JPH0573694U - 音楽用ドラム - Google Patents

音楽用ドラム

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JPH0573694U
JPH0573694U JP9298391U JP9298391U JPH0573694U JP H0573694 U JPH0573694 U JP H0573694U JP 9298391 U JP9298391 U JP 9298391U JP 9298391 U JP9298391 U JP 9298391U JP H0573694 U JPH0573694 U JP H0573694U
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美津男 柳沢
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パール楽器製造株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フープ締付けボルトを螺合挿入するためのボル
ト受け金具が共鳴胴の共鳴効果に影響を与えないように
して良好な音質を得るとともに、フープ締付けボルトの
傾きに関係なくこのボルトをスムーズに回して音質のチ
ューニングを容易に行なうことができる音楽用ドラムを
提供する。 【構成】 共鳴胴10の一端にリング部材11を重ね
て、このリング部材11にボルト受け金具21を共鳴胴
から離した状態で設け、かつ前記ボルト受け金具21
を、リング部材11に立設されるパイプ柱22の両端部
にナット保持部材23,24を設け、このナット保持部
材23,24に、フープ締付けボルト19,20と螺合
する筒状ナット25A,25Bを傾動自在に回り止めお
よび抜け止め保持させた構成として、上記筒状ナット2
5A,25Bがフープ締付けボルト19,20の傾きに
追従して傾くようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は音楽用ドラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バスドラム、タムタム、スネアドラム等の音楽用ドラムは、両端が開放する筒 状の共鳴胴の両端に一対のドラムヘッド(ドラム膜)を張った構成となっている 。
【0003】 このドラムヘッドは、その外周縁より若干内側の部分を共鳴胴の端面で支持さ れており、共鳴胴周囲に張出すヘッド外周縁をヘッド外面方向から押えるヘッド 押えフープによって緊張されている。このヘッド押えフープは、その複数箇所を 複数本のフープ締付けボルトによってドラムヘッド緊張方向(ドラムヘッドを共 鳴胴に押付ける方向)に締付けられるようになっており、このフープ締付けボル トは、ヘッド押えフープに設けたボルト挿通孔に挿通され、共鳴胴の周囲に配置 したボルト受け金具に螺合挿入されている。
【0004】 ところで、上記ボルト受け金具は、一般に共鳴胴に取付けられているが、共鳴 胴にボルト受け金具を取付けているドラムは、ボルト受け金具が共鳴胴の共鳴効 果に影響を与えるため、良好な音質が得られないという問題をもっている。
【0005】 このため、最近では、上記ボルト受け金具を共鳴胴から離して設けたドラムが 開発されている(特公昭62−38710号公報、特開昭63−240594号 公報参照)。
【0006】 図15はボルト受け金具を共鳴胴から離して設けた従来のドラムの一側部の断 面図である。
【0007】 このドラムは、両端が開放する円筒状の共鳴胴1の下端にこの共鳴胴1を支持 する金属製のリング部材2を重ね、このリング部材2にボルト受け金具7を設け たもので、上ドラムヘッド3は共鳴胴1の上端に張られ、下ドラムヘッド4は上 記リング部材2の下端に張られている。なお、これらドラムヘッド3,4はポリ エステル等の樹脂フィルムからなっており、その外周縁には、断面U形の金属製 補強縁3a,4aが設けられている。
【0008】 上記上ドラムヘッド3は、その外周縁より若干内側の部分を共鳴胴1の端面で 支持され、共鳴胴1の周囲に張出すヘッド外周縁をヘッド押えフープ5によって ヘッド外面方向(上方)から押えられており、また下ドラムヘッド4は、その外 周縁より若干内側の部分を上記リング部材2の端面で支持され、このリング部材 2の周囲に張出すヘッド外周縁をヘッド押えフープ6によってヘッド外面方向( 下方)から押えられている。上記ヘッド押えフープ5,6は金属からなっており 、このフープ5,6にはそれぞれ、複数のボルト挿通孔5a,6aがフープ周方 向に等間隔に設けられている。
【0009】 一方、上記ボルト受け金具7は、金属パイプの内周にねじを形成したパイプ状 ナット7aからなっており、このパイプ状ナット7aは、その基端を上記リング 部材2の外周に突設した耳部2aに貫通固定して垂直に立設され、共鳴胴1から 離間させてこの共鳴胴1の周囲に等間隔に配置されている。
【0010】 また、上記フープ5,6のボルト挿通孔5a,6aにはそれぞれフープ締付け ボルト8,9が遊嵌状態で挿通されている。このフープ締付けボルト8,9は、 その頭部においてフープ5,6の外面に当接してこのフープ5,6をドラムヘッ ド緊張方向(ドラムヘッドを共鳴胴に押付ける方向)に締付けるもので、上フー プ5を締付けるボルト8は上記パイプ状ナット7aの先端部に螺合挿入され、下 フープ6を締付けるボルト9はパイプ状ナット7aの基端部に螺合挿入されてい る。そして、上下のドラムヘッド3,4は、フープ締付けボルト8,9によりフ ープ5,6をドラムヘッド緊張方向に締付けることによって緊張されている。
【0011】 このドラムによれば、共鳴胴1の一端に共鳴効果には関係のないリング部材2 を重ねて、このリング部材2にボルト受け金具7(パイプ状ナット7a)を共鳴 胴1から離した状態で設けているため、ボルト受け金具7が共鳴胴の共鳴効果に 影響することはなく、したがって良好な音質を得ることができる。
【0012】 ところで、上記ドラムの音質のチューニングは、フープ締付けボルト8,9を 締付け方向または緩め方向に回してフープ5,6の締付け力を調整し、ドラムヘ ッド3,4の張力を変化させることによって行なわれる。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のドラムは、その音質のチューニングに際して、フープ締付 けボルト8,9をスムーズに回すことができないことがあり、したがって音質の チューニングが面倒であるという問題をもっている。
【0014】 これは、ボルト受け金具7であるパイプ状ナット7aの軸線に対するフープ締 付けボルト8,9の傾きによるもので、このボルト8,9の傾きは、パイプ状ナ ット7aへのフープ締付けボルト8,9の螺合挿入時に発生する。
【0015】 すなわち、フープ締付けボルト8,9は、フープ5,6のボルト挿通孔5a, 6aを通してパイプ状ナット7aに螺合挿入されるが、この場合、ボルト8,9 とパイプ状ナット7aとのねじ部の噛合いにはある程度の遊びがあり、またボル ト8,9はボルト挿通孔5a,6aに対して遊嵌されているため、ボルト8,9 は必ずしもパイプ状ナット7aに対して垂直に螺合挿入されるとは限らず、極く 僅かな角度ではあるが、パイプ状ナット7aの軸線に対して傾いた状態でパイプ 状ナット7aに螺合挿入されることがある。
【0016】 また、ドラムヘッド3,4を緊張させた状態では、フープ締付けボルト8,9 にドラムヘッド3,4の緊張反力(ボルト8,9をパイプ状ナット7aから抜き 出す方向に引く力)かかるため、ボルト8,9のねじ部が、ボルト頭部に対向す る面においてパイプ状ナット7aのねじ部に強く押付けられる。
【0017】 そして、この状態でも、フープ締付けボルト8,9の軸線がパイプ状ナット7 aの軸線に一致していれば、ボルト8,9をスムーズに回すことができるが、ボ ルト8,9がパイプ状ナット7aの軸線に対して傾いていると、ボルト8,9を スムーズに回すことができなくなり、特に、ボルト8,9を締付け方向に回して ドラムヘッド3,4を強く張る場合には、かなり強い力でボルト8,9を回さな ければならなくなる。
【0018】 本考案の目的は、フープ締付けボルトを螺合挿入するためのボルト受け金具が 共鳴胴の共鳴効果に影響を与えないようにして良好な音質を得るとともに、フー プ締付けボルトの傾きに関係なくこのボルトをスムーズに回して音質のチューニ ングを容易に行なうことができる音楽用ドラムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本考案の音楽用ドラムは、両端が開放する筒状の共鳴胴と、この共鳴胴の一端 に重ねられて前記共鳴胴を支持するリング部材と、このリング部材に固定され前 記共鳴胴から離間させてこの共鳴胴の周囲に等間隔に配置された複数のボルト受 け金具と、前記共鳴胴の外端および前記リング部材の外端にそれぞれ張られる一 対のドラムヘッドと、一方のドラムヘッドの共鳴胴周囲に張出す外周縁および他 方のドラムヘッドのリング部材周囲に張出す外周縁をそれぞれヘッド外面方向か ら押えてこのドラムヘッドを緊張させる一対のヘッド押えフープと、一方のヘッ ド押えフープに設けられた複数のボルト挿通孔を通して前記複数のボルト受け金 具の一端部にそれぞれ螺合挿入され頭部においてフープ外面に当接して前記一方 のヘッド押えフープをドラムヘッド緊張方向に締付ける第1のフープ締付けボル トと、他方のヘッド押えフープに設けられた複数のボルト挿通孔を通して前記複 数のボルト受け金具の他端部にそれぞれ螺合挿入され頭部においてフープ外面に 当接して前記他方のヘッド押えフープをドラムヘッド緊張方向に締付ける第2の フープ締付けボルトとを備え、 かつ前記ボルト受け金具は、基端を前記リング部材に固定してこのリング部材 に立設されるパイプ柱と、このパイプ柱の両端部に設けられた一対のナット保持 部材と、この各ナット保持部材にそれぞれ傾動自在に回り止めおよび抜け止め保 持されて前記第1および第2のフープ締付けボルトとそれぞれ螺合する一対の筒 状ナットとからなることを特徴とするものである。
【0020】
【作用】
上記音楽用ドラムによれば、共鳴胴の一端に重ねたリング部材にボルト受け金 具を共鳴胴から離した状態で設けているため、ボルト受け金具が共鳴胴の共鳴効 果に影響することはなく、したがって良好な音質を得ることができる。
【0021】 しかも、このドラムにおいては、上記ボルト受け金具を、リング部材に立設さ れるパイプ柱の両端部にナット保持部材を設け、このナット保持部材に、フープ 締付けボルトと螺合する筒状ナットを傾動自在に回り止めおよび抜け止め保持さ せた構成としているため、このボルト受け金具の筒状ナットがフープ締付けボル トの傾きに追従して傾くから、フープ締付けボルトの傾きに関係なくこのボルト をスムーズに回して音質のチューニングを容易に行なうことができる。
【0022】
【実施例】
以下、本考案の第1の実施例を図1〜図11を参照して説明する。図1はドラ ムの一側部の断面図、図2および図3はドラムの正面図および分解斜視図である 。
【0023】 この実施例のドラムは、両端が開放する円筒状の共鳴胴10の下端にこの共鳴 胴10を支持するリング部材11を重ね、共鳴胴10の上端とリング部材11の 下端とに上ドラムヘッド13と下ドラムヘッド14とを張ったものである。
【0024】 上記共鳴胴10は例えば木製胴であり、この木製胴は、1枚の木板を円筒状に 曲げ、その端部同士を接着して製造されている。なお、上記共鳴胴10は、木製 に限らず、金属製のものや、炭素繊維を用いた繊維強化合成樹脂製のものを用い てもよい。
【0025】 上記共鳴胴10を支持するリング部材11は、アルミニウム合金等からなる鋳 造品であり、このリング部材11の上端部の外周には、後述するボルト受け金具 21を取付けるための複数の耳部11aがリング部材周方向に等間隔に突出形成 されている。
【0026】 このリング部材11の上端には、その全周にわたって、共鳴胴10の端部を保 持する段部11bが形成されており、共鳴胴10は、その端部を上記段部11b に嵌め込んでリング部材11の上に重ねられ、リング部材11に横ずれしないよ うに保持される。なお、上記段部11bには、共鳴胴10の端面をがたつかない ように支持するために、フェルトまたは軟質樹脂等からなるリング状のクッショ ンシート12が接着されている。
【0027】 また、上下のドラムヘッド13,14は、ポリエステル等の樹脂フィルムから なる円形なヘッド膜の外周縁に断面U形の金属製補強縁13a,14aを設けた もので、補強縁13a,14aは、ヘッド膜の外周縁に嵌合され、この補強縁内 に充填した樹脂接着剤aによってヘッド膜に固定されている。このドラムヘッド 13,14の径は、共鳴胴10およびリング部材11の端部の外径より若干大径 であり、ドラムヘッド13,14の外周部(共鳴胴10およびリング部材11の 周囲に張出す部分)は、ヘッド裏面方向に向かって斜め外方に傾斜するように成 形されている。
【0028】 そして、上ドラムヘッド13は、共鳴胴10の上にその開放面を覆って載置さ れ、ヘッド外周部の傾斜面とヘッド中央の平坦面との境界部分を共鳴胴10の端 面で支持されるとともに、共鳴胴10の周囲に張出すヘッド外周縁をヘッド押え フープ15でヘッド外面方向(上方)から押えられて、共鳴胴10の上端に張ら れる。
【0029】 また、下ドラムヘッド14は、リング部材11の下にその開放面を覆って載置 され、ヘッド外周部の傾斜面とヘッド中央の平坦面との境界部分をリング部材1 1の端面で支持されるとともに、リング部材11の周囲に張出すヘッド外周縁を ヘッド押えフープ16でヘッド外面方向(下方)から押えられて、リング部材1 1の下端に張られる。
【0030】 上記ヘッド押えフープ15,16は金属製である。このフープ15,16は、 共鳴胴11およびリング部材12の外径より若干大径な円筒部15a,16aの 基部外周に、ドラムヘッド13,14の外周縁(補強縁13a,14a)をヘッ ド外面方向および外周方向から抱えるフランジ部15b,16bを形成したもの で、フランジ部15a,16aには、上記リング部材11の各耳部11aにそれ ぞれ対応する複数のボルト挿通孔17,18がフープ周方向に等間隔に設けられ ている。なお、このボルト挿通孔17,18は、上記フランジ部15b,16b の外周部を外方に突出させてこの部分に穿設されている。
【0031】 上記フープ15,16のボルト挿通孔17,18にはそれぞれフープ締付けボ ルト19,20が遊嵌状態で挿通される。このボルト19,20は、その頭部1 9a,20aにおいてフープ15,16の外面に当接してこのフープ15,16 をドラムヘッド緊張方向(ドラムヘッド13,14を共鳴胴10およびリング部 材11に押付ける方向)に締付けるもので、上フープ15を締付けるボルト19 は、上記リング部材11に立設したボルト受け金具21の先端部に螺合挿入され 、下フープ16を締付けるボルト20は、上記ボルト受け金具21の基端部に螺 合挿入される。そして、上下のドラムヘッド13,14は、フープ締付けボルト 19,20によりフープ15,16をドラムヘッド緊張方向に締付けることによ って緊張される。
【0032】 なお、この実施例では、リング部材11に10本のボルト受け金具21を設け ており、したがって、上下のヘッド押えフープ15,16は10箇所において締 め付けられる。
【0033】 図4は上記ボルト受け金具21の断面図である。このボルト受け金具21は、 パイプ柱22と、このパイプ柱22の両端部に設けられた一対のナット保持部材 23,24と、この各ナット保持部材23,24にそれぞれ傾動自在に回り止め および抜け止め保持された一対の筒状ナット25A,25Bと、パイプ柱22内 に設けられて前記一対の筒状ナット25A,25Bをパイプ柱22の端部方向に 押圧する弾性チューブ26とからなっている。
【0034】 上記パイプ柱22は、両端部内周にねじ22a,22bを形成した金属パイプ からなっており、上記ナット保持部材23,24は、パイプ柱22の両端部にそ れぞれ螺合挿入される。
【0035】 上記パイプ柱22の基端部に螺合挿入される下ナット保持部材23は、図5お よび図6に示すように、外周にねじ部23aを有し、かつ基部に角形頭部23b を設けた中空の筒状ボルトからなっており、その孔23cのボルト先端に開放す る端部には、この孔23cの径より大きい角穴23dが形成されている。
【0036】 また、パイプ柱22の先端部に螺合挿入される上ナット保持部材24は、図7 および図8に示すように、外周にねじ部24aを有し、かつ基部に角形頭部24 bを設けた中空の筒状ボルトからなっており、その孔24cのボルト先端に開放 する端部には、この孔24cの径より大きい角穴24dが形成されている。
【0037】 一方、上記ナット保持部材23,24に保持される筒状ナット25A,25B は、図9および図10に示すように、基端部外周に平面角形の鍔部25bを有す る筒部25aの内周にその全長にわたって、上記フープ締付けボルト19,20 と螺合するねじ25cを設けたもので、筒部25aの外径および鍔部25bの径 は、上記ナット保持部材23,24の孔23c,24cおよび角穴23d,24 dに僅かな遊び間隙を存して遊嵌する大きさとされている。
【0038】 上記筒状ナット25A,25Bは、その筒部25aをナット保持部材23,2 4の孔23c,24cに挿入し、鍔部25bをナット保持部材23,24の角穴 23d,24dに遊嵌させて、ナット保持部材23,24に傾動自在に保持され る。この筒状ナット25A,25Bは、その鍔部25bをナット保持部材23, 24の角穴23d,24dで保持されて回り止めされ、上記鍔部25bを上記角 穴23d,24dの底面で受け止められてナット保持部材23,24の外端方向 への抜け出しを阻止される。
【0039】 なお、上記下ナット保持部材23と上ナット保持部材24は、その長さが異な るだけで、その孔23c,24cおよび角穴23d,24dの径は同じであり、 したがって各ナット保持部材23,24に保持される筒状ナット25A,25B は同じ規格のものでよい。
【0040】 そして、上記ナット保持部材23,24は、筒状ナット25A,25Bを保持 した状態でパイプ柱22の両端部に螺合挿入される。またパイプ柱22内には、 ナット保持部材23,24に保持された筒状ナット25A,25Bをパイプ柱2 2内から支持する弾性チューブ26が設けられる。
【0041】 上記弾性チューブ26は、軟質塩化ビニル等の軟質樹脂チューブ26aであり 、この弾性チューブ26は、パイプ柱22内に挿入されて一対の筒状ナット25 A,25B間に圧縮状態で挟持され、両端において筒状ナット25A,25Bの 鍔部25bの端面に弾接して、筒状ナット25A,25Bをパイプ柱22の端部 方向に押圧する。
【0042】 上記構成のボルト受け金具21は、そのパイプ柱22を上記リング部材11の 耳部11aの上に垂直に固定してリング部材11に立設される。上記パイプ柱2 2は、その基端部に螺合挿入される下ナット保持部材23によってリング部材1 1の耳部11aに固定される。
【0043】 すなわち、パイプ柱22は、その下端をリング部材11の耳部11aの上面に 当接させて垂直に立てられ、下ナット保持部材23は、上記耳部11aに設けた 貫通孔11bに下方から挿通されてパイプ柱22の基端部に螺合挿入される。そ してパイプ柱22は、下ナット保持部材23との螺合締結によりリング部材11 の耳部11aに固定される。なお、上記下ナット保持部材23は、その頭部23 bを上記貫通孔11bの下端に設けた角穴11cに嵌合して回り止めされ、パイ プ柱22を回すことによってこのパイプ柱22と螺合締結される。
【0044】 この実施例のドラムは、リング部材11にボルト受け金具21を取付ける工程 と、このリング部材11の下に下ドラムヘッド14と下フープ16を配置し、下 フープ16の締付けボルト20をボルト受け金具21の基端部に螺合挿入する工 程と、リング部材11に共鳴胴10を重ねてこの共鳴胴10の上に上ドラムヘッ ド13と上フープ15を配置し、上フープ15の締付けボルト19をボルト受け 金具21の先端部に螺合挿入する工程とによって組立てられる。
【0045】 そして、上記スネアドラムにおいては、共鳴胴10の一端に共鳴効果には関係 のないリング部材11を重ねて、このリング部材11にボルト受け金具21を共 鳴胴10から離した状態で設けているため、ボルト受け金具21が共鳴胴10の 共鳴効果に影響することはなく、したがって良好な音質を得ることができる。
【0046】 また、上記ドラムの音質のチューニングは、フープ締付けボルト19,20を 締付け方向または緩め方向に回してフープ15,16の締付け力を調整し、ドラ ムヘッド13,14の張力を変化させることによって行なわれる。
【0047】 この場合、従来のドラムでは、[考案が解決しようとする課題]の項で説明し たように、フープ締付けボルトがボルト受け金具(パイプ状ナット)の軸線に対 して傾いていると、このボルトをスムーズに回すことができなくなる。
【0048】 しかし、上記実施例のドラムでは、ボルト受け金具21を、リング部材11に 立設されるパイプ柱22の両端部にナット保持部材23,24を設け、このナッ ト保持部材23,24に、フープ締付けボルト19,20と螺合する筒状ナット 25A,25Bを傾動自在に回り止めおよび抜け止め保持させた構成としている ため、このボルト受け金具21の筒状ナット25A,25Bがフープ締付けボル ト19,20の傾きに追従して傾く。
【0049】 図11は、上フープ15の締付けボルト19がボルト受け金具21の軸線Oに 対して傾いているときのナット保持部材23の状態を示しており、フープ締付け ボルト19がボルト受け金具21の軸線Oに対して傾くと、このフープ締付けボ ルト19の傾き角θだけ筒状ナット25Aも傾く。これは、下フープ16の締付 けボルト20がボルト受け金具21の軸線Oに対して傾いている場合も同様であ る。
【0050】 なお、上記フープ締付けボルト19,20の傾き角は極く僅かな角度であり、 したがって、筒状ナット25A,25Bをナット保持部材23,24に対して僅 かな遊び間隙を存して遊嵌させておけば、筒状ナット25A,25Bはフープ締 付けボルト19,20の傾きに追従して傾く。
【0051】 したがって、上記ドラムによれば、フープ締付けボルト19,20の傾きに関 係なくこのボルト19,20をスムーズに回して音質のチューニングを容易に行 なうことができる。
【0052】 なお、上記ボルト受け金具21は、パイプ柱22の両端部にナット保持部材2 3,24を設け、このナット保持部材23,24に筒状ナット25A,25Bを 保持させたものであるため、上記パイプ柱22を長さの異なるものと交換すれば ボルト受け金具21の長さを変えることができるから、種々の胴長のドラムを得 ることができる。
【0053】 図12は、本考案の第2の実施例を示しており、この実施例のドラムは、長さ の短いボルト受け金具21を用いたものである。なおドラムは、ボルト受け金具 21のパイプ柱22を短くしただけで、他の構成は上述した第1の実施例のドラ ムと同じであるから、その詳細な説明は図に同符号を付して省略する。
【0054】 また、上記第1および第2の実施例では、ボルト受け金具21の筒状ナット2 5a,25Bをパイプ柱22内から支持する弾性部材として軟質樹脂からなる弾 性チューブ26を用いているが、この弾性部材は他の弾性材であってもよい。
【0055】 図13は本考案の第3の実施例を示しており、この実施例は、ボルト受け金具 21のパイプ柱22内に設ける弾性部材として、コイルばね26aを用いたもの である。
【0056】 図14は本考案の第4の実施例を示している。この実施例は、弾性部材として 軟質ゴム等からなる弾性板26bを用いたもので、この実施例は、極く短い長さ のボルト受け金具21を使用する、胴長が極端に短いドラムに適用される。
【0057】 上記図13および図14に示した実施例は、ボルト受け金具21のパイプ柱2 2内に設ける弾性部材が異なるだけで、他の構成は上述した第1の実施例のドラ ムと同じであるから、その詳細な説明は図に同符号を付して省略する。
【0058】 なお、本考案は、バスドラム、タムタム、スネアドラム等の種々の音楽用ドラ ムに適用できる。
【0059】
【考案の効果】
本考案の音楽用ドラムによれば、共鳴胴の一端に重ねたリング部材にボルト受 け金具を共鳴胴から離した状態で設けているため、ボルト受け金具が共鳴胴の共 鳴効果に影響することはなく、したがって良好な音質を得ることができる。
【0060】 しかも、本考案のドラムにおいては、上記ボルト受け金具を、リング部材に立 設されるパイプ柱の両端部に設けたナット保持部材にフープ締付けボルトと螺合 する筒状ナットを傾動自在に回り止めおよび抜け止め保持させるとともに、この 筒状ナットを弾性部材によってパイプ柱内から支持した構成としているため、こ のボルト受け金具の筒状ナットがフープ締付けボルトの傾きに追従して傾くから 、フープ締付けボルトの傾きに関係なくこのボルトをスムーズに回して音質のチ ューニングを容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示すドラムの一側部の
断面図。
【図2】上記ドラムの正面図
【図3】上記ドラムの分解斜視図。
【図4】リング部材に設けられるボルト受け金具の断面
図。
【図5】上記ボルト受け金具の基端部に設けられるナッ
ト保持部材の平面図。
【図6】上記ナット保持部材の断面図。
【図7】ボルト受け金具の先端部に設けられるナット保
持部材の断面図。
【図8】上記ナット保持部材の底面図。
【図9】ナット保持部材に保持される筒状ナットの平面
図。
【図10】上記筒状ナットの断面図。
【図11】上フープの締付けボルトがボルト受け金具の
軸線に対して傾いているときのナット保持部材の状態を
示す図。
【図12】本考案の第2の実施例を示すドラムの一側部
の断面図。
【図13】本考案の第3の実施例を示すドラムの一側部
の断面図。
【図14】本考案の第4の実施例を示すドラムの一側部
の断面図。
【図15】従来のドラムの一側部の断面図。
【符号の説明】
10…共鳴胴、11…リング部材、13…上ドラムヘッ
ド、14…下ドラムヘッド、15,16…ヘッド押えフ
ープ、17,18…ボルト挿通孔、19,20…フープ
締付けボルト、21…ボルト受け金具、22…パイプ
柱、23,24…ナット保持部材、25A,25B…筒
状ナット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が開放する筒状の共鳴胴と、この共鳴
    胴の一端に重ねられて前記共鳴胴を支持するリング部材
    と、このリング部材に固定され前記共鳴胴から離間させ
    てこの共鳴胴の周囲に等間隔に配置された複数のボルト
    受け金具と、前記共鳴胴の外端および前記リング部材の
    外端にそれぞれ張られる一対のドラムヘッドと、一方の
    ドラムヘッドの共鳴胴周囲に張出す外周縁および他方の
    ドラムヘッドのリング部材周囲に張出す外周縁をそれぞ
    れヘッド外面方向から押えてこのドラムヘッドを緊張さ
    せる一対のヘッド押えフープと、一方のヘッド押えフー
    プに設けられた複数のボルト挿通孔を通して前記複数の
    ボルト受け金具の一端部にそれぞれ螺合挿入され頭部に
    おいてフープ外面に当接して前記一方のヘッド押えフー
    プをドラムヘッド緊張方向に締付ける第1のフープ締付
    けボルトと、他方のヘッド押えフープに設けられた複数
    のボルト挿通孔を通して前記複数のボルト受け金具の他
    端部にそれぞれ螺合挿入され頭部においてフープ外面に
    当接して前記他方のヘッド押えフープをドラムヘッド緊
    張方向に締付ける第2のフープ締付けボルトとを備え、 かつ前記ボルト受け金具は、基端を前記リング部材に固
    定してこのリング部材に立設されるパイプ柱と、このパ
    イプ柱の両端部に設けられた一対のナット保持部材と、
    この各ナット保持部材にそれぞれ傾動自在に回り止めお
    よび抜け止め保持されて前記第1および第2のフープ締
    付けボルトとそれぞれ螺合する一対の筒状ナットとから
    なることを特徴とする音楽用ドラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010282157A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Roland Corp 電子ドラム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5969794A (ja) * 1982-10-14 1984-04-20 パ−ル楽器製造株式会社 ドラム
JPH032954U (ja) * 1989-05-31 1991-01-11

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