JPH0564992A - 透視可能な印刷物およびその製造方法 - Google Patents

透視可能な印刷物およびその製造方法

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JPH0564992A
JPH0564992A JP23009491A JP23009491A JPH0564992A JP H0564992 A JPH0564992 A JP H0564992A JP 23009491 A JP23009491 A JP 23009491A JP 23009491 A JP23009491 A JP 23009491A JP H0564992 A JPH0564992 A JP H0564992A
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JP
Japan
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photosensitive resin
layer
parts
pattern
cured layer
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JP23009491A
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English (en)
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Masanao Kako
正尚 加古
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透視部分が微細であり、画質精度の高い透視
可能な印刷物と、その製造方法を提供する。 【構成】 透明基板上に感光性樹脂を塗布し、所望のフ
ィルターを介して前記感光性樹脂塗布膜を露光し現像し
て複数の微小凹凸部を表面に有する感光性樹脂硬化層を
形成し、その後、前記感光性樹脂硬化層の凸部に絵柄イ
ンキ層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表裏それぞれ異なった
絵柄を有し、かつ、透視可能な印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築用のガラス、車両用のガラス
に貼って、安全性向上、調光、プライバシー保護を目的
としたり、各種のステッカーやディスプレー用として、
透視可能な印刷物が開発されている。
【0003】従来の透視可能な印刷物としては、透明な
樹脂フィルムの片面に隠蔽層、絵柄インキ層が、ドッ
ト、ストライプ等の微細なパターン状に、互いに正確に
重なった状態で印刷されたものがある(特開昭61−9
3503号等)。この透視可能な印刷物では、パターン
上の部分は隠蔽層があるために不透明であり、また、重
ね刷りされた各層はパターン外にはみ出ていない構成と
なっている。このため、裏面(樹脂フィルム側)からは
表面の絵柄が見えることはなく、一方、各パターンの間
隙部分は透明なままであり、この部分を介して透視が可
能となっている。
【0004】また、従来の他の透視可能な印刷物として
は、基材に所望の絵柄を通常の方法で印刷した後、基材
全体に多数の透孔を機械的に設けたものがある(実開平
1−68498号)。この透視可能な印刷物において
も、多数の透孔を介して透視が可能であるとともに、表
面、裏面のそれぞれから異なった絵柄を認識することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
透視可能な印刷物のうち、前者はドット等のパターン状
に正確に重ね刷りする必要があるため、パターンの微細
化には限度があり、このため写真調のような精密な画質
面が得られないという問題があった。また、後者におい
ては、絵柄の画質自体には問題はないが、透孔を機械的
に設けるため透孔の微細化には限度があるとともに、透
孔形成後の絵柄の画質が低下してしまうという問題があ
った。
【0006】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、透視部分が微細であり、画質精度の高
い透視可能な印刷物と、その製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の透視可能な印刷物は、透明基材と、
該透明基材の一方の面に設けられ複数の微小凹凸部を表
面に有する感光性樹脂硬化層と、該感光性樹脂硬化層の
凸部に形成された絵柄インキ層とを備えるような構成と
した。
【0008】また、本発明の製造方法は、透明基板上に
感光性樹脂を塗布し、所望のフィルターを介して前記感
光性樹脂塗布膜を露光し現像して複数の微小凹凸部を表
面に有する感光性樹脂硬化層を形成し、その後、前記感
光性樹脂硬化層の凸部に絵柄インキ層を形成するような
構成とした。
【0009】
【作用】感光性樹脂硬化層の表面に形成された複数の凹
凸部は、露光・現像して写真的に形成されるため、極め
て微小なものであり、この複数の凹凸部のうち凹部を透
視部とし、凸部は絵柄インキ層が形成されて絵柄部とさ
れるため、画質精度が高いものとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の透視可能な印刷物の一例を
示す概略断面図である。図1において透視可能な印刷物
1は、透明基材2と、この透明基材2上に設けられ複数
の微小な凸部4および凹部5を有する感光性樹脂硬化層
3と、感光性樹脂硬化層3の凸部4上に順に積層された
裏側絵柄インキ層6、隠蔽層7、表側絵柄インキ層8と
を備えている。
【0011】透明基材2は、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)樹脂、アクリル樹脂、アセテート樹脂、ポ
リカーボネート樹脂等の透明樹脂、ガラス等の公知の種
々の透明材料を使用することができ、使用目的に応じて
可撓性を有するものとすることができる。また、透明基
材2の厚さは、通常、25〜300μm程度が好ましい
が、使用目的に応じて適宜決定することができる。
【0012】このような透明基材2上に設けられる凸部
4および凹部5を有する感光性樹脂硬化層3は、感光性
樹脂を硬化させて形成するものである。図2〜図4を参
照して透明基材2上への感光性樹脂硬化層3の形成を説
明する。
【0013】まず、図2(a)に示されるように、透明
基材2上に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂塗布膜30
を形成する。使用する感光性樹脂としては、p−ジアゾ
ジフェニルアミンとホルマリンの縮重合体、ポリジアゾ
化合物とポリビニルアルコールの混合物等のジアゾ樹
脂;ポリビニルアジドベンゾエート、ポリビニルアジド
フタレート、あるいはジアジドまたはポリアジド化合物
を感光剤として加えた高分子であって例えば各種の水溶
性、アルカリ溶性、有機溶剤溶性のジアジド感光剤をノ
ボラック、変性フェノール樹脂、スチレンーブタジエン
ゴム、ポリアクリルアミド、アクリルアミドまたはアク
リロニトリルでグラフトしたポリビニルアルコール等の
アジド樹脂;ポリビニルアルコールけい皮酸エステル等
のけい皮酸エステル樹脂;アクリル酸樹脂;ポリアミ
ド;ポリエステル;ポリウレタン等を挙げることができ
る。このような感光性樹脂からなる感光性樹脂塗布膜3
0の厚さは、通常30〜200μm程度が好ましい。
【0014】つぎに、例えば図3に示されるような角形
ドットパターンの遮光部42を備えたネガフィルム41
を上記の感光性樹脂塗布膜30上に重ね、ネガフィルム
41側から紫外線等を照射して感光性樹脂塗布膜30を
露光させ、その後、現像(洗い出し)して感光性樹脂硬
化層3を形成する。図2(b)に示されるように、この
形成された感光性樹脂硬化層3は、ネガフィルム41の
角形ドットパターン遮光部42に対応した角形ドットパ
ターンの凹部5を有し、この凹部5の周囲(露光部分)
に凸部4を有している。このように形成された凹部5は
透視部11となり、また凸部4には上述したように裏側
絵柄インキ層6、隠蔽層7、表側絵柄インキ層8が順に
積層されて印刷部12となる(図4参照)。そして、こ
の凸部4が感光性樹脂硬化層3に占める面積率により透
視可能な印刷物1の透視性と絵柄濃度が決定され、通
常、凸部4(印刷部)の面積率は40〜80%程度の範
囲にあることが好ましい。
【0015】また、上述の例では角形ドットパターンの
凹部5を形成したが、ドットパターンの形状には特に制
限はなく、丸形等いずれの形状であってもよい。そし
て、このようなドットパターンは個々のドットを小さく
して密に配列することが好ましく、例えば角形ドットパ
ターンの例では、一辺の長さが1mm以下、好ましくは
0.2〜0.8mm程度の範囲にあるようにする。
【0016】さらに、上述の例では角形ドットパターン
の凹部5を形成して透視部としたが、逆に、角形ドット
パターンの凸部4を形成して印刷部とし、その周辺部を
凹部5として透視部としてもよい。この場合、角形ドッ
トパターンの各凸部4の間隙部(ピッチ)を1mm以
下、好ましくは0.2〜0.8mm程度の範囲で設定す
るとともに、凸部4(印刷部)の面積率を40〜80%
程度の範囲で設定すればよい。
【0017】感光性樹脂硬化層3の凸部4上に形成され
る裏側絵柄インキ層6は、裏側(透明基材2側)から認
識されるための絵柄であり、公知の印刷手段により形成
することができる。この裏側絵柄インキ層6は、例え
ば、墨−藍−赤−黄の順に、いわゆる裏刷りにより形成
される。
【0018】隠蔽層7は裏側(透明基材2側)から表側
絵柄インキ層8が認識されてしまい、表側から裏側絵柄
インキ層6が認識されてしまって、絵柄が不鮮明になる
のを防止するためのものである。この隠蔽層7として
は、例えば酸化チタン等の白色隠蔽層、銀色隠蔽層、黒
色隠蔽層、金属蒸着層、あるいは、これらの組み合わ
せ、例えば白色隠蔽層/銀色隠蔽層/白色隠蔽層の3
層、白色隠蔽層/黒色隠蔽層/白色隠蔽層の3層、白色
隠蔽層/金属蒸着層/白色隠蔽層の3層等を用いること
ができる。
【0019】隠蔽層7上に形成される表側絵柄インキ層
8は、表側から認識されるための絵柄であり、裏側絵柄
インキ層6と同様に公知の印刷手段により形成すること
ができる。この表側絵柄インキ層8は、例えば、黄−赤
−藍−墨の順に、いわゆる表刷りにより形成される。
【0020】尚、上記の例では感光性樹脂硬化層3の凸
部4上に裏側絵柄インキ層6、隠蔽層7および表側絵柄
インキ層8がこの順に積層されているが、凸部4上に裏
側絵柄インキ層6のみが形成されたもの、隠蔽層7と表
側絵柄インキ層8が形成されたもの、表側絵柄インキ層
8のみが形成されたもの等であってもよい。
【0021】次に、より具体的な実施例を示して本発明
をより詳細に説明する。まず、厚さ100μmの透明な
PET樹脂シートにポリウレタン系の感光性樹脂(東京
応化工業(株)ミラクロン)を塗布して厚さ100μm
の感光性樹脂塗布膜を形成した。つぎに、1辺の長さが
0.3mmの正方形のドット(遮光部)を縦方向、横方
向、それぞれ0.2mmのピッチで配列したドットパタ
ーンを有するネガフィルムを、上記の感光性樹脂塗布膜
に密着させて紫外線を照射して露光した。この紫外線の
照射条件はケミカルランプを使用し、露光時間は3分間
であった。そして、ネガフィルムを剥離した後、現像し
て感光性樹脂塗布膜の未硬化部分を除去してドット状の
凹部を形成した。このドット状の凹部は0.3mm角で
あり、0.2mmのピッチで配列されているため、1m
m角の面積内に凹部が4個配置され、凹部(透視部)の
面積率は36%であり、この凹部の周囲の凸部(印刷
部)の面積率は64%であった。
【0022】つぎに、上記の凸部に対してオフセット印
刷により白色インキを印刷して隠蔽層を形成した。そし
て、この隠蔽層上にオフセット印刷により黄−赤−藍−
墨の順に絵柄を印刷して本発明の透視可能な印刷物を形
成した。
【0023】比較として、厚さ100μmの不透明基板
に上記と同様の条件で絵柄を印刷して、その後、基板全
体に多数の透孔(直径1.0mm、ピッチ0.8mm)
を機械的に設けて透視可能な印刷物を形成した。この比
較例の印刷物では、1辺の長さが1.8mmの正方形
(面積S=3.24mm2 )の中に直径1.0mmの透
孔(面積=0.785mm2 )が形成されているので、
絵柄部の面積S′は2.455mm2 となり、したがっ
て、絵柄面積率RはR=S′/S×100≒75.8%
となった。
【0024】次に、上記の2種の印刷物について、絵柄
の緻密さを比較したところ、本発明の透視可能な印刷物
は、比較例の印刷物に比べて絵柄面積率が約12%少な
いが、透視部分が微細であり、画質精度が高く緻密さの
点ではるかに優れたものであった。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば露
光・現像して写真的に形成された感光性樹脂硬化層は複
数の微小凹凸部を有し、この微小凹凸部のうち凹部を透
視部とし、凸部は絵柄インキ層が形成されて絵柄部とさ
れるため、画質精度が高いとともに、凹凸部の凹部と凸
部の寸法を適宜決定して絵柄面積率を最適なものとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の透視可能な印刷物の一例を示す
概略断面図である。
【図2】図2(a)および(b)は透明基材上への感光
性樹脂硬化層の形成手順を説明するための図である。
【図3】図3は角形ドットパターンの遮光部を備えたポ
ジフィルムの平面図である。
【図4】図4は透明基材上の感光性樹脂硬化層の平面図
である。
【符号の説明】
1…透視可能な印刷物 2…透明基材 3…感光性樹脂硬化層 4…凸部 5…凹部 6…裏側絵柄インキ層 7…隠蔽層 8…表側絵柄インキ層 30…感光性樹脂塗布膜 41…ポジフィルム(フィルター)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】図3は角形ドットパターンの遮光部を備えた
フィルムの平面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1…透視可能な印刷物 2…透明基材 3…感光性樹脂硬化層 4…凸部 5…凹部 6…裏側絵柄インキ層 7…隠蔽層 8…表側絵柄インキ層 30…感光性樹脂塗布膜 41…ネガフィルム(フィルター)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B44F 1/06 9134−3K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材と、該透明基材の一方の面に設
    けられ複数の微小凹凸部を表面に有する感光性樹脂硬化
    層と、該感光性樹脂硬化層の凸部に形成された絵柄イン
    キ層とを備えたことを特徴とする透視可能な印刷物。
  2. 【請求項2】 前記感光性樹脂硬化層の凸部と前記絵柄
    インキ層との間に隠蔽層を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の透視可能な印刷物。
  3. 【請求項3】 前記感光性樹脂硬化層の凸部と前記隠蔽
    層との間に絵柄インキ層を備えたことを特徴とする請求
    項2記載の透視可能な印刷物。
  4. 【請求項4】 透明基板上に感光性樹脂を塗布し、所望
    のフィルターを介して前記感光性樹脂塗布膜を露光し現
    像して複数の微小凹凸部を表面に有する感光性樹脂硬化
    層を形成し、その後、前記感光性樹脂硬化層の凸部に絵
    柄インキ層を形成することを特徴とする透視可能な印刷
    物の製造方法。
JP23009491A 1991-09-10 1991-09-10 透視可能な印刷物およびその製造方法 Pending JPH0564992A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063739A1 (ja) * 2005-11-30 2007-06-07 Tanazawa Hakkosha Co., Ltd 表面に凹凸模様を有する製品及び該凹凸模様を形成する方法
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