JPH056017A - 電子写真感光体の剥離方法および加工方法 - Google Patents

電子写真感光体の剥離方法および加工方法

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JPH056017A
JPH056017A JP21535291A JP21535291A JPH056017A JP H056017 A JPH056017 A JP H056017A JP 21535291 A JP21535291 A JP 21535291A JP 21535291 A JP21535291 A JP 21535291A JP H056017 A JPH056017 A JP H056017A
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JP
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photosensitive layer
peeling
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peeled
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JP21535291A
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Sadahiko Shimozawa
貞彦 下沢
Hideki Konno
秀樹 今野
Yoshihiro Hosono
義博 細野
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子写真感光体を再生する際の剥離方法,加工
方法に関するもので、電子写真感光体の感光層や保護層
の剥離に際してその下の層を傷つけることなく、また電
子写真感光体の表面または支持体の表面を加工する際、
異物の付着がなく所要の表面粗さに粗面化することがで
きる方法を提供する。 【構成】固体粒子6と液体6の混合物を感光層14表面
へ噴射することにより、剥離面である感光層14はくぼ
み15,クラック16を発生し、支持体13に傷つける
ことなく、支持体13表面から剥離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体を再生
するための剥離方法、および電子写真感光体の表面を粗
面化するための加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は高価であるため、使用
済感光体や工程内不良感光体は感光層を剥離して再使用
されている。また、セレン系感光体の場合には、感光体
の帯電性,耐久性および耐湿性を向上させるために感光
層上にさらに保護層を設けているものもあるが、保護層
を有する感光体の場合、保護層は1〜10μmと極めて
薄いので塗膜形成上の失敗が多く、歩留りが低いため、
保護層を剥離して再使用することが要求されている。
【0003】一般的に感光層等の剥離方法としては、以
下に示す方法がある。 溶剤浸漬法:加熱したトリクロロエチレン等の有機溶
剤中に浸漬し、熱膨張の差,感光層の結晶化等を利用し
て剥離する方法。 冷却液体浸漬法:極度に低温の液体,例えば液体窒素
に浸漬し、熱収縮の差で剥離する。 ウォータージェット噴射法:高圧(高温)水を噴射さ
せて剥離する方法。
【0004】また、電子写真感光体の表面性は複写した
際の画像品質に大きな影響を及ぼす。感光体表面に凹凸
があると画像の白ベタに黒斑点の,黒ベタに白ヌケの異
常画像が発生する。さらに凸部でクリーニングブレード
が傷つけられると周方向に黒スジが発生する。また、感
光体表面があまりに滑らかだとトナーののりが悪く、均
一な画像が得られない場合がある。
【0005】近年、電子写真感光体において、感光層に
発生するピンホールを解消するため、感光層の蒸着条件
を変えたことにより、支持体に対する感光層の密着力が
強くなり、この結果、従来のウォータージェット法によ
る剥離において、2000kg/cm2 の高圧をかけな
ければ、感光層の剥離が不充分となっている。そして、
数回にわたりウォータージェットで処理しないと、剥離
ができない状態である。
【0006】また、電子写真感光体の支持体は、その特
性上から導電性の材質が用いられるが、その表面性は感
光層形成および画像品質に大きな影響を及ぼす。支持体
表面が粗いと真空蒸着によって感光層を形成する際、支
持体の熱輻射率が増大して支持体温度が低くなるため、
感光層としての所定の膜厚が得られず、また感光体表面
の平滑性が出ない等の問題が生じる。また、支持体表面
が平滑すぎると、感光層の密着性が悪くなり、剥離する
場合がある。さらに、支持体表面に異物が付着している
と感光体表面に凹凸の外観欠点が生じ、複写した画像面
で白ベタに黒斑点,黒ベタに白ヌケ等の欠点が生じる。
【0007】そこで、これらの欠点を解決するために、
バフ研磨、砥石研磨による超仕上げ加工、ウォータージ
ェット等の方法で感光体表面および支持体表面が適度な
粗面性を有するように表面加工を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、感光層を剥
離する場合においては、上記〜の方法では下記の問
題がある。すなわち、の方法では、溶剤と剥離物の分
離が困難で、また、溶剤の回収処理が困難である。ま
た、使用する溶剤が規制されているため使用しにくい。
の方法では、As−Se系感光体や化学エッチング処
理した支持体の場合には、感光層を剥離できず、また、
単なる浸漬では液体の気化が激しく使用量が膨大とな
る。の方法では、高圧が必要となり騒音が発生する。
また、剥離面の洗浄を必要とし工程が増える。また、剥
離物と水の分離が困難である。
【0009】一方、保護層のみを剥離する場合において
は、保護層は溶剤に分散させた樹脂を塗布するので、使
用した溶剤に浸漬すれば剥離できる。しかし、特開平1
−66661号公報に記載の耐久性向上のために重合硬
化型の樹脂を用いた保護層の場合には、溶剤浸漬では剥
離できない。また、前述の剥離方法でも同様の欠点があ
り、さらにウォータージェット法では保護層だけでなく
感光層も傷つけてしまう。また加熱剥離という方法もあ
るが、感光体特性が変質する恐れがある。
【0010】また、感光体の表面加工の場合において
は、バフ研磨、超仕上げ加工では、いずれも研磨後、付
着した砥粒等を除去するためにトリクロロエチレン、フ
レオン等で洗浄するが、これらの溶剤の使用が規制され
ており、また、洗浄後の乾燥条件が悪いと感光体表面に
新たな異物が付着して画像品質に悪影響を及ぼす。ま
た、支持体の表面加工の場合においても、超仕上げ加工
は前記したように使用する溶剤が規制され、またウォー
タージェット法では騒音の発生、支持体への異物のめり
込み、均一な粗面化が難しい。
【0011】本発明は、上記の点を解決しようとするも
ので、その目的は、電子写真感光体の感光層や支持体を
傷つけることなく、または保護層や感光層を傷つけるこ
となく剥離する方法、および電子写真感光体の表面また
は支持体の表面を異物の付着がなく所要の表面粗さに粗
面化する加工方法を提供するものである。本発明は、従
来のウォータージェット法と比べて、小さい動力で大き
な衝撃を与えて効率のよい電子写真感光体の剥離方法及
び加工方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1の
発明として、電子写真感光体の剥離方法において、固体
粒子と液体の混合物を被剥離物表面へ噴射することによ
り被剥離物を剥離することを特徴とする電子写真感光体
の剥離方法が提供される。また、本発明によれば、第2
の発明として、電子写真感光体の加工方法において、固
体粒子と液体の混合物を被加工面へ噴射することにより
被加工物表面を加工することを特徴とする電子写真感光
体の加工方法が提供される。
【0013】
【作用】本発明の電子写真感光体の剥離方法において、
液体中の固体粒子が低い圧力で被剥離表面に噴射され、
固体粒子は被剥離表面に衝突し、くぼみやクラックを発
生し、被剥離層である感光層または保護層を夫々その下
の支持層または感光層を傷つけることなく剥離すること
ができ、加工方法においても、同様に、被加工表面に衝
突する固体粒子により、所要の表面粗さに加工すること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、電子写真感光体の感光層の剥離方法につい
て説明する。本発明は、使用済感光体や工程内不良感光
体の感光層を剥離して支持体および感光物を再使用する
ものであり、例えば、図1に示すような装置にて感光層
を剥離する。図1の装置は、感光体1を処理する処理室
2と、固体粒子6を含有する混合液体5を搬送する機構
と、混合液体5を噴出させる機構と、固定された感光体
1を回転させる機構と、ノズル9を移動させる機構より
構成される。
【0015】図1において、まず、感光体1を感光体取
入出口3より処理室2内に挿入して所定位置に上下フラ
ンジにて固定させ、ドラム回転モータ4にて感光体1を
回転させる。次に固体粒子6を含有する混合液体5をポ
ンプ7にて混合液体搬送配管8を通じてノズル9まで搬
送させ、同時にエアーホース10より空気を混入させて
ノズル9から感光体1に向かって混合液体5を噴出させ
る。これにより、感光体1の表面の感光層に固体粒子6
が衝突するので、物理的に感光層を砕いて剥離すること
ができる。また、ノズル9はノズル送りモータ11によ
りノズル送り軸12に沿って上下に移動することができ
るので、感光体の上下にわたってムラがなく感光層を剥
離することができる。
【0016】ノズル9からの混合液体5は感光体1に向
かって噴出するが、この場合、噴出する混合液体が、感
光体1の回転軸中心に向かう方向,言い換えれば、感光
体1の表面に垂直に向かう方向にノズル9を配置しても
よいし、また、感光体1の回転軸中心から離れた方向,
言い換えれば、感光体1の表面に接線で当たる方向にノ
ズル9を配置してもよい。さらに、ノズル9を感光体1
の軸方向に移動させる代わりに、複数のノズルを感光体
1の軸方向に固定して配置してもよい。
【0017】本発明に使用する固体粒子6としては、感
光体との分離が容易であることが好ましく、例えば、セ
ラミック粒子、ガラスビーズ等が好ましく、またその粒
径としては、500μm以下であって、75μm程度ま
での大きさであることが好ましい。そして、固体粒子6
と液体との混合比が、1:4乃至1:7程度にすること
によって、支持体を傷付けることなく感光層を剥離する
ことができる。
【0018】固体粒子6の径を500μm以下とするこ
とは、粒径が500μm以上とすることにより発生する
下記の欠点を解消できる。すなわち、粒径が500μm
以上の固体粒子を含有する混合液体に対して噴射させる
に要するエネルギーが大きくなり、大きなポンプ容量を
必要とする。また、粒径が500μmより大きいと、固
体粒子は混合液体と均一に混合しにくく、この結果、剥
離できた部分と剥離できない部分とが発生し、加工した
表面には面粗度のムラを発生する。さらに、粒径が50
0μmより大きいと、固体粒子は割れ易く、固体粒子を
含有する混合液体を再使用する際、不均一な粒子形状と
なり、剥離後または加工後の表面は不均一さが生じる。
【0019】また、混合液体に使用する液体としては、
感光層剥離後、感光体1から固体粒子6を容易に除去で
きることが好ましく、例えば、水が挙げられる。また、
ノズル9より噴出する混合液体の圧力は、支持体を傷付
けることなく、充分に感光層を剥離することができるよ
うに選択される。
【0020】以上の条件により、図2(a)の感光体の
表面に固体粒子6を含有する混合液体5を噴射させる
と、図2(b)に示すように、固体粒子6が感光層14
の表面へ衝突してくぼみ15やクラック16が発生し
て、図2(c)に示すように、感光層14が支持体13
を傷つけることなく容易に剥離される。また、固体粒子
6は支持体13に付着することがなく、また、固体粒子
6を含有する混合液体5を回収でき再利用することがで
きる。感光層14の剥離後は、支持体13上に再び感光
層等を形成して感光体として再使用する。
【0021】本発明の感光層の剥離方法において、感光
層の支持体を傷つけることがないのは、噴射する混合液
体が感光層表面に当り、固体粒子は感光層表面に衝突
し、感光層は剥離片として剥離される。この際、混合液
体の噴射圧力はウォータージェット法の噴射圧力に比べ
て低く、球状の固体粒子の衝突により、剥離片は細分化
され、このため、本発明では、ウォータージェット法に
おけるように、ある大きさをもって不定形の剥離片が支
持体表面に高い噴射圧力で向かって、支持体表面を傷つ
けるということを解消することができる。
【0022】次に、電子写真感光体の保護層の剥離方法
について説明する。本発明は、保護層の塗膜形成に失敗
した電子写真感光体に対して、その保護層を剥離して再
使用するものであり、感光層の剥離方法と同様に図1に
示すような装置を用いて同様の原理にて、図3(a)〜
(c)に示すように保護層19のみを剥離する。
【0023】本発明に使用する固体粒子21としては、
前述の感光層の剥離の場合と同様の粒子が好ましく、ま
た、その粒径、噴射圧は下層の感光層18を傷つけるこ
となく、保護層19のみを剥離でき、かつ感光層18の
表面を保護層形成前の感光層の表面粗度にできる範囲に
設定される。また、混合液体20に使用する液体として
は、前述の感光層の剥離の場合と同様の液体である水が
使用される。
【0024】また、本発明における保護層の剥離方法で
は、感光層を傷つけないようにするため、被剥離面に対
する混合液体の噴射方向を、感光層の剥離の場合には、
剥離面に垂直に噴射を与える代わりに、保護層の剥離の
場合には、剥離面に接線方向に傾斜して噴射を与えるこ
とにより行っている。そして、固体粒子として、感光層
の剥離に使用したセラミックス等の硬い材質の代わり
に、保護層の剥離の場合には、コルク材のような、硬度
の低い材質を使用する。
【0025】以上の条件により、図3の感光体表面に固
体粒子21を含有する混合液体20を噴射させると、図
3(b)に示すように、固体粒子21が保護層19の表
面へ衝突してくぼみ22とクラック23が発生して、図
3(c)に示すように感光層18の損傷または変質がな
く、保護層19のみを容易に剥離することができる。ま
た、固体粒子21は感光層18に付着することがなく、
また、固体粒子21を含有する混合液体20を回収でき
再利用することができる。保護層19の剥離後は、感光
層18上に再び保護層等を形成して感光体として再使用
する。
【0026】剥離を終えた混合液体は、剥離片を含有し
ているが、この混入した剥離片は固体粒子に比べて軽い
から、この重さの差を利用して分離器により、剥離片を
分離し、固体粒子を回収して使用することができる。
【0027】次に、電子写真感光体の表面の加工方法に
ついて説明する。本発明は、感光層の表面を所要の表面
粗さに粗面化して画像品質を良好にするものであり、例
えば、図1に示すような装置を用いて前述の感光層もし
くは保護層の剥離の場合と同様の原理にて図4に示すよ
うに表面加工する。本発明に使用する固体粒子28とし
ては、前述と同様の粒子が好ましく、またその粒径、噴
射圧は感光層25自体が破壊せず、表面のみを所要の粗
さに粗らす程度の範囲内で選択される。また、混合液体
27に使用する液体としては、前述と同様の水が使用さ
れる。
【0028】以上の条件により、感光体表面に固体粒子
28を含有する混合液体27をノズル26より噴射させ
ると、図4に示すように、感光層25の表面を所要の表
面粗さに加工することができ、複写した際の画像品質の
良好な電子写真感光体を製造することができる。また、
固体粒子28は感光層25に付着することかないため、
画像の品質低下を防止できる。また、固体粒子28を含
有する混合液体27を回収でき再利用することができ
る。
【0029】最後に電子写真感光体の支持体の表面の加
工方法について説明する。本発明は支持体の表面を所要
の表面粗さに粗面化して感光層形成および画像品質を良
好にするものであり、例えば、図1に示すような装置を
用いて前述の感光層もしくは保護層の剥離または感光体
表面の加工の場合と同様の原理にて図5に示すように表
面加工する。本発明に使用する固体粒子33としては、
前述と同様の粒子が好ましく、またその粒径、噴射圧は
支持体30の表面を所要の粗さの粗らす程度の範囲で選
択される。また、混合液体32に使用される液体として
は、前述と同様の液体が使用される。
【0030】以上の条件により、支持体30の表面に固
体粒子33を含有する混合液体32をノズル31より噴
射させると、図5に示すように支持体30の表面を所要
の表面粗さに加工することができ、感光層を良好に形成
でき、複写した際の画像品質の良好な電子写真感光体を
製造することができる。また、固体粒子33は支持体3
0に付着することがないため、画像の品質低下を防止で
きる。
【0031】表1には、本発明により、電子写真感光体
における感光層を剥離した場合の実施例1〜実施例3を
示している。
【表1】
【0032】実施例1 市場より回収されたセレン砒素(AsSe)電子写真感
光体を、図1に示す装置に取付けて50rpmの回転数
で回転させた。この電子写真感光体は、直径約80mm
であり、その表面には厚み約60μmの感光層を有して
いる。
【0033】液体として水(一般の水道水で良い)を用
い、粒径125μm以下のセラミック粒子を水に混合
し、電子写真感光体の軸方向に、100mm/minの
速さでノズルを移動させながら、この混合液体を50P
SIの圧力で感光体表面に吹き付けて、感光層を剥離し
た。この実施例において、噴射圧力を25PSIから5
5PSIに、5PSI刻みで変えた場合において、感光
層の剥離に要する時間の変化を示すグラフを図6に示し
ている。
【0034】実施例2 実施例1と同様のセレン砒素(AsSe)電子写真感光
体を、図1に示す装置に取付けて200rpmの回転数
で回転させた。水に粒径50〜300μmのガラスビー
ズを混合し、200mm/minの速さでノズルを移動
させながら、この混合液体を30PSIの圧力で感光体
表面に吹き付けて、感光層を剥離した。
【0035】実施例3 市場より回収されたセレンテルル(SeTe)電子写真
感光体を、図1に示す装置に取付けて100rpmの回
転数で回転させた。この電子写真感光体は、直径約80
mmであり、その表面には厚み約60μmの感光層を有
している。水に粒径75μm以下のセラミック粒子を混
合し、100mm/minの速さでノズルを移動させな
がら、この混合液体を100PSIの圧力で感光体表面
に吹き付けて、感光層を剥離した。セレンテルル(Se
Te)電子写真感光体はセレン砒素(AsSe)電子写
真感光体に比べて、材質が柔らかく、このため、混合液
体の圧力を高くすることにより、剥離が良好に行われ
た。
【0036】実施例1〜3の感光体は、いずれも支持体
が傷つくことがなく、きれいに感光層が剥離された。さ
らに、これらの剥離した感光体の支持体に、通常の再生
加工工程にて感光層を形成し、通常のPPC複写機で画
像品質を評価したところ、通常品と何ら変わりなく、良
好な画像品質であった。
【0037】表2には、本発明により、電子写真感光体
における支持体としての基体を加工した場合の実施例
4,実施例5を示している。
【表2】
【0038】基体,すなわち支持体として、実施例4で
はA3003合金を用い、この支持体からなる電子写真
感光体を50rpmの回転数で回転させた状態で、水に
粒径125μm以下のセラミック粒子を混合してなる混
合液体を、100mm/minの速さで移動するノズル
から、40PSIの圧力で前記支持体表面に吹き付け
た。このため、支持体表面は面粗度4.5μmRzを得
ることができた。
【0039】この実施例において、電子写真感光体の回
転数、イズルの移動速度を前記条件とし、セラミック粒
子の粒径を75μm以下、125μm以下とした場合に
おいて、ノズルからの噴射圧力を変えることにより、図
7に示す面粗度の変化を得た。この図7から、噴射圧力
を変化させることにより、任意の面粗度が得られること
が理解できる。
【0040】また、実施例5においては、支持体として
A1050合金を用い、同じくこの支持体からなる電子
写真感光体を50rpmの回転数で回転させた状態で、
水に粒径125μm以下のセラミック粒子を混合してな
る混合液体を、150mm/minの速さで移動するノ
ズルから、20PSIの圧力で前記支持体表面に吹き付
けた。このため、支持体表面は面粗度3.0μmRzを
得ることができた。
【0041】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電子写真感光体の剥離方法によれば、支持体を傷つける
ことなく感光層を剥離でき、または、感光層を傷つける
ことなく保護層を剥離でき、かつ、ウォータージェット
法の場合、高圧水発生装置に使用される潤滑油等の異物
が剥離面,加工面に付着しているが、本発明では、この
ような高圧水発生装置を必要とせず、異物が付着するこ
となく容易に剥離できるので、支持体および感光層を再
利用できコスト安となる。また、液体との混合であるた
め剥離物の飛散がなく、また、固体粒子を含有する混合
液体を回収して再利用することができコスト安となる。
さらに、ウォータージェットよりも低圧で噴射するため
騒音も少ない。
【0042】また、本発明の電子写真感光体の加工方法
によれば、電子写真感光体の表面または支持体の表面を
異物が付着することなく、所要の表面粗さに容易に加工
できるので、複写した際の画像品質が良好な電子写真感
光体を製造することができる。また、液体との混合であ
るため剥離物の飛散がなく、また、固体粒子を含有する
混合液体を回収して再利用することができコスト安とな
る。さらに、ウォータージェットよりも低圧で噴射する
ため騒音も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明で使用する固体粒子を含有する混
合液体の噴射装置の一例の全体構成図である。
【図2】図2(a)〜(c)は図1の装置にて感光層を
剥離する状態を示す断面図である。
【図3】図3(a)〜(c)は図1の装置にて保護層を
剥離する状態を示す断面図である。
【図4】図1の装置にて感光体表面を粗面化する状態を
示す断面図である。
【図5】図1の装置にて支持体表面を粗面化する状態を
示す断面図である。
【図6】感光層の剥離の実施例において、噴射圧力と剥
離時間との関連を示したグラフである。
【図7】支持体の加工の実施例において、噴射圧力と面
粗度との関連を示したグラフである。
【符号の説明】
1 感光体 2 処理室 3 感光体取入出口 4 ドラム回転モータ 5 混合液体 6 固定粒子 7 ポンプ 8 混合液体搬送配管 9 ノズル 10 エアーホース 11 ノズル送りモータ 12 ノズル送り軸 14 感光層 15 くぼみ 16 クラック 17 支持体 18 感光層 19 保護層 20 固化微小粒子 21 搬送流体 22 くぼみ 23 クラック 24 支持体 25 感光層 26 噴射ノズル 27 固化微小粒子 28 搬送流体 29 粗れ 30 支持体 31 噴射ノズル 32 固化微小粒子 33 搬送流体 34 粗れ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体の剥離方法において、固
    体粒子と液体の混合物を被剥離物表面へ噴射することに
    より被剥離物を剥離することを特徴とする電子写真感光
    体の剥離方法。
  2. 【請求項2】 前記固体粒子の粒径が500μm以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体
    の剥離方法。
  3. 【請求項3】 電子写真感光体の加工方法において、固
    体粒子と液体の混合物を被加工物表面へ噴射することに
    より被加工物を加工することを特徴とする電子写真感光
    体の加工方法。
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