、
消弧ノズルの内周面がアークに晒されても、セラミック
スによってアークエネルギー線の大半を遮蔽でき、良好
な内部耐アーク性を有する。従って、消弧ノズルの内周
面が、熱分解しカーボナイズ化を生じることはないた
め、大電流を多数回遮断しても、消弧ノズル沿面の耐電
圧性能が低下することはない。
機材料のセラミックス(例えば、耐熱性の優れたボロン
ナイトライド)によって構成するため、遮断動作時に、
消弧ノズルの内周面がアークに晒されても、セラミック
スによってアークエネルギー線の大半を遮蔽でき、良好
な内部耐アーク性を有する。従って、消弧ノズルの内周
面が、熱分解しカーボナイズ化を生じることはないた
め、大電流を多数回遮断しても、消弧ノズル沿面の耐電
圧性能が低下することはない。
【0015】また、本発明のように、消弧ノズルをPT
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料組成と
し、消弧ノズルの外周面をPTFEによって構成した場
合には、セラミックスをPTFEに小量だけ均一に混入
した場合と同程度に、消弧ノズルの誘電率を低く抑制で
きる。従って、固定アーク電極及び可動アーク電極の電
界強度を高めることがないため、良好な遮断性能を維持
できる。
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料組成と
し、消弧ノズルの外周面をPTFEによって構成した場
合には、セラミックスをPTFEに小量だけ均一に混入
した場合と同程度に、消弧ノズルの誘電率を低く抑制で
きる。従って、固定アーク電極及び可動アーク電極の電
界強度を高めることがないため、良好な遮断性能を維持
できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を、図2及び図3に示す一般的
なパッファ形ガス遮断器に適用してなる一実施例につい
て、図1を参照して説明する。この場合、図1は、消弧
ノズル周辺の構成を示す断面図である。なお、この図1
においては、前述した図4の従来技術と同様にして、セ
ラミックス成分21及びPTFE成分22が模式的な小
円で示されている。そして、理解の容易化のために、セ
ラミックス成分21を示す小円は黒く塗り潰されてい
る。
なパッファ形ガス遮断器に適用してなる一実施例につい
て、図1を参照して説明する。この場合、図1は、消弧
ノズル周辺の構成を示す断面図である。なお、この図1
においては、前述した図4の従来技術と同様にして、セ
ラミックス成分21及びPTFE成分22が模式的な小
円で示されている。そして、理解の容易化のために、セ
ラミックス成分21を示す小円は黒く塗り潰されてい
る。
【0017】すなわち、図1に示すように、消弧ノズル
13は、PTFEマトリックスのセラミックス傾斜機能
材料23からなる。より詳細には、消弧ノズル13の、
固定アーク電極5及び可動アーク電極12と対向する内
周面は、無機充填剤であるセラミックス成分21が10
0%の組成となっており、そこから外周面に向かって傾
斜的にPTFE成分22の比率が増え、外周面ではPT
FE成分22が100%の組成となっている。なお、セ
ラミックス成分21としては、例えば、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、ボロンナイトライドなどが挙げられる
が、本実施例においては、ボロンナイトライドを使用し
た。
13は、PTFEマトリックスのセラミックス傾斜機能
材料23からなる。より詳細には、消弧ノズル13の、
固定アーク電極5及び可動アーク電極12と対向する内
周面は、無機充填剤であるセラミックス成分21が10
0%の組成となっており、そこから外周面に向かって傾
斜的にPTFE成分22の比率が増え、外周面ではPT
FE成分22が100%の組成となっている。なお、セ
ラミックス成分21としては、例えば、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、ボロンナイトライドなどが挙げられる
が、本実施例においては、ボロンナイトライドを使用し
た。
【0018】以上のような構成を有する本実施例の作用
を説明する。まず、本実施例におけるPTFEマトリッ
クスのセラミックス傾斜機能材料23からなる消弧ノズ
ル13は、図4に示すようなPTFE成分22にセラミ
ックス成分21を均一に配合してなる消弧ノズル13と
は異なり、PTFE成分22が直接アークに晒されるこ
とがない。特に、セラミックス成分21としてボロンナ
イトライドを使用した場合、カーボンの結晶がないた
め、アークに晒されてもカーボナイズ化を生じることが
ない。この場合、ボロンナイトライドの融点は、300
0℃であるため、アークに晒された表面が3000℃以
上になれば、ボロンナイトライドの結晶体はモノマーと
なり昇華してしまうだけである。その上、ボロンナイト
ライドは熱伝導性に優れているため、アークエネルギー
を周囲に拡散させることによってPTFE成分22の熱
分解を防ぐことができる。従って、本実施例におけるP
TFEマトリックスのセラミックスの傾斜機能材料23
からなる消弧ノズル13を使用することにより、消弧ノ
ズル13の内周面が大電流アークに多数回晒された場合
でも、消弧ノズル13の内周面の耐電圧特性の低下を極
力抑制することができる。
を説明する。まず、本実施例におけるPTFEマトリッ
クスのセラミックス傾斜機能材料23からなる消弧ノズ
ル13は、図4に示すようなPTFE成分22にセラミ
ックス成分21を均一に配合してなる消弧ノズル13と
は異なり、PTFE成分22が直接アークに晒されるこ
とがない。特に、セラミックス成分21としてボロンナ
イトライドを使用した場合、カーボンの結晶がないた
め、アークに晒されてもカーボナイズ化を生じることが
ない。この場合、ボロンナイトライドの融点は、300
0℃であるため、アークに晒された表面が3000℃以
上になれば、ボロンナイトライドの結晶体はモノマーと
なり昇華してしまうだけである。その上、ボロンナイト
ライドは熱伝導性に優れているため、アークエネルギー
を周囲に拡散させることによってPTFE成分22の熱
分解を防ぐことができる。従って、本実施例におけるP
TFEマトリックスのセラミックスの傾斜機能材料23
からなる消弧ノズル13を使用することにより、消弧ノ
ズル13の内周面が大電流アークに多数回晒された場合
でも、消弧ノズル13の内周面の耐電圧特性の低下を極
力抑制することができる。
【0019】また、このように、消弧ノズル13をPT
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料23組成
とし、消弧ノズル13の外周面をPTFE成分22によ
って構成した消弧ノズル13の誘電率は、セラミックス
成分21をPTFE成分22に小量だけ均一に混入した
場合と同程度に低い。すなわち、本実施例の組成による
消弧ノズル13を使用することにより、消弧ノズル13
の誘電率を低く抑制できる。従って、固定及び可動アー
ク電極5,12の電界強度を高めることがないため、良
好な遮断性能を維持できる。
FEマトリックスのセラミックス傾斜機能材料23組成
とし、消弧ノズル13の外周面をPTFE成分22によ
って構成した消弧ノズル13の誘電率は、セラミックス
成分21をPTFE成分22に小量だけ均一に混入した
場合と同程度に低い。すなわち、本実施例の組成による
消弧ノズル13を使用することにより、消弧ノズル13
の誘電率を低く抑制できる。従って、固定及び可動アー
ク電極5,12の電界強度を高めることがないため、良
好な遮断性能を維持できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、消弧ノズルの材料組成を改良することにより、アー
クに晒されても熱分解することなく、沿面の耐電圧性能
を維持可能であるような消弧ノズルを実現することがで
きるため、良好な遮断性能を有する信頼性の高いパッフ
ァ形ガス遮断器を提供することができる。
は、消弧ノズルの材料組成を改良することにより、アー
クに晒されても熱分解することなく、沿面の耐電圧性能
を維持可能であるような消弧ノズルを実現することがで
きるため、良好な遮断性能を有する信頼性の高いパッフ
ァ形ガス遮断器を提供することができる。
【図1】本発明によるパッファ形ガス遮断器の一実施例
において、消弧ノズル周辺の構成を示す断面図。
において、消弧ノズル周辺の構成を示す断面図。
【図2】一般的なパッファ形ガス遮断器の一例におい
て、遮断部の投入状態を示す断面図。
て、遮断部の投入状態を示す断面図。
【図3】図2の遮断部の遮断動作途中状態を示す断面
図。
図。
【図4】従来のパッファ形ガス遮断器の一例において、
消弧ノズル周辺の構成を示す断面図。
消弧ノズル周辺の構成を示す断面図。
1…遮断部 2…固定電極部 3…可動電極部 4…パッファ部 5…固定アーク電極 6…固定通電接触子 7…固定シールド 8…パッファピストン 9…パッファシリンダ 9a…底部 9b…連通孔 10…パッファ室 11…可動電極ロッド 12…可動アーク電極 13…消弧ノズル 13a…ガス流路 14…可動通電接触子 15…アーク 21…セラミックス成分 22…PTFE成分 23…PTFEマトリックスのセラミックス傾斜機能材
料
料
Claims (1)
- 【請求項1】 絶縁ガスを充填した容器内に、固定電極
部と可動電極部及びパッファ部からなる遮断部を収納
し、遮断動作時には、可動電極部を駆動して固定電極部
から開離させると共に、パッファ部の可動部を駆動して
絶縁ガスを圧縮し、この圧縮ガスを消弧ノズルに導き、
固定・可動電極部のアーク電極間に発生したアークに吹
き付け、消弧するパッファ形ガス遮断器において、 前記消弧ノズルが、PTFE(四フッ化エチレン)マト
リックスのセラミックス傾斜機能材料によって構成さ
れ、アークに晒される内周面が100%セラミックスの
組成であり、そこから外周面に向かって傾斜的にPTF
Eの比率が増え、外周面では100%PTFEの組成で
あるように構成されたことを特徴とするパッファ形ガス
遮断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23470691A JPH0574289A (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | パツフア形ガス遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23470691A JPH0574289A (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | パツフア形ガス遮断器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574289A true JPH0574289A (ja) | 1993-03-26 |
Family
ID=16975115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23470691A Pending JPH0574289A (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | パツフア形ガス遮断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0574289A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR960042799A (ko) * | 1995-05-12 | 1996-12-21 | 헬무트 카이저 | 아아크 소멸가스를 발산하는 스톡과, 이 스톡을 포함하는 가스 블라스트 차단기 |
JP2010232031A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Japan Ae Power Systems Corp | パッファ型ガス遮断器 |
JP2019220335A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 株式会社日立製作所 | ガス遮断器 |
-
1991
- 1991-09-13 JP JP23470691A patent/JPH0574289A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR960042799A (ko) * | 1995-05-12 | 1996-12-21 | 헬무트 카이저 | 아아크 소멸가스를 발산하는 스톡과, 이 스톡을 포함하는 가스 블라스트 차단기 |
JP2010232031A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Japan Ae Power Systems Corp | パッファ型ガス遮断器 |
JP2019220335A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 株式会社日立製作所 | ガス遮断器 |
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