JPH0560061A - 定量ポンプの自動エア抜き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】移送流体の性質により左右されることなく自動
的にエア抜きを行なうことができるようにしたことを主
要な特徴とする。 【構成】ポンプ検知手段１１によりポンプ本体１の駆動
状態及び流体の吐出状態を検知して信号を出力し、か
つ、フローチェッカ６によりポンプヘッド２の吐出口４
側の流体の流れを検知して信号を出力するとともに、こ
れらの出力信号をコントローラ部１０の信号比較手段１
２で比較して、ポンプヘッド２の吐出口４側の配管系５
に設置されたエア抜き電磁弁７を自動的に開閉制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば往復動ポンプな
どの微少量の流体を移送する定量ポンプに装備される自
動エア抜き装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の定量ポンプにおいては、
微少量の流体を移送する際に、例えば吸込口側で流体に
空気が混入したり、あるいはヒドラジンや次亜塩素酸ナ
トリウムなどのように気体を発生し易い流体などの移送
の場合、ポンプヘッド内や吐出通路内に空気が溜り、所
謂エアロック状態となって適切なポンプ圧縮動作ができ
なくなり、これによって、吐出口側に流体が吐出しない
ことがあるために、ポンプヘッド内のエア抜きを行なう
必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の定量ポンプにおけるエア抜き手段としては、
例えばポンプヘッドの吐出口側にフロートチェッカを設
置し、フロートの動作を目視により判断して、フロート
が動かない場合に、吐出口側の配管系を手動にて開放す
ることにより、エア抜きを行なっているのが現状である
ために、作業が面倒である。

【０００４】また、特開昭６３−２６８９号公報等に開
示されているように、フィルタ方式により自動的にエア
抜きを行なうように構成してなるものでは、フィルタの
目詰まりによる誤作動が発生し易いために、定期的なフ
ィルタの交換を行なう必要があるばかりでなく、ポンプ
設置場所での配管スペースが狭い場合には、交換作業が
面倒であり、しかも、移送流体の性質により耐食性が左
右されるために、使用できない場合もあるといった問題
があった。

【０００５】本発明は、上記の事情のもとになされたも
ので、その目的とするところは、移送流体の性質により
左右されることなく自動的にエア抜きを行なうことがで
きるようにした定量ポンプの自動エア抜き装置を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、ポンプ本体の駆動状態及び流体の吐
出状態を検知して信号を出力するポンプ検知手段と、前
記ポンプ本体のポンプヘッドの吐出口側の配管系に設置
されかつ流体の流れを検知して信号を出力するフローチ
ェッカと、このフローチェッカの上流側と前記ポンプヘ
ッドの吐出口の下流側との間の配管系に設置されたエア
抜き電磁弁とを具備し、前記ポンプ検知手段による出力
信号とフローチェッカによる出力信号とを比較して、前
記エア抜き電磁弁を自動的に開閉制御可能にしてなる構
成としたものである。

【０００７】

【作用】すなわち、本発明は、ポンプ検知手段によりポ
ンプ本体の駆動状態及び流体の吐出状態を検知して信号
を出力し、かつ、フローチェッカによりポンプヘッドの
吐出口側の流体の流れを検知して信号を出力するととも
に、これらの出力信号を比較して、ポンプヘッドの吐出
口側の配管系に設置されたエア抜き電磁弁を自動的に開
閉制御するようになっているために、移送流体の性質に
より左右されることなく自動的にエア抜きが行なわれ
る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を図示の一実施例を参照しなが
ら詳細に説明すると、図１は本発明に係る定量ポンプの
自動エア抜き装置のシステム構成を概略的に示すもの
で、図中１はポンプ本体で、ポンプヘッド２を備えてな
るとともに、このポンプヘッド２は、吸込口３と吐出口
４とを有する。

【０００９】前記ポンプヘッド２の吐出口４側の配管系
５には、流体の流れを検知して信号を出力するフローチ
ェッカ６が設置され、このフローチェッカ６の上流側と
前記ポンプヘッド２の吐出口４の下流側との間配管系に
は、図示しないエア抜き口に接続されたエア抜き電磁弁
７が設置されている。

【００１０】また、前記ポンプ本体１内には、コントロ
ーラ部１０が設置されていて、このコントローラ部１０
は、図２に示すように、ポンプの駆動状態及び流体の吐
出状態を検知して駆動用信号を出力するポンプ検知手段
１１と、このポンプ検知手段１１による出力信号と前記
フローチェッカ６による出力信号とを比較する信号比較
手段１２を備えている。

【００１１】すなわち、前記コントローラ部１０は、フ
ローチェッカ６から発生するパルス信号Ａと、ポンプ検
知手段１１から発生するパルス信号Ｂとを信号比較手段
１２により比較し、両者の出力レベルが異なって異常を
検出した場合に、エア抜き電磁弁７の開弁信号を出力し
て、エア抜き電磁弁７を自動的に開弁し、これによっ
て、ポンプヘッド２内及び吐出口側配管系５内のエアを
排出し得るように制御され、エア抜き後の正常状態で
は、前記エア抜き電磁弁７を自動的に閉弁して、ポンプ
を正常運転に導くようになっている。

【００１２】また、このとき、前記エア抜き電磁弁７を
自動的に開弁しても、ポンプヘッド２内及び吐出口側配
管系５内のエアが排出せず、フローチェッカ６が作動し
ない場合には、異常として警報出力を出すようになって
いる。

【００１３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ポンプ検知手段によりポンプ本体の駆動状態
及び流体の吐出状態を検知して信号を出力し、かつ、フ
ローチェッカによりポンプヘッドの吐出口側の流体の流
れを検知して信号を出力するとともに、これらの出力信
号を比較して、ポンプヘッドの吐出口側の配管系に設置
されたエア抜き電磁弁を自動的に開閉制御するようにな
っていることから、従前のように、移送流体の性質によ
り左右されることなく自動的にエア抜きを行なうことが
でき、長期間に亘る自動運転や、ポンプ設置場所での配
管スペースが狭い場合に非常に有効である。

【００１４】また、前記エア抜き電磁弁９を自動的に開
弁しても、ポンプヘッド２内及び吐出口側配管系７内の
エアが排出せず、フローチェッカ８が作動しない場合に
は、異常として警報出力を出すようにすれば、配管不良
やポンプ内部の流体移送のためのダイヤフラム破損等の
異常も判断することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る定量ポンプのエア抜き装置の一実
施例を示す概略的説明図。

【図２】同じくエア抜き制御状態を示すブロック図。

【符号の説明】

１・・・ポンプ本体、 ２・・・ポンプヘッド、 ４・・・吐出口、 ５・・・配管系、 ６・・・フローチェッカ、 ７・・・エア抜き電磁弁、 １０・・・コントローラ部、 １１・・・ポンプ検知手段、 １２・・・信号比較手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ポンプ本体の駆動状態及び流体の吐出状態
   を検知して信号を出力するポンプ検知手段と、 前記ポンプ本体のポンプヘッドの吐出口側の配管系に設
   置されかつ流体の流れを検知して信号を出力するフロー
   チェッカと、 このフローチェッカの上流側と前記ポンプヘッドの吐出
   口の下流側との間の配管系に設置されたエア抜き電磁弁
   とを具備し、 前記ポンプ検知手段による出力信号とフローチェッカに
   よる出力信号とを比較して、前記エア抜き電磁弁を自動
   的に開閉制御可能にしたことを特徴とする定量ポンプの
   自動エア抜き装置。