JPH0569317A - 鋼片の疵研削方法 - Google Patents

鋼片の疵研削方法

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JPH0569317A
JPH0569317A JP3236194A JP23619491A JPH0569317A JP H0569317 A JPH0569317 A JP H0569317A JP 3236194 A JP3236194 A JP 3236194A JP 23619491 A JP23619491 A JP 23619491A JP H0569317 A JPH0569317 A JP H0569317A
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grinding
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flaws
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JP3236194A
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English (en)
Inventor
Kazumi Daitoku
徳 一 美 大
Yuji Nakajima
島 雄 二 中
Tomoharu Shimokasa
笠 知 治 下
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼片の表面疵をその疵形状に応じて研削し、
しかも、この研削を鋳片の研削ロスを最小にするととも
に大幅に研削精度の向上及び自動化を図る。 【構成】 鋼片の表面の疵を予め検査し、この検査結果
を鋼片表面に対応して座標変換するとともに、この座標
にもとづき鋼片表面に番地化し、この番地化と座標変換
情報をもとに疵を所定の範囲ごとに演算処理して得られ
た単面あるいは重複面の研削範囲及び研削手順を研削ノ
ズルに指令して研削をおこなって後、前記の所定の範囲
ごとに演算処理して得られた単面あるいは重複面に対応
する研削後の表面を分割撮像して疵座標化及び疵グル−
プ間検索により残存疵の研削範囲及び研削手順を研削ノ
ズルに指令して研削をおこなう。 【効果】 疵の除去の自動化及び除去精度の向上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造ラインで製造
された鋼片を研掃材混入高圧水を使用して研削するシス
テムに関する。
【0002】
【従来技術】連続鋳造で製造されるスラブ,ビレット,
ブル−ムあるいは圧延鍛造加工された鋼片は、その鋳造
や圧延鍛造過程で種々の疵欠陥を伴うことがある。この
疵欠陥は、引き続く後工程で製品の歩留りや製品品質の
低下を招く。そこで疵欠陥はスラブ,ビレット等の鋼片
の段階で疵手入れにより除去し、引き続く後工程に供給
して歩留りや製品品質の低下を防止している。
【0003】この疵の手入れ除去には、ホットスカ−フ
による溶削あるいはグラインダ−による研削が一般的に
用いられている。また、ホットスカ−フによる溶削の一
例として特開昭52−5644号公報のように、門型フ
レ−ムの梁を2本平行配置した側面及び上面火口操作台
支持ビ−ムに、複数の火口を有する上下動および横移動
可能に取り付けた火口操作台を設けるか、特開昭52−
81048号公報のように横配列した複数本のト−チを
用いて溶削し、補助溶削を行うことなく広幅欠陥の溶削
を可能とする等の方法が提案されている。
【0004】また、グラインダ−による研削としては特
開昭48−46993号公報のように、砥石車を油圧シ
リンダ−あるいは空気シリンダ−を用いて研削性を向上
させビレット等の研削を行うか、あるいは特開平1−2
52729号公報にようにステンレスの鋳片又はステン
レスの鋼片をグラインダ−により研削する際に、特定温
度範囲でグラインダ−手入れを行い、ステンレスの自硬
性を回避して効果的に手入れを行う等の方法が行われて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た各種の鋼片手入れ方法は種々の問題点がある。まず、
特開昭52−5644号公報のように、門型フレ−ムの
梁を2本平行配置した側面及び上面火口操作台支持ビ−
ムに複数の火口を有する上下動、横移動可能に取り付け
られた火口操作台を設ける方法や、特開昭52−810
48号公報のように横配列した複数本のト−チを用いて
溶削し、補助溶削を行う事なく広幅欠陥の溶削を可能と
する等のホットスカ−フ方式では、ホットスカ−フ作業
自体が高温,高粉塵の悪環境となるとともに、ホットス
カ−フ後の溶削表面に残存する疵欠陥がホットスカ−フ
で発生するスケ−ル,バリ等で覆われ、疵欠陥の判別が
困難である。このために疵欠陥の取り残し、あるいは取
り残し防止のためにホットスカ−フでの溶削量が多くな
り、歩留りの低下を招く。
【0006】さらに、グラインダ−による研削として
は、特開昭48−46993号公報のように、砥石車を
油圧シリンダ−又は空圧シリンダ−を用いて研削性を向
上させビレット等の研削を行う方法あるいは、特開平1
−252729号公報のようにステンレスの鋼片をグラ
インダ−により研削する際に、特定温度範囲でグライン
ダ−手入れを行う方法も、鋼片の種類によってはホット
スカ−フ方式と同様に高温,高粉塵の悪環境下での作業
となる。また、グラインダ−研削後の表面に残存する疵
欠陥が、グラインダ−研削時に発生するバリや刷り疵で
覆われるため、疵欠陥の判別が困難である。
【0007】本発明はこれら従来の鋼片疵手入れ方法の
問題点である、研削表面に残存する疵欠陥の判別を可能
とすることで、研削システムを自動化することを可能と
し、高温,高粉塵の悪環境下での作業の廃止と製品の品
質向上や歩留り向上が行える疵研削方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、図1の(a)に示されるような従来のホッ
トスカ−フ溶削面や、図1の(b)に示されるグライン
ダ−研削面のような研削面の疵判定に有害なスケ−ル,
バリ等が発生しない、図1の(c)に示すような研掃材
混入高圧水噴流(アブレイシブウオ−タジェット)を使
用することで、スケ−ルやバリのない良好な研削面が確
保出来る点に注目し、従来のホットスカ−フやグライン
ダ−方式では実現出来なかった研削後の疵判定を可能と
した。
【0009】さらに、全自動化を行う時の障害であっ
た、従来のホットスカ−フを使用した場合の余熱判断や
失火の問題、また、グラインダ−を使用した場合の砥石
の磨耗の問題が研掃材混入高圧水噴流では発生しないた
め、研削に関する制御が容易である。
【0010】このような点を応用した本発明は、連続鋳
造等で製造された鋼片を、磁粉探傷や超音波探傷あるい
は、人による遠隔検査等により、鋼片全面の疵の探索を
前もって行い、鋼片を基準座標とした疵情報を作成す
る。作成された疵情報を本発明による疵研削システムに
受け渡すことにより、疵研削システムは、最初に測定位
置に移動した鋼片の位置および鋼片研削面の高さを測定
し鋼片の特徴量を算出する。次に算出した特徴量を使用
して、先に受け渡された鋼片を基準座標とした疵情報
を、研削システムの据付架台を基準とした研削情報に座
標変換を行う。この座標変換により疵の座標位置と実物
の疵位置とを一致させることが可能となる。この座標変
換された研削情報に据付架台を基準とした番地No.を
追加することで、番地毎のグル−プ分けや疵位置の分類
が可能となると共にデ−タの検索等の演算処理の時間を
高速化することが可能となる。更に、番地デ−タ単位の
指定で研削システムの番地中心への移動を可能とするこ
とで、動作処理も容易になる。このようにして求められ
た、研削情報の番地デ−タと疵座標デ−タを元に計算機
内部のメモリ−ヘマップ展開を行い、マップ展開された
図形を演算処理することにより、研削に必要な動作座標
の演算を行い、研削システムのノズル駆動部へ動作座標
を指示する。この結果、動作座標に従って研掃材を混入
した高圧水噴流を投射することにより、鋼片表面近傍に
存在する有害な欠陥ならびに疵を非接触で効率良く研削
除去することが可能となる。
【0011】その後、研削の完了した研削面をカメラで
分割撮像することで、撮像デ−タを画像処理し、研削面
の異常判定と残存疵の測定を行い、残存疵の疵座標デ−
タを作成する。撮像終了後、疵座標デ−タの情報を疵相
互間の位置関係を重視したグル−プ分けを行うことで、
残存疵全体での効率的なグル−プ分けを行い、グル−プ
毎に新しく研削用の研削情報を作成して、再度高圧水噴
流を使用して研削を行う。
【0012】このように、効率の良い研削と判定を繰り
返すことで、疵部のみを高い信頼性で研削除去すること
が可能となり、歩留りの高い、高精度な疵の完全除去を
行う自動システムを可能としている。
【0013】
【作用】図2は本システムの物流配置を模式的に示した
ものである。連続鋳造等で製造された鋼片は、磁粉探傷
や超音波探傷あるいは、人による遠隔検査等により行わ
れる鋼片の全面検査によって、図3に示す各疵に応じ
た、疵情報を作成する。
【0014】次に、このような方法で作成された疵情報
と鋼片を本発明の疵研削システムへ受け渡すことで、研
削システムは、受け渡された疵情報をもとに、各疵の研
削順番が最適になるようなスケジュ−リングと研削ムラ
の発生しない研削手順を決定し、該当研削場所を研掃材
混入高圧水噴流(アブレイシブウオ−タジェット)によ
り研削を実行することで、最良な研削面を持つ研削を行
い、さらに、研削面の状態をカメラで撮像することによ
りそのデ−タを利用して研削幅,研削面のムラを測定し
て研削機器の異常状態を判定すると共に、研削範囲内の
残存疵を判定することが出来る。このような動作を鋼片
全面の疵情報に基づく全ての研削場所に対して行うこと
により、完全自動化のシステムとして残存疵がなく信頼
全の高いシステムの構築が可能である。
【0015】図4は本発明のシステム構成を表す。シス
テム構成は大きく3つのグル−プに分かれる。第1グル
−プは、研掃材混入高圧水を鋼片に投射するための研削
システムであり、位置合わせ用の駆動装置と制御装置、
および、研掃材の投射に必要な高圧水を発生させるため
の制御装置で構成される。第2グル−プは、研削面を判
定検査するための研削面判定システムである。研削面判
定システムは、カメラ,照明,カメラを研削面に合わせ
るためのカメラ駆動装置およびカメラの撮像デ−タを処
理して判定を行うための画像処理装置から構成される。
そして、第3グル−プは、これら2つのグル−プを統括
管理する統括制御計算機から構成される。統括制御計算
機は、鋼片の全面疵情報を受け取るための装備と受け取
った疵情報を各疵毎に最適な作業順番に並べ変えるため
のスケジュ−リング機能、さらに、疵毎に疵の研削手順
を構築して研削システムにムラの発生しない最適な動作
指示を伝達するための動作指示機能、又、研削結果を物
流管理の上位計算機へ伝達するための装備、さらに、運
転監視のためのマン/マシンインタ−フェ−スや研削シ
ステムと研削面判定システムの異常監視などの動作管理
機能を備える。
【0016】このようなシステム構成については、機能
の構成方法によりさまざまな形態を構成することが可能
である。図5の(a)に一例として、スラブを研削する
場合の機構概要を示す。スラブ等の長尺鋼片を研削する
場合、研削と研削面の判定を1台の機械で行った場合、
研削面の判定中は研削出来ないため、サイクルタイムが
長くなる。これを解消するために各々を独立した装置と
して動作させることにより、サイクルタイムを短くする
ことが可能である。また、鋼片サイズが大きくなると鋼
片を高精度に動かすことが困難になるため、研削装置等
の装置を動かしたほうが容易である。しかし、この場
合、研削判定システムが、カメラを使用するため照明装
置が不可欠であるが、鋼片全体を均一照明にすることは
対象物が大きいため非常に困難であり、局部照明で行う
しか方法がなく、そのため、照明装置の設置スペ−スと
の取り合いからも研削システムと研削面判定システムと
は独立する必要がある。
【0017】図5の(b)にブル−ム等を研削する場合
の機構概要を示す。ブル−ムやビレット等の鋼片は、サ
イズ的に小さいため鋼片側を駆動することが比較的容易
に出来る。このことにより、前述したスラブ等で行う分
離方式とは異なり、研削システムと研削面判定システム
を同じ駆動装置に設置することが可能である。このよう
な一体型システムにおいては、研削面の判定中に研削す
ることが出来ないが、鋼片を長尺方向に駆動することが
出来れば、鋼片幅寸方に限りがあるため、幅方向への駆
動装置だけを備えれば良いことになり、研削装置本体を
小型化することが出来、さらに研削場所が集中すること
から研削水の回収が容易となる。また、サイクルタイム
的に問題がある等、種々の問題から図5の(a),図5
の(b)の混在使用や、図5の(b)の複数台設置によ
るスラブ研削等のシステム構成も当然のことながら必要
に応じて採用する。
【0018】次に統括制御計算機と研削システムについ
て、説明する。統括制御計算機は、疵情報を受け取った
後、各疵情報を図6の(a)に示される様な座標展開を
行い、その後、展開した座標を元に疵間の距離とX,Y
方向の3つの数値の重み付けを行うことで、疵間の移動
が出来るだけ最小となり、かつ、鋼片上を一方向から出
来るだけ処理出来るように疵毎の研削順番を決定する。
次に、図7の(a)のように、研削順番毎の疵座標を比
較演算し疵座標の重複エリアの有無を判定する。そし
て、重複エリアが有る場合は、図7の(b)に示される
ように、疵情報を合成することで、2重研削による研削
時間の増長と研削ムラの発生を防止する。その後、各疵
毎の研削順番に従って、図8の(a)のように疵座標に
拡大展開を行い、研削面の長さにより図8の(b)のよ
うに研削方向を決定する。そして、図8の(c)に示さ
れるように、研削時のノズルの動作軌跡を指定するため
の、始点,通過点1,通過点2,終点等を算出し、各点
座標を研削システムへ通知し実行を指示することで、研
削システムが該当ラインの研削を実行する。この動作軌
跡の算出と指示を、疵研削範囲内をムラなく研削出来る
ように位置を動かしながら連続的に指示することによ
り、図8の(d)に示されるような疵の推定深さに対し
て予定した研削深さを得ることが出来、研削を終了す
る。この後、研削面判定システムで研削面の判定を行
い、残存疵が有る場合は、その疵情報を元に疵情報を新
たに作成し研削作業に追加を行うことで、残存疵が無く
なるまで研削作業を連続して実行することが可能とな
る。
【0019】次に研削面判定システムについて、説明す
る。図9の(a)に研掃材混入高圧水噴流で研削した鋼
片の模倣図を示す。この図のように、通常の鋼片は黒皮
に覆われているか、又は、ホットスカ−ファ後の鋼片で
は光沢のある鋼片となるが、研削後の研削面は、高圧水
噴流中の低粒のエロ−ジョン作用によって微視的な切削
を受けるため光沢のない、一定パタ−ンの切削面が誕生
する。この切削面をカメラで撮像し、得られたデ−タを
元にフィルタ等の処理を行った後に、図9の(b)に示
すように2値化を行い、その後、ノイズ除去やラベリン
グ等を行い図9の(c)に示すような処理画像を作成す
る。この処理画像を元に、特徴抽出を行い、図9の
(d)に示すような判定マップを作成する。この判定マ
ップで研削実行範囲の形状を求め、形状が正規の予定研
削形状と異なっている場合は、研削異常を判定し、更
に、研削実行範囲内のデ−タを認識することで残存疵を
判定することが出来る。
【0020】図10に、研削面判定機構の概要を示す。
研削面判定では、カメラでの撮像デ−タが良好で有るこ
とが誤判定を防止するために不可欠なため、研削中及
び、研削面への移動中のカメラレンズへの防塵対策とし
て、自動で開閉出来る自動キャップと、研削面の水分除
去および研掃材除去用のパ−ジ装置等を備える。さら
に、装置外部からの外乱光防止のために、装置全体また
は、カメラ照明等にカバ−を設けることで撮像時の外乱
を防止している。
【0021】図11に、統括制御計算機が行なう研削制
御の概要を示す。図11の(a)が図5の(b)に示す
カメラ一体方式のもの、図11の(b)が図5の(a)
に示すカメラ分離方式のものである。
【0022】
【実施例】実施例として、本発明を鋼片スラブの研削に
使用した例をデ−タの流れを中心に説明する。オペレ−
タが操作する遠隔検査装置等より、図12の(a)に表
わされるスラブ上の疵情報が、スラブを基準として例え
ば図12の(b)に示すデ−タで表わされ、本発明の研
削システムに受け渡される。それと並行して、鋼片スラ
ブが、研削システムの研削位置に移動されるため、鋼片
スラブの研削位置到着完了の指示を受けて、本発明のシ
ステムが動作を開始する。
【0023】まず、最初に研削判定システムがスラブ基
準点測定のため動作を開始する。スラブ基準点測定は、
図13の(a)の様に、撮像エリア辺500mmで最初
にスラブ基準点を測定し、その後、基準点直上へ研削判
定システムを移動後、カメラをズ−ムアップして撮像エ
リア辺50mmで再測定を行いスラブ基準点を高精度に
測定する(基準点の確定)。次に、スラブ高さ測定とし
て、研削判定システムに取り付けられたレ−ザ−距離計
を使用してスラブ全面を図13の(b)に示される走査
間隔で高さ測定を行う。この時、複数台の距離計を備え
ることで、測定時間の短縮を図っている。また、研削判
定システムの移動により架台のたわみによる高さ方向の
誤差を生じるため、誤差の影響を無くすために図13の
(c)の様な粘性液体を入れた樋を、基準ゲ−ジとして
使用している。この走査により得たデ−タを算出演算す
ることにより、図13の(d)に示されるスラブ特徴量
と図13の(e)に示される番地毎に、平均された高さ
デ−タを求める。この方法によって、外部から指示され
た疵情報(図12のb)の座標と研削システムの座標を
一致させることが出来るため、疵情報の座標に従った研
削が可能となる。
【0024】この様にして求められたスラブの特徴量を
使用して、図14の(a)に表わされる疵情報の座標変
換を行い、図14の(b)に表される研削デ−タを作成
する。研削デ−タでは、後の演算処理の容易性から各座
標をポイント毎のデ−タに置き直すと共に、新たに、各
ポイント座標の中心座標と中心座標が位置する番地N
o.を求めて追加する。
【0025】次にデ−タ調整を実施する。作成した研削
デ−タを番地No.順になるように並び替えを行い、そ
の後、スラブ特徴式により、鋼片エッジの各番地に存在
する座標デ−タが、エッジを越えた異常デ−タであるか
否か調査を行う。そして、同一番地内の各デ−タ毎にポ
イント座標の比較を行いエリアの重複したデ−タの有無
を調べ、エリア重複のデ−タがあれば、チェックフラグ
に1を立て、重複している相手デ−タNo.を記録す
る。次に、相手デ−タNo.のデ−タを基準として、重
複デ−タの検索を行い重複デ−タがなければ相手No.
に数値(FFFF)を入力する。その後、番地越えデ−
タを調べ、越えている相手番地で同じ処理を行う。以上
の処理を全デ−タについて行うことで重複エリアのデ−
タに関してデ−タの結び付けを行う。
【0026】最後に研削デ−タをエリア重複のデ−タ順
で、かつ、番地No.昇順になるように研削デ−タの並
び替えを行う。この時、番地No.の2桁目奇数番地
は、降順となるように並び替えることで、図14の
(c)のような番地順番となり、研削デ−タが作業順番
に配列される。
【0027】研掃材混入高圧水噴流を使用して研削を行
うためには、研削システムのノズルヘッドを、図15の
(a)に表わされるように、鋼片表面を一定速度で走査
することにより鋼片の研削を行うが、そのために、研削
システム側に図15の(b)で表される動作パタ−ンを
設定しておき、図15の(c)のように、統括制御計算
機から直接に、動作パタ−ンの種類と各動作ポイントの
座標、そして、ポイント間の動作速度、を研削システム
のメモリ−へ書き込めるようにしており、このことによ
り、研削システムの柔軟性を高め、研削システムの連続
動作が円滑に行えるようにしている。
【0028】この研削システムの動作においては、最初
に研削デ−タの先頭デ−タの番地座標に研削システムを
動作させ、次に、実際の研削座標の決定のため、研削デ
−タと関係する重複デ−タを図16の(a)のように計
算機のメモリ−上にマップ展開を行い、各デ−タの推定
深さのコ−ド色でマップ内の塗りつぶしを行う。この
時、重複エリアは、推定深さの深い方に合わせて塗りつ
ぶす。
【0029】次に、研削方向の決定として、長方形エリ
アは図16の(b)のように短辺側が駆動方向となるよ
うにし、正方形エリアは重複エリアがあれば、重複エリ
アが長方形の時は重複エリアの駆動方向と近くなるよう
にすることで、図16の(c)のように正方形エリアの
駆動方向を決定する。
【0030】次に図16の(d)のように、マップ情報
デ−タを駆動方向から順に読み込むことで、研削ポイン
トを決定しその後、最初に測定したスラブ高さから高さ
を加えた3次元座標を決定し、研削深さから研削中の速
度を決定し、その後、研削ポイントの両端に退避用の始
点と終点を付加し、最終的な動作指示ポイントを決定す
る。この時、図16の(e)のような、重複エリアで深
さが異なる場合は、動作ポイント中の速度を変えること
で対応する。このようにして決定した動作指示ポイント
を統括制御計算機から研削システムへ指示することで、
研削システムが研削を実行出来るため、研削動作の完了
を受けて計算機内のマップデ−タの消去を行いながら研
削指示を繰り返し行う。これを、研削デ−タの全てのデ
−タに対しておこなう。これにより高さの異なる研削を
1回の動作で行うことが出来るため、効率の良い研削作
業が実現する。
【0031】次に、研削判定システムでは、研削システ
ムが研削終了した研削デ−タを受取り、その後、研削シ
ステムとの機械的干渉を避けるため、統括制御計算機が
動作開始許可を出してから動作を開始する。研削判定シ
ステムは、最初に研削デ−タの先頭デ−タの番地位置に
移動し、図17の(a)のように、スラブをカメラの撮
像エリア辺が500mmになるように撮影し、その後、
2値化や特徴抽出の画像処理を行い、研削面の位置とサ
イズを測定し、その結果から、研削面の直上にカメラが
来るように研削判定システムを移動し、図17の(b)
に示すように、研削面が撮像エリアの50%を越えるま
で、カメラのズ−ミングにより拡大する。この結果、得
られた画像デ−タと、研削デ−タをマッピングしたメモ
リ−デ−タ間で、画素間のパタ−ン比較を行うことによ
り、パタ−ン比較の結果、画素間のズレが閾値以下であ
れば、研削の正常を判定する。このように、自動化に不
可欠な研削システムの正常研削を判定する自己診断が行
なわれる。
【0032】そして、撮像した研削面の位置デ−タと研
削面のサイズデ−タをもとに、図17の(c)のよう
に、撮像時の撮像辺の長さが50mmで、撮像面のラッ
プしろが5mmになるように、撮像面を分割した詳細撮
像用の中心座標を求め、その後、求めた撮像面の中心座
標にカメラ中心が来るように、研削判定システムを移動
させカメラのズ−ムを最大にして、撮像辺50mmで撮
像し、撮像した映像を画像処理することで残存疵の測定
を行う。その後、次の撮像位置へカメラを動作させ同様
に残存疵の測定を行う、この処理を研削面に対して繰り
返し行うことで、残存疵0.1mmまでの検出を行い、
検出した疵の座標デ−タを蓄積する。
【0033】このようにして求めた、図18の(a)の
疵座標デ−タを使用して疵情報デ−タを作成するには、
最初に、処理速度を向上させるため、疵座標デ−タの座
標を昇順に並べたインデックスデ−タを作成し、その
後、図18の(b)のように、先頭デ−タの座標を中心
に、±50mm以内に他のデ−タが存在するか検索を行
い、あれば同一グル−プとしてビットを立てる。次に図
18の(c)のように検索結果の同一グル−プの次のデ
−タを中心として同じように近傍に存在するデ−タの結
び付けを行う。このような処理を疵座標デ−タについて
行ったあと、各グル−プ毎のグル−プ中心座標と半径を
計算し、図18の(d)のように、半径内に他グル−プ
があれば、同一グル−プとして結び付けを行う。このよ
うに関連付けた同一グル−プ内の各座標を、図18の
(e)のように、座標間のベクトルを計算して平均化を
行い、求めた平均ベクトルでグル−プ内のデ−タを囲め
る四角形を算出する。このような、処理を繰り返して行
うことで、検索面の残存疵に対する新しい疵情報が作成
され、その後、このデ−タは新デ−タとして研削システ
ム側に渡され、再研削に使用される。この方法により、
研削範囲に無駄の少ない高効率な再研削が実現する。
【0034】以上の処理が、統括制御計算機を中心とし
て、研削システムと研削判定システムにより相互に繰り
返えされて、残存疵の完全除去も自動で行なわれる。
【0035】
【効果】本発明によれば、研掃材混入高圧水噴流による
自動研削システムが可能であり従来、手動で実施してい
たスカ−フィング(溶削)や、グラインダ−による研削
等の高温、高粉塵での悪環境下での作業を自動化するこ
とが出来ると共に、スラブやブル−ム等の鋼片表面やそ
の近傍に存在する有害欠陥疵を確実に除去出来るように
なる。スラブ表面の疵欠陥除去は、近年の素材の高精度
化に伴って益々増加の傾向にあり、更に、悪環境下での
作業を削減する必要がある。
【0036】本発明はこれらに対して非常に有益な技術
手段を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 疵欠陥除去のための研削をした鋼片表面を示
す平面図および断面図である。
【図2】 本発明の疵研削方法を実施する装置の配列と
疵研削対象鋼片の流れを示す平面図である。
【図3】 疵種類を模式的に示す平面図である。
【図4】 本発明を一態様で実施する装置構成の概要を
示すブロック図である。
【図5】 本発明を実施する装置構成の二例を示す側面
図および斜視図である。
【図6】 本発明の研削順番決定を示す、鋼片平面図で
ある。
【図7】 疵座標と本発明による疵座標の合成を示す鋼
片平面図である。
【図8】 本発明の研削処理順番を示す鋼片平面図およ
び断面図である
【図9】 本発明により決定した研削領域と研削後の残
念疵を示す鋼片平面図である。
【図10】 本発明で用いる研削面判定装置の外形を示
す側面図である。
【図11】 図5のbに示す装置を用いた本発明の疵研
削の一態様と、図5のaに示す本発明の疵研削の一態様
を示すブロック図である。
【図12】 鋼片上の疵とそれを示す情報のデ−タ項目
を示す平面図である。
【図13】 本発明の疵研削において、鋼片に対する基
準点の検出と鋼片に対する番地付けを示す平面図および
側面図である。
【図14】 本発明の疵研削において、鋼片の研削位置
および研削順番を示す平面図である。
【図15】 本発明の疵研削における研削ノズルの移動
軌跡を示す斜視図および断面図、ならびに、研削デ−タ
の送受を示すブロック図である。
【図16】 本発明の疵研削における研削ノズルの、鋼
片上への移動パタ−ン投影を示す側面図および断面図で
ある。
【図17】 研削後の研削面の検出と検出した研削面の
当否の判定を示す平面図である。
【図18】 疵座標デ−タに基づく疵領域の検出を示す
平面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼片の表面の疵を予め検査し、この検査結
    果を鋼片表面に対応して座標変換するとともに、この座
    標にもとづき鋼片表面に番地化し、この番地化と座標変
    換情報をもとに疵を所定の範囲ごとに演算処理して得ら
    れた、単面あるいは重複面の研削範囲及び研削手順を研
    削ノズルに指令して研削をおこなうことを特徴とする鋼
    片の疵研削方法。
  2. 【請求項2】鋼片の表面の疵を予め検査し、この検査結
    果を鋼片表面に対応して座標変換するとともに、この座
    標にもとづき鋼片表面に番地化し、この番地化と座標変
    換情報をもとに疵を所定の範囲ごとに演算処理して得ら
    れた、単面あるいは重複面の研削範囲及び研削手順を研
    削ノズルに指令して研削を行った後、前記の所定の範囲
    ごとに演算処理して得られた単面あるいは重複面に対応
    する研削後の表面を分割撮像して疵座標化および疵グル
    −プ間検索により残存疵の研削範囲及び研削手順を研削
    ノズルに指令して研削をおこなうことを特徴とする鋼片
    の疵研削方法。
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