JPH0562909A - Ecrプラズマ処理装置 - Google Patents

Ecrプラズマ処理装置

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JPH0562909A
JPH0562909A JP22174591A JP22174591A JPH0562909A JP H0562909 A JPH0562909 A JP H0562909A JP 22174591 A JP22174591 A JP 22174591A JP 22174591 A JP22174591 A JP 22174591A JP H0562909 A JPH0562909 A JP H0562909A
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JP
Japan
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processed
processing apparatus
plasma processing
cylindrical body
waveguide
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Application number
JP22174591A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Saito
克明 斉藤
Takuya Fukuda
▲琢▼也 福田
Michio Ogami
三千男 大上
Shunichi Hirose
俊一 広瀬
Kazuo Suzuki
和夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ流束の拡散を抑制し、プラズマの励
起度の低下を抑制し、多角形の被処理体の形状に合わせ
たプラズマ流束を形成し、基板処理効率を向上すること
にある。 【構成】 ECRプラズマ処理装置において、プラズマ
生成位置から被処理体に至る少なくとも一部区間のプラ
ズマ流束を包囲する筒体20を設け、プラズマ流束の拡
散を防止して、基板1面のプラズマ密度を高くする。筒
体20は、プラズマ流の全長にわたる空間を包囲するこ
とが望ましい。筒体20の少なくとも内面を電磁波を反
射する材料で形成し、また筒壁に排気用の細穴22を穿
設して、プラズマ励起度の低下を抑制する。多角形基板
1の場合は、筒体20の先端をその基板形状に合わせ、
導波管位置から徐々に拡径する。ECR位置を被処理体
1の表面近傍に設定し、励起度の高いプラズマを被処理
体上に到達させて、処理効率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを利用してウ
エハ等の半導体基板の表面に膜体を生成したりエッチン
グ処理する等の基板処理や、金属・非金属等の被処理体
の表面又は表面部の基体処理を行うECR(Electron C
yclotron Reasonance)プラズマ処理装置に関し、特に
被処理体としての基板又は基体が円形のものに限らず、
TFT(Thin Film Transister)基板等のような長方
形等の多角形の場合に好敵なECRプラズマ処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】このようなECR処理装置としては、C
VD(Chemical Vapour Deposition)装置、エッチング
装置、イオン源装置等として半導体処理プロセスに用い
られる他、金属・非金属基体の表面処理加工等の様々な
分野で用いられている。
【0003】ここで、図8を用い、従来のECRプラズ
マ処理装置の一例を説明する。同図は、半導体装置の基
板にCVD処理を施すECRプラズマ処理装置の断面図
を示している。図示のように、装置の主要構成は、被処
理体としての基板1が保持される基板ホルダ2と、この
基板ホルダ2が収納された基板処理室3aとこの基板処
理室3aの上部に連設された円筒状のマイクロ波導入室
3bとを有する真空容器3と、このマイクロ波導入室3
bに同軸に接続された導波管5と、マイクロ波導入室3
bの外側に同軸に配置された円環状の磁界発生コイル6
とを有してなる。マイクロ波導入室3bと導波管5との
接続部には、真空容器3の真空をシールするため、石英
で形成されたマイクロ波の入射窓7が設けられている。
また、マイクロ波導入室3bの上部と、下部開口8の下
方にそれぞれ反応ガスと材料ガス等からなる原料ガスを
供給するガスノズル9,10が設けられている。また、
真空容器3内を所定の真空度に保つために、排気口11
に連通された図示していない排気装置により、真空容器
3内のガスが排気されるようになっている。
【0004】このように構成されるECRプラズマ処理
装置によれば、導波管5から入射されるマイクロ波電界
と、磁界発生コイル6から印加される磁界との相互作用
により、ガスノズル9,10から導入されるガスが、電
子サイクロトロン共鳴 (Electron Cyclotron Reaso
nance)によりプラズマ化され、生成されたプラズマは
磁力線12に沿って広がり、基板1の表面に照射され、
基板1の表面又は表面部に所望のプラズマ処理がなされ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、次のような解決すべき課題があっ
た。 磁力線12が図8に示すように広がって形成さ
れ、一方、生成されたプラズマは主として磁力線12に
沿って運動するため、生成されたプラズマのうち基板処
理室3aの内壁に付着したり、排気口11から排気され
るものがあり、基板処理に有効に利用されるプラズマの
割合が低い、つまりプラズマ利用率が低いという問題が
ある。
【0006】 電子サイクロトロン共鳴を起こす位置
(ECR位置)は、主としてマイクロ波の電界密度と磁
界強度とにより定まるが、そのECR位置をマイクロ波
導入室3bに設定すると、マイクロ波導入室3Bから基
板1に至る途中でプラズマの励起度が低下し、基板処理
効率が低下してしまという問題がある。
【0007】 上記の問題を解消するために、EC
R位置を基板1の近傍に引き出そうとすると、基板1の
近傍ではマイクロ波の電界分布が広がってしまうため、
ECRを起こすに必要な十分なマイクロ波密度が得られ
ず、プラズマが発生しないかあるいはプラズマが不安定
になるという問題がある。
【0008】 磁界発生コイル6が円環状であるた
め、図9に示すように、磁力線12は磁界発生コイル6
の軸を中心として回転対称に形成され、基板1上におけ
るプラズマ流束の断面が円形になる。したがって、基板
1が長方形等の多角形の場合は、プラズマ流束の径を多
角形に外接する大きさ以上にしなければならないことか
ら、プラズマの利用効率が悪く、しかも装置が大型にな
ってしまうという問題がある。
【0009】このの問題を解決するため、従来、特開
平1−205519号公報に記載されているように、磁
界発生コイル6を被処理基板の形状に合わせて矩形の環
状に形成し、基板表面におけるプラズマ流束を矩形に広
げて、プラズマの利用効率を高くすることがなされてい
る。
【0010】しかし、これによれば、 プラズマは長
方形に合わせて均等に広がらず、長方形基板の角部付近
におけるプラズマ密度が低くなるため、基板処理効率が
低下するという問題がある。
【0011】また、このの問題を解決するものとし
て、特開平1−107520号公報に、マイクロ波導入
室と基板との間にスリットを配し、このスリットの下方
で基板を移動させることにより、長方形基板の表面に均
一にプラズマ処理を施そうという提案がされている。
【0012】しかし、これによれば、 スリットにプ
ラズマが照射されて異物が発生するため、また基板移動
の駆動系からの発塵等があるため、歩留まりの低下を招
くという問題がある。
【0013】本発明の第1の目的は、マイクロ波導入室
から被処理体に至る間におけるプラズマ流束の拡散を抑
制できるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0014】本発明の第2の目的は、マイクロ波導入室
から被処理体に至る間におけるプラズマの励起度の低下
を抑制できるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0015】本発明の第3の目的は、スリット等を用い
ることなく、多角形の被処理体の形状に合わせたプラズ
マ流束を形成できるプラズマ処理装置を提供することに
ある。
【0016】本発明の第4の目的は、ECR位置を被処
理体の表面に近付けて、基板処理効率を向上できるプラ
ズマ処理装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明のECRプラズマ処理装置は、真空容器
内で原料ガスに電磁波と磁界とを作用させて生ずる電子
サイクロトロン共鳴によりプラズマを生成し、生成され
たプラズマにより被処理体を処理するECRプラズマ処
理装置において、プラズマ生成位置から被処理体に至る
少なくとも一部区間のプラズマ流束を包囲する筒体を設
けたことを特徴とする。
【0018】具体的には、被処理体が保持される被処理
体保持手段と、この被処理体保持手段が収納された真空
容器と、この真空容器に入射窓を介して連結され前記被
処理体に管軸を向けて配置された電磁波の導波管と、こ
の導波管と同軸に配置され少なくとも導波管の先端部か
ら前記被処理体に至る空間部に磁界を形成する環状の磁
界発生コイルと、前記導波管と被処理体とに挟まれた空
間部に原料ガスを注入するガス注入手段と、前記真空容
器内の排気をする排気手段とを具備してなるECRプラ
ズマ処理装置において、前記導波管の先端面から被処理
体の表面近傍に至る迄の少なくとも一部区間、望ましく
は全長にわたる空間を包囲する筒体を設けたことを特徴
とする。
【0019】また、第2の目的を達成するため、上記筒
体の少なくとも内面を電磁波を反射する材料(金属材)
で形成することを特徴とする。
【0020】上記第3の目的を達成するため、本発明
は、被処理体が多角形基板の場合において、前記筒体の
断面形状が前記多角形基板に近づくにつれて徐々に拡径
され、先端部の断面形状がその多角形基板よりも少し大
きな相似形に形成することを特徴とする。
【0021】上記第4の目的を達成するため、前記導波
管の先端面から被処理体の表面近傍に至る迄の空間を内
包する筒体を設け、電子サイクロトロン共鳴を生じさせ
る位置を前記被処理体の表面近傍に設定したことを特徴
とする。
【0022】
【作用】このように構成されることから、本発明によれ
ば、次の作用により本発明の各目的が達成される。ま
ず、プラズマ生成位置から被処理体に至るプラズマ流束
の少なくとも一部区間を包囲する筒体を設けたことか
ら、磁力線が広がって形成されても、生成されるプラズ
マ流の流れは筒体によって広がりが制限されるので、第
1の目的が達成される。その結果、被処理体位置におけ
るプラズマ密度が上がり、また被処理体に到達するプラ
ズマの割合が増すので、プラズマ利用効率が高くなり、
処理速度が上昇する。
【0023】また、筒体の少なくとも内面が電磁波を反
射する材料(金属材)で形成したものによれば、その筒
体によって導波管先端から放射されたマイクロ波が、真
空容器内の全体に発散してしまうのを防止でき、被処理
体表面位置におけるマイクロ波電化強度が増加されると
ともに、被処理体表面位置におるプラズマの励起度が増
すので、第2の目的が達成される。この結果、CVDに
おいては高品質の成膜ができ、エッチングにおいてはエ
ッチング速度を高速化できる。
【0024】前記筒体を、導波管の先端面から被処理体
の表面近傍に至る迄の全長の空間を内包して設けたもの
によれば、第1と第2の目的を一層効果的に達成でき
る。
【0025】また、筒体の断面形状を導波管の先端形状
から多角形基板に近づくにつれて徐々に拡径し、先端部
の断面形状をその多角形基板と同等の形状にしたものに
よれば、プラズマ流束がその筒体断面形状に合わせて拡
散される。その結果、多角形基板面におけるプラズマ密
度が角部を含めて均等化されるため、必要以上にプラズ
マ断面積を大きくすることなく、かつスリット等の汚染
物質発生源を用いることなく、第3の目的が達成される
とともに、装置を小形にできる。この場合において、特
に、筒体の少なくとも内面が電磁波を反射する材料(金
属材)で形成したものによれば、導波管から被処理体に
至る間のマイクロ波が効率よく伝搬される。すなわち、
マイクロ波のモードのミスマッチによる反射が防止さ
れ、モードのスムーズな変換を可能にする。
【0026】また、前記筒体を、導波管の先端面から被
処理体の表面近傍に至る迄の全長の空間を内包して設け
たものによれば、被処理体近傍のマイクロ波密度を十分
高く保持できることから、被処理体の近傍にECR位置
を設定しても、安定にプラズマを発生でき、第4の目的
が達成される。その結果、被処理体表面におけるプラズ
マ密度及び励起度を高くでき、CVDにおいては一層の
高品質成膜ができ、エッチングにおいてはエッチング速
度を一層高速化できる。
【0027】また、前記筒体は、基本的にプラズマ流束
の流れを規制するものであればよいから、石英等の無機
材料、アルミ等の金属材料により形成することができ
る。しかし、上記のようにマイクロ波を反射する性質の
ものが望ましい。また、筒体にプラズマが衝突して汚染
物質が発生し、その汚染物質が被処理体に取り込まれる
のを防ぐため、少なくとも内面がプラズマによってエッ
チング又はスパッタされにくく、かつ原料ガスと反応し
にくい材料で覆うことが望ましい。例えば、アルミの内
面にアルミナコーティングを形成する。このような処理
をしたものによれば、被処理体に汚染物質が付着した
り、膜中に取り込まれるなどによる膜質の低下を防止で
きる。
【0028】更に、前記筒体の筒壁に複数の細穴を穿設
することが望ましい。これによれば、その複数の細穴か
ら筒体内を排気を効率よく調整でき、また筒体内の排気
効率を上げて筒体内を所定の減圧状態に保つことができ
る。その結果被処理体上のコンダクタンスを良くするこ
とができる。筒体内の圧力が高いと、ECR位置で発生
した励起度の高いラジカル(励起状態にあるが、電離し
ていない状態のもの)又はイオンが、被処理体に至る途
中で他の粒子と衝突し、励起度が下がってしまうが、筒
体内を減圧に保つことにより励起度の高いプラズマが被
処理体上に到達することになるからである。
【0029】被処理体保持手段を真空容器の底面近傍に
配置し、細穴が穿設された筒体をECR位置から被処理
体位置まで延設し、真空容器の底部位置から排気をする
ようにすれば、真空容器の容量を減らすことができると
ともに、排気効率と到達真空度を上昇させることができ
るから、装置を小形化して価格を下げることができる。
また、磁界発生コイルは、TFT基板等のような多角
形被処理体の形状に合わせて長方形等の環状に形成する
ことが望ましい。これによれば、被処理体表面における
プラズマ密度分布を一層均等化できる。更に、被処理体
保持手段が配置された真空容器底面の外側に被処理体よ
りも大きな空心を有する環状の補助磁界発生コイルを設
ければ、筒体内における磁力線の広がりを調整すること
ができ、一層プラズマ密度の分布を均一化できる。
【0030】
【実施例】以下、本願発明を図示実施例に基づいて説明
する。図1(a)に本発明の一実施例のECRプラズマ
処理装置の断面図を示す。なお、以下、被処理体として
半導体装置用の長方形基板をプラズマ処理する場合を例
にして説明する。図示のように、装置の主要構成は、長
方形の基板1が保持される基板ホルダ2と、この基板ホ
ルダ2が収納された基板処理室3aとこの基板処理室3
aの上部に連設された筒状のマイクロ波導入室3bとを
有する真空容器3と、このマイクロ波導入室3bに同軸
に接続されたマイクロ波導波管5と、マイクロ波導入室
3bの外側に同軸に配置された環状の磁界発生コイル6
とを有してなる。真空容器3はステンレスやアルミ等の
ように、所定の真空度の耐圧性を有し、透磁率が小さ
く、かつ汚染物質を出さない材料で形成される。マイク
ロ波導波管5の断面は矩形に形成され、その先端部5a
は徐々に拡径されている。これによりマイクロ波の不整
合による有効分の減衰を抑えている。同様の趣旨から、
拡径された導波管の先端部5aを延長させた形で筒体2
0が連設されている。この筒体20は基板1に向かって
徐々に拡径され、その先端が基板1の表面位置にまで延
在されている。また、筒体20の先端形状は基板1の形
状とほぼ同一に形成されている。マイクロ波導入室3b
と導波管5との接続部には、真空容器3の真空をシール
するため、石英で形成されたマイクロ波の入射窓7が設
けられている。この入射窓7の材料は石英の他、アルミ
ナ等の絶縁材料を用いることができる。また、マイクロ
波導入室3bの上部と、筒体20の途中にそれぞれ原料
ガスを供給するガスノズル9,10が開口されている。
また、真空容器3内を所定の真空度に保つために、排気
口11に連通された図示していない排気装置により、真
空容器3内のガスが排気されるようになっている。な
お、本実施例におけるマイクロ波の周波数は5.5GH
Zとされ、磁束密度が875Gaussの位置(図中点線2
1で示した位置)で、電子サイクロトロン共鳴によりプ
ラズマが発生するようにされている。
【0031】このように構成されるECRプラズマ処理
装置によれば、磁界発生コイル6により図1(b)に示
すような分布の磁界が形成される。そして、導波管5か
ら入射されるマイクロ波電界と、磁界発生コイル6から
印加される磁界との相互作用により、ガスノズル9,1
0から導入されるガスが、図示点線21位置にて電子サ
イクロトロン共鳴によりプラズマ化される。この生成さ
れたプラズマは磁力線に沿って基板1の表面に照射さ
れ、基板1の表面又は表面部に所望のプラズマ処理がな
される。図1(b)の磁界分布で、実線はECR位置を
基板1から遠い位置に設定した場合を示し、点線はEC
R位置を基板1の近傍に設定した場合を示す。
【0032】以下、具体的なECRプラズマ処理につい
て実施例を挙げて説明する。 (実施例1)図1実施例装置を用い、ECRプラズマC
VD法により、長方形の半導体装置用のガラス基板1上
に窒化珪素膜を形成する場合の実施例について、従来装
置を用いた場合と比較しながら説明する。
【0033】真空容器3内を1.0×E*−4Pa(こ
こで、E*nは10のn乗を表す。以下同じ)まで排気
した後、ガスノズル10と9からモノシラン30ml/
minと窒素300ml/minをそれぞれ導入する。
基板ホルダ2には、大きさが32×21cmの長方形の
ガラス基板1が乗せられている。筒体20としては石英
製のものが用いられている。その筒体断面の形状は、プ
ラズマ生成位置付近では25×18cm、基板ホルダ2
付近では35×24cmとされ、全体として台形状に形
成されている。図示点線21の位置に、磁束密度875
GaussのECR位置があり、1kWのマイクロ波を導入
することにより、電子サイクロトロン共鳴により導入さ
れた原料ガスがプラズマ化される。このプラズマは筒体
20に沿って流れが制限され、基板1上に窒化珪素膜を
成膜する。この時の成膜速度は基板中心部で100nm
/min,基板の角付近で95nm/minであった。
【0034】これに対し、比較のため図8の従来装置を
用い、本実施例1と同じガス流量、磁界分布、入射マイ
クロ波強度で窒化珪素膜を成膜したところ、基板ホルダ
2上におけるプラズマの広がりが直径42cmの円形と
なり、成膜速度が、基板中心部で95nm/min、基
板の角付近で80nm/minであった。
【0035】また、膜質の評価をするため、生成された
窒化珪素膜の比抵抗測定を行ったところ、本実施例、比
較例共に、5.0×E*13であった。すなわち、本実
施例の筒体20を設けたことにより、膜質を変えること
なく、成膜速度と成膜速度の均一性を向上させることが
できる。
【0036】これらの比較から明らかなように、プラズ
マ生成位置から基板1に至る区間のプラズマ流束を包囲
する筒体20を設けたことから、生成されるプラズマ流
の広がりが筒体によって制限され、基板1の位置におけ
るプラズマ密度が上がり、また被処理体に到達するプラ
ズマの割合が増すので、プラズマ利用効率が高くなり、
処理速度が上昇されるのである。
【0037】(実施例2)また、図1実施例装置におい
て、筒体20を石英製にした場合と、アルミニウム製に
した場合とを、上記と同じ成膜条件で窒化珪素膜の成膜
比較を行った。その結果、成膜速度や成膜速度の均一性
については違いがみられなかった。
【0038】しかし、膜質については相違がみられた。
ここで、膜質の評価基準として、比抵抗の測定を行った
ところ、石英製の筒体10の場合の比抵抗は5.0×E
*13、これに対してアルミニウム製の場合の比抵抗は
1.0×E*14であり、アルミニウム製の方が優れて
いた。この理由は、筒体20を金属製にすると、筒体2
0がマイクロ波の導波管を兼ねることになり、同じ電力
のマイクロ波を入射させた場合、非金属製の筒体20の
場合に比べて、基板1付近におけるマイクロ波電界強度
が著しく上昇し、これによりプラズマの励起度が上昇し
て、窒化珪素膜の膜質が向上したのである。
【0039】(実施例3)実施例3は、実施例2で示し
たアルミニウム製の筒体20を用い、図2の斜視図に示
すように筒体20の筒壁に細穴22を設け、この細穴2
2を介して筒体20内の排気をするようにしたものであ
る。この実施例を用い、前述したと同一の成膜条件で窒
化珪素膜の成膜を行い、成膜速度、成膜速度の分布、比
抵抗等の評価を行った。その結果、成膜速度は多少低下
して95nm/minであったが、成膜速度の面内分布
の不均一性は、同程度の5%以内であった。しかし、膜
の比抵抗は1.0×E*15であり、実施例2に比して
膜質の著しい向上がみられた。これは、基板1位置上方
におけるガスのコンダクタンスがよくなり、排気効率が
上昇し、その結果プラズマの電子温度が上昇し、基板1
上に励起度の高いイオンやラジカルが入射することにな
るためである。
【0040】特に、本実施例装置によれば、基板1位置
付近でもマイクロ波電界が発散することがないため、E
CR位置を基板位置近傍にすることができる。そこで、
ECR位置を基板1の位置から3cmの距離に設定し
て、上記条件と同様に窒化珪素膜の成膜を行い、そのと
きの成膜速度、成膜速度の分布、膜の比抵抗の評価を行
った。その結果、成膜速度は100nm/min、成膜
速度分布のばらつきは5%以内、比抵抗は5.0×E*
15であり、成膜速度、膜質共に良好な結果が得られ
た。
【0041】上述した効果は、窒化珪素膜の成膜のみに
みられるものでなく、二酸化珪素膜、非晶質シリコン
膜、ダイヤモンド薄膜、タングステン膜などの化学気相
蒸着法による薄膜の形成全般について、良質の膜が高速
で得られる。また、ECRを用いたドライエッチングに
ついても、高速で、高い選択比のエッチングがなされ
る。
【0042】(実施例4)本実施例は、実施例3のアル
ミニウム製の筒体20の内面にアルミナコ−ティングし
たものである。アルミナコ−ティングはアルミニウムを
陽極酸化することにより行った。コーティングの目的
は、プラズマによりアルミニウムがスパッタされ、膜中
に取り込まれるのを防止することにある。この実施例と
アルミニウムが露出している前記実施例とを比較するた
め、成膜速度、その均一性、比抵抗、および、これらの
窒化珪素膜をアモルファスシリコン薄膜トランジスタの
ゲ−ト絶縁膜に用いたときのトランジスタ特性の評価を
行った。
【0043】その結果、成膜速度は共に95nm/mi
n、成膜速度の均一性は5%以内、比抵抗は1.0×E
*15であり、両者に違いはみられなかった。他方、ト
ランジスタ特性評価をするため、評価項目として敷居値
電圧、電子移動度、ストレス電圧による敷居値電圧シフ
ト(ストレス電圧は、20V,1000秒である。)に
ついて測定を行った。その結果、電子移動度及び敷居値
電圧は共にそれぞれ0.8cm2/V・secと0.2
Vであったのに対し、ストレス電圧による敷居値電圧シ
フトは、アルミナコ−トしたものは0.2Vで、アルミ
ニウムが剥き出しのものは1.0Vであり、相違がみら
れた。この相違は、アルミニウムが剥き出しのものはゲ
−ト絶縁膜に金属が取り込まれ、ゲ−ト絶縁膜内で金属
原子が移動するために、シフト量が大きくなると考えら
れる。
【0044】これらのことから、筒体20の内面をプラ
ズマ又は導入ガスとの反応性の低い物質でコ−ティング
し、膜中に筒体20の基材である金属等の異物が混入さ
れるのを防止することが望ましい。これにより、トラン
ジスタ等のデバイスを作製した際、デバイス特性の劣化
などの原因となる汚染物質の混入を防止することができ
る。
【0045】(実施例5)本実施例は、図3に示すよう
に、基板1と同じ長方形の磁束を発生させて、円形に比
して無駄な磁束を無くすとともに、基板1の角部の磁界
強度の低下を抑制して、基板表面の磁界分布を均一化し
たものである。また、これに合わせて真空容器3を矩形
にして装置を小形化したものである。すなわち、真空容
器3のマイクロ波導入室3bの外側に、軸心を合わせて
配置された環状の磁界発生コイル6を、矩形の環状に形
成したものである。
【0046】本実施例装置を用い、実施例3と同様の条
件で基板1の表面に窒化珪素膜の成膜を行ったところ、
成膜速度、膜質ともに変化はなかった。しかし、基板表
面の磁界分布が均一化されたため、成膜速度の分布が3
%以内となり、改善がみられた。
【0047】(実施例6)図2に示した実施例3では、
筒体20の細穴22からの排気を、基板ホルダ2の近傍
の真空容器3の底部に設けた排気口11から行うものと
した。これに代えて、本実施例は、図4に示すように、
マイクロ波入射窓7の面と基板1面とに挟まれた筒体2
0の側面に対して排気流(図示矢印13)が垂直になる
ように、真空容器3の形状と排気口11の位置を定めた
ものである。本実施例装置を用い、装置内を大気圧から
排気装置により排気したところ、30分後に容器内圧力
が2.0×E*−4Paとなった。これに対し、前記実
施例4の装置により同様の実験をしたところ、1.0×
E*−3Paにしか達しなかった。つまり、本実施例の
排気法によれば、真空排気効率が向上する。
【0048】(実施例7)図5,図6,図7に本発明の
更に他の実施例を示す。図5(a)は装置全体の断面図
であり、図5(b)は装置縦方向の磁界分布図である。
また、図6は内部平面図であり、図7は筒体20と基板
ホルダ2との関係を示した斜視図である。本実施例の特
徴は、被処理体としての基板1を出し入れするための開
口部を、真空容器3と筒体20の底部側面に設けたこ
と、及び原料ガス(反応ガスと材料ガス)を供給するガ
スノズルの吹き出し部を、基板1に向けて垂直に吹き出
す面状のガス吹き出し板23とし、マイクロ波入射窓の
位置に設けたことにある。このガス吹き出し板23は、
石英により形成され、マイクロ波導入窓7を兼ねてい
る。また、真空容器3の下部に補助磁界発生コイル24
を設け、磁界分布を図5(b)に示すように、基板1付
近における磁力線の方向を、基板1の表面にほぼ垂直と
なるようにしたのである。これによれば、ECR位置2
1で励起されたラジカルやイオンを基板1に向けて垂直
に入射させることができる。
【0049】また、真空容器3の底部側面の開口部にゲ
−トバルブ25、26を設け、図示していない搬送ロボ
ット等を介して他の反応容器等に接続することができる
ようにしている。更に、筒体20の側面下部に、ゲート
バルブ25,26に位置に対向させて、基板1の出し入
れを可能とする開口27,28が設けられている。本実
施例装置は、例えば、ゲ−トバルブ25に真空中を搬送
可能な搬送ロボットを介して図示していないロ−ド室を
連結し、ゲートバルブ26に同様の搬送ロボットを介し
て他のECRプラズマCVD装置を連結し、アクティブ
マトリクス方式の液晶ディスプレイ駆動用のTFTの製
造工程を構成する。これによれば、まず搬送ロボットが
ロ−ド室からTFTゲ−ト配線が形成されたガラス基板
(対角15インチ)を取り出し、本実施例のECRプラ
ズマCVD装置内に搬入する。その際、ゲ−トバルブ2
5を開いて搬入し、搬入後ゲートバルブ25を閉じる。
その後、モノシラン及び窒素ガスを導入し、基板1上に
シリコン窒化膜を形成する。成膜終了後、ゲ−トバルブ
26を開き、搬送ロボットにより他のECRプラズマC
VD装置内に搬出する。そして、他のECRプラズマC
VD装置内に搬入された後、装置内にモノシランガスを
導入し、モノシランプラズマによりアモルファスシリコ
ンを形成する。
【0050】このように、本実施例装置によれば、上記
のようにシリコン窒化膜とアモルファスシリコンの連続
成膜を可能にし、その成膜過程に要する時間を約5分と
することができ、従来のRF(Radio Frequency)CV
D装置よる場合に比べて、スル−プットを著しく上げる
ことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。プラズマ生成位置から被処理体に
至る少なくとも一部区間のプラズマ流束を包囲する筒体
を設けたことから、生成されるプラズマ流の広がりが筒
体によって制限される。その結果、被処理体位置におけ
るプラズマ密度が上がり、また被処理体に到達するプラ
ズマの割合が増すので、プラズマ利用効率が高くなり、
処理速度が上昇する。特に、導波管の先端面から被処理
体の表面近傍に至る迄の全長に筒体を設ければ、一層効
果的である。
【0052】また、筒体の少なくとも内面が電磁波を反
射する材料で形成したものによれば、導波管先端から放
射されたマイクロ波が、真空容器内の全体に発散してし
まうのを防止でき、導波管から被処理体に至る間のマイ
クロ波が効率よく伝搬される。したがって、被処理体表
面位置におけるマイクロ波電化強度が増加され、被処理
体表面位置におるプラズマの励起度が増す。すなわち、
マイクロ波のモードのミスマッチによる反射が防止さ
れ、モードのスムーズな変換を可能にする。その結果、
CVDにおいては高品質の成膜ができ、エッチングにお
いてはエッチング速度を高速化できる。
【0053】また、筒体の断面形状を導波管の先端形状
から多角形基板に近づくにつれて徐々に拡径し、先端部
の断面形状をその多角形基板と同等の形状にしたものに
よれば、プラズマ流束がその筒体断面形状に合わせて拡
散される。その結果、多角形基板面におけるプラズマ密
度が角部を含めて均等化されるため、必要以上にプラズ
マ断面積を大きくすることがなく、装置を小形にでき
る。
【0054】また、前記筒体を、導波管の先端面から被
処理体の表面近傍に至る迄の全長の空間を内包して設け
たものによれば、被処理体近傍のマイクロ波密度を十分
高く保持できることから、被処理体の近傍にECR位置
を設定しても、安定にプラズマを発生できる。その結
果、被処理体表面におけるプラズマ密度及び励起度を高
くでき、CVDにおいては一層の高品質成膜ができ、エ
ッチングにおいてはエッチング速度を一層高速化でき
る。
【0055】また、筒体の少なくとも内面がプラズマに
よってエッチング又はスパッタされにくく、かつ原料ガ
スと反応しにくい材料で覆ったものによれば、被処理体
に汚染物質が付着したり、膜中に取り込まれるなどによ
る膜質の低下を防止できる。
【0056】また、筒体の筒壁に複数の細穴を穿設した
ものによれば、その複数の細穴から筒体内を排気を効率
よく調整でき、また筒体内の排気効率を上げて筒体内を
所定の減圧状態に保つことができる。その結果、ECR
位置で発生した励起度の高いラジカル又はイオンが、被
処理体に至る途中で他の粒子と衝突して励起度が下がっ
てしまうのを防止でき、励起度の高いプラズマを被処理
体上に到達させることができる。
【0057】また、磁界発生コイルを、TFT基板等の
ような多角形被処理体の形状に合わせて長方形等の環状
に形成したものによれば、被処理体表面におけるプラズ
マ密度分布を一層均等化できる。更に、被処理体保持手
段が配置された真空容器底面の外側に被処理体よりも大
きな空心を有する環状の補助磁界発生コイルを設けれ
ば、筒体内における磁力線の広がりを調整することがで
き、一層プラズマ密度の分布を均一化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施例のECRプラズマ
CVD装置の断面図、(b)は本装置の中心軸上におけ
る磁界分布を示す。
【図2】筒体に細穴を設けた実施例の主要部を一部破断
にして示した構成図である。
【図3】磁界発生コイルを矩形環状にした実施例の主要
部の斜視外観図である。
【図4】本発明の他の実施例の断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例の断面図である。
【図6】図6実施例の内部平面図である。
【図7】図6実施例の筒体と基板ホルダ周りの斜視図で
ある。
【図8】(a)は従来例のECRプラズマ処理装置の断
面図であり、(b)はその中心線上の磁界分布を示す。
【図9】図8従来例において、長方形基板を処理する際
のプラズマの広がりと基板との関係を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 基板ホルダ 3 真空容器 3a 基体処理室 3b マイクロ波導入室 5 導波管 6 磁界発生コイル 7 マイクロ波入射窓 9,10 ガスノズル 11 排気口 20 筒体 21 ECR位置 22 細穴 25,26 ゲートバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大上 三千男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 広瀬 俊一 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鈴木 和夫 茨城県日立市会瀬町二丁目9番1号 株式 会社日立エンジニアリングサービス内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内で原料ガスに電磁波と磁界と
    を作用させて生ずる電子サイクロトロン共鳴によりプラ
    ズマを生成し、生成されたプラズマにより被処理体を処
    理するECRプラズマ処理装置において、プラズマ生成
    位置から被処理体に至る少なくとも一部区間のプラズマ
    流束を包囲する筒体を設けたことを特徴とするECRプ
    ラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記筒体の少なくと
    も内面が電磁波を反射する材料で形成されたことを特徴
    とするECRプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記筒体が、石英等
    の無機材料、アルミ等の金属材料、少なくとも内面に金
    属膜が形成された材料、アルミの内面にアルミナコーテ
    ィングした材料のうちの1つにより形成されたことを特
    徴とするECRプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記筒体の筒壁に複
    数の細穴を穿設したことを特徴とするECRプラズマ処
    理装置。
  5. 【請求項5】 被処理体が保持される被処理体保持手段
    と、この被処理体保持手段が収納された真空容器と、こ
    の真空容器に入射窓を介して連結され前記被処理体に管
    軸を向けて配置された電磁波の導波管と、この導波管と
    同軸に配置され少なくとも導波管の先端部から前記被処
    理体に至る空間部に磁界を形成する環状の磁界発生コイ
    ルと、前記導波管と被処理体とに挟まれた空間部に原料
    ガスを注入するガス注入手段と、前記真空容器内の排気
    をする排気手段とを具備してなるECRプラズマ処理装
    置において、前記導波管の先端面から被処理体の表面近
    傍に至る迄の空間を包囲する筒体を設けたことを特徴と
    するECRプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記被処理体が多角
    形基板であり、前記筒体の断面形状が前記多角形基板に
    近づくにつれて徐々に拡径され、先端部の断面形状がそ
    の多角形基板よりも少し大きな相似形に形成され、かつ
    その角部が一定の曲率又は直線で面取りされてなること
    を特徴とするECRプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記筒体の少
    なくとも内面が、電磁波を反射する材料で形成されたこ
    とを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5,6,7のいずれかにおいて、
    前記筒体の少なくとも内面が、その筒体を構成する基材
    よりも前記プラズマによってエッチング又はスパッタさ
    れにくく、かつ前記原料ガスと反応しにくい材料で覆わ
    れたこを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項5又は6において、前記筒体が、
    石英等の無機材料、アルミ等の金属材料、少なくとも内
    面に金属膜が形成された材料、アルミの内面にアルミナ
    コーティングした材料のうちの1つにより形成されたこ
    とを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項5,6,7,8,9のいずれか
    において、前記筒体の筒壁に複数の細穴が穿設され、前
    記排気手段は主として前記筒壁の細穴近傍のガスを排気
    するように形成されてなることを特徴とするECRプラ
    ズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理体が保持される被処理体保持手
    段と、この被処理体保持手段が収納された真空容器と、
    この真空容器に入射窓を介して連結され前記被処理体に
    管軸を向けて配置された電磁波の導波管と、この導波管
    と同軸に配置され少なくとも導波管の先端部から前記被
    処理体に至る空間部に磁界を形成する環状の磁界発生コ
    イルと、前記導波管と被処理体とに挟まれた空間部に原
    料ガスを注入するガス注入手段と、前記真空容器内の排
    気をする排気手段とを具備してなるECRプラズマ処理
    装置において、前記導波管の先端面から被処理体の表面
    近傍に至る迄の空間を包囲し、少なくとも内面が電磁波
    を反射する材料で形成され、壁面に細穴が穿設された筒
    体を設け、電子サイクロトロン共鳴を生じさせる位置を
    前記被処理体の表面近傍に設定したことを特徴とするE
    CRプラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記被処理体が
    多角形基板であり、前記筒体の断面形状が前記多角形基
    板に近づくにつれて徐々に拡径され、先端部の断面形状
    がその多角形基板よりも少し大きな相似形に形成され、
    かつその角部が一定の曲率又は直線で面取りされてなる
    ことを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記磁界発生コ
    イルが前記多角形基板に合わせて多角形の環状に形成さ
    れたことを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項11において、前記被処理体保
    持手段が前記真空容器の底面近傍に配置され、この被処
    理体保持手段が配置された真空容器底面の外側に前記被
    処理体よりも大きな空心を有する環状の補助磁界発生コ
    イルを設けたことを特徴とするECRプラズマ処理装
    置。
  15. 【請求項15】 被処理体が保持される被処理体保持手
    段と、この被処理体保持手段が収納された真空容器と、
    この真空容器に入射窓を介して連結され前記被処理体に
    管軸を向けて配置された電磁波の導波管と、この導波管
    と同軸に配置され少なくとも導波管の先端部から前記被
    処理体に至る空間部に磁界を形成する環状の磁界発生コ
    イルと、前記導波管と被処理体とに挟まれた空間部に原
    料ガスを注入するガス注入手段と、前記真空容器内の排
    気をする排気手段とを具備してなるECRプラズマ処理
    装置において、前記導波管の先端面から被処理体の表面
    近傍に至る迄の空間を包囲し、少なくとも内面が電磁波
    を反射する材料で形成され、壁面に細穴が穿設された筒
    体を設け、前記被処理体保持手段の位置に対応する前記
    真空容器の壁に、前記被処理体又は被処理体保持手段を
    スライドさせて搬出入する開閉可能な搬出入口を設けた
    ことを特徴とするECRプラズマ処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記被処理体が
    長方形のTFT基板であり、前記筒体の断面形状が前記
    TFT基板表面に近づくにつれて徐々に拡径され、先端
    部の断面形状がその長方形よりも少し大きな長方形に形
    成されてなることを特徴とするECRプラズマ処理装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16において、前記筒体断面の
    角部が一定の曲率又は直線で面取りされてなることを特
    徴とするECRプラズマ処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項15,16のいずれかにおい
    て、前記磁界発生コイルが前記TFT基板に合わせて長
    方形の環状に形成されたことを特徴とするECRプラズ
    マ処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項15,16,17において、前
    記被処理体保持手段が前記真空容器の底面近傍に配置さ
    れ、この被処理体保持手段が配置された真空容器底面の
    外側に前記TFT基板よりも大きな矩形空心を有する環
    状の補助磁界発生コイルを設けたことを特徴とするEC
    Rプラズマ処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008277306A (ja) * 1997-01-29 2008-11-13 Foundation For Advancement Of International Science プラズマ装置
WO2014156753A1 (ja) * 2013-03-28 2014-10-02 ブラザー工業株式会社 成膜装置

Cited By (3)

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JP2014189900A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Brother Ind Ltd 成膜装置

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