JPH0563021U - 高圧トランス用ボビン - Google Patents

高圧トランス用ボビン

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Publication number
JPH0563021U
JPH0563021U JP331992U JP331992U JPH0563021U JP H0563021 U JPH0563021 U JP H0563021U JP 331992 U JP331992 U JP 331992U JP 331992 U JP331992 U JP 331992U JP H0563021 U JPH0563021 U JP H0563021U
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JP
Japan
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winding
bobbin
flange
voltage transformer
layer
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Pending
Application number
JP331992U
Other languages
English (en)
Inventor
信一 平野
一成 古谷
Original Assignee
富士電気化学株式会社
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Publication date
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Publication of JPH0563021U publication Critical patent/JPH0563021U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボビン構造により巻線の巻き崩れそのものを
なくすことで、巻き崩れを防止するための付加構造を不
要とする。 【構成】 高圧トランスはコア10の外周を包囲するボ
ビン12と、ボビン12の外周に多層に巻き重ねられる
巻線14とを備えている。ボビン12は筒状部16とそ
の両側に一体に成形された一対のフランジ18,20と
からなっている。フランジ18,20の内面には前記筒
状部16から順次立ち上がる段差22a,22b,22
b,…が階段状に交互に形成されている。一方のフラン
ジ18側の最底部の段差22aの高さ寸法は、巻線14
の断面径dと等しく、他方のフランジ20側の最底部段
差22bは断面径dの2倍に設定され、それ以降は両フ
ランジ18,20ともに各段差22bの高さは断面径d
の2倍の寸法に設定されている。また各段差22a,2
2bの横寸法は断面径dと等しい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、巻線の巻き層切り替え部位における巻き崩れを防止する高圧トラ ンス用ボビンに関する。
【0002】
【従来の技術】
インバータ機器その他の高圧放電回路を有する機器に用いられ、1,000 V前後 の電圧を発生させる高圧トランスは、通常巻線を数千ターンボビンに巻き付ける ため、多層巻きとなる。この巻き付け方法としては、一般に図2に示すようにボ ビン1の一方のフランジ1aの内面を基点として巻線2を一列に整列状態に巻き 、次いでこの巻き層2aの上部側にあって他方のフランジ1bを基点として逆側 に整列状態に巻き、これ以降は各巻き層2b,2c,…を順次重ねつつ多層巻き とし、必要巻数まで巻いている。
【0003】 この際、ある巻き層に巻き緩みがあると、その切り替え部位であるフランジ1 aまたは1bの部分で層崩れを生じ、例えば図示のごとく崩れた部分2´が巻き 層1a側に接触した場合には、耐圧不足を生じ、高圧に耐えられなかった。
【0004】 これは、巻線2の断面径をdとし、各巻き層端面に発生する余白空間距離をb とすると、巻線2が常時整列状態で緊密に巻かれれば、d>bであり、巻き崩れ が発生する余地がないが、巻き緩みが生ずると最初の層と次の層程度はd>bを 保っているものの、順次余白空間距離bが増大する結果、b>dとなり、この結 果図2のごとく層崩れが生ずるからである。
【0005】 このような巻き崩れによる耐圧不足を防止するために、従来では例えば図3に 示すようにボビン1のフランジ1a,1b間に複数のセパレートバリア3を一体 に設けて電圧を分割したり、図4に示すように複数の巻き層毎に層間絶縁テープ 4を配置して巻き崩れによる巻線間の接触を防止する構造が採用されていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、これらはいずれも巻線間の巻き崩れが生ずることを前提とした 防止構造であり、構造が複雑であるとともに、巻線作業も面倒となる。
【0007】 また、小形の高圧トランスを得ようとする場合には、前記セパレートバリア3 や絶縁テープ4の占有比率が巻線容積に比べて相対的に増大するため、小形化を 達成する上での障害にもなる問題点があった。
【0008】 この考案は前記問題点を解決するものであって、その目的は、ボビン構造によ り巻線の巻き崩れそのものを防止し、巻き崩れを防止するための付加構造を不要 にする高圧トランスを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、この考案は、巻線が巻き重ねられる筒状部の両側に 前記巻線の巻き層切り替え端を支持するフランジを一体化した高圧トランス用ボ ビンにおいて、前記各フランジの内面には前記筒状部から順次立ち上がる段差が 階段状に交互に形成されており、該各段差の高さは、1ないし複数層重ねられる 巻き層の始端部が前記一方のフランジの段差の端面に付き当てられた状態で折り 返され、次の巻き層の終端部が前記他方のフランジの段差の上面に位置すべく前 記巻線の断面径の整数倍に設定されている。
【0010】
【作用】
1ないし複数の巻き層毎にその終端部は段差の上面に位置するので、この段差 によって巻線端面とフランジ間の余白空間距離の増大が規制される。
【0011】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。図1はこの考案に 係る高圧トランスを示すものであり、コア10と、コア10の外周を包囲するボ ビン12と、ボビン12の外周に多層に巻き重ねられる巻線14とから構成され ている。
【0012】 コア10は棒状体とその両側に曲面をなして拡径する拡径部とを有する鉄アレ イ状に形成され、これによって成形歪みを防止するとともに、磁束密度の均一化 を図っている。
【0013】 ボビン12は絶縁性樹脂の射出成形体であって、コア10の外周を包囲する筒 状部16と、筒状部16の両側に前記コア10の曲面に沿って円弧状曲面をなし て一体に成形された一対のフランジ18,20とからなっている。両フランジ1 8,20の内面には前記筒状部16から順次立ち上がる段差22a,22b,2 2b,…が階段状に交互に形成されている。
【0014】 一方のフランジ18側の最底部の段差22aの高さ寸法は、この実施例では前 記巻線14の断面径dと等しく、他方のフランジ20側の最底部段差22bは断 面径dの2倍に設定され、それ以降は両フランジ18,20ともに段差22b, …の高さは断面径dの2倍の寸法に設定され、その状態で階段状に連続する。ま た各段差22a,22bの横寸法は断面径dに等しい。例えば前記巻線14の断 面径dを0.14mmに設定した場合には段差22aの縦横寸法は0.1mm×0. 1mm、段差22b,22b…の縦横寸法は0.2mm×0.1mm程度を目安として 設定されるが、後述する巻線終端を支持する程度の寸法に設定すればよいので必 ずしも厳密な寸法精度は要求されない。
【0015】 以上の構成において、巻線14を巻き付ける時にその最先端14−1を一方の フランジ18の段差22aの端面に付き当てた状態で最初の巻き層14aを巻き 、次いで他方側フランジ20の最初の段差22bに終端14−2を付き当てた状 態で巻き付け端を折り返し、次の巻き層14bを巻き層14aの上部に巻き重ね た状態ではこの巻き層14bの終端14−3は一方のフランジ18の段差20a の上部に1ターン分位置し、次の段差22bの端面に付き当てられる。
【0016】 同じようにしてその上部に3番目の巻き層14cを巻き終えた状態ではその終 端14−4は他方側フランジ20の段差22b上に1ターン分位置し、それ以降 は巻き層毎に常時段差22bの上部に終端が1ターン分位置した状態で折り返さ れることになる。なお、巻線14を段差22aの端面から順に巻き付けることは 守らなくてはならないが、それ以降の巻き付け方法については従来と同じである 。
【0017】 巻き付け時において、巻線の断面径dに対して、各巻き層14a,14b,… の端面に発生する余白空間距離をbとすると、巻線14が常時整列状態で緊密に 巻かれれば、d>bであり、巻き崩れが発生する余地はない。
【0018】 また、任意の巻き層に巻き緩みが生ずると余白空間距離bが予測値よりも拡が るが、各巻き層の終端部は常時段差22aまたは22b上に位置し、次の段差2 2bの端面に付き当てられるため、従来のように多層巻き時の巻き緩みによって 余白空間距離bが順次拡幅することがない。それゆえ層崩れが未然に防止される ことになるのである。
【0019】 なお、図では段差22bの段数を簡略化して描いているが、実際には得ようと する巻き重ね数に応じた必要段数に設定されることは勿論であり、また図示しな いが巻線14の巻き終わり後はこれの上部に一次巻線がなされる。
【0020】 さらに実施例では巻き層14bからは1層巻き重ね毎にその終端部が段差22 b上に交互に位置する構成としたが、巻き緩みによる余白空間距離bの増加分を 考慮してさらに多層毎にその終端部が段差上に位置する構成も採用できることは 勿論であり、そのときの各段差の高さ寸法は巻線の断面径の2ないしそれ以上の 整数倍に設定される。
【0021】
【考案の効果】 以上実施例によって詳細に説明したように、この考案に係る高圧トランス用ボ ビンによれば、次の優れた効果を奏する。
【0022】 (1)1ないし複数の巻き層毎にその終端部は段差の上面に位置するので、この 段差によって巻線端面とフランジ間の余白空間距離の増大が規制され、これによ って巻き線時の層崩れの発生およびこれによる耐圧不良を未然に防止でき、歩留 まりが向上する。
【0023】 (2)セパレートバリアや絶縁テープのような巻き崩れを防止するための余分な 付加構造が不要となるので、構造が簡単で巻線作業も容易であり、トランスの小 形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る高圧トランスの断面図である。
【図2】従来の基本的な高圧トランスを示す断面図であ
る。
【図3】セパレートバリアを設けた従来の高圧トランス
を示す断面図である。
【図4】絶縁テープを配置した従来の高圧トランスを示
す断面図である。
【符号の説明】
10 コア 12 ボビン 14 巻線 14−1 最先端(巻線14の) 14−2,14−3,14−4,… 巻き層終端(巻線
14の) 14a,14b,… 巻き層 16 筒状部(ボビン12の) 18,20 フランジ(ボビン12の) 22a,22b,22b,… 段差

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線が巻き重ねられる筒状部の両側に前
    記巻線の巻き層切り替え端を支持するフランジを一体化
    した高圧トランス用ボビンにおいて、 前記各フランジの内面には前記筒状部から順次立ち上が
    る段差が階段状に交互に形成されており、 該各段差の高さは、1ないし複数層重ねられる巻き層の
    始端部が前記一方のフランジの段差の端面に付き当てら
    れた状態で折り返され、次の巻き層の終端部が前記他方
    のフランジの段差の上面に位置すべく前記巻線の断面径
    の整数倍に設定されている、 ことを特徴とする高圧トランス用ボビン。
JP331992U 1992-01-31 1992-01-31 高圧トランス用ボビン Pending JPH0563021U (ja)

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JP331992U JPH0563021U (ja) 1992-01-31 1992-01-31 高圧トランス用ボビン

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JP331992U Pending JPH0563021U (ja) 1992-01-31 1992-01-31 高圧トランス用ボビン

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010226024A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Mitsubishi Electric Corp イグナイタトランス及び放電灯点灯装置
WO2016147890A1 (ja) * 2015-03-18 2016-09-22 オムロン株式会社 電磁石装置およびこれを備えた電磁継電器

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