JPH0561293B2 - - Google Patents

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JPH0561293B2
JPH0561293B2 JP59232222A JP23222284A JPH0561293B2 JP H0561293 B2 JPH0561293 B2 JP H0561293B2 JP 59232222 A JP59232222 A JP 59232222A JP 23222284 A JP23222284 A JP 23222284A JP H0561293 B2 JPH0561293 B2 JP H0561293B2
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JP
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rubber
fiber
friction
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friction material
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Susumu Usui
Shiro Nakazawa
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は相対する摩擦面間に適当な潤滑油が介
在するいわゆる湿式のクラツチおよびブレーキに
用いられた時、従来の材料と比較して高い負荷能
力を有し、かつ摩擦係数が高く、すべり速度、面
圧、温度、油量、油種などの変化に対して安定し
た摩擦係数を有し、摩擦材および相手材の摩耗が
少なく、欠け落ち、剥離など摩擦中に生じる力学
的作用に耐える充分な機械的強度を有する、樹脂
を結合剤とする摩擦材料に関するものである。
従来より湿式の高負荷用摩擦材料としては、銅
合金をマトリツクスとする焼結金属摩擦材料(以
下単にメタリツク材という)が用いられてきた。
これは材料自体の耐熱性の他に熱伝導性のよい点
もあり、耐焼付性にすぐれていること、また熱履
歴の影響も少なく突然の油切れ等の異常にもある
程度のキヤパシテイーを有し、さらにバツクプレ
ートとの接合に有機質の接着剤を用いるのでなく
金属結合を利用するということもあつて、高温度
および高負荷での信頼性が高いからである。
しかし近年、機械の大型化に伴ない摩擦板も大
型になつたので、一部の使用条件においてメタリ
ツク摩擦材料の長所も充分に発揮できないような
状況が発生している。それは、一般的にメタリツ
ク材は弾性率がおよそ100Kg/mm2以上と比較的
高く、このため、径が大きく巾が広い面積の大き
な摩擦板を比較的低い面圧で用いたような場合、
相手材と局部当りを生じ、その領域で集中的な熱
負荷を受け、焼付限界を越え、あるいはマトリツ
クスの塑性流動を生じるからである。
さらにこれが連続した摺動を行なうような場合
には、局部当りを起した部分の温度は周囲の部分
より高温となり熱膨張するため、ますます他の部
分が接触するのが妨げられ、しかもこのような使
用方法のときは局部当りしている部分の近傍は温
度的にほぼ定常状態に達していると思われるの
で、金属の熱伝導性の良さが生かされない状態で
ある。また局部当りにより生じた高温により、油
の劣化および油中添加剤と金属の反応等が生じ、
摩擦係数を低下させることもある。
このため、本来は耐熱性があり耐焼付性にすぐ
れるメタリツク材を単位面積当り充分な負荷能力
があるように設計しても、目的を達し得ない場合
がある。
このメタリツク材の欠点の改良として、結合剤
にフルオロ・エラストマーを使用した摩擦材料
(特開昭52−18749号、特開昭57−85878号等)、エ
ポキシ樹脂とニトリルゴムを使用した材料(特公
昭57−2733号等)、フエノール樹脂とニトリルゴ
ムを使用した材料(特開昭56−92983号等)が提
案されている。これらのものは、いずれも弾性率
がおよそ20〜60Kg/mm2程度であり、一般的に用
いられる係合圧力において望ましい弾力性を有
し、また部分当りを起しても熱により柔かくな
り、結果として全面での接触による処理エネルギ
ーの分散を行なうことができる。こうして一部材
料の中には、ある条件下では耐焼付性(耐熱性で
はない)の面でメタリツク材を凌駕するものも出
現してきている。
ゴムをフイラーとして添加し、あるいはバイン
ダーとして添加するものの中では、ゴムとしてフ
ツ素ゴムを利用するものが耐熱性、耐油性その他
化学的安定性にすぐれている。しかしフツ素ゴム
はバインダーとしての他の樹脂との濡れ性が悪
く、このためフツ素ゴムを単味の粒子として添加
すると、摺動中に抜け落やすく、また材料強度が
著しく弱くなる。このため従来の製品はフツ素ゴ
ムをバインダーとして、その中に種々添加剤を入
れ、これを特殊なプライマーを用い、あるいはフ
ツ素ゴム中に接着強度を増す成分を添加して、芯
板と接合している。
しかしフツ素ゴム自体の強度は弱いので、必要
な材料強度を得るためには高価な原料を多量に使
用しなければならず、価格面での問題があつた。
また同様の理由で多孔性の材料を作ることはでき
なかつた。
フツ素ゴム以外のゴムは樹脂との結合性に富む
材料が多く、バインダーとして他の樹脂と重合さ
せたり、あるいは粒子状の添加剤として加えたり
することが可能である。すなわちニトニルゴム、
スチレン・ブタジエンゴム、アクリロニトル・ブ
タジエンゴム等は、粒子状のゴムを添加して粉末
冶金的に製造したり、あるいはゴム練りロールを
行なつたり、バンバリーミキサーで混合して後カ
レンダーがけを行なつたり、あるいは圧縮トラン
スフアー成型を行なうなど、通常のゴム成形方法
を用いてバインダーとして、または添加剤として
使用している。
しかしこれらのゴムは、耐熱性、耐油性および
耐老化性などの点で、フツ素ゴムに比較して多少
劣つている。
本発明は、樹脂との濡れ性が良く結合可能であ
るゴム、あるいは樹脂と反応するゴムはいうにお
よばず、フツ素ゴム、シリコーンゴム等濡れ性の
悪いゴムをも所望の量を自由に添加することがで
き、しかも通常のゴム成形技術はもちろん、粉末
冶金的製造方法を用いても作ることが可能であ
り、弾力性に富み、耐焼付性、摩擦係数、耐久
性、強度等にすぐれ、使用条件の変化に対して安
定した材料を、提供するものである。
本発明の特徴の一つは、あらかじめニトニルゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリ
ル・ブタジエンゴム、シリコンゴム、フツ素ゴム
等弾力性に富むゴム材料を、繊維、硬質粒子、潤
滑剤、摩擦調整剤等にコーテイングあるいは含浸
させ、必要に応じてこれらを乾燥、あるいは硬
化、架橋、加硫などの処理を加え、粉砕し、必要
に応じて粒度調整を行なつた後、他成分とともに
混合して成形、反応硬化あるいは焼成することで
ある。このような方法によつて、例えばパルプ繊
維、ポリアミド繊維のような繊維の一部をゴムで
被覆し、他の部分を樹脂で結合することにより1
本の繊維を介してゴム・樹脂結合を行なうことが
可能であり、シリコーンゴム、フツ素ゴムのよう
なバインダー樹脂との濡れ性の悪い、あるいは反
応しないようなゴムであつても、機械的強度の強
い材料を得ることができ、しかもゴムの脱落が少
なく弾力性に富み、連通した空孔の多い材料を、
粉末冶金的方法およびその他の方法で得ることが
可能である。これは例としてあげた繊維に含浸あ
るいはコーテイングというもののみでなく、例え
ば粒状軽石、シラスバルーンのような多孔質粒子
に含浸させたり、あるいはあらかじめ微粒子をゴ
ム物質で固めたのち必要に応じて適当粒径に粉
砕、篩別等を行なう造粒方法によつても同様の効
果を得ることが可能であり、この場合には造粒効
果が大きいという製造上の利点もある。
本発明のさらにもう一つの特徴として、樹脂と
の結合の強いゴムはもち論のこと、結合力が弱く
ゴム自身の強度もそれほど強くないが耐熱、耐油
性および耐久性にすぐれたフツ素ゴムを、任意の
量、効率良く添加することができるということが
ある。これによつて、高価でしかも摩擦係数が低
くなるフツ素ゴムを、単に材料強度を上げるため
という理由のみで必要以上に添加せずに済み、安
価な摩擦材料を提供することが可能となつたもの
である。
特許請求の範囲に規定された成分の組成範囲
は、どの成分もこの範囲をはずれると、摩擦係
数、耐摩耗性、耐久性、強度等の摩擦材料の諸特
性のいずれかに、不都合を生ずるものである。
本発明の実施例を以下説明する。この実施例は
本発明の効果を確認し適用範囲を確認するために
行なつた実験の一例であり、特許請求の範囲が実
施例によつて限定されるものではない。
パルプ繊維にフツ素ゴムラテツクスと硬化剤
を、パルプ100重量部に対して50重量部加え、均
一に含浸または塗布した後乾燥し粉砕、粒度調整
を行なつた。顕微鏡観察によると、第1図に示す
ようにパルプ繊維の一部分に球状のフツ素ゴムの
塊が部分的に付着している状態と、第2図のよう
にフツ素ゴムの塊からパルプ繊維の一端が出てい
る場合が見られた。これは製造条件を適当に選ぶ
ことによつて、ある程度任意に分けて作ることが
可能であり、最終製品に望まれる特性により、い
ずれの状態のものを用いても良い。
このフツ素ゴムコーテイングパルプ繊維が40
%、黒鉛6%、二硫化モリブデン9%、炭素繊維
3%、ガラス繊維10%、シリカ6%、黄銅粉15
%、フエノール樹脂7%、エポキシ樹脂4%とな
るように秤量し、Vミキサー混合、冷間成形、焼
成を行ない、鋼板に接着剤を用いて、はり合せ
た。この材料の弾性率は約40Kg/mm2であり、摩
擦特性は焼結金属摩擦材料に比較して動摩擦係数
が高く、負荷能力にすぐれたものであつた。
一例として、摩擦板サイズ 194φ×164φ、1
枚2面、吸収エネルギー7Kg.m/cm2、慣性モー
メント0.147Kg.m・sec2、面圧10Kg/cm2、クラ
ツチ頻度15sec/サイクル、潤滑油がSAE規格の
エンジンオイル#30、油量8c.c./cm2.min、供給
油温80℃の条件でテストした時の動摩擦係数は
0.12、静摩擦係数は0.16であり、同じサイズの摩
擦板の吸収エネルギー15Kg.m/cm2での限界平均
吸収エネルギーは40Kg/cm2.secであつた。
これらの値は高負荷用焼結金属摩擦材料に比較
して、動摩擦係数が約1.5倍あり、限界平均吸収
エネルギーも同等またはそれ以上であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明製造方法による
中間製品の顕微鏡組織の一例を示す概観図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成物全体に対する重量比において、下記(A)
    〜(D)の成分、 (A) 黒鉛、二硫化モリブデン、鉛等摩擦材料とし
    て公知の潤滑成分70%以下。 (B) モース硬度4以上を有する摩擦材料として公
    知の硬質粒子と呼ばれる鉱物物質30%以下。 (C) 硫酸バリウム、炭酸カルシユウム、炭酸マグ
    ネシウム、カシユーダスト等摩擦材料として公
    知の摩擦調整物質25%以下。 (D) パルプ繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊
    維、フエノール繊維、シリカ−アルミナ繊維、
    ガラス繊維等の繊維1〜80%。 の1種または2種以上を合計で5%以上、ニトリ
    ルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、ス
    チレン・ブタジエンゴム、シリコンゴム、フツ素
    ゴム等のゴム物質の1種または2種以上2〜80
    %、結合材としてフエノール樹脂、エポキシ樹
    脂、ポリイミド樹脂等耐熱性を有する樹脂の1種
    または2種以上5〜50%を含んでなる湿式用摩擦
    材料組成物の製造方法において、前記ゴム物質の
    うち少なくとも1種を、あらかじめ前記(A)〜(D)よ
    り選択された物質に、コーテイングあるいは含浸
    し、必要に応じて乾燥あるいは硬化、架橋、加硫
    等の処理を加え、粉砕処理を施した後、繊維の一
    部が露出した状態で樹脂成分と共に混合すること
    を特徴とする湿式用摩擦材料組成物の製造方法。 2 特許請求の範囲第1項に記載された製造方法
    において、前記混合された組成物が粉末冶金的技
    術を用いて成形、焼結が行なわれることを特徴と
    する、湿式用摩擦材料組成物の製造方法。 3 特許請求の範囲第1項に記載された製造方法
    において、前記混合された組成物が混練押出、圧
    縮トランスフアー、射出成型、ジエツト成型、ロ
    ール成型、紙すき方法のいずれかを用いて製造が
    行なわれることを特徴とする、湿式用摩擦材料組
    成物の製造方法。
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JPS5974130A (ja) * 1982-10-19 1984-04-26 Nisshinbo Ind Inc セミメタリツク摩擦材用コンパウンド及びその製造方法
JPS5980440A (ja) * 1982-10-29 1984-05-09 Aisin Chem Co Ltd コルクベ−ス摩擦材の摩擦係数低下防止方法

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