JPS6257034B2

JPS6257034B2 -

Info

Publication number: JPS6257034B2
Application number: JP57188654A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Yanagisawa
Original assignee: PAARU GATSUKI SEIZO KK
Current assignee: PAARU GATSUKI SEIZO KK
Priority date: 1982-10-27
Filing date: 1982-10-27
Publication date: 1987-11-28
Also published as: JPS5978396A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は両面にドラムヘツドを有する胴無ド
ラムに関するものである。

従来、バスドラム、タムタム、スネアドラム等
の両面にドラムヘツドを有するドラムは、両端が
開放する円筒状のドラム胴（共鳴胴）の両端にド
ラムヘツドを張設した構造となつており、前記ド
ラムヘツドは、その外周縁を外側から押えるヘツ
ド押えフープを、ドラム胴に取付けたボルト受け
金具に螺合させたフープ締付けボルトによつてド
ラム胴側に締付けることで緊張されるようになつ
ている。

このドラムは、一方のドラムヘツドをたたくこ
とにより発生する振動音を、他方のドラムヘツド
の振動とドラム胴の共鳴とによつて増巾するもの
で、このドラム胴を有するドラムは、音量が大き
くかつ音の伸びが良いという特長をもつている
が、その反面歯切れの良い音は出しにくいという
短所ももつている。

この発明は歯切れの良い音を出したい場合に使
用される従来類を見ない新規なドラムに関するも
のであつて、その目的とするところは、十分な音
量でしかも歯切れの良い音が得られる胴無ドラム
を提供することにある。

すなわち、この発明の胴無ドラムは、間隔をも
つて対向配置された一対のリング状フレームと、
この両リング状フレームを複数箇所において連結
する複数本の支柱と、前記各リング状フレームの
外端にそれぞれ張設された一対のドラムヘツド
と、前記各リング状フレームの外囲に配置されて
前記各ドラムヘツドの外周縁をそれぞれ外側から
押える一対のヘツド押えフープと、前記各リング
状フレームまたは前記支柱に螺合されて前記各ヘ
ツド押えフープをリング状フレームの内端側に締
付ける複数本のフープ締付けボルトとからなる構
成のものであり、一方のドラムヘツドをたたくこ
とにより発生する振動音を他方のドラムヘツドの
振動で増巾させて十分な音量を得るようにすると
共に、共鳴作用をもつドラム胴を無くすことで音
の伸びを小さくして歯切れの良い音を得るように
したものである。

以下、この発明の実施例を図面を参照して説明
する。

第１図〜第４図はこの発明の第１の実施例を示
したもので、この実施例はスネアドラムの例であ
る。

第１図及び第２図において、図中１ａ，１ｂは
上下一対のリング状フレームであり、これらリン
グ状フレーム１ａ，１ｂはその外周に等間隔に所
定数の張出部２ａ，２ｂを突設した形状とされて
いる。３，３は前記一対のリング状フレーム１
ａ，１ｂを連結するパイプ支柱であり、このパイ
プ支柱３，３は下側のリング状フレーム１ｂの各
張出部２ｂ，２ｂに垂直に立設されている。この
パイプ支柱３，３は、その両端部の内周にそれぞ
れフープ締付けボルト１０，１０を螺合させる内
ネジを設けると共に、両端部外周に外ネジを形成
し、さらに、上端部の外ネジ形成部の下側に外周
に突出する鍔部３ａを設けたもので、その下端部
を下側リング状フレーム１ｂの張出部２ｂに設け
たネジ孔に螺合させることによつてこの張出部２
ｂに固定されている。なお、４は前記支柱３の下
端部外周に螺合させて張出部２ｂの上面に締付け
られたナツトであり、このナツト４は張出部２ｂ
に対する支柱３の固定強度をより強くするために
設けられている。また、前記各パイプ支柱３，３
の上端部は、上側のリング状フレーム１ａの各張
出部２ａ，２ａに設けられた支柱挿通孔５，５に
それぞれ挿通されており、上側のリング状フレー
ム１ａは前記各パイプ支柱３，３の鍔部３ａに支
持されている。すなわち、前記上下のリング状フ
レーム１ａ，１ｂは、前記各パイプ支柱３，３に
よつて所定の間隔を保つて対向するように連結さ
れている。６は上側リング状フレーム１ａの張出
部２ａ上に突出したパイプ支柱３の上端部外周に
螺合されたフレーム締付けナツトであり、上側リ
ング状フレーム１ａはこのナツト６の締付けによ
つてパイプ支柱３の鍔部３ａに押付け固定されて
いる。また、前記下側リング状フレーム１ｂの両
側部には、前記張出部２ｂを避けて一対の付属部
品取付板７，７が上向きに突設されている。

また、第１図及び第２図において、８は前記上
下のリング状フレーム１ａ，１ｂの外端にそれぞ
れ張設された一対のドラムヘツド、９は前記各リ
ング状フレーム１ａ，１ｂの外囲に配置されて前
記各ドラムヘツド８，８の外周縁８ａをそれぞれ
外側から押える一対のヘツド押えフープであり、
この上下のヘツド押えフープ９，９は、その締付
けボルト１０，１０を前記パイプ支柱３，３の両
端部に螺合挿入することによつて、このフープ締
付けボルト１０，１０を介して各パイプ支柱３，
３に連結されており、このヘツド押えフープ９，
９は、各フープ締付けボルト１０，１０の締付け
により各リング状フレーム１ａ，１ｂの内端側
（パイプ支柱側）に締付けられてドラムヘツド
８，８を緊張させている。

一方、スネアドラムにおいて下側ドラムヘツド
８の下面に張られる響線は次のようにして張設さ
れている。すなわち、第３図において、図中１１
は響線緊張具であり、この響線緊張具１１は、前
記下側リング状フレーム１ｂに設けられている一
対の付属部品取付板７，７の一方に止めネジ１２
によつて固定されている。なお、前記響線緊張具
１１は、響線の一端が接続される響線緊張部材１
３と、この響線緊張部材１３を上下動させる響線
緊張操作レバー１４と、前記響線緊張部材１３の
位置を調整する響線張力調整つまみ１５とを有す
るもので、この響線緊張具１１は従来から広く使
用されているものであるから、その詳細な構造に
ついては説明を省略する。そして、下側ドラムヘ
ツド８の下面に張られる響線１６は、その一端に
止着した止め紐１７ａを下側ヘツド押えフープ９
に設けた切欠部９ａを通して前記響線緊張部材１
３に押え板１８及び止めネジ１９によつて止着す
ることによつて前記響線緊張具１１に接続されて
いる。また響線１６の他端は、第４図に示すよう
に、下側ヘツド押えフープ９の切欠部９ｂを通し
て下側リング状フレーム１ｂの他方の付属部品取
付板７に止めネジ２０及びナツト２１によつて止
着される止め紐１７ｂを介して前記他方の付属部
品取付け板７に接続されており、この響線１６は
前記響線緊張具１１によつて緊張され、下側ドラ
ムヘツド８面に接して張設されている。

しかして、この胴無スネアドラムにおいては、
上側ドラムヘツド８をたたくと、この上側ドラム
ヘツド８の振動による空気振動で下側ドラムヘツ
ド８も振動を起すから、上側ドラムヘツド８をた
たくことによつて発生する振動音が下側ドラムヘ
ツド８の振動で増巾されて大きな音となり、さら
に下側ドラムヘツド８の振動によつて響線１６が
振動して響音を発生させる。なおこの胴無ドラム
は、ドラム胴を有するドラムに比べれば音量は小
さく、従つてドラム胴を有するドラムのように遠
鳴りはしないから、大ホールや屋外ステージでの
演奏には不向きであるが、ドラムの近くでは十分
な音量の音を聞き取ることができるから、演奏者
の拡がり距離があまり問題とならない小ホールで
の演奏や、マーチング（行進演奏）用、練習用と
しては十分使用することができる。そして、この
胴無ドラムは、共鳴作用をもつドラム胴が無いか
ら、ドラム胴を有するドラムに比べて音の伸びを
大巾に小さくすることができ、従つて胴を有する
ドラムでは得られなかつた歯切れの音の斬新な音
を出すことができる。

しかも、上記胴無スネアドラムにおいては、ヘ
ツド押えフープ９，９を締付けてドラムヘツド
８，８を緊張させるフープ締付けボルト１０，１
０を、上下一対のリング状フレーム１ａ，１ｂを
連結する各パイプ支柱３，３の両端部に螺合挿入
することにより、前記各パイプ支柱３，３を利用
してヘツド押えフープ９，９の締付けを行なうよ
うにしているから、リング状フレーム１ａ，１ｂ
にフープ締付けボルト１０，１０を螺合させるナ
ツト部材を別に設ける場合に比べて、ドラムの構
造を簡単にすると共にドラム重量の増加も防ぐこ
とができる。

なお、上記実施例では響線緊張具１１の取付け
や響線１６の取付けのために、下側リング状フレ
ーム１ｂに付属部品取付板７，７を設けている
が、その代りに、第５図及び第６図に示すような
付属部品取付具２２を使用してもよい。すなわ
ち、この付属部品取付具２２は、上下のリング状
フレーム１ａ，１ｂ間に円形に配設されている前
記パイプ支柱３，３のうちの隣り合うパイプ支柱
３，３間に取付けて使用されるもので、この付属
部品取付具２２は、両端に前記パイプ支柱３の半
周をかかえる半円形の支柱受け部２４，２４を有
しかつ中央部に付属部品取付孔２５を設けた部品
取付板２３と、この部品取付板２３の両端部にそ
れぞれビス２６によつて締付けられて部品取付板
２３の支柱受け部２４との間に前記パイプ支柱３
を挾持固定する一対の支柱押え板２７，２７とか
らなつている。

また、上記実施例ではスネアドラムを例にとつ
て説明したが、この発明は響線のないドラム例え
ばバスドラムやタムタム等にも適用できるもので
あり、またその構成も上記実施例の構成に限られ
るものではなく、次に説明する各実施例の構成な
ど種々の構成が考えられる。

第７図はこの発明の第２の実施例を示したもの
で、この実施例は、下側リング状フレーム１ｂに
立設される支柱２８を、上下一対のパイプ状ナツ
ト２８ａ，２８ｂと、この両パイプ状ナツト２８
ａ，２８ｂに両端を螺合されて両パイプ状ナツト
２８ａ，２８ｂを接続する交換可能な継パイプ２
８ｃとからなる構造としたものであり、その他の
構成は上記第１の実施例を同じになつている。す
なわち、この実施例は、前記継パイプ２８ｃを長
さの異なるものと交換することにより、ドラムの
深さを任意に変えられるようにしたものである。

第８図はこの発明の第３の実施例を示したもの
で、この実施例は、上記第１の実施例においてパ
イプ支柱３の上端に螺合させているフレーム締付
けナツト６をなくし、上側のドラムヘツド１２の
緊張力によつて上側リング状フレーム１ｂをパイ
プ支柱３の鍔部３ａに押付け固定するようにした
ものであり、その他の構成は上記第１の実施例と
同じになつている。

この発明の胴無ドラムによれば、十分な音量で
しかも歯切れの良い音を出すことができるし、ま
た、ヘツド押えフープを締付けてドラムヘツドを
緊張させるフープ締付けボルトを一対のリング状
フレームを連結する各パイプ支柱の両端部に螺合
することにより、前記各パイプ支柱を利用してヘ
ツド押えフープの締付けを行なうようにしている
ために、リング状フレームにフープ締付けボルト
を螺合させるナツト部材を別に設ける必要はない
から、ドラムの構造を簡単にすると共にドラム重
量の増加も防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの発明の第１の実施例を示
すもので、第１図はドラムの分解斜視図、第２図
はドラムの一側部の断面図、第３図及び第４図は
響線張設部の断面図である。第５図及び第６図は
この発明のドラムに取付けられる付属部品取付具
の平面図及び正面図である。第７図及び第８図は
それぞれこの発明の第２及び第３の実施例を示す
ドラムの一側部の断面図である。１ａ，１ｂ……リング状フレーム、３，２８，
２９……支柱、８……ドラムヘツド、９……ヘツ
ド押えフープ、１０……フープ締付けボルト。

Claims

【特許請求の範囲】

１間隔をもつて対向配置された一対のリング状
フレームと、この両リング状フレームを複数箇所
において連結する複数本の支柱と、前記各リング
状フレームの外端にそれぞれ張設された一対のド
ラムヘツドと、前記各リング状フレームの外囲に
配置されて前記各ドラムヘツドの外周縁をそれぞ
れ外側から押える一対のヘツド押えフープと、前
記各支柱の両端部に螺合されて前記各ヘツド押え
フープをリング状フレームの内端側に締付ける複
数本のスープ締付けボルトとからなる胴無ドラ
ム。