JPH057186U - 横焚き式香炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線香の火が消えにくい横焚き式の香炉を提供
する。 【構成】 受け皿部に、数個並列状に起立する線香支持
部を設けて、これら線香支持部の上端面をその長さ方向
中心に向かって凹となる湾曲面または傾斜面に形成し、
線香をこれら線香支持部上に亘ってバラバラに横置きし
ても、線香が線香支持部の中央部に寄り集まって相互に
接触し、熱を補給し合うようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、横焚き式香炉、即ち線香を横に寝かせて焚く形式の香炉に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の横焚き式香炉は、受け皿状の香炉本体に砂を敷き詰め、その上に火を付 けた線香を寝かせるようにするものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の横焚き式の香炉では、少数の線香、例えば１乃至数本の線 香を焚く場合など、線香の熱が砂に吸い取られてしまい火が消えやすい。 また、特に墓前など屋外に備えるものにあっては、砂が雨や、夜露などで濡れ ることが多く、このようなときには例え香炉本体に水抜き穴があっても砂は直ぐ には乾かず線香自体が湿ってしまうた直ぐに火が消えてしまう。 本考案は、従来技術が有する上記問題点に鑑みてなされたもので、例え少数の 線香を横に寝かせて焚く場合でも火が消えにくい横焚き式の香炉を提供すること を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の横焚き式香炉では、受け皿部上面に相互に 適宜間隔を置いて並列状に起立する突片状の線香支持部を有し、該線香支持部の 上端面をその長さ方向中心側に凹状に湾曲または傾斜せしめるものである。

【０００５】

【作用】

以上のように構成した横焚き式の香炉にあっては、例え数本の線香を焚く場合 でも、各線香は線香支持部上端の湾曲または傾斜に沿って中心部に寄り集まり、 相互に接触して熱を補い合うと共に線香が受け皿部に接触する部分が少なく、し かも下方からも十分に空気が供給されるため火が消えにくい。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図に基づいて説明する。 図中Ａは香炉で、該香炉Ａは上面を開口した平面長方形の容器状に形成された 陶器製の本体ａと、この本体ａ内に収容するこれも陶器製の受け皿部ｂとからな っている。 上記本体Ａは、少なくとも対向する一対の内壁面下半部を図示のように下向き 内方に傾斜させて皿受け部１を形成し、内部に嵌合収容する受け皿部ｂを内定面 との間に適当な間隙２を有して支持するようになっている。 また、本体ａは短手側の側壁下端部に水抜孔３を開設すると共にこの水抜孔３ に向かって内底面を下向きに傾斜させてある。

【０００７】 受け皿部ｂは、本体ａ内に嵌合し、かつ皿受け部１に受け止めさせた状態で上 端部が本体ａの上端から上方に突出しないような平面長方形の受け皿状に形成さ れており、本体ａ内に着脱自在に嵌合収納して皿受け部１に上向きに受け止め支 持させてある。

【０００８】 上記受け皿部ｂの内面ｂ１は、一方の長手側側壁の上端から対向する長手側側 壁上端にかけて下向きに湾曲しており、その中央部には排水口４が開設されてい る。 この排水口４は、線香を立て焚きする際に線香を挿入して立てるための線香挿 入口を兼ねるもので、一束の線香を挿入し得る程度の大きさに開設されている。 なお、束をばらした線香を立てるためには図２に示すように、受け皿部ｂと本 体ａの間の間隙２に小粒の玉砂利や、ガラス球など非吸水性の粒状物５を充填し ておけば線香を確実かつ容易に起立状態に保持できる。 この非吸水性粒状物５は、排水口４、間隙２を経て水抜孔３から排出される雨 水などを浄化して、灰などが雨水などと共に流れだし墓前を汚すのを防止する上 でも有効である。 なお、受け皿部内面ｂ１の最低部位は、受け皿部ｂ長手方向の中心、即ち排水 口４に向かって下向きに傾斜している。

【０００９】 また、上記受け皿部ｂには、線香支持部６が受け皿部ｂ内面に沿って一方の長 手側側壁の上端から対向する長手側側壁上端にかけて隔壁状に起立形成されてい る。

【００１０】 この線香支持部６は、受け皿部ｂの長手方向に複数個が相互に適当な間隔をお いて並列状に設けられており、それぞれの基部中央には切り欠き状に通水孔７が 設けられている。 また、上記線香支持部６は、上端面６ａがその長さ方向の中心に向かって凹状 に湾曲形成されており、その最低部位には鋭角状に切り込んだ切り込み８を設け てある。 この線香支持部６は、線香と接触する面積を小さくするために、少なくとも上 端部の厚さをできるだけ薄く形成するのが望ましい。。 なお、線香支持部上端 面６ａは、その長さ方向中心部に向かって下向きに傾斜する傾斜面でもよく、傾 斜角度が大きいときには上記切り込み８はなくてもよい。

【００１１】 しかして、かかる香炉は複数の線香支持部上に掛け渡すようにに線香を横置き して使用するが、排水口部分に線香を挿入して起立させることにより縦焚き式の 香炉としても使用することができる

【００１２】 以上説明した実施例では、受け皿部ｂと本体ａとを１セットとし、受け皿部ｂ を本体ａ内に嵌合収容する構造のものについて説明したが、香炉Ａを受け皿部ｂ のみで構成するようになすことも可能である。

【００１３】

【効果】

本考案は、以上のように構成したので、下記のごとき効果を奏する。 （１）．束をばらした少数の線香を横置き式に焚いても、線香が他の物質に接触 する面積が少なく、しかも各線香相互は線香支持部上端の湾曲面または傾斜面に 沿って転げて線香支持部の中心部に寄集まり、互いに接触し合って、相互に熱を 補い合うため火が消えにくい。 （２）．線香は、線香支持部により受け皿部底面との間に空間を有するように持 ち上げられて支持されるので、受皿により熱を吸い取られにくく、また下方から も十分に空気が供給されるので、燃焼が良好になり火が消えにくい。 （３）．線香支持部は、雨や、露により濡れても直ぐ乾くので横置きした線香が 湿ってしまうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す横焚き式香炉の斜視
図。

【図２】断面図。

【図３】受け皿部の斜視図。

【図４】受け皿部の断面図。

【符号の説明】

ｂ 受け皿部 ６ 線香支持部 6a 線香支持部上端面

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】受け皿部上面に相互に適宜間隔を置いて並
   列状に起立する突片状の線香支持部を有し、該線香支持
   部の上端面をその長さ方向中心側に凹状に湾曲または傾
   斜せしめてなる横焚き式香炉。