JPH0561588B2 - - Google Patents

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JPH0561588B2
JPH0561588B2 JP62062562A JP6256287A JPH0561588B2 JP H0561588 B2 JPH0561588 B2 JP H0561588B2 JP 62062562 A JP62062562 A JP 62062562A JP 6256287 A JP6256287 A JP 6256287A JP H0561588 B2 JPH0561588 B2 JP H0561588B2
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Shigenori Aoki
Eiki Izumi
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は超音波探傷器において、被検査物体に
おける測定範囲を定める超音波探傷器の測定範囲
設定装置に関する。 〔従来の技術〕 超音波探傷器は、物体内部の傷の存在の有無を
当該物体を破損することなく検査する装置として
良く知られている。この超音波探傷器を図により
説明する。 第7図は従来の超音波探傷器のブロツク図であ
る。図で、1は被検査物体、1fは被検査物体1
内に存在する欠陥を示す。2は被検査物体1内に
超音波を放射するとともに、反射してきた超音波
に比例した電気信号を出力する超音波探触子であ
る。3は超音波探傷器であり、超音波探触子2に
対して超音波発生パルスを出力し、かつ、超音波
探触子2からの信号を受信し、この信号の波形を
表示する。 超音波探傷器3は次の各要素で構成されてい
る。即ち、4は超音波探傷器3の動作に時間的規
制を与える信号電圧を発生する同期回路、5は同
期回路4の信号により超音波探触子2に超音波発
生のためのパルスを出力する送信部である。6は
超音波探触子2からの信号を受信する受信部であ
り、抵抗器で構成される分圧器の組合せより成る
減衰回路6a、および増幅回路6bで構成され
る。7は増幅回路6bからの信号を整流する検波
回路、8は垂直軸増幅回路である。 9は同期回路4からの同期信号により三角波を
発生する掃引回路、10は掃引回路9の三角波信
号を増幅する増幅回路である。11は超音波探触
子2からの信号波形を表示する表示部であり、横
軸は増幅回路10から出力される三角波で定まる
時間軸とされ、縦軸は垂直軸増幅回路8から出力
される信号の大きさとされる。表示部11として
は陰極線管が用いられ、その表面にはスケールが
表示されている。12は被検査物体1において、
その表面からの検査すべき範囲(測定範囲)を設
定する測定範囲設定部である。13は掃引開始信
号に遅れ時間をもたせて表示部11に表示される
波形の位置を平行移動させる遅延時間設定部であ
る。 第8図は第7図に示す掃引回路の回路図であ
る。図で、9aは増幅器、9rは可変抵抗器、9
cは可変コンデンサである。測定範囲設定部12
は通常、粗調用のつまみと微調用のつまみより成
りこれらのつまみを回動することにより可変抵抗
器9rの抵抗値および可変コンデンサ9cの容量
を調整する。 次に、上記従来の超音波探傷器の動作の概略を
説明する。同期回路4からの信号電圧により送信
部5からパルスが出力されると、超音波探触子2
はこのパルスにより励起されて被検査物体1に対
して超音波の放射する。放射された超音波の一部
は被検査物体1の表面から直ちに超音波探触子2
に戻り、他は被検査物体1内を伝播し、被検査物
体1の底部に達し、ここで反射されて超音波探触
子2に戻る。一方、被検査物体1に欠陥1fが存
在すると、超音波は当該欠陥1fにおいても反射
されて超音波探触子2に戻る。これら超音波探触
子2に戻つた超音波は超音波探触子2をその大き
さに比例して励起し、超音波探触子2からはこれ
に応じた電気信号が出力される。 この信号は減衰回路6aに入力され、処理に適
した大きさに調節され、増幅回路6bを経て検波
回路7に入力される。検波回路7は表示部11の
表示を片振り指示とするため、入力信号を整流す
る。この際、当該信号に混入している雑音成分も
除去される。検波回路7の出力信号は垂直軸増幅
回路8を経て表示部11に入力され、その大きさ
が表示部11の縦軸に表される。一方、掃引回路
9は同期回路4の同期信号により三角波電圧を発
生し、この電圧は増幅回路10を経て表示部11
(陰極線管)の偏向電極に印加され、電子ビーム
を掃引する。この掃引と前記垂直軸増幅回路8か
らの入力信号により、表示部11には超音波探触
子2に戻つた反射波の波形が表示される。 第9図は表示された反射波の波形図である。図
で、横軸は時間、縦軸は反射波の大きさを示す。
Tは被検査物体1の表面から反射波、F1は欠陥
1からの反射波、B1は被検査物体1の底面から
の反射波である。Sは表示部11上に描かれてい
るスケールを示す。底面から反射した反射波の一
部は表面で再反射されて再び被検査物体1内に戻
る。これにより、欠陥1fからの反射波F2、底
面からの反射波B2が再び現れるが反射波F2,B2
の大きさは当然ながら反射波F1,B1の大きさよ
り小さい。このように、欠陥1fからの反射波お
よび底面からの反射波が減衰しながら繰返し現れ
ることになる。なお、被検査物体1内における超
音波の音速は一定であるので、横軸(時間軸)は
被検査物体1内の表面からの距離を表すことにな
り、この波形図から欠陥1fの位置が判明する。 ところで、一般に、被検査物体1を探傷する場
合、必ずしもその表面から底面まで全体を検査す
る必要はなく、表面からある一定の深さ範囲を検
査すればよい場合が多い。この場合には、波形の
表示はその範囲(測定範囲)のみの表示とするこ
とが望ましく、それによつてより精度の高い分析
を行うことができる。 ここで、このような測定範囲を設定する方法に
ついて説明する。今、仮に表面から底面までの距
離が200mmの被検査物体において、測定範囲を100
mm(表面から100mm以内)に設定する場合につい
て考える。この場合、被検査物体1と同一材料
で、厚さ100mmの試片を用意する。次に、その試
片に超音波を放射すると、表示部11には、反射
波T,B1,B2、……が現れる。そこで、測定範
囲設定部12の粗調用つまみと微調用つまみを操
作して横軸の拡張、縮少を行い、第9図に示すよ
うに表示部11の左端のスケールSLに反射波B1
が、又、右端のスケールSRに反射波B2が現れる
ように調節する。この場合、表示部11には反射
波B1,B2のみが表示されており、左右両端の各
スケールSL,SRの間隔が100mmの位置間隔に相当
することとなる。次に、遅延時間設定部13のつ
まみを回動して波形を右方に平行移動させ、反射
波Tを左端のスケールSLに合せる。この状態で被
検査物体1に超音波を放射すると、表示部11に
は表面(スケールSL)から100mm(スケールSR
の測定範囲が表示されることになる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来装置における測定範囲の設定は、上述
のように、測定範囲に等しい厚さをもち、被検査
物体1と同一材料の試片を用意し、測定範囲設定
部12の2つのつまみ、および遅延時間設定部1
3のつまみを操作する必要があり、又、それらの
操作において反射波B1,B2をスケールSL,SR
合致させるには相当の熟練を要することから、極
めて面倒である。しかも、必要とする材質および
厚みを有する試片が常に存在するとは限らず、む
しろ存在しない方が多く、この場合には測定範囲
の設定はほとんど不可能である。 もつとも、ある音速の材料について、掃引回路
9の抵抗9rおよびコンデンサ9cの値を各測定
範囲毎に予め計算し、測定範囲設定部12の一方
のつまみ(例えば粗調用つまみ)部分に測定範囲
を表示しておき、他方のつまみ(例えば微調用つ
まみ)部分に前記表示と対応して予め計算により
音速を表示しておき、両つまみにより測定範囲を
設定することも可能であるが、可変コンデンサ9
cを用いるので上記各表示自体が非直線性の表示
となり、つまみを正確にセツトすることは極めて
困難であり、したがつて、この手段によつても測
定範囲の正確な設定はほとんど不可能に近い。そ
して、測定範囲が正確に設定できないと欠陥の位
置を正確に読取ることはできなくなる。 このように、上記従来装置にあつては、測定範
囲の正確な設定は、試片はが存在していても極め
て面倒であり、試片が存在しない場合にはほとん
ど不可能に近いという問題があつた。これに加え
て、仮に測定範囲の正確な設定ができたとして
も、次のような問題点があつた。即ち、掃引回路
9の抵抗9rの抵抗値、コンデンサ9cの容量、
および増幅回路10の増幅率は温度により変化す
る。したがつて、周囲温度が変化すると折角正確
に設定した測定範囲にも誤差を生じる。このこと
は、反射波に横軸方向のずれが生じることを意味
し、欠陥の位置を正確に知ることはできなくな
る。 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
し、測定範囲を容易に、かつ、正確に設定するこ
とができるとともに、当該測定範囲を精度良く表
示することができる超音波探傷器の測定範囲設定
装置に関する。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的を達成するため、本発明は、超音波
探触子に対して所定のパルスを出力する送信部
と、超音波探触子からの信号を受信する受信部
と、この受信部で受信された信号に基づいてその
信号の波形を表示する表示部とを備えた超音波探
傷器において、メモリを設けて受信部で受信され
た入力信号を選定されたサンプリング周期で当該
メモリにそのアドレス順に順次記憶させ、一方、
入力信号の波形の分析に必要な測定範囲を設定す
る測定範囲設定部および被探傷物体内に伝播する
音速を入力する音速入力部を設け、測定範囲およ
び音速に基づいて前記サンプリング周期を選択す
るとともに、測定範囲設定部に設定された値、音
速入力部に入力された音速、およびサンプリング
周期に基づいて選択すべきメモリのアドレスを演
算手段により演算し、この演算によつて選択され
たアドレスからデータをとり出して表示部に表示
するようにしたことを特徴とする。 〔作用〕 被検査物体からの超音波の反射波は超音波探触
子に戻り、超音波探触子からはこの反射波に応じ
た信号が出力される。受信部ではこの信号を受信
し、受信部からの出力信号は選定されたサンプリ
ング周期でメモリに順に記憶される。測定範囲を
設定する場合には、測定範囲設定部に任意の測定
範囲をセツトするとともに、音速入力部に被検査
物体における音速を入力する。演算手段では、こ
のセツトされた測定範囲と入力された音速に基づ
いて、前記メモリに記憶されているデータのうち
とり出すべきデータが収容されているアドレスが
演算される。この演算結果にしたがつて順次該当
アドレスのデータがとり出され、このデータは表
示制御手段により表示部に表示される。又、サン
プリング周期の選定は、測定範囲と音速とに基づ
いてなされる。 〔実施例〕 以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明す
る。 第1図は本発明の実施例に係る超音波探傷器の
ブロツク図である。図で、第7図に示す部分と同
一部分には同一符号を付して説明を省略する。2
1は本実施例の超音波探傷器を示す。この超音波
探傷器21は次の各要素により構成されている。
即ち、22は受信部6の出力信号をデイジタル値
に変換するA/D変換部、23はA/D変換部2
2で変換された値を記憶する波形メモリ、24は
波形メモリ23の各アドレスを順に指定してゆく
アドレスカウンタである。25はタイミング回路
であり、送信部5、A/D変換部22およびアド
レスカウンタ24へそれぞれ起動信号の与える。
このタイミング回路25の発振には水晶発振子が
用いられる。 26は所要の演算、制御を行うCPU(中央処理
装置)、27は演算のためのパラメータやデータ
等を一時記憶するRAM(ランダム・アクセス・
メモリ)、28はCPU26の処理手順を記憶する
ROM(リード・オンリ・メモリ)である。29
は所望の測定範囲を入力する測定範囲設定部、3
0は被検査物体1内を超音波が伝播する速度(音
速)を入力する音速入力部である。31は液晶表
示部、32はCPU26の演算、制御の結果得ら
れたデータに基づいて液晶表示部31の表示を制
御する表示部コントローラである。 次に、本実施例の動作を第2図に示す反射波の
波形図、第3図に示す波形メモリ23のブロツク
図、および第4図に示すフローチヤートを参照し
ながら説明する。最初に、測定範囲設定部29に
所望の測定範囲lR(この値は第1図に示す被検査
物体1に示されている。)を設定する。又、音速
入力部にも被検査物体1の材質で定まる音速VS
を入力する。この状態において、タイミング回路
25から送信部5へトリガ信号が出力されると、
送信部5は超音波探触子2にパルスを出力し、超
音波探触子2から被検査物体1内に超音波が放射
される。この超音波の反射波は超音波探触子2に
より電気信号に変換され、この信号は受信部6で
受信される。受信部6は、受信した反射波信号を
以後の処理に適した値として出力する。この出力
された反射波信号は、検知回路7を介した後所定
のサンプリング周期毎にA/D変換部22におい
てデイジタル値に変換され、この変換された値は
順次波形メモリ23に記憶される。この記憶は、
アドレスカウンタ24が波形メモリ23のアドレ
スを順次指定することによりなされている。反射
波信号のサンプリング、波形メモリ23のアドレ
指定はタイミング回路25から出力される起動信
号により実行される。このような反射波信号のサ
ンプリングと、そのデイジタル値の波形メモリ2
3への収容を第2図および第3図により説明す
る。 第2図は反射波信号の波形図である。図で、横
軸には時間が、縦軸には反射波信号の大きさ(電
圧)がとつてある。T,F1は第9図に示すもの
と同じ反射波を示す。なお、第2図では横軸のみ
が極端に拡大して描かれている。次に、第3図は
波形メモリ23のブロツク図である。縦列に並べ
て示された各ブロツクは波形メモリ23における
データの収容部を意味し、各収容部に記載された
D(0),D(1),……D(o-1),D(o),D(o+1)………はA/
D変換部22でデイジタル値に変換された反射信
号のデータである。これらデータを一般形として
D(i)で表わす。又、各収容部の左側に記載された
符号AM(0),AM(1),……AM(o-1),AM(o),AM(o+1)
…は対応する収容部のアドレスを示す。これらア
ドレスを一般形としてAM(i)で表わす。 今、第2図に示す時刻tOにおいて、タイミング
回路25からA/D変換部22およびアドレスカ
ウンタ24に起動信号が出力されると、A/D変
換部22ではそのときの反射波Tの電圧をA/D
変換してデータD(0)を得る。又、アドレスカウン
タ24は波形メモリ23のアドレスAM(0)を指定
する。この結果、データD(0)は波形メモリ23の
アドレスAM(0)に収容される。次いで、時間τs経過
後、時刻t1において、タイミング回路25から再
びA/D変換部22およびアドレスカウンタ24
に起動信号が出力されると、同じくそのときの反
射波Tの電圧がA/D変換部22で変換されてデ
ータD(1)が得られ、アドレスカウンタ24は次の
アドレスAM(1)を指定するので、波形メモリ23
のアドレスAM(1)にデータD(1)が収容される。この
場合、時間τsがサンプリング時間(例えば50ns)
となる。以下、同様にして反射波T,F1,B1
F2,B2……のデータが波形メモリ23に記憶さ
れることになる。 次に、CPU26はROM28に記憶されている
手順にしたがつて、まず音速入力部30に入力さ
れた音速vsおよび測定範囲設定部29に設定され
た測定範囲lRを順次読み込む(第4図に示す手順
P1,P2)。次いで、液晶表示部31の横方向全体
に測定範囲lRを表示するには、即ち、液晶表示部
31の左端のスケールに反射波Tを、又右端のス
ケールに距離lRに対応する位置を表示するには、
波形メモリ23に記憶されているデータをどのよ
うにとり出せばよいかが演算により求められる
(手順P3)。以下、この演算について説明する。 波形メモリ23には、前述のように反射波T以
下の繰返しの反射波のデータが記憶されている。
しかし、この中で必要とされるのは、測定範囲内
のデータであり、これら測定範囲内のデータを液
晶表示部31の左右端のスケール間に表示すれば
よいことになる。一般に、液晶表示部31に表示
を行う場合には、表示部コントローラ32に設け
られた表示メモリ(図示されていない)に表示の
ためのデータが格納される。この表示メモリのア
ドレスは液晶ドツトの横方向の配列数(例えば
200個)に対して用意されている。このアドレス
を一般形としてAL(j)(j=0、1、2、……199)
で表す。この表示メモリのアドレスは測定範囲が
ある程度の値であれば、波形メモリ23に記憶さ
れている測定範囲内のデータの数(即ち、測定範
囲内のアドレスの数)より少ないのが通常であ
る。そこで、測定範囲内のデータを前記左右端の
スケール間に表示するには、波形メモリ23にお
ける測定範囲内のアドレスをどのように選択すれ
ばよいかを決定するために上記演算が実行される
ことになる。 ここで、 τs:サンプリング時間 lR:測定範囲 vs:被検査物体1内の超音波の音速 t:反射波が戻るまでの時間 ΔA:測定範囲lRに対応する波形メモリ23内の
アドレスの数 Dt:液晶表示部31の横方向の液晶ドツトの配
列数(又は表示メモリのアドレス数) とすると、表面から測定範囲lRの距離の反射波が
戻るに必要な時間tは、 t=2lR/vs ……(1) この時間内に波形メモリに記憶されるアドレス
数ΔAは、 ΔA=t/τs=2lR/τs・vs ……(2) このアドレス数ΔAのアドレスのうち、液晶ド
ツト数Dt(表示メモリのアドレス数)に応じてア
ドレスを選択するには、ΔA/Dtの比率でアドレ
スを選択してゆけばよいことになる。即ち、第3
図に示す波形メモリ23の各アドレスAM(0)
AM(1),……AM(o-1),AM(o),AM(o+1),……のうち
測定範囲lRを表示するためi番目毎のアドレスを
選択するものとすると、数iは次式で表される。 i=ΔA−1/Dt−1×j ……(3) ただし、jは正の整数{0から(Dt−1)ま
で}である。手順P3ではこの(3)式の演算が実行
される。 手順P3で得られた数iは波形メモリのアドレ
スの番号なので当然整数でなければならない。し
たがつて、この数iは適宜の手段で整数化される
(手順P4)。このようにして得られた各アドレス
AM(i)のデータは表示メモリ(図示されていない)
の所定の各アドレスAL(j)に転送される(手順P5)。
次いで、表示部コントローラ32により液晶表示
部31が駆動され、(手順P6)、上記表示メモリ
に収容されたデータが順次表示される。これによ
り、液晶表示部31にはその左右両端のスケール
間に測定範囲lR内における反射波の波形がすべて
現れることになる。 次に、上記の手順を具体的な例を適用して説明
する。今、サンプリング時間τs、測定範囲lR、音
速vs、液晶ドツトDtが下記の数値であるとする。 τs=50ns(20MHz) lR=200mm vs=5.9Km/s Dt=200点 まず、音速入力部30に数値5.9が、又、測定
範囲設定部29が数値200に入力され、この値が
読込まれる(手順P1,P2)。次いで、手順P3にお
いて、測定範囲200mmに対応する波形メモリ23
内のアドレスの数ΔAが(2)式から求められる。 ΔA=2×200/50×10-9×5.9×106=1355.9 即ち、波形メモリ23のアドレスAM(0)
AM(1355)に、表面から200mmの範囲の波形データが
格納されていることになる。これらのアドレスの
データを表示メモリの全アドレススAL(0)〜AL(199)
に格納するため、上記波形メモリ23のアドレス
AM(0)〜AM(1355)のうち、どのアドレスを選択する
かを(3)式により求める。 i=1355.9−1/200−1×j=1354.9/199×j=6.81
×j ここで、数6.81に整数0〜199を順次乗じてゆ
き、選択すべきアドレスを決定してゆくのである
が、この乗算の際に数iが整数化される(手順
P4)。本例では整数化は四捨五入により行う。 このようにして選択された波形メモリの各アド
レスを、順に表示メモリの各アドレスAL(0)
AL(199)に対応させ、前者のアドレスのデータを後
者のアドレスに格納する(手順P5)。これを表に
まとめると次のようになる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明では、受信した反射
波のデータを波形メモリに記憶させ、測定範囲に
応じて選択する各アドレスを演算により求め、こ
れらのアドレスのデータを表示するようにしたの
で、測定範囲を極めて容易、かつ、正確に設定す
ることができ、又、設定後温度変化等により波形
にずれを生じることもない。さらに、最適のサン
プリング時間を選択することができるので、波形
を精度良く表示することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る超音波探傷器の
ブロツク図、第2図は反射波の一部の波形図、第
3図は第1図に示す波形メモリのブロツク図、第
4図は第1図に示す超音波探傷器の動作を説明す
るフローチヤート、第5図は第1図に示すタイミ
ング回路のブロツク図、第6図a,b,c,d,
e,fは第5図に示す各部の出力パルス波形図、
第7図は従来の超音波探傷器のブロツク図、第8
図は第7図に示す掃引回路の回路図、第9図は反
射波の波形図である。 1……被検査物体、1f……欠陥、2……超音
波探触子、5……送信部、6……受信部、21…
…超音波探傷器、22……A/D変換部、23…
…波形メモリ、24……アドレスカウンタ、25
……タイミング回路、26……CPU、27……
RAM、28……ROM、29……測定範囲設定
部、30……音速入力部、31……液晶表示部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 超音波探触子に対して所定のパルスを出力す
    る送信部と、前記超音波探触子からの信号を受信
    する受信部と、この受信部で受信された信号に基
    づいて当該信号の波形を表示する表示部とを備え
    た超音波探傷器において、前記受信部で受信され
    た入力信号を選定されたサンプリング周期で順次
    アドレスに記憶するメモリと、前記入力信号の波
    形の分析に必要な測定範囲を設定する測定範囲設
    定部と、被探傷物体内を伝播する音速を入力する
    音速入力部と、前記音速および前記測定範囲に基
    づいて前記サンプリング周期を選定するサンプリ
    ング周期選定手段と、設定された前記測定範囲、
    入力された前記音速および選定された前記サンプ
    リング周期に基づいて選択すべき前記メモリのア
    ドレスを演算する演算手段と、この演算手段によ
    り選択されたアドレスのデータを前記表示部に表
    示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする
    超音波探傷器の測定範囲設定装置。
JP62062562A 1987-03-19 1987-03-19 超音波探傷器の測定範囲設定装置 Granted JPS63231261A (ja)

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