JPH0564498U - ファン動翼の構造 - Google Patents

ファン動翼の構造

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JPH0564498U
JPH0564498U JP1003491U JP1003491U JPH0564498U JP H0564498 U JPH0564498 U JP H0564498U JP 1003491 U JP1003491 U JP 1003491U JP 1003491 U JP1003491 U JP 1003491U JP H0564498 U JPH0564498 U JP H0564498U
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シー、エイチ、チャン ブルース
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デルタ エレクトリック インダストリアル コンパニー リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】騒音の低減を図ったファン動翼の構造を提供す
ること。 【構成】放射方向先端部の下面側に円弧状に滑らかに突
出した弧状フランジを形成してなるファン。 【効果】弧状フランジがファン動翼の下面側を流れてい
る流体の上面側への流れを阻止し、ファン動翼先端の乱
流を防止する。また、ファン動翼の下面の面積が上面よ
り大きくなるので、ファン動翼の下面に沿って流れる時
間が上面よりも遅延し、乱流により各ファン動翼に加え
られる衝撃による騒音の発生を低減することになる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、軸流ファン装置等に組込まれるファン動翼の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、軸流ファンは、ファンディスクに複数個のファン動翼を取付けたもの で、軸流ファンを回転することにより、ファン動翼周辺の流体を押し動かすよう に作用し、一定方向に流動させる。この流体の流れ状態は、図6に示している。 ここに、図6は、ファン動翼の断面形状と、これに沿って流れる流体の流れ状態 を示すもので、ファン動翼Aは、下面Adの曲率半径よりも上面Auの曲率半径 の方が大きく、弦長は上面Auの方が下面Adより長く、上面Auと下面Adが 非対称となっているので、ファン動翼Aに沿って流れる流体も非対称となる。
【0003】 このファン動翼Aの上面Auと下面Adに沿って流れる流体の状態を考察すれ ば、運動方程式(距離=速度×時間)より、ファン動翼Aの上面Auに沿って流 れる流体の流速(Vu)は、下面Adに沿って流れる流体の流速(Vd)よりも 大きくなる(Vu>Vd)。また流体のエネルギは、圧力エネルギと速度エネル ギの2種類であるが、ベルヌーイの定理、つまり「流体のエネルギの総和は一定 である」を考慮すれば、ファン動翼Aの下面Ad側の圧力Pdは、上面Au側の 圧力Puよりも大きくなる(Pd>Pu)。 しかして、流体には、圧力の大きい部分から小さい部分に流れる物理的特性が あるので、ファン動翼Aでは、下面Ad側を流れている流体が、ファン動翼Aの 先端を経て、上面Au側に流れ、ファン動翼Aの先端に一種の渦巻きを生じさせ ることになる。この渦巻きによる乱流は、図7にF1 ,F2 ,F3 で示す。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、ファン動翼Aは、連続して回転しているので、1つのファン動翼A1 の先端に形成された乱流F1 は、次位のファン動翼A2 に衝突し、このファン動 翼A2 の乱流F2 は、さらに次位のファン動翼A3 に衝突する。 また、各ファン動翼Aから生じた乱流流体F1 ,F2 ,F3 は、ファン動翼A の放射方向外方にも流れ、このファンの周辺に設けられた枠体等に衝突すること になる。このような作用が繰返されて騒音を生じることになる。 本考案は、上述した従来技術が有する課題を解決するためになされたもので、 ファンが回転してもファン動翼先端に乱流が生じることなく、騒音の少ないファ ン動翼を提供することを目的とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本考案は、ファンディスクから放射状に突出する ように設けられ、上面側が下面側より弦長が長くなるように構成したファン動翼 において、放射方向先端部の下面側に円弧状に滑らかに突出した弧状フランジを 形成してなるファン動翼の構造である。 弧状フランジの放射方向の長さをmとし、ファン動翼の放射方向長さをMとす れば、 m<M/2.5 という関係を有することが望ましく、また、 弧状フランジの肉厚をTとし、一般的なファン動翼の肉厚をtとすれば、 1.6t<T<4.5tという関係を有することが好ましい。
【0006】
【作用】
ファンを回転させたときに、ファン動翼の上下面に圧力差が生じる。この圧力 差により下面側を流れている流体がファン動翼の先端を経て上面側に流れるが、 本考案のファン動翼は、弧状フランジを先端に有しているので、このような流れ を弧状フランジが阻止することになり、ファン動翼の先端に渦巻きによる乱流を 生じさせることはない。しかも、弧状フランジの形成によりファン動翼の下面の 面積は、上面の面積より大きくなるので、ファン動翼の下面に沿って流れる流体 が放射方向に流れて上面に流れる時間も遅延させることもでき、ファン動翼先端 に生じる乱流を減少させることができる。この結果、ファン動翼先端に形成され る乱流が各ファン動翼やファン側部の枠体等に衝突することにより発生する騒音 を低減することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案を図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。 図1は本考案の一実施例を示すもので、ファン動翼の概略を示す斜視図、図2 は図1のA−A線に沿う断面図、図3はファン動翼を枠体に取付けた状態を示す 正面概略図、図4は弧状フランジ部分の寸法を表示した説明図、図5Aは本考案 に係るファン動翼の先端を示す正面図、図5Bは従来のファン動翼の先端を示す 正面図である。 本実施例に係るファン10は、図1に示すように、ファンディスク11から放 射状に突出するように設けられた複数枚のファン動翼12を有している。各ファ ン動翼12は、上面12u側が下面12d側より弦長が長くなるように構成され ている。そして、放射方向先端部には、下面12d側に所定の曲率半径Rをもっ て円弧状に滑らかに突出した弧状フランジ13が形成されている。 この弧状フランジ13は、図5に示すように、その肉厚をTとし、一般的なフ ァン動翼の肉厚をtとすれば、 1.6t<T<4.5t……(1) という関係を有することが好ましい。 つまり、実験によれば、T>1.6tの場合、騒音が小さく、Tの値が大きい 程、騒音量を低減させる効果が高い。しかし、ファン動翼12の製造時の作業性 等を考慮すれば、無制限に大きくできない。例えば、合成樹脂等の射出成形によ りファンを製造する場合には、Tの値が約4.5tを越えないことが好ましい。 よって、前記(1)式の範囲のTとすることが好ましいことになる。
【0008】 また、弧状フランジ13の放射方向長さmは、ファン動翼12の放射方向全長 Mに対し、 m<M/2.5……(2) という関係を有することが好ましい。 つまり、弧状フランジ13の放射方向の長さmは、弧状フランジ13が最良の 効果を発揮するためには、無制限、つまりファン動翼12の全長Mと同程度とな る程長いものでは好ましくない。つまり、弧状フランジ13の長さmを増加すれ ば、それに伴ないファン動翼12の肉厚Tの値も増加させ、弧状フランジ13が 所定の曲率半径Rを保持するようにしなければならないからである。しかも、T の値は、ファン10を射出成形等により製造する場合の製作上の制限から、その 範囲は、上記(2)式の範囲とすることが好ましい。
【0009】 次に作用を説明する。 ファン10を回転させると、ファン動翼12の上下面12u,12dに圧力差 が生じる。この圧力差により下面12d側を流れている流体がファン動翼12の 先端を経て上面12u側に流れる。しかし、ファン動翼12には、弧状フランジ 13が形成されているので、ファン動翼12の下面12dに沿って流れる高圧の 流体は、弧状フランジ13により流れが阻止され、図2に複数の連続した矢印で 示すように流れることになり、ファン動翼12の先端に乱流を生じさせることは ない。したがって、ファン動翼12が、連続して回転しても、1つのファン動翼 の先端に形成された乱流が、次位のファン動翼12に衝突することはなく、また 各ファン動翼12から生じた乱流がファン動翼12の放射方向外方に流れ、ファ ン10の周辺に設けられた枠体14(図3参照)等に衝突することもないので、 乱流による騒音の発生を未然に防止することができることになる。 また、弧状フランジ13の形成により、ファン動翼12の下面12dの面積が 上面12uの面積よりも大きくなる。この結果、ファン動翼12の下面12dに 沿って流れる流体が上面12u側に向って流れる時間を遅延させることもでき、 ファン動翼12の先端部分において生じる乱流の発生も低減される。
【0010】 ここで、本考案者は、一般の事務機器に使用されている冷却ファンのファン動 翼に弧状フランジを設けたものと、設けていないものとを使用して騒音量の試験 を行なった。ファンとしては、2種類準備した。その1つは、サイズが、60mm ×60mm×25.4mm(通称6cmファン)であり、他方は、サイズが、120mm ×120mm×25.4mm(通称12cmファン)である。
【0011】
【表1】
【0012】 上記の表から明らかなように、本考案に係る6cmファンは、従来のファンに比 し、騒音レベルが4.0db低く、本考案に係る12cmファンは、従来のファン に比し、騒音レベルが6.0dbも低減されることが判明した。 したがって、本考案に係るファン動翼12を有するファン10は、回転時に確 実に乱流の発生を防止し、騒音量を低減するという優れた効果を奏することが分 る。
【0013】
【考案の効果】
以上説明してきたように、本考案によれば、ファン動翼の先端に弧状フランジ を形成したので、ファンを回転させたときに、ファン動翼の下面側を流れている 流体がファン動翼の上面側に流れるのを阻止し、ファン動翼の先端に乱流を生じ させることはない。しかも、ファン動翼の下面の面積は、上面の面積より大きく なるので、ファン動翼の下面に沿って流れる流体が放射方向に流れて上面に流れ る時間も遅延させることもできる。この結果、乱流により生じる騒音の発生を低 減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、図1は本考案の一実施例を示すもので、フ
ァン動翼の概略を示す斜視図である。
【図2】は、図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】は、ファン動翼を枠体に取付けた状態を示す正
面概略図である。
【図4】は、弧状フランジ部分の寸法を表示した説明図
である。
【図5】は、ファン動翼の先端を示す図であり、図5A
は、本考案に係るファン動翼の先端を示す正面図、図5
Bは、従来のファン動翼のの先端を示す正面図である。
【図6】は、従来のファン動翼の断面形状と、これに沿
って流れる流体の流れ状態を示す説明図である。
【図7】は、従来のファン動翼を取付けたファンの乱流
状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
11…ファンディスク、 12…ファン動
翼、12u…ファン動翼の上面、 12d…フ
ァン動翼の下面、13…弧状フランジ、
m…弧状フランジの放射方向の長さ、M…ファン動翼
の放射方向長さ、 T…弧状フランジの肉厚、t…
一般的なファン動翼の肉厚。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンディスク(11)から放射状に突出す
    るように設けられ、上面(12u) 側が下面(12d) 側より弦
    長が長くなるように構成したファン動翼(12)において、
    放射方向先端部の下面側に円弧状に滑らかに突出した弧
    状フランジ(13)を形成してなるファン動翼の構造。
  2. 【請求項2】 前記弧状フランジ(13)は、その放射方向
    の長さを(m) とし、ファン動翼(12)全体の放射方向長さ
    を(M) とすれば、 m<M/2.5 という関係を有する請求項1に記載のファン動翼の構造
    装置。
  3. 【請求項3】 前記弧状フランジ(13)は、その肉厚を
    (T) とし、一般的なファン動翼の肉厚を(t) とすれば、 1.6t<T<4.5t という関係を有する請求項1に記載のファン動翼の構
    造。
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Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53116991A (en) * 1977-03-23 1978-10-12 Sugiura Seikan Kk Method of producing transparent window can
JPS53150908U (ja) * 1977-05-06 1978-11-28
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JPH02157496A (ja) * 1988-12-09 1990-06-18 Daikin Ind Ltd 送風機

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