JPH057106U

JPH057106U - 運動靴

Info

Publication number: JPH057106U
Application number: JP6244891U
Authority: JP
Inventors: 隆志細越
Original assignee: Yamaha Corp
Current assignee: Yamaha Corp
Priority date: 1991-07-15
Filing date: 1991-07-15
Publication date: 1993-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】砂入り人口芝上での運動能の向上を図ること
ができるようにすることを主要な特徴とする。【構成】ソール部材２のソール面３のほぼ全面に、逆
四角錘台をなす多数の同一形状の突起４・・・を連設し
て設ける。これら各々の突起の周囲に隣接形成される断
面台形状の辺方向の溝５を、靴本体１の長手方向Ｘ及び
幅方向Ｙに対して斜めに交差させて一連に連続して配列
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば砂入り人口芝からなるテニスコート上で使用されるテニスシューズなどの運動靴に関し、靴本体のソール面に形成される突起の形状及び配列形態を特定することにより、運動能の向上を図るようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、人口芝に砂を撒いたテニスコートが注目されている。このような砂入り人口芝コートは、クレーコートに比べて保守管理が楽に行なえるとともに、このコートの性質に最適に適合させるためのテニスシューズの開発も盛んに進められている。

【０００３】従来、この種のテニスシューズにおいては、靴本体のソール面に多数の突起と溝を所定のパターンで形成してなる構成を有するものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来構造のテニスシューズでは、特に、靴本体のソール面に形成される各々の突起の周囲に隣接形成される溝が一連に連続して配列されておらず、しかも、それらの溝の断面形状が一定でないために、コート上の砂が溝に詰まり易く、これによって、靴ソール面の摩擦力が低下することから、スリップし、転倒し易い。

【０００５】また、靴本体ソール面に形成される突起の接地面積の比率（１個の突起先端の地面に接する面の面積Ｓと、地面に接しない突起周囲の溝底形成部の面積Ｓ₁との比：Ｓ／Ｓ₁）が２５％以下であると、コート面との摩擦係数が大きくなって適当なスリップ性を得ることができず、これによって、躓き易くなるために、膝や腰に与える負担が大きく、運動能の低下を招くなどという問題があった。

【０００６】この考案の目的は、砂入り人口芝上での運動能の向上を図ることができるようにした運動靴を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記した課題を解決するために、この考案は、靴本体のソール面のほぼ全面に、逆四角錘台をなす多数の同一形状の突起を連設して設け、かつこれら各々の突起の辺方向の周囲に断面台形状の溝を隣接形成するとともに、これら辺方向の溝を、前記靴本体の長手方向及び幅方向に対して斜めに交差させて一連に連続して配列してなる構成としたものである。

【０００８】

【作用】

すなわち、この考案は、逆四角錘台をなす多数の同一形状の突起を、靴本体のソール面のほぼ全面に連設して設けるとともに、これら各々の突起の周囲に隣接形成される断面台形状の辺方向の溝を、靴本体の長手方向及び幅方向に対して斜めに交差させて一連に連続して配列してなるために、運動時、ソール面の溝に入るコート上の砂や小石等の抜けが良くなって詰まりにくく、これによって、コート面との常に安定した摩擦力を得ることが可能になる。

【０００９】また、靴本体ソール面に形成される突起の接地面積の比率を２５〜３５％の範囲に設定すれば、砂入り人口芝からなるコート面に対して、適当なのスリップ性が得られる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の構成を図面に示す一実施例を参照しながら詳細に説明すると、図１はこの考案に係る運動靴としてのテニスシューズのソール面形態を示すもので、図中１は靴本体、２はソール部材である。

【００１１】このソール部材２のソール面３のほぼ全面（トウ部３ａ、ヒール部３ｂ及び土踏まず部３ｃを除く）には、逆正四角錐をなす多数の同一形状の突起４・・・が連設して設けられ、これら各々の突起４の周囲の辺方向は、溝５が隣接形成されている。

【００１２】このような各々の辺方向の溝５は、図２に示すように、断面台形状を有するとともに、前記靴本体１の長手方向Ｘ及び幅方向Ｙに対して、例えば斜め４５°の角度をもって交差させて一連に連続して配列してなる構成となっている。

【００１３】ところで、前記各々の突起４と、これら突起４に隣接する溝５の具体的寸法形態は、図２及び図３に示すように、例えば突起４の高さＨを３mm、突起４の地面との接地面４ａの一辺の長さＬを４mm、突起４、４間の間隔(溝５の基底面５ａの幅)Ｔを１mm、溝４の開き角θを４０°に設定すると、突起４の接地面積の比率αは、 α＝（Ｓ／Ｓ₁）×１００＝｛Ｌ²／［Ｌ＋２（Ｈtanθ／２＋Ｔ／２）］²｝×１００（％）約３１％となり、この比率を、突起４の接触面積Ｓが１６mm²(Ｌ＝４mm角)から１００mm²(Ｌ＝１０mm角)の範囲で２５〜３５％の範囲内になるように設定してなるもので、この場合、２５％以下では、適当なスリップ性が得られず、躓き易いし、しかも、溝５の幅が大きくなってコート上に非常に目立つ足跡が残り、使用禁止等のコート管理上の不具合が生じるために不適当である。

【００１４】また、突起４の接地面積の比率αが３５％以上では、過度のスリップ性を呈するために、転倒し易いなどの不具合が生じる。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、この考案は、逆四角錘台をなす多数の同一形状の突起を、靴本体のソール面のほぼ全面に連設して設けるとともに、これら各々の突起の周囲に隣接形成される断面台形状の辺方向の溝を、靴本体の長手方向及び幅方向に対して斜めに交差させて一連に連続して配列してなるために、運動時、ソール面の溝に入るコート上の砂や小石等の抜けが良くなって詰まりにくく、これによって、コート面との常に安定した摩擦力を得ることができ、運動能の向上を図ることができる。

【００１６】また、靴本体ソール面に形成される突起の接地面積の比率を２５〜３５％の範囲に設定すれば、砂入り人口芝からなるコート面に対して、適当なスリップ性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る運動靴の一実施例を示す底面
図。

【図２】図１のII−II線における一部拡大断面図。

【図３】突起の接地面の説明図。

【符号の説明】

１・・・靴本体、２・・・ソール部材、３・・・ソール面、４・・・
突起、４ａ・・・接地面、５・・・溝、５ａ・・・基底面、Ｘ・・・長手方向、Ｙ・・・幅方
向。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】【請求項１】靴本体のソール面のほぼ全面に、逆四角錘
台をなす多数の同一形状の突起を連設して設け、かつこ
れら各々の突起の辺方向の周囲に断面台形状の溝を隣接
形成するとともに、これら辺方向の溝を、前記靴本体の
長手方向及び幅方向に対して斜めに交差させて一連に連
続して配列したことを特徴とする運動靴。