JPH0565676A - 成形性に優れた表面処理鋼板 - Google Patents
成形性に優れた表面処理鋼板Info
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- JPH0565676A JPH0565676A JP22903791A JP22903791A JPH0565676A JP H0565676 A JPH0565676 A JP H0565676A JP 22903791 A JP22903791 A JP 22903791A JP 22903791 A JP22903791 A JP 22903791A JP H0565676 A JPH0565676 A JP H0565676A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は優れた成形性と耐食性を有する冷延
鋼板を母材とする有機複合めっき鋼板であり、特に自動
車用防錆鋼板として好適な成形性に優れた表面処理鋼板
を提供するものである。 【構成】 CとNを極度に減少させ、さらにMnとSを
極限まで低下させた高純度鋼をベースとし、P,Cuを
添加して耐食性を高め、成形性のために耐食性を阻害し
ない範囲で微量のTiとNbを添加した冷延鋼板を母材
とし、この表面にCrと鉄族金属を主成分とするZn系
めっき、クロメート皮膜、薄膜有機皮膜でなる有機複合
めっき層を形成させた成形性に優れた表面処理鋼板であ
る。
鋼板を母材とする有機複合めっき鋼板であり、特に自動
車用防錆鋼板として好適な成形性に優れた表面処理鋼板
を提供するものである。 【構成】 CとNを極度に減少させ、さらにMnとSを
極限まで低下させた高純度鋼をベースとし、P,Cuを
添加して耐食性を高め、成形性のために耐食性を阻害し
ない範囲で微量のTiとNbを添加した冷延鋼板を母材
とし、この表面にCrと鉄族金属を主成分とするZn系
めっき、クロメート皮膜、薄膜有機皮膜でなる有機複合
めっき層を形成させた成形性に優れた表面処理鋼板であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた成形性を有し、特
に自動車用防錆鋼板として好適な高成形性を有する表面
処理鋼板に関する。
に自動車用防錆鋼板として好適な高成形性を有する表面
処理鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、家電、建材などに使用される鋼
板に対しては、需要家からの寿命に対する要求が強くな
っている。自動車用鋼板に関しては、寒冷地帯における
道路凍結防止用の岩塩散布に代表されるように、その腐
食環境は特に厳しい。そのため冷延鋼板を母材として、
Zn−Ni系合金めっき層、クロメート皮膜、さらに有
機皮膜を施したいわゆる有機複合型の表面処理鋼板が多
量に使用され、鋼板の寿命は大幅に改善されている。
板に対しては、需要家からの寿命に対する要求が強くな
っている。自動車用鋼板に関しては、寒冷地帯における
道路凍結防止用の岩塩散布に代表されるように、その腐
食環境は特に厳しい。そのため冷延鋼板を母材として、
Zn−Ni系合金めっき層、クロメート皮膜、さらに有
機皮膜を施したいわゆる有機複合型の表面処理鋼板が多
量に使用され、鋼板の寿命は大幅に改善されている。
【0003】しかしながら、岩塩散布量の増大により腐
食環境は一段と厳しくなり、また車体軽量化のために肉
厚の薄い鋼板の使用量も増加しており、母材に孔が開く
までの孔あき寿命という観点からは、めっき層、有機皮
膜などの表面処理層をより高耐食化すると共に、母材そ
のものの耐食性を向上させることも重要になってくる。
食環境は一段と厳しくなり、また車体軽量化のために肉
厚の薄い鋼板の使用量も増加しており、母材に孔が開く
までの孔あき寿命という観点からは、めっき層、有機皮
膜などの表面処理層をより高耐食化すると共に、母材そ
のものの耐食性を向上させることも重要になってくる。
【0004】一方、自動車用鋼板の場合には、複雑な成
形加工を受けて自動車に組み込まれるため、優れた成形
性も当然具備されていなければならない。また、表面処
理鋼板の場合には、機械的材質が母材よりも低下するこ
とは周知であり、そのため一層のこと母材の成形性を優
れたものとする必要がある。このように、高成形性と高
耐食性を両立させた表面処理鋼板が望まれている。母材
そのものの耐食性を高めるための技術としては、特開昭
63−186850号公報の如く、高P−高SとしTi
硫化物と高Pにより高耐食性をもたらそうとするものが
あるが、高Pのために硬質となり、成形性が確保でき
ず、また高Sは介在物の増加により鋼の熱間脆性を誘起
し成形性をさらに劣化させる。
形加工を受けて自動車に組み込まれるため、優れた成形
性も当然具備されていなければならない。また、表面処
理鋼板の場合には、機械的材質が母材よりも低下するこ
とは周知であり、そのため一層のこと母材の成形性を優
れたものとする必要がある。このように、高成形性と高
耐食性を両立させた表面処理鋼板が望まれている。母材
そのものの耐食性を高めるための技術としては、特開昭
63−186850号公報の如く、高P−高SとしTi
硫化物と高Pにより高耐食性をもたらそうとするものが
あるが、高Pのために硬質となり、成形性が確保でき
ず、また高Sは介在物の増加により鋼の熱間脆性を誘起
し成形性をさらに劣化させる。
【0005】特開昭63−203747号公報は熱延鋼
板であるが、Crを多量に含有させているために硬質と
なり、成形性が劣化する。特開平1−152241号公
報はPを高めNiを添加しているが、Pが高すぎて硬質
となり成形性の点で問題がある。このように、従来の技
術では母材の耐食性を高めえても高度の成形性を発揮さ
せることは困難である。
板であるが、Crを多量に含有させているために硬質と
なり、成形性が劣化する。特開平1−152241号公
報はPを高めNiを添加しているが、Pが高すぎて硬質
となり成形性の点で問題がある。このように、従来の技
術では母材の耐食性を高めえても高度の成形性を発揮さ
せることは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が課題とすると
ころは、高成形性かつ高耐食性を有する冷延鋼板を母材
とした有機複合型の表面処理鋼板の提供である。成形性
の指標はr(平均)値と伸びであり、従来の極低炭素鋼
レベルが必要である。すなわち、母材である冷延鋼板の
機械的特性としては、r(平均)値≧2.0,El≧4
9%(板厚0.8mm,Elは板厚に依存する)、表面処
理鋼板の場合には多少低下するものの、r(平均)値≧
1.7,El≧46%が確保されれば、自動車のフェン
ダーなどに代表される複雑な形状のパネルでも十分成形
できる。
ころは、高成形性かつ高耐食性を有する冷延鋼板を母材
とした有機複合型の表面処理鋼板の提供である。成形性
の指標はr(平均)値と伸びであり、従来の極低炭素鋼
レベルが必要である。すなわち、母材である冷延鋼板の
機械的特性としては、r(平均)値≧2.0,El≧4
9%(板厚0.8mm,Elは板厚に依存する)、表面処
理鋼板の場合には多少低下するものの、r(平均)値≧
1.7,El≧46%が確保されれば、自動車のフェン
ダーなどに代表される複雑な形状のパネルでも十分成形
できる。
【0007】耐食性については、母材そのものの耐食性
と表面処理層の相乗効果により、鋼板に孔あきが生じる
までの時間をいかに長くするかが課題であり、従来の極
低炭素鋼を母材とし、Zn−Ni合金めっき層を下地と
する有機複合型の表面処理鋼板の孔あき寿命を50%以
上延ばすことができれば実用的である。
と表面処理層の相乗効果により、鋼板に孔あきが生じる
までの時間をいかに長くするかが課題であり、従来の極
低炭素鋼を母材とし、Zn−Ni合金めっき層を下地と
する有機複合型の表面処理鋼板の孔あき寿命を50%以
上延ばすことができれば実用的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、(1)質量割合で、C:0.0030%以下、
N:0.0025%以下、Si:0.02%以下、M
n:0.03〜0.15%、P:0.018〜0.04
5%、S:0.005%以下、Al:0.005〜0.
0035%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:
0.02%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
からなる冷延鋼板の表面に、第1層にCrを5%以上、
鉄族金属をCrとの合計で20%以下含有するZn系め
っき層、第2層にクロメート皮膜、第3層に有機皮膜を
設けたことを特徴とする成形性に優れた表面処理鋼板。
ろは、(1)質量割合で、C:0.0030%以下、
N:0.0025%以下、Si:0.02%以下、M
n:0.03〜0.15%、P:0.018〜0.04
5%、S:0.005%以下、Al:0.005〜0.
0035%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:
0.02%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
からなる冷延鋼板の表面に、第1層にCrを5%以上、
鉄族金属をCrとの合計で20%以下含有するZn系め
っき層、第2層にクロメート皮膜、第3層に有機皮膜を
設けたことを特徴とする成形性に優れた表面処理鋼板。
【0009】(2)C:0.0030%以下、N:0.
0025%以下、Si:0.02%以下、Mn:0.0
3〜0.15%、P:0.018〜0.045%、S:
0.005%以下、Al:0.005〜0.0035
%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:0.02
%以下、Cu:0.05〜0.35%、B:0.000
1〜0.0010%を含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなる冷延鋼板の表面に、第1層にCrを5%以
上、鉄族金属をCrとの合計で20%以下含有するZn
系めっき層、第2層にクロメート皮膜、第3層に有機皮
膜を設けたことを特徴とする成形性に優れた表面処理鋼
板。
0025%以下、Si:0.02%以下、Mn:0.0
3〜0.15%、P:0.018〜0.045%、S:
0.005%以下、Al:0.005〜0.0035
%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:0.02
%以下、Cu:0.05〜0.35%、B:0.000
1〜0.0010%を含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなる冷延鋼板の表面に、第1層にCrを5%以
上、鉄族金属をCrとの合計で20%以下含有するZn
系めっき層、第2層にクロメート皮膜、第3層に有機皮
膜を設けたことを特徴とする成形性に優れた表面処理鋼
板。
【0010】(3)C:0.0030%以下、N:0.
0025%以下、Si:0.02%以下、Mn:0.0
3〜0.15%、P:0.018〜0.045%、S:
0.005%以下、Al:0.005〜0.0035
%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:0.02
%以下、Cu:0.05〜0.35%、B:0.000
1〜0.0010%、Ni:0.03〜0.25%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる冷延鋼板の
表面に、第1層にCrを5%以上、鉄族金属をCrとの
合計で20%以下含有するZn系めっき層、第2層にク
ロメート皮膜、第3層に有機皮膜を設けたことを特徴と
する成形性に優れた表面処理鋼板である。すなわち、C
とNを極度に減少させ、さらにMnとSを極限まで低下
させた高純度鋼をベースとし、成形性のために耐食性を
阻害しない範囲で、微量のTiとNbを添加した冷延鋼
板を母材とし、この表面にCrと鉄族金属を主成分とす
るZn系めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜を順次に
形成させた有機複合型の成形性に優れた表面処理鋼板で
ある。
0025%以下、Si:0.02%以下、Mn:0.0
3〜0.15%、P:0.018〜0.045%、S:
0.005%以下、Al:0.005〜0.0035
%、Nb:0.005〜0.025%、Ti:0.02
%以下、Cu:0.05〜0.35%、B:0.000
1〜0.0010%、Ni:0.03〜0.25%を含
有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる冷延鋼板の
表面に、第1層にCrを5%以上、鉄族金属をCrとの
合計で20%以下含有するZn系めっき層、第2層にク
ロメート皮膜、第3層に有機皮膜を設けたことを特徴と
する成形性に優れた表面処理鋼板である。すなわち、C
とNを極度に減少させ、さらにMnとSを極限まで低下
させた高純度鋼をベースとし、成形性のために耐食性を
阻害しない範囲で、微量のTiとNbを添加した冷延鋼
板を母材とし、この表面にCrと鉄族金属を主成分とす
るZn系めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜を順次に
形成させた有機複合型の成形性に優れた表面処理鋼板で
ある。
【0011】
【作用】まず、母材である冷延鋼板の鋼成分の作用及び
数値限定理由について述べる。 C,N:侵入型不純物元素で熱延板中に存在すると冷延
・焼鈍時にr(平均)値に好ましい方位の発達を妨げ
る。また、製品板に残留するとひずみ時効により鋼の延
性を劣化させる。さらに本鋼では低腐食速度とするため
Pを微量添加するがそのための硬質化を補う必要があ
る。このため本鋼ではC,Nは極力減少させる。それぞ
れ0.0030%,0.0025%を上限とする。
数値限定理由について述べる。 C,N:侵入型不純物元素で熱延板中に存在すると冷延
・焼鈍時にr(平均)値に好ましい方位の発達を妨げ
る。また、製品板に残留するとひずみ時効により鋼の延
性を劣化させる。さらに本鋼では低腐食速度とするため
Pを微量添加するがそのための硬質化を補う必要があ
る。このため本鋼ではC,Nは極力減少させる。それぞ
れ0.0030%,0.0025%を上限とする。
【0012】Si:Siは鋼表層に存在すると安定な酸
化皮膜を形成し化成処理性、塗装性を劣化させる。その
ため不純物レベルである0.02%以下とする。
化皮膜を形成し化成処理性、塗装性を劣化させる。その
ため不純物レベルである0.02%以下とする。
【0013】Mn,S:MnはSと化合して鋼中では主
としてMnSとなる。このMnSは腐食の核となり促進
させる。また、Mnは固溶体強化により鋼を硬質にし延
性を害する上に、r(平均)値にも悪影響を与える。そ
のため極力低減させ0.15%以下とする。そしてSは
0.005%以下、好ましくは0.002%以下の高純
レベルにする。Mnの下限は大量に製造する転炉溶製の
現状及びFeS脆性を防止する点を考慮して0.03%
とした。
としてMnSとなる。このMnSは腐食の核となり促進
させる。また、Mnは固溶体強化により鋼を硬質にし延
性を害する上に、r(平均)値にも悪影響を与える。そ
のため極力低減させ0.15%以下とする。そしてSは
0.005%以下、好ましくは0.002%以下の高純
レベルにする。Mnの下限は大量に製造する転炉溶製の
現状及びFeS脆性を防止する点を考慮して0.03%
とした。
【0014】P:Pは、腐食進行中に錆層に取り込まれ
て錆を緻密化、安定化させる作用を有し、腐食速度を低
減させる。しかしながら、鋼を硬質にし成形性に悪影響
を与える。そのため0.045%以下の添加とする。下
限は、腐食速度低減の観点から上記MnS低下効果を合
わせても0.018%は必要である。好ましくは0.0
30%必要である。
て錆を緻密化、安定化させる作用を有し、腐食速度を低
減させる。しかしながら、鋼を硬質にし成形性に悪影響
を与える。そのため0.045%以下の添加とする。下
限は、腐食速度低減の観点から上記MnS低下効果を合
わせても0.018%は必要である。好ましくは0.0
30%必要である。
【0015】Al:Alは脱酸剤として必要であるが添
加量が増大しすぎると介在物が増加し鋼の延性・成形性
を劣化させる。そのため添加量は0.005〜0.03
5%とする。
加量が増大しすぎると介在物が増加し鋼の延性・成形性
を劣化させる。そのため添加量は0.005〜0.03
5%とする。
【0016】Nb:NbはNbCとして熱延中に熱延板
結晶粒を制御するとともに有害なCを固定する役割をに
なう。しかし多すぎると微細析出物として作用しr(平
均)値を劣化させるとともに鋼を硬質化する。そのため
添加量は、0.005〜0.025%とする。
結晶粒を制御するとともに有害なCを固定する役割をに
なう。しかし多すぎると微細析出物として作用しr(平
均)値を劣化させるとともに鋼を硬質化する。そのため
添加量は、0.005〜0.025%とする。
【0017】Ti:Tiは主として有害なNをTiNと
して固定するため添加する。そのため0.02%以下添
加する。好ましくはTi/Nで2〜5である。これ以上
の添加はTiCを形成し成形性を少し悪くする。また、
固溶Tiも多くなり耐食性や化成処理性を劣化させる。
して固定するため添加する。そのため0.02%以下添
加する。好ましくはTi/Nで2〜5である。これ以上
の添加はTiCを形成し成形性を少し悪くする。また、
固溶Tiも多くなり耐食性や化成処理性を劣化させる。
【0018】さらに安定して腐食速度を減じるにはCu
を0.05〜0.35%添加する。0.05%未満では
添加効果はなく、0.35%を超える添加はCuの固溶
体強化あるいはε−Cuの析出により鋼を硬質化して成
形性を減じる。
を0.05〜0.35%添加する。0.05%未満では
添加効果はなく、0.35%を超える添加はCuの固溶
体強化あるいはε−Cuの析出により鋼を硬質化して成
形性を減じる。
【0019】また、Cuを添加する場合、中間工程であ
る熱延で割れが生じる場合があり、その場合Niを0.
03〜0.25%添加することが好ましい。下限値未満
では割れ防止効果がなく、上限値付近で効果は飽和す
る。
る熱延で割れが生じる場合があり、その場合Niを0.
03〜0.25%添加することが好ましい。下限値未満
では割れ防止効果がなく、上限値付近で効果は飽和す
る。
【0020】また、さらに、この鋼を厳しく成形する場
合などに二次加工脆性、あるいは縦割れと呼ばれる成形
欠陥を呈することがある。これは本鋼のような高純鋼で
は粒界にも固溶炭素等粒界強化元素がなくなり、粒界強
度が低下するため生じるもので、これを補うためにはB
を0.0001〜0.0010%添加する。下限値未満
ではその効果がなく、0.0010%を超えるとr(平
均)値と延性が大幅に劣化する。
合などに二次加工脆性、あるいは縦割れと呼ばれる成形
欠陥を呈することがある。これは本鋼のような高純鋼で
は粒界にも固溶炭素等粒界強化元素がなくなり、粒界強
度が低下するため生じるもので、これを補うためにはB
を0.0001〜0.0010%添加する。下限値未満
ではその効果がなく、0.0010%を超えるとr(平
均)値と延性が大幅に劣化する。
【0021】本鋼の溶製は転炉で行なわれる。転炉精錬
後、真空脱ガスにより脱炭される。そして造塊・分塊ま
たは連続鋳造にてスラブとした後熱延される。熱延条件
は加熱:1050〜1250℃、圧延終了温度:880
〜950℃、巻取温度:600〜780℃程度である
が、より一層成形性を高めるには加熱温度≦1120
℃、巻取温度≧690℃とすることが望ましい。
後、真空脱ガスにより脱炭される。そして造塊・分塊ま
たは連続鋳造にてスラブとした後熱延される。熱延条件
は加熱:1050〜1250℃、圧延終了温度:880
〜950℃、巻取温度:600〜780℃程度である
が、より一層成形性を高めるには加熱温度≦1120
℃、巻取温度≧690℃とすることが望ましい。
【0022】熱延後、酸洗され続いて冷延されるが冷延
率は通常70〜85%であるが、本発明鋼では78%以
上の高冷延率とすることが成形性確保の点で好ましい。
焼鈍は箱焼鈍または連続焼鈍にて行なわれる。箱焼鈍で
は650〜750℃,5〜20h程度の条件が普通であ
るが、成形性をさらに上げるという意味からは、700
℃以上の高温、10h以上の長時間が好ましい。
率は通常70〜85%であるが、本発明鋼では78%以
上の高冷延率とすることが成形性確保の点で好ましい。
焼鈍は箱焼鈍または連続焼鈍にて行なわれる。箱焼鈍で
は650〜750℃,5〜20h程度の条件が普通であ
るが、成形性をさらに上げるという意味からは、700
℃以上の高温、10h以上の長時間が好ましい。
【0023】また、連続焼鈍では720〜870℃,
0.5〜3min が通常の条件であるが、830℃以上、
1.5min 以上の条件が好ましい。本発明鋼においては
最終的に大きな結晶粒を得てr(平均)値、伸びなどの
成形性を付与させるが、この意味からはより高温焼鈍の
可能な連続焼鈍法が好ましい。焼鈍後、調質圧延を行な
うが、本鋼においては調質圧延率は、0.5%以下の最
小値にとどめることが、材質確保の点で好ましい。
0.5〜3min が通常の条件であるが、830℃以上、
1.5min 以上の条件が好ましい。本発明鋼においては
最終的に大きな結晶粒を得てr(平均)値、伸びなどの
成形性を付与させるが、この意味からはより高温焼鈍の
可能な連続焼鈍法が好ましい。焼鈍後、調質圧延を行な
うが、本鋼においては調質圧延率は、0.5%以下の最
小値にとどめることが、材質確保の点で好ましい。
【0024】本発明においては、上述した鋼成分でなる
冷延鋼板を母材とし、その表面にCrと鉄族金属を主成
分とするZn系めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜か
らなる表面処理層を順次形成させる。このような構成を
とることにより、母材と表面処理層の単なる組合せから
では予想しえない高度の孔あき寿命が達成される。これ
は、めっき層中にCrが従来になく多量に含有され、そ
の腐食生成物は母材に対しても保護作用を発揮するため
と考えられる。
冷延鋼板を母材とし、その表面にCrと鉄族金属を主成
分とするZn系めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜か
らなる表面処理層を順次形成させる。このような構成を
とることにより、母材と表面処理層の単なる組合せから
では予想しえない高度の孔あき寿命が達成される。これ
は、めっき層中にCrが従来になく多量に含有され、そ
の腐食生成物は母材に対しても保護作用を発揮するため
と考えられる。
【0025】高耐食性を発揮させるためには、めっき層
中のCr含有率が5%以上必要であり、5%未満では耐
食性が不十分である。鉄族金属は、Crとの相互作用に
より腐食生成物の保護作用をさらに高め、耐食性を向上
させる。鉄族金属とはFe,Co,Niであり、1種も
しくは2種以上を同時に用いてよいが、鉄族金属の中で
もNiが耐食性向上効果が大きく、最も有利である。こ
れら鉄族金属の含有率はCrとの合計で30%以下とす
る。合計が30%を超えると、成形性が低下する。
中のCr含有率が5%以上必要であり、5%未満では耐
食性が不十分である。鉄族金属は、Crとの相互作用に
より腐食生成物の保護作用をさらに高め、耐食性を向上
させる。鉄族金属とはFe,Co,Niであり、1種も
しくは2種以上を同時に用いてよいが、鉄族金属の中で
もNiが耐食性向上効果が大きく、最も有利である。こ
れら鉄族金属の含有率はCrとの合計で30%以下とす
る。合計が30%を超えると、成形性が低下する。
【0026】鉄族金属の含有率がCr含有率を上回る
と、鉄族金属の性質が強くなり、Crの効果が低減する
ため、鉄族金属の含有率はCr含有率未満であることが
好ましい。めっき層の付着量については特に限定される
ものではないが、耐食性と成形性の観点からは、10〜
50g/m2 が好ましい。
と、鉄族金属の性質が強くなり、Crの効果が低減する
ため、鉄族金属の含有率はCr含有率未満であることが
好ましい。めっき層の付着量については特に限定される
ものではないが、耐食性と成形性の観点からは、10〜
50g/m2 が好ましい。
【0027】クロメート皮膜は下層のZn系めっき層と
上層の有機皮膜を密着させると共に、耐食性にも寄与す
る。クロメート皮膜の付着量は総Cr量として10〜1
50mg/m2 が好ましく、10mg/m2未満では有機皮
膜の密着性が不足し、150mg/m2 を超えると成形性
が低下するので好ましくない。クロメート処理液として
は、Cr6+,Cr3+を主成分として、他にSiO2 ,T
iO2 などの無機コロイド類;りん酸、モリブデン酸な
どの酸類やその塩類;ふっ化物;水溶性ないしはエマル
ジョン型の有機樹脂;硫酸イオンやハロゲンイオンなど
の陰イオン;CoやZnなどの金属イオンを含有するも
のが適用できる。
上層の有機皮膜を密着させると共に、耐食性にも寄与す
る。クロメート皮膜の付着量は総Cr量として10〜1
50mg/m2 が好ましく、10mg/m2未満では有機皮
膜の密着性が不足し、150mg/m2 を超えると成形性
が低下するので好ましくない。クロメート処理液として
は、Cr6+,Cr3+を主成分として、他にSiO2 ,T
iO2 などの無機コロイド類;りん酸、モリブデン酸な
どの酸類やその塩類;ふっ化物;水溶性ないしはエマル
ジョン型の有機樹脂;硫酸イオンやハロゲンイオンなど
の陰イオン;CoやZnなどの金属イオンを含有するも
のが適用できる。
【0028】有機皮膜は酸素、水、塩素などの腐食因子
に対するバリヤー皮膜として作用し、高耐食性をもたら
す。有機皮膜の厚みは0.3〜2μが好ましく、0.3
μ未満では耐食性が不足し、2μを超えると成形性が低
下するので好ましくない。有機皮膜は水溶性樹脂、溶剤
型樹脂いずれであっても差し支えないが、エポキシ樹脂
とシリカを主成分とする有機皮膜が耐食性、成形性の上
で好適である。
に対するバリヤー皮膜として作用し、高耐食性をもたら
す。有機皮膜の厚みは0.3〜2μが好ましく、0.3
μ未満では耐食性が不足し、2μを超えると成形性が低
下するので好ましくない。有機皮膜は水溶性樹脂、溶剤
型樹脂いずれであっても差し支えないが、エポキシ樹脂
とシリカを主成分とする有機皮膜が耐食性、成形性の上
で好適である。
【0029】これら表面処理層の形成方法は特に限定さ
れるものではないが、Zn系めっき層は電気めっき、ク
ロメート皮膜は電解処理もしくは塗布処理、有機皮膜は
ロールコーター法が連続的に高速かつ安定して皮膜形成
を行なえる点で最適である。Crと鉄族金属を含むZn
系めっき層を電気めっきで施す場合には、めっき浴にC
r析出促進剤を添加する必要がある。
れるものではないが、Zn系めっき層は電気めっき、ク
ロメート皮膜は電解処理もしくは塗布処理、有機皮膜は
ロールコーター法が連続的に高速かつ安定して皮膜形成
を行なえる点で最適である。Crと鉄族金属を含むZn
系めっき層を電気めっきで施す場合には、めっき浴にC
r析出促進剤を添加する必要がある。
【0030】効果的なCr析出促進剤としては、4級ア
ミンの塩(アンモニウム塩)を主鎖に含むホモポリマー
あるいはコポリマーで構成される水溶性カチオンポリマ
ー、ポリエチレングリコールなどのポリオキシアルキレ
ン誘導体が挙げられる。なお、これらをめっき層中に微
量共析させても差し支えなく、5%以下の共析率ならば
緻密で均一なめっき層が形成され成形性に有利である。
ミンの塩(アンモニウム塩)を主鎖に含むホモポリマー
あるいはコポリマーで構成される水溶性カチオンポリマ
ー、ポリエチレングリコールなどのポリオキシアルキレ
ン誘導体が挙げられる。なお、これらをめっき層中に微
量共析させても差し支えなく、5%以下の共析率ならば
緻密で均一なめっき層が形成され成形性に有利である。
【0031】
【実施例】表1に示す鋼を転炉で溶製し、RH脱ガスで
脱炭した。このうち、No.A,B,C,Dが本発明例に
従った鋼である。No.E,F,G,H,Iはいずれも比
較例であり、No.Eの鋼はMn,Sが高く、No.FはP
が低く、No.GはPが高い。No.H及びIは従来の極低
炭素鋼及び低炭素鋼である。
脱炭した。このうち、No.A,B,C,Dが本発明例に
従った鋼である。No.E,F,G,H,Iはいずれも比
較例であり、No.Eの鋼はMn,Sが高く、No.FはP
が低く、No.GはPが高い。No.H及びIは従来の極低
炭素鋼及び低炭素鋼である。
【0032】これらの鋼を以下の条件で熱間圧延、冷間
圧延、連続焼鈍し、母材の冷延鋼板(板厚0.8mm)と
した。母材の機械的材質をJIS5号試験片を用いて調
べ、表2にまとめた。No.A〜Fの機械的材質は、従来
の極低炭素鋼であるNo.Hに匹敵するレベルである。
圧延、連続焼鈍し、母材の冷延鋼板(板厚0.8mm)と
した。母材の機械的材質をJIS5号試験片を用いて調
べ、表2にまとめた。No.A〜Fの機械的材質は、従来
の極低炭素鋼であるNo.Hに匹敵するレベルである。
【0033】熱間圧延 加熱温度;1100〜1135℃ 仕上温度;895〜918℃ 巻取温度;705〜730℃ 熱延板厚;4mm 冷間圧延、連続焼鈍 冷延板厚;0.8mm 連続焼鈍;850℃,1.8分 調質圧延;伸び率0.2〜0.4% その後、電気めっきによりCrと鉄族金属を含むZn系
めっき層、電解処理もしくは塗布処理によりクロメート
皮膜、ロールコーターにより有機皮膜を順次形成し、有
機複合型の表面処理鋼板とした。これらについて機械的
材質及び耐食性を評価し、表3にまとめた。クロメート
皮膜、有機皮膜の処理方法及び機械的材質、耐食性の評
価方法は以下の通りである。
めっき層、電解処理もしくは塗布処理によりクロメート
皮膜、ロールコーターにより有機皮膜を順次形成し、有
機複合型の表面処理鋼板とした。これらについて機械的
材質及び耐食性を評価し、表3にまとめた。クロメート
皮膜、有機皮膜の処理方法及び機械的材質、耐食性の評
価方法は以下の通りである。
【0034】(1)クロメート皮膜 ・塗布型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他にSiO
2 、りん酸、ふっ化物を含む処理液を用いて、ロールコ
ーターで塗布し、板温80℃で焼付け ・電解型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他に硫酸を
含む処理液を用いて、電流密度10A/dm2 で陰極電解
し、水洗乾燥 (2)有機皮膜 ・溶剤型:ビスフェノール型エポキシ樹脂とシリカを主
成分とする溶剤型塗料をロールコーターで塗布し、板温
170℃で焼付け ・水溶性:ウレタン変性エポキシ樹脂とシリカを主成分
とする水溶性塗料をロールコーターで塗布し、板温15
0℃で焼付け (3)機械的材質 ・JIS5号試験片を用いて実施 ・評価基準 r(平均)値≧1.7かつ El≧46
%:○ r(平均)値<1.7またはEl<46%:× (4)耐食性 ・下記の複合サイクル腐食試験を250サイクル行な
い、板厚減少量を測定 塩水浸漬(5%NaCl)→ 乾燥 →湿潤 60℃,5min 80℃,55min 60℃,50min ・評価基準 No.Hの極低炭素鋼を母材とし、Zn−1
2%Ni合金めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜から
なる表面処理鋼板(めっき付着量、クロメート皮膜のタ
イプとCr量、有機皮膜のタイプと膜厚はそれぞれ供試
材と同一)の板厚減少量との差異 50%以上良好 :○ 10〜50%良好:△ ±10%の差異 :×
2 、りん酸、ふっ化物を含む処理液を用いて、ロールコ
ーターで塗布し、板温80℃で焼付け ・電解型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他に硫酸を
含む処理液を用いて、電流密度10A/dm2 で陰極電解
し、水洗乾燥 (2)有機皮膜 ・溶剤型:ビスフェノール型エポキシ樹脂とシリカを主
成分とする溶剤型塗料をロールコーターで塗布し、板温
170℃で焼付け ・水溶性:ウレタン変性エポキシ樹脂とシリカを主成分
とする水溶性塗料をロールコーターで塗布し、板温15
0℃で焼付け (3)機械的材質 ・JIS5号試験片を用いて実施 ・評価基準 r(平均)値≧1.7かつ El≧46
%:○ r(平均)値<1.7またはEl<46%:× (4)耐食性 ・下記の複合サイクル腐食試験を250サイクル行な
い、板厚減少量を測定 塩水浸漬(5%NaCl)→ 乾燥 →湿潤 60℃,5min 80℃,55min 60℃,50min ・評価基準 No.Hの極低炭素鋼を母材とし、Zn−1
2%Ni合金めっき層、クロメート皮膜、有機皮膜から
なる表面処理鋼板(めっき付着量、クロメート皮膜のタ
イプとCr量、有機皮膜のタイプと膜厚はそれぞれ供試
材と同一)の板厚減少量との差異 50%以上良好 :○ 10〜50%良好:△ ±10%の差異 :×
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】表3において、母材がNo.Eである比較例
5は、母材中のMn,Sが高いために、また母材がNo.
Fである比較例6は母材中のPが低いために、いずれも
機械的材質は目標レベルにあるものの耐食性向上代は5
0%未満と不十分である。母材がNo.Gである比較例7
は母材中のPが高いために、機械的材質が目標レベルに
達しない。母材がNo.Hである比較例8は耐食性向上代
が50%未満と不十分である。母材がNo.Iである比較
例9は機械的材質が目標レベルに達せず、耐食性も不十
分である。また比較例10はめっき層中のCr含有率が
低いため、耐食性が不十分であり、比較例13はめっき
層中のCrと鉄族金属の合計含有率が高いため、機械的
材質が目標レベルに達しない。比較例21は母材がNo.
Aでめっき層がZn−Ni合金めっきであるが、耐食性
が不十分である。比較例22は母材がNo.Aでめっき層
がZn−Ni合金めっきであるが、機械的材質、耐食性
共に低レベルである。これらに比べて、本発明例はいず
れも機械的材質は目標レベルにあり、耐食性向上代も5
0%以上と良好である。また、めっき層中にNiを含有
するものは耐食性向上代が70%以上と特に良好であっ
た。
5は、母材中のMn,Sが高いために、また母材がNo.
Fである比較例6は母材中のPが低いために、いずれも
機械的材質は目標レベルにあるものの耐食性向上代は5
0%未満と不十分である。母材がNo.Gである比較例7
は母材中のPが高いために、機械的材質が目標レベルに
達しない。母材がNo.Hである比較例8は耐食性向上代
が50%未満と不十分である。母材がNo.Iである比較
例9は機械的材質が目標レベルに達せず、耐食性も不十
分である。また比較例10はめっき層中のCr含有率が
低いため、耐食性が不十分であり、比較例13はめっき
層中のCrと鉄族金属の合計含有率が高いため、機械的
材質が目標レベルに達しない。比較例21は母材がNo.
Aでめっき層がZn−Ni合金めっきであるが、耐食性
が不十分である。比較例22は母材がNo.Aでめっき層
がZn−Ni合金めっきであるが、機械的材質、耐食性
共に低レベルである。これらに比べて、本発明例はいず
れも機械的材質は目標レベルにあり、耐食性向上代も5
0%以上と良好である。また、めっき層中にNiを含有
するものは耐食性向上代が70%以上と特に良好であっ
た。
【0040】
【発明の効果】本発明は高成形性を有しかつ耐食性の優
れた冷延鋼板を母材とし、高耐食性のめっき層を下地と
する成形性に優れた有機複合型の表面処理鋼板であり、
高度の孔あき寿命と複雑な成形加工性を要求される自動
車用途に好適な防錆鋼板を提供することができる。
れた冷延鋼板を母材とし、高耐食性のめっき層を下地と
する成形性に優れた有機複合型の表面処理鋼板であり、
高度の孔あき寿命と複雑な成形加工性を要求される自動
車用途に好適な防錆鋼板を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 5/26 G 6919−4K (72)発明者 小山 一夫 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内
Claims (3)
- 【請求項1】 質量割合で、 C :0.0030%以下、 N :0.0025%以下、 Si:0.02%以下、 Mn:0.03〜0.15%、 P :0.018〜0.045%、 S :0.005%以下、 Al:0.005〜0.0035%、 Nb:0.005〜0.025%、 Ti:0.02%以下、 残部Fe及び不可避的不純物からなる冷延鋼板の表面
に、第1層にCrを5%以上、鉄族金属をCrとの合計
で20%以下含有するZn系めっき層、第2層にクロメ
ート皮膜及び第3層に有機皮膜を設けたことを特徴とす
る成形性に優れた表面処理鋼板。 - 【請求項2】Cu:0.05〜0.35%、 B :0.0001〜0.0010% を含有することを特徴とする請求項1記載の成形性に優
れた表面処理鋼板。 - 【請求項3】Cu:0.05〜0.35%、 B :0.0001〜0.0010%、 Ni:0.03〜0.25% を含有することを特徴とする請求項1記載の成形性に優
れた表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3229037A JP2532181B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 成形性に優れた表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3229037A JP2532181B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 成形性に優れた表面処理鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565676A true JPH0565676A (ja) | 1993-03-19 |
JP2532181B2 JP2532181B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=16885758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3229037A Expired - Fee Related JP2532181B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 成形性に優れた表面処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532181B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000032843A1 (en) * | 1998-12-01 | 2000-06-08 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Surface-treated steel sheet for fuel tanks and method of fabricating same |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP3229037A patent/JP2532181B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000032843A1 (en) * | 1998-12-01 | 2000-06-08 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Surface-treated steel sheet for fuel tanks and method of fabricating same |
US6387538B1 (en) | 1998-12-01 | 2002-05-14 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Surface-treated steel sheet for fuel tanks and method of fabricating same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2532181B2 (ja) | 1996-09-11 |
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