JPH0569328A - 高圧水噴射ノズル - Google Patents

高圧水噴射ノズル

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JPH0569328A
JPH0569328A JP22601491A JP22601491A JPH0569328A JP H0569328 A JPH0569328 A JP H0569328A JP 22601491 A JP22601491 A JP 22601491A JP 22601491 A JP22601491 A JP 22601491A JP H0569328 A JPH0569328 A JP H0569328A
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JP
Japan
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nozzle
abrasive
pressure water
nozzle hole
jet
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Application number
JP22601491A
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English (en)
Inventor
Katsumi Kawahara
克己 河原
Hideki Hara
日出樹 原
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アブレシブノズルの摩耗を抑制してその耐久
性を高める。 【構成】 オリフィスとアブレシブノズル4との間に混
合室3を設け、上記オリフィスからの噴流中にアブレシ
ブ粒子A,A,・・を混入させてこれを上記アブレシブノ
ズル4のノズル孔42を通して噴射するようにした高圧
水噴射ノズルにおいて、上記ノズル孔42の内周面に、
その軸心側に向って延出する棚部10,10,・・を該軸
方向に所定間隔で複数段に形成したもの。かかる構成に
より、ノズル孔42内を噴流中に混入した状態で流通す
るアブレシブ粒子A,A,・・は、次第に上記各棚部1
0,10,・・に捕捉されて堆積し、ここに粒子堆積層1
2を形成する。以後はこの粒子堆積層12によってアブ
レシブ粒子Aの衝突力が吸収緩和されるとともに、該ア
ブレシブ粒子Aのノズル孔42の内周面への直接的な衝
突が防止され、該アブレシブノズル4の摩耗の抑制によ
りその耐久性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、高圧水噴射ノズルに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に高圧水噴射ノズルは、これから噴
射される高圧高速の噴流によって比較的軟質の素材を切
断するための切断装置として利用されるが、この噴流に
よる切断能力をより一層高めるための工夫が種々なされ
ており、その一つとして、噴流中に微細なアブレシブ粒
子を混入させ、このアブレシブ粒子とともに噴流を被切
断物に衝突させることが試みられている(特開昭61ー
290190号公報参照)。
【0003】そして、この場合には、高圧水を縮流させ
て噴流とするオリフィスの下流側に小径のノズル孔を持
ったアブレシブノズルを配置するとともに、該オリフィ
スとアブレシブノズルとの間に、アブレシブ粒子が供給
される混合室を形成し、該混合室のアブレシブ粒子中を
貫通してアブレシブノズル側に噴射される噴流に適度に
アブレシブ粒子を混入させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
アブレシブ粒子を噴流中に混入させて使用する高圧水噴
射ノズルにおいては、アブレシブ粒子と噴流とをアブレ
シブノズルにおいて絞ることで該アブレシブ粒子の噴流
への混入を促進させるようになっている関係上、高圧水
噴射ノズルの作動中、連続的に噴流中に混入したアブレ
シブ粒子が該アブレシブノズルのノズル孔の内周面に衝
突しながら流れることとなる。この結果、本来、被切断
物に対する“はつり作用"を期待して噴流中に混入させ
たアブレシブ粒子が、該アブレシブノズルのノズル孔内
周面を削る方向に作用し、アブレシブ粒子を混入させな
い場合に比して、該ノズル孔が早期に摩耗して次第にそ
の径が大きくなり、切断能力の低下を招くこととなる。
【0005】従って、所要の切断能力を長期に亘って確
保しようとすれば、このアブレシブノズルの摩耗の度合
に応じてこれを交換する必要があり、このためランニン
グコストが高くつくという問題があり、このようなこと
から、アブレシブ粒子を使用する高圧水噴射ノズルにお
いてアブレシブノズルの摩耗を可及的に抑制してその耐
久性の向上を図る技術の開発が強く要請されているとこ
ろである。
【0006】そこで本願発明は、アブレシブ粒子を使用
する高圧水噴射ノズルにおいて、簡単な構成によりアブ
レシブノズルの摩耗を可及的に抑制してその耐久性の向
上を図らんとしてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、請求項1記載の発
明では、図1A及び図1Bに例示するように、高圧水を
絞って噴流とするオリフィス2と、ノズル孔42を備え
且つ上記オリフィス2の下流側に配置されるアブレシブ
ノズル4との間に、アブレシブ粒子A,A,・・が供給さ
れる混合室3を設け、上記オリフィス2から噴射される
噴流中に上記混合室3に供給される上記アブレシブ粒子
A,A,・・を混入させてこれを上記アブレシブノズル4
のノズル孔42を通して噴射するようにした高圧水噴射
ノズルにおいて、上記アブレシブノズル4のノズル孔4
2の内周面に、該ノズル孔42の軸心側に向って延出す
る棚部10,10,・・を該軸方向に所定間隔で複数段に
形成したことを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明では、図1A及び図1
Bに例示するように、請求項1記載の高圧水噴射ノズル
において、上記棚部10,10,・・を、噴流方向の上流
側に向って傾斜せしめたことを特徴としている。
【0009】請求項3記載の発明では、図2及び図3に
例示するように、高圧水を絞って噴流とするオリフィス
2と、ノズル孔42を備え且つ上記オリフィス2の下流
側に配置されるアブレシブノズル4との間に、アブレシ
ブ粒子A,A,・・が供給される混合室3を設け、上記オ
リフィス2から噴射される噴流中に上記混合室3に供給
される上記アブレシブ粒子A,A,・・を混入させてこれ
を上記アブレシブノズル4のノズル孔42を通して噴射
するようにした高圧水噴射ノズルにおいて、上記アブレ
シブノズル4を、耐摩耗性が相互に異なる複数の部材4
1A,41Bを、該アブレシブノズル4の軸方向に交互
に複数段に積層して構成したことを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明では、図2及び図3に
例示するように、請求項3記載の高圧水噴射ノズルにお
いて、上記各部材41A,41Bを、その外周側よりも
内周側の方が噴流方向の上流側に位置する如く傾斜状態
で積層したことを特徴としている。
【0011】
【作用】本願各発明ではかかる構成とすることによって
それぞれ次のような作用が得られる。
【0012】 請求項1記載の発明では、アブレシブ
ノズル4のノズル孔42の内周面にその軸心側に向って
延出する棚部10,10,・・が形成されているため、こ
のノズル孔42内を通してアブレシブ粒子A,A,・・が
混入した噴流を噴射させる場合、噴流の外周寄りに位置
しているアブレシブ粒子A,A,・・は、該棚部10,1
0,・・に衝突することで順次ここに捕捉されて次第に
堆積し、最終的に隣合う二つの棚部10,10間に充満
してここに多数のアブレシブ粒子A,A,・・からなる粒
子堆積層12,12,・・を構築する。
【0013】一旦、この粒子堆積層12,12,・・が構
築されると、これ以後においては、噴流とともに噴射さ
れるアブレシブ粒子A,A,・・はノズル孔42の内周面
には衝突せずこの粒子堆積層12,12,・・と衝突する
ことから、その衝突による衝撃力が効率良く吸収緩和さ
れることになる。従って、この粒子堆積層12,12,
・・が形成されている限り、ノズル孔42の内周面が摩
滅するというようなことがない。また、このノズル孔4
2の内径寸法は実質的に該粒子堆積層12の内径寸法で
規定されるが、長期の使用中にはこの粒子堆積層12の
位置部が崩壊して剥離するということも考えられるが、
この場合においても後続するアブレシブ粒子A,A,・
・によって早期に粒子堆積層12が再構築されるため、
該ノズル孔42の内径はほとんど変化することなく長期
に亘って適正寸法に維持されるものである。
【0014】 請求項2記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、上記各棚部10,10,・・が、噴流方
向上流側に傾斜していることから、該各棚部10,10,
・・は噴流とともに噴射されるアブレシブ粒子A,A,・
・を積極的に掬いとる状態となり、それだけ運転開始
後、より早期に粒子堆積層12,12,・・が構築され、
該粒子堆積層12,12,・・によるノズル孔42の摩耗
防止作用が促進されるものである。
【0015】 請求項3記載の発明では、高圧水噴射
ノズルの運転の開始に伴い、噴流中に混入したアブレシ
ブ粒子A,A,・・がアブレシブノズル4のノズル孔42
の内周面に衝突することから、該ノズル孔42の内周面
は次第に摩耗し始める。
【0016】ところが、この場合、このアブレシブノズ
ル4が耐摩耗性が相互に異なる複数の部材をアブレシブ
ノズル4の軸方向に交互に所定間隔で複数段に積層して
構成されていることから、該ノズル孔42の内周面の摩
耗速度は一様ではなく、当然に耐摩耗性の低い部材の摩
耗の方が大きくなる。この結果、ノズル孔42の内周面
は、この耐摩耗性の低い部材に対応する部分が環状にく
ぼんでできた環状凹部14,14,・・がその軸方向に所
定間隔で並んだ凹凸面とされる。そして、このように形
成された各環状凹部14,14,・・には次第にアブレシ
ブ粒子A,A,・・が捕捉されて堆積し、最終的に粒子堆
積層12,12,・・を構築することとなる。
【0017】一旦、このような粒子堆積層12,12,・
・が構築されると、後はこの粒子堆積層12,12,・・
によって後続のアブレシブ粒子A,A,・・による衝撃力
が吸収緩和されるとともに、該アブレシブ粒子A,A,・
・が直接ノズル孔42の内周面に衝突することが防止さ
れるものである。従って、該ノズル孔42の内周面のそ
れ以上の摩耗が可及的に抑制されるものである。
【0018】また、長期の運転中には、いくら耐摩耗性
が高い部材であっても次第に摩滅することは避けられな
いが、このようにアブレシブ粒子A,A,・・の受部とな
る耐摩耗性の高い部材が摩滅するとこれに対応して耐摩
耗性の低い部材も摩滅することから、全体的にみれば上
記環状凹部14,14,・・の深さにはほとんど変化がな
く、従って常時適正厚さの粒子堆積層12,12,・・が
維持されるものである。
【0019】 請求項4記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、アブレシブノズル4を構成する複数の
部材が噴流方向上流側に傾斜した状態で積層されている
ことから、各環状凹部14,14,・・の一端側に延出状
態で存在する耐摩耗性の高い部材によってアブレシブ粒
子A,A,・・が積極的に掬われることとなり、該各環状
凹部14,14,・・へのアブレシブ粒子A,A,・・の堆
積、即ち粒子堆積層12,12,・・の構築がより速い段
階において完了し、この結果、該粒子堆積層12,12,
・・によるノズル孔42の摩耗抑制がより一層促進され
ることなる。
【0020】
【発明の効果】従って、本願各発明の高圧水噴射ノズル
によれば、高圧水噴射ノズルの運転に伴って自動的に構
築される粒子堆積層12,12,・・によって、後続する
アブレシブ粒子A,A,・・の衝撃力が効果的に吸収緩和
されるとともに、該アブレシブ粒子A,A,・・がノズル
孔42の内周面に直接衝突するのが未然に防止されるこ
とから、該ノズル孔42の摩耗が可及的に抑制され、そ
の耐久性が格段に向上し、延いてはアブレシブノズル4
の交換周期の長期化によってランニングコストの低減が
図れるという効果が得られるものである。
【0021】また、このような粒子堆積層12,12,・
・を構築することによる基本的な効果に加えて、各請求
項記載の高圧水噴射ノズルにはそれぞれ次のような特有
の効果がある。即ち、請求項1記載の高圧水噴射ノズル
によれば、使用開始時から既に粒子堆積層12,12,・
・の構築要因となる棚部10,10,・・が形成されてい
ることから、使用開始後、早期に粒子堆積層12,12,
・・が構築され、より速い段階からアブレシブノズル4
の摩耗に対する保護機能を発揮できるものである。
【0022】請求項2記載の高圧水噴射ノズルによれ
ば、棚部10,10,・・の掬い作用によってアブレシブ
粒子A,A,・・が積極的に該棚部10,10,・・へ堆積
されることから、請求項1記載のものよりもさらに早い
段階から保護機能を発揮できるものである。
【0023】請求項3記載の高圧水噴射ノズルによれ
ば、アブレシブノズル4が、耐摩耗性の異なる複数の部
材を交互に積層して構成されていることから、例えば請
求項1または2記載の高圧水噴射ノズルの如くノズル孔
42の内周面に直接棚部10,10,・・を形成する場合
に比して、その製作が容易であり、それだけコストダウ
ンに寄与し得るものである。
【0024】また、各部材の摩耗の進行にかかわらず環
状凹部14がほぼ一定に維持されることから、常時適正
水準の粒子堆積層12,12,・・を確保することがで
き、それだけアブレシブノズル4の保護という点におけ
る信頼性が高いものである。
【0025】請求項4記載の高圧水噴射ノズルによれ
ば、噴流方向上流側に傾斜した状態で延出する耐摩耗性
の高い部材によってアブレシブ粒子A,A,・・が積極的
に環状凹部14内に堆積せしめられることから、請求項
3記載の高圧水噴射ノズルよりもさらに高い摩耗防止効
果が得られるものである。
【0026】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本願
発明の高圧水噴射ノズルを具体的に説明するが、ここで
は先ず最初に、図4を参照して高圧水噴射ノズル1の全
体構成を説明し、然る後、この高圧水噴射ノズル1のア
ブレシブノズル4部分に本願各発明を適用した場合の実
施例を、第1実施例及び第2実施例としてそれぞれ説明
することとする。
【0027】高圧水噴射ノズル1は、高圧水導入部5の
底部に設けられたオリフィス2と、該オリフィス2と同
軸上位置にこれと適宜離間して配置されたアブレシブノ
ズル4とを備えるとともに、該オリフィス2とアブレシ
ブノズル4との間に所定容積をもつ混合室3を配置して
構成されている。そして、この高圧水噴射ノズル1は、
上記高圧水導入部5に導入される高圧水を適度に縮流さ
せて噴流とするとともに、この噴流中に上記混合室3に
供給されるアブレシブ粒子A,A,・・を混入させ、この
アブレシブ粒子A,A,・・が混入した噴流をさらに上記
アブレシブノズル4のノズル孔42を通して被切断物に
向けて噴射させるようになっている。従って、アブレシ
ブノズル4のノズル孔42内を噴流とともにアブレシブ
粒子A,A,・・が絞られながら通過することから、該ア
ブレシブ粒子A,A,・・によるノズル孔42の摩耗が問
題となるものであって、このノズル孔42の摩耗を可及
的に抑制すべくこのアブレシブノズル4に対して後述の
第1,第2実施例の如く本願各発明を適用したものであ
る。
【0028】第1実施例 図1A及び図1Bには、本願の請求項1及び2記載の発
明をアブレシブノズル4部分に適用した高圧水噴射ノズ
ル1における該アブレシブノズル4部分を拡大して示し
ている。この実施例におけるアブレシブノズル4は、図
1Aに示すように、例えば超硬合金により焼結形成され
た筒状体であって、その軸心部に形成されたノズル孔4
2の内周面上には、皿バネ状の棚部10をその軸方向に
所定間隔で多数形成している。そして、このアブレシブ
ノズル4は、上記各棚部10,10,・・の突出方向が噴
流方向上流側に向くようにして上記オリフィス2の下流
側に配置される。
【0029】このように構成されたアブレシブノズル4
を備えた高圧水噴射ノズル1を使用して噴流を発生させ
且つこれにアブレシブ粒子A,A,・・を混入させて切断
作業に使用する場合、上記アブレシブノズル4のノズル
孔42の内周面にその軸心側に向って延出する棚部1
0,10,・・が形成されているため、その使用時間の経
過とともに、図1Bに示すように、噴流の外周寄りに位
置しているアブレシブ粒子A,A,・・は、該棚部10,
10,・・に衝突することでここに順次捕捉されて次第
に堆積し、最終的には隣合う二つの棚部10,10間に
形成された各環状隙間11,11,・・内に充満してここ
に多数のアブレシブ粒子A,A,・・からなる粒子堆積層
12,12,・・を構築することとなる。そして、この場
合、該各棚部10,10,・・が、噴流方向上流側に傾斜
していることから、該各棚部10,10,・・は噴流とと
もに噴射されるアブレシブ粒子A,A,・・を積極的に掬
いとる状態となり、これにより運転開始後、より早期に
粒子堆積層12が構築されるものである。
【0030】そして、一旦、この粒子堆積層12,12,
・・がノズル孔42の内周面上に構築されると、これ以
後においては、噴流とともに噴射されるアブレシブ粒子
A,A,・・は、ノズル孔42の内周面には衝突せずこの
粒子堆積層12,12,・・と衝突することから、その衝
突による衝撃力が効率良く吸収緩和されることになる。
従って、この粒子堆積層12が形成されている限り、ノ
ズル孔42の内周面が摩滅するというようなことがな
い。
【0031】また、この粒子堆積層12,12,・・が構
築された後においては、ノズル孔42の内径寸法は実質
的に該粒子堆積層12,12,・・の内径寸法で規定され
るが、長期の使用中にはこの粒子堆積層12,12,・・
の一部が崩壊して剥離するということも考えられるが、
この場合においても後続するアブレシブ粒子A,A,・・
によって早期に粒子堆積層12が再構築されるため、該
ノズル孔42の内径はほとんど変化することなく長期に
亘って適正寸法に維持されるものである。
【0032】このように、高圧水噴射ノズル1の運転に
伴って自動的に構築される粒子堆積層12,12,・・に
よって、後続するアブレシブ粒子A,A,・・の衝撃力が
効果的に吸収緩和されるとともに、該アブレシブ粒子
A,A,・・がノズル孔42の内周面に直接衝突するのが
未然に防止されることによって、該ノズル孔42の摩耗
が可及的に抑制され、その耐久性が格段に向上し、延い
てはアブレシブノズル4の交換周期の長期化によってラ
ンニングコストの低減が図れるものである。
【0033】第2実施例 図2及び混合室3には、本願の請求項3及び4記載の発
明を適用した高圧水噴射ノズル1に使用されるアブレシ
ブノズル4の一部を拡大図示している。この実施例のア
ブレシブノズル4は、図2に示すように、高い耐摩耗性
をもつ材質で皿バネ状に一体形成された複数の第1部材
41A,41A,・・と、耐摩耗性の低い材質により上記
第1部材41Aよりも厚い皿バネ状に一体形成された複
数の第2部材41B,41B,・・とを、同方向に向けて
交互に積層し且つこれを焼結して構成されている。従っ
て、このアブレシブノズル4の成形状態におけるノズル
孔42は上記第1実施例の如き凹凸のない平滑面とされ
ている。尚、このアブレシブノズル4は、各部材41
A,41Bの突出方向を上記オリフィス2側に向けた状
態で該オリフィス2の下流側に配置される。
【0034】このように構成されたアブレシブノズル4
を備えた高圧水噴射ノズル1によれば、高圧水噴射ノズ
ル1の運転の開始に伴い、噴流中に混入したアブレシブ
粒子A,A,・・がアブレシブノズル4のノズル孔42の
内周面に衝突することから、該ノズル孔42の内周面は
次第に摩耗し始める。
【0035】ところが、この場合、このアブレシブノズ
ル4は、上述の如く耐摩耗性高い第1部材41Aとこれ
が低い第2部材41Bとで構成されていることから、該
ノズル孔42の内周面の摩耗度合は一様ではなく、当然
に耐摩耗性の低い第2部材41Bの摩耗の方が早く摩耗
する。この結果、ノズル孔42の内周面は、この第2部
材41Bに対応する部分が環状にくぼんでできた環状凹
部14がその軸方向に所定間隔で並んだ凹凸面とされ
る。
【0036】そして、このように形成された各環状凹部
14,14,・・には、運転時間の経過とともに次第にア
ブレシブ粒子A,A,・・が捕捉されて堆積し、最終的に
ここに粒子堆積層12を構築する。尚、この場合、アブ
レシブノズル4を構成する各部材41A,41Bがそれ
ぞれ噴流方向上流側に傾斜した状態で積層されているこ
とから、各環状凹部14,14,・・の一端側に延出状態
で残存する第1部材41Aによってアブレシブ粒子A,
A,・・が積極的に掬われることとなり、該各環状凹部
14,14,・・へのアブレシブ粒子A,A,・・の堆積、
即ち粒子堆積層12,12,・・の構築がより早い段階に
おいて完了することは上記第1実施例の場合と同様であ
る。
【0037】そして、一旦、このような粒子堆積層1
2,12,・・が構築されると、後はこの粒子堆積層1
2,12,・・によって後続のアブレシブ粒子A,A,・・
による衝撃力が吸収緩和されるとともに、該アブレシブ
粒子A,A,・・が直接ノズル孔42の内周面に衝突する
ことが防止され、従って、該ノズル孔42の内周面のそ
れ以上の摩耗が可及的に抑制されるものである。
【0038】また、長期の運転中には、いくら第1部材
41Aの耐摩耗性が高いと言っても次第に摩滅すること
は避けられないが、このようにアブレシブ粒子A,A,・
・の受部となる第1部材41Aが摩滅するとこれに対応
して第2部材41Bも同様に摩滅することから、全体的
にみれば上記環状凹部14,14,・・の深さにはほとん
ど変化がなく、従って常時適正厚さの粒子堆積層12,
12,・・が維持されるものである。
【0039】このように、第1部材41Aと第2部材4
1Bの耐摩耗性の差によって生じる環状凹部14,14,
・・に粒子堆積層12,12,・・が構築されることで、
アブレシブノズル4のノズル孔42の摩耗が可及的に抑
制され、それだけアブレシブノズル4の耐久性が向上す
ることは上記第1実施例の場合と同様である。
【0040】また、このように耐摩耗性の異なる第1部
材41Aと第2部材41Bとを交互に積層してアブレシ
ブノズル4を形成し、運転中における摩耗作用によって
環状凹部14,14,・・を形成せしめるようにした場合
には、例えば上記第1実施例のようにその製作時におい
てノズル孔42の内周面に予じめ凹凸を形成するような
場合に比して、その製作が容易であり、それだけコスト
ダウンに寄与し得るものである。
【0041】また、各部材41A,41Bの摩耗の進行
にかかわらず環状凹部14がほぼ一定に維持されること
から、常時適正水準の粒子堆積層12,12,・・を確保
することができ、それだけアブレシブノズル4の保護と
いう点における信頼性が高いものである。
【0042】ところで、この第1部材41Aと第2部材
41Bの材質としては、たとえば耐摩耗性の高い第1部
材41AとしてWc−Mo系合金を、耐摩耗性の低い第2
部材41BとしてWc−Co系合金を用いることが考えら
れる。
【0043】尚、この各実施例においては、上記アブレ
シブノズル4が硬くて比較的脆い性状をもつ超硬合金あ
るいはセラミックス等によって形成されることに鑑み、
該アブレシブノズル4の外周に軟質金属からなる被包管
43を配置して該アブレシブノズル4の損壊を未然に防
止するようにしている。また、噴流の径を規定しその切
断能力の良否を支配するノズル孔42の先端部には、ダ
イヤモンドからなる噴口部材44を取り付けて、例えノ
ズル孔42の内部側部分が摩滅して拡径しても切断能力
の低下を最小限に抑えることができるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本願発明の第1実施例にかかる高圧水噴射ノ
ズルにおけるアブレシブノズルの要部拡大縦断面図であ
る。
【図1B】図1Aの状態変化図である。
【図2】本願発明の第2実施例にかかる高圧水噴射ノズ
ルにおけるアブレシブノズルの要部拡大縦断面図であ
る。
【図3】図2の状態変化図である。
【図4】本願発明の実施例にかかる高圧水噴射ノズルの
要部縦断面図である。
【符号の説明】
1は高圧水噴射ノズル、2はオリフィス、3は混合室、
4はアブレシブノズル、5は高圧水導入部、6はアブレ
シブ粒子入口、10は棚部、11は環状隙間、12は粒
子堆積層、14は環状凹部、41Aは第1部材41A、
41Bは第2部材、42はノズル孔、43は被包管、4
4は噴口部材である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧水を絞って噴流とするオリフィス
    (2)と、ノズル孔(42)を備え且つ上記オリフィス(2)
    の下流側に配置されるアブレシブノズル(4)との間に、
    アブレシブ粒子(A),(A),・・が供給される混合室(3)
    を設け、上記オリフィス(2)から噴射される噴流中に上
    記混合室(3)に供給される上記アブレシブ粒子(A),
    (A),・・を混入させてこれを上記アブレシブノズル
    (4)のノズル孔(42)を通して噴射するようにした高圧
    水噴射ノズルであって、上記アブレシブノズル(4)のノ
    ズル孔(42)の内周面に、該ノズル孔(42)の軸心側に
    向って延出する棚部(10),(10),・・が該軸方向に所
    定間隔で複数段に形成されていることを特徴とする高圧
    水噴射ノズル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記棚部(10),(1
    0),・・が、噴流方向の上流側に向って傾斜せしめられ
    ていることを特徴とする高圧水噴射ノズル。
  3. 【請求項3】 高圧水を絞って噴流とするオリフィス
    (2)と、ノズル孔(42)を備え且つ上記オリフィス(2)
    の下流側に配置されるアブレシブノズル(4)との間に、
    アブレシブ粒子(A),(A),・・が供給される混合室(3)
    を設け、上記オリフィス(2)から噴射される噴流中に上
    記混合室(3)に供給される上記アブレシブ粒子(A),
    (A),・・を混入させてこれを上記アブレシブノズル
    (4)のノズル孔(42)を通して噴射するようにした高圧
    水噴射ノズルであって、上記アブレシブノズル(4)が、
    耐摩耗性が相互に異なる複数の部材(41A),(41B)
    を、該アブレシブノズル(4)の軸方向に交互に複数段に
    積層して構成されていることを特徴とする高圧水噴射ノ
    ズル。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記各部材(41
    A),(41B)が、その外周側よりも内周側の方が噴流方
    向の上流側に位置する如く傾斜状態で積層されているこ
    とを特徴とする高圧水噴射ノズル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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