JP2002525576A - 蛍光ポリヌクレオチド分離装置のスペクトル較正 - Google Patents

蛍光ポリヌクレオチド分離装置のスペクトル較正

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JP2002525576A
JP2002525576A JP2000570573A JP2000570573A JP2002525576A JP 2002525576 A JP2002525576 A JP 2002525576A JP 2000570573 A JP2000570573 A JP 2000570573A JP 2000570573 A JP2000570573 A JP 2000570573A JP 2002525576 A JP2002525576 A JP 2002525576A
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ムハマド エイ. シャラフ,
マリア シー. ロキュ−ビーワー,
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Abstract

(57)【要約】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正する方法、組成物、システム。複数色較正標準とその使用。複数色較正標準は異なる長さの少なくとも2つのポリヌクレオチド混合物であり、各ポリヌクレオチドをスペクトル的に異なる蛍光色素で標識する。複数色較正標準の発光の時間プロフィール全体の生成。蛍光標識ポリヌクレオチドに対応するピークを、時間プロフィールの傾きの変化で駆動されるピーク検出器で検出する。較正は、複数色較正標準の標識ポリヌクレオチド同定を含む。スペクトル較正は、ピーク検出の情報を用いて色素の基準スペクトルを推定する工程を含む。蛍光標識ポリヌクレオチドを分離、検出するシステム。蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通る電流の流れを検出する方法、組成物。これは遺伝的情報を伝達するポリヌクレオチドに対する色素とスペクトル的に異なる蛍光色素のモニタリング色素を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、蛍光に基づいた自動化ポリヌクレオチド長測定機器のスペクトル較
正の分野に属する。
【0002】 (背景) スペクトル較正とは、特定の蛍光色素を利用する自動化DNAシークエンサー
または類似の蛍光ポリヌクレオチド分離装置の光学的測定システムを使用して、
この特定の色素の基準スペクトルプロフィール(基準スペクトル(refere
nce spectrum))を推定することである。スペクトル較正の現在の
慣行は、各蛍光色素のスペクトルプロフィールを個別に測定することによる。蛍
光ポリヌクレオチド分離装置のスペクトル較正に対するこのアプローチは、処理
量の低減を生じる。なぜなら、このアプローチは、ゲルベースの機器においてN
個のレーンを必要とし、そしてキャピラリーベースの機器においてN個の別々の
泳動を必要とするからである。より多くの蛍光色素が開発および慣用的に使用さ
れるにつれ(Nは、増加すると予想される)、現在の慣行の下では、蛍光ポリヌ
クレオチド分離装置のスペクトル較正はより大きな労力を要し、かつあまり効率
的ではなくなる。さらに、スペクトル較正に向けられたコンピューター源の量も
また、分析される色素および分離チャネルの数に伴って増加する。
【0003】 (要旨) 本発明は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正するための方法、組成物、お
よびシステムに関する。蛍光ポリヌクレオチド分離装置(例えば、自動化DNA
シークエンサー)は、分離システムと関連して使用されるべき種々の蛍光色素を
用いた使用のために、スペクトルを較正されなければならない。
【0004】 本発明の1つの局面は、複数色較正標準およびその使用である。複数色較正標
準は、異なる長さの少なくとも2つのポリヌクレオチドの混合物であり、ここで
ポリヌクレオチドの各々は、スペクトル的に異なる蛍光色素で標識されている。
本発明の好ましい実施態様では、複数色較正標準は、異なる長さの少なくとも4
つのポリヌクレオチドを含み、そしてポリヌクレオチドの各々は、スペクトル的
に異なる色素で標識されている。本発明は、複数色較正標準を用いて、蛍光ポリ
ヌクレオチド分離装置をスペクトル較正する多数の方法を包含する。
【0005】 本発明の別の局面は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正する際における使
用のための複数色較正標準についての発光の時間プロフィール全体を生成するこ
とである。発光の時間プロフィール全体は、すべてのスペクトルチャネルにおい
て時間の関数として得られる蛍光シグナルの強度の合計である。発光の時間プロ
フィール全体における蛍光標識されたポリヌクレオチドに対応するピークを、発
光の時間プロフィール全体の傾きにおける変化によって駆動されるピーク検出器
を用いて検出し得る。本発明の方法の種々の実施態様に伴う蛍光ポリヌクレオチ
ド分離装置の較正は、複数色較正標準の標識ポリヌクレオチドを同定する工程を
包含する。複数色較正標準を用いた蛍光ポリヌクレオチド分離装置のスペクトル
較正のプロセスは、発光の時間プロフィール全体に対して実施されたピーク検出
プロセスからの情報を用いて、色素の基準スペクトルを推定する工程(抽出する
工程)を包含し得る。
【0006】 本発明の他の局面は、蛍光標識されたポリヌクレオチドを分離および検出する
ためのシステムを含む。ここでこのシステムは、複数色較正標準を用いる本発明
の較正方法に従ったスペクトル較正のために設計されている。
【0007】 本発明の他の局面は、蛍光標識されたポリヌクレオチドを分離および検出する
ためのシステムを含む。ここでこのシステムは、複数色較正標準を用いる本発明
の較正方法に従ってスペクトル較正のために設計されている。本発明のシステム
は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置およびこの装置に機能的に連結されているコ
ンピューターを備える。
【0008】 本発明の別の局面は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通る電
流の流れを検出するための方法および組成物である。これらの方法および組成物
は、モニタリング色素を使用する。モニタリング色素は、遺伝的情報を伝達する
ように意図されたポリヌクレオチドに対する色素(例えば、蛍光ポリヌクレオチ
ド配列決定反応産物)とはスペクトル的に異なる蛍光色素である。
【0009】 (定義) 用語「蛍光ポリヌクレオチド分離装置」は、本明細書中で使用される場合、蛍
光標識されたポリヌクレオチド混合物を分離するため(例えば、電気泳動によっ
て)、および蛍光色素の励起から生成される蛍光発光によって分離されたポリヌ
クレオチドを検出するための装置を示す。蛍光ポリヌクレオチド分離装置の例と
しては、自動化DNAシークエンサー(例えば、PE Applied Bio
systems 310および377(Foster City、Califo
rnia))が挙げられる。蛍光ポリヌクレオチド分離装置の例はまた、特に、
米国特許第4,971,677号;同第5,062,942号;同第5,213
,673号;同第5,277,780号;同第5,307,148号;同第4,
811,218号;および同第5,274,240号に記載されている。用語蛍
光ポリヌクレオチド分離装置はまた、DNA塩基配列情報を得るために必要とさ
れる単一塩基対分解能が可能ではないポリヌクレオチドフラグメント長の分析の
ための類似の機器を含む。蛍光ポリヌクレオチド分離装置は、1つ以上の分離領
域または分離チャネル、代表的には電気泳動分離デバイスにおける電流の流れの
経路を備える。分離チャネルの型としては、キャピラリー、マイクロチャネル、
管、スラブゲルなどが挙げられる。蛍光ポリヌクレオチド分離装置は、それらの
操作の間にいくつかの型のデータを収集する。このデータとしては、この装置に
よって分離された蛍光標識ポリヌクレオチドに関連するスペクトルデータおよび
時間データが挙げられる。代表的には、このようなデータを、分離チャネルの予
め決定された領域にわたって定量的にスペクトルデータを獲得するように設計さ
れた検出器(例えば、CCDアレイ、光電子倍増管など)によって収集する。こ
の装置によって収集されたスペクトルデータは、複数の波長での蛍光強度を含む
。サンプリングされた異なる波長を、ビン(bin)またはチャネルという。装
置はまた、スペクトルデータと相関付られた時間データを収集する。時間データ
を、多数の異なる時点で収集する。例えば、固定位置の検出器は、標識ポリヌク
レオチドピークが検出器を通過するにつれて、時間の関数として蛍光強度におけ
る増加および減少を測定する。この時間データは、種々の時間サンプリングポイ
ントを示すために、「フレーム」または「スキャン」番号として表され得る。
【0010】 「時間プロフィール」は、時間の関数またはスキャン/フレーム番号としての
スペクトルシグナル強度のプロットである。時間プロフィールは、体系的変動お
よび無作為変動からなる。「体系的変動(systematic variat
ion)」は、ピーク、スパイク、およびバックグラウンドドリフトによって生
じる。これらの変動は、特定の(そして、しばしば予想可能な)変化を受けるよ
うにプロフィールの形状を引き起こす。対照的に、無作為変動(random
variation)は、時間プロフィールにおいて特定の変化も予測可能な変
化も生じない。時間プロフィールは、ベースラインに対応するセグメント(ベー
スラインセグメント)およびピークに対応するセグメント(ピークセグメント)
、ならびにスパイクに対応するセグメントを有する。「ベースラインセグメント
」は、オフセット値(1つまたは複数)に重ね合わせられた無作為変動から作製
される。
【0011】 「発光時間プロフィール」は、時間の関数またはスキャン/フレーム番号とし
て、特定のスペクトルチャネル/ビンにおいて獲得されるシグナル強度のプロッ
トである。
【0012】 「発光の時間プロフィール全体」は、時間の関数またはスキャン/フレーム番
号として、すべてのスペクトルチャネル/ビンにおいて獲得されるシグナル強度
の合計のプロットである。
【0013】 時間プロフィールの「分析バックグラウンド」は、セグメントがピーク、スパ
イク、および体系的変動(すなわち、ベースラインセグメント)を欠いているプ
ロフィールのセグメントに沿って得られるシグナルの平均である。これを、図1
において図解で示す。時間プロフィールの「分析ノイズ」は、セグメントがピー
ク、スパイク、および体系的変動を欠いているプロフィールのセグメントに沿っ
て得られるシグナルの標準偏差である。分析バックグラウンドおよび分析ノイズ
は、時間プロフィールに沿って、時間の関数として変化し得る。これは、バック
グラウンドにドリフトが存在する場合に生じる。
【0014】 用語「正味の分析シグナル」は、バックグラウンドおよびベースラインのオフ
セットおよび/またはドリフトについて補正した後のプロフィールの任意のポイ
ントの強度をいう。「分析シグナル対ノイズ比」(S/N)は、分析ノイズに対
する正味の分析シグナルの比率である。正味の分析シグナルは、それらのS/N
に有意に依存しても良いし、しなくとも良い。
【0015】 「ピーク検出器」は、プロフィール(例えば、時間プロフィール)の数学的変
換であり、この目的は、プロフィールに沿ってピークを位置付けることである。
ピーク検出器は、変換の型、およびその操作に付随する検出パラメーターによっ
て規定される。代表的なピーク検出器は、ベースラインを表すプロフィールのセ
グメント(無作為ノイズを有するオフセット)と時間プロフィールの傾きに基づ
いてピークおよびスパイクを表す他のセグメントとの間を識別する。ピーク検出
器の観点から、ベースラインセグメントとは、時間プロフィールに沿ったデータ
ポイントのセットであり、ここでプロフィールの傾きの絶対値は、ピーク検出器
の閾値を超えない。理想的なピーク検出器は、ベースラインセグメントおよびス
パイクセグメントを無視し、そしてピークのみに関連する情報を保持する(本発
明者らの場合、複数色較正標準の成分ポリヌクレオチド)。
【0016】 「ピークの傾きの閾値」は、時間プロフィールの傾きによって超えられた場合
に、潜在的なピークの存在が示される値である。この値は、ピーク検出器の「閾
値」パラメーターとして言及され得る。ピークが実際に存在する場合、閾値の値
はまた、時間プロフィールがベースラインレベルに戻されたこと、およびピーク
が終了したことを示すために使用される。
【0017】 「ピーク開始」は、時間プロフィールのピークセグメントに沿った最初のポイ
ントである。ピーク開始は、ベースラインレベルまたは2つのピーク間の谷間に
見出され得る。「ピーク終了」は、時間プロフィールのピークセグメントに沿っ
た最後のポイントである。ピーク終了は、ベースラインレベルまたは2つのピー
ク間の谷間に見出され得る。「ピーク最大」は、プロフィールのピークセグメン
トに沿ったポイントであり、ここで最高の強度が見出される。「ピーク幅」は、
ピークの開始とピークの終了との間のデータポイントの数である(図1を参照の
こと)。ピーク幅の属性は、標識DNAフラグメントに対応するピークとスパイ
クとの間を識別する際に有益である。後者は、比較的小さなピーク幅を有する。
【0018】 「最大のピーク高」は、分析バックグラウンドに対して補正されたピーク最大
での強度である(図1を参照のこと)。「ピークS/N比」は、時間プロフィー
ルの分析ノイズに対する最大のピーク高の比率をいう。ピークのS/N属性は、
複数色較正標準の色素標識フラグメントのピーク情報を保持するために使用され
る有効なパラメーターである。
【0019】 ピークの「移動時間」は、電気泳動の開始からピーク最大までに経過した時間
である。複数色較正標準の特定の標識ポリヌクレオチドに対応する特定のピーク
は、「基準ピーク」として使用され得る。この基準ピークの移動時間は、他のピ
ークの移動時間が測定される基準ポイントである。
【0020】 「移動時間オフセット」は、特定のピークの移動時間と基準ピークの移動時間
との間の差異である(図1を参照のこと)。基準ピークの左側にあるピークは、
負の移動時間オフセットを有するが、基準ピークの右側にあるピークは、正の移
動時間オフセットを有する。基準ピークは、ランクまたは移動時間に基づいて位
置付けられる。引き続いて、移動時間オフセットを使用して、すべての他の色素
標識フラグメントを位置付ける。
【0021】 「入力パラメーター」は、アルゴリズムの特定のインプリメンテーションによ
って用いられる属性である。これらのパラメーターは、使用される複数色較正標
準およびプラットフォームに特異的であり得る。インプリメンテーションの属性
は、必要に応じて、機器および実験の変動を説明するために、ピーク幅、閾値変
数、ピークS/N比、基準ピークロケーター(locator)(移動時間 対
ランク)、移動時間オフセット、および適切な許容差を含み得る。
【0022】 用語「ポリヌクレオチド」は、本明細書中で使用される場合、天然に存在する
ポリヌクレオチド(例えば、DNAおよびRNA)、および天然に存在するDN
Aの合成アナログ(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロアミダイト、ペプチ
ド核酸(PNA)などをいう。用語「ポリヌクレオチド」は、いかなる長さの制
限も意味せず、そしてインビトロ合成されたオリゴヌクレオチドを含むように解
釈されるべきである。
【0023】 (本発明の特定の実施態様) 本発明は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正するための方法、組成物、お
よびシステムに関する。蛍光ポリヌクレオチド分離装置(例えば、自動化DNA
シークエンサー)は、分離システムとともに使用される異なる蛍光色素の使用の
ために、スペクトル較正されなければならない。スペクトル較正はまた、個々の
蛍光ポリヌクレオチド分離装置の間の変動を説明するために使用され得、そして
経時的に所定の機器において生じる変化を説明するために使用され得る。蛍光色
素は、所定の励起波長について特徴的な発光波長を有する。複数の異なる色素が
分離のための混合物中に存在する場合、スペクトル検出読みとりに対する異なる
色素の個々の寄与は、互いに分離されなければならない。このような分離は、分
析のために使用される種々の色素のスペクトル発光データを含むマトリックスの
使用を通して達成され得る。Yinら、Electrophoresis 17
:1143−1150(1996)および、1996年6月3日出願の米国特許
出願番号08/659,115を参照のこと。蛍光ポリヌクレオチド分離装置を
較正するためのスペクトル較正データマトリックスの生成は、代表的には、蛍光
ポリヌクレオチド較正標準を蛍光ポリヌクレオチド分離装置に導入する工程、標
識されたポリヌクレオチドを互いに分離する工程、および分離したポリヌクレオ
チドを検出器を用いて検出する工程、を含む。この検出器は、装置上の特定の位
置(単数または複数)において標識したポリヌクレオチドの濃度に関するスペク
トル情報を収集する。この収集された情報は、複数の波長における蛍光発光であ
る(例えば、ビン/チャネル)。検出器によって得られる情報は、測定されたポ
イントについてのスペクトル発光データと相関する時間データ(例えば、スキャ
ニング検出器を利用する蛍光ポリヌクレオチド分離装置についてのスキャン数)
の記録を含む。
【0024】 本発明の1つの局面は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正する際に使用す
るための、複数色較正標準の発光の時間プロフィール全体を作成することである
。発光の時間プロフィール全体は、時間の関数としてすべてのスペクトルチャネ
ルにおいて得られる蛍光シグナルの強度の総和である。次いで、複数色較正標準
における異なるオリゴヌクレオチドに対応するピークは、ピーク検出変換機能を
用いて発光の時間プロフィール全体を分析することによって決定され得る。次い
で、複数色較正標準において使用される目的の蛍光色素の各々についての基準ス
ペクトルは、発光プロフィール全体の関連するピークに実質的に対応する基準ス
ペクトルを選択することによって作成され得る。
【0025】 本発明の他の局面は、複数色較正標準およびその使用である。複数色較正標準
は、異なる長さの少なくとも2つのポリヌクレオチドの混合物である。(各々の
ポリヌクレオチドは、有用な量の対象組成物を提供するために、大量の本質的に
同一のコピーにおいて存在することが当業者に理解される)好ましくは、各々の
標識したポリヌクレオチドの長さ(塩基の数の)は、標準の正確さを最大化する
ために正確に知られている。標準中の各々の異なる長さのポリヌクレオチドは、
異なる蛍光色素で標識される。所定のポリヌクレオチドの長さと、ポリヌクレオ
チドに結合する特定の蛍光色素との間のあらかじめ決定された相関は、較正プロ
セスの間の複数色較正標準のポリヌクレオチドを同定するために使用される。異
なる蛍光色素は、特有のスペクトルプロフィール(同じ励起波長について)を有
するように選択される。好ましくは、複数色較正標準におけるポリヌクレオチド
のサイズは、蛍光色素のスペクトルプロフィールピークが有意に重複しない、異
なる色素で標識したポリヌクレオチド間の十分な分離を確実にするために選択さ
れる。換言すれば、構成成分のポリヌクレオチドの長さの間の十分な差異が、好
ましく存在し、その結果、検出される任意の所定のポリヌクレオチドピークにつ
いて、蛍光強度の読みとりが複数の異なる色素の結果であるという可能性は、最
小である。
【0026】 複数色較正基準にあるポリヌクレオチドのサイズは、これらが使用されるよう
に設計される、特定の蛍光ポリヌクレオチド分離装置についてのサイズ分離中に
あるように選択される。そのような範囲の例は、約10〜1500塩基長、好ま
しくは約10〜1000塩基長、より好ましくは約20〜500塩基長である。
標準における好ましいポリヌクレオチドは、少なくとも10塩基長で分離される
。対象の標準のポリヌクレオチド成分を作製する方法は、当業者に周知である。
このような方法には、ポリヌクレオチドの完全インビトロ合成(例えば、ホスホ
ルアミダイト化学の使用を通して)が含まれる。あるいは、ポリヌクレオチドは
、酵素的に合成され得る。例えば、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)増幅が、所
望の距離によって隔てられたプライマーを使用して行われ得、ここで、それに使
用される増幅プライマーが目的の蛍光色素で標識される。
【0027】 本発明の好ましい実施態様において、複数色較正標準は、異なる長さの少なく
とも4つのポリヌクレオチドを含み、そして各々のポリヌクレオチドは、スペク
トル的に異なる色素で標識される。4つのスペクトル的に異なる色素(各々はポ
リヌクレオチド配列決定反応産物の産生のために使用される色素と本質的に同じ
である)の使用は、4つの色の鎖ターミネーション型の配列決定(蛍光で標識し
た鎖ターミネーションヌクレオチドまたは蛍光で標識したプライマーのいずれか
を使用する)における使用について特に興味深い。複数色較正標準は、特定の標
準と共同しての使用のために設計される配列決定反応において使用される色素に
対応する標準の色素に加えて、1つ以上の蛍光色素を含み得る。これらのさらな
る色素は、本願中で後に記載されるような「シグナル色素」であり得る。好まし
くはポリヌクレオチドに結合する、これらのさらなる色素は、蛍光ポリヌクレオ
チド分離装置の分離チャネル(単数または複数)を横切る電流をモニターするた
めに使用され得る。さらなる色素の使用なしでの蛍光ポリヌクレオチド分離装置
を横切る電流の検出は、単一の分離チャネル(例えば、スラブゲル)を使用する
装置については比較的単純であるが、複数のチャネルシステム(例えば、複数の
キャピラリーシステム)を通る電流の検出は、さらなる色素を使用することなし
では困難である。蛍光ポリヌクレオチド装置を通るこれらのさらなる色素(これ
はまた、分析のためのサンプルに添加されるべきである)の移動は、分離チャネ
ル(例えば、個々のキャピラリー)を通して電流を確認するために検出され得る
【0028】 本発明はまた、本発明の方法を実行するためのキットを含む。このキットは、
対象の複数色スペクトル較正標準の別々の蛍光標識したポリヌクレオチド成分を
含む。標準の個々の成分を提供することによって、エンドユーザは、簡便に、彼
ら自身の特定の適用のための標準を作製し得る。
【0029】 広範な種々の蛍光色素が、複数色較正標準におけるポリヌクレオチドを標識す
るために使用され得る。蛍光色素は、当業者に周知である。蛍光色素の例には、
フルオロセイン、6−カルボキシフルオロセイン、2’,4’,5’,7’,−
テトラクロロ−4,7−ジクロロフルオロセイン、2’,7’−ジメトキシ−4
’,5’,−6−カルボキシローダミン(JOE)、N’,N’,N’,N’−
テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)、および6−カルボキ
シ−X−ローダミン(ROX)が挙げられる。蛍光色素は、とりわけ、米国特許
第4,855,225号;Menchenら、米国特許第5,188,934号
;Bergotら、国際出願PCT/US90/05565;Haugland
,R.P.、Handbook of Fluorescent Probe
and Research Chemicals、第6版(1996)などの参
考文献に記載される。このような色素の例には、ポリヌクレオチドに蛍光色素を
結合させる方法が含まれ、これもまた当業者に周知である。このような結合方法
の例は、とりわけ、米国特許第4,789,737号;同第4,876,335
号;同第4,820,812号;および同第4,667,025号に見出され得
る。
【0030】 本発明の複数色較正標準はまた、蛍光標識したポリヌクレオチドに加えて、種
々の他の成分を含み得る。このようなさらなる成分は、蛍光ポリヌクレオチド分
離装置の分離チャネルを通しての、ポリヌクレオチドの移動を改良するために使
用され得る。さらなる成分の例には、緩衝剤、変性剤などが含まれるが、これれ
らに限定されない。
【0031】 本発明は、複数色較正標準を用いて蛍光ポリヌクレオチド分離装置をスペクト
ル較正する多数の方法を包含する。複数色較正標準は、蛍光ポリヌクレオチド分
離装置に導入される(すなわち、ロードされる)。複数色較正標準の蛍光ポリヌ
クレオチド分離装置への導入、および、分離された標識されたポリヌクレオチド
を検出することから得られたスペクトルデータおよび時間データの収集を伴う標
準の成分の引き続く分離は、簡便にはスペクトル較正の実行がなされると言及さ
れ得る。スペクトル較正実行は、単一の分離チャネル上で実行され得るか、また
はいくつかのチャネル上で同時に実行され得る。
【0032】 スペクトル較正実行は、時間またはフレーム/スキャン数(データマトリック
スの行)の関数としての各々のスペクトルチャネル/ビン(データマトリックス
の列)において測定された強度を含むR行およびC列を伴う、マトリックスDの
形態において簡便に分析され得るデータを生成する。各々のC列は、対応するス
ペクトルチャネル/ビンについての発光の時間プロフィールを表す。各々のR行
は、対応するデータ収集/獲得期間の間に獲得されたスペクトルを表す。当業者
は、上記の特定のマトリックスをむしろ実行した較正から得られたデータの多数
の等価な表示を工夫し得る。例えば、行および列の成分は、転置され得るか、ま
たはデータが二次元マトリックスの使用なしで操作され得る。各々の時間プロフ
ィールは、複数色較正標準の色素標識されたポリヌクレオチドに対応する異なる
形状のピークを含む。これらのピークの各々の形状は、時間プロフィールによっ
て表される特定のスペクトルチャネル/ビンにおける対応する色素の発光の特徴
に依存する。次いで、発光の時間プロフィール全体が、時間パラメーター(例え
ば、スキャン/フレーム数)の関数としてすべてのスペクトル/ビンについて得
られたシグナルの強度を合計することによって準備され得る。理想的には、複数
色スペクトル較正標準の標識されたポリヌクレオチドについての発光の時間プロ
フィールは、「並行」である。しかし、実際には、この理想的な特性は、異種の
放射効率、ベースラインのドリフト、マイナーなスペクトル測定の異常、および
分析的な直線上のダイナミックレンジからの偏差によって引き起こされる偏差を
示す。重要な一般的な特性(ベースラインセグメントによって分離される複数色
スペクトル較正標準成分標識ポリヌクレオチドのピーク)を共有するにも関わら
ず、個々のスペクトルチャネル/ビンの時間プロフィールは、S/N比、ノイズ
分布、ならびにピーク形状において大きな変動を示し得る。このような問題を最
小化するために、発光の時間プロフィール全体は、個々の発光プロフィールより
もむしろ較正のために使用され得る。発光のプロフィールの全体の利点は、スペ
クトルチャネル/ビンの間の発光強度における差違に関わらず、標準のすべての
ポリヌクレオチド成分の包含である。従って、発光のプロフィールの全体は、複
数色スペクトル較正標準標識ポリヌクレオチドのすべてのピークを含む時間プロ
フィールを提供し、そして検出入力パラメーターの1つのセットのみが必要とさ
れる。
【0033】 発光の時間プロフィール全体において蛍光標識されたポリヌクレオチドに対応
するピークは、発光の時間プロフィール全体の傾きの変化によって駆動されるピ
ーク検出器を使用して検出され得る。発光の時間プロフィール全体の傾きが特定
の閾値を超える場合、潜在的ピークの開始が検出される。次いで、この潜在的ピ
ークは、バックグラウンドレベルに戻る発光の時間プロフィール全体を有するこ
と、または別のピークの開始を検出することのいずれかによって、その頂点/最
大を通して、および潜在的なピーク端まで追跡され得る。次いで、潜在的なピー
クの開始、最大、および終了に関する情報は、ピークの有意性を見積もるために
評価され得る。有意なピークのみ(ピーク幅およびピークS/N比の入力パラメ
ーターによって示される最低の必要条件によって)が使用されて、基準スペクト
ルを選択するために使用される。このプロセスは、スパイクおよび意味のない/
非標的ピークを拒絶するために使用され得るが、一方複数色較正標準の成分に対
応するピークを保持する。
【0034】 (ピーク検出変換) ピーク検出は、発光の時間プロフィール全体上で実行される。ピークを検出す
るための好ましい変換は、発光の時間プロフィール全体の傾きであり、以下のよ
うに与えられる:
【0035】
【数2】 ここでSiは、点Iにおける傾き(検出変換によって見積もられるような)であ
り、そしてIkは、点kにおける発光の時間プロフィール全体の強度である。し
かし、強度の変化に基づく他のピーク検出変換もまた、本発明の方法において使
用され得る。
【0036】 (検出変換および失敗の分析の統計的分布) ピーク検出器において使用される閾値のパラメーターは、傾きについての実際
の値であり得る。しかし、本発明の好ましい実施態様において、その閾値は、確
率的なモデルに基づくピーク検出変換の分布によって決定される。入力変数が、
その閾値を見積もるために使用される。検出変換は、ピーク検出のために使用さ
れるパラメーター(例えば、式1中のS)を作成する。時間プロフィール中のピ
ークセグメントからのベースラインセグメントを区別する際のSの実行は、Iが
無作為変動のみに供される場合、Sの分布によって極めて影響される。Sにおけ
る分散は、式1に誤差伝搬理論を適用することによって見積もられ得、以下の式
に従って与えられる:
【0037】
【数3】 ここでF(S)は、検出変換(式1)である。独立した測定のために、上記の表
現は、以下まで減少する: σ2(S)=4σ2(I) (2) 従って、無作為変動を有するベースラインに対応する時間プロフィールのセグメ
ントは、検出変換の後で、式2に従う増幅したバリエーションを生成することが
予測される。
【0038】 ピークの開始は、ベースライン集団中にある発光のプロフィールの全体のピー
クセグメントに沿った最初の考慮されたデータ点であるとみなされる。そのベー
スラインセグメントの集団は、4σ2(I)(式2)の分散を有する変換分布を
生成する。従って、S分布の分散は、失敗(ピークセグメントの開始としてベー
スライン集団からのデータ点を不正確に分類する)の確率を有する検出閾値を設
定するために使用され得、以下のように与えられる:
【0039】
【数4】 ここでμ(S)は、S分布の平均であり、0であることが予測される。
【0040】 例えば、閾値が3σ(S)に設定される場合、ピークが開始するベースライン
セグメントの集団からのデータ点を選択する可能性は、式3に従って、100/
9または約11%である(式(3)は、ガウス分布または任意の他のベースライ
ンデータ点集団の分布を仮定していない)。失敗の可能性を減少させるために、
閾値が増大され得るか、またはその変換が閾値を超える、2つの連続的なデータ
点としてピーク開始を考慮する。閾値が再び3σ(S)に設定される場合、無作
為変動のみが存在する場合の、2つの連続する測定におけるこの値を超えるSi
の確率は、約1%である。複数色較正標準の標識されたポリヌクレオチドに対応
するピークは、最大のピークS/N比を有するピークの間であると予測される。
すべての検出されるピークは、さらなる判断基準(例えば、最小のピークS/N
比および最小のピーク幅)に供され得るので、誤ったピーク開始(上記で要約さ
れるように1%の可能性で検出される)は、スパイクおよび他の非標的ピークを
拒絶する間に、複数色較正標準の標識されたポリヌクレオチドに対応する、ピー
クの検出および保持におけるいかなる有意な問題も引き起こすことが予測されな
い。
【0041】 ピーク検出プロセスの結果は、最小のピーク幅の要求および最小のピークS/
N比の要求もまた満たす、すべてのピークについての属性のセットである。この
情報は、ピークの開始のデータ点、ピークの終了のデータ点を含む。ピーク開始
点がベースラインレベルにあるか、または2つのピーク間の谷間にあるかを示す
適切な記述子もまた、ピーク検出プロセスの間に編集される。同様に、ピーク終
点は、ベースラインレベルにあるか、または2つのピーク間の谷間にあるかのい
ずれかとして合図される。ピーク情報はまた、ピークが最大化するデータ点、お
よびピークの最大値ならびに実際のピークの幅における強度を含む。利用可能な
場合、ピーク開始の左およびピーク終了の右へのベースラインセグメントの位置
もまた、満たされ得る。
【0042】 (複数色較正標準の成分の同定) 本発明の方法の種々の実施態様を伴う蛍光ポリヌクレオチド分離装置の較正は
、複数色較正標準の標識されたポリヌクレオチドの同定の工程を含む。着色した
ラダーフラグメントの同定は、複数色較正標準における各々の標識されたポリヌ
クレオチドの、ピーク検出器によって保持されるピークの1つに対する割り当て
をいう。割り当ては、種々の方法によって達成され得る。蛍光ポリヌクレオチド
分離装置のスペクトル較正は、制御された条件(既知およびあらかじめ特定され
た物質および実験的パラメーター)下で達成され得るので、複数色較正標準の標
識されたポリヌクレオチドを同定する効率的な方法は、制御された実験条件およ
び着色したラダーの設計を利用することである。例えば、複数色スペクトル較正
標準設計は、複数色較正における色素DR110で標識されたフラグメントが、
最も長い移動時間を有するようなものであり得る。最適かつ制御された実験条件
下で、ピーク幅およびピークS/N比のパラメーターが、複数色較正標準構成ポ
リヌクレオチドを、検出および保持することを可能にする場合、最後のピークは
DR110標識されたフラグメントである。このような高い検出される可能性を
有するピークは、複数色較正標準の他の標識されたポリヌクレオチドに対応する
ピークを位置付けするための基準ピークとして機能し得る。標識されたDNAフ
ラグメントの移動は、主としてDNAフラグメントのサイズによって影響される
ので、標識する色素および分離マトリックス、短い移動間隔にわたる移動時間オ
フセットは、基準ピーク(例えば、DR110標識されたピーク)の位置を与え
た複数色較正標準の標識されたポリヌクレオチドに対応するピークを位置付けす
る際に使用するための有効なパラメーターである。
【0043】 標識された標準のポリヌクレオチドの移動度が、有意に非直線性を示す場合、
そして着色したラダーフラグメントの移動が、1つの基準ピークからのオフセッ
トを使用する移動時間の長い範囲にわたって、容易に(および信頼できるように
)予測可能ではない場合、予測の範囲は、隣接するピークからのオフセットに依
存することによって減少され得る。例えば、DR110で標識したポリヌクレオ
チドは、DR6Gで標識した(同じ複数色較正標準混合物中で)ポリヌクレオチ
ドを位置付けするための基準ピークとして使用され得る。引き続いて、DR6G
で標識した(同じ標準中で)ポリヌクレオチドは、DTAMで標識したポリヌク
レオチドを位置付けするための基準ピークとして機能し得る。次いで、DTAM
で標識した(同じ標準中で)ポリヌクレオチドは、DROXで標識したポリヌク
レオチドを位置付けするために使用され得る。最後に、DROXで標識した(同
じ標準中で)ポリヌクレオチドは、JAZで標識したポリヌクレオチドを位置付
けするために使用され得る。
【0044】 (ピーク検出パラメーター) ピーク検出器についての複数色較正標準の標識されたポリヌクレオチドの入力
パラメーターには以下が挙げられ得るが、これらに限定されない: (a)発光の時間プロフィール全体(式2のσ(I))における分析バックグ
ランドおよび分析ノイズを評価する際に使用される開始点およびサンプルサイズ
。この分析バックグランドおよびノイズはピークS/N比を評価するために使用
される。
【0045】 (b)式3のkに対応する閾値変数。これは、ベースライン変動に対するピー
ク検出器の感度を決定する。
【0046】 (c)ピーク開始点の左側およびピーク終了点の右側にあるベースラインセグ
メントを検出する際に使用される閾値変数(利用可能な場合)。代表的に、これ
は、ピーク開始点を検出するために使用される値より小さい値である。
【0047】 (d)最小ピーク幅およびピークS/N比条件。これら2つのパラメーターが
選択され、その結果スパイクおよび非標的ピークが無視される。理想的には、着
色したラダーのフラグメントに対応するピークのみが、ピーク検出器により保持
される。
【0048】 (e)基準ピーク移動時間およびその許容度。このパラメーターが0である場
合には、最後のピークは、基準ピークの欠損によって見出される。
【0049】 (f)着色したラダーのフラグメントピークおよびその許容度の移動時間オフ
セット。
【0050】 (g)発光の時間プロフィールの最大値およびベースライン値についての適切
な検索ウインドウ。
【0051】 (h)着色したラダーのフラグメントピークの数および発光の時間プロフィー
ル全体において見出されると予期されるピークの最大数。これらのパラメーター
は記憶管理のために使用される。
【0052】 (色素の基準スペクトルの評価) 複数色較正標準を使用する蛍光ポリヌクレオチド分離装置のスペクトル較正の
プロセスは、ピーク検出プロセスからの情報を使用して、獲得したデータマトリ
ックス、Dからの色素の基準スペクトルを評価(抽出)する工程を包含し得る。
以前に述べたように、データマトリックス、Dの列は、スペクトル情報を含む。
任意のデータ収集/獲得期間の間に得られた任意のスペクトルは、スペクトルチ
ャネル/ビンにおいて得られる正味の分析シグナルから評価され得る。従って、
スペクトルは、Dの列を補正したバックグランド/ベースラインである。
【0053】 従って、色素の基準スペクトルは、発光の時間プロフィール全体のピークセグ
メントに沿ったデータポイントに対応する補正されたDの列から評価される。ピ
ーク最大が、色素の基準スペクトルを評価するために推薦されるデータポイント
(Dの列)である。個々のスペクトルチャネル/ビンの発光の時間プロフィール
が、完全に平行であるとは予測されないので、Dの列は、発光の時間プロフィー
ル全体および適切な検索ウインドウからのピーク検出情報を使用して、各スペク
トルチャネル/ビンにおいて正味の分析シグナルを評価することにより補正され
る。スペクトルの較正基準スペクトルはまた規準化され、その結果、各スペクト
ルの最大スペクトル強度が1に等しく設定される。これは、このスペクトルに見
出される最大の補正スペクトル強度により各スペクトルのすべての補正されたス
ペクトル強度を分割することにより達成される。
【0054】 (色素の基準スペクトルにおける不確実性) 正規化された色素の基準スペクトルの特定のチャネル/ビンにおけるスペクト
ル強度は: Ri=Ii/Im(4)として表され得る。 ここでRiは、ithスペクトルチャネル/ビンでの基準スペクトルにおける正
規化されたスペクトル強度であり、 Iiは、ithスペクトルチャネル/ビンの正味の分析シグナルであり、そし
て Imは、最も高いスペクトルの正味の分析シグナルである。
【0055】 Riの不確実性は:
【0056】
【数5】 によって示される。 ここでmはIi/Imとして示され、そして σ2は、スぺクトル強度の分散であり、そしてスペクトルチャネル/ビンの両
方において等価であると仮定される。 Riの相対誤差は:
【0057】
【数6】 によって示され得る。ここで、SNRiは、ithスペクトルチャネル/ビンに
おける正味の分析シグナルのシグナル対ノイズ比である。
【0058】 式5および6の項[1+m2]は、式4により定義される正規化によって2の値
を決して超えない。従って、Riの相対誤差は:
【0059】
【数7】 として示され得る。 ここで、SNRiは、ithスペクトルチャネル/ビンにおける正味の分析シグ
ナルのシグナル対ノイズ比である。
【0060】 式6(および式7)の分析的意味は、正味の分析シグナルのシグナル対ノイズ
比が増加するにつれて、色素の基準スペクトルの質が増加する(すなわちスペク
トルビンの相対誤差は減少する)ということである。スペクトル評価の信頼性は
、主に、シグナル対ノイズ比により決定され、平均的な推定を得るために使用さ
れるスペクトルの数によってではない。ピーク最大で得られるスペクトルは最も
高いS/N比を有するので、これらのスペクトルは、基準スペクトル(最も低い
相対誤差を有するものと期待される)として選択される好ましいスペクトルであ
る。しかし、実質的にそのピーク最大に対応する他のスペクトルもまた基準スペ
クトルとして使用され得る。
【0061】 本発明の他の実施態様は、蛍光標識されたポリヌクレオチドを分離および検出
するシステムを含み、ここでこのシステムは、複数色較正標準を使用する対象較
正方法に従うスペクトル較正について設計される。その対象システムは蛍光ポリ
ヌクレオチド分離装置およびこの装置に機能的に連結されたコンピューターを含
む。用語「機能的に連結された」とは、蛍光ポリヌクレオチド分離装置からのデ
ータ、検出波長の範囲にわたる蛍光強度データを含むデータおよび関連する時間
データが、コンピューターが計算目的のためにそのデータを使用し得るような形
式でコンピューターに転送されることを示すために使用される。本発明のシステ
ムにおけるコンピューターは、複数色スペクトル較正標準を実行することから生
成されるデータを使用して本発明のスペクトル較正方法を実施するようにプログ
ラムされている。従って、このコンピューターは、実行された較正より得られた
スペクトルデータおよび時間データから発光の時間プロフィール全体を生成する
ためにプログラムされている。このコンピューターはまた、発光の時間プロフィ
ール全体のピークを検出し、そしてピークによって表される標識されたポリヌク
レオチドに付着した色素の基準スペクトルプロフィールを決定するためにプログ
ラムされ得る。広範に種々のコンピューターが、対象システムにおいて使用され
得る。代表的に、このコンピューターはマイクロプロセッサーならびにアテンダ
ント入力、出力、格納および必要な計算を実施するために必要とされる他のコン
ポーネントである。このコンピューターは、一般的に、変更を容易にするために
プログラム可能であるか、またはこのコンピュータープログラムの装置は、容易
に変更されにくい「ファームウエア」の形式であり得る。
【0062】 本発明の他の実施態様は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正するためのシ
ステムを含む。この較正システムは、蛍光ポリヌクレオチド分離装置から多数の
スペクトルおよび時間データを受信する計算機コードを含む。このシステムはま
た、スペクトルデータおよび時間データから発光の時間プロフィール全体を算出
する計算機コードを含む。さらに、このシステムは、スペクトル較正の対象方法
を実施するための付加的な計算機コードを含み得る。このような付加的コードは
、ピークを検出するためのコードおよび較正標準に含まれる各々の色素について
のスペクトルプロフィールを作成するためのコードを含む。機能に対する物理的
実施態様を要求する対象システムを計算機コードは要求するので、このシステム
はまた、コンピュータープログラムコードを格納するためのプロセッサーおよび
コンピューター読み取り可能な媒体(例えば、光学的または磁気的格納媒体)を
含む。このコンピューターが読み得る媒体は、機能的にプロセッサーと連結され
ている。
【0063】 本発明の別の局面は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通る電
流の流れを検出するための方法および組成物である。個々の分離チャネルにおけ
る電流の流れの妨害が、チャネルの実質的な割合が適切な電流の流れを有するか
否かを検出することを難しくあり得るという理由で、このような方法および組成
物は、複数の分離チャネル(例えば、複数のキャピラリーまたは複数のマイクロ
チャネルシステム)を使用する蛍光ポリヌクレオチド分離装置とともに特に有用
である。対象の電気的な流れをモニタリングする方法は、主要な目的の蛍光標識
されたポリヌクレオチドとはスペクトル的に異なる蛍光色素の使用に関与する。
これらのスペクトル的に異なる色素は、本明細書中では、モニタリング色素とし
て言及される。本発明の好ましい実施態様において、目的の組成物において同じ
励起源または他の蛍光色素を励起するために使用される励起源により励起される
場合、有意な発光を産生するためにモニタリング色素が選択される。
【0064】 例えば、ポリヌクレオチド配列決定反応産物の混合物(鎖終結配列決定(ch
ain termination sequence))は、(1)4つのスペ
クトル的に異なる蛍光色素、ここで、各4つの色素は異なるポリヌクレオチド塩
基と相関する(例えば、蛍光標識されたジデオキシ配列決定)および(2)4つ
の他の色素とスペクトル的に異なるモニタリング色素を含み得る。分離チャネル
におけるモニタリング色素の移動を使用して、電流の流れおよびその結果、配列
決定反応産物の適切な分離が生じていることを確認し得る。モニタリング色素は
、4つより多いかまたは少ないかのいずれかの色素を使用する配列決定反応混合
物とともに使用され得る。
【0065】 本発明の別の局面は、蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通る電
流の流れを検出するための方法および組成物である。対象の分離チャネルの失敗
の可能性により、このような方法および組成物は、複数の分離チャネル(例えば
、複数キャピラリーまたは複数のマイクロチャネルシステム)を使用する蛍光ポ
リヌクレオチド分離装置とともに特に有用である。対象の電流の流れをモニタリ
ングする方法は、主要な目的の蛍光標識されたポリヌクレオチドとはスペクトル
的に異なる蛍光色素の使用を包含する。これらのスペクトル的に異なる蛍光色素
は、本明細書中においてモニタリング色素として言及される。本発明の好ましい
実施態様において、目的の組成物において同じ励起源または他の蛍光色素を励起
するために使用される励起源により励起される場合、有意な発光を産生するため
にモニタリング色素が選択される。
【0066】 例えば、ポリヌクレオチド配列決定反応産物の混合物(鎖終結配列決定)は、
(1)4つのスペクトル的に異なる蛍光色素、ここで、各4つの色素は異なるポ
リヌクレオチド塩基と相関する(例えば、蛍光標識されたジデオキシ配列決定)
および(2)4つの他の色素とスペクトル的に異なるモニタリング色素を含み得
る。分離チャネルにおけるモニタリング色素の移動を使用して、電流の流れおよ
びその結果、配列決定反応産物の適切な分離が生じていることを確認し得る。モ
ニタリング色素は、4つより多いかまたは少ないかのいずれかの色素を使用する
配列決定反応混合物とともに使用され得る(例えば、1色または2色に基づく配
列決定)。
【0067】 モニタリング色素はまた、ポリヌクレオチド配列決定に加えて他の形態の蛍光
ポリヌクレオチドフラグメント分析とともに使用され得る。このような他の分析
の形態には、核酸増幅産物、連結産物などが挙げられる。
【0068】 モニタリング色素は、それら単独で使用され得るか、または電気泳動の間、モ
ニタリング色素の移動速度を調節し得る他の分子(すなわち、移動度変更因子(
mobility modifier))と結合し得る。このような移動変更分
子の例には、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドアナログ、ペプチド、ポリペ
プチド、米国特許第5,514,543号に記載される移動度変更分子などが挙
げられる。好ましくは、これらの移動度変更分子は、目的の色素の蛍光検出を妨
害するスペクトル的性質を有しないように選択される。種々の化合物に蛍光色素
を結合する方法の詳細な記載は、中でも特に、Hermanson、Bioco
njugate Techniques、Academic Press、Sa
n Diego、CA(1996)に見出され得る。用法の文脈により他に示さ
れないかぎり、用語「モニタリング色素」はモニタリング色素結合体を含む。
【0069】 本発明の実施態様は、蛍光標識されたポリヌクレオチドおよび1つ以上のモニ
タリング色素を含む組成物を含み、ここでモニタリング色素は、混合物中の他の
蛍光色素とはスペクトル的に異なる。このモニタリング色素は、分析のための蛍
光標識されたポリヌクレオチド形成の前、後、またはその間のいずれかにおいて
その組成物に添加され得る。例えば、モニタリング色素は、反応が終結する前ま
たはその後のいずれかにおいてポリヌクレオチド配列決定反応に添加され得る。
本発明のいくつかの実施態様において、対象組成物は、複数の異なるモニタリン
グ色素を含む。このような実施態様において、好ましくは、モニタリング色素は
、異なる電気泳動的移動度を有する結合体である。対象組成物の他の実施態様に
おいて、単一シグナル蛍光色素が存在するが、その色素分子は、電気泳動分離の
間、モニタリング色素を検出する多くの機会を産生するため2つ以上の異なる移
動度変更因子種に結合している。
【0070】 本発明はまた、蛍光標識されたポリヌクレオチド組成物を蛍光ポリヌクレオチ
ド分離装置のチャネルに導入することにより、蛍光ポリヌクレオチド分離装置の
分離チャネルを通る電流の流れを検出する方法を含む。蛍光標識されたポリヌク
レオチド組成物は、第1の蛍光色素および第1の蛍光色素とはスペクトル的に異
なるモニタリング色素で標識されたポリヌクレオチドを含む。本発明のほとんど
の実施態様において、蛍光標識されたポリヌクレオチドは、異なる長さのポリヌ
クレオチドの複合混合物である。このような模範的な蛍光標識されたポリヌクレ
オチド混合物は、蛍光標識されたプライマーまたは蛍光標識されたターミネータ
ーのいずれかを使用するDNA配列決定反応の産物であり、蛍光標識されたプラ
イマー、蛍光標識されたミニ配列決定反応(mini sequencing
reaction)産物、蛍光標識されたオリゴヌクレオチド連結反応産物など
を使用して形成されるPCR増幅産物である。このような反応は、蛍光ポリヌク
レオチド分離装置において分析され得る遺伝子情報を生成する。モニタリング色
素は、遺伝子情報を伝えるポリヌクレオチドを標識するために使用される蛍光色
素とはスペクトル的に異なる。例えば、本発明は、4色の鎖終結配列決定および
異なる配列決定反応産物上の、4つの蛍光色素とはスぺクトル的に異なるシグナ
ル色素から産生される異なる蛍光標識されたポリヌクレオチドの複合混合物を含
む組成物を含む。
【0071】 蛍光標識されたポリヌクレオチド組成物が、蛍光ポリヌクレオチド分離装置の
分離チャネルに導入された後、この装置は活性化され、そしてこのポリヌクレオ
チド(およびシグナル色素、ポリヌクレオチドに結合されていない場合)が分離
チャネルに沿って分離することを可能にした。次いで、分離チャネルを通るモニ
タリング色素の移動が、この装置により検出され得る。分離チャネルを通るモニ
タリング色素(または色素)の移動の欠如またはモニタリング色素の移動の変更
が、分離チャネルを通る電流の流れに関する問題を検出するために使用され得る
。複数チャネル蛍光ポリヌクレオチド分離装置の異なるチャネルにおけるモニタ
リング色素の移動が、電流の流れに関する問題の検出を促進するために互いに比
較され得る。
【0072】 本発明の実施態様はまた、モニタリング色素を使用することについての計算機
コードを含み、これは、対象方法、そのようなコードを具体化するコンピュータ
ー格納媒体およびそのようなコードをプログラムされているプログラム可能な電
子的コンピューターにおいて電流の流れをモニターするためのものである。
【0073】 (参考による援用) すべての出版物、特許出願、および明細書中に参照される特許は、あたかも各
個々の出版物または特許出願が、明確におよび別個に参考として援用されること
を示されるのと同じ程度まで、本明細書中で参考として援用される。
【0074】 (等価物) 本明細書中に言及されているすべての出版物、特許出願、および特許は、本発
明が関する当業者の技術のレベルを示している。わずか2、3の実施態様が上記
に詳細に記載されており、分子生物学の分野における通常の技術を有する者は、
好ましい実施態様において、それについての教示から逸脱することなしに多くの
改変が可能であることを明確に理解する。このようなすべての改変は、以下の特
許請求の中に含まれることが意図される。上記の明細書は、本発明に関する当業
者が本発明を実行し得るのに十分であると考えられる。実際、分子生物学の分野
または関連する分野において当業者に明らかである本発明を実行するための上記
のやり方の種々の改変は、以下の特許請求の範囲内であることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本明細書中で使用されるのいくつかの用語の例示を示すように名称を
つけられた、時間プロフィールの一部分の例示の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/447 G01N 27/26 325D (72)発明者 ロキュ−ビーワー, マリア シー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94066, サン ブルノ, ナンバー203, スー ザン ドライブ 4600 Fターム(参考) 2G020 AA04 AA08 BA04 BA20 CA01 CB43 CD04 CD14 CD22 DA05 DA12 DA63 2G043 AA01 BA16 CA03 DA02 DA05 DA09 EA01 EA19 FA03 GA08 GB21 JA01 LA01 NA01 NA06 NA13 4B024 AA11 AA20 HA19 4B029 AA23 BB20 4B063 QA01 QA13 QQ42 QQ52 QS36 QX02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正する方法であって、該
    方法は、以下の工程;該装置内に蛍光ポリヌクレオチド分離標準を導入する工程
    であって、該標準が異なる長さの少なくとも2つのポリヌクレオチドを含み、該
    ポリヌクレオチドの各々はスペクトル的に異なる蛍光色素で標識されている、工
    程;該ポリヌクレオチドを互いから分離する工程;該分離されたポリヌクレオチ
    ドを検出器で検出する工程であって、ここで該検出器は、複数のスペクトルチャ
    ネルにわたって該分離されたポリヌクレオチドからスペクトルデータを収集し、
    および複数の時間ポイントにわたって該分離されたポリヌクレオチドから時間デ
    ータを収集する、工程;ならびに、該スペクトルデータおよび該時間データから
    発光の時間プロフィール全体を生成する工程、を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記分離標準が、各々異なる長さでかつスペクトル的に異な
    る色素で標識されている4つのポリヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 前記ポリヌクレオチドの長さを、該ポリヌクレオチドの検出
    の各ポイントでの前記蛍光色素のスペクトルの重複を最小化するように選択する
    、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記分離標準が、各々異なる長さでかつスペクトル的に異な
    る色素で標識されている5つのポリヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 前記発光の時間プロフィール全体においてピークを検出する
    工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記蛍光色素の各々について基準スペクトルを選択する工程
    をさらに包含する請求項5に記載の方法であって、ここで各基準スペクトルは前
    記発光時間プロフィールのピークに実質的に対応している、方法。
  7. 【請求項7】 各基準スペクトルを、各スペクトルチャネルについて正味の
    分析シグナルを推定することによって補正する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 以下の式: 【数1】 に従う変換によって前記ピークを検出する請求項4に記載の方法であって、ここ
    でSiはポイントIでの傾き(検出変換によって推定される)であり、およびIk はポイントkでの発光の時間プロフィール全体の強度である、方法。
  9. 【請求項9】 蛍光標識されたポリヌクレオチドを分離および検出するため
    のシステムであって、該システムは、蛍光ポリヌクレオチド分離装置、該蛍光ポ
    リヌクレオチド分離装置と機能的に連結されているコンピューターを備え、ここ
    で該コンピューターは、異なる長さの少なくとも2つのポリヌクレオチドを含む
    較正標準から発光の時間プロフィール全体を生成するようにプログラムされ、該
    ポリヌクレオチドの各々はスペクトル的に異なる蛍光色素で標識されている、シ
    ステム。
  10. 【請求項10】 前記コンピューターが、前記発光の時間プロフィール全体
    においてピークを検出するようにプログラムされている、請求項9に記載のシス
    テム。
  11. 【請求項11】 前記蛍光色素の各々についての基準スペクトルを、前記発
    光時間プロフィールのピークに実質的に対応する基準スペクトルを選択すること
    によって生成する、請求項10に記載のシステム。
  12. 【請求項12】 前記コンピューターが、各スペクトルチャネルについての
    正味の分析シグナルを推定することによって各基準スペクトルを補正する、請求
    項11に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置を較正するためのシステム
    であって、該システムは、プロセッサー、および該プロセッサーに機能的に連結
    された、コンピュータープログラムを格納するためのコンピューター読み取り可
    能な媒体を備え、該コンピュータープログラムが、以下: 蛍光ポリヌクレオチド分離装置から複数のスペクトルデータおよび時間データ
    を受信する計算機コード、および該スペクトルデータおよび該時間データから発
    光の時間プロフィール全体を算出する計算機コード を含む、システム。
  14. 【請求項14】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置のための較正標準であって
    、該標準は異なる長さの4つのポリヌクレオチドを含み、各ポリヌクレオチドは
    、ピークを有する特有のスペクトルプロフィールを有する異なる蛍光色素で標識
    され、ここで該ポリヌクレオチドの各々の長さは、各色素のスペクトルプロフィ
    ールフィールのピークが分離されたフラグメント間で有意に重複しないような長
    さである、較正標準。
  15. 【請求項15】 前記蛍光標識ポリヌクレオチドを別々の容器に保存する、
    請求項14に記載の較正標準を生成するための、キット。
  16. 【請求項16】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通した電
    流の流れを検出する方法であって、該方法は以下の工程;蛍光ポリヌクレオチド
    分離装置のチャネルに蛍光標識されたポリヌクレオチド組成物を導入する工程で
    あって、該組成物が、第1の蛍光色素で標識されたポリヌクレオチド、該蛍光色
    素とはスペクトル的に異なるモニタリング色素を含む、工程、および該モニタリ
    ング色素を検出する工程、を包含する、方法。
  17. 【請求項17】 前記組成物が、スペクトル的に異なる少なくとも2つの蛍
    光色素で標識された複数のポリヌクレオチドを含み、前記モニタリング色素は該
    蛍光色素とはスペクトル的に異なる、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記スペクトル的に異なる少なくとも2つの蛍光色素で標
    識されたポリヌクレオチドが、ポリヌクレオチド配列決定反応産物の混合物であ
    る、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記モニタリング色素が、ポリヌクレオチドに連結されて
    いる、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 蛍光ポリヌクレオチド分離装置の分離チャネルを通る電流
    の流れをモニタリングするための組成物であって、該組成物が、蛍光色素で標識
    されたポリヌクレオチド組成物、および該ポリヌクレオチド組成物の該蛍光色素
    とはスペクトル的に異なるモニタリング色素を含む、組成物。
  21. 【請求項21】 前記蛍光色素で標識されたポリヌクレオチド組成物が、ポ
    リヌクレオチド配列決定反応産物の混合物である、請求項20に記載の組成物。
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