JPH0565054A - ワイパ制御装置 - Google Patents

ワイパ制御装置

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JPH0565054A
JPH0565054A JP3229137A JP22913791A JPH0565054A JP H0565054 A JPH0565054 A JP H0565054A JP 3229137 A JP3229137 A JP 3229137A JP 22913791 A JP22913791 A JP 22913791A JP H0565054 A JPH0565054 A JP H0565054A
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極小雨時における応答性を改善し、運転者の
感覚に一致した最適な払拭間隔でワイパブレードを駆動
する。 【構成】 雨滴センサ4からの出力パルスのパルス幅
と、パルス個数とをそれぞれ個別に積算し、これらの積
算値M1,M2のいずれか一方が、個別に設けられてい
る閾値RP,RN以上となった時点と、ワイパブレード
の前回の払拭動作終了後から予め定める間欠時間WOT
が経過した時点とのいずれか早い方の時点で、ワイパブ
レードを駆動する。これによって、霧雨や先行車の跳上
げた雨滴などの極小径の雨滴に対して、前記パルス幅の
積算値M1が閾値RP未満であっても、パルス数の積算
値M2が閾値RN以上となって払拭動作を行わせること
ができる。したがって、前記極小雨時においても、運転
者の感覚に一致した最適な払拭間隔でワイパブレードを
駆動し、良好な前方視界を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車載用として好適に実
施され、降雨状態に適した払拭間隔でワイパブレードを
駆動するワイパ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】雨滴センサの出力に基づいてワイパ動作
を制御する、いわゆるオートワイパ制御装置は、典型的
な従来技術では、雨滴センサの出力を積算し、その積算
値が予め定める閾値以上となると、ワイパブレードの払
拭動作を開始させるように構成されている。
【0003】すなわち、圧電式や光学式の雨滴センサ
は、到来した雨滴の雨滴径に対応した波高値およびパル
ス幅を有する出力を導出する。この雨滴センサからの出
力は、波形整形回路によって予め定めるレベルでレベル
弁別されて矩形波パルスに整形された後、マイクロコン
ピュータなどで実現され、ワイパ動作を制御するための
処理回路に読込まれる。前記処理回路は、読込んだ雨滴
パルスのパルス幅を積算してゆき、この積算値が予め定
める閾値以上となった時点で前記払拭動作を開始させ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
通常の降雨状態では運転者の感覚に一致した払拭間隔で
払拭動作を行わせることができるけれども、極小雨時に
は払拭動作が遅れるという欠点があった。すなわち、霧
雨や先行車の跳上げなどによる極小径の雨滴が到来する
ときには、前記積算値は、なかなか前記閾値以上となる
ことなく、したがって前方視界が悪化しているにもかか
わらず、いつまでたっても払拭動作が行われない。この
ため運転者に不快感を与えてしまう。また、運転に支障
をきたすようになったときには、運転者は、オート状態
を解除して、手動操作によってLO動作やHI動作に切
換えて払拭動作を行わさなければならず、操作が煩雑に
なってしまう。
【0005】本発明の目的は、極小雨時における応答性
を改善することができるワイパ制御装置を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、降雨状態を検
出する雨滴センサと、被払拭面上に付着した雨滴を除去
するワイパブレードを、前記被払拭面上で往復変位駆動
する駆動手段と、前記雨滴センサからの出力パルスのパ
ルス幅を積算するとともに、前記出力パルスのパルス数
を積算し、前記パルス幅の積算値とパルス数の積算値と
の少なくともいずれか一方が前記各積算値毎の予め定め
る閾値以上になった時点と、ワイパブレードの前回の払
拭動作終了後から予め定める間欠時間が経過した時点と
のいずれか早い方の時点で、前記駆動手段にワイパブレ
ードを駆動すべきことを表す駆動信号を出力する制御手
段とを含むことを特徴とするワイパ制御装置である。
【0007】また本発明の前記制御手段は、前記各積算
値のいずれか一方が閾値以上になるまでの時間と、前記
間欠時間が経過した時点の積算値と、前記出力パルスの
パルスの頻度との少なくともいずれか1つに基づいて、
前記間欠時間を更新してゆくことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、圧電式や光学式の雨滴センサ
からは、降雨状態に対応した出力パルスが導出される。
マイクロコンピュータなどで実現される制御装置は、前
記出力パルスを読込み、そのパルス幅とパルス数とをそ
れぞれ積算する。こうして求められた各積算値毎に予め
閾値が設定されており、前記制御手段は、各積算値のい
ずれかが対応する閾値以上になった時点と、ワイパブレ
ードが前回の払拭動作を終了してから予め定める間欠時
間が経過した時点とのいずれか早い方の時点で、モータ
などによって実現される駆動手段に駆動信号を出力す
る。前記駆動手段は駆動信号に応答してワイパブレード
をフロントガラスなどの被払拭面上で往復変位駆動す
る。
【0009】したがって、通常の降雨状態では、パルス
幅の積算値がパルス数の積算値よりも早く閾値以上とな
り、これに対して霧雨や跳上げられた雨滴などの極小径
の雨滴に対しては、パルス幅の積算値が極僅かずつしか
上昇しなくとも、パルス数の積算値の上昇によって払拭
動作が行われる。こうして極小雨時における応答性を向
上することができる。
【0010】なお、前記間欠時間は、前回の払拭動作後
に設定された間欠時間以内で、前記各積算値が対応する
閾値以上となったときには、その閾値以上となるまでの
時間に対応して、たとえば前記間欠時間の80%以内で
閾値以上となったときには次回の間欠時間は短く更新さ
れる。また前記間欠時間が経過した時点で各積算値が閾
値未満であるときには、その時点での積算値に基づい
て、たとえば積算値が閾値の1/2未満であるときには
前記間欠時間は長くなるように更新される。前記出力パ
ルスのパルスの頻度に基づいて、たとえば0.5sec
内に3個以上のパルスが到来したときには前記間欠時間
を短く更新するようにしてもよい。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のワイパ制御装置
1の電気的構成を示すブロック図である。このワイパ制
御装置1は、車載用として用いられ、オートワイパスイ
ッチ2を導通することによって、制御回路3が雨滴セン
サ4からの出力に応答して、駆動手段であるワイパモー
タ5を駆動制御し、図示しないワイパブレードをフロン
トガラス上で往復変位させて払拭動作を行わせる、いわ
ゆるオートワイパ制御装置である。
【0012】前記雨滴センサ4は、たとえば一対の発光
素子4aと受光素子4bとを備え、これらの受発光素子
4b,4aによって形成される光経路4cを雨滴が通過
することによる受光レベルの変化に基づいて、降雨量を
検出する光学式の雨滴センサである。
【0013】すなわち発光ダイオードなどで実現される
発光素子4aは、駆動回路4dによって図2(1)で示
されるように、たとえば100KHzの高周波で点滅駆
動される。したがって、発光素子4aと、フォトダイオ
ードなどで実現される受光素子4bとの間の光経路4c
を雨滴が通過すると、受光素子4bからの出力は、図2
(2)において参照符p1,p2で示されるように、振
幅変調されて導出される。
【0014】受光素子4bからの出力は、同調回路4e
で、前記駆動回路4dの発振周波数である100KHz
前後の帯域が濾波された後、検波回路4fに入力され
る。検波回路4fは、入力信号を図2(3)で示される
ように、包絡線検波し、雨滴径に対応したピーク値出力
をパルス伸長回路4gに与える。
【0015】パルス伸長回路4gは、入力信号を図2
(4)で示されるようにピーク値に対応したパルス長に
伸長して出力する。前記パルス伸長回路4gからの出力
は、前記制御回路3に入力され、波形整形回路11で図
2(5)で示されるように矩形波パルスに整形された
後、マイクロコンピュータなどで実現される処理回路1
2に入力される。また、前記オートワイパスイッチ2の
出力は、波形整形回路13で、いわゆるチャタリングな
どの雑音成分が除去された後、前記処理回路12に入力
される。
【0016】前記処理回路12をはじめ、この制御回路
3内の各回路へは、電源ラインL2から定電圧回路29
を介して、バッテリ23からの電力が供給される。処理
回路12は、定電圧回路29から電力が供給されてお
り、かつオートワイパスイッチ2が導通されているとき
には、図2(5)で示される前記雨滴センサ4からの出
力パルスのパルス幅およびパルス数をそれぞれ積算し、
その積算値M1,M2がそれぞれ予め定める閾値RP,
RN以上となった時点と、ワイパブレードの前回の払拭
動作終了後から予め定める間欠時間WOTを経過した時
点とのいずれか早い方の時点で、ワイパモータ5を駆動
する。
【0017】前記間欠時間WOTは、表1で示されるよ
うに、たとえば7つのステップに選択可能である。した
がって、第1ステップに選択されたときには、ワイパモ
ータ5は高速の連続動作状態とされ、第2ステップに選
択されたときには低速の連続動作状態とされ、第3ステ
ップに選択されたときには1.5秒の間欠動作状態とさ
れ、以下、第4ステップで3秒、第5ステップで6秒、
第6ステップで12秒、最長の第7ステップで24秒の
間欠動作状態とされる。
【0018】
【表1】
【0019】前記各ステップは、前記積算値M1,M2
がそれぞれ閾値RP,RN以上となったときには、前回
のワイパブレードの払拭動作終了後から、その積算値M
1,M2が閾値RP,RN以上になるまでの時間WCT
に基づいて設定される。また、前記間欠時間WOTが経
過しても、両積算値M1,M2が閾値RP,RN未満で
あるときには、前記間欠時間WOT経過時点での積算値
M1,M2に基づいて、前記ステップは設定される。
【0020】すなわち、たとえば間欠時間WOTの80
%である時間WUP以内で、前記積算値M1,M2がそ
れぞれ閾値RP,RN以上となると、前記間欠時間WO
Tのステップは1段階だけ短く設定され、間欠時間は短
く変更される。これに対して、前記間欠時間WOTが経
過した時点で、前記積算値M1が閾値RPの1/2であ
る値MDNに満たないときには、間欠時間WOTのステ
ップを1段階だけ長く変更する。このようなステップ変
更の閾値は、図3で示される。上述のような間欠時間W
OTの更新動作と、前記雨滴センサ4の出力の積算動作
とを行うことによって、オートワイパ制御が実現され
る。
【0021】処理回路12は、ワイパモータ5を低速駆
動するときには、出力端子P2からラインL3に駆動信
号を出力する。この駆動信号は、抵抗R3とバイアス用
の抵抗R4とを介して、トランジスタTr2のベースに
与えられる。トランジスタTr2のエミッタは接地さ
れ、コレクタはリレー26のリレーコイル27を介して
前記電源ラインL2に接続される。
【0022】一方、前記リレー26のリレースイッチ2
8は2つの個別接点28a,28bを備えており、一方
の個別接点28bは前記電源ラインL2に接続され、他
方の個別接点28aはラインL4を介してカムスイッチ
30の共通接点30cに接続されている。また、リレー
21のリレースイッチ24の共通接点24cはリレース
イッチ28の共通接点28cと接続され、個別接点24
aはワイパモータ5の低速用電源入力端子5aに接続さ
れている。
【0023】処理回路12はまた、ワイパモータ5を高
速で連続駆動するときには、出力端子P1,P2からラ
インL1,L3に駆動信号を出力する。ラインL1の駆
動信号は抵抗R1,R2を介してトランジスタTr1の
ベースに入力され、またラインL3の駆動信号は前記抵
抗R3,R4を介してトランジスタTr2のベースに入
力される。
【0024】前記トランジスタTr1のエミッタは接地
されており、コレクタはリレー21のリレーコイル22
を介して前記電源ラインL2に接続されている。リレー
21のリレースイッチ24の一方の個別接点24bは、
ワイパモータ5の高速用電源入力端子5bに接続されて
いる。
【0025】前記ワイパモータ5に関連して、カムスイ
ッチ30が設けられており、このカムスイッチ30は前
記ワイパブレードが初期位置にある状態では個別接点3
0aに導通しており、ワイパモータ5が起動されてワイ
パブレードが払拭動作を開始し、前記初期位置から離れ
た時点で個別接点30bに導通し、ワイパブレードが払
拭動作を終了して再び前記初期位置に復帰した時点で個
別接点30aに導通する。
【0026】個別接点30aは、ワイパモータ5の接地
端子5cとともに接地されており、個別接点30bは、
前記電源ラインL2に接続されている。また共通接点3
0cは、ラインL4を介して前記リレースイッチ28の
個別接点28aに接続されるとともに、この共通接点3
0cの電位は、ラインL5から信号処理回路31を介し
て、前記処理回路12で検出されている。処理回路12
は、検出された前記共通接点30cの電位から、ワイパ
ブレードが払拭動作中であるか否かを判定する。
【0027】したがって処理回路12は、ワイパモータ
5を低速で駆動するときには、出力端子P2から前記ラ
インL3に駆動信号を出力する。これによってトランジ
スタTr2が導通し、リレーコイル27が励磁されてリ
レースイッチ28の接点28b,28c間が導通する。
したがって、前記電源ラインL2を介するバッテリ23
からの電力は、これらの接点28b,28cからリレー
スイッチ24の接点24c,24aを介して、ワイパモ
ータ5の低速用電源入力端子5aに供給される。
【0028】こうしてワイパモータ5が起動されてカム
スイッチ30が個別接点30aから個別接点30bに切
換わり、その後ワイパブレードが初期位置に復帰する
と、カムスイッチ30が個別接点30bから再び個別接
点30aに切換わり、処理回路12は前記駆動信号の出
力を停止する。これによって、ワイパモータ5の低速用
電源入力端子5aには、接点30a,30c、リレース
イッチ28の接点28a,28c、およびリレースイッ
チ24の接点24c,24bを介してブレーキ電流が流
れ、ワイパモータ5は停止する。
【0029】また処理回路12は、ワイパモータ5を高
速で駆動するときには、出力端子P1,P2から駆動信
号を出力し、これによってトランジスタTr1,Tr2
が導通し、リレーコイル22,27がともに励磁され
て、リレースイッチ24は個別接点24bに導通し、リ
レースイッチ28は個別接点28bに導通する。これに
よって、前記バッテリ23からの電力は、リレースイッ
チ28,24を介して、前記ワイパモータ5の高速用電
源入力端子5bに供給される。
【0030】処理回路12は、カムスイッチ30の出力
電圧レベルから、ワイパブレードが前記初期位置に復帰
したか否かを検出しており、該初期位置に復帰するま
で、出力端子P1,P2から前記駆動信号を導出し続け
る。このようにして、ワイパモータ5を低速と高速とで
駆動することができる。
【0031】また処理回路12内にはカウンタ32,3
3が内蔵されており、カウンタ32は、前記出力端子P
2からの駆動信号の出力が停止された時点で計時動作を
開始し、前記間欠時間WOTの計時を行う。このカウン
タ32は、前記積算値M1,M2がそれぞれ閾値RP,
RN以上となった時点、または前記間欠時間WOTが経
過した時点でリセットされる。またカウンタ33は、雨
滴センサ4からの出力パルス数M2を積算する。
【0032】図4は、本発明の一実施例のオートワイパ
制御動作を説明するためのフローチャートである。オー
トワイパスイッチ2が導通されるとステップn1へ移
り、前記積算値M1,M2の初期化、および間欠時間W
OTの初期値設定などの初期化処理が行われる。
【0033】ステップn2では、雨滴センサ4からの出
力パルス数M2が積算され、パルスが導出されていると
きには、カウンタ33のカウント値が1だけ加算されて
更新される。ステップn3では、前記カウント値が予め
定める閾値RN、たとえば8以上となったか否かが判断
され、そうでないときにはステップn4に移る。
【0034】ステップn4では、前記出力パルスが導出
されているときには、そのパルス幅が積算されて積算値
M1が求められる。ステップn5では、前記積算値M1
が閾値RP、たとえば0.2sec以上となったか否か
が判断され、そうでないときにはステップn6に移る。
【0035】ステップn6では前記カウンタ32のカウ
ント値WCTが1だけ加算されてカウント動作が行わ
れ、ステップn7ではそのカウント値WCTが前記間欠
時間WOT以上となったか否かが判断され、そうでない
ときには前記ステップn2に戻り、そうであるとき、す
なわち時間閾値を経過したときにはステップn8に移
る。
【0036】ステップn8では前記積算値M1が前記閾
値RPの1/2である値MDN未満であるか否かが判断
され、そうであるときにはステップn9に移り、前記間
欠時間WOTのステップは1段階だけ減少されて間欠時
間は長く変更され、そうでないときにはステップn10
に移り、前記間欠時間WOTのステップは保持される。
【0037】前記ステップn5において積算値M1が閾
値RP以上となったとき、すなわちパルス幅閾値を超え
たときにはステップn11に移り、前記カウント値WC
Tが間欠時間WOTの80%である時間WUP以内であ
るか否かが判断され、そうであるときにはステップn1
2で積算値WOTのステップは1段階だけ上昇、すなわ
ち間欠時間は短く変更され、そうでないときには前記ス
テップn10に移って間欠時間WOTのステップは保持
される。また、前記ステップn3においてパルス数の積
算値M2が閾値RN以上となったとき、すなわちパルス
数閾値を超えたときには前記ステップn10に移り、間
欠時間WOTのステップは保持される。
【0038】こうして前記ステップn9,n10,n1
2で間欠時間WOTのステップが選択されるとステップ
n21に移り、その選択されたステップで次回の間欠時
間WOTが設定される。ステップn22では前記積算値
M1,M2および時間WCTのカウント値が零にリセッ
トされる。
【0039】ステップn23では、処理回路12の前記
端子P1,P2から選択的に駆動信号が出力されてワイ
パモータ5が起動される。ステップn24では、カムス
イッチ30の共通接点30cが個別接点30bに切換わ
ったか否か、すなわちワイパブレードが初期位置を離れ
て払拭動作を開始したか否かが判断され、払拭動作を開
始するとステップn25に移る。ステップn25では、
前記カムスイッチ30の共通接点30cが個別接点30
aに切換わったか否か、すなわち前記払拭動作が終了し
たか否かが判断され、払拭動作が終了するとステップn
26に移る。ステップn26では、前記駆動信号の出力
が停止され、ワイパモータ5が停止された後、前記ステ
ップn2に戻る。
【0040】したがって、ステップn2,n3を設けて
いない場合には、霧雨や跳上げられた雨滴などの極小径
の雨滴で前方視界が悪化しても、ステップn4によるパ
ルス幅の積算値M1がステップn5で閾値RP以上とな
ることはなく、したがって間欠時間WOTが経過するた
び毎に、該間欠時間WOTは長くなってゆく。
【0041】これに対して、本発明のようにステップn
2,n3でパルス数積算を行い、その積算値M2が、前
方視界が悪化している状態である閾値RN以上となった
ときには、前記間欠時間WOTのステップを保持して、
ワイパブレードの払拭動作を行わせるので、前述のよう
な極小径の雨滴によって前方視界が悪化した場合にも、
良好な応答性で払拭動作を行わせることができる。これ
によって、運転者は煩雑な操作を行うことなく、オート
ワイパスイッチ2を一旦導通するだけで、極小径の雨滴
に対しても運転者の感覚に一致した最適な払拭間隔でワ
イパ動作を行わせることができ、操作性を向上すること
ができる。
【0042】一方、前記雨滴センサ4は自動車のボンネ
ットやフロントグリルなどの降雨状態を検出すべき領域
であるフロントガラスから離れて配置されており、また
前記光経路4cは前記フロントガラスの面積に比べて極
めて狭く、したがって図5で示すように、このような検
知範囲の狭さに起因した雨滴の読みこぼしが発生する。
【0043】極小雨時において、上述の実施例では、雨
滴パルスが閾値RNである8個以上入力された時点で払
拭動作が行われる。したがって、今、時刻t1,t2,
・・・において参照符q1,q2,・・・で示されるよ
うに雨滴パルスが検出されると、8個目の雨滴パルスq
8が検出された時刻t8においてワイパブレードの払拭
動作が行われる。しかしながらこの図5から明らかなよ
うに、たとえば雨滴パルスq1,q2間の間隔W12、
雨滴パルスq4,q5間の間隔W45および雨滴パルス
q5,q6間の間隔W56に比べて、雨滴パルスq6,
q7間の間隔W67は非常に長く、したがって参照符q
11,q12,・・・で示されるように、前記検知範囲
の狭さに起因した雨滴の読みこぼしが発生しているもの
と考えられる。このため本発明の他の実施例では、予め
定める間隔Waより短い間隔での雨滴パルスが、閾値R
Na、たとえば3個以上検出されたとき、すなわち雨滴
の頻度が高いときには、その3個目の雨滴パルスが検出
された時点で払拭動作を行わせる。
【0044】したがって前記図5においては、雨滴パル
スq1から前記間隔Waよりも短い間隔W12で検出さ
れた雨滴パルスq2が1個目のパルスとなり、同様に、
前記間隔Waよりも短い間隔W45,W56で検出され
たパルスq5,q6がそれぞれ2個目、3個目のパルス
となり、3個目のパルスq6が検出された時刻t6にお
いて払拭動作が行われる。
【0045】図6は上述の図5で示される本発明の他の
実施例のオートワイパ制御動作を説明するためのフロー
チャートであり、前述の図4で示される実施例に類似
し、対応する部分には同一の参照符を付す。この実施例
ではステップn1aにおいて、前記積算値MI,M2お
よびカウント値WCTとともに、後述するフラグF1,
F2およびカウント値M2aが零にリセットされた後、
ステップn31に移る。
【0046】ステップn31では雨滴パルスの発生を表
すフラグF1が1にセットされているか否かが判断さ
れ、そうでないとき、すなわち前回の演算処理時におい
て雨滴パルスが検出されていないときにはステップn3
2に移る。ステップn32では、今回の演算処理タイミ
ングで雨滴パルスが発生しているか否かが判断され、そ
うでないときにはステップn33で前記パルス発生フラ
グF1は零にリセットされた後前記ステップn2に移
り、そうであるときにはステップn34でパルス発生フ
ラグF1が1にセットされた後前記ステップn2に移
る。
【0047】前記ステップn31において、前回の演算
処理タイミングで雨滴パルスが検出されているときには
ステップn35に移り、前回のパルスが検出されてから
前記間隔Wa、たとえば0.5sec以内であるか否か
が判断され、そうでないときにはステップn36で前記
パルス発生フラグF1が零にリセットされた後前記ステ
ップn2に移り、そうであるときにはステップn37に
移る。
【0048】ステップn37では、前回に引続いて今回
も雨滴パルスが発生しているか否かが判断され、そうで
ないときには前記ステップn2に移り、そうであるとき
にはステップn38でパルス発生頻度を表すカウンタの
カウント値M2aが1だけ加算されて更新される。ステ
ップn39では前記ステップn38でのカウント値M2
aが前記閾値RNa以上となったか否かが判断され、そ
うであるときにはステップn40で前記パルス発生フラ
グF1および積算値M2aが零にリセットされた後、前
記ステップn10に移り、間欠時間WOTのステップは
保持される。なお、このステップn40からステップn
12に移り、間欠時間WOTが短く変更されてもよい。
これに対して前記ステップn39で積算値M2aが閾値
RNa未満であるときにはステップn31に戻って時間
Wa経過までカウントが続けられる。
【0049】したがってこの実施例では、雨滴センサ4
の検知範囲の狭さに起因する雨滴の読みこぼし分を補償
して、さらに運転者の感覚に一致した払拭間隔でワイパ
ブレードを駆動することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、雨滴セン
サからの出力パルスを、そのパルス幅とパルス数とでそ
れぞれ積算し、各積算値毎に閾値を設けるので、通常の
降雨状態ではパルス幅の積算値が閾値以上となることに
よって払拭動作が行われ、また霧雨や跳上げられた雨滴
などの極小雨時にはパルス数が前記積算値以上となって
払拭動作が行われる。これによって運転者は、極小雨時
にも、一旦手動操作に切換えるなどの煩雑な作業を行う
ことなく、常に良好な前方視界を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のワイパ制御装置1の電気的
構成を示すブロック図である。
【図2】雨滴センサ4の動作を説明するための波形図で
ある。
【図3】間欠時間WOTのステップ変更の閾値を示す図
である。
【図4】本発明の一実施例のオートワイパ制御動作を説
明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施例の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図6】図5で示されるオートワイパ制御動作を説明す
るためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ワイパ制御装置 2 オートワイパスイッチ 3 制御回路 4 雨滴センサ 5 ワイパモータ 12 処理回路 32,33 カウンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 降雨状態を検出する雨滴センサと、 被払拭面上に付着した雨滴を除去するワイパブレード
    を、前記被払拭面上で往復変位駆動する駆動手段と、 前記雨滴センサからの出力パルスのパルス幅を積算する
    とともに、前記出力パルスのパルス数を積算し、前記パ
    ルス幅の積算値とパルス数の積算値との少なくともいず
    れか一方が前記各積算値毎の予め定める閾値以上になっ
    た時点と、ワイパブレードの前回の払拭動作終了後から
    予め定める間欠時間が経過した時点とのいずれか早い方
    の時点で、前記駆動手段にワイパブレードを駆動すべき
    ことを表す駆動信号を出力する制御手段とを含むことを
    特徴とするワイパ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記各積算値のいずれ
    か一方が閾値以上になるまでの時間と、前記間欠時間が
    経過した時点の積算値と、前記出力パルスのパルスの頻
    度との少なくともいずれか1つに基づいて、前記間欠時
    間を更新してゆくことを特徴とする請求項1記載のワイ
    パ制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5684464A (en) * 1994-05-18 1997-11-04 Vdo Adolf Schindling Ag Process and system for controlling a windshield wiper, particularly for a motor vehicle
WO2008136384A1 (ja) 2007-04-26 2008-11-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 蓄電装置
US8597808B2 (en) 2010-11-08 2013-12-03 Samsung Sdi Co., Ltd. Battery module
US9475464B2 (en) 2009-07-09 2016-10-25 Ford Global Technologies, Llc Sensor system and method for a vehicle
US10158102B2 (en) 2013-08-30 2018-12-18 Gogoro Inc. Portable electrical energy storage device with thermal runaway mitigation

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