JPH0564647U - 空気調和機の風向変更装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気調和機の風向変更装置に関し、限定され
た偏向角度内で室内に均一且つ広範囲に送風することの
できる空気調和機の風向変更装置を提供することを目的
とする。 【構成】 吹出口に垂直に並設した複数の左右風向板を
中央部と両端部の３つに区分し、中央部の風向板群の奥
行方向の長さを両端の風向板群より長くし、中央部を流
れる風速の早い吹出空気を中央部の風向板群に当て偏向
させることにより吹出空気を遠くまで送るようにしたこ
とを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機の風向変更装置に関し、詳しくは左右風向板の風向変更装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、左右方向の風向変更装置においては、吹出口に奥行方向の寸法が一様な 複数の風向板が垂直に並設され、クロスフローファンに対向する内側一端を連結 棒により連結し、連結棒の水平動作により吹出空気の方向を左右に偏向するよう にしている。 この状態では、吹出口から出る吹出空気の偏向は両端部と中央部もほぼ同等に なり、風向板の偏向を大きくすると、風向板に当たる吹出空気の通風抵抗が増し 、騒音の増大や風量の低下を生じるために風向板の偏向角度が一定の範囲に限定 され、吹出空気を広範囲に偏向させることができず、室内に均一且つ広範囲に送 風し、室内空気を充分に循環させることができなかった。 また、室内機に内蔵するクロスフローファンの特性として、中央部が両端部よ り風速が大きいが、中央の風向板群の奥行方向の長さが短く、風向板に当たる吹 出空気の量が限定され、この特性を有効に生かすことができなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、限定された風向板の偏向 角度内で、室内に均一且つ広範囲に送風することのできる空気調和機の風向変更 装置を提供しようとすることを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、複数の風向板を吹出口中央に位置する風向板群お よび左右に位置する風向板群に３分割し、それぞれを３本の連結棒により連結す る一方、中央に位置する風向板の奥行方向の長さを他の風向板より長くした。

【０００５】

【作用】

上記の構成によれば、吹出口中央部に位置する風向板群の奥行方向の長さを両 端の風向板群より長くすることにより、クロスフローファンの中央部の風速によ り吹出空気が遠くまで吹き出され、両側の吹出空気を伴って室内空気を攪拌し、 室内を均一且つ広範囲に循環することがてきる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。 図１（ａ）は本考案の風向変更装置を示す要部断面平面図で、室内機の吹出口 １に対向して配設したクロスフローファン２の前面に、内側に左右風向板３と外 側に上下風向板４が配置され、吹出空気の方向を左右または上下に偏向させるよ うにしている。 左右風向板３（以下単に風向板とする）は複数の板材からなり、それぞれその 一側上下端に突設した支柱（図示せず）により吹出口の上下筐体部に垂直に軸支 され、中央部と両端部の３つのグループに分割され、それぞれ他の一側を貫通す る連結棒７により連結され、連結棒７の水平移動によりグループ毎に支柱を中心 に回動し、吹出空気の流れを左右に偏向させている。 本考案では、中央部群５に位置する風向板３の奥行方向の長さを両端部群６の 風向板３より長くしている。 図１（ｂ）はクロスフローファン２の風速分布を示し、クロスフローファン２ の特性上、中央部が風速が高く、両端に向かって低下する傾向を示している。 図２は風向板３を左側に偏向した状態を示し、中央部群５を流れる吹出空気は 早い風速で奥行方向に長い風向板３に当り方向を左側に偏向して吹き出され、両 端部群６を通過する吹出空気より遠くまで運ばれ、両端部群６を通過する吹出空 気も中央部群５を流れる吹出空気の風速により引き込まれて室内空気の循環を早 めることができる。 定速度電動機により、連結棒６の水平移動、または各群の風向板３の少なくと も１枚を一定角度範囲内を往復回動させることにより、室内空気の循環をさらに 高めることができる。

【０００７】

【考案の効果】

以上のように本考案においては、吹出口中央に位置する風向板群の奥行方向の 長さを両端の風向板群より長くすることにより、吹出空気の方向を絞り風速を上 げ、両端の吹出空気を伴って室内に拡散し、室内空気を均一且つ広範囲に循環す ることがてきる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の風向変更装置を示す要部断面平面図と
クロスフローファンの風速分布図である。

【図２】風向板を左側に偏向した状態を示す要部断面平
面図である。

【図３】従来の風向変更装置を示す要部断面平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 吹出口 ２ クロスフローファン ３ 左右風向板 ４ 上下風向板 ５ 中央部群 ６ 両端部群 ７ 連結棒

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小川 功 川崎市高津区末長1116番地 株式会社富士 通ゼネラル内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内機に設けた吹出口に複数の風向板を
   垂直に並設し、該複数の風向板を連結棒により連結し、
   該連結棒の水平動作に連動して吹出空気の方向を左右に
   偏向してなる空気調和機の風向変更装置において、上記
   複数の風向板を吹出口中央に位置する風向板群および左
   右に位置する風向板群に３分割し、それぞれを３本の連
   結棒により連結する一方、中央に位置する風向板の奥行
   方向の長さを他の風向板より長くしてなることを特徴と
   する空気調和機の風向変更装置。