JPH0568598A - Dna配列を決定する方法 - Google Patents

Dna配列を決定する方法

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JPH0568598A
JPH0568598A JP3184041A JP18404191A JPH0568598A JP H0568598 A JPH0568598 A JP H0568598A JP 3184041 A JP3184041 A JP 3184041A JP 18404191 A JP18404191 A JP 18404191A JP H0568598 A JPH0568598 A JP H0568598A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比率を正確に得て、配列における種々の塩基
を「呼び出す」ために正しい塩基を選定するために、下
層ピーク形状を周期的に再決定し、正確な比率を生じる
ようにデータとつき合わせて塩基の配列を決定する改良
方法を提供することにある。 【構成】 本発明の方法は、比率が異なった種を表す2
つの信号スペクトルの下層ピーク形状を得る。これら下
層ピーク形状は正確な比率を生じるように信号スペクト
ルに適合させられる。これらの比率は、ピークの位置が
正確にわかっていないときでも正確である。 【効果】 本発明の方法によれば、ピークの正確な位置
がわからなくても、より正確な比率を得ることができ
る。また、この方法は首尾一貫したチェックを行い、潜
在的に誤った比率、それ故、誤った塩基決定を見つける
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、DNA配列情報をより正確に得
るための方法に関する。DNA配列決定は、現代の分子
生物学の基本的な分析技術の1つである。配列決定を行
う信頼性ある方法の開発は、遺伝情報の機構を理解する
上で大きな進歩をもたらしており、遺伝材料の操作(す
なわち、遺伝子工学)を可能とした。
【0002】現在のところ、DNA配列決定を行う一般
的な方法としては2つある。すなわち、Maxam-Gilbert
の化学分解法〔A. M. Maxam et al., Meth, in Enzym.,
Vol.65, 499〜559(1980)〕と、Sangerジデオキシチェ
インターミネーション法〔F.Sanger, et al., Proc. Na
t. Acad. Sci. USA, Vol. 74, 5463〜5467(1977)〕とで
ある。これら2つの技術に共通する特徴は、一組のDN
Aフラグメントを生成し、それらを電気泳動によって分
析することである。これらの技術の差異はフラグメント
を作成する方法にある。
【0003】Sangerの技術では、DNAフラグメント
は、配列決定をしようとしているDNA片を部分的に酵
素複写(すなわち、合成)することによって創り出す。
最も普通のバージョンでは、配列決定しようとしている
DNA片を、普通の技術を用いて、「配列決定用ベクタ
ー」、すなわち、バクテリオファージM13のような大
型で円形の一本鎖DNA片に挿入する。これが複写過程
のためのテンプレートとなる。挿入部からすぐ上流のテ
ンプレート部分に対して相補的配列を有する短いDNA
片をテンプレートにアニーリングして合成のためのプラ
イマーとして役立てる。4つの天然のデオキシリボヌク
レオシド・三リン酸塩(dNTP)の存在の下に、DN
Aポリメラーゼが3′末端からプライマーを拡張させて
挿入部における対応したテンプレート・コピーを生成す
る。完全な組の配列決定用フラグメントを生成するため
には、4つの反応を平行して実行する。各反応は、各塩
基について1つずつ、単一のジデオキシリボヌクレオシ
ド・三リン酸塩(ddNTP)、ターミネーターと一緒
に4つのdNTPを含む(32P−標識付きの、または、
発蛍光団標識付きのdNTPを添加して標識付きのフラ
グメントを得る)。1つのdNTPがポリメラーゼによ
って組み込まれると、鎖拡張が継続できる。対応するd
dNTPを選ぶと、鎖は終わる。ddNTP対dNTP
の比を調節して適切な長さのDNAフラグメントを生成
する。4つの反応混合物の各々が、こうして、3′末端
とプライマー規定5′末端のところに同じジデオキシリ
ボヌクレオシド残留分を有するフラグメントの分布を含
む。
【0004】Sanger、Maxam-Gilbertの両方法におい
て、一般に物理的方法では直接決定することのできない
塩基配列情報は、決定可能な鎖長情報に変換している。
この決定は電気泳動分離によって行うことができる。変
性条件(高温、尿素の存在など)の下では、短いDNA
フラグメントは硬い棒のように移動する。ゲルマトリッ
クスを電気泳動のために使用する場合には、DNAフラ
グメントはサイズで分類されることになる。配列決定に
必要な単一塩基分析は、普通、数百個までの塩基を含む
DNAフラグメントについて得ることができる。
【0005】完全な配列を決定するために、Maxam-Gilb
ertまたはSangerいずれかの方法で生成した4組のフラ
グメントに電気泳動をかける。その結果、フラグメント
はゲルの長さに沿って部分的に分析される。染料(32
標識に代わるもの)を判断し、この情報を用いてDNA
配列を決定する1つの方法がProver et al. の出願に記
載されており、これは、デラウェア州ウィルミントン市
のE. I. du Pont de Nemours and Companyから市販され
ているGenesisTM2000として知られている機器で利
用できる。DNA配列決定用のこのGenesisTMシステム
は、密接に関係しているが区別可能なリポータまたは標
識から放射線エネルギの存在を検出する手段を包含す
る。これらのリポータまたは標識は、修正したSanger
DNA鎖延長法における鎖終結ヌクレオチドとして機能
する化合物に共有結合されている。区別可能な蛍光性リ
ポータはSanger DNA配列決定反応で表される4つの
ジデオキシヌクレオチド塩基、すなわち、アデニン、グ
アニン、シトシン、チミンのジデオキシヌクレオチドの
それぞれに結合されている。これらのリポータ標識付き
鎖終結試薬は、伝統的なSanger法の無標識チェインター
ミネーターの代わりに使用され、対応するデオキシヌク
レオチドとの反応時に、適当なプライマー、テンプレー
トおよびポリメラーゼと組合わされる。こうしてできた
混合物は、3′末端で終わり、4つのDNA塩基のうち
の1つに対応する独特の標識のチェインターミネーター
を備える1つの塩基分だけ互いに異なる可変長のDNA
フラグメントを含んでいる。この新しい標識付与法によ
り、伝統的なSanger法のデオキシヌクレオチドの1つに
含まれる普通の放射能標識を排除することができる。
【0006】これらのリポータ標識の検出は、2つの固
定式光電子増倍管(PMT)で行われる。これらPMT
はDNAフラグメント上のチェインターミネーターに取
り付けられたレーザー刺激リポータからの、異なった波
長帯域の蛍光放射線を受ける。これらのフラグメント
は、空間あるいは時間またはこれら両方において電気泳
動的に分離させ、PMTの感知領域に対して直角の軸線
に沿って動かすことができる。蛍光放射線は、まず、或
る透過性と反射性を有するダイクロイック・フィルタを
通過する。このフィルタは、一方の特性(透過性)を一
方のPMTに、他方の特性(反射性)を他方のPMTに
振り分けるように設置してある。こうして、異なったデ
ィジタル信号が各PMTに生じ、これらの信号を比率化
して第3の信号を生成することができる。この第3の信
号は、たとえ一連の蛍光リポータが密接した放射線波長
を持っていても、或る所与の蛍光リポータに対して唯一
のものとなる。このシステムは、ただ1つのレーザー
線、たとえば、488nmによってすべてが効率よく励起
され、また、近接した放射線(最大値が通常ほんの5〜
7nmだけ互いに異なっている)を有するリポータを検出
することができる。したがって、当該DNA鎖における
連続する塩基割当てが、DNAの4つの塩基のそれぞれ
に対応する4つのリポータ標識付きのチェインターミネ
ーターのそれぞれに対して導き出された独特の比率に基
づいて作られ得る。
【0007】塩基情報がGenesisTM2000ユニットの
蛍光標識に含まれている場合、この情報が比色標識(S.
Beck, Anal. Biochem. 164(2)514〜520(1987))、化学
発光(S. Beck, Nucleic Acids Res. 17 5115〜5123(19
89))その他の信号にも含まれる可能性があると考えられ
る。
【0008】GenesisTMDNAシーケンサは、ジデオキ
シ鎖停止化学作用の利点を採用するように設計されてい
る。この化学作用を使用するには、4つの塩基A、C、
G、Tを区別するために4つの化学的に類似した染料を
使用しなければならなかった。この染料の選定では、2
チャンネル検出装置を利用する。ここでは、2つの信号
の比を用いてどの塩基が検出器を通過したかを決定す
る。ピークが良く分析され、ノイズ無しの場合には、比
率測定信号は解明し易い(第1図)。しかしながら、各
実行から得ることのできる配列情報の量を最大にするに
は、低いピーク分析とかなりのノイズがある条件下で2
チャンネル信号を正確に解明しなければならない。
【0009】このような条件下で2チャンネル・データ
を分析する方法は、普通のエレクトロフォレトグラムや
クロマトグラムを処理するのに用いられる方法とは異な
る。ここで説明する分析の出力は塩基識別記号A、C、
GまたはTの配列であり、一方、クロマトグラフィで
は、望む出力はピーク位置と面積のリストが普通であ
る。クロマトグラフ法は、一般には、4つの比率のうち
の1つによって結合された2つの検出器信号を伴わな
い。2つの信号のこの関係はProber等の特許出願に記載
されているシーケンサの特殊な性質である。配列決定で
は、クロマトグラフィよりも、計算効率を一層重視しな
ければならない。クロマトグラフィでは、2つまたは3
つのピークについて広範囲の計算を実施することによっ
て有用な結果を得ることができるが、配列決定では、3
00〜600個のピークを分析する必要がある。
【0010】Prober等の比率測定装置は、他のDNAシ
ーケンサとは異なる信号解明上の問題も提起する。プラ
イマー化学作用を使用するシーケンサは、〔L. M. Smit
h etal. Nucleic Acids Res. 13 2399〜2412(1985)およ
びW. Ansorge et al. J. Biochem. Biophys. Meth. 13
315〜323(1986)〕に記載されている。これらのシーケン
サは、各塩基に1つずつ、計4つの信号チャンネルを用
いている。他のシーケンサ(たとえば、Kambara等〔H.
Kambara etal. Biotechnology 6 816〜821(1988)〕に記
載されているもの)では、4つの電気泳動レーンのそれ
ぞれに1つの信号を用いている。これらのシステムは、
4つの別々のレーンからの結果を適切なタイムシーケン
スで登録あるいは整合させなければならないので、さら
に別のクラスのデータ分析法を使用する。
【0011】標準の方法に対する修正が必要であるが、
2チャンネルDNA配列決定データを処理するのに応用
できる分析方法はクロマトグラフ法の結果を利用する。
それを以下に検討する。
【0012】ディジタル平滑化〔A. Savitsky et al.,
Anal. Chem. 34 1627〜1639(1964)〕を適用して蛍光信
号からノイズを除去することができる。Savitskyおよび
Golayに記載されているディジタル微分もピーク発見に
使用できるが、これは分析度の低い条件下で比率測定デ
ータを解明する手段とはならない。
【0013】ディジタル濾波〔L. C. Allen et al., J.
Chem. Phys. 40 3135〜3141(1964)〕を使用してピーク
形状に関する先行情報があるピーク発見精度を改良する
ことができる。
【0014】標準のクロマトグラフ式ベースライン除去
技術〔J. F. Muldoon et al., “On-Line Computer Met
hods for Area Allocation of Unresolved Chromatogra
ph Peaks", Pittsburgh Conference on Analytical Che
mistryand Applied Spectroscopy", March 7, 1969, Cl
eveland, OH;K. J. Burkhardt, “General PurposeChr
omatograph Peak Integration Program", IBM Contribu
ted Program Library No. 1130-17.3.002, IBM Corpora
tion(1968)〕は、或る条件下ではまずまずの性能を発揮
できる。しかしながら、当該配列決定信号は、クロマト
グラムに対して一般に許容されるよりも大きいダイナミ
ックレンジを持ち、分析度が低い。大きなピークの次の
小さいピークが生じると、ベースライン除去法では、比
率計算でかなりのエラーを招く可能性があり、これが配
列決定のエラーとなる可能性がある。
【0015】ディジタル濾波およびデコンボリューショ
ン〔P. Jansson, Deconvolution with Applications in
Spectroscopy, Academic Press(1984)〕は、クロマト
グラムの分析を強化するのに用いる方法である。これら
の方法は、共に、Prober etal. の比率測定装置の配列
決定性能を向上させるのに失敗している。両方法は、分
析を強化する能力に比例してノイズを増幅する傾向があ
り、有意の分析能力向上があると、信号対ノイズ比が許
容できない程度となる。これらの方法は、共に、何も存
在しないと考えられる波形にピークを生じさせる発振信
号を与えるのである。これら余分なピークは、配列に挿
入された余分な塩基であるかのように過って解釈される
可能性がある。このような頻繁な挿入エラーは、蛋白質
をコード化する配列の生物学的な意味を全体的に変えて
しまうので、許容できないものである〔C. I. Davern,
Genetics;Readings from ScientificAmerica, W. H. F
reeman & Co., Inc. 142〜149(1986)〕。デコンボリュ
ーションは、信号ピーク形状が実行中に変わるため、比
率測定過程にさらなるエラーを導入し、解いた「核機
能」を不正確にしてしまう。
【0016】Prober等に記載されているシーケンサは信
号解明のため上記の方法の組み合わせを利用している。
信号処理は両検出器チャンネルの9ポイントSavitsky-G
olay平滑化で始まり、ノイズを低減する。2チャンネル
の合計を次にディジタル・フィルタに送り、ここで、平
滑化用二次導関数演算子を近似計算する。こうして得た
データの正移行ピークは、DNA塩基に対応する、原信
号のピークと解釈される。こうして生じたピークのゼロ
交差が原信号の対応するピークの変曲点と解釈される。
これらの変曲点の間の直線がピーク・ベースラインとし
て採用され、データのうちの2つのチャンネルにおける
ベースライン上方の面積比が塩基配列を決定するのに用
いられる。
【0017】この方法は多数の欠陥を持つ。ベースライ
ンおよびピーク面積の決定は隣接したピークから干渉を
受ける。この干渉は当該ピークよりもサイズで10〜1
00倍の大きさである。さらに、この方法はこのような
干渉について信頼性のある表示を行わず、潜在的に誤っ
た塩基呼び出しに「フラグ付け」を行う方法がまったく
ない。これらの現象が組合わさってシーケンサの有用実
行長を約300個の塩基に制限してしまい、この時点か
ら後の限られた分析度および信号対ノイズ比は許容でき
ないほどの配列エラー比を招く。さらに、最初の300
個の塩基内で、GC配列で終わるDNAフラグメントが
異常に高い移動性を持つという現象が常にある。これは
Cピークを先のGピークの近くへ移動させ、対になった
付加的な塩基呼び出しエラーという低い分析度の原因と
なる。
【0018】比率を正確に得て、配列における種々の塩
基を「呼び出す」ために正しい塩基を選定するための上
記従来の技術の欠陥の多くは、本発明の方法によって解
決される。簡単に言えば、塩基の配列は、下層ピーク形
状が実行を通じてわかったならば、決定され得る。すな
わち「呼び出し」が行われ得る。本発明によれば、下層
ピーク形状は周期的に再決定され、正確な比率を生じる
ようにデータとつき合わされる。この方法によれば、ピ
ークの正確な位置がわからなくても、より正確な比率を
得ることができる。また、この方法は首尾一貫したチェ
ックを行い、潜在的に誤った比率、それ故、誤った塩基
決定を見つけることができる。
【0019】本発明は、時間的あるいは空間的またはこ
れら両方の関係で分離した種をたどって種々の種の信号
特性を得、これらの種の同一性を決定する方法であっ
て、第1の方向において振幅を変化させて種の性質の関
数としてのピークを生成する第1信号を発生させる段階
と、第1方向と異なる第2の方向において振幅を変化さ
せて種の性質の関数としてのピークを生成する第2信号
を発生させる段階とを包含し、第1、第2の信号のうち
の任意のピークが3つ以上のピーク・テンプレートの合
計によってほぼ表すことができ、また、第1、第2の信
号の比に対応する第3信号を得る段階を包含し、この第
3信号の振幅が各種の同一性を示す方法において、第3
信号を得る段階が、まず、「ブートストラップ」として
後に用いられる記述子として仮のテンプレートを用いる
段階と、第1、第2の信号の対応する領域にあるピーク
XYX(ここで、Xは1つの種を表し、Yは別の種を表
す)の配列を見出す段階と、第1のXのほぼピーク中心
から第2Xのほぼピーク中心までの時間にわたって第1
信号の倍数を第2信号から減算し、異なった信号のXピ
ーク数がほぼゼロとなるようにし、それによって、各信
号についてプロトタイプのテンプレート(残留ピーク)
を得る段階と、次いで、テンプレートを第1、第2の信
号のそれぞれに最小二乗分だけ適合させて第1、第2の
信号のピークの振幅を得て第3の信号を得る段階とを包
含することを特徴とする方法に用途がある。
【0020】さらに、この方法によれば、各信号につい
てのテンプレートは、時間に関して前後方向に変位さ
せ、各信号に最小二乗分だけ適合させることができる。
本発明の別の局面によれば、導関数テンプレート・ピー
クを得て、これらのピークと各信号に最小二乗分適合す
る導関数ピークの組み合わせを得、タイム・ジッタをよ
り正確に引き受けることによってのみ各信号の信号ピー
クを決定する。
【0021】本発明は、以下の説明と関連して添付図面
を考察することによって容易に理解することができよ
う。
【0022】本発明の方法を、以下、GenesisTM200
0シーケンサと関連して説明するが、このシーケンサが
先に説明したように2つの出力信号R、Tを発生する2
つの検出器を備えることは了解されたい。本発明の方法
で最初の、また、おそらく最も必要な段階は、代表的な
ピーク形状を検出器信号から導き出されたデータに適合
させてより正確な比率を生み出すことができるように下
層のピーク形状を得ることにあることも了解されたい。
問題は、ピークの形状が電気泳動プロセスが続くにつれ
て変化するという点で生じる。測定したピーク、たとえ
ばY(塩基A、C、TまたはGに対応する4つのピーク
のうちの任意のものであり得る)が先行し、続いて、或
る他の塩基を表すピーク、たとえば、Xがあるとき、R
チャンネルの倍数をTチャンネルから引き、Xピークの
サイズおよび差スペクトルを最小限に抑える。これは差
信号にYピークを残し、これはテンプレートのために用
いるには理想的なピーク形状である。それはほとんど測
定ピークと同じに見えるからである。
【0023】これは、おそらくは、図1を参照すればよ
り容易に理解して貰えよう。図1では、Ti、Riを付し
たそれぞれの検出器からの2つのチャンネルが横座標と
しての時間インデックスiに対してプロットしてある。
【0024】本説明では以下の符号表記を用いる。2つ
の検出器信号にはR、Tが付してあり、ここでは、
i、Tiはディジタル化した信号のi番目のデータ点を
表している。cj=iは、インデックス値iでのj番目
のベース・ピークの中心を表す。ダッシュ記号(′)は
インデックス変数に関する導関数を示し、必要に応じて
上記のSavitsky法で計算することができる。Pkはピー
ク・テンプレートのk番目のデータ点、すなわち、理想
化されたピーク形状の関数を表すことになる。この形状
関数はk=0で中央配置となり、−Np<=k<=Np
カバーすることになる。
【0025】4つの塩基T、C、A、Gについての検出
器信号の比率は、それぞれβT、βC、βA、βGとして示
される。したがって、たとえば、孤立したノイズなしの
Cピークの場合、R、Tの波形はピークの範囲をカバー
するiについてTi=βC・Riなる関係を持つことにな
る。
【0026】ピーク形状は一定ではなく、実行中に徐々
に変化する。したがって、ピーク・テンプレートは周期
的に更新しなければならない。2チャンネル・データ
は、分析度が極端に低い場合でも、このようなピーク・
テンプレートを抽出する唯一の機会を与える。テンプレ
ートを抽出するこの能力は、2チャンネル・データの算
術的操作に基づいており、一般的には、他のクロマトグ
ラフ法あるいは電気泳動法に適用することはできない。
【0027】たいていの条件下で、DNA配列はA、
C、TおよびGのランダムな列であると仮定できる。こ
の仮定の下では、16個すべての塩基についてほぼ一回
毎に、配列は「XYX」の形を採ることになる。ここ
で、「X」は1つの塩基(A、C、TまたはG)を表
し、「Y」は別の塩基を表す。このとき、信号は次の形
を持つ。すなわち、 Ti= aj-1・βx・Pi-c(j-1)+ aj・βy・Pi-c(j)+ aj+1・βx・Pi-c(j+1) Ri= aj-1・Pi-c(j-1)+ aj・Pi-c(j)+ aj+1・Pi-c(j+1) ここで、「Y」ピークはピークjであり、aはピーク振
幅を表している。iの範囲はピークj−1、j、j+1
をカバーしている。j−2番目とj+2番目のピークお
よび他のすべての影響は無視できると仮定する。これら
の仮定の下に、 (Ti−βxRi)/(βY−βX)= ajPi-c(j) は、c(j)で中央配置され、振幅aj(図1)を有す
る孤立ピーク・テンプレートを与える。
【0028】実際には、「ブートストラップ」すなわち
自己開始型手順を用いる。この手順は、形状関数Pに対
する初期(ガウス)近似計算で開始する。「XYX」配
列が生じるまでいくつかの塩基が呼び出され、Pを更新
するように上記の式を使用する。これは、実行開始時の
信号がほぼ充分に分析されるため、良く作動する。実行
のこの段階で呼び出す正確な塩基はPについてのきわめ
て正確な近似値に依存しない。
【0029】さらに、本発明によれば、デコンボリュー
ションまたは導関数ピーク高さについての従来の手順の
代わりに、曲線適合手順が用いられる。この新しい増分
曲線適合法において、各検出器出力を構成するピークの
配列を表す検出器信号は、上述したように得られたピー
ク・テンプレートで開始する合成スペクトルによってで
きるだけ接近させられる。ピーク・テンプレートのコピ
ーを、サイズまたは量および位置を変えながら組み合わ
せる(ピーク・テンプレートを前後方向に変位させ、振
幅を変化させる)。サイズおよび位置の最良の組み合わ
せは最小二乗法として知られる統計学的な手順から見出
される。これが行われたとき、2つのチャンネルの合成
信号におけるピークのサイズは、隣接のピークからの干
渉のない、測定信号の光量を表す。これらのサイズの比
はどの塩基がそのピークを構成しているかを示す。
【0030】最小二乗手順は、ピーク・テンプレートか
ら導き出された合成信号を検出器から導き出された信号
から減算する。その差は、信号が完全に適合したなら
ば、平坦な線となる。通常は、差はゼロであるが、いく
つかの正移行ピークといくつかの負移行ピークを有す
る。負ピークの影響を軽減するために、差信号の値を二
乗し、差ピークが常に正であり、キャンセルできないよ
うにする。二乗した差信号の領域は二乗の和と呼ばれ
る。テンプレートの各コピーの量(振幅)を調節するこ
とによって、二乗の和は変わることになる。テンプレー
トの各コピーの「最良」の量は最小二乗の和が達成され
るものである。これが行われると、2つのチャンネルか
らのピークのピーク・サイズの比が塩基を示す。
【0031】これらの手順は、図2、図3を参照するこ
とによってより良く理解して貰えよう。図2において、
検出器信号、たとえば、Rの振幅がiで示す時間につい
てプロットしてある。合成信号のピークのサイズおよび
位置は時間スケールに沿って変化する。ピーク・テンプ
レートは、図2に示すように、或る単位時間で後方へ、
別の単位時間で前方へ変位する。ここで、Cj-1は時間
で後方へ変位したピークを示し、Cj+1は時間での前方
変位を示している。これらのピークの和が図2の下部に
示してあり、ここには、いくつかの波形が複合ピーク・
テンプレート10を与えるように示してある。
【0032】ピーク中心位置が既知であり、局部的に正
確な複合ピーク・テンプレートPが存在すると仮定する
と、未呼び出しピークのR、Tのチャンネル振幅は、以
下のデータへの適切に変位したテンプレートの直線最小
二乗適合〔G.E. P. Box, etal., Statistics for Exper
imenters, John Wiley & Sons, Inc.,501〜502(1978)〕
によって決定することができる。
【0033】aRj-1、aRj、aRj+1、aTj-1、aTj、aTj+1
計算する。i=cj-1〜cj+1についての和を最小限に抑える
べく、 (Ri-ri)2、(Ti-ti)■2 ここで、 ri= aRj-1 Pi-c(j-1)+ aRj Pi-c(j)+ aRj+1 Pi-c(j+1) ti= aTj-1 Pi-c(j-1)+ aTj Pi-c(j)+ aTj+1 Pi-c(j+1) 次に、比βj= aTj/aRjを使用してピークj(図2)に
ついての塩基を決定することができる。この方法を使用
したとき、隣接の分析度の低いピーク、すなわち、ピー
クj−1、j+1は、比率決定に対する干渉が少なくな
り、ピークjを呼び出すより正確な塩基を与える。この
方法は、4つ以上のピークに適合するように拡張できる
が、計算上の負荷の増大を正当化するに充分に精度を高
めるとは思えなかった。
【0034】最小二乗適合線形回帰方程式は、行列式で
次のように表現することができる。Θ =(XTX)-1 T ここで、Θ
【数1】 =Ri-c(j-1) または Ti-c(j-1) (i=Cj-1…Cj+1につ
いて) X=〔Xik〕=〔Pi-c(j+k-2)〕 (k=1…3について)
【0035】ここまでに述べてきた方法は、ピーク中心
位置cjの決定から生じるエラーの影響を受け易い。デ
ィジタル濾波によるピーク発見は隣接の分析度の低いピ
ークからの干渉を受け易く、ノイズに敏感であり、イン
デックス定量化エラーを受け易い。この問題についての
1つの可能性のある対策案は、cj-1、cj、cj+1の値
を検索して上述のように最良の最小二乗適合を与えるこ
とである。しかしながら、この方法は、穏当な時間内で
デスクトップ型コンピュータで数百個のピークを扱うに
は計算に集中しすぎている。
【0036】本発明の別の局面によれば、合成スペクト
ル内のピークの位置を調節する方法は、合成スペクトル
内にテンプレートの導関数のコピーを組み込むことによ
って簡略化できる。導関数テンプレートはピーク・テン
プレートから形成され、合成スペクトルを微調整するの
に用いられる。複合テンプレートを形成している各ピー
クにピーク・テンプレートの導関数を加えることによっ
て、ピーク位置を少量だけ変位させて図3に示すように
より良好な最小二乗を行うことができる。
【0037】簡単に言えば、ピーク位置問題は、ピーク
・テンプレート関数の導関数を用いてピーク位置を最適
状態に「微調整」することによって効果的に解決するこ
とができる。Pについてのテイラー級数展開の第1項
〔G. B. Thomas, Calculus andAnalytic Geometry, Add
ison-Wesley, 632〜635(1969)〕は、 P(X0+△x)= P(X0)+△x・P′(X0) これは次のように解釈できる。ピーク形状関数に或る導
関数のうちの少量△xを加えることで、ピーク形状関数
を量△xだけx軸に沿って変位させることになる。この
変位は、第1項の近似値が適用されるかぎり、すなわ
ち、△x2・P″(XO)が小さいかぎり、用いることができ
る。
【0038】図3において、ピーク・テンプレートは頂
部曲線に示してあり、x0にピーク中心を有する横座標
としてのxに対してプロットしてある。f(x)の第1
導関数が第2曲線に示してある。2つの曲線の和は図3
の下部に示してあり、ここでは、先にx0にあったピー
ク中心はx0−△xに変位していることに注目された
い。
【0039】ピーク位置問題に対する解答のきわめて効
果的な実行形態は、R、Tのチャンネルを3つの変位し
たピーク・テンプレートとそれらの3つの導関数の和に
適合させることである。これは同じ簡単な行列計算で実
行できる。すなわち、Θ =(XTX)-1 T ここで、Θ
【数2】 =Ri-c(j-1)またはTi-c(j-1)(前述と同様にi=Cj-1
…Cj+1について) そして、ここでは、 X=〔Xik〕=〔Pi-c(j+(k-3)/2)k 奇数〕(k=1、
3、5について) 〔P′i-c(j+(k-4)/2)〕(k=2、4、6について) ピークjについての塩基は、ここでも、比aTj/aRjから
決定される。
【0040】ピーク・テンプレート法の2つの付加的な
利点は注目に値する。まず、線形回帰は分散−共分散行
列V=(XTX)-1を与える。Vの適切要素はaRj、aTj
の分散を与え、これらの分散から比βjの分散を計算で
きる。 V(βj)=〔aTj・V(aRj)+ aRj・V(aTj)〕/aRj2 これは、塩基呼び出しのための意味のある信頼度のある
手段を与える。すなわち、βjについての大きな分散に
基づいて、潜在的にエラーのある呼び出しにフラグを付
けることができる。
【0041】第2に最小二乗細分に先立って連続したピ
ークの位置をより正確に見積もるのにテンプレートその
ものを使用できるということである。これを行うには、
ピーク・テンプレートに合致するパターンの発生毎に2
つの信号を検索する。このパターン認識合致フィルタ法
は、〔A. Rosenfeld, Digital Picture Processing,Aca
demic Press, 296〜306(1976)〕に記載されている。
【0042】フローチャート 本発明の方法の動作は、コンピュータ・プログラムを導
き出すのに使用できるフローチャートに関連して考えた
ときにより容易に理解して貰えよう。このフローチャー
トが図4〜11に示してある。
【0043】図4は、テンプレートベースの配列分析手
順の概観を示している。Ri、Tiのアレイがプロセスに
入力される。これらの導関数Ri、Tiは、上述したSavi
tsky-Golay法を用いて計算される。初期テンプレート幅
および平均ピーク間隔が、まず、データ内に存在する最
初の30個のピークをサンプル抽出することによって決
定される。これは図5にさらに示してある。次に、主ル
ープが入力される。ループを通過毎に、1つの(中心)
ピークが分析される。このピークについてのチャンネル
比が決定され、塩基割当てが行われる。塩基割当てに続
いて、成長する配列鎖をチェックして、「XYX」の形
の配列が検出されたかどうかを調べる。もし検出された
ならば、新しいピーク・テンプレートが形成される。そ
うでない場合には、データが終了するか、あるいは、わ
けがわからなくなるまで、塩基呼び出しは継続する。
【0044】図5は初期化プロセスを示している。合算
チャンネルの負移行のゼロ交差を位置決めするべく或る
ループを用いる。これは、ピークの位置を示す。この単
純なピーク発見法は、データが充分に分析され、信号が
強いときに、実行の初期に効果的なので、最初の30個
のピークについて用いると良い。ピークについての半−
最大での全幅(FWHM)は、検出ゼロ交差に先行する
正移行ピークからこのゼロ交差に続く負移行ピークまで
の距離を測定することによって近似計算される。ゼロ交
差からゼロ交差までのピーク間隔も計算される。FWH
Mおよび間隔は最初の30個のピークについて平均さ
れ、これらのパラメータは、図6に示すように、初期テ
ンプレートPを生成するのに用いる。
【0045】図6は初期テンプレートPの生成を示す。
Pは単位振幅とゼロの平均値を持つガウス形態を与えら
れる。ガウスの幅パラメータ、アルファは図6に示す式
によって与えられる。この式は、最初の30個のピーク
について先に決定されたものと同じFWHMをPに与え
る。
【0046】図7はピーク発見プロセスを示している。
相互相関関数は、ピーク・テンプレート第2導関数P″
と総和データ・チャンネルの第2導関数の間で計算され
る。次に、この関数の最大値についての検索が次のピー
クの予想位置で開始される。この予想位置はピーク間隔
と先のピークの位置とから導き出される。相互相関関数
の局部最大値が合理的な範囲内で見出され得るならば、
すなわち、≦FWHMであるならば、局部最大値の位置
がピーク位置であるとされる。局部最大値が見出せない
場合には、ピークは非常に弱いかあるいは圧縮状態が悪
い。二回目の検索が実施されるが、これは相互相関関数
における変曲点に合わせる。変曲点が見出された場合に
は、それがピーク位置として採用される。局部最大値も
変曲点も見出されない場合には、ピークは検出不能なほ
ど弱いと考えられる。この場合、ピークは予想ピーク位
置に存在すると仮定され、処理が続行される。これが行
われなかった場合には、信号のないピークの存在が引き
続く間隔、比率の計算を妨害することになる。
【0047】図8はピークについての振幅見積りと比率
計算を示している。この計算で用いられるデータの範囲
は先行のピーク中心から次のピーク中心までである。X
行列はピーク・テンプレートとそれらの平滑化された導
関数から形成される。X行列の奇数行は、先行、現行な
らびに次のピーク位置についてのピーク・テンプレート
を含む。偶数行は先行、現行ならびに次のピーク位置に
ついてのテンプレートの導関数を含んでいる。データ
は、図示した標準の線形回帰式を用いてXの行の総和と
して適合される。こうして生じた適合の平均二乗エラー
が計算され、両チャンネルにおける現行ピークに対応す
る係数の分散を決定するのに用いられる。これらの係数
から比が計算され、比の分散がこれらの係数の分散から
計算される。
【0048】図9は、塩基割当てを比およびその分散か
らどのようにして決定するかを示している。ピークは、
理想的な比率が測定した比率に最も密接に対応する塩基
に割当てられる。しかしながら、1つの標準偏差分だけ
いずれかの方向へ比率を変化させることが塩基割当てを
変化させることになる場合、その割当てにあいまいフラ
グが添付される。
【0049】図10は新しいテンプレートを創作する手
順を示している。まず、チャンネルが正しい比率で減算
されて「XYX」配列の「X」ピークを排除する。これ
は、隣接した2つのピークからのみ干渉を受ける孤立ピ
ークを与える。このピークを次に必要に応じて変位さ
せ、その局部最大値をピーク・テンプレート・アレイの
中心に入れる。ピークの左右に局部最小値を置く。各局
部最小値から内側の2つのデータ点から、ピークは、ピ
ーク・テンプレート・アレイの端に向かって外向きの3
次スプライン曲線によって外挿される。このプロセス
で、n−2、n+2の隣接ピークからの干渉を排除す
る。3次スプライン曲線は、その出発点でピークの導関
数に一致し、ピーク・テンプレート・アレイの両終端で
テンプレートの第1、第2の導関数をゼロに設定するよ
うに選ばれる。外挿に続いて、ピーク・テンプレート・
アレイを概算して範囲〔0、1〕をカバーし、チェック
の準備の整った仮のテンプレートを創り出す。
【0050】図11はテンプレート・チェッキング手順
を示している。仮テンプレートが現存のテンプレートの
代わりに用いられて現行ピークについてのベース比率お
よび比率分散を再計算する。こうして計算された分散が
一定の閾値を超えない場合には、仮テンプレート形状は
良好と仮定され、実際のテンプレート・アレイを更新す
るのに用いられる。
【0051】
【実施例】上記の方法は、Du PontのGenesisTM2000
型DNA分析システムとアップル・マッキントッシュTM
IIコンピュータを用いることを意図していた。プログラ
ミングは、TrueBasicTM言語〔True Basic, Inc., 39 So
uth Main Street, Hanover, NH 03755〕で行った。この
プログラムのフローチャートが図11に示すものであ
る。
【0052】プログラムは或る局面においては上記の方
法とは異なる。上述したようにR、TをP、P′に適合
させるよりもむしろ、R′、T′をP′、P″に適合さ
せることによって線形回帰分析を行ったときに、精度が
向上することがわかった。
【0053】これらのサンプルは、すべて、GenesisTM
2000型DNA分析システムと一緒に標準のプロトコ
ルを用いて実行した。
【0054】ピーク・テンプレート法とテンプレートに
基づかない方法の比較の結果が表1に示してある。高い
精度(98%)の実行長さにおいてピーク・テンプレー
ト法に明らかに利点があることがわかる。
【0055】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)はピーク・テンプレートを得る
技術を説明する、時間に対してプロットした2つの信号
を示す図である。
【図2】(A)〜(E)はピーク・テンプレートのコピ
ーを時間スケールに沿って前後方向へ変位させて複合ピ
ーク・テンプレートを形成する技術を示す図である。
【図3】(A)〜(C)は時間の関数としてプロットし
たピーク・テンプレートの導関数ならびにピーク・テン
プレートおよびその導関数の和を示す曲線図であって、
ピーク・テンプレートが時間変位する状態を説明する図
である。
【図4〜図11】本発明に従って使用される方法を説明
するフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエイムズ・エドワード・デイビス アメリカ合衆国デラウエア州19810.ウイ ルミントン.オーステインロード26 (72)発明者 アラン・エム・ホーホベルク アメリカ合衆国デラウエア州19707.ホツ ケシン.ローラレイン705 (72)発明者 ジエイムズ・メリル・プローバー アメリカ合衆国デラウエア州19807.ウイ ルミントン.ヘイウツドロード118

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間的あるいは空間的またはこれら両方
    の関係で分離した種をたどって種々の種の信号特性を
    得、これらの種の同一性を決定する方法であって、第1
    の方向において振幅を変化させて種の性質の関数として
    のピークを生成する第1信号を発生させる段階と、第1
    方向と異なる第2の方向において振幅を変化させて種の
    性質を関数としてのピークを生成する第2信号を発生さ
    せる段階とを包含し、第1、第2の信号のうちの任意の
    ピークが3つ以上のピーク・テンプレートの合計によっ
    てほぼ表すことができ、また、第1、第2の信号の比に
    対応する第3信号を得る段階を包含し、この第3信号の
    振幅が各種の同一性を示す方法において、第3信号を得
    る段階が、第1、第2の信号の各々におけるピークXY
    Xの配列(ここで、Xは1つの種を表し、Yは別の種を
    表している)を見出す段階と、各信号の第1Xのほぼピ
    ーク中心から第2Xのほぼピーク中心を減算してその差
    におけるXピークの振幅をほぼゼロとし、各信号のピー
    クについてプロトタイプ・テンプレートを得る段階と、
    それぞれ第1、第2の信号スペクトルにそれぞれのプロ
    トタイプ・テンプレートを適合させて第1、第2の信号
    のピーク振幅を得、これらピーク振幅の比から第3の信
    号を得る段階とを包含することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、第1、第
    2の信号のプロトタイプ・テンプレートを一回以上微分
    する段階と、各信号についてのプロトタイプ・テンプレ
    ートおよびそれらの対応する導関数の合計を最小二乗分
    だけ各第1、第2の信号に適合させる段階とをさらに包
    含することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、各信号か
    らのプロトタイプ・テンプレートを先行、後続のピーク
    位置に関して前後方向に変位させて各信号とテンプレー
    トの加重合計との加算平方差を減らす段階をさらに包含
    することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法において、各信号を
    変位プロトタイプ・テンプレートおよびその導関数の加
    重合計に適合させ、初期プロトタイプ・テンプレート位
    置の選択の際に生じた誤差を補正することによって導関
    数項が適合度を改善するようにすることによって達成さ
    れることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の方法において、最小二乗
    適合の前に第1、第2の信号スペクトルのプロトタイプ
    ・テンプレートおよび変位テンプレートを微分すること
    を特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 時間的あるいは空間的またはこれら両方
    の関係で分離した種をたどって種々の種の信号特性を
    得、これらの種の同一性を決定する方法であって、第1
    の方向において振幅を変化させて種の性質の関数として
    のピークを生成する第1信号を発生させる段階と、第1
    方向と異なる第2の方向において振幅を変化させて種の
    性質の関数としてのピークを生成する第2信号を発生さ
    せる段階とを包含し、第1、第2の信号のうちの任意の
    ピークが3つのピーク・テンプレートの合計によってほ
    ぼ表すことができ、また、第1、第2の信号におけるピ
    ークの関数の比に対応する第3信号を得る段階を包含
    し、この第3信号の振幅が各種の同一性を示す方法にお
    いて、第3信号を得る段階が、各信号に適合させるため
    のテンプレートを得る段階と、これらテンプレートを第
    1、第2それぞれの信号に適合させて第1、第2の信号
    のピーク振幅を得、これらピーク振幅の比から第3の信
    号を得る段階とを包含することを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法において、テンプレ
    ートを微分して第1、第2の信号スペクトルに適合させ
    る段階と、テンプレートおよびその導関数の合計を第
    1、第2の各信号に最小二乗分だけ適合させる段階とを
    包含することを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の方法において、第1、第
    2の信号の各々に適合するテンプレートおよびその導関
    数の組み合わせを見出して各ピークについての第1、第
    2の信号振幅を決定する段階をさらに包含することを特
    徴とする方法。
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