JPH0572369A - 原子炉 - Google Patents

原子炉

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Publication number
JPH0572369A
JPH0572369A JP3229913A JP22991391A JPH0572369A JP H0572369 A JPH0572369 A JP H0572369A JP 3229913 A JP3229913 A JP 3229913A JP 22991391 A JP22991391 A JP 22991391A JP H0572369 A JPH0572369 A JP H0572369A
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JP
Japan
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fuel assembly
core
control rod
reactor
fuel assemblies
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JP3229913A
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English (en)
Inventor
Tasuku Kodama
資 児玉
Akira Tanabe
章 田辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】原子炉において、停止時には炉心へ制御棒の挿
入と燃料集合体の一部の引抜きを行うことにより制御棒
の本数と制御棒駆動機構の台数を削減し、原子炉圧力容
器下部における配置機器の密集度を大幅に緩和する。ま
た緊急停止に際しては、制御棒を自重落下させることに
より水圧制御ユニットとその付属配管等の設備を削除
し、かつ、原子炉のスクラム機能の信頼度を維持したま
ま制御棒駆動機構の構造を簡素化して、設備及びスペー
スの大幅な削減と作業性を改善する。 【構成】原子炉圧力容器1内に設置して炉心20を形成
する複数の燃料集合体4と、容器1の内部において炉心
20の下方より燃料集合体4の間に挿入可能に配置され
た複数の移動式燃料集合体24と、これら移動式燃料集
合体24の上部に結合された制御棒26,28と、容器
1を貫通し移動式燃料集合体24に連結してこれを駆動
する駆動機構25を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉における出力の制
御に係り、特に炉心を形成する燃料集合体と、この反応
制御を行う制御棒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の沸騰水型原子炉の基本構成は図7
の縦断面図に示すように、原子炉圧力容器1の内部の中
間位置に、下部に炉心支持板2、上部に上部格子板3と
その中間部に複数の燃料集合体4及び、その周囲を囲っ
た炉心シュラウド5とから構成された炉心6が設置さ
れ、その上部にはシュラウドヘッド7と気水分離器8及
び蒸気乾燥器9が固定されている。また、前記炉心支持
板2にはその下方から複数の制御棒案内管10が接続さ
れ、さらに、各制御棒案内管10にはその下方から原子炉
圧力容器1を貫通して制御棒駆動機構ハウジング11が接
続されており、制御棒案内管10の内部に収納された制御
棒12を制御棒駆動機構ハウジング11内に下方から挿入さ
れた制御棒駆動機構13により、炉心6を構成する燃料集
合体4の間に挿入可能に構成されている。また原子炉圧
力容器1の下部で外周部には複数台の冷却材再循環ポン
プ14が配設されている。このように構成された従来の原
子炉において、原子炉の起動時には、制御棒駆動機構13
を用いて炉心6を構成する燃料集合体4の間に挿入され
ている制御棒12の所定本数を順次かつ、徐々に所定位置
まで引抜き、制御棒案内管10の内部に収納することによ
り、炉心6の反応度を徐々に高めて所定の炉出力に到達
させることができる。また原子炉の通常停止に際して
は、制御棒案内管10の内部に収納されている全ての制御
棒12を制御棒駆動機構13を用いて燃料集合体4の間に順
次、かつ徐々に挿入することにより炉心の反応を徐々に
停止させることができる。さらに、原子炉の緊急停止
(スクラム)に際しては、制御棒案内管10の内部に収納
されている全ての制御棒12を制御棒駆動機構13を用いて
燃料集合体4の間に急速に全挿入することにより炉心6
の反応を直ちに停止させることができる。これらの燃料
集合体4及び制御棒12の配置の具体例を図8に示す。図
8は135万kW級の原子炉の炉心の配置例を示した炉心配
置図で、燃料集合体4の4体に対して1本の割合で約 2
00本の制御棒12が燃料集合体4の相互間に配置されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の原子炉において
は、原子炉の停止に際して制御棒12を炉心6の下方から
炉心内部へと上昇させる必要があり、かつ、緊急停止時
にはこれを急速に実施する必要があることから、制御棒
駆動機構13としては確実に上昇挿入できるような信頼度
の高いものが要求され、その構造は極めて複雑なものと
なっている。なお、緊急停止時の急速挿入を達成するた
めの駆動源として図示しない特別な水圧制御ユニットを
装備しており、これら機器の相互間を接続するための配
管や、その水源となるポンプ並びにタンク等の付属設備
を含めると、大規模な設備と設置スペースを必要として
いた。さらに、燃料集合体4の4体につき制御棒12が1
本宛て組込まれていて、かつ、制御棒駆動機構13は各制
御棒12毎に独立して設ける必要があることから、原子炉
圧力容器1の下部に設置する制御棒駆動機構13と制御棒
駆動機構ハウジング11の数に多く、その配置は極めて密
とならざるを得ず、これらの設備の据付工事や保守点検
作業等には特別な道具と熟練した作業者を必要としてい
た。
【0004】本発明の目的とするところは、燃料集合体
の一部を移動式とすると共に制御棒を連結して、原子炉
の停止時には炉心へ制御棒の挿入と燃料集合体の一部の
引抜きを行うことにより制御棒の本数を削減し、同時に
制御棒駆動機構の台数をも削減して、原子炉圧力容器下
部における配置機器の密集度を大幅に緩和する。また原
子炉の緊急停止に際しては、制御棒を自重落下させるこ
とにより水圧制御ユニットとその付属配管等の設備を削
除し、かつ、原子炉のスクラム機能の信頼度を維持した
まま制御棒駆動機構の構造を簡素化して、設備及びスペ
ースの大幅な削減と作業性を改善した原子炉を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】原子炉圧力容器内に設置
して炉心を形成する複数の燃料集合体と、前記原子炉圧
力容器の内部において前記炉心の下方より前記燃料集合
体の間に挿入可能に配置された複数の移動式燃料集合体
と、これら移動式燃料集合体の上部に結合されを駆動す
る駆動機構を具備する。
【0006】
【作用】原子炉の起動に際しては、複数の制御棒及び燃
料集合体駆動機構のモーターを順次駆動し、連結機構の
ボールネジにより中空支持筒を伸長して上部に制御棒を
連結した移動式燃料集合体を炉心の下部より挿入する
と、制御棒の引抜き量に応じて周囲の固定された燃料集
合体に反応が起こり、かつ移動式燃料集合体は挿入量に
従って反応が始まる。移動式燃料集合体の炉心全挿入の
位置で、制御棒は全引抜となって移動式燃料集合体及び
固定された燃料集合体は十分に反応して原子炉は運転状
態となる。また通常の運転停止については、上記起動時
と逆の操作をすることにより炉心からの移動式燃料集合
体の引抜きと、制御棒の挿入が行こなわれて炉心の反応
が停止する。次に出力制御は、複数の制御棒及び燃料集
合体駆動機構のモーターを適宜駆動することにより、連
結機構の中空支持筒を伸長、縮小して移動式燃料集合体
の引抜きと制御棒の挿入の同時操作により出力増、ある
いは、移動式燃料集合体の挿入と制御棒の引抜き操作に
より出力減が行こなわれる。さらに、原子炉の緊急停止
時には、全制御棒及び燃料集合体駆動機構の位置保持及
び位置検出機構における位置保持力を一斉に解放するこ
とにより、移動式燃料集合体と制御棒は自重力により急
速に落下して、移動式燃料集合体が炉心から引抜かれ、
燃料集合体案内管内に収納されて反応が低下すると共
に、制御棒は炉心の固定した燃料集合体の間に急速に挿
入されて、中性子を吸収し炉心における反応を直ちに停
止させる。なお、この時制御棒と移動式燃料集合体の落
下による衝撃は連結機構のコイルスプリングで吸収、緩
和する。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分については
同一符号を付して詳細な説明は省略する。図1は沸騰水
型原子炉の縦断面図で、原子炉圧力容器1内の中間位置
において、下部に炉心支持板2、上部に上部格子板3と
その中間に複数の固定した燃料集合体4を配設し、周囲
を囲む炉心シュラウド5から構成される炉心20が設置さ
れている。さらに、その上部には制御棒支持板21とシュ
ラウドヘッド7、気水分離器8及び蒸気乾燥器9が固定
されている。また前記炉心支持板2にはその下方から複
数の燃料集合体案内管22が配設され、さらに、この各燃
料集合体案内管22にはその下方から原子炉圧力容器1を
貫通して制御棒及び燃料集合体駆動機構ハウジング23が
結合されており、燃料集合体案内管22の内部に収納され
た移動式燃料集合体24を制御棒及び燃料集合体駆動機構
ハウジング23内の下方から挿入された駆動機構である制
御棒及び燃料集合体駆動機構25により、炉心20を構成す
る固定した燃料集合体4の間に挿入可能なように構成さ
れており、さらに、この移動式燃料集合体24の上部には
制御棒26が連結されて構成されている。なお、移動式燃
料集合体24の上昇に伴い制御棒26は同時に上昇し、移動
式燃料集合体24が炉心20に挿入されると制御棒26は炉心
20より引抜かれて上方に移動して制御棒支持板21に支持
される。また移動式燃料集合体24を下降させて炉心20よ
り引抜くと、制御棒26は炉心20内に挿入される。なお、
原子炉圧力容器1の下部の外周部には複数台の冷却材再
循環ポンプ14が配設されている。
【0008】図2は制御棒及び燃料集合体駆動機構等の
一実施例の正面図で、要素技術の構成を分かりやすくす
るために一部の周辺設備も共に図示している。制御棒及
び燃料集合体駆動機構25は、連結機構30と位置保持及び
位置検出機構31とモーター32と夫々を連結するカップリ
ング33,34,35より構成されている。そして、移動式燃
料集合体24はカップリング35を介して連結機構30の上部
に連結されている。さらに、制御棒26は別のカップリン
グ27により移動式燃料集合体24の上部に結合されてい
る。また連結機構30は、制御棒及び燃料集合体駆動機構
ハウジング23内に収納されており、原子炉圧力容器1の
外部において下方に位置する位置保持及び位置検出機構
31並びにモーター32と原子炉圧力容器1の内部に位置す
る移動式燃料集合体24とを連結している。また、制御棒
及び燃料集合体駆動機構25を操作して炉心20から移動式
燃料集合体24を引き降ろした場合には、この移動式燃料
集合体24を燃料集合体案内管22の内部に収納できるよう
に構成されている。
【0009】このように構成された制御棒及び燃料集合
体駆動機構25は、モーター32を回転することにより、そ
の回転力がカップリング34、位置保持及び位置検出機構
31とカップリング33を介して前記連結機構30に伝達さ
れ、その伝達された回転力により連結機構30が伸びて移
動式燃料集合体24と制御棒26とを上方へと押し上げるこ
とができる。また位置保持及び位置検出機構31の位置保
持力を制御することにより、移動式燃料集合体24と制御
棒26とを自重力により任意の位置に任意の速さで降下さ
せることができる。さらに、位置保持及び位置検出機構
31における位置保持力を解放することにより、移動式燃
料集合体24と制御棒26は自重力により急速に落下させる
ことが可能である。また、原子炉起動時には反応度の急
激な印加を避ける必要上から、制御棒26を炉心20内から
引抜き、かつ移動式燃料集合体24を炉心20内へ挿入する
押上げ操作を少しずつしか行わないことに着目すれば、
図示しないモーター用遠隔自動移動装置を用いて、複数
の制御棒及び燃料集合体駆動機構25に対して1台のモー
ター32を共用するようにすれば、設備の削減と点検作業
等の軽減をさらに図ることができる。
【0010】図3は連結機構の一実施例の縦断面図で、
連結機構30は、上端に前記移動式燃料集合体24と連結す
るカップリング35、下端に位置保持及び位置検出機構31
を連結するカップリング33を備え、このカップリング33
の上部にはコイルスプリング36と共に、ボールネジ37と
このボールネジ37と係合したボールナット38及び中空支
持筒39とからなり、この中空支持筒39は前記上端のカッ
プリング35に結合して構成されている。ここで、中空支
持筒39の下端はボールナット38に固定され、両者は共に
軸心を中心として回転しないように拘束されている。そ
してボールネジ37はボールナット38内の溝に接するよう
に挿入されており、ボールネジ37が回転するとネジ山の
位置が移動するため、ボールナット38がボールネジ37の
回転方向に応じて上下するように構成されている。
【0011】このように構成される連結機構30において
は、モーター32を押上げ方向に回転させることによりカ
ップリング33を介してボールネジ37が回転し、ボールネ
ジ37の回転に伴いボールナット38が上方に移動して、中
空支持筒39を押上げる結果、移動式燃料集合体24と制御
棒26が上方に押上げられる。また移動式燃料集合体24及
び制御棒26が所定の位置にきた場合に、これを位置保持
及び位置検出機構31により検知してモーター32を停止さ
せると、例えば電磁力を利用した位置保持及び位置検出
機構31によりボールネジ37の回転を拘束して、移動式燃
料集合体24及び制御棒26は所定の位置に保持することが
できる。さらに、位置保持及び位置検出機構31によるボ
ールネジ37の回転を拘束する力を制御することにより、
移動式燃料集合体24及び制御棒26を自重力により任意の
位置に任意の速さで降下させことが可能である。またボ
ールネジ37の回転を拘束する力を全面的に解放すれば、
移動式燃料集合体24と制御棒26は、自重力を用いて急速
に落下する。この時コイルスプリング36は移動式燃料集
合体24と制御棒26が自重力により急速に落下してきた時
の衝撃緩和の役割を果たし、それらを所定の位置で安全
に停止させることができる。また移動式燃料集合体24と
制御棒26下降に際して、その下降速度にブレーキをかけ
るために、炉心支持板2や燃料集合体案内管22等に弾性
体のバッファ機構を設けることや、さらに、移動式燃料
集合体24が燃料集合体案内管22内へ落下収納される時の
燃料集合体案内管22における排水作用による水圧をブレ
ーキとして利用することもできる。なお、位置保持及び
位置検出機構31における位置検出手段の一例としては、
ボールネジ37の回転数を計測する方法が挙げられる。
【0012】図4は炉心要部の配置図で、移動式燃料集
合体24を中心に、その外周に8体の固定した燃料集合体
4を配して1ユニットとしたもので、移動式燃料集合体
24の上部に結合した制御棒26は、断面が井桁状で中心を
筋交い状のサポートとした中性子吸収材により構成され
たものである。従ってこの制御棒26は1本で、8体の固
定した燃料集合体4を制御する。また従来の断面が十字
型の制御棒12に比較して剛性、機械的強度さらに、中性
子吸収効果に優れている。図5は上記燃料集合体ユニッ
トを複数配設して形成した炉心20の一部配置図である。
【0013】次に上記構成による作用について説明す
る。原子炉の起動に際しては、制御棒及び燃料集合体駆
動機構25を用いて、燃料集合体案内管22内に収納されて
いる移動式燃料集合体24と、この上部にカップリング27
で連結されていて炉心20を構成する固定した燃料集合体
4の間に挿入されている制御棒26の所定の体数を順次、
かつ徐々に所定位置まで押上げる。これにより制御棒26
は炉心20の上部に引抜かれて制御棒支持板21により保持
されると同時に、移動式燃料集合体24は炉心20を構成す
る固定した燃料集合体4の間に挿入される。この結果炉
心20における反応は、制御棒26が引抜かれると共に徐々
に高まり、移動式燃料集合体24が炉心20に挿入されるに
従い、さらに活発になって所定の出力に到達させること
ができる。また、原子炉の通常停止に際しては、制御棒
及び燃料集合体駆動機構25を用いて、炉心20の固定した
燃料集合体4の間に挿入されている移動式燃料集合体24
と、炉心20の上部に引抜かれ制御棒支持板21で保持され
ていた制御棒26を順次、かつ徐々に下降させる。これに
より、炉心20においては移動式燃料集合体24が炉心20か
ら抜けるに従ってその反応度が低下すると共に、この移
動式燃料集合体24の抜けた後に制御棒26が挿入されるた
め、固定した燃料集合体4の反応度も低下し、移動式燃
料集合体24が燃料集合体案内管22内に収納された位置で
は、制御棒26が炉心20を構成する固定した燃料集合体4
の間に挿入されるので、炉心20の反応を徐々に停止させ
ることができる。
【0014】さらに、原子炉の緊急停止(スクラム)に
際しては、全ての制御棒及び燃料集合体駆動機構25の位
置保持及び位置検出機構31における位置保持力を解放す
ることにより、炉心20を構成する固定した燃料集合体4
の間に挿入されている全移動式燃料集合体24と、炉心20
の上部に引抜かれていて制御棒支持板21により保持され
ていた全制御棒26を、自重による落下作用によって自由
落下させることにより、移動式燃料集合体24を炉心20よ
り急速に引抜いて燃料集合体案内管22内に収納すると同
時に、移動式燃料集合体24の上部に結合されている制御
棒26を、固定した燃料集合体4の間に急速に挿入するこ
とによって、前記固定した燃料集合体4からの中性子を
制御棒26に吸収させて、炉心20における反応を直ちに停
止させることができる。なお、原子炉の定期検査時にお
いて、移動式燃料集合体24の交換作業等を行う場合に、
先ず移動式燃料集合体24の上部に結合された制御棒26を
炉心20より引き抜き、次いで当該移動式燃料集合体24の
炉心20通過を行う必要があり、その時に炉心20の一部が
臨界状態になる可能性が考えられるが、制御棒26を炉心
20から引抜く前に、交換作業を必要とする移動式燃料集
合体24の周囲に位置する固定した燃料集合体4を予め炉
心20から引抜いておくことにより、炉心20が部分的に臨
界状態となることを十分に防止することができる。ま
た、炉心20から引抜く固定した燃料集合体4は、交換乃
至移動が必要とされているものを選択して、先行実施す
ることにより作業量の増加を最少限度に抑えることがで
きる。
【0015】また原子炉の停止中は移動式燃料集合体24
が原子炉圧力容器1の下方に位置するようになるが、燃
料集合体案内管22に中性子吸収と遮蔽効果を持たせるこ
とにより、原子炉停止中における原子炉圧力容器1下部
での放射線レベルを従来と同程度に低減するこは容易で
ある。さらに、制御棒26の引抜きを炉心20の上方に引き
上げる方式のため、上部格子板3とシュラウドヘッド7
の間に従来よりも大きな空間を必要とするが、この増加
する空間を原子炉の水位制御範囲の拡大に用いることに
より、原子炉の運転制御がより容易で安定し、信頼性が
高いものに改善することができる。また本発明において
は、原子炉の運転中に制御棒26が炉心20外部の上部に保
持されているため、原子炉の緊急停止に際しての炉心20
内への挿入は、カップリング27にて連結されている移動
式燃料集合体24と合わせた自重により落下するという自
然力を用いて達成することができるため、従来、緊急停
止作動のために必要であった図示しない水圧制御ユニッ
ト及びその付属配管等の設備を削除することができ、か
つ、原子炉のスクラム機能の信頼度を維持しつつ、従来
の制御棒駆動機構13の構造をより簡素化した制御棒及び
燃料集合体駆動機構25に置き換えることができるため、
設備及びスペースの大幅な削減と作業性の改善を図るこ
とができる。また、燃料集合体の一部を移動式として、
原子炉の停止時には炉心20より引き抜く方式のため、炉
心20の反応度が減少し、その分だけ制御棒26の必要量を
削減することができる。同時に、燃料集合体の移動に伴
い、炉心20に生じる空間を用いて制御棒26を挿入する方
式のため、制御棒26の複合化を図ることが可能となり、
制御棒26の本数を上記一実施例においては、約1/2に
削減することができ、それに伴い制御棒及び燃料集合体
駆動機構25の台数も同様の割合で削減することができる
ため、原子炉圧力容器1下部の配置の密集度を大幅に緩
和することが可能となり、設置、保全の作業性を改善す
ることができる。
【0016】なお、図6は他の実施例の制御棒による炉
心要部の配置図で、制御棒28は燃料集合体4より一回り
大きい形状をしており、外周が方形、内部が環状及び放
射状とした断面の中性子吸収材、あるいは中性子吸収材
を充填したもので、内部に空間を設けて制御棒28の中性
子吸収能力を増大すると共に、剛性及び機械的強度を向
上して軽量化を図ったものである。この制御棒28におい
ては、隣接する燃料集合体4相互の間隙に制御棒を挿入
する必要はなく、移動式燃料集合体24が位置している8
体の固定した燃料集合体4の中心にある空間に挿入すれ
ば良いため、制御棒の形状が単純化され、燃料集合体4
との摺動部分が少ないため、炉心20への挿入がより容易
で確実なものとすることができる。また各燃料集合体4
との間隔を変更することが可能になり、炉心設計の自由
度が向上する。さらに、以上本発明はその実施例として
沸騰水型原子炉について説明したが、加圧水型原子炉に
おいても適用することが可能であり、加圧水型原子炉の
場合には、原子炉圧力容器の内部の炉心の上方に気水分
離器や蒸気乾燥器等の炉心構造物が配置されてないた
め、制御棒及び移動式燃料集合体駆動機構を原子炉圧力
容器の上面に配置することが可能となり、この場合にお
いても、炉心の移動式燃料集合体が位置していた空間に
制御棒を挿入できるため、本発明と同様の作用及び効果
を得ることができる。また制御棒及び燃料集合体駆動機
構25の駆動源としては、図2で示したモーター32による
回転力を利用する方式の他に、水圧によるピストン力を
利用する方式や電磁力による推力を利用する方式等を採
用しても上記一実施例と同様な作用、効果が得られるす
ることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】以上本発明によれば、原子炉の停止時あ
るいは出力制御に際して制御棒を挿入すると共に、燃料
集合体の一部を炉心より引抜いて燃料を除去するため、
炉心における反応度が減少しその分だけ燃料及び制御棒
の必要量を削減することができる。また同時に、燃料集
合体の移動に伴い炉心部に生じる空間を用いて制御棒を
挿入するため、制御棒の複合化を図ることが可能とな
り、制御棒の数が大幅に削減し、これに比例して制御棒
駆動機構の設置数も削減できるので、原子炉圧力容器下
部における機器配置の密集度が大きく緩和するので、作
業性、保全性が向上する。さらに、原子炉運転中の制御
棒を炉心の上部に配置したために、原子炉の緊急停止に
際しては、制御棒の炉心挿入が、制御棒に併せた移動式
燃料集合体の自重による落下という自然力により達成す
ることができ、従来、緊急停止のために設置していた特
別な高圧の水圧制御ユニット及びその付属配管等の設備
が不要となり、かつ、原子炉のスクラム機能の信頼度を
維持しつつ制御棒駆動機構の構造も簡素化できるため、
設備及びスペースの大幅な削減と設置あるいは保全の作
業性も向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沸騰水型原子炉の縦断面図。
【図2】本発明の制御棒及び燃料集合体駆動機構等の一
実施例の正面図。
【図3】本発明の連結機構の一実施例の縦断面図。
【図4】本発明の一実施例の炉心要部の配置図。
【図5】本発明の一実施例の炉心の一部配置図。
【図6】本発明の他の実施例の炉心要部の配置図。
【図7】従来の沸騰水型原子炉の縦断面図。
【図8】従来の原子炉の炉心配置図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心支持板、3…上部格子
板、4…固定した燃料集合体、20…炉心、21…制御棒支
持板、22…燃料集合体案内管、23…制御棒及び燃料集合
体駆動機構ハウジング、24…移動式燃料集合体、25…制
御棒及び燃料集合体駆動機構、26,28…制御棒、27,3
3,34,35…カップリング、30…連結機構、31…位置保
持及び位置検出機構、32…モーター、36…コイルスプリ
ング、37…ボールネジ、38…ボールナット、39…中空支
持筒。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器内に設置して炉心を形成
    する複数の燃料集合体と、前記原子炉圧力容器の内部に
    おいて前記炉心の下方より前記燃料集合体の間に挿入可
    能に配置された複数の移動式燃料集合体と、これら移動
    式燃料集合体の上部に結合された制御棒と、前記原子炉
    圧力容器を貫通し前記移動式燃料集合体に連結してこれ
    を駆動する駆動機構からなることを特徴とする原子炉。
JP3229913A 1991-09-10 1991-09-10 原子炉 Pending JPH0572369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3229913A JPH0572369A (ja) 1991-09-10 1991-09-10 原子炉

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JP3229913A JPH0572369A (ja) 1991-09-10 1991-09-10 原子炉

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111627573A (zh) * 2019-02-27 2020-09-04 陈敏 核能发电设备的绝对安全控制系统

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