JPH0563615B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0563615B2 JPH0563615B2 JP60119454A JP11945485A JPH0563615B2 JP H0563615 B2 JPH0563615 B2 JP H0563615B2 JP 60119454 A JP60119454 A JP 60119454A JP 11945485 A JP11945485 A JP 11945485A JP H0563615 B2 JPH0563615 B2 JP H0563615B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- passage
- throttle valve
- blower
- bypass
- speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 28
- 230000004044 response Effects 0.000 description 9
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 4
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 239000003054 catalyst Substances 0.000 description 2
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 1
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 description 1
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 1
- 230000001052 transient effect Effects 0.000 description 1
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Supercharger (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、排気通路に配設したタービンにより
吸気通路に配設したブロアを駆動して過給を行う
排気ターボ過給機を備えたエンジンに関し、特に
加速時におけるタービン回転数の上昇遅れ(ター
ボラグ)の防止対策に関するものである。
吸気通路に配設したブロアを駆動して過給を行う
排気ターボ過給機を備えたエンジンに関し、特に
加速時におけるタービン回転数の上昇遅れ(ター
ボラグ)の防止対策に関するものである。
(従来の技術)
従来より、排気ターボ過給機を備えたエンジン
においては、その回転部が慣性を持つために、過
渡時にはこの回転部を加速する必要があり、この
ため、加速時にタービン回転数が上昇するのに遅
れ、いわゆるターボラグが生じて、加速応答性が
悪いという問題があつた。特に、低速低負荷時に
は、排気ガスエネルギーが低いため、回転部の回
転速度は非常に低く、この状態から急加速する場
合の遅れが著しく、過給圧の上昇すなわち出力上
昇が遅れて、加速性能が充分に得られないもので
ある。さりとて、回転部の慣性を小さくするため
に、回転部質量を小さくした小型排気ターボ過給
機を使用すると、高速域の過給容量不足により出
力低下が大きくなる問題がある。
においては、その回転部が慣性を持つために、過
渡時にはこの回転部を加速する必要があり、この
ため、加速時にタービン回転数が上昇するのに遅
れ、いわゆるターボラグが生じて、加速応答性が
悪いという問題があつた。特に、低速低負荷時に
は、排気ガスエネルギーが低いため、回転部の回
転速度は非常に低く、この状態から急加速する場
合の遅れが著しく、過給圧の上昇すなわち出力上
昇が遅れて、加速性能が充分に得られないもので
ある。さりとて、回転部の慣性を小さくするため
に、回転部質量を小さくした小型排気ターボ過給
機を使用すると、高速域の過給容量不足により出
力低下が大きくなる問題がある。
そこで、従来、この問題に対処するため、特開
昭53−86915号公報に開示されるように、排気タ
ーボ過給機のブロアをバイパスするバイパス通路
を設け、低負荷時にブロアの流れ側もしくは流出
側を閉じ、バイパス通路を開いて自然吸入を行う
ことにより、低負荷時でのタービン回転数を高く
維持しておいて加速時に備え、加速時にはブロア
を早期に高回転にしてターボラグを低減し、加速
性を改善するようにしたものが提案されている。
昭53−86915号公報に開示されるように、排気タ
ーボ過給機のブロアをバイパスするバイパス通路
を設け、低負荷時にブロアの流れ側もしくは流出
側を閉じ、バイパス通路を開いて自然吸入を行う
ことにより、低負荷時でのタービン回転数を高く
維持しておいて加速時に備え、加速時にはブロア
を早期に高回転にしてターボラグを低減し、加速
性を改善するようにしたものが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点)
しかるに、上記提案のものでは、低負荷時に排
気ターボ過給機のブロアの流入側もしくは流出側
通路を完全に閉じると、ターボ特性がサージング
ラインを越えてしまい、異音発生やタービン逆転
などの現象が発生し、過給機の耐久性に悪影響を
与えて信頼性の点で問題がある。
気ターボ過給機のブロアの流入側もしくは流出側
通路を完全に閉じると、ターボ特性がサージング
ラインを越えてしまい、異音発生やタービン逆転
などの現象が発生し、過給機の耐久性に悪影響を
与えて信頼性の点で問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、低負荷時、排気ターボ過
給機のブロアの流入側もしくは流出側通路を完全
に閉じるのではなく絞ることにより、排気ターボ
過給機の信頼性を損うことなく、低負荷時におけ
るタービン回転数を高く維持して、加速時のター
ボラグを短くし、加速応答性を向上させることに
ある。
の目的とするところは、低負荷時、排気ターボ過
給機のブロアの流入側もしくは流出側通路を完全
に閉じるのではなく絞ることにより、排気ターボ
過給機の信頼性を損うことなく、低負荷時におけ
るタービン回転数を高く維持して、加速時のター
ボラグを短くし、加速応答性を向上させることに
ある。
しかし、この場合、低負荷時のうち、低速域と
較べて吸気流速の速い高速域では、タービン回転
数が十分に高くて上述の絞り効果が少なく、かえ
つて絞りを解除して吸気流速を高め吸気の慣性力
を大きくしておく方が、この高速低負荷域からの
加速時における加速応答性の点で好ましい。
較べて吸気流速の速い高速域では、タービン回転
数が十分に高くて上述の絞り効果が少なく、かえ
つて絞りを解除して吸気流速を高め吸気の慣性力
を大きくしておく方が、この高速低負荷域からの
加速時における加速応答性の点で好ましい。
そのため、さらに本発明の目的は、低負荷時で
あつてもその低速域と高速域とに応じてブロアの
流入側もしくは流出側通路の絞り状態を開閉調整
することにより、各運転領域の特性を活かしてそ
れぞれ各運転領域での加速応答性の向上を図るこ
とにある。
あつてもその低速域と高速域とに応じてブロアの
流入側もしくは流出側通路の絞り状態を開閉調整
することにより、各運転領域の特性を活かしてそ
れぞれ各運転領域での加速応答性の向上を図るこ
とにある。
(問題点を解決するための手段)
上記の目的を達成するため、本発明の解決手段
は、排気ターボ過給機を備えたエンジンにおい
て、吸気通路のブロア上下流をブロアをバイパス
して連通するバイパス通路と、該バイパス通路を
開閉するバイパス弁と、上記ブロアの流出通路も
しくは流入通路を絞り調整する絞り弁とを設ける
とともに、低負荷低速域では上記バイパス弁を開
き上記絞り弁を絞り、低負荷高速域ではバイパス
弁を開き絞り弁を全開にし、高負荷域ではバイパ
ス弁を閉じ絞り弁を全開にするように制御する制
御装置を備える構成としたものである。
は、排気ターボ過給機を備えたエンジンにおい
て、吸気通路のブロア上下流をブロアをバイパス
して連通するバイパス通路と、該バイパス通路を
開閉するバイパス弁と、上記ブロアの流出通路も
しくは流入通路を絞り調整する絞り弁とを設ける
とともに、低負荷低速域では上記バイパス弁を開
き上記絞り弁を絞り、低負荷高速域ではバイパス
弁を開き絞り弁を全開にし、高負荷域ではバイパ
ス弁を閉じ絞り弁を全開にするように制御する制
御装置を備える構成としたものである。
(作用)
上記の構成により、本発明では、タービンへの
流入排気ガス量が一定の状態ではブロア前後の圧
力比が高くなる程タービン回転数が上昇すること
から、低負荷低速域では、ブロアの流出通路もし
くは流入通路をターボ特性がサージングラインを
越えない範囲で絞り弁で絞つて、ブロアの前後の
圧力比を高くすることにより、排気ターボ過給機
の信頼性を損うことなくタービン回転数が高く維
持されることになる。また、ブロアの流出通路も
しくは流入通路を絞つているときにはバイパス弁
の開作動によりバイパス通路を開いて自然吸入を
行うことにより、低負荷低速時のエンジンへの必
要空気量が確保される。このように低負荷低速域
での回転慣性力を高めておくことで、回転上昇に
必要なエネルギーが小さくなるので、この低負荷
低速域からの加速時のタービンの回転上昇が早く
なつてターボラグを低減できることになる。
流入排気ガス量が一定の状態ではブロア前後の圧
力比が高くなる程タービン回転数が上昇すること
から、低負荷低速域では、ブロアの流出通路もし
くは流入通路をターボ特性がサージングラインを
越えない範囲で絞り弁で絞つて、ブロアの前後の
圧力比を高くすることにより、排気ターボ過給機
の信頼性を損うことなくタービン回転数が高く維
持されることになる。また、ブロアの流出通路も
しくは流入通路を絞つているときにはバイパス弁
の開作動によりバイパス通路を開いて自然吸入を
行うことにより、低負荷低速時のエンジンへの必
要空気量が確保される。このように低負荷低速域
での回転慣性力を高めておくことで、回転上昇に
必要なエネルギーが小さくなるので、この低負荷
低速域からの加速時のタービンの回転上昇が早く
なつてターボラグを低減できることになる。
一方、吸気流速が速くてタービン回転数が高く
なつている低負荷高速域では、バイパス通路を開
いた状態のままで絞り弁を全開にしてブロアの流
出通路および流入通路を開くことにより、吸気流
速が高められて吸気の慣性力が大きく確保される
ことになる。よつて、このようにタービンの回転
慣性力および吸気の慣性力の双方が高められた低
負荷高速域からの加速時には、タービンの回転上
昇が効率良く素早く行われて、ターボラグの低減
により良好な加速応答性が得られることになる。
なつている低負荷高速域では、バイパス通路を開
いた状態のままで絞り弁を全開にしてブロアの流
出通路および流入通路を開くことにより、吸気流
速が高められて吸気の慣性力が大きく確保される
ことになる。よつて、このようにタービンの回転
慣性力および吸気の慣性力の双方が高められた低
負荷高速域からの加速時には、タービンの回転上
昇が効率良く素早く行われて、ターボラグの低減
により良好な加速応答性が得られることになる。
なお、高負荷時には、バイパス通路を閉じてブ
ロアの流出通路および流入通路を開くことによ
り、吸入空気全量に対するブロアによる過給によ
つて吸気の充填効率が高められて、出力向上が確
保される。
ロアの流出通路および流入通路を開くことによ
り、吸入空気全量に対するブロアによる過給によ
つて吸気の充填効率が高められて、出力向上が確
保される。
(実施例)
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
説明する。
第1図は本発明の実施例の全体概略構成を示
し、1はエンジン本体、2はエンジン本体1のピ
ストン3上方に形成された燃焼室であつて、該燃
焼室2には、それぞれ吸気弁4および排気弁5に
よつて開閉される吸気ポート6および排気ポート
7が開口している。該吸気ポート6には燃焼室2
に吸気を供給するための吸気通路8が、排気ポー
ト7には燃焼室2からの排気ガスを排出するため
の排気通路9がそれぞれ接続されている。上記吸
気通路8は、その上流端がエアクリーナ10を介
して大気に開口しており、吸気通路8の途中に
は、上流から順に、吸入空気量を検出するエアフ
ローメータ11、吸入空気量を制御するスロツト
ル弁12、吸気拡大室としてのサージタンク13
および燃料を噴射供給する燃料噴射弁14がそれ
ぞれ配設されている。また、上記排気通路9には
排気ガス浄化用の触媒装置15が配設されてい
る。
し、1はエンジン本体、2はエンジン本体1のピ
ストン3上方に形成された燃焼室であつて、該燃
焼室2には、それぞれ吸気弁4および排気弁5に
よつて開閉される吸気ポート6および排気ポート
7が開口している。該吸気ポート6には燃焼室2
に吸気を供給するための吸気通路8が、排気ポー
ト7には燃焼室2からの排気ガスを排出するため
の排気通路9がそれぞれ接続されている。上記吸
気通路8は、その上流端がエアクリーナ10を介
して大気に開口しており、吸気通路8の途中に
は、上流から順に、吸入空気量を検出するエアフ
ローメータ11、吸入空気量を制御するスロツト
ル弁12、吸気拡大室としてのサージタンク13
および燃料を噴射供給する燃料噴射弁14がそれ
ぞれ配設されている。また、上記排気通路9には
排気ガス浄化用の触媒装置15が配設されてい
る。
16は排気ターボ過給機であつて、該排気ター
ボ過給機16は、排気通路9の触媒装置15上流
に介設されたタービン16aと、吸気通路8のエ
アフローメータ11下流でスロツトル弁12上流
に介設され該タービン16aに連結軸16cを介
して駆動連結されたブロア16bとを備えてな
り、排気ガス流により回転するタービン16aに
よつてブロア16bを駆動して吸気の過給を行う
ものである。
ボ過給機16は、排気通路9の触媒装置15上流
に介設されたタービン16aと、吸気通路8のエ
アフローメータ11下流でスロツトル弁12上流
に介設され該タービン16aに連結軸16cを介
して駆動連結されたブロア16bとを備えてな
り、排気ガス流により回転するタービン16aに
よつてブロア16bを駆動して吸気の過給を行う
ものである。
さらに、上記吸気通路8には上記排気ターボ過
給機16のブロア16bの流入通路17と流出通
路18とをブロア16bをバイパスして連通接続
するバイパス通路19が設けられている。該バイ
パス通路19にはバイパス通路19を開閉するバ
イパス弁20が配設されているとともに、上記ブ
ロア16bの流出通路18にはこの流出通路18
を絞り調整する絞り弁21が配設されている。上
記バイパス弁20および絞り弁21には各弁2
0,21を開閉作動するアクチユエータ22,2
3がそれぞれ連結されており、該各アクチユエー
タ22,23はCPU等よりなるコントロールユ
ニツト24により作動制御される。そして、該コ
ントロールユニツト24には、エンジン回転数を
検出する回転数センサ25からの信号、およびス
ロツトル弁12下流の吸気圧力を検出する圧力セ
ンサ26からの信号が入力可能になつており、こ
れら両センサ25,26からの信号を入力し、エ
ンジンの運転状態(エンジン回転数および吸気圧
力)に応じてバイパス弁20および絞り弁21を
開閉制御して吸気のブロア16bを通過するブロ
ア流量とバイパス通路19を通過するバイパス流
量とを制御し、低負荷低速域では絞り弁21を絞
つた状態に閉じ、バイパス弁20を開くことによ
り、吸気をバイパス通路19を介して自然吸入に
よつて行い、低負荷高速域ではバイパス弁20を
開いたままで絞り弁21を全開にすることによ
り、吸気をバイパス通路19を介してリリーフし
ながらブロア16bによつて加圧された過給気に
よつて行う一方、高負荷域ではバイパス弁20を
閉じて絞り弁21を全開にすることにより、吸気
は全てブロア16bによつて加圧された過給気に
よつて行うように制御する制御装置27が構成さ
れている。尚、28は排気通路9の排気ガスをタ
ービン16aを迂回して流下させるためのウエス
トゲート弁であつて、過給圧を所定値(最大過給
圧値)以下に保持するものである。
給機16のブロア16bの流入通路17と流出通
路18とをブロア16bをバイパスして連通接続
するバイパス通路19が設けられている。該バイ
パス通路19にはバイパス通路19を開閉するバ
イパス弁20が配設されているとともに、上記ブ
ロア16bの流出通路18にはこの流出通路18
を絞り調整する絞り弁21が配設されている。上
記バイパス弁20および絞り弁21には各弁2
0,21を開閉作動するアクチユエータ22,2
3がそれぞれ連結されており、該各アクチユエー
タ22,23はCPU等よりなるコントロールユ
ニツト24により作動制御される。そして、該コ
ントロールユニツト24には、エンジン回転数を
検出する回転数センサ25からの信号、およびス
ロツトル弁12下流の吸気圧力を検出する圧力セ
ンサ26からの信号が入力可能になつており、こ
れら両センサ25,26からの信号を入力し、エ
ンジンの運転状態(エンジン回転数および吸気圧
力)に応じてバイパス弁20および絞り弁21を
開閉制御して吸気のブロア16bを通過するブロ
ア流量とバイパス通路19を通過するバイパス流
量とを制御し、低負荷低速域では絞り弁21を絞
つた状態に閉じ、バイパス弁20を開くことによ
り、吸気をバイパス通路19を介して自然吸入に
よつて行い、低負荷高速域ではバイパス弁20を
開いたままで絞り弁21を全開にすることによ
り、吸気をバイパス通路19を介してリリーフし
ながらブロア16bによつて加圧された過給気に
よつて行う一方、高負荷域ではバイパス弁20を
閉じて絞り弁21を全開にすることにより、吸気
は全てブロア16bによつて加圧された過給気に
よつて行うように制御する制御装置27が構成さ
れている。尚、28は排気通路9の排気ガスをタ
ービン16aを迂回して流下させるためのウエス
トゲート弁であつて、過給圧を所定値(最大過給
圧値)以下に保持するものである。
すなわち、第2図に示すように、ブロア流量と
ブロア前後の圧力比との関係において、タービン
速度が一定N=N1〜N4(N1<N2<N3<N4)の
ラインを平行曲線で示し、外側になる程タービン
速度は速くなる。一方、タービン16aへの流入
排気ガス量が一定で絞り弁21の絞り量を変更し
た場合の特性は、鎖線で示すように、絞り弁21
の開度を小さくして絞り量が大きくなると、ター
ビン回転数が上昇する方向に移行するものであ
る。また、絞り量を大きくすると、圧力比が増大
して、破線で示すサージングラインSを越える方
向に移行する。よつて、低負荷低速時には、この
サージングラインSを越えない範囲において絞り
弁21の開度が小さくなるように絞り量を調整す
るものである。
ブロア前後の圧力比との関係において、タービン
速度が一定N=N1〜N4(N1<N2<N3<N4)の
ラインを平行曲線で示し、外側になる程タービン
速度は速くなる。一方、タービン16aへの流入
排気ガス量が一定で絞り弁21の絞り量を変更し
た場合の特性は、鎖線で示すように、絞り弁21
の開度を小さくして絞り量が大きくなると、ター
ビン回転数が上昇する方向に移行するものであ
る。また、絞り量を大きくすると、圧力比が増大
して、破線で示すサージングラインSを越える方
向に移行する。よつて、低負荷低速時には、この
サージングラインSを越えない範囲において絞り
弁21の開度が小さくなるように絞り量を調整す
るものである。
さらに、前記絞り弁21の開度は、第3図Aに
示すブロア流量と圧力比とのグラフにおいて、低
負荷低速時におけるサージングラインSに近接し
て沿う設定ラインに基づいて、排気ガス量の増大
a〜c(エンジン回転数の増大)によつてタービ
ン回転数が上昇するのに対応して絞り量が小さく
なるように制御する。そして、エンジン回転数の
増大により高速域になると、バイパス弁20の開
および絞り弁21の全開により例えばc→c′へ移
行してブロア流量が増大してタービン回転数が高
められる。また、第3図Bに示すエンジン回転数
とトルクとの特性を示すグラフにおいて、大気圧
ライン(鎖線)より若干低い設定圧ライン以下の
低負荷域でかつ低速域で上記絞り弁21を絞るよ
うに作動領域を設定し、各負荷状態に応じて各
排気ガス量a〜c(排気ガス量一定ライン)に対
応したタービン回転数が最も高くなる絞り量に調
整する。つまり、タービン16aへの流入排気ガ
ス量が一定のラインa〜cでは、同一絞り弁開度
でよいのである。また、設定圧ラインより下方で
もエンジン回転数が高い低負荷高速領域および
設定ラインよりも上方の高負荷領域において
は、絞り弁21を全開状態としてタービン回転数
が過回転状態となるのを防止している。
示すブロア流量と圧力比とのグラフにおいて、低
負荷低速時におけるサージングラインSに近接し
て沿う設定ラインに基づいて、排気ガス量の増大
a〜c(エンジン回転数の増大)によつてタービ
ン回転数が上昇するのに対応して絞り量が小さく
なるように制御する。そして、エンジン回転数の
増大により高速域になると、バイパス弁20の開
および絞り弁21の全開により例えばc→c′へ移
行してブロア流量が増大してタービン回転数が高
められる。また、第3図Bに示すエンジン回転数
とトルクとの特性を示すグラフにおいて、大気圧
ライン(鎖線)より若干低い設定圧ライン以下の
低負荷域でかつ低速域で上記絞り弁21を絞るよ
うに作動領域を設定し、各負荷状態に応じて各
排気ガス量a〜c(排気ガス量一定ライン)に対
応したタービン回転数が最も高くなる絞り量に調
整する。つまり、タービン16aへの流入排気ガ
ス量が一定のラインa〜cでは、同一絞り弁開度
でよいのである。また、設定圧ラインより下方で
もエンジン回転数が高い低負荷高速領域および
設定ラインよりも上方の高負荷領域において
は、絞り弁21を全開状態としてタービン回転数
が過回転状態となるのを防止している。
したがつて、上記実施例においては、低負荷低
速時には、絞り弁21がサージラインを越えない
範囲で可及的に絞られ、ブロア前後の圧力比を大
きくすることによつてタービン回転数が高い状態
に維持されるとともに、バイパス弁20の開によ
りバイパス通路19が開かれて上記絞り弁21の
絞りによつて不足する吸気量がこのバイパス通路
19から供給され、必要な吸気量が確保される。
その結果、この低負荷低速域から急激に負荷が増
大する加速時においては、絞り弁21を開いて過
給を開始するが、それ以前におけるタービン回転
数が高いことからその回転上昇が速かで応答性に
優れ、早期に過給圧が上昇して出力の向上が図れ
るので、ターボラグを低減して良好な加速応答性
が得られることになる。一方、低負荷高速時に
は、バイパス弁20を開いたままで絞り弁21が
全開になることにより、吸気流速が速いことから
タービン回転数が高く絞り弁21の絞り効果の少
ない高速域の特性を活かして、吸気流速が高めら
れ吸気の慣性力が高い状態に維持される。その結
果、この低負荷高速域からの加速時においては、
それ以前におけるタービン回転数(回転慣性力)
および吸気慣性力が高いことからその回転上昇が
素早く行われ、直ちに過給圧が上昇して出力が応
答性良く向上するので、加速応答性の向上を図る
ことができる。尚、高負荷時には、絞り弁21が
全開となり、バイパス弁20が閉じられて、吸気
はその全量がブロア16bを通過して該ブロア1
6bによつて加圧された過給気によつて行われる
ので、高負荷時での吸気の充填効率が高められて
出力向上が図られる。
速時には、絞り弁21がサージラインを越えない
範囲で可及的に絞られ、ブロア前後の圧力比を大
きくすることによつてタービン回転数が高い状態
に維持されるとともに、バイパス弁20の開によ
りバイパス通路19が開かれて上記絞り弁21の
絞りによつて不足する吸気量がこのバイパス通路
19から供給され、必要な吸気量が確保される。
その結果、この低負荷低速域から急激に負荷が増
大する加速時においては、絞り弁21を開いて過
給を開始するが、それ以前におけるタービン回転
数が高いことからその回転上昇が速かで応答性に
優れ、早期に過給圧が上昇して出力の向上が図れ
るので、ターボラグを低減して良好な加速応答性
が得られることになる。一方、低負荷高速時に
は、バイパス弁20を開いたままで絞り弁21が
全開になることにより、吸気流速が速いことから
タービン回転数が高く絞り弁21の絞り効果の少
ない高速域の特性を活かして、吸気流速が高めら
れ吸気の慣性力が高い状態に維持される。その結
果、この低負荷高速域からの加速時においては、
それ以前におけるタービン回転数(回転慣性力)
および吸気慣性力が高いことからその回転上昇が
素早く行われ、直ちに過給圧が上昇して出力が応
答性良く向上するので、加速応答性の向上を図る
ことができる。尚、高負荷時には、絞り弁21が
全開となり、バイパス弁20が閉じられて、吸気
はその全量がブロア16bを通過して該ブロア1
6bによつて加圧された過給気によつて行われる
ので、高負荷時での吸気の充填効率が高められて
出力向上が図られる。
今、この効果を具体的に示すに、第4図A〜E
は加速時の特性を示すものであり、実線および
がそれぞれが本発明による低負荷低速域および
低負荷高低速域からの加速特性を示し、破線お
よびがそれぞれバイパス弁20および絞り弁2
1を有しない従来例によるものを対応させて示し
ている。スロツトル弁12の開度がAに示すよう
にほぼ全閉状態から急激に全開状態になる実線
で示す低速域からの加速時においては、このスロ
ツトル開度変化に対して、スロツトル弁下流の吸
気圧力がCに示すように負圧状態から大気圧に急
激に上昇し、大気圧よりも若干低い設定圧を越え
ると、Bで実線で示すように絞り弁21が絞り
状態から全開状態に開く。そして、排気ターボ過
給機16のタービン回転数は、Dで実線で示す
ように加速前の回転数が絞り弁21の作動によつ
て破線で示すものより高く維持され、スロツト
ル弁12の開作動に伴う排気ガス流量の増大によ
り早期にタービン回転数が上昇し、エンジン回転
数もEに示すように上昇が速くなつて加速応答性
が向上している。また、Aにおいてスロツトル開
度が所定開度から急激に全開状態になる実線で
示す高速域からの加速時には、絞り弁21はBで
実線で示すように全開状態のままであるが、D
において実線で示すようにタービン回転数は、
加速前では実線よりも高く維持されているもの
の、バイパス弁20の開により破線よりも低く
抑えられて過回転が防止されており、加速時、ス
ロツトル弁12の開作動およびバイパス弁20の
閉に伴う排気ガス流量の急激な増大により破線
よりも回転上昇の立上りが速く、その後は破線
と同様の回転上昇特性となり、エンジン回転数も
Eに示すように上昇が速くなつて加速応答性が向
上している。さらに、上記加速時のエンジン回転
数とトルクとの関係は、第5図に示すように、低
速域および高速域からの加速時双方共に、大気圧
ラインからの立上り時期が速くなり、早期に高い
トルクが得られて加速性能が向上している。
は加速時の特性を示すものであり、実線および
がそれぞれが本発明による低負荷低速域および
低負荷高低速域からの加速特性を示し、破線お
よびがそれぞれバイパス弁20および絞り弁2
1を有しない従来例によるものを対応させて示し
ている。スロツトル弁12の開度がAに示すよう
にほぼ全閉状態から急激に全開状態になる実線
で示す低速域からの加速時においては、このスロ
ツトル開度変化に対して、スロツトル弁下流の吸
気圧力がCに示すように負圧状態から大気圧に急
激に上昇し、大気圧よりも若干低い設定圧を越え
ると、Bで実線で示すように絞り弁21が絞り
状態から全開状態に開く。そして、排気ターボ過
給機16のタービン回転数は、Dで実線で示す
ように加速前の回転数が絞り弁21の作動によつ
て破線で示すものより高く維持され、スロツト
ル弁12の開作動に伴う排気ガス流量の増大によ
り早期にタービン回転数が上昇し、エンジン回転
数もEに示すように上昇が速くなつて加速応答性
が向上している。また、Aにおいてスロツトル開
度が所定開度から急激に全開状態になる実線で
示す高速域からの加速時には、絞り弁21はBで
実線で示すように全開状態のままであるが、D
において実線で示すようにタービン回転数は、
加速前では実線よりも高く維持されているもの
の、バイパス弁20の開により破線よりも低く
抑えられて過回転が防止されており、加速時、ス
ロツトル弁12の開作動およびバイパス弁20の
閉に伴う排気ガス流量の急激な増大により破線
よりも回転上昇の立上りが速く、その後は破線
と同様の回転上昇特性となり、エンジン回転数も
Eに示すように上昇が速くなつて加速応答性が向
上している。さらに、上記加速時のエンジン回転
数とトルクとの関係は、第5図に示すように、低
速域および高速域からの加速時双方共に、大気圧
ラインからの立上り時期が速くなり、早期に高い
トルクが得られて加速性能が向上している。
なお、上記実施例においては、絞り弁21の絞
り量の制御は、エンジン回転数とスロツトル弁下
流の吸気圧力に基づいて行うようにしているが、
その他、排気ガス流量と相関関係のある排気圧力
などに応じて制御するようにしてもよい。また、
絞り弁21はブロア16bの流入通路17に配設
するようにしてもよい。
り量の制御は、エンジン回転数とスロツトル弁下
流の吸気圧力に基づいて行うようにしているが、
その他、排気ガス流量と相関関係のある排気圧力
などに応じて制御するようにしてもよい。また、
絞り弁21はブロア16bの流入通路17に配設
するようにしてもよい。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明の排気ターボ過給
機付エンジンによれば、低負荷低速時にはブロア
の通路を絞つて、信頼性を損うことなくタービン
回転数を高く維持し、吸気流速の速い低負荷高速
時にはブロアの通路を開きかつ過給気をバイパス
リリーフして、タービン回転数を過回転すること
なく高く維持しながら吸気の慣性力を高く維持す
ることにより、回転慣性力及び吸気慣性力を運転
領域に応じて最適制御するようにしたので、加速
時のターボラグを低減して加速応答性を効果的に
向上させることができる。
機付エンジンによれば、低負荷低速時にはブロア
の通路を絞つて、信頼性を損うことなくタービン
回転数を高く維持し、吸気流速の速い低負荷高速
時にはブロアの通路を開きかつ過給気をバイパス
リリーフして、タービン回転数を過回転すること
なく高く維持しながら吸気の慣性力を高く維持す
ることにより、回転慣性力及び吸気慣性力を運転
領域に応じて最適制御するようにしたので、加速
時のターボラグを低減して加速応答性を効果的に
向上させることができる。
第1図は本発明の一実施例における排気ターボ
過給機を備えたエンジンの全体概略構成図、第2
図は排気ターボ過給機のブロア流量と圧力比との
関係において絞り弁の開度とエンジン回転数の関
係を示す特性図、第3図AおよびBはエンジンの
運転状態に対する絞り量の制御例を示す特性図、
第4図A〜Eは加速時のスロツトル開度、絞り弁
開度、吸気圧力、タービン回転数およびエンジン
回転数の変化を従来例とともに示すグラフ、第5
図は加速時のトルクカーブを従来例とともに示す
グラフである。 1……エンジン本体、8……吸気通路、9……
排気通路、16……排気ターボ過給機、16a…
…タービン、16b……ブロア、17……流入通
路、18……流出通路、19……バイパス通路、
20……バイパス弁、21……絞り弁、24……
コントロールユニツト、27……制御装置。
過給機を備えたエンジンの全体概略構成図、第2
図は排気ターボ過給機のブロア流量と圧力比との
関係において絞り弁の開度とエンジン回転数の関
係を示す特性図、第3図AおよびBはエンジンの
運転状態に対する絞り量の制御例を示す特性図、
第4図A〜Eは加速時のスロツトル開度、絞り弁
開度、吸気圧力、タービン回転数およびエンジン
回転数の変化を従来例とともに示すグラフ、第5
図は加速時のトルクカーブを従来例とともに示す
グラフである。 1……エンジン本体、8……吸気通路、9……
排気通路、16……排気ターボ過給機、16a…
…タービン、16b……ブロア、17……流入通
路、18……流出通路、19……バイパス通路、
20……バイパス弁、21……絞り弁、24……
コントロールユニツト、27……制御装置。
Claims (1)
- 1 排気通路に配設されたタービンにより吸気通
路に配設されたブロアを駆動して過給を行う排気
ターボ過給機を備えたエンジンにおいて、吸気通
路のブロア上下流をブロアをバイパスして連通す
るバイパス通路と、該バイパス通路を開閉するバ
イパス弁と、上記ブロアの流出通路もしくは流入
通路を絞り調整する絞り弁と、低負荷低速域では
上記バイパス弁を開き上記絞り弁を絞り、低負荷
高速域ではバイパス弁を開き絞り弁を全開にし、
高負荷域ではバイパス弁を閉じ絞り弁を全開にす
るように制御する制御装置とを備えたことを特徴
とする排気ターボ過給機付エンジン。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60119454A JPS61277817A (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 排気タ−ボ過給機付エンジン |
US06/846,918 US4774812A (en) | 1985-04-08 | 1986-04-01 | Turbocharged engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60119454A JPS61277817A (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 排気タ−ボ過給機付エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61277817A JPS61277817A (ja) | 1986-12-08 |
JPH0563615B2 true JPH0563615B2 (ja) | 1993-09-10 |
Family
ID=14761774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60119454A Granted JPS61277817A (ja) | 1985-04-08 | 1985-05-31 | 排気タ−ボ過給機付エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61277817A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0371136U (ja) * | 1989-11-16 | 1991-07-18 | ||
KR101007630B1 (ko) | 2008-11-05 | 2011-01-12 | 주식회사 엑시언 | 연료 혼용 엔진의 과급압 제어방법 |
JP5956211B2 (ja) * | 2012-03-26 | 2016-07-27 | 月島機械株式会社 | 加圧流動炉システムの運転方法 |
JP5969378B2 (ja) * | 2012-12-20 | 2016-08-17 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | クランクケース換気装置 |
CN104806346B (zh) * | 2015-04-30 | 2017-09-19 | 康跃科技股份有限公司 | 一种改善乘用车增压器噪声的方法及装置 |
-
1985
- 1985-05-31 JP JP60119454A patent/JPS61277817A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61277817A (ja) | 1986-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4774812A (en) | Turbocharged engine | |
JPS6353364B2 (ja) | ||
JPH0214531B2 (ja) | ||
JPS6355326A (ja) | エンジンの排気装置 | |
JPS61265331A (ja) | 内燃機関の過給圧制御装置 | |
JPH0478818B2 (ja) | ||
JPH0563615B2 (ja) | ||
JPH065019B2 (ja) | 排気タ−ボ過給機付エンジン | |
JPS6316130A (ja) | 内燃機関の排気タ−ボ過給装置 | |
JPH0749771B2 (ja) | 可変容量型排気タ−ボチヤ−ジヤ付内燃機関の過給圧力制御装置 | |
JP2521272B2 (ja) | エンジンの過給装置 | |
JPS5985426A (ja) | 内燃機関の排気タ−ボ過給装置 | |
JPS61164041A (ja) | タ−ボチヤ−ジヤ付内燃機関 | |
JPH0250297B2 (ja) | ||
JPH0121136Y2 (ja) | ||
JPS6235028A (ja) | 排気タ−ボ過給装置 | |
JPH065018B2 (ja) | 排気タ−ボ過給機付エンジン | |
JPS6233412B2 (ja) | ||
JP2675838B2 (ja) | 排気ターボ過給機付エンジンの制御装置 | |
JPS5848716A (ja) | エンジン用タ−ボチヤ−ジヤの制御装置 | |
JPS61272420A (ja) | 排気タ−ボ過給機付エンジン | |
JPS5920851B2 (ja) | 過給機付内燃機関 | |
JPH0415955Y2 (ja) | ||
JPS62240427A (ja) | 機械式過給機付エンジン | |
JPS60240825A (ja) | エンジンの過給装置 |