JPH0565552A - 電気炉ダストの処理装置 - Google Patents

電気炉ダストの処理装置

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JPH0565552A
JPH0565552A JP25049391A JP25049391A JPH0565552A JP H0565552 A JPH0565552 A JP H0565552A JP 25049391 A JP25049391 A JP 25049391A JP 25049391 A JP25049391 A JP 25049391A JP H0565552 A JPH0565552 A JP H0565552A
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幸彦 浅川
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達郎 有山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気炉ダストを完全に溶融して、揮発重金属
と溶融残渣とに完全に分離する、電気炉ダストの処理装
置を提供する。 【構成】 竪型反応炉1の壁面に、その噴射方向が、竪
型反応炉1の中心を外して、且つ、竪型反応炉1の水平
横断面に対し下向きの角度で複数のバーナーノズル14を
取り付け、バーナーノズル14から、燃料、空気、酸素お
よび電気炉ダストを竪型反応炉1内に吹き込んで竪型反
応炉1内に還元性燃焼ガスの旋回流を生じさせ、生じさ
せた旋回流中で電気炉ダストを加熱して反応して電気炉
ダストを揮発重金属と溶融残渣とに分離し、分離した揮
発重金属を揮発重金属排出口13より排出し、そして、分
離した溶融残渣を溶融残渣排出口16より排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、重金属を含有してい
る電気炉ダストから、亜鉛、鉛等の重金属を分離するた
めの電気炉ダストの処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気炉からは、通常、粗鋼の1から1.5
wt.%の量の電気炉ダストが発生する。電気炉から排出さ
れる電気炉ダストは、大気汚染を防止するために、集塵
機によって補集されている。電気炉ダスト中の主な含有
物と、その含有量の1例を第1表に示す。電気炉ダスト
は、表1に示すように、数種類の重金属を含有している
ので、電気炉ダストをこのまま埋め立て地に投棄する
と、上記重金属が地中に溶出する。従って、電気炉ダス
トから重金属を分離する必要がある。
【0003】
【表1】
【0004】電気炉ダストから重金属を分離し、回収す
るための処理方法が、特公昭60-28,894 号( 以下、「先
行技術1」という) に開示されている。先行技術1の方
法は、還元剤を内装した電気炉ダストペレットを、バブ
リングガスと共に溶融スラグに吹き込み、揮発した亜鉛
および鉛主体の酸化物を回収して有害残留分をスラグ中
に固定化することからなっている。この方法は、事前
に、電気炉ダストから、還元剤を内装した電気炉ダスト
ペレットを製造する必要があり、コストがかかる問題が
ある。
【0005】上述したように、事前に電気炉ダストペレ
ットを製造するような処理を行わないで、電気炉ダスト
から重金属を分離し、回収するための方法が、特公昭57
-10,170号( 以下、「先行技術2」という) および米国
特許第4,606,760 号 (以下、「先行技術3」という) に
開示されている。
【0006】先行技術2は、ロータリーキルン式溶融炉
を使用するもので、主に、電気炉ダスト中の亜鉛を鉄酸
化物から還元により分離し、回収するものである。しか
しながら、電気炉ダストは、ロータリーキルン内で還元
剤と共に徐々に加熱されるので、電気炉ダストが半溶融
したときに半溶融状態の電気炉ダストがロータリーキル
ン内壁に付着し、これが操業上の障害となっていた。ま
た、この付着した半溶融状態の電気炉ダストは、完全に
溶融しないことから、有害な亜鉛、鉛等の重金属が完全
に揮発せず電気炉ダスト中に残っている。
【0007】先行技術3は、プラズマの高熱を供給熱源
として使用し、このプラズマにより電気炉ダストを完全
に溶融して、電気炉ダスト中に含有される重金属を高効
率で揮発して分離し、回収する装置である。この装置
は、電気炉ダストを完全溶融することができる。しかし
ながら、プラズマを発生させるには、多大な電力が必要
である。さらに、プラズマ発生用のトーチが装置の炉内
にあるために、飛散した電気炉ダストがトーチに付着し
てプラズマの発生を妨げることがあり、繁茂にトーチの
手入れをする必要がある。
【0008】このようなことから、簡易な設備で、電気
炉ダストを完全に溶融して電気炉ダストに含有される重
金属を分離し、そして、回収するための装置が、米国特
許第4,654,077 号( 以下、「先行技術4」という) およ
び米国特許第4,732,368 号 (以下、「先行技術5」とい
う) に開示されている。
【0009】以下に、先行技術4および5に開示されて
いる、電気炉ダストに含有される重金属を分離し、回収
するための処理装置について説明する。図7は、従来の
電気炉ダストの処理装置の1例を示す断面図である。図
7に示すように、水冷2段式竪型反応炉(以下「竪型
炉」という)17、第1段( first stage)18および第2
段( second stage )19からなっている。第1段18の上
部には、上部パイロットバーナー部(upper pilot sect
ion )20があり、ここから第1段18に向けて、石炭、石
油および天然ガスのうちのいずれか1つの燃料が吹き込
まれる。
【0010】第1段18は、主バーナー部(main burners
ection )21でもあり、この場所で、燃焼により2000℃
以上の温度の、一酸化炭素(CO ) 濃度の高い還元性燃焼
ガスが生成する。生成した還元性燃焼ガスは、第2段19
に向かって流れる。還元性燃焼ガスが下方に向かって流
れるときに、ガス導入部(gas injection section )22
と原料供給部(feed section)23との接合部分で、還元
性燃焼ガスの一部は旋回流となる。旋回流となる理由
は、原料供給部23の内径が、ガス導入部22の内径よりも
大きいために、還元性燃焼ガスが下方に向けて流れると
きにこの接合部分で拡散し、拡散した還元性燃焼ガスの
一部が旋回流となるためである。
【0011】この還元性燃焼ガスの旋回流に、複数パイ
プ(two or more pipes )24より電気炉ダストを吹き込
むと、電気炉ダストは、還元性燃焼ガスの旋回流中に0.
1 から0.5 秒の範囲内の時間滞留する。電気炉ダスト
は、滞留する間に、1500から1700℃の還元性燃焼ガスに
よって加熱され、これにより電気炉ダスト中に含有され
る重金属が還元され、揮発する。揮発した重金属は、溶
融残渣と共に、中空円筒部(hollow cylindrical secti
on)25を下降し、重金属および溶融残渣は、排出口(ou
tlet)26より同時に排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
ている先行技術4および5の装置には、下記の問題があ
る。即ち、下降する還元性燃焼ガスは、竪型炉内周縁部
の壁側だけが旋回流になり、中心部は旋回流にならずに
そのまま下降し、電気炉ダストとも反応せず、熱を下に
逃がしてしまう。従って、加熱に使用される還元性燃焼
ガスの利用率が悪い。また、還元性燃焼ガスの熱効率も
悪い。また、生成する旋回流は、竪型炉内で一様でな
く、局所で強弱が生じ、特に旋回流の大きさ、ガスの流
れの速さおよび大きさが一定しておらず、均一で完全な
旋回流を生成させることが困難である。そのため、電気
炉ダストの竪型炉内における滞留時間も場所によって差
があり、滞留時間が短い場合には、電気炉ダストが完全
溶融されず、揮発重金属と溶融残渣とに完全に分離でき
ない。更に、先行技術4および5は、電気炉ダストを揮
発重金属と溶融残渣とに分離した後、両者を同時に回収
するために、竪型炉の下部の長さが長くなり、装置が大
型となる。また、揮発重金属と溶融残渣とが同時に竪型
炉の下部内を下降するので、この間に溶融残渣が飛散し
たり、分離した揮発重金属が溶融残渣に付着することが
ある。
【0013】従ってこの発明の目的は、竪型炉内に強制
的に還元性燃焼ガスの旋回流を生じさせ、電気炉ダスト
の還元性燃焼ガスの旋回流中での滞留時間を十分確保す
ると共に、電気炉ダストを完全に溶融して、揮発重金属
と溶融残渣とに完全に分離することができる、電気炉ダ
ストの処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、円型の水平
横断面を有する竪型反応炉と、前記竪型反応炉の壁面
に、その噴射方向が、前記竪型反応炉の中心を外して、
且つ、前記竪型反応炉の水平横断面に対し下向きの角度
で、または、前記竪型反応炉の水平横断面に対して平行
に取り付けられた、燃料、空気、酸素および重金属を含
有する電気炉ダストを前記竪型反応炉内に吹き込むため
の複数のバーナーノズルと、前記竪型反応炉の上部に設
けられた、揮発重金属を排出するための揮発重金属排出
口と、前記竪型反応炉の下部に設けられた、溶融残渣を
排出するための溶融残渣排出口とからなり、前記複数の
バーナーノズルから、燃料、空気、酸素および電気炉ダ
ストを前記竪型反応炉内に吹き込んで前記竪型反応炉内
に還元性燃焼ガスの旋回流を生じさせ、前記旋回流中で
前記電気炉ダストを加熱して反応して前記電気炉ダスト
を揮発重金属と溶融残渣とに分離し、分離した前記揮発
重金属を前記揮発重金属排出口より排出し、そして、分
離した前記溶融残渣を前記溶融残渣排出口より排出する
ことに特徴を有するものである。
【0015】次に、この発明を図面を参照しながら説明
する。図1は、この発明の第1実施態様を示す斜視図、
図2は垂直縦断面図である。竪型反応炉(以下、「竪型
炉」という)1は、炉上部2、炉本体3、炉下部4およ
び残渣受け5によって構成されている。炉上部2と炉本
体3、上下に分割された炉本体3の上部3aと下部3b、炉
本体3と炉下部4、および炉下部4と残渣受け5は、そ
れぞれ接続部に設けられたフランジ6によって接続され
ている。竪型炉1の炉殻9の内側全体には、断熱キャス
タ8が張りつけられている。断熱キャスタ8の内側全体
には、耐火キャスタ7が張りつけられている。耐火キャ
スタ7によって、竪型炉1の内部は密閉されている。耐
火キャスタ7および断熱キャスタ8は、炉殻9によって
保護されている。
【0016】炉本体3は、円形の水平横断面を有する円
筒型形状を有している。炉本体3の内径は1m、高さは2.
4mである。炉本体3の断熱キャスタ7内には、水冷管10
が埋め込まれている。炉本体3の上方にある炉上部2に
は、緊急時用の緊急放散弁11と、内部観察用の覗き窓12
が設けられている。炉上部2には、揮発重金属を排出す
るための揮発重金属排出口13が設けられている。炉本体
3と炉上部2との接合部、および、炉下部4と残渣受け
5との接合部の内径は、0.5mである。重金属排出口13の
内径は、0.35m である。炉下部4は下方に向けて水平横
断面積が漸次小さくなっている。残渣受け5の下部に
は、溶融した残渣の排出口16が設けられている。
【0017】図3は、バーナーノズルの取り付け位置を
示す水平横断面図である。バーナーノズル14は、図3に
示すように、炉本体3の上部3aに、竪型炉1の中心を外
して、炉本体3の接線方向に取り付けられている。この
実施態様においては、炉本体3の上部3aに、上段の4本
のバーナーノズル14a が取り付けられ、そして、4本の
バーナーノズル14a の下方に、下段の4本のバーナーノ
ズル14b が取り付けられている。従って、竪型炉1は、
炉本体3の上部3aの上下の2箇所に、それぞれ4本のバ
ーナーノズル14aおよび14b を合計で8本有している。
バーナーノズル14a および14b は、竪型炉1の水平横断
面に対して下向きに30度の角度で取り付けられている。
従って、バーナーノズル14a および14b の噴射方向は、
竪型炉1の中心を外して、且つ、竪型炉1の水平横断面
に対し30度下向きとなっている。ただし、この角度 (図
2中に示すθ) が0度になるように、バーナーノズル14
を竪型炉1の水平横断面に対し平行に取り付けてもよ
い。バーナーノズル14内には、バーナー15が取り付けら
れている。
【0018】図4はバーナーノズルおよびバーナーを示
す断面図、図5はバーナーを示す断面図である。バーナ
ー15は、微粉石炭、石油および天然ガスなどをその燃料
として使用する。図5において、15a はバーナー内筒、
15b はバーナー外筒である。液化天然ガス(LPG) 等の炭
化水素含有ガスを、天然ガスとして使用する。これらの
燃料を、酸素富化した空気によってバーナー15からバー
ナーノズル14内に吹き込み、これらの燃料を酸素富化し
た空気と共にバーナノズル14内で燃焼させて、一酸化炭
素(CO)濃度の高い還元性燃焼ガスを生成させる。電気炉
ダストは、酸素富化した空気によって、燃料が燃焼して
バーナーノズル14内で生成した還元性燃焼ガスの中に向
けてバーナー15から吹き込めるようになっている。かく
して、バーナーノズル14から、燃料および酸素富化した
空気の還元性燃焼ガスおよび電気炉ダストが竪型炉1内
に吹き込まれる。酸素富化した空気の代わりに、酸素富
化した窒素(N2 ) を使用することができる。
【0019】図6は、この発明の第2実施態様を示す斜
視図である。図6は炉本体の上部のみを示す。図6に示
すように、第2実施態様の装置は、炉本体3の上部3aの
上段の内径が、下段の内径よりも小さくなっており、上
段と下段との間は、水平横断面積が上方に向けて漸次小
さくなっており、そして、上段にバーナーノズル14aが
取り付けられ、下段にバーナーノズル14b が、それぞれ
4本づつ取り付けられていることが、第1実施態様と相
違する。
【0020】
【作用】竪型炉1に上述の如くバーナーノズル14を取り
付けることにより、バーナーノズル14から竪型炉1内に
向けて噴射された電気炉ダストおよび還元性燃焼ガス
は、竪型炉1内の周縁部で一様で完全な下向きの旋回流
となる。この旋回流は、竪型炉1の下方へ向かうほど、
その下向きの速度が減少する。そして、ある位置まで下
降すると、今度は、その速度の向きは上向きとなる。更
に、上向きとなった旋回流は、次いで、竪型炉1の中心
部を通り、竪型炉1の上部へ向かって上昇していく。こ
の下向きの旋回流は一様で完全なので、還元性燃焼ガス
と共に吹き込んだ電気炉ダストは、旋回流中に均一に長
時間滞留する。そして、電気炉ダストは旋回流中に滞留
している間に加熱され、完全に溶融して、揮発重金属と
溶融残渣とに完全に分離する。このようにして、揮発重
金属と完全に分離した溶融残渣は、旋回流により竪型炉
1内の壁面に強い圧力で付着させられるので、溶融残渣
は竪型炉1の内部で飛散しない。また、竪型炉1内の壁
面に付着した溶融残渣は、液状なので、竪型炉1内の壁
面を自然に落下して行き、残渣排出口16から排出する。
【0021】一方、溶融残渣と完全に分離した気体状の
揮発重金属は、竪型炉1の中心部を上方へ向かって上昇
する還元性燃焼ガスと共に上昇し、竪型炉1の上部に設
けられた重金属排出口13から排出する。このため、揮発
重金属は、竪型炉1内の壁面に付着した溶融残渣とは接
触しないので、揮発重金属は、溶融残渣を飛散させた
り、溶融残渣に付着したりしない。
【0022】
【実施例】次に、この発明を実施例によって説明する。
第1実施態様の図1から図5に示す装置を使用して、電
気炉ダストの処理を行い、電気炉ダストから重金属を分
離し、この発明の残渣の供試体(以下、「本発明供試
体」という)を調製した。上段のバーナーノズル14a を
燃焼用として使用し、下段のバーナーノズル14b を助燃
用として使用した。即ち、上段のバーナーノズル14a か
ら、燃料、電気炉ダストおよび酸素富化した空気を竪型
炉1内に吹き込み、下段のバーナーノズル14b からは、
酸素富化した空気のみを吹き込んだ。微粉石炭を燃料と
して使用した。使用した微粉石炭の成分を表2に示す。
さらに、燃料、電気炉ダストおよび酸素富化した空気の
供給量、および、処理量等の処理条件を表3に示す。そ
して、調製した本発明供試体の化学成分組成を調べ、亜
鉛(Zn)、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、トータル鉄(T.Fe)、
アルミナ( Al2 O 3 )、シリカ(SiO2 ) およびクロム(C
r)の含有量を、表4に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】比較のため、先行技術2に示したロータリ
ーキルン式溶融炉を使用した方法によって、電気炉ダス
トを処理し、残渣の供試体(以下、「比較用供試体」を
調製した。そして、調製した比較用供試体の化学成分組
成を調べ、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、トータ
ル鉄(T.Fe)、アルミナ( Al2 O 3 ) 、シリカ(SiO2 )お
よびクロム(Cr)の含有量を、表4に併せて示す。
【0027】表4に示すように、比較用供試体は、残渣
が完全に溶融していないため、亜鉛および鉛が多量に残
留していた。
【0028】これに対して、この発明の装置によって調
製された本発明供試体は、亜鉛および鉛の含有量が、比
較用供試体よりも極めて少なかった。
【0029】さらに、比較のため、上述のようにして調
製された本発明供試体および比較用供試体、および、未
処理の電気炉ダストの3つに対して溶出試験を行い、含
有物質の溶出量を調べた。そして、調べた、亜鉛(Zn)、
鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、銅(Cu)、フッ素(F) およびト
ータル水銀(T.Hg)の溶出量を表5に示す。試験方法は、
溶出液調整を、米国 EPA ( ENVIRONMENTAL PROTECTION
AGENCY=エンビロンメンタル プロテクション エイジ
ェンシー) 方式で規定されている方法に従って行った。
また、分析方法は、 JIS K 0102 環境庁告示第13号、第
43号および第59号の規定に従って行った。表5におい
て、数値は、液相1リットルあたりに溶出した含有物質
の量 (mg/l) を示す。表5において、NDは、定量限界値
以下であることを示す。また、表5には記載されていな
いが、クロム(Cr)およびヒ素(As)の溶出量は、本発明供
試体、比較用供試体および未処理の電気炉ダストのいず
れも定量限界値以下であった。
【0030】
【表5】
【0031】表5に示すように、 未処理の電気炉ダス
トは、亜鉛、鉛、カドミウム、銅、水銀およびフッ素等
の物質が液相に溶出した。従って、電気炉ダストをその
まま投棄することは、非常に危険なことがわかる。
【0032】比較用供試体からは、本発明供試体の約18
0 倍の亜鉛が溶出した。
【0033】これに対して、本発明供試体は、亜鉛、
鉛、カドミウム、銅、水銀の溶出量が、いずれも少なか
った(定量限界値以下)。また、フッ素の溶出量も、比
較用供試体よりも少なかった。このことから、この発明
の装置によって電気炉ダストを完全に溶融することが、
重金属の分離にいかに大きな効果があるかがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、竪型反応炉に還元性燃焼ガスの一様で完全な旋回流
が生じるようにバーナーノズルを取り付けるために、電
気炉ダストを完全に溶融して揮発重金属と溶融残渣とに
完全に分離することができ、分離した溶融残渣は重金属
含有量が微量で投棄可能であり、装置の小型化が図れる
ため場所もとらず、例えば装置の始動・停止が容易とな
る等操作に柔軟性が生じるのでコストの低減化を図るこ
とができる、電気炉ダストの処理装置を得ることがで
き、かくして、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施態様を示す斜視図
【図2】この発明の第1実施態様を示す垂直縦断面図
【図3】バーナーノズルの取り付け位置を示す水平横断
面図
【図4】バーナーノズルおよびバーナーを示す断面図
【図5】バーナーを示す断面図
【図6】この発明の第2実施態様を示す斜視図
【図7】従来の電気炉ダストの処理装置の1例を示す断
面図
【符号の説明】
1 竪型反応炉 2 炉上部 3 炉本体 3a 炉本体上部 3b 炉本体下部 4 炉下部 5 残渣受け 6 フランジ 7 耐火キャスタ 8 断熱キャスタ 9 炉殻 10 水冷管 11 緊急放散弁 12 覗き窓 13 重金属排出口 14、14a 、14b バーナーノズル 15 バーナー 15a バーナー内筒 15b バーナー外筒 16 残渣排出口 17 水冷2段式竪型反応炉 18 第1段 19 第2段 20 上部パイロットバーナー部 21 主バーナー部 22 ガス導入部 23 原料供給部 24 複数パイプ 25 中空円筒部 26 排出口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円型の水平横断面を有する竪型反応炉
    と、前記竪型反応炉の壁面に、その噴射方向が、前記竪
    型反応炉の中心を外して、且つ、前記竪型反応炉の水平
    横断面に対し下向きの角度で取り付けられた、燃料、空
    気、酸素および、重金属を含有する電気炉ダストを前記
    竪型反応炉内に吹き込むための複数のバーナーノズル
    と、前記竪型反応炉の上部に設けられた、揮発重金属を
    排出するための揮発重金属排出口と、前記竪型反応炉の
    下部に設けられた、溶融残渣を排出するための溶融残渣
    排出口とからなり、前記複数のバーナーノズルから、燃
    料、空気、酸素および電気炉ダストを前記竪型反応炉内
    に吹き込んで前記竪型反応炉内に還元性燃焼ガスの旋回
    流を生じさせ、前記旋回流中で前記電気炉ダストを加熱
    して反応して前記電気炉ダストを揮発重金属と溶融残渣
    とに分離し、分離した前記揮発重金属を前記揮発重金属
    排出口より排出し、そして、分離した前記溶融残渣を前
    記溶融残渣排出口より排出することを特徴とする電気炉
    ダストの処理装置。
  2. 【請求項2】 前記バーナーノズルは、前記竪型反応炉
    の水平横断面に対して平行に取り付けられている請求項
    1記載の電気炉ダストの処理装置。
  3. 【請求項3】 前記バーナーノズルは、前記竪型反応炉
    の接線方向に取り付けられている請求項1または2記載
    の電気炉ダストの処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4912807A (ja) * 1972-03-28 1974-02-04

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JPS4912807A (ja) * 1972-03-28 1974-02-04

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