JPH0561071B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、滑らかな一定の基準形状の曲面をも
つた物体のベルト研削に係り、特に、水車ガイド
ベーンを、ロボツト等の移動装置により、自動研
削する装置に関する。

〔発明の背景〕

水車ガイドベーンは、主として鋳造等で製造さ
れており、断面方向に同一プロフイルをもつ二次
元曲線である。又、鋳物面のため、表面がでこぼ
こで、曲線部を基準寸法に仕上げる必要がある。
このため、従来は、ゲージをあてながら、カツプ
形グライソダーを用いて手動作業をしていたた
め、多大のゲージ製作費と人件費を必要としてい
た。又、グラインダーの手作業は、振動、騒音、
粉じんなどのきびしい環境下で行なわれるため、
労働衛生上からも問題があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、ガイド弁等大型曲面研削作業
の無人化を指向した、高能率、高精度の研削装置
を提供するにある。

〔発明の概要〕

本発明の特徴は、ベルト研削装置において、ロ
ボツト等の移動装置のハンド部に固定したブラケ
ツトに、エアシリンダー及び平行リンクにより、
ベルト研削機を、バランス状態で支持し、ブラケ
ツトにセツトしたギヤツプ測定センサーと、ベル
ト研削機側に取り付けたターゲツトにより、ベル
ト研削機と被加工物との接触面の位置を、研削状
態で、常時、検出する構造とし、ハンド部を一定
軌跡移動させ、同時にブラケツトに固定した加圧
シリンダーにより、ベルト研削機を加圧し、研削
量を、ギヤツプ測定センサーで監視して、ロボツ
ト等の移動装置制御部へ、ベルト研削機の被加工
物との接触面位置を、フイードバツクし、適正な
曲面を仕上げる自動研削装置にある。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を第１図、第２図、第３
図、第４図により説明する。

被加圧物の水車ガイドベーン１の機械加工面２
は、被加工物の軸３に対して、図面寸法に基づい
て加工され精度が出ている。この被加工物ガイド
ベーン１の軸３を、Ｖブロツク４で両端を支持
し、平行芯出し器５により機械加工面２を支え
て、被加工物水車ガイドベーン１の水平芯出しを
行なう。又、図面寸法に加工した、曲面プロフイ
ル基準ゲージを、被加工物水車ガイドベーン１の
芯出し位置と互換性がある位置に配置する。

研削ベルト６は、モーター７及びモータープー
リー８により回転される。又、テンシヨンローラ
ー９は、シリンダー１１で駆動され、研削ベルト
６に張力を与える。プラテン１２は、被加工物水
車ガイドベーン１との接触面であり、ベルト研削
機１３は、これらの部品によつて構成されてい
る。次に、本ベルト研削機１３を、ロボツト等の
移動装置本体１４のバンド部１５に、ブラケツト
１６を取り付け、ブラケツト１６から４本の平行
リンク１７ａ，ｂ及び、ロツド１８により連結
し、ベルト研削機１３が、垂直方向に移動する構
造とし、ブラケツト１６に取り付けた２本のエア
シリンダー１９及び、ヒンジピン２０Ａを介し
て、平行リンク１７を、吊り上げ、エアシリンダ
ー１９の圧力調整により、ベルト研削機１３をバ
ランス状態に支持する。

一方、ベルト研削機１３の移動量を指示するセ
ンサーターゲツト２０を、ターゲツト支持ロツド
２１に固定し、更に、ターゲツト支持ロツド２１
をベルト研削機１３に固定し、ブラケツト１６に
取り付けた、ギヤツプ測定センサー２２で、被加
工物水車ガイドベーン１との接触面、すなわち、
ベルト研削機１３のプラテン面１２の位置変化が
検出できる様に配置する。

又、ブラケツト１６に、加圧シリンダー２３を
固定し、加圧力の調整により、ブラケツト１６よ
り与えられ、バランスされた状態で浮いているベ
ルト研削機１３に切り込みを与える。

本発明による動作は、ロボツト等の移動装置本
体１４のハンド部１５を手作業で支え、曲面プロ
フイル基準ゲージに、ベルト研削機１３のプラテ
ン面１２をあて、プロフイルテイーチングを行な
う。この時、ブラケツトに取り付けたギヤツプ測
定センサー２２と、ベルト研削機１３に取り付け
たセンサーターゲツト２０により、ベルト研削機
の位置を記憶する。更に、研削装置を、被加工物
の水車ガイドベーン１上へ移動させ、テイーチン
グしたプロフイルを描かせる。この時、ギヤツプ
測定センサー２２で記憶したベルト研削機１３
の、研削位置を保つため、加圧シリンダー２３に
より、ベルト研削機１３に切り込みを与える。

次に、研削面の位置は、ギヤツプ測定センサー
２２とセンサーターゲツト２０との、ギヤツプに
より監視され制御される。しかし、前記のよう
に、被加工物の水車ガイドベーン１の表面は、鋳
物面のため、研削量がまちまちで、ベルト研削機
１３を、バランス状態で支持しておかないと、研
削量が多い時、研削ベルト６にかかる負荷が大と
なり、研削ベルトが破損する。本発明の研削装置
は、研削代が、一定で研削できるように、ギヤツ
プ測定センサー２２とセンサーターゲツト２０の
ギヤツプにより監視され、ある一定（つまり基準
値）のギヤツプ設定値を越えると、研削装置が、
一定距離戻りつまり被加工物の研削前の位置に戻
し、再研削を行なうようにロボツト等の移動装置
の制御部にフイードバツクをかける。

これらの繰り返えし動作により、研削量に関係
なく、全面を、高精度、高能率に研削できる。な
お、図中１０はアイドラープーリーである。更
に、ベルト研削機およびブラケツトにターゲツト
およびギヤツプセンサーを取付ければよいので、
構造が簡単であると共に、既存の製品にも簡単に
取付けられる利点がある。

〔発明の効果〕

本発明によれば、水車ガイドベーン等の曲面を
もつワークの研削作業が、無人化で、高精度及
び、高能率に加工できるため、大幅な工数低減が
できる。またこの自動研削装置はターゲツトおよ
びギヤツプセンサーを取付ければよいから、構造
が簡単で容易に既存の製品に取付けられる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は水車ガイドベーンの研削作業を示す平
面図、第２図は第１図の正面図、第３図は第２図
の部の詳細図、第４図は第３図の側面図であ
る。 １２……プラテン、１３……ベルト研削機、１
５……ハンド部、１６……ブラケツト、１７ａ…
…平行リンク、１９……エアシリンダー、２２…
…ギヤツプ測定センサー、２３……加圧シリンダ
ー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被加工物を研削する研削ベルトを駆動するモ
   ーターと、前記研削ベルトに張力を与えるテンシ
   ヨンローラとを備えたベルト研削機を、移動装置
   で移動させる自動研削装置において、上記移動装
   置のハンド部に固定したブラケツトと、ブラケツ
   トに取付けられたリンクを介して連結している上
   記ベルト研削機と、ブラケツトに取付けられたベ
   ルト研削機を昇降させる加圧シリンダーと、ベル
   ト研削機に取付けられたセンサーターゲツトと、
   ブラケツトに取付けられ、かつセンサーターゲツ
   トと離れた距離をギヤツプ測定値として検出する
   ギヤツプ測定センサーとを備え、 上記ベルト研削機が被加工物表面より離れ、セ
   ンサーターゲツトとギヤツプ測定センサーとの間
   〓がギヤツプ設定値を越えた時に、上記移動装置
   を被加工物から一定距離戻し、ベルト研削機に再
   研削を指示する制御部を設けることを特徴とする
   自動研削装置。