JPH0569887B2 - - Google Patents

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JPH0569887B2
JPH0569887B2 JP14417989A JP14417989A JPH0569887B2 JP H0569887 B2 JPH0569887 B2 JP H0569887B2 JP 14417989 A JP14417989 A JP 14417989A JP 14417989 A JP14417989 A JP 14417989A JP H0569887 B2 JPH0569887 B2 JP H0569887B2
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JP
Japan
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mercury
adsorbent
hydrogen gas
polysulfide
aqueous solution
Prior art date
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JP14417989A
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English (en)
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JPH0310033A (ja
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Akio Furuta
Kunio Sato
Kazuo Sato
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JGC Corp
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JGC Corp
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Publication date
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 天然ガスより回収されるNGL(天然ガスコンデ
ンセート)などの炭化水素中には産地により数十
〜数百ppbに達する水銀が含まれており、装置材
料として使用されるアルミニウムのアマルガス腐
食をもたらし、また合成原料として用いた場合に
は触媒の劣化原因となつている。 本発明者等は先に、水銀を含有する液又はガス
から水銀を除去するのにモリブデン、タングステ
ン又はバナジウムのような遷移金属の硫化物を主
体とする吸着剤が優れていることを見出し特許出
願した(特願昭63−197986)。 しかし、これを実際に工業的に利用する場合に
は、水銀を吸着した使用済吸着剤の処理が問題と
なる。本発明はこの問題の解決策を示したもので
ある。 従来の技術 水銀を硫黄又は遷移金属硫化物で吸着された場
合にはいずれも硫化物の形で吸着されている。そ
こで硫化水銀を含む吸着剤又は鉱物より水銀の回
収法について従来の技術を説明する。 (1) 焙焼法(化学便覧・応用編:日本化学会発行
改訂2版286頁) これは水銀の精錬に使われている方法で、水
銀を含む鉱物(シン砂)を空気中に(加熱温度
500〜700℃)、 HgS+O2→Hg+SO2 のごとく分解して水銀を得ている。この方法を
上記吸着剤に応用した場合、水銀と反応してい
ない硫黄や遷移金属の硫化物も燃焼し大きな発
熱を伴うため酸素濃度を下げて長時間かけて燃
焼させるなどの工夫が必要となる。 (2) 硫化ソーダ水溶液による抽出法(特開昭58−
8551) 銅、ビスマスなどの金属硫化物からなる吸着
剤に吸着した硫化水銀をNa2S等のアルカリ金
属硫化物溶液で抽出する方法で、水銀の回収と
同時に吸着剤の再生が可能としているが、この
方法を用いた場合、担体として用いているアル
ミナやシリカ等をも溶解し、更にHgSを沈殿
させる場合にアルミナやシリカも沈殿し難瀘過
性の沈殿を作るためHgSとの分離が困難であ
る。また、固体からの抽出速度は非常に遅く
ppmレベルまで低下させるには長時間かかる。 発明が解決しようとする課題 本発明は、硫化物の形態で水銀を吸着している
使用済吸着剤から水銀を回収し、使用吸着剤を無
害化する方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段 本発明に係る使用済水銀吸着剤より水銀を回収
する方法は、硫化物の形態で水銀を吸着している
使用済吸着剤を水銀の沸点以上の温度で水素ガス
と接触させ還元された単体水銀を水素ガス中に蒸
発させる工程及びこのようにして得られた単体水
銀を含む水素ガスをポリ硫化物水溶液で洗浄する
工程とからなることを特徴とする。 或は更に、上記2工程のあと、このようして得
られた水銀を含むポリ硫化物水溶液に酸を添加し
液のPHを7以下とすることにより水銀をHgSと
して回収する工程を組み合わせてもよい。 ポリ硫化物の代表例としてポリ硫化ソーダを使
用した場合の各工程で起こる化学反応は下記の如
くである。 HgS+H2→Hg+H2S Hg+Na2Sx→[HgS22-(Na2Sxに溶解) [HgS22-+2H+→HgS+H2S 各工程での条件は、 水素還元工程 温度:Hgの沸点(357℃)以上。沸点以下では
除去速度が遅い。 圧力:常圧、減圧、加圧のいずれでも可能であ
るが、常圧で実施するのが経済的である。 H2:純度を問わない。但し酸化性ガスやCOな
どを含むガスを望ましくない。 還元工程で使用する水素はリサイクルする。
なおSV=100〜1000h-1が適当で、これより小
さい水銀とパージに時間がかかり、また大きす
ぎるとガス中の水銀濃度が下がり、ガス洗浄工
程の効率が低下する。 ガス洗浄工程 温度:常温〜50℃、温度が高いと、リサイクル
H2中のH2O濃度が増し好まくない。 圧力:常圧又は加圧 ポリ硫化物: 一般式MM′Sx(但しM、M′はアルカリ金属
又はアンモニウム基、xは2〜6の数)で示さ
れるアルカル金属又はアンモニアのポリ硫化物
が好ましい。なお一硫化物は単体水銀との反応
性が低い。水溶液中のポリ硫化物の濃度は水銀
との反応速度の面から1〜10wt%が望ましい。 中和工程 温度、圧力:常温、常圧で好ましい。 酸:塩酸、硫酸など安価な鉱酸を使用する。 PH<7にすることにより、瀘液中の水銀濃度
はppbオーダーに下がる。 本発明方法による水銀回収は、吸着剤を用いる
炭化水素の水銀除去装置に予め本発明を実施する
ための装置を付設することによりオンサイトで行
つても良いし、水銀吸着剤を取出し後オフサイト
で行つても良い。 以下実施例によりほ発明を具体的に説明する。 実施例 1 水銀を飽和吸着(水銀吸着量8.4wt%)した吸
着剤(Co・Mo−S/Al2O3)10g(12.5)を内
径10mmのステンレス製反応管に充填し400℃で24
時間水素と供給した。水素流量はSV=1000h-1
した。 出口水素ガスを冷却した5wt%のNa2S4水溶液
500mlを入れた吸収ピンに通し、さらにガスは金
を担持した珪藻土吸着カラムを通した。24時間処
理後、吸着剤、吸着液及び金担持シリカを分析し
た。 吸着剤中の水銀は3.2ppm、吸収液中の水銀は
1300ppm、金担持珪藻土中の水銀は1ppm以下で
あつた。吸収液の水銀量から回収率を計算すると
約80%であるが、これは水銀の一部が途中の配管
等に付着したためであり、吸収液での吸収が不十
分なためではないことは金担持シリカに水銀が吸
着していないことからも明らかである。 なお吸着剤中の水銀は水素処理温度を350℃に
した場合には24時間後2000ppm、450℃にした場
合には24時間後1ppm以下であつた。 比較例 1 水銀8.4wt%を含む使用済吸着剤10gを実施例
1で使用した装置を用いて、水素に代えて空気を
用いて400℃で処理した。24時間後吸着剤の水銀
含量は約3000ppmで、水素に比べ除去が十分でな
かつた。 なお処理後と吸着剤は硫化前の酸化物の色であ
り、吸着剤が酸化されたことを示していた。 なお、この場合は出口ガスをNa2S4溶液に通す
とNa2S4の酸化が起きるため使用できない。 比較例 2 水銀8.4wt%を含む使用済吸着剤10gを内径10
mmのガラスカラムにつめ、これに下部より5wt%
のNa2S水溶液を10ml/mmの速度で供給した。 24時間後、液を純水に変えて1時間洗浄し、吸
着剤を取出して乾燥後水銀量を測定したところ
1.3wt%であつた。 このように、従来技術では水銀除去に時間がか
るだけでなく、担体のアルミナも溶解するため吸
着剤が粉化した。 実施例 2 水銀を飽和吸着した吸着剤(Co・Mo−S/
Al2O3)を実施例1と同様にして水素ガスと接触
させ出口水素ガスを冷却し5wt%のNa2S4水溶液
を入れた吸収ピンに通すことにより得られた、水
銀を吸収した5wt%のNa2S4水溶液(水銀含量
1720ppm)に塩酸(1N)を加えて第1表に示す
所定のPHに調整した。 生成したフロツク状沈殿を瀘紙5Bで濾過、除
去し、濾液中の水銀濃度の測定を行つた結果を第
1表に示す。 PH7以下で瀘液中の水銀残留率は初期濃度に対
し1%以下となり、PH6以下では残留水銀濃度は
ppbオーダーで、PH5では残留率は初期濃度に対
しわずかに0.0018%であつた。
【表】 換算
発明の効果 (1) 使用済吸着剤の水銀除去処理が容易になるた
め、吸着剤を使用する水銀除去プロセスの実用
性が高くなる。 (2) 完全なクローズドシステムであり二次的な公
害の心配がない。 (3) プロセス的にシンプルである。 (4) 高純度のHgSが回収でき、資源の再利用が
可能になる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硫化物の形態で水銀を吸着している使用済吸
    着剤を水銀の沸点以上の温度を水素ガスと接触さ
    せ還元された単体水銀を水素ガス中に蒸発させる
    工程及びこのようにして得られた単体水銀を含む
    水素ガスをポリ硫化物の水溶液で洗浄する工程と
    からなることを特徴とする使用済水銀吸着剤より
    水銀を回収する方法。 2 硫化物の形態で水銀を吸着している使用済吸
    着剤を水銀の沸点以上の温度で水素ガスと接触さ
    せ還元された単体水銀を水素ガス中に蒸発させる
    工程、このようにして得られた単体水銀を含む水
    素ガスをポリ硫化物の水溶液で洗浄する工程及び
    このようにして得られた水銀を含むポリ硫化物水
    溶液に酸を添加し液のPHを7以下とすることによ
    り水銀をHgSとして回収する工程とからなるこ
    とを特徴とする使用済水銀吸着剤より水銀を回収
    する方法。
JP14417989A 1989-06-08 1989-06-08 使用済水銀吸着剤より水銀を回収する方法 Granted JPH0310033A (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0310033A JPH0310033A (ja) 1991-01-17
JPH0569887B2 true JPH0569887B2 (ja) 1993-10-04

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