JPH0561001A - 光サーキユレータ - Google Patents

光サーキユレータ

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JPH0561001A
JPH0561001A JP29467491A JP29467491A JPH0561001A JP H0561001 A JPH0561001 A JP H0561001A JP 29467491 A JP29467491 A JP 29467491A JP 29467491 A JP29467491 A JP 29467491A JP H0561001 A JPH0561001 A JP H0561001A
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Masabumi Koga
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学的結合を含めて容易に製作でき、また、
複数の光線入出射ポートからの入射光を有効に利用で
き、光線入出射ポート間のアイソレーションが高い光サ
ーキュレータを提供する。 【構成】 光サーキュレータは3枚の複屈折結晶板22
〜24と、相反性と非相反性の回転子25、回転子26
と、光線入出射ポート27〜29とから構成される。複
屈折結晶板の常光線と異常光線を分離する方向は、複屈
折結晶板23と複屈折結晶板22,24とで異なり、ま
た、複屈折結晶板22,24では一致し、かつ光線の電
界振動方向が複屈折結晶板23にて一致するように、相
反性と非相反性の回転子25の回転方向を設定し、光線
の偏光面が複屈折結晶板24にて互いに直交するように
相反性と非相反性の回転子26の回転方向を設定する。
複数の光線入出射ポートのうち光線入出射ポート27か
ら入射した光線は光線入出射ポート28から出射し、ポ
ート28から入射した光線はポート27からは出射せず
にポート29から出射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信等に用いられる
光サーキュレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波の領域ではマイクロ波
回路を構成するのにアイソレータやサーキュレータのよ
うな非相反回路が古くから用いられている。この非相反
回路は1948年に理論的に導入されたもので、具現化
されたものとしては1952年に開発されたマイクロ波
ジャイレータが最初である。その後様々な研究が精力的
に行なわれ様々な用途開発も進展してきている。上記の
アイソレータは、負荷から発信器を絶縁(アイソレー
タ)して発信器を安定に動作させたり、長い線路を伝送
する信号波の音響ひずみを除去するのに用いられてお
り、サーキュレータは、送受共用回路、分波回路等へ利
用されている。
【0003】このような非相反回路は、マイクロ波と同
様に波としての性質を有する光通信の領域でも当然応用
できる。例えば、光アイソレータは、発振源や光増幅器
へ光伝送路上の反射点から光が戻ることによる雑音増加
を防止するためにすでに用いられている。
【0004】上記光アイソレータの具体例としては、例
えば、図30(A)および(B)に示すような光アイソ
レータが知られている。まず、図30(A)において、
光アイソレータでは、光ファイバ201による第1の光
線入出射ポートから入射した光はレンズ202によって
収束、結像され、平板状複屈折結晶203を通る。平板
状複屈折結晶203を通ることによって、異常光が変位
するため、該異常光と常光とは異なる経路を進んで磁気
光学材料204に入射される。次に、異常光および常光
は磁気光学材料204および旋光性あるいは異方性を有
する結晶205において時計方向に90゜だけ回転し、
複屈折結晶206に入射される。異常光は上記複屈折結
晶206を通過する際に、再び変位するため、最終的に
は両者の偏光の中心点は一致し、光ファイバ207によ
る第2の光線入出射ポートに損失なく入射する。
【0005】次に、光ファイバ207から光ファイバ2
01へ進行する光について図30(B)を参照して説明
する。磁気光学材料204は方向性を有しているため、
この場合の光に対しては進行方向に対して反時計方向に
45゜だけ変更を回転させられる。したがって、最終的
には、異常光と常光との偏光の中心点は一致せず、光フ
ァイバ201へは入射しない。なお、この光アイソレー
タの詳細は特公昭58−28561号に開示されてい
る。
【0006】また、光サーキュレータについては実用段
階には達していないものの、マイクロ波と同様の用途が
考えられており、光増幅器の実用性が高まってきた昨今
では、光サーキュレータ機能への期待も膨らんできてい
る。このような光サーキュレータの具体例としては、例
えば、図31及び図32に示す様な光サーキュレータ1
が提案されている。この光サーキュレータ1は、例え
ば、次の様な論文 T.Matsumoto et al.“Polarization-
independent optical circulator:an experiment.", Ap
pl.Opt.,Vol.19,No.1,pp.108-112,1980、M.Koga et a
l.,“Multi/Demultiplexer Usinga 4-Port Optical Cir
culator and Interference Filters.",The Trans. IEIC
Eof Japan Vol.E72,No.10,pp.1086-1088.1989 等に示さ
れているもので、偏光ビームスプリッタ2,3、角度プ
リズム4,5、水晶45゜回転子6,7、ファラデー4
5゜回転子8,9、光線入出射ポート11〜14とから
概略構成されている。
【0007】この光サーキュレータ1においては、図3
1に示す様に、光線入出射ポート11から入射した光L
iは偏光ビームスプリッタ2によりP波成分(L1)と
S波成分(L2)に分離される。P波成分(L1)は水
晶45゜回転子6、ファラデー45゜回転子8を透過す
ることにより電界振動方向が90゜回転され角度プリズ
ム5により反射されて偏光ビームスプリッタ3に入射す
る。一方、S波成分(L2)は角度プリズム4により反
射され水晶45゜回転子7、ファラデー45゜回転子9
を透過することにより電界振動方向が90゜回転され偏
光ビームスプリッタ3に入射する。P波成分(L1)及
びS波成分(L2)は偏光ビームスプリッタ3により合
波され、この合波された光Lfが光線入出射ポート12
から出射する。
【0008】また、図32に示す様に、光線入出射ポー
ト12から入射した光Liは偏光ビームスプリッタ3に
よりP波成分(L3)とS波成分(L4)に分離され
る。P波成分(L3)はファラデー45゜回転子9、水
晶45゜回転子7を透過し角度プリズム4により反射さ
れて偏光ビームスプリッタ2に入射する。一方、S波成
分(L4)は角度プリズム5により反射されファラデー
45゜回転子8、水晶45゜回転子6を透過し偏光ビー
ムスプリッタ2に入射する。P波成分(L3)及びS波
成分(L4)は偏光ビームスプリッタ2により合波さ
れ、この合波された光Lfが光線入出射ポート13から
出射する。この場合、P波成分(L3)及びS波成分
(L4)の光線進行方向は上記のP波成分(L1)及び
P波成分(L2)と逆向きであるから相反、非相反の2
枚の回転子を透過しても電界振動方向は回転しない。以
上の様に、光サーキュレータ1では、光線入出射ポート
11から入射した光Liは光線入出射ポート12から出
射し、光線入出射ポート12から入射した光Liは光線
入出射ポート11から出射せずに光線入出射ポート13
から出射するという非相反動作を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した光
アイソレータは、通常2つの光線入出射ポートを有して
おり、第1の光線入出射ポートから入射した光は第2の
光線入出射ポートから出射されるが、逆に第2の光線入
出射ポートから入射した光は第1の光線入出射ポートか
らは出射されない。したがって、第2の光線入出射ポー
トから入射した光をすてることなく活かして利用するこ
とは非常に困難である。
【0010】また、上述した光サーキュレータ1では、
光線入出射ポート12から入出射した光Liを光線入出
射ポート13に導くことで効果的に利用することができ
るという利点はあるが、上述した様に偏光ビームスプリ
ッタ2,3と角度プリズム4,5を基本構成要素として
いるために、偏光ビームスプリッタ2,3を用いるとア
イソレーションを大きくできないという欠点がある。そ
の理由は、偏光ビームスプリッタ2,3により反射され
るべきS波成分の中に、透過すべきP波成分が漏れ込む
量アイソレーションを−30dB以下に抑えることが技
術的に困難なためである。
【0011】また、角度プリズム4,5を用いると、各
光線入出力ポート11,12(11,13)間の光学的
結合に高度な技術を必要とするという欠点もある。例え
ば、偏光ビームスプリッタ2でいったん分離したS波成
分(L1)とP波成分(L2)は、角度プリズム4,5
で進行方向を変更した後再び偏光ビームスプリッタ3で
合波されなければならない。したがって、合波した後の
S波成分とP波成分の進行方向が極力一致するように角
度プリズム4,5の角度を高精度で調整して実装する必
要がある。この角度は、例えば光線入出力ポート11,
…がシングルモード導波路の場合では秒オーダの高精度
で調整する必要があるために、角度プリズム4,5を製
作する場合反射面の角度の精度は秒オーダの精度が要求
される。このように、光サーキュレータ1では大変高度
な光学的結合技術を必要とするという欠点がある。
【0012】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、複数の光線入出射ポートから入射した全ての光
をすてることなく効果的に利用することができ、また、
光線入出射ポート間のアイソレーションを高くすること
ができ、さらに、光学的結合を含めた製作を容易するこ
とができる光サーキュレータを提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、この発明では、入射光線中の直交する2つの
電界振動成分を分離し、かつ、異なる光路で入射される
2つの電界振動成分を同一光路に合成する第1の分離合
成手段と、入射光線の電界振動成分を該電界振動成分の
振動方向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段
と、入射光線中の直交する2つの電界振動成分を分離
し、かつ、異なる光路で入射される2つの電界振動成分
を同一光路に合成する第2の分離合成手段とを前記入射
光線の進行方向に沿って所定の間隔をおいて配設すると
ともに、前記第1の分離合成手段と前記光路決定手段と
の間に配設され、入射される2つの直交した電界振動成
分の振動方向を平行にし、かつ平行な2つの電界振動成
分を直交化する第1の偏波回転手段と、前記第光路決定
手段と前記第2の分離合成手段との間に配設され、入射
される2つの平行な電界振動成分の振動方向を直交さ
せ、かつ直交した2つの電界振動成分を平行にする第2
の偏波回転手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】第1の分離合成手段の一方の面に入射した光線
は、該第1の分離合成手段によって、直交する2つの電
界振動成分に分離された後、第1の偏波回転手段によっ
て2つの直交した電界振動成分の振動方向が平行化さ
れ、さらに光路決定手段によって該電界振動成分の振動
方向に応じて異なる方向へ進行させられ、第2の偏波回
転手段によって直交させられ、第2の分離合成手段によ
って同一光路に合成されられて出射させられる。また、
同第2の分離合成手段の出射位置から入射した光線は、
上記第1の分離合成手段の入射位置からは出射されず、
異なる位置から出射される。
【0015】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の実施例につい
て説明する。図1はこの発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。以下、本発明の各実施態様について図
を参照して説明する。まず、第1の実施例の光サーキュ
レータについて図1を参照して説明する。 [第1の実施例]この光サーキュレータ21は、光線の
進行方向に沿って所定間隔をおいて配置された第1ない
し第3の複屈折結晶板22〜24と、第1の複屈折結晶
板22と第2の複屈折結晶板23との間に挿入された第
1群の回転子25と、第2の複屈折結晶板23と第3の
複屈折結晶板24との間に挿入された第2群の回転子2
6と、第1の複屈折結晶板22に設けられた光線入出射
ポート27,28と、第3の複屈折結晶板24に設けら
れた光線入出射ポート29とから概略構成されている。
【0016】第1群の回転子25は、光線の電界振動方
向を同じ角度だけ回転させる相反性と非相反性の回転子
からなるもので、第1の相反性右回り45°回転子(以
下、単に第1相反性右回転子と略称する。)31、第1
の相反性左回り45°回転子(第1相反性左回転子)3
2、第1の非相反性45°回転子(第1非相反性回転子)
33とから構成されている。第2群の回転子26は上記
の第1群の回転子25と同様の構成からなるもので、第
2の相反性右回り45°回転子(第2相反性右回転子)4
1、第2の相反性左回り45°回転子(第2相反性左回
転子)42、第2の非相反性45°回転子(第2非相反性
回転子)43とから構成されている。
【0017】この図では、光線入出射ポート94,95
側から光線入出射ポート96,97側へ向かう方向、す
なわち図11中、左方から右方へ向かう方向をZ軸の正
方向、下方から上方へ向かう方向をY軸の正方向、紙面
の垂直上方から垂直下方へ向かう方向をX軸の正方向と
するカーテシアン座標系を用いて構成・作用等を説明す
ることとする。上記の複屈折結晶板としては方解石もし
くはルチル結晶が、また相反性回転子としては水晶旋光
子や1/2波長板が、また非相波性回転子としてはY.
I.G結晶やBi添加厚膜結晶を用いたファラデー回転
子が好適に用いられる。Bi添加厚膜結晶の組成には、
例えば、(YbTbBi)3Fe512と(GdBi)3
(FeAlGa)512、またはY.I.GとY3-xBi
xFe512などがある。前者の組み合わせの場合には、
ファラデー回転係数は−1800(deg/cm)と1300
(deg/cm)となっており、符号が反対であることから同
一磁界下において回転方向は反転することが分る。
【0018】この光サーキュレータ21の複屈折結晶板
22, … の常光線と異常光線を分離する方向は、第2
の複屈折結晶板23の分離する方向が第1の複屈折結晶
板22及び第3の複屈折結晶板24の分離する方向と異
なり、第1の複屈折結晶板22と第3の複屈折結晶板2
4の分離する方向が一致するように設定されている。ま
た、第1の複屈折結晶板22により分離された常光線と
異常光線の電界振動方向が第2の複屈折結晶板23の端
面23aにて互いに一致するように、第1相反性右回転
子31、第1相反性左回転子32、第1非相反性回転子
33それぞれの回転方向が設定されている。また、第2
の複屈折結晶板23の端面23bにて一致している2本
の光線の偏光面が、第3の複屈折結晶板24の端面24
aにて互いに直交するように、第2相反性右回転子4
1、第2相反性左回転子42、第2非相反性回転子43
それぞれの回転方向が設定されている。
【0019】次に、光サーキュレータ21の作用につい
て説明する。図2は光線入出射ポート27から光線入出
射ポート29へ向かう光路Aにおける光線の偏光状態を
入射光側(光線入出射ポート27側)から観測したもので
ある。以下、これらの状態を符号Z0〜Z7を用いて示
すこととする。光線入出射ポート27から入射した光線
LiはZ0の状態であるが、第1の複屈折結晶板22に
よりX−Z平面上で光線L11と光線L12とに分離さ
れる。光線L11が第1の複屈折結晶板22に対して常
光線(O−ray)であり、光線L12が異常光線(E−ra
y)である。各々の偏光は、Z1の様にそれぞれYとX
軸方向に振動する直交状態となっている。
【0020】互いに直交している光線L11と光線L1
2の電界の振動方向は、光線L11(L12)が第1相反
性右回転子31(第1相反性左回転子32)を通過するこ
とで、互いに同じ方向となる。ここでは第1相反性右回
転子31は光線L11の入射方向からみて右回り方向
に、第1相反性左回転子32は光線L12の入射方向か
らみて左回り方向に回転している。この時の偏光状態は
Z2の様になっている。次に、第1非相反性回転子33
が光線L11と光線L12をさらに右回りに45°回転
させることで、これらの光線L11,L12の振動方向
はX軸方向となる。結果として、光線L11は90°回
転し光線L12は回転しないことになる。
【0021】第2の複屈折結晶板23はX軸方向に振動
している2つの光線L11,L12が常光線となるよう
に配置される。第2の複屈折結晶板23を通過した2つ
の光線L11,L12(Z4の状態)は第2群の回転子2
6を通過することとなる。この場合、光線L11は第2
相反性左回転子42と第2非相反性回転子43を通過す
ることにより偏光方向の回転が相殺され結果として偏光
方向が回転しないこととなるが、光線L12は第2相反
性右回転子41と第2非相反性回転子43を通過するこ
とにより偏光方向が右回りにそれぞれ45°回転し、結
果として偏光方向が90°回転することとなる(Z6の
状態)。したがって、第3の複屈折結晶板24の入射端
面24aでは2つの光線L11,L12の振動方向は直交
する。2つの光線L11,L12は、第3の複屈折結晶
板24に対して光線L11が異常光線となり光線L12
が常光線となるので、第3の複屈折結晶板24の端面2
4bでは2つの光線L11,L12は空間的に一致して合
波され(光線Lf)、Z軸方向へ伝搬していくこととな
る。
【0022】次に、図3は光線入出射ポート29から光
線入出射ポート28へ向かう光路Bにおける光線の偏光
状態を出射光側(光線入出射ポート28側)から観測した
ものである。光線入出射ポート29から入射した光線L
iはZ7の状態であるが、第3の複屈折結晶板24によ
りX−Z平面上で光線L11と光線L12とに分離され
る。光線L11が第3の複屈折結晶板24に対して異常
光線(E−ray)であり、光線L12が常光線(O−ray)
である。各々の偏光は、Z6の様にそれぞれYとX軸方
向に振動する直交状態となっている。
【0023】その後、2つの光線L11,L12(Z6の
状態)は第2群の回転子26を通過することとなる。光
線L11は第2非相反性回転子43と第2相反性左回転
子42を通過することにより偏光方向が出射側からみて
右回りにそれぞれ45°回転し、結果として偏光方向が
90°回転することとなるが、光線L12は第2非相反
性回転子43と第2相反性右回転子41を通過すること
により偏光方向の回転が相殺され結果として偏光方向が
回転しないこととなる(Z4の状態)。したがって、第2
の複屈折結晶板23の端面23bでは、光路Aの場合と
異なり2つの光線L11,L12の電界はY軸方向に振
動することになる。この方向は第2の複屈折結晶板23
に対し異常光線となるため、光線L11,L12は第2
の複屈折結晶板23を通過するに伴い下方に移動するこ
ととなる。
【0024】下方に移動した2つの光線L11,L12
は、第1群の回転子25を通過すると光路Aにおける偏
波作用とは逆の作用を受ける。この場合、光線L11は
第1非相反性回転子33と第1相反性右回転子31を通
過することにより偏光方向の回転が相殺され結果として
偏光方向が回転しないこととなるが、光線L12は第1
非相反性回転子33と第1相反性左回転子32を通過す
ることにより偏光方向が左回りにそれぞれ45°回転
し、結果として偏光方向が90°回転することとなる
(Z1の状態)。したがって、第1の複屈折結晶板22の
入射端面では光路Bの偏光状態は光路Aと等しく光路が
異なることとなる。したがって、光線入出射ポート29
から入射した光線Liは光線入出射ポート27から出射
せずに光線入出射ポート28から出射することとなる。
【0025】以上説明したように、この光サーキュレー
タ21によれば、光線入出射ポート27から入射した光
線Liは光線入出射ポート29から出射し、光線入出射
ポート29から入射した光線Liは光線入出射ポート2
7から出射せずに光線入出射ポート28から出射すると
いう非相反回路を実現することができる。なお、上述し
た右回りと左回りの回転は相反性回転子と非相反性回転
子のいずれで実現してもよい。また、非相反性のファラ
デー回転では、磁力の方向を変えることで回転方向を変
えることが可能である。
【0026】図4は上記の光サーキュレータ21の変形
実施例を示すものである。この光サーキュレータ51が
上記の光サーキュレータ21と異なる点は、第1の複屈
折結晶板22と光線入出射ポート27との間にレンズ5
2と光ファイバ53とを同軸的に設け、第1の複屈折結
晶板22と光線入出射ポート28との間にレンズ54と
光ファイバ55とを同軸的に設け、第3の複屈折結晶板
24と光線入出射ポート29との間にレンズ56と光フ
ァイバ57とを同軸的に設け、更に、第3の複屈折結晶
板24にレンズ58と光ファイバ59と光線入出射ポー
ト60とを同軸的に接合した第4のポートを設けた点で
ある。
【0027】この光サーキュレータ51においても上記
の光サーキュレータ21と同様の作用、効果を得ること
ができる。すなわち、光線入出射ポート28から入射し
た光線Liは光線入出射ポート60から出射し、光線入
出射ポート29から入射した光線Liは光線入出射ポー
ト27から出射せずに光線入出射ポート28から出射す
るという非相反回路を実現することができる。このよう
に、上述した光サーキュレータ21,51では、光線入
出射ポートの数は上記実施例に限定されることなく種々
の変更が可能である。また、光ファイバ53, … は、
光のエネルギを閉じこめて伝搬できる光導波路に置き換
えることも勿論可能であり、これらの光ファイバ53,
… のモードはシングルモードもしくはマルチモードの
いずれでもよい。
【0028】次に、本発明における第2の実施例の光サ
ーキュレータについて図5を参照して説明する。 [第2に実施例]この光サーキュレータ71は相反性回
転子を用いない光サーキュレータであり、上記の光サー
キュレータ21の第1群の回転子25を非相反性ファラ
デー45°回転子(非相反性回転子:以下、単にファラデ
ー回転子と略称する。)72,73に置き換え、第2群の
回転子26をファラデー回転子74,75に置き換えた
ものである。ファラデー回転子72,73は互いに異な
る向きに回転するように同一面内に配置されており、フ
ァラデー回転子74,75もファラデー回転子72,73
と同様に互いに異なる向きに回転するように同一面内に
配置されている。そして、ファラデー回転子72,73
(74,75)により一致した電界振動方向が常光線とな
るように第2の複屈折結晶板23が配置されている。
【0029】次に、光サーキュレータ71の作用につい
て説明する。図6は光線入出射ポート27から光線入出
射ポート29へ向かう光路Eにおける光線の偏光状態を
入射光側(光線入出射ポート27側)から観測したもので
ある。光線入出射ポート27から入射した光線Liは、
第1の複屈折結晶板22によりX−Z平面上で常光線で
ある光線L11と異常光線である光線L12とに分離さ
れる(Z1の状態)。直交状態にある各光線L11,L1
2の振動方向は、ファラデー回転子72(73)の右回り
(左回り)の作用によって第2の複屈折結晶板23の端面
23aでは一致する事になり、その方向は、Y軸から4
5°傾いている(Z2の状態)。ここでは、振動方向が4
5°傾いた光線が常光線となるように第2の複屈折結晶
板23が配置されている。
【0030】第2の複屈折結晶板23を通過した光線L
11(L12)の振動方向はファラデー回転子74(75)
の右回り(左回り)の作用によって45°回転させられ、
これらの光線L11,L12は再び互いに直交すること
となる。2つの光線L11,L12は第3の複屈折結晶
板24により合波されて1つの光線Lfとなり光線入出
射ポート29から出射することとなる。次に、図7は光
線入出射ポート29から光線入出射ポート28へ向かう
光路Fにおける光線の偏光状態を出射光側(光線入出射
ポート28側)から観測したものである。光線入出射ポ
ート29から入射した光線Liは、第3の複屈折結晶板
24によりX−Z平面上で異常光線である光線L11と
常光線である光線L12とに分離される(Z4の状態)。
【0031】直交状態にある各光線L11,L12の振
動方向は、ファラデー回転子74(75)の左回り(右回
り)の作用によって第2の複屈折結晶板23の端面23b
では一致する事になり、その方向は、Y軸から45°傾
いている(Z3の状態)。これは光路Eにおける方向とは
90°異なっているために第2の複屈折結晶板23に対
しては異常光線となる。これらの異常光線は第2の複屈
折結晶板23中を斜め45°下方へ伝搬する性質がある
ために、光線L11,L12はZ3の状態からZ2の状
態へ変化することとなる。第2の複屈折結晶板23を通
過した2つの光線L11,L12の振動方向は、ファラ
デー回転子72(73)の右回り(左回り)の作用によって
再び直交状態となる(Z1の状態)。直交状態にある2つ
の光線L11,L12は第1の複屈折結晶板22の作用
により合波されて光線Lfとなり光線入出射ポート28
から出射することとなる。
【0032】さらに、第2の実施例における光サーキュ
レータ71の変形実施例を図8に示す。第2の実施例と
異なる点はファラデー回転子の構成にある。すなわち、
本構成では、図8に示す光サーキュレータのように、磁
界の方向を反対にすることによって、偏波面の回転方向
を逆転させる構成とは異なり、特定の磁界方向下におい
て、偏波を回転させる方向が互いに異なるファラデー素
子を用いている。このようなファラデー回転子として
は、例えば、前述した第1の実施例とどうように、(Y
bTbBi)3Fe512と(GdBi)3(FeAlG
a)512、またはY.I.GとY3-xBixFe512
どがある。以上説明したように、この光サーキュレータ
71によれば、光線入出射ポート27から入射した光線
Liは光線入出射ポート29から出射し、光線入出射ポ
ート29から入射した光線Liは光線入出射ポート27
から出射せずに光線入出射ポート28から出射するとい
う非相反回路を実現することができる。
【0033】次に、本発明の第3の実施例の光サーキュ
レータについて、図9を参照して説明する。 [第3の実施例]この光サーキュレータ81は、光線の
進行方向に沿って所定間隔をおいて配置された第1ない
し第4の複屈折結晶板82〜85と、第1の複屈折結晶
板82と第2の複屈折結晶板83との間に挿入された第
1群の回転子91と、第2の複屈折結晶板83と第3の
複屈折結晶板84との間に挿入された第2群の回転子9
2と、第3の複屈折結晶板84と第4の複屈折結晶板8
5との間に挿入された第3群の回転子93と、第1の複
屈折結晶板82に設けられた光線入出射ポート94,9
5と、第4の複屈折結晶板85に設けられた光線入出射
ポート96,97とから概略構成されている。
【0034】この図では、光線入出射ポート94,95
側から光線入出射ポート96,97側へ向かう方向、す
なわち図12中、左方から右方へ向かう方向をZ軸の正
方向、下方から上方へ向かう方向をY軸の正方向、紙面
の垂直上方から垂直下方へ向かう方向をX軸の正方向と
するカーテシアン座標系を用いて構成・作用等を説明す
ることとする。第1群の回転子91は、光線の電界振動
方向を同じ角度だけ回転させる相反性と非相反性の回転
子からなるもので、図10に示す第1の相反性右回り4
5°回転子(以下、 単に第1相反性右回転子と略称す
る。)101a,101d、第1の相反性左回り45°
回転子(第1相反性左回転子)101b,101cと、
第1の非相反性右回り45°回転子(第1非相反性右回
転子)102とから構成されている。
【0035】ここで、右回り方向とは、光線がZ軸の正
方向(図12中左方から右方へ向かう方向)に進む場合
に、右ネジがこの光線と同一方向に進むときの該右ネジ
の回る方向である。前記光線の場合では、電界ベクトル
が右ネジの回る方向に回転する方向である。また、Z軸
の正方向を向く観測者にとって時計方向へ回転する方向
を正方向回転とする。第2群の回転子92は前記第1群
の回転子91と同様の機能を有するもので、第2の相反
性左回り45°回転子(第2相反性左回転子)103、
第2の非相反性右回り45°回転子(第2非相反性右回
転子)104とから構成されている。第3群の回転子9
3は前記第1群の回転子91と同様の構成からなるもの
で、図11に示す第3の相反性左回り45°回転子(第
3相反性左回転子)105a,105d、第3の相反性
右回り45°回転子(第3相反性右回転子)105b,
105cと、第3の非相反性右回り45°回転子(第3
非相反性右回転子)106とから構成されている。
【0036】上記の複屈折結晶板82〜85としては、
方解石もしくはルチル結晶が、また相反性回転子として
は水晶旋光子や1/2波長板や液晶が、また非相波性回
転子としてはY.I.G結晶やBi添加厚膜結晶を用い
たファラデー回転子が好適に用いられる。Bi添加厚膜
結晶の組成には、例えば、前述した第1の実施例と同様
に(YbTbBi)3Fe512と(GdBi)3(Fe
AlGa)512、またはY.I.GとY3-xBixFe5
12などがある。この光サーキュレータ81の複屈折結
晶板82,… は次のような条件を満足する様に配置さ
れている。すなわち、光線がZ軸正方向へ向かって伝搬
する場合に、第1の複屈折結晶板82と第4の複屈折結
晶板85は、異常光線がX−Z平面上をX軸の負方向へ
移動するように配置されている。また、第2の複屈折結
晶板83は、異常光線がY−Z平面上をY軸の負方向へ
移動するように配置されている。第3の複屈折結晶板8
4は、Y−Z平面上をY軸の正方向へ移動するように配
置されている。
【0037】また、第1群の回転子91は次のような条
件を満足する様に各々の回転子の回転方向が設定されて
いる。第1相反性右回転子101a、第1相反性左回転
子101b、第1非相反性右回転子102の組合せで
は、第1の複屈折結晶板102により分離された常光線
と異常光線の電界振動方向が、第2の複屈折結晶板83
の端面83aにてX軸に平行となるように、第1相反性
右回転子101a、第1相反性左回転子101b、第1
非相反性右回転子102それぞれの回転方向が設定され
ている。また、第1相反性右回転子101d、第1相反
性左回転子101c、第1非相反性右回転子102の組
合せでは、前記電界振動方向が、第2の複屈折結晶板8
3の端面83aにてY軸に平行となるように、それぞれ
の回転子の回転方向が設定されている。
【0038】また、第2群の回転子92は、光線のZ軸
正方向への伝搬に際し、第2の複屈折結晶板83の端面
83bにて互いに一致している2本の光線の電界振動方
向を変化させないようにそれぞれの回転子の回転方向が
設定されている。同様に、第3の複屈折結晶板84の端
面84bにて一致している2本の光線の電界振動方向
が、第4の複屈折結晶板85の端面85aにて互いに直
交するように、第3相反性右回転子105b,105
c、第3相反性左回転子105a,105d、第3非相
反性右回転子106それぞれの回転方向が設定されてい
る。
【0039】次に、光サーキュレータ81の作用につい
て説明する。まず、光線入出射ポート94から光線入出
射ポート96へ向かう光路A(Z軸正方向伝搬光)にお
ける光線の伝搬の様子について説明する。図12は、前
記光路Aにおける光線の偏光状態と空間的位置を入射光
側(光線入出射ポート94側)から観測したものであ
る。以下、これらの状態を符号Z1〜Z11を用いて示
すこととする。光線入出射ポート94から入射した光線
LiはZ1の状態であるが、第1の複屈折結晶板82に
よりX−Z平面上で光線L11と光線L12とに分離され
る。光線L11が第1の複屈折結晶板82に対して常光線
(O−ray)であり、光線L12が異常光線(E−ray)で
ある。各々の電界成分は、Z2のようにそれぞれY軸方
向とX軸方向に振動する直交状態となっている。
【0040】互いに直交している光線L11と光線L12の
電界成分は、光線L11が第1相反性右回転子101a
を、光線L12が第1相反性左回転子101bをそれぞれ
通過することで互いに同じ方向となる。この時の偏光状
態はZ3の様になっている。次に、第1非相反性右回転
子102が光線L11,L12をさらに右回りに45°回転
させることで、これらの光線L11,L12の振動方向はX
軸に平行となる(偏光状態はZ4)。結果として、光線
L11は90°回転し光線L12は回転しないことになる。
振動方向がX軸に平行な光線L11,L12は、第2の複屈
折結晶板83中を常光線として伝搬する。この場合、光
線の空間的位置は変化せず、偏光状態はZ5となる。
【0041】第2の複屈折結晶板83を通過した2本の
光線L11,L12は第2群の回転子92を通過する。第2
群の回転子82はZ軸正方向へ伝搬する光線の偏光状態
に対しては何も作用しないように回転方向が設定されて
いるため、2本の光線L11,L12の偏光状態は変化しな
い(Z7の状態)。さらに、2本の光線L11,L12は、
第3の複屈折結晶板84中も常光線として伝搬する。こ
の場合も2本の光線L11,L12の偏光状態は変化しない
(Z8の状態)。第3の複屈折結晶板84中を通過した
2本の光線L11,L12は第3群の回転子93を通過する
こととなる。この場合、光線L11は第3相反性左回転子
105aと第3非相反性右回転子106を通過すること
により電界振動方向が相殺され、結果として振動方向が
回転しないこととなるが、光線L12は第3相反性右回転
子105bと第3非相反性右回転子106を通過するこ
とにより振動方向が右回りにそれぞれ45°回転し、結
果として振動方向が90°回転することとなる(Z10
の状態)。したがって、第4の複屈折結晶板85の端面
25aでは2つの光線L11,L12の振動方向は互いに直
行する。
【0042】2つの光線L11,L12は、第4の複屈折結
晶板85に対して光線L11が異常光線となり光線L12が
常光線となるので、第4の複屈折結晶板85の端面85
bでは2つの光線L11,L12は空間的に一致して合波さ
れ(光線Lf)、光線入出射ポート96から出射しZ軸
の正方向へ伝搬していくこととなる。次に、光線入出射
ポート96から光線入出射ポート95へ向かう光路B
(Z軸負方向伝搬光)における光線の伝搬の様子につい
て説明する。図13は、前記光路Bにおける光線の偏光
状態と空間的位置を出射光側(光線入出射ポート95
側)から観測したものである。光線入出射ポート96か
ら入射した光線LiはZ11の状態にあるが、第4の複
屈折結晶板85によりX−Z平面上で光線L11と光線L
12とに分離される。光線L11が第4の複屈折結晶板85
に対して異常光線であり、光線L12が常光線である。
【0043】分離された2本の光線L11,L12は第3群
の回転子93を通過することになる。この場合、第3非
相反性右回転子106が有する非相反性のために、上述
した光路Aにおける回転状態とは異なる回転状態とな
る。光線L11は第3非相反性右回転子106と第3相反
性左回転子105aを通過することにより電界振動方向
が右回りにそれぞれ45°回転し、結果として振動方向
が90°回転することとなるが、光線L12は第3非相反
性右回転子106と第3相反性右回転子105bを通過
することにより振動方向が相殺され結果として振動方向
が回転しないこととなる。したがって、第3の複屈折結
晶板84の端面84bでは、上述した光路Aと異なり2
つの光線L11,L12の電界振動方向はY軸に平行となる
(Z8の状態)。この方向は第3の複屈折結晶板84に
対して異常光線となるために、光線L11,L12は第3の
複屈折結晶板84中を伝搬するに伴いY軸に沿って負方
向へ移動することとなる(Z7の状態)。
【0044】Y軸負方向へ移動した2つの光線L11,L
12は、第2群の回転子92を通過する際に光路Aとは逆
の作用を受ける。すなわち、光路Aでは第2群の回転子
92を通過しても2本の光線L11,L12の偏光状態は変
化しなかったが、光路Bでは2本の光線L11,L12のそ
れぞれの電界振動方向が90°回転しX軸に平行となる
(Z5の状態)。それぞれの振動方向がX軸に平行とな
った2つの光線L11,L12は、第2の複屈折結晶板83
を通過した後第1群の回転子91を通過する。この場
合、光線L11は第1非相反性右回転子102と第1相反
性左回転子101cを通過することにより電界振動方向
が右回りにそれぞれ45°回転し、結果として電界振動
方向が90°回転することとなるが、光線L12は第1非
相反性右回転子102、第1相反性右回転子101dを
通過することにより電界振動方向が相殺され、結果とし
て振動方向が回転しないこととなる。したがって、第1
の複屈折結晶板82の端面82aでは、2つの光線L1
1,L12のそれぞれの電界振動方向は互いに直行し、光
路Aの場合と同一の状態となる(Z2の状態)。
【0045】2つの光線L11,L12は、第1の複屈折結
晶板82に対し光線L11は常光線、光線L12は異常光線
となるので、第1の複屈折結晶板82の端面82bでは
2つの光線L11,L12 は空間的に一致して合波され
(光線Lf)、光線入出射ポート95から出射しZ軸の
負方向へ伝搬していくこととなる。次に、光線入出射ポ
ート95から光線入出射ポート97へ向かう光路C(Z
軸正方向伝搬光)における光線の伝搬の様子について説
明する。図14は、前記光路Cにおける光線の偏光状態
と空間的位置を入射光側(光線入出射ポート95側)か
ら観測したものである。光線入出射ポート95から入射
した光線LiはZ1の状態であるが、第1の複屈折結晶
板82によりX−Z平面上で光線L11と光線L12とに分
離される。光線L11が第1の複屈折結晶板82に対して
常光線(O−ray)であり、光線L12が異常光線(E−r
ay)である。
【0046】第1の複屈折結晶板82により分離された
2本の光線L11,L12は第1群の回転子91を通過する
ことになる。この場合、第1非相反性右回転子102が
有する非相反性のために、上述した光路Bにおける回転
状態とは逆の回転状態となり、したがって、第2の複屈
折結晶板83の端面83aでは2つの光線L11,L12の
振動方向はY軸に平行となる(Z4の状態)。この方向
は第2の複屈折結晶板83に対して異常光線となるた
め、光線L11とL12は第2の複屈折結晶板83中を伝搬
するに伴いY軸に沿って負方向へ移動することとなる
(Z5の状態)。
【0047】Y軸負方向へ移動した2つの光線L11,L
12は、第2群の回転子92を通過する際に光路Bとは逆
の作用を受ける。すなわち、光路Bでは2本の光線L1
1,L12のそれぞれの電界振動方向が90°回転しX軸
に平行になったが、光路Cでは第2群の回転子92を通
過しても2本の光線L11,L12の偏光状態は変化しない
(Z7の状態)。したがって、第3の複屈折結晶板84
の端面84aにおける電界振動方向はY軸に平行であ
る。この方向は第3の複屈折結晶板84に対して異常光
線となるために、光線L11,L12は第3の複屈折結晶板
84中を伝搬するに伴いY軸に沿って正方向へ移動する
こととなる(Z8の状態)。
【0048】振動方向がY軸方向に平行な2つの光線L
11,L12は、次に第3群の回転子93を通過する。この
場合、光線L11は第3相反性右回転子105cと第3非
相反性右回転子106を通過することにより電界振動方
向が右回りにそれぞれ45°回転し、 結果として振動
方向が90°回転することとなるが、光線L12は第3相
反性左回転子105dと第3非相反性右回転子106を
通過することにより振動方向が相殺され、結果として振
動方向が回転しないこととなる。したがって、第4の複
屈折結晶板85の端面25aでは、2つの光線L11,L
12の振動方向は互いに直行し、光路Aの場合と同じ偏光
状態となる(Z10の状態)。
【0049】2つの光線L11,L12は、第4の複屈折結
晶板85に対して光線L11が異常光線となり光線L12が
常光線となるので、第4の複屈折結晶板85の端面85
bでは2つの光線L11,L12は空間的に一致して合波さ
れ(光線Lf)、光線入出射ポート97から出射しZ軸
の正方向へ伝搬していくこととなる。次に、光線入出射
ポート97から光線入出射ポート94へ向かう光路D
(Z軸負方向伝搬光)における光線の伝搬の様子につい
て説明する。図15は、前記光路Dにおける光線の偏光
状態と空間的位置を出射光側(光線入出射ポート94
側)から観測したものである。
【0050】上述した光路Bと同様に、Z11の状態に
ある光線入出射ポート97から入射した光線Liは、第
4の複屈折結晶板85によりX−Z平面上で異常光線で
ある光線L11と常光線である光線L12とに分離され、第
3群の回転子93を通過することとなる。光線L11は第
3非相反性右回転子106と第3相反性右回転子105
Cを通過することにより振動方向が相殺され結果として
振動方向が回転しないこととなるが、光線L12は第3非
相反性右回転子106と第3相反性左回転子105dを
通過することにより電界振動方向が右回りにそれぞれ4
5°回転し、結果として振動方向が90°回転すること
となる。したがって、第3の複屈折結晶板84の端面8
4bでは、上述した光路B,Cとは異なり2つの光線L
11,L12の電界振動方向はX軸に平行となる(Z8の状
態)。
【0051】この方向は第3の複屈折結晶板84に対し
て常光線となるために、光線L11,L12は第3の複屈折
結晶板84中を直進する(Z7の状態)。直進した2つ
の光線L11,L12は、第2群の回転子92を通過する際
に光路Bと同様の作用を受ける。すなわち、2本の光線
L11,L12のそれぞれの電界振動方向が90°回転しY
軸に平行となる(Z5の状態)。この方向は第2の複屈
折結晶板83に対して異常光線となるため、光線L11と
L12は第2の複屈折結晶板83中をY軸に沿って正方向
に移動しながら伝搬し、Z4の状態となる。
【0052】Y軸正方向に移動した2つの光線L11,L
12は、第1群の回転子91を通過するが、この場合、上
述した光路Aの受ける作用とは逆の作用を受けることに
なる。光線L11は第1非相反性右回転子102と第1相
反性右回転子101aを通過することにより振動方向が
相殺され結果として振動方向が回転しないこととなる
が、光線L12は第1非相反性右回転子102と第1相反
性左回転子101bを通過することにより電界振動方向
が右回りにそれぞれ45°回転し、結果として振動方向
が90°回転することとなる。したがって、第1の複屈
折結晶板82の端面82aでは、2つの光線L11,L12
の振動方向は互いに直行し、光路Bの場合と同じ偏光状
態となる(Z2の状態)。
【0053】2つの光線L11,L12は、第1の複屈折結
晶板82に対して光線L11が常光線となり光線L12が異
常光線となるので、第1の複屈折結晶板82の端面82
bでは2つの光線L11,L12は空間的に一致して合波さ
れ(光線Lf)、光線入出射ポート94から出射しZ軸
の正方向へ伝搬していくこととなる。以上説明したよう
に、この光サーキュレータ81によれば、光線の進行方
向に沿って所定間隔をおいて配置された第1ないし第4
の複屈折結晶板82〜85と、第1の複屈折結晶板82
と第2の複屈折結晶板83との間に挿入された第1群の
回転子91と、第2の複屈折結晶板83と第3の複屈折
結晶板84との間に挿入された第2群の回転子92と、
第3の複屈折結晶板84と第4の複屈折結晶板85との
間に挿入された第3群の回転子93と、第1の複屈折結
晶板82に設けられた光線入出射ポート94,95と、
第4の複屈折結晶板85に設けられた光線入出射ポート
96,97とから概略構成することとしたので、通常の
光学的結合技術を用いて構成することができ、従来の光
サーキュレータ1の様にアイソレーションを高くできな
いという欠点や大変高度な光学的結合技術を必要とする
という欠点が解消される。
【0054】また、この光サーキュレータ81によれ
ば、光線入出射ポート94から入射した光線Liは光線
入出射ポート96から出射し、光線入出射ポート96か
ら入射した光線Liは光線入出射ポート94から出射せ
ずに光線入出射ポー ト95から出射し、光線入出射ポ
ート95から入射した光線Liは光線入出射ポート97
から出射し、光線入出射ポート97から入射した光線L
iは光線入出射ポート95から出射せずに光線入出射ポ
ー ト94から出射するという循環的な非相反動作を行
うことができる。以上の様に、複数の光線入出射ポート
から入射した全ての光をすてることなく効果的に利用す
ることができ、また、光線入出射ポート間のアイソレー
ションを高くすることができ、光学的結合を含めた製作
が従来の光サーキュレータに比べて容易となる様な光サ
ーキュレータを提供することが可能になる。なお、上述
した右回りと左回りの回転は相反性回転子と非相反性回
転子のいずれで実現してもよい。また、非相反性のファ
ラデー回転においては、磁力の方向を変えることで回転
方向を変えることが可能である。
【0055】図16は上記の光サーキュレータ81の変
形実施例を示すものである。この光サーキュレータ11
1が上記の光サーキュレータ81と異なる点は、第1の
複屈折結晶板82と光線入出射ポート94との間にレン
ズ112と光ファイバ113とを同軸的に設け、第1の
複屈折結晶板82と光線入出射ポート95との間にもレ
ンズ114と光ファイバ115とを同軸的に設け、第4
の複屈折結晶板85と光線入出射ポート96との間にも
レンズ116と光ファイバ117とを同軸的に設け、第
4の複屈折結晶板85と光線入出射ポート97との間に
もレンズ118と光ファイバ119とを同軸的に設けた
点である。
【0056】この光サーキュレータ111においても上
記の光サーキュレータ111と同様の作用、効果を得る
ことができる。すなわち、光線入出射ポート94から入
射した光線Liは光線入出射ポート96から出射し、光
線入出射ポート96から入射した光線Liは光線入出射
ポート94から出射せずに光線入出射ポー ト95から
出射し、光線入出射ポート95から入射した光線Liは
光線入出射ポート97から出射し、光線入出射ポート9
7から入射した光線Liは光線入出射ポート95から出
射せずに光線入出射ポー ト94から出射するという循
環的な非相反動作を行うことができる。上述した光サー
キュレータ81,111においては、光線入出射ポート
の数は上記実施例に限定されることなく種々の変更が可
能である。また、光ファイバ113,… は、光のエネ
ルギを閉じこめて伝搬できる光導波路に置き換えること
も勿論可能であり、これらの光ファイバ113,… の
モードはシングルモードもしくはマルチモードのいずれ
でもよい。
【0057】本発明第4の実施例を図17に示す。本光
サーキュレータは、光線の進行方向に沿って所定の間隔
をおいて配置された第1から第4の複屈折結晶板BC1
からBC4と、第1の複屈折結晶板BC1と第2の複屈
折結晶板BC2とに挿入された回転子群R1と、第2の
複屈折結晶板BC2と第3の複屈折結晶板BC3との間
に挿入された回転子群R2と、第3の複屈折結晶板BC
3と第4の複屈折結晶板BC4との間に挿入された回転
子群R3と、第1の複屈折結晶板BC1に設けられた光
線入出射ポート21,23と、第4の複屈折結晶板BC
4に設けられた光線入出射ポート22、24とから概略
構成される。この構成において、複屈折結晶板BC1と
BC4が光線の直交した2つの電界振動成分を分離合成
するのに用いられ、第1群と第3群の回転子が2つの振
動成分を平行化および直交化させる偏波回転手段として
用いられ、複屈折結晶板BC2とBC3および第2群の
回転子が光の電界振動方向に応じて光路を定める手段と
して用いられる。
【0058】図17において、紙面上の左から右へ向か
う方向をZ軸の正方向とするカーテシアン座標系を用い
て動作を記述する。また、観測者はZ軸正方向に偏波の
回転方向を観測することとし、この観測者にとって右回
り方向(時計回り方向)を正方向回転とする。回転し群
R1は、光の進行方向に沿って配置した2枚の相反性回
転子からなる。 1枚目の回転子QR1は、光の進行方
向に垂直な面内に相反性右回り45゜回転子(以下、単
に相反性右回転子と略記する。)QR11、QR13、
相反性左回り45゜回転子(相反性左回転子)QR1
2、QR14、からなる複合回転子である。2枚目の回
転子は相反性右回転子QR2である。なお、QR2によ
る偏波の回転方向は右回りでも左回りでもよい。
【0059】回転子群R2は、相反性左回転子QR3、
非相反性右回り45゜回転子(非相反性右回転子)FR
2とから構成されている。この場合、Z軸正方向伝搬光
の電界振動方向は2枚の回転子を通過しても変化せず、
Z軸負方向伝搬光の振動方向は90゜回転する。回転子
群R3は、上記回転子群R1と同様の構成からなるもの
で、相反性左回転子QR31、QR33、相反性右回転
子QR32、QR34、非相反性右回転子QR5とから
構成されている。
【0060】上記の複屈折結晶板としては方解石やルチ
ル結晶が、相反性回転子としては、水晶旋光子、1/2
波長板や液晶が、また非相反性回転子としてはY.I.
G結晶やGBIG結晶を用いたファラデー回転子が好適
に用いられる。本光サーキュレータでは複屈折結晶板B
C1、…は次のような条件で配置する。 第1の複屈折
結晶板BC1と第4の複屈折結晶板BC4は、光線がZ
軸の正方向へ伝搬するのに伴って異常光線がX−Z平面
上をX軸の負方向へ移動するように配置する。第2の複
屈折結晶板BC2は、異常光線がY−Z平面上をY軸の
負方向へ移動するように配置する。第3の複屈折結晶板
BC3は、Y−Z平面上をY軸正方向へ移動するように
配置する。
【0061】また、第1の複屈折結晶板BC1により分
離された常光線と異常光線の電界振動方向が、第2の複
屈折結晶板BC2の端面BC2aにてX軸に平行となる
ように相反性右回転子QR11、相反性左回転子QR1
2、相反性右回転子QR2のそれぞれの回転方向が設定
され、かつ、相反性右回転子QR13、相反性左回転子
QR14、相反性右回転子QR2のそれぞれの回転方向
の組み合わせでは振動方向がY軸方向に平行となるよう
に設定する。同様に、第3の複屈折結晶板BC3の端面
BC3aにて一致している2本の光線の振動方向が、第
4の複屈折結晶板BC4の端面BC4aにて互いに直交
するように相反性右回転子QR42、QR44、相反性
右回転子QR5それぞれの回転方向が設定されている。
【0062】次に光サーキュレータの動作について説明
する。図18は光線入出射ポートPort21から光線
入出射ポートPort22へ向かう光路Aにおける光線
の偏光状態と空間的位置を入射側から観測したものであ
る。以下、これらの状態を符号Z1〜Z11を用いて示
すことにする。光線入出射ポートPort21から入射
した光線LiはZ1の状態であるが、BC1によりX−
Z平面上で光線L11とL12とに分離される。光線L
11がBC1中で常光線(O−ray)となり、光線L
12が異常光線(E−ray)となる。各々の電界成分
は、偏光状態Z2で示されているようにそれぞれYとX
軸方向に振動する直交状態となっている。
【0063】互いに直交している光線L11と光線L1
2の電界成分は、回転子群R1を通過することでX軸に
平行となる。光線L11が相反性右回転子QR11を、
光線L12が第1相反性左回転子QR12を通過するこ
とで、偏光状態Z3のように斜め方向に互いに平行とな
り、次に、相反性右回転子QR2を通過することでX軸
に平行となる(偏光状態はZ4)。振動方向がX軸に平
行な光線L11とL12はBC2中を常光線として伝搬
する。この場合、光線の空間的位置は変化しないので偏
光状態Z5はZ4と同じになる。BC2中を通過した2
本の光線は回転子群R2を通過する。回転子群R2はZ
軸正方向伝搬光線に対しては電界振動方向を回転させな
いため、2本の光線の偏光状態Z7は偏光状態Z5と同
じになる。したがって、2本の光線L11とL12は、
BC3中も常光線として伝搬し、偏光状態Z8となる。
【0064】BC3中を通過した2本の光線L11とL
12は回転子群R3を通過する。回転子群R3を通過す
ることによって互いに平行な電界成分は偏光状態Z10
に示すように直交する。光線L11の電界成分は相反性
左回転子QR41と相反性回転子QR5を通過すること
により回転が相殺され、光線L12は相反性右回転子Q
R42と相反性右回転子QR5を通過うすることにより
振動方向が右に45゜ずつ回転するためである。(状態
Z10)。2つの光線L11、L12は、第4の複屈折
結晶板BC4に対してそれぞれ異常光線、常光線となる
ので、第4の複屈折結晶板BC4の端面VC4bでは2
つの光線L11とL12とは空間的に一致して合成され
(光線Lf)、Z軸の正方向へ伝搬していくこととな
る。
【0065】次に図19は光線入出射ポートPort2
2から光線入出射ポートPort23へ向かう光路B
(Zじく負方向伝搬光)における光線の偏光状態を出射
側から(光線入出射ポートPort3側)観測したもの
である。光線入出射ポートPort23から入射した光
線Liの偏光状態は、複屈折結晶板BC3の出射端面B
C3aにおける偏光状態Z7まで、光路Aにおける状態
と同じになる。これは複屈折結晶板BC4,BC3およ
び回転子群R3がすべて相反性を示すためである。電界
振動方向がX軸に平行な偏光状態Z7に示される2つの
光線L11とL12とは回転子R2を通過する常光線で
振動方向が90゜回転し、偏光状態Z5となる。偏光状
態Z5では、電界成分はX軸方向に向いているので複屈
折結晶板BC2中では異常光線としてY軸負方向に移動
しつつ伝搬する(状態Z4)。Y軸方向の電界成分を有
する2つの光線は、回転子群R1と通過する事で直交す
る。光線L11は相反性右回転子QR2と相反性左回転
子QR14を通過することで、Y軸方向に振動する光線
となり、光線L12は相反性左回転子QR2と相反性右
回転子QR13を通過することでX軸方向に振動する光
線となるためである。
【0066】偏光状態Z2にある2つの光線L11とL
12は、複屈折結晶板BC1を通過することでポート2
1よりY軸の負方向へずれたポート23で合成され、出
射される。 次に図20は光線入出射ポートPort2
3から光線入出射ポートPort24へ向かう光路C
(Z軸正方向伝搬光)における光線の偏光状態を入射光
側から(光線入出射ポートPort24側)観測したも
のである。光線入出射ポートPort23から入射した
光線Liの偏光状態は、相反性のため複屈折結晶板BC
2の出射端面BC2bの偏光状態Z5まで、光路Bにお
ける状態と同じ状態となる。
【0067】電界成分がY軸方向を向く偏光状態にある
2つの光線L11とL12とは回転子群R2を通過して
も振動方向は変わらず、偏光状態Z7となる。偏光状態
Z7では、電界成分はY軸に平行であるので複屈折結晶
板BC3中では異常光線としてY軸負方向に移動しつつ
伝搬する(偏光状態Z8)。Y軸方向を向く2つの電界
成分を有する2つの光線は、回転子群R3を通過すると
電界成分が直交化する。光線L11は相反性右回転子Q
R43と相反性右回転子QR5を通過することで、X軸
方向に振動する光線となり、光線L12は相反性左回転
子QR43と相反性右回転子QR5を通過することでY
軸方向に振動する光線となるためである(偏光状態Z1
0)。偏光状態Z10にある2つの光線L11とL12
は、複屈折結晶板BC4を通過することでポート22よ
りY軸の負方向へずれたポート24で合成され、出射さ
れる。
【0068】次に図21は光線入出射ポートPort2
4から光線入出射ポートPort21へ向かう光路D
(Z軸負方向伝搬光)における光線の偏光状態を出射側
から(光線入出射ポートPort21側)観測したもの
である。光線入出射ポートPort24から入射した光
線Liの偏光状態は、相反性のため複屈折結晶板BC3
の出射端面BC3aの偏光状態Z7までの光路Cにおけ
る状態と同じになる。電界振動方向がY軸に平行な偏光
状態Z7にある2つの光線L11とL12とは回転子群
R2を通過することで振動方向が90゜回転し、偏光状
態Z5となる。偏光状態Z5では、電界成分はX軸に平
行であるので複屈折結晶板BC2中では常光線として伝
搬する(状態Z4)。X軸方向の電界成分を有する2つ
の光線は、回転子群R1および複屈折結晶板BC1の相
反性により光路Aにおける状態Z1から状態Z4と同じ
状態を示しつつポート21へ向かい出射される。
【0069】以上説明したように、本発明の光サーキュ
レータによれば、光線入出射ポートPort21から入
射した光線Liは光線入出射ポートPort22へ出射
され、Port22から入射するとPort23から出
射され、Port23から入射するとPort24から
出射され、Port24から入射するとPort21か
ら出射されるというように光を循環させて伝搬させるこ
とができる。なお、上述した右回りと左回り回転の関係
は互いに反転してもよい。図22は上記光サーキュレー
タの変形実施例を示すものである。この光サーキュレー
タが上記光サーキュレータと異なる点は、第1の複屈折
結晶板BC1と光線入出射ポートPort1およびPo
rt3との間にレンズL1およびL3と光ファイバOP
1およびOP3とを同軸的に設け、第4の複屈折結晶板
BC4と光線入出射ポートPort2およびPort4
と光ファイバOP2とOP4とを同軸的に設けた点であ
る。
【0070】本発明の第5の実施例を図23に示す。第
5の実施例の光サーキュレータが第4実施例と異なる点
は、2つの電界振動成分を平行化および直交化させるた
めの偏波回転手段(第1群と第2群の回転子R1,R
2)が簡略化されていること、複屈折結晶板BC2、B
C4を配置する場合の結晶軸方向を第4実施例の場合に
対し45゜傾けたことの2点である。なお、以下の動作
の説明では、複屈折結晶板BC2、BC4の長さを第4
実施例の場合に比べて√2倍だけ長くする。座標系およ
び回転の方向性は、第4実施例と同じである。回転子群
R1と回転子群R3は共に、3枚の相反性回転子から構
成し、X−Y平面内にX軸に沿って負方向にQR11、
QR12、QR13およびQR31、QR32、QR3
3と配置する。
【0071】QR11とQR13は相反性45゜右回転
子(以下、相反性右回転子)、QR12は相反性45゜
左回転子(以下、相反性左回転子)である。複屈折結晶
板BC2は、X軸から左へ45゜だけ傾いた電界成分を
有する光線が常光線となってZ軸正方向へ伝搬し、その
時異常光線がY軸正方向へ移動するように結晶軸を選
ぶ。複屈折結晶板BC3は、上記常光線に対して異常光
線がY軸負方向へ移動するように結晶軸を選ぶ。図24
は光線入出射ポートPort21から光線入出射ポート
Port22へ向かう光路Aにおける光線の偏光状態と
空間的位置を入射光側から観測したものである。以下、
これらの状態を符号Z1〜Z9を用いて示すことにす
る。光線入出射ポートPort21から入射した光線L
iは偏光状態Z1にあるが、BC1によりX−Y平面上
で光線L11とL12とに分離される。光線L11がB
C1中で常光線(O−ray)となり、光線L12が異
常光線(E−ray)となる。各々の電界成分は、Z1
のようにそれぞれYとX軸方向に振動する直交状態とな
っている。
【0072】互いに直交している光線L11と光線L1
2の電界成分は、回転子群R1を通過することで平行化
される。光線L114が相反性右回転子QR11を、光
線L12が相反性左回転子QR12を通過するためであ
る。この時の電界成分は偏光状態Z3のようにX軸より
左45゜傾いていた方向となっている。電界成分がX軸
より左に45゜傾いた方向である光線L11とL12は
BC2中を常光線として伝搬する。この場合、光線の空
間的位置は変化しないので偏光状態Z4は偏光状態Z3
と同じになる。BC2中を通過した2本の光線は回転子
群R2を通過する。回転子群R2の作用は第4実施例に
おけるそれと同じであって、Z軸正方向伝搬光線に対し
ては電界成分を90゜回転させるように作用する。この
ため2本の光線の電界成分は偏光状態Z6に示すように
偏光状態Z4に対して直交する。したがって、2本の光
線L11とL12は、BC3中を異常光線として斜め方
向に移動しつつ伝搬し、偏光状態Z7となる。
【0073】BC3中を通過した2本の光線L11とL
12は回転子群R3を通過する。この場合、光線L11
の電界成分は光線L11が相反性左回転子QR32を通
過することによりX軸方向となり、光線L12の電界成
分は光線L12が相反性右回転子QR33を通過するこ
とによりY軸方向となる。(偏光状態Z8)。したがっ
て、第4の複屈折結晶板BC4の入射端面BC4aでは
2つの光線L11とL12の電界成分は直交する。電界
成分の直交した2つの光線L11、L12は、第4の複
屈折結晶板BC4に対してそれぞれ異常光線、常光線と
なるので、第4の複屈折結晶板BC4の端面BC4bで
は2つの光線L11とL12とは空間的に一致して合成
され(光線Lf)、Z軸正方向へ伝搬していくこととな
る。
【0074】次に、図25は光線入出射ポートPort
22から光線入出射ポートPort23へ向かう光路B
(Z軸負方向伝搬光)における光線の偏光状態を出射側
から(光線入出射ポートPort23側)観測したもの
である。光線入出射ポートPort22から入射した光
線Liの偏光状態は、複屈折結晶板BC3の出射端面B
C3aまで、すなわち偏光状態Z9からZ6まで光路A
における偏光状態と一致する。これは複屈折結晶板BC
4、BC3と回転子群R3がすべて相反性を示すためで
ある。
【0075】偏光状態Z6にある光線L11とL12は
回転子群R2を通過する。回転子群R2はZ軸負方向へ
伝搬する光線に対しては電界成分を回転させない。した
がって、複屈折結晶板BC2の入射端面BC2bでは、
光線L11とL12の電界成分はX軸から右に45゜傾
いた方向となる(偏光状態はZ4)。そこで複屈折結晶
板BC2中を異常光線として電界振動方向に沿ってY負
方向へ移動しつつZ軸負方向へ伝搬する(偏光状態Z
3)。その後、光線L11の電界成分は相反性左回転子
QR12を通過することによりY軸に平行となり、光線
L12の電界成分は相反性右回転子QR13を通過する
ことによりX軸に平行となる。電界成分の直交した2つ
の光線L11、L12は、第1の複屈折結晶板BC1に
対してそれぞれ異常光線、常光線となるので、第1の複
屈折結晶板BC1の端面BC1aでは2つの光線L11
とL12とは空間的に一致して合成され(光線Lf)、
Z軸の負方向へ伝搬していくこととなる。
【0076】次に図26は光線入出射ポートPort2
3から光線入出射ポートPort24へ向かう光路C
(Z軸正方向伝搬光)における光線の偏光状態を入射光
側から(光線入出射ポートPort21側)観測したも
のである。光線入出射ポートPort23から入射した
光線Liの偏光状態は、複屈折結晶板BC2の出射端面
BC2bまで、すなわち偏光状態Z1からZ4まで光路
Bにおける偏光状態と一致する。偏光状態Z4にある光
線L11とL12は回転子群R2を通過する。回転子群
R2はZ軸正方向へ伝搬する光線に対しては電界成分を
90゜回転させるように作用する。したがって、複屈折
結晶板BC3の入射端面BC3aでは、光線L11とL
12の電界成分はX軸から左に45゜傾いた方向となる
(偏光状態はZ6)。そこで複屈折結晶板BC3中を常
光線としてZ軸正方向へ伝搬する(偏光状態Z7)。
【0077】その後、光線L11の電界成分は相反性右
回転子QR31を通過することによりX軸に平行とな
り、光線L12の電界成分は相反性右回転子QR33を
通過することによりY軸に平行となる。電界成分の直交
した2つの光線L11、L12は、第4の複屈折結晶板
BC4に対してそれぞれ異常光線、常光線となるので、
第4の複屈折結晶板BC4の端面BC4bでは2つの光
線L11とL12とは空間的に一致して合成され(光線
Lf)、Z軸の正方向へ伝搬していくこととなる。 図
27は光線入出射ポートPort24から光線入出射ポ
ートPort21へ向かう光路D(Z軸負方向伝搬光)
における光線の偏光状態を出射光側から(光線入出射ポ
ートPort21側)観測したものである。光線入出射
ポートPort24から入射した光線Liの偏光状態
は、偏光状態Z9からZ6まで光路Cにおける偏光状態
と一致する。
【0078】偏光状態Z6にある光線L11とL12は
回転子群R2を通過する。回転子群R2はZ軸負方向へ
伝搬する光線に対しては偏光状態を変化させない。した
がって、複屈折結晶板BC2の入射端面BC2bでは、
電界成分はX軸から右に45゜傾いた方向となる(偏光
状態はZ4)。そこで複屈折結晶板BC2中を常光線と
してZ軸正方向へ伝搬する(偏光状態Z3)。その後、
光線L11の電界成分は相反性右回転子QR11を通過
することによりY軸に平行となり、光線L12の電界成
分は相反性右回転子QR13をつうかすることによりX
軸に平行となる。電界成分の直交した2つの光線L1
1、L12は、第1の複屈折結晶板BC1に対してそれ
ぞれ異常光線、常光線となるので、第1の複屈折結晶板
BC1の端面BC1aでは2つの光線L11とL12と
は空間的に一致して合成され(光線Lf)、Z軸正方向
へ伝搬していくこととなる。
【0079】以上説明したように、本発明の光サーキュ
レータによれば、光線入出射ぽーとPort21から入
射した光線Liは光線入出射ポートPort22へ出射
され、Port22から入射するとPort23から出
射され、Port23から入射するとPort24から
出射され、Port24から入射するとPort21か
ら出射されるというように光を循環的に伝搬させること
ができる。
【0080】図28は上記光サーキュレータの変形実施
例を示すものである。この光サーキュレータが上記サー
キュレータと異なる点は、回転子群R1およびR3を非
相反性回転子によって置き換えた点である。偏波回転子
群R1における相反性右回転子QR11、QR13に置
き換えて非相反性右45゜回転子を、相反性左回転子Q
R12に置き換えて非相反性左45゜回転子を設ける。
同様に、偏波回転子群R3における相反性右回転子QR
31、QR33に置き換えて非相反性右45゜回転子
を、相反性左回転子QR32に置き換えて非相反性左4
5゜回転子を設ける。電界成分を平行化および直交化さ
せる偏波回転手段として非相反性回転子を用いるため、
光路BおよびDにおける偏光状態に一部違いが生じる
が、各光線入出射ポートの位置や機能は変らない。ま
た、右回転子と左回転子を実現するのに磁界の方向を変
えることが一般的に行われるが、特定の磁界方向下にお
いて偏波を回転させる方向が互いに反対となるファラデ
ー素子を用いることで構成が簡略化できる。例えば、Y
IG結晶とビスマス置換型YIG結晶とでは磁界方向が
同じであっても偏波回転の方向が反対となる。
【0081】本変形実施例によれば、上記第5の実施例
に比べてPort1−2間の長さを短くできる効果があ
る。これは偏波を45゜回転させるのに、水晶旋光子で
は約16mmの長さが必要であるのに対し、ファラデー素
子では3mmの厚さで済むためである。図29は上記光サ
ーキュレータの変形実施例を示すものである。この光サ
ーキュレータが上記光サーキュレータと異なる点は、第
1の複屈折結晶板BC1と光線入出射ポートPort1
およびPort3との間にレンズL1およびL3と光フ
ァイバOP1およびOP3とを同軸的に設け、第4の複
屈折結晶板BC4と光線入出射ポートPort2および
Port4と光ファイバOP2とOP4とを同軸的に設
けた点である。このように、本発明によれば偏光プリズ
ムを用いることなく、4つの光線入出射ポート間を光線
がPort1からPort2へ、Port2からPor
t3へ、Port3からPort4へ、Port4から
Port1へと循環的に伝搬する光サーキュレータを提
供することができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光サーキ
ュレータによれば、入射光線中の直交する2つの電界振
動成分を分離し、かつ、異なる光路で入射される2つの
電界振動成分を同一光路に合成する第1の分離合成手段
と、入射光線の電界振動成分を該電界振動成分の振動方
向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段と、入
射光線中の直交する2つの電界振動成分を分離し、か
つ、異なる光路で入射される2つの電界振動成分を同一
光路に合成する第2の分離合成手段とを前記入射光線の
進行方向に沿って所定の間隔をおいて配設するととも
に、前記第1の分離合成手段と前記光路決定手段との間
に配設され、入射される2つの直交した電界振動成分の
振動方向を平行にし、かつ平行な2つの電界振動成分を
直交化する第1の偏波回転手段と、前記第光路決定手段
と前記第2の分離合成手段との間に配設され、入射され
る2つの平行な電界振動成分の振動方向を直交させ、か
つ直交した2つの電界振動成分を平行にする第2の偏波
回転手段とを備えるようにしたため、第1の分離合成手
段の所定位置から入射した光線は第2の分離合成手段の
所定位置から出射し、該所定位置から入射した光線は第
1の分離合成手段の他の位置から出射するという光サー
キュレータを光学的結合を含めて容易に製作することが
でき、また、複数の光線入出射ポートから入射した全て
の光をすてることなく効果的に利用することができ、さ
らに、光線入出射ポート間のアイソレーションを高くす
ることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における光サーキュレー
タの一構成例を示す斜視図である。
【図2】同第1の実施例の光路Aにおける光線の偏光状
態を示す図である。
【図3】同第1の実施例の光路Bにおける光線の偏光状
態を示す図である。
【図4】同第1の実施例の光サーキュレータの変形実施
例を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施例の光サーキュレータの一
実施例を示す斜視図である。
【図6】同第2の実施例の光路Eにおける光線の偏光状
態を示す図である。
【図7】同第2の実施例の光路Fにおける光線の偏光状
態を示す図である。
【図8】同第2の実施例の光サーキュレータの変形実施
例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施例における光サーキュレー
タの一構成例を示す斜視図である。
【図10】同第3の実施例における光サーキュレータの
第1群の回転子の相反性回転子の構成を示す正面図であ
る。
【図11】同光サーキュレータの第3群の回転子の相反
性回転子の構成を示す正面図である。
【図12】同光サーキュレータの光路Aにおける光線の
偏光状態と空間的位置を示す図である。
【図13】同光サーキュレータの光路Bにおける光線の
偏光状態と空間的位置を示す図である。
【図14】同光サーキュレータの光路Cにおける光線の
偏光状態と空間的位置を示す図である。
【図15】同光サーキュレータの光路Dにおける光線の
偏光状態と空間的位置を示す図である。
【図16】同第3の実施例の光サーキュレータの変形実
施例を示す斜視図である。
【図17】本発明の光サーキュレータの第4の実施例を
示す斜視図である。
【図18】同第4の実施例の光路Aにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図19】同第4の実施例の光路Bにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図20】同第4の実施例の光路Cにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図21】同第4の実施例の光路Dにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図22】本発明の第4の実施例の光サーキュレータの
変形実施例を示す図である。
【図23】本発明の光サーキュレータの第5の実施例の
構成を示す斜視図である。
【図24】同第5の実施例の光路Aにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図25】同第5の実施例の光路Bにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図26】同第5の実施例の光路Cにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図27】同第5の実施例の光路Dにおける光線の偏光
状態と空間的位置を示す図である。
【図28】本第5の実施例の光サーキュレータの変形実
施例を示す図である。
【図29】本第5の実施例の光サーキュレータの変形実
施例を示す図である。
【図30】(A)は従来の光アイソレータの光ファイバ
201から207への光路を説明するための図であり、
(B)は同光アイソレータの光ファイバ207から20
1への光路を説明するための図である。
【図31】従来の光サーキュレータの構成および動作を
示す概略図である。
【図32】従来の光サーキュレータの構成および動作を
示す概略図である。
【符号の説明】
A,B,C,D,E,F 光路 Li,Lf,L11,L12 光線 21,51,71 光サーキュレータ 22 第1の複屈折結晶板(第1の分離合成手段) 23 第2の複屈折結晶板(光路決定手段) 24 第3の複屈折結晶板(第2の分離合成手段) 25 第1群の回転子(第1の偏波回転手段) 26 第2群の回転子(第2の偏波回転手段) 27 光線入出射ポート 28 光線入出射ポート 29 光線入出射ポート 31 第1の相反性右回り45゜回転子 32 第1の相反性左回り45゜回転子 33 第1の非相反性45゜回転子 41 第2の相反性右回り45゜回転子 42 第2の相反性左回り45゜回転子 43 第2の非相反性45゜回転子 72,73,74,75 非相反性ファラデー45゜回転
子(ファラデー素子)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光線中の直交する2つの電界振動成
    分を分離し、かつ、異なる光路で入射される2つの電界
    振動成分を同一光路に合成する第1の分離合成手段と、
    入射光線の電界振動成分を該電界振動成分の振動方向に
    応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段と、入射光
    線中の直交する2つの電界振動成分を分離し、かつ、異
    なる光路で入射される2つの電界振動成分を同一光路に
    合成する第2の分離合成手段とを前記入射光線の進行方
    向に沿って所定の間隔をおいて配設するとともに、 前記第1の分離合成手段と前記光路決定手段との間に配
    設され、入射される2つの直交した電界振動成分の振動
    方向を平行にし、かつ平行な2つの電界振動成分を直交
    化する第1の偏波回転手段と、 前記第光路決定手段と前記第2の分離合成手段との間に
    配設され、入射される2つの平行な電界振動成分の振動
    方向を直交させ、かつ直交した2つの電界振動成分を平
    行にする第2の偏波回転手段とを備えることを特徴とす
    る光サーキュレータ。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の分離合成手段は、
    複屈折結晶板からなり、それぞれの複屈折結晶板による
    常光線と異常光線との光路によって形成される面が平行
    になるよう配設されたことを特徴とする請求項1記載の
    光サーキュレータ。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の偏波回転手段は、
    入射光線の進行方向に沿って配設された相反性偏波回転
    子と非相反性偏波回転子とからなり、 前記相反性偏波回転子は右回りおよび左回りの2枚の回
    転子からなることを特徴とする請求項1記載の光サーキ
    ュレータ。
  4. 【請求項4】 前記光路決定手段は、複屈折結晶板から
    なり、該複屈折結晶板による常光線と異常光線との光路
    によって形成される面が前記第1および第2の分離合成
    手段による分離合成された電界振動成分の光路によって
    形成される面と直交するように配設されたことを特徴と
    する請求項1記載の光サーキュレータ。
  5. 【請求項5】 前記光路決定手段は、2枚の複屈折結晶
    板と、該2枚の複屈折結晶板の間に設けられた回転角の
    等しい相反性偏波回転子および非相反性偏波回転子とか
    らなる回転子群とを備えることを特徴とする請求項1記
    載の光サーキュレータ。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の偏波回転手段は、
    入射光線の進行方向に沿って配設された2枚の右回り回
    転子と2枚の左回り回転子からなる相反性偏波回転子
    と、非相反性偏波回転子とからなることを特徴とする請
    求項5記載の光サーキュレータ。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の偏波回転手段は、
    入射光線の進行方向に沿って同一平面内に配設された3
    枚の相反性偏波回転子からなり、前記相反性偏波回転子
    のいずれか2枚は同方向に、他の1枚は反対方向に偏波
    を回転させるよう配設されたことを特徴とする請求項5
    記載の光サーキュレータ。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の偏波回転手段は、
    入射光線の進行方向に沿って同一平面内に配設された複
    数の非相反性偏波回転子からなり、 前記非相反性偏波回転子は複数の右回り回転子と複数の
    左回り回転子とからなることを特徴とする請求項4また
    は5記載の光サーキュレータ。
  9. 【請求項9】 前記非相反性回転子は、特定の磁界方向
    下において偏波を回転させる方向が互いに異なるファラ
    デー素子であることを特徴とする請求項8記載の光サー
    キュレータ。
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