JPH0572380U - ガス釘打機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】ガス釘打機において、燃焼ガスの圧力を利用し
て釘送りをする。 【構成】ロール状連結釘８を装填したマガジン７に送り
ピストン室１３を取付ける。送りピストン室１３内に送
りピストン１４、送り爪１５、スプリング１６、を摺動
可能に取付ける。送りピストン室１３と燃焼室とを一方
向バルブを介してガス通路で連通する。送りピストン室
１３に排気バルブを摺動可能に取付け、プッシュレバー
と、燃焼室バルブ及び排気バルブとを連動させる。打ち
込みと同時に、燃焼した高圧のガスを送りピストン室１
３に送り、送りピストン１４、送り爪１５により次の連
結釘８を射出口に送る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はガス釘打機における釘の給送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のガス釘打機では打ち込まれる釘は例えば特公昭６４−９１４９号公報に 記載されているように直線状に束ねられた釘に限られており、それをスプリング によって送っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のガス釘打機の釘給送装置においては、例えば、プラスチックの帯でコイ ル状に連結した連結釘を使用する場合、前記スプリングでは動作ができず、コイ ル状連結釘を送る機構を駆動するための何らかの装置を必要としていた。このた め市販されているガス釘打機では直線状に束ねられた釘のみが使用されていた。

【０００４】 本考案の目的は、例えばプラスチックの帯でコイル状に連結した連結釘をガス 釘打機で使用可能にすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的はガス釘打機のプッシュレバーと釘給送装置のガス排出口及び燃焼室 バルブを連動させ、また燃焼室と釘給送装置をガス通路により連通させ、その通 路内の１個所に一方向バルブを設け、また、釘給送装置内に釘送り用爪と送りピ ストンとを釘送り方向に互いに移動可能に設け、更に送り爪と送りピストンとの 間にスプリングを設けることにより達成できる。

【０００６】

【作用】

上記のように構成されたガス釘打機における釘給送装置では、ガス釘打機を材 木等に押し付けるとプッシュレバーが動作し、釘給送装置のガス排出口及び燃焼 室が閉じ、燃焼室内にガスが流入する。そのガスが燃焼するとピストンが釘を材 木等に打ち込むと同時に燃焼室と釘給送装置に連通したガス通路内の圧力が高ま り、ガス通路内に設けた一方向バルブが開き、釘給送装置に燃焼ガスが流れ圧力 が高まる。すると、送りピストンが釘送り方向に移動する。しかし、この時、釘 射出口内には釘またはビットがあり、送り爪は移動せず、送り爪と送りピストン との間のスプリングが圧縮される。つぎに燃焼室内の圧力が冷却により大気圧以 下になるとガス通路内の一方向バルブが閉じる。この時、釘給送装置内の圧力は 大気圧よりも高くなっており、釘射出口内に釘やピストンが無くなると、スプリ ングが送り爪を押し、つぎの釘が射出口内に装填される。つぎにガス釘打機を材 木等から離すと、プッシュレバーが元の位置に戻り、釘給送装置の排出口が開き 釘給送装置内の燃焼ガスが排出されて大気圧になり、釘送りピストン及び送り爪 が元の位置に戻り、つぎの釘を送る準備をするように動作する。

【０００７】

【実施例】

以下実施例図面を参照して本考案を説明する。図１は本考案の第一の実施例を 示す。図２は図１のＡ−Ａ断面を、図３は図２のＢ−Ｂ断面を示す。図１〜図３ はガス釘打機を材木等に押し付けた状態を示す。（図１、図３の破線はガス釘打 機を材木から離した状態を示す）図１〜図３においてガス釘打機本体１内には円 筒状の燃焼室２、燃焼室バルブ３及びシリンダ４が設けてあり、該シリンダ４内 には上下に摺動可能にピストン５を設けてある。また、前記ガス釘打機本体１に はテールカバー６が設けてあり、該テールカバー６に接してマガジン７を設けて あり、マガジン７にロール状連結釘８を装填する。また、テールカバー６外面に はプッシュレバー９を設けてあり、該プッシュレバー９を材木等に押し付けると 、プッシュレバー９と連動して燃焼室バルブ３を閉じる。またプッシュレバー９ は連結ロッド１０（図３）を介して排気バルブ１１（図３）と連結しているため 、該排気バルブ１１も閉じる構造となっている。

【０００８】 釘送り部の詳細を図２に示す。前記ロール状連結釘８は帯状連結体１２に装着 されており、前記マガジン７に装填される。該マガジン７には帯状連結体１２と 平行に送りピストン室１３が設けられており、送りピストン室１３内には送りピ ストン１４、送り爪１５及びスプリング１６等から構成されている。送り爪１５ は該帯状連結体１２に設けられている窓１７と係合し、帯状連結体１２を移動さ せロール状連結釘８を射出口１８（図１）内に送る。また、図３に示すように前 記燃焼室２は一方向バルブ１９が途中に設けられたガス通路２０を介して送りピ ストン室１３に連通している。

【０００９】 以下本実施例での動作を説明する。図１は上記した如くガス釘打機本体１を材 木等に押し付けた状態である。この状態において燃焼室２内で、プロパン及びブ タン等の混合気体（以下燃料ガスという）を燃焼させると、燃焼室２内の圧力が 大気圧よりも高くなり、ピストン５がシリンダ４内を下降し、ロール状連結釘８ を材木等に打ち込む。

【００１０】 一方、燃焼室２内で、燃料ガスを燃焼させた時の送りピストン室１３内の動作 を図４、５に示す。燃焼室２内で燃焼した燃料ガスは一方向バルブ１９を押し下 げ（図５）、送りピストン室１３内に流入し、この時排気バルブ１１が閉じてい るため、送りピストン１４が図中右へ移動し、スプリング２１が圧縮される。し かし、この時射出口１８内にはロール状連結釘８または、ビットがあるため、送 り爪１５は移動できず、スプリング１６が圧縮される。

【００１１】 つぎに、射出口１８内にロール状連結釘８及びビットが無くなった時、送りピ ストン室１３内の動作を図６、７に示す。燃焼室２内が大気圧以下になるとピス トン５が上死点まで戻り、また、一方向バルブ１９が閉じ（図７）、送りピスト ン室１３内は高圧に保たれる。このため、送り爪１５が該帯状連結体１２を右へ 送り、ロール状連結釘８が射出口１８内に装填される。

【００１２】 次にガス釘打機本体１を材木等から離したときの該送りピストン室１３内の動 作を図８、９、２に示す。ガス釘打機本体１を材木等から離すとプッシュレバー ９が元の位置に戻り（図１に破線で示す）、それに伴い、排気バルブ１１が開き 、送りピストン室１３内の高圧ガスが排出される（図９）。するとスプリング２ １によって送りピストン１４及び送り爪１５が元の位置に戻される（図８）。こ の時、送り爪１５に設けられた斜面が該帯状連結体１２に設けられている該窓１ ７の端部によって押し縮められ、スプリング２２が圧縮させられながら元の位置 に戻される。するとスプリング２２によって、送り爪１５が窓１７にセットされ 次のロール状連結釘８を送る準備が完了する。

【００１３】 本考案の他の実施例を図１０に示す。本実施例は図１の実施例と次の点で異な る。すなわち図１の実施例では燃料ガスが燃焼により高圧になったガスそのもの を利用して釘給送装置を動作させているのに対し、図１０の実施例では燃料ガス の燃焼により高圧になったガスがピストンを押し下げる際のピストン部の空気が 圧縮されて高圧になった気体を使用して釘給送装置を動作させる。これ以外の部 分は図１の実施例と同様である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によればガス釘打機において釘給送装置に混合ガスの燃焼圧力を利用し たので例えば、プラスチック等で連結されたロール状連結釘を使用することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案ガス釘打機の一実施例を示す縦断面図
である。

【図２】 図１のＡＡ断面図である。

【図３】 図２のＢＢ断面図である。

【図４】 図３の動作状態を示す断面図である。

【図５】 図２の動作状態を示す断面図である。

【図６】 図３の動作状態を示す断面図である。

【図７】 図２の動作状態を示す断面図である。

【図８】 図３の動作状態を示す断面図である。

【図９】 図２の動作状態を示す断面図である。

【図１０】 本考案ガス釘打機の一実施例を示す縦断面
図である。

【符号の説明】

１はガス釘打機本体、２は燃焼室、３は燃焼室バルブ、
４はシリンダ、５はピストン、６はテールカバ、７はマ
ガジン、８はロール状連結釘、９はプッシュレバー、１
０は連結ロッド、１１は排気バルブ、１２は帯状連結
体、１３は送りピストン室、１４は送りピストン、１５
は送り爪、１６、２１、２２はスプリング、１７は窓、
１８は射出口、１９は一方向バルブ、２０はガス通路で
ある。

フロントページの続き (72)考案者 久保田 俊書 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機株式 会社内 (72)考案者 内海 弘 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機株式 会社内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プロパン、ブタン等の混合ガスを燃焼さ
   せて釘を材木等に打ち込むガス釘打機において、燃焼ガ
   スの一部を用いて次の打ち込みに備えて釘を定位置に送
   ることを特徴とするガス釘打機。
2. 【請求項２】プロパン、ブタン等の混合ガスを燃焼させ
   て釘を材木等に打ち込むガス釘打機において、燃焼ガス
   の圧力により移動するピストンによって圧縮された空気
   を用いて次の打ち込みに備えて釘を定位置に送ることを
   特徴とするガス釘打機。
3. 【請求項３】送りピストンと送り爪とスプリングとによ
   って構成された釘給送装置を持つことを特徴とする請求
   項１記載または請求項２記載のガス釘打機。