JPH0563607A - ジツタ補償装置 - Google Patents

ジツタ補償装置

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JPH0563607A
JPH0563607A JP21957691A JP21957691A JPH0563607A JP H0563607 A JPH0563607 A JP H0563607A JP 21957691 A JP21957691 A JP 21957691A JP 21957691 A JP21957691 A JP 21957691A JP H0563607 A JPH0563607 A JP H0563607A
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JP
Japan
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echo
signal
filter
jitter
replica
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JP21957691A
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English (en)
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Yutaka Awata
豊 粟田
Nobukazu Koizumi
伸和 小泉
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、受信側のA/D変換器の後段にエ
コー特性の等化などに用いられるフィルタが設けられ、
更にその後段でエコーキャンセルが行われる構成の伝送
装置においても、適切なジッタ補償を可能とすることを
目的とする。 【構成】 A/D変換装置104とエコーキャンセラ1
06との間に第1のフィルタ手段105が挿入される
と、タイミング再生装置108におけるサンプリングタ
イミング信号109においてジッタが発生した直後に、
第1のフィルタ手段105の出力においてジッタのイン
パルス応答が変化し得る。この場合、ジッタ補償用レプ
リカ111とエコーレプリカ107(前者のみでもよ
い)について第1のフィルタ手段105と同じ特性を有
する第2のフィルタ手段113を通すことによって、従
来と全く同じタイミングでジッタ補償用レプリカ111
を発生すればよく、複雑な制御は必要なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送信側から受信側に回
り込むエコー成分を除去するエコーキャンセラと、A/
D変換された受信信号からA/D変換時のサンプリング
タイミングを再生するタイミング再生装置とを備えた伝
送装置に係り、更に詳しくは、エコーキャンセル時にタ
イミング再生装置で発生する位相ジャンプ(ジッタ)を
補償するジッタ補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル加入者線伝送装置の1構成例
として、ハイブリッド回路を使用した2線式ディジタル
加入者線伝送装置がある。
【0003】図4に、上記ディジタル加入者線伝送装置
の構成例を示す。コーダ部(COD)401は、2値の
ディジタル送信データを伝送符号(例えば2B1Q符
号)に変換する。
【0004】ラインドライバ部(DRV)402は、加
入者線404を駆動し伝送符号を送信する。ハイブリッ
ド部(HYB)403は、2線の加入者線404と2線
の送信線405及び2線の受信線406との間で2線/
4線変換を行う。
【0005】A/D変換器(ADC)407は、ハイブ
リッド部403を経由して漏れ込む自装置からの送信信
号のエコーと、相手装置から送信され加入者線404上
で減衰した受信信号(アナログ信号)とが混合した信号
を、ディジタル信号に変換する。
【0006】エコーキャンセラ(EC)408及び加算
器409は、上記エコーをキャンセルする。ジッタ補償
回路(JC)410及び加算器411は、後述するタイ
ミング再生回路413で生成されるA/D変換器407
のサンプリングタイミング信号414の位相がジャンプ
した場合に、エコーキャンセラ408におけるエコーキ
ャンセル残を補償する。
【0007】等化器(EQL)412は、相手装置から
送信され加入者線404上で減衰した受信信号を等化す
る。タイミング再生回路(TIM)413は、受信信号
からA/D変換器407のサンプリングタイミング信号
414を再生する。
【0008】以上のような構成を有するハイブリッド回
路を使用した2線式ディジタル加入者線伝送装置では、
送信側から受信側にハイブリッド部403を経由してエ
コーが漏れ込み、一方、加入者線404上を伝送されて
きた受信信号はかなり減衰している。このため、エコー
と受信信号との強度比は数十デシベルにも達することが
ある。従って、上述のような伝送装置では、エコーキャ
ンセラ408及びジッタ補償回路410によるエコーキ
ャンセルの処理が不可欠となる。
【0009】図4のエコーキャンセラ408及び加算器
409の1構成例を図5に示す。図5で、Xj は離散時
刻j(以下、単に時刻jと呼ぶ)における入力エコー、
ERj は時刻jにおいて生成されるエコーレプリカ、a
j は時刻jにおける送信シンボル、C0 〜CN はタップ
係数、εj は時刻jにおける入力エコーXj とエコーレ
プリカERj との誤差信号である。
【0010】まず、エコーレプリカERj は、信号を1
サンプリングタイミングTだけ遅延させる遅延回路50
2、乗算器503及び加算器504からなる部分によっ
て、次式で示されるように演算される。なお、“*”
は、乗算を表わす。
【0011】
【数1】
【0012】また、誤差信号εj は、加算器(減算器)
409によって、次式で示されるように演算される。
【0013】
【数2】
【0014】タップ係数更新部501は、上述の誤差信
号εj を減少させるよう、タップ係数C0 〜CN を更新
する。タップ係数更新アルゴリズムの1例を次式に示
す。なお、αは定数である。
【0015】
【数3】
【0016】次に、図4のディジタル加入者線伝送装置
を含む伝送システムにおけるタイミング再生制御につい
て説明する。まず、局と加入者のそれぞれの側には、図
4のディジタル加入者線伝送装置と同様の装置が加入者
線404を挟んで互いに対向して設けられる。
【0017】ここで、局側の伝送装置においては、送信
データは、自局内の発振器で生成される局部発振クロッ
クに同期してコーダ部401で符号化されて送信され、
受信データは、タイミング再生回路413が受信信号か
ら再生したサンプリングタイミング信号414に基づい
てA/D変換器407でA/D変換される。これに対し
て、加入者側の伝送装置においては、まず、受信データ
は、局側と同様に、タイミング再生回路413が受信信
号から再生したサンプリングタイミング信号414に基
づいてA/D変換器407でA/D変換される。また、
送信データは、局側と異なり、上記サンプリングタイミ
ング信号414に同期してコーダ部401で符号化され
て送信される。
【0018】そのため、タイミング再生回路413が、
再生した受信タイミングの位相を変化させる場合、局側
の伝送装置では、再生された受信タイミングは、その位
相の変化以前、以後ともに送信タイミングに対して位相
変動を起こすが、加入者側の伝送装置では、再生された
受信タイミングは、その位相の変化以前の送信タイミン
グに対して位相変動を起こすのに対し、位相の変化以後
の送信タイミングに対しては位相変動を起こさないとい
う特徴がある。
【0019】ここで、タイミング再生回路413が、D
PLL(ディジタルフェイズトロックループ)方式によ
って、A/D変換器407に供給するサンプリングタイ
ミング信号414の位相制御を行う場合に、その制御過
程でサンプリングタイミング信号414の位相がジャン
プし、ジッタが発生し得る。
【0020】このジッタは、図4のジッタ補償回路41
0及び加算器411によって補償される。ジッタ補償回
路410及び加算器411を中心とする1構成例を図6
に示す。
【0021】図6で、EC408及び加算器409は各
々図4に示されるものと同じである。Fj は時刻jにお
けるエコーキャンセル残、JRjは時刻jにおいて生成
されるジッタ補償用レプリカ、aj は時刻jにおける送
信シンボル、J0 〜JK はタップ係数、εj ′は時刻j
におけるエコーキャンセル残Fj とジッタ補償用レプリ
カJRj との誤差信号である。また、Dはタイミング再
生回路413から指示されるジッタ方向データであり、
位相進み制御時には−1、位相遅れ制御時には+1、非
制御時には0の値が指示される。
【0022】この場合に、局側の伝送装置では、受信側
で再生されたサンプリングタイミング信号414は、送
信側の局部発振器から独自に生成されるタイミング信号
に対して、位相が相対的に動かされることになる。その
ため、局側の伝送装置では、次のような原理に基づいて
エコーキャンセル及びジッタ補償が実行される。
【0023】今、説明の簡単のため、或る1つの送信タ
イミングにおいてコーダ部401から出力される1つの
送信シンボルのみに基づいて発生し、A/D変換器40
7において例えば図7の各タイミングt0 、t1
2 、・・・でサンプリングされる各エコー成分に対
し、エコーキャンセラ408及び加算器409(図4、
図5参照)が、上記各サンプリングタイミング毎に、タ
ップ係数C0 、C1 、C2 、・・・の各々に基づいて生
成される各エコーレプリカ成分によってキャンセルを実
行しているとする。
【0024】ここで、例えばサンプリングタイミングt
0 において、タイミング再生回路413がサンプリング
タイミング信号414の位相を、相対値0を中心に前後
の相対位相P又はMにジャンプさせる場合を考える。
【0025】サンプリングタイミング信号414の相対
位相が0の場合は、図7からわかるように、タイミング
0 では、エコーキャンセラ408からのタップ係数C
0 に基づくエコーレプリカ成分のみでエコー成分をキャ
ンセルできる。これ以後、各タイミングt1 、t2 、・
・・では、エコーキャンセラ408からの各タップ係数
1 、C2 、・・・に基づく各エコーレプリカ成分のみ
で各タイミングにおけるエコー成分をキャンセルでき
る。
【0026】実際には、エコーは、各送信タイミングに
おいてコーダ部401から出力される各送信シンボルに
基づいて連続的に発生し、受信側では各送信タイミング
で発生したエコーが合成されたものがA/D変換される
ため、1つのサンプリングタイミングでは、エコーキャ
ンセラ408からの複数のタップ係数C0 〜CN に基づ
く各エコーレプリカ成分の和ERj (図5参照)によっ
てそのタイミングにおける合成エコー成分がキャンセル
される。
【0027】一方、サンプリングタイミング信号414
の相対位相がPにジャンプした場合は、タイミングt0
では、エコーキャンセラ408からのタップ係数C0
基づくエコーレプリカ成分とジッタ補償回路410から
のタップ係数J0Pに基づくジッタ補償用レプリカ成分と
によってエコー成分をキャンセルできる。これ以後、各
タイミングt1 、t2 、・・・では、エコーキャンセラ
408からの各タップ係数C1 、C2 、・・・に基づく
各エコーレプリカ成分とジッタ補償回路410からの各
タップ係数J1P、J2P、・・・に基づく各ジッタ補償用
レプリカ成分とによって各タイミングにおけるエコー成
分をキャンセルできる。
【0028】この場合も実際には、各送信シンボルに基
づいて連続的に発生した各エコー成分が合成されたもの
が受信側でA/D変換されるため、1つのサンプリング
タイミングでは、エコーキャンセラ408からの複数の
タップ係数C0 〜CN に基づく各エコーレプリカ成分の
和ERj と、ジッタ補償回路410からの複数のタップ
係数J0 〜JK に基づく各ジッタ補償用レプリカ成分の
和JRj (図6参照)によってそのタイミングにおける
合成エコー成分がキャンセルされる。
【0029】同様に、サンプリングタイミング信号41
4の相対位相がMにジャンプした場合は、タイミングt
0 では、エコーキャンセラ408からのタップ係数CO
に基づくエコーレプリカ成分とジッタ補償回路410か
らのタップ係数J0Mに基づくジッタ補償用レプリカ成分
とでエコー成分をキャンセルできる。これ以後、各タイ
ミングt1 、t2、・・・では、エコーキャンセラ40
8からの各タップ係数C1 、C2 、・・・に基づく各エ
コーレプリカ成分とジッタ補償回路410からの各タッ
プ係数J1M、J2M、・・・に基づく各ジッタ補償用レプ
リカ成分とによって各タイミングにおけるエコー成分を
キャンセルできる。
【0030】この場合もやはり、実際には各送信シンボ
ルに基づいて連続的に発生した各エコー成分が合成され
たものが受信側でA/D変換されるため、1つのサンプ
リングタイミングでは、エコーキャンセラ408からの
複数のタップ係数C0 〜CN に基づく各エコーレプリカ
成分の和ERjと、ジッタ補償回路410からの複数の
タップ係数J0 〜JK に基づく各ジッタ補償用レプリカ
成分の和JRj によってそのタイミングにおける合成エ
コー成分がキャンセルされる。
【0031】以上のジッタ補償の原理に基づけば、局側
の伝送装置における図6のジッタ補償回路410におい
て、ジッタ補償用レプリカJRj は、信号を1サンプリ
ングタイミングTだけ遅延させる遅延回路602、乗算
器603、604及び加算器605からなる部分によっ
て、次式で示されるように演算される。
【0032】
【数4】
【0033】ここで、タイミング再生回路413によっ
てサンプリングタイミング信号414の相対位相がジャ
ンプさせられる狭い位相範囲では、エコー成分は直線的
に増減すると近似できるため、サンプリングタイミング
信号414の相対位相がPにジャンプした場合の各タッ
プ係数J0P、J1P、J2P、・・・と、その相対位相がM
にジャンプした場合の各タップ係数J0M、J1M、J2M
・・・とでは、それぞれ大きさが等しく符号のみが逆と
なるように近似的に設定できる。
【0034】そのような事実に基づいて、図6のジッタ
補償回路410においては、上記数4式に示されるよう
に、各乗算器604で、各タップ係数J0 、J1
2 、・・・に、タイミング再生回路413から指示さ
れたジッタ方向を示すデータDの値(−1、0、+1の
何れかの値)が乗算されたものが、ジッタ補償用レプリ
カJRj を生成するためのタップ係数とされる。
【0035】次に、誤差信号εj ′は、加算器(減算
器)411によって、次式で示されるように演算され
る。
【0036】
【数5】
【0037】タップ係数更新部601は、上述の誤差信
号εj ′を減少させるよう、タップ係数J0 〜JK を更
新する。タップ係数更新アルゴリズムの1例を次式に示
す。なお、βは定数である。
【0038】
【数6】
【0039】上述の説明では、局側の伝送装置におい
て、タイミング再生回路413が、相対位相0を中心
に、前後の相対位相P,Mでジッタを起こす場合を考え
たが、タイミング再生の引き込み時等、位相を連続的に
シフトする場合には、ジッタ補償回路410の各タップ
係数が収束した後に位相をシフトし、その時に、エコー
キャンセラ408における各タップ係数を次式により変
更し、その動作を繰り返すことで、残留エラーが大きく
なることなく、サンプリング位相のシフトを行うことが
できる。
【0040】
【数7】
【0041】次に、加入者側の伝送装置におけるエコー
キャンセル及びジッタ補償の動作について説明する。加
入者側では、送信データは、前述したように、タイミン
グ再生回路413が受信信号から再生した受信側のサン
プリングタイミング信号414にそのまま同期させられ
てコーダ部401から送信される。従って、ジッタ発生
以前に送信された送信シンボルに基づいて発生したエコ
ーに対しては、エコーキャンセラ408からのエコーレ
プリカとジッタ補償回路410からのジッタ補償用レプ
リカとでキャンセルし、ジッタ発生以後に送信された送
信シンボルに基づいて発生したエコーに対しては、送信
側と受信側との間で相対的な位相差は生じないため、エ
コーキャンセラ408からのエコーレプリカのみでキャ
ンセルすればよいことになる。
【0042】今、A/D変換器407において例えば図
8のタイミングt0でサンプリングされるエコー成分
は、t0 を含んでそれ以前の各タイミング・・・、
-2、t-1、t0 における各送信シンボルに基づき発生
した図8に示される各エコー成分が合成されたものであ
る。同様に、タイミングt1 でサンプリングされるエコ
ー成分は、t1 を含んでそれ以前の各タイミング・・
・、t-2、t-1、t0 、t1 における各送信シンボルに
基づき発生した各エコー成分が合成されたものである。
一般的には、t0 以降のタイミングtj においてサンプ
リングされるエコー成分は、tj を含んでそれ以前の各
タイミング・・・、t-2、t-1、t0 、・・・、tj
おける各送信シンボルに基づいて発生した各エコー成分
が合成されたものである。
【0043】従って、例えば図8のタイミングt0 にお
いてタイミング再生回路413がサンプリングタイミン
グ信号414の位相を相対値0を中心に前後の相対位相
P又はMにジャンプさせた場合、それ以後の任意のタイ
ミングtj (但し、0≦j≦K−1)では、タイミング
0 より前の各タイミング・・・、t-2、t-1に送信さ
れた各送信シンボルに基づいて発生した各エコー成分
は、エコーキャンセラ408からの各タップ係数CN
N-1 、・・・、C1+j に基づく各エコーレプリカ成分
と、ジッタ補償回路410からの各タップ係数JK 、・
・・、J1+j に基づく各ジッタ補償用レプリカ成分とに
よりキャンセルできる。また、タイミングt0 を含んで
それ以後の各タイミングt0 、t1 、・・・、tj に送
信された各送信シンボルに基づいて発生した各エコー成
分は、エコーキャンセラ408からの各タップ係数
j 、・・・、C0 に基づく各エコーレプリカ成分のみ
でキャンセルできる。
【0044】なお、t-Nより前に発生したエコー成分は
十分に減衰しており無視できるものとする。また、t-K
(N>K、即ち、t-N<t-K)より前のジッタ補償成分
は十分に小さく、やはり無視できるものとする。
【0045】以上のジッタ補償の原理に基づけば、時刻
0(=t0 )においてタイミング再生回路413がサン
プリングタイミング信号414の位相をジャンプさせた
場合、それ以後の任意のタイミングj(=tj 、0≦j
≦K)において、加入者側の伝送装置における図6のジ
ッタ補償回路410から発生されるジッタ補償用レプリ
カJRj は、次式で示される。
【0046】
【数8】
【0047】即ち、図6のジッタ補償回路410の加算
器605は、上記数8式で示されるジッタ補償用レプリ
カJRj を発生すべく、0番目〜K番目の乗算器604
の出力のうち、1+j番目〜K番目の乗算器604の出
力を選択して加算する。
【0048】また、誤差信号εj ′は、前述の数5式と
同様、加算器(減算器)411によって、次式で示され
るように演算される。
【0049】
【数9】
【0050】タップ係数更新部601は、上述の誤差信
号εj ′を減少させるよう、タップ係数J1+j 〜JK
更新する。タップ係数更新アルゴリズムの1例を次式に
示す。なお、βは定数である。
【0051】
【数10】
【0052】なお、K<jなる時刻jにおけるジッタ補
償成分は前述したように十分に小さく無視できると仮定
できるため、K<jなる時刻jにおいては、特には図示
しない制御回路によって、ジッタ補償回路410からの
ジッタ補償用レプリカJRj の出力が停止されるように
制御される。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】図5のような構成のデ
ィジタル加入者線伝送装置では、送信側から受信側へ漏
れ込むエコーのインパルス応答はかなり長いため、何も
対策を講じない場合は、エコーキャンセラ408におけ
るタップ係数長N及びジッタ補償回路410におけるタ
ップ係数長Kがかなり大きな値となってしまう。
【0054】そこで、図9に示されるように、A/D変
換器407と加算器409の間に、エコーのインパルス
応答を短くするための例えばハイパスフィルタであるフ
ィルタ901を挿入することによって、エコーのインパ
ルス応答を短くしエコーキャンセラ408とジッタ補償
回路410における各タップ係数長を短くする技術が適
用され得る。
【0055】しかし、上述のようなフィルタ901が設
けられると、ジッタが発生した直後の上記フィルタ90
1の出力においては、ジッタ発生前のA/D変換結果と
ジッタ発生後のA/D変換結果がたたみ込まれている。
このため、図6の構成を有するジッタ補償回路を単純に
設けただけでは、同回路からのジッタ補償用レプリカの
成分を、どの時点からのエコーキャンセル残から減算し
たらよいか確定できず、ジッタ補償を行うことができな
くなってしまうという問題点を有している。
【0056】本発明は、受信側のA/D変換器の後段に
エコー特性の等化などに用いられるフィルタが設けら
れ、更にその後段でエコーキャンセルが行われる構成の
伝送装置においても、適切なジッタ補償を可能とするこ
とを目的とする。
【0057】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明のブロッ
ク図である。本発明は、伝送路115における送信信号
101と受信信号102を混合、分離する信号変換装置
103と、そこで分離された信号をA/D変換するA/
D変換装置104と、その出力信号をフィルタリングす
るハイパスフィルタなどの第1のフィルタ手段105
と、送信側からのエコーを除去するためのエコーレプリ
カ107を発生するエコーキャンセラ106と、受信信
号からA/D変換装置104のためのサンプリングタイ
ミング信号109を再生するタイミング再生装置108
と、同装置がサンプリングタイミング信号109におい
て発生させるジッタを補償するためのジッタ補償レプリ
カ111を発生するジッタ補償回路110とを備えたデ
ィジタル加入者線伝送装置などの伝送装置を前提とす
る。
【0058】そして、まず、エコーキャンセラ106か
らのエコーレプリカ107とジッタ補償回路110から
のジッタ補償用レプリカ111とを加算する加算手段1
12を有する。
【0059】次に、加算手段112の出力に対して、例
えばハイパスフィルタである第1のフィルタ手段105
のフィルタ特性と同じ特性のフィルタリングを実行する
第2のフィルタ手段113を有する。
【0060】そして、第1のフィルタ手段105の出力
から第2のフィルタ手段113の出力を減算することに
よりエコーキャンセルを行う減算手段114を有する。
上述の本発明の構成において、第1のフィルタ手段10
5のフィルタ特性と第2のフィルタ手段113のフィル
タ特性とを同時に可変するフィルタ特性可変手段を更に
有するように構成できる。
【0061】なお、エコーキャンセラ106からのエコ
ーレプリカ107は、必ずしも第2のフィルタ手段11
3に入力される必要はなく、ジッタ補償回路110から
のジッタ補償用レプリカ111のみが第2のフィルタ手
段113に入力され、エコーキャンセラ106における
エコーキャンセル残から第2のフィルタ手段113の出
力が減算されるような構成としてもよい。
【0062】
【作用】ディジタル加入者線伝送装置などでは、送信側
から受信側へ漏れ込むエコーのインパルス応答はかなり
長いため、A/D変換装置104とエコーキャンセラ1
06との間に第1のフィルタ手段105を挿入すること
によって、エコーのインパルス応答を短くしエコーキャ
ンセラ106などにおけるタップ係数長を短くすること
ができる。
【0063】しかし、上述のようなフィルタが設けられ
ると、タイミング再生装置108がサンプリングタイミ
ング信号109においてジッタを発生させた直後の第1
のフィルタ手段105の出力においては、ジッタ発生前
のA/D変換結果とジッタ発生後のA/D変換結果がた
たみ込まれており、ジッタのインパルス応答が変化す
る。
【0064】そこで、本発明では、ジッタ補償回路11
0からのジッタ補償用レプリカ111とエコーキャンセ
ラ106からのエコーレプリカ107に対しても、第1
のフィルタ手段105のフィルタ特性と同じ特性のフィ
ルタリングを実行する第2のフィルタ手段113を通す
ことにより、従来と全く同じタイミングでジッタ補償用
レプリカ111を発生すればよく、複雑な制御は必要な
くなる。
【0065】このとき、第1のフィルタ手段105のフ
ィルタ特性と第2のフィルタ手段113のフィルタ特性
とを同時に可変するフィルタ特性可変手段を設ければ、
第1のフィルタ手段105の特性が変更された場合に第
2のフィルタ手段113の特性も同じように変更される
ため、エコーキャンセラ106とジッタ補償回路110
のタップ係数を変更する必要はなくなる。
【0066】また、第1のフィルタ手段105の出力か
らは、ジッタが発生したか否かにはとにかかわらず、常
にエコーキャンセラ106からのエコーレプリカ107
が差し引かれるため、上記エコーレプリカ107は必ず
しも第2のフィルタ手段113によってろ波される必要
はない。即ち、この場合には、ジッタ補償用レプリカ1
11のみを第2のフィルタ手段113によってろ波し、
エコーレプリカ107は別に設けられる減算器によって
第1のフィルタ手段105の出力から常に差し引かれる
構成とすればよい。
【0067】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき説明する。図2は、本発明の第1の実施例の構成図
である。
【0068】図2において、図4又は図9の従来例の場
合と同じ番号が付された部分は、図4又は図9の場合と
同じ機能を有する。また、エコーキャンセラ408の構
成は前述した図5と同様であり、ジッタ補償回路410
の構成は前述した図6と同様である。
【0069】図2の構成が図9の構成と異なる点は次の
通りである。即ち、エコーキャンセラ408からのエコ
ーレプリカとジッタ補償回路410からのジッタ補償用
レプリカは、加算器201において加算される。その加
算出力は、A/D変換器407の後段に設けられている
エコー特性を等化するためのフィルタ901と同じ特性
を有するフィルタ202に入力される。そして、加算器
203において、フィルタ901の出力に対して、フィ
ルタ202の出力によってエコーキャンセルが行われ
る。
【0070】以上のような構成により、フィルタ901
の特性が変更された場合に、フィルタ202の特性を同
等に変更するような機構を付加することにより、エコー
キャンセラ408とジッタ補償回路410のタップ係数
を変更する必要はないという特徴を有する。
【0071】次に、図3は、本発明の第2の実施例の構
成図である。図3においても、図4又は図9の従来例の
場合と同じ番号が付された部分は、図4又は図9の場合
と同じ機能を有する。また、エコーキャンセラ408の
構成は前述した図5と同様であり、ジッタ補償回路41
0の構成は前述した図6と同様である。
【0072】第2の実施例では、ジッタ補償回路410
からのジッタ補償用レプリカのみがA/D変換器407
の後段に設けられているエコー特性を等化するためのフ
ィルタ901と同じ特性を有するフィルタ301に入力
される。そして、加算器411において、フィルタ90
1を通った後に加算器409でエコーキャセルが行われ
た結果得られるエコーキャンセル残に対して、フィルタ
301の出力によってジッタ補償が行われる。
【0073】フィルタ901の出力からは、ジッタが発
生したか否かとにかかわらず、加算器409において、
常にエコーキャンセラ408からのエコーレプリカが差
し引かれるため、エコーキャンセラ408からのエコー
レプリカは必ずしもフィルタ901と同じ特性を有する
フィルタによってろ波される必要はない。この場合、エ
コーキャンセラ408におけるタップ係数は、フィルタ
901の特性を含めた値に収束することになる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、エコーのインパルス応
答を等化するために受信側のA/D変換装置とエコーキ
ャンセラとの間にフィルタ装置が挿入され、その結果、
サンプリングタイミング信号においてジッタが発生した
直後に、フィルタ装置の出力においてジッタのインパル
ス応答が変化しても、ジッタ補償用レプリカとエコーレ
プリカ又はジット補償用レプリカのみについて第1のフ
ィルタ手段のフィルタ特性と同じ特性のフィルタリング
を実行する第2のフィルタ手段を通すことによって、従
来と全く同じタイミングでジッタ補償用レプリカを発生
すればよく、複雑な制御は不要とすることが可能とな
る。
【0075】このとき、第1のフィルタ手段のフィルタ
特性と第2のフィルタ手段のフィルタ特性とを同時に可
変するフィルタ特性可変手段を設ければ、上記各フィル
タ特性が変更されてもエコーキャンセラとジッタ補償回
路のタップ係数を変更する必要をなくすことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成図である。
【図4】従来のディジタル加入者線伝送装置の構成例を
示した図である。
【図5】エコーキャンセラの構成例を示した図である。
【図6】ジッタ補償回路の構成例を示した図である。
【図7】局側でのジッタ補償動作の説明図である。
【図8】加入者側でのジッタ補償動作の説明図である。
【図9】従来のディジタル加入者線伝送装置においてフ
ィルタが挿入される場合の構成例を示した図である。
【符号の説明】
101 送信信号 102 受信信号 103 信号変換装置 104 A/D変換装置 105 第1のフィルタ手段 106 エコーキャンセラ 107 エコーレプリカ 108 タイミング再生回路 109 サンプリングタイミング信号 110 ジッタ補償回路 111 ジッタ補償用レプリカ 112 加算手段 113 第2のフィルタ手段 114 減算手段 115 伝送路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号(101)と受信信号(10
    2)を混合、分離する信号変換装置(103)と、該信
    号変換装置で分離された信号をA/D変換するA/D変
    換装置(104)と、その出力信号をフィルタリングす
    る第1のフィルタ手段(105)と、送信側からのエコ
    ーを除去するためのエコーレプリカ(107)を発生す
    るエコーキャンセラ(106)と、受信信号から前記A
    /D変換装置(104)のためのサンプリングタイミン
    グ信号(109)を再生するタイミング再生装置(10
    8)と、該タイミング再生装置が前記サンプリングタイ
    ミング信号(109)において発生させるジッタを補償
    するためのジッタ補償レプリカ(111)を発生するジ
    ッタ補償回路(110)とを備えた伝送装置において、 前記エコーキャンセラ(106)からのエコーレプリカ
    (107)と前記ジッタ補償回路(110)からのジッ
    タ補償用レプリカ(111)とを加算する加算手段(1
    12)と、 該加算手段の出力に対して、前記第1のフィルタ手段
    (105)のフィルタ特性と同じ特性のフィルタリング
    を実行する第2のフィルタ手段(113)と、 前記第1のフィルタ手段(105)の出力から前記第2
    のフィルタ手段(113)の出力を減算することにより
    エコーキャンセルを行う減算手段(114)と、 を有することを特徴とするジッタ補償装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性
    と前記第2のフィルタ手段のフィルタ特性を同時に可変
    するフィルタ特性可変手段を更に有する、 ことを特徴とする請求項1に記載のジッタ補償装置。
  3. 【請求項3】 送信信号と受信信号を混合、分離する信
    号変換装置と、該信号変換装置で分離された信号をA/
    D変換するA/D変換装置と、その出力信号をフィルタ
    リングする第1のフィルタ手段と、該第1のフィルタ手
    段の出力信号において送信側からのエコーを除去するエ
    コーキャンセラと、受信信号から前記A/D変換装置の
    ためのサンプリングタイミング信号を再生するタイミン
    グ再生装置と、該タイミング再生装置が前記サンプリン
    グタイミング信号において発生させるジッタを補償する
    ためのジッタ補償レプリカを発生するジッタ補償回路と
    を備えた伝送装置において、 前記ジッタ補償回路からのジッタ補償用レプリカに対し
    て、前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性と同じ特性
    のフィルタリングを実行する第2のフィルタ手段と、 前記エコーキャンセラにおけるエコーキャンセル残から
    前記第2のフィルタ手段の出力を減算することによりジ
    ッタ補償を行う減算手段と、 を有することを特徴とするジッタ補償装置。
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