JPH0559592A - スルーホール基板の電着方法 - Google Patents

スルーホール基板の電着方法

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JPH0559592A
JPH0559592A JP3250396A JP25039691A JPH0559592A JP H0559592 A JPH0559592 A JP H0559592A JP 3250396 A JP3250396 A JP 3250396A JP 25039691 A JP25039691 A JP 25039691A JP H0559592 A JPH0559592 A JP H0559592A
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substrate
hole
seconds
energization
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Hirokane Taguchi
裕務 田口
Masaru Kato
勝 加藤
Hiroshi Niitsuma
裕志 新妻
Osahiro Nakagawa
修太 中川
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Toagosei Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0073Masks not provided for in groups H05K3/02 - H05K3/46, e.g. for photomechanical production of patterned surfaces
    • H05K3/0079Masks not provided for in groups H05K3/02 - H05K3/46, e.g. for photomechanical production of patterned surfaces characterised by the method of application or removal of the mask
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0094Filling or covering plated through-holes or blind plated vias, e.g. for masking or for mechanical reinforcement

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直径が0.5mmより小さい場合でも、小径
スルーホール内に穴詰まりを生じさせないで、良好なエ
ッチングレジストを形成する電着方法を提供する。 【構成】電着方法を用いてスルーホール基板にエッチン
グレジストを形成す際、電気泳動によりレジストを析出
させる工程において、断続的に通電を繰り返すことを特
徴とするスルーホール基板の電着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サブトラクト法により
プリント配線板を製造する際、エッチングレジストをス
ルーホール基板に形成する電着方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の配線パターンが高密度
化するのに伴い、スルーホール基板(以下単に基板とい
うこともある)のスルーホール径は小さくなりつつあ
り、現在小径スルーホールとしては0.4mm程度のも
のがよく用いられているが、将来は直径0.3mm以下
の小径スルーホールが主流となると見られている。現
在、スルーホール基板の製造法は、ドライフィルム(D
FR)をスルーホール基板にラミネートし、所定の配線
パターンを形成するとともにスルーホール部がエッチン
グされないように設計された露光パターンを用いて、露
光し、現像後エッチングによりパターンを形成する、い
わゆるテンティング法が主流である。しかし、DFRに
は、機械的強度を確保するため、比較的膜厚を大きくす
る必要があること、基板への密着性が不十分であること
及び基板の微小凹凸に対する追従性が不十分であること
などの問題があり、DFRでは配線のファインパターン
化に対応できなくなりつつある。一方、電着レジスト
は、その塗布原理から、塗膜について、基板への密着
性、膜厚の均一性、薄膜化の容易さを有するという特徴
があり、およびDFRを使用する際にはスルーホール部
を被覆するために必須である円形状の導体パターンをな
くすること、所謂ランドレスが可能などの点でDFRに
比べ優れており、高密度化の配線パターンを形成するの
に適したレジストとして注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電着レジストをスルー
ホール基板に電着する場合、直径0.5mm程度のスル
ーホールでは電着塗料およびスルーホール基板が静置状
態であっても、容易に電着塗装することができる。しか
し、スルーホール径が更に小さくなるに従い、析出物に
よる穴詰まりが生じるようになる。また、スルーホール
内が乾燥した基板とスルーホール内に水洗水が詰まった
基板とを比較すると、同じ条件で電着塗装を実施して
も、スルーホール内に水洗水が詰まった基板の方に、析
出物による穴詰まりが生じるようになる。このようにス
ルーホール径が0.5mmより小さくなったときのスル
ーホール内での析出物は、パターン形成用の基板表面上
に析出した塗膜とは異なり、スルーホール内で均一に析
出せず、局部的にもりあがって析出しており、又銅イオ
ンを含むことが多いため、アルカリ剥離液での剥離が困
難となる。そのためスルーホール内の析出物は、剥離工
程後もそのままスルーホール内に残りやすく、このこと
により、スルーホールに各種電子部品の端子を埋め込む
作業が困難になるばかりでなく、スルーホール内にハン
ダを空隙なく充填することが困難となり、完成後の基板
の長期信頼性を損なう恐れがある。本発明は、直径が
0.5mmより小さい場合でも、小径スルーホール内に
穴詰まりを生じさせないで、良好なエッチングレジスト
を形成する電着方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電気泳動
によりレジストを析出させる工程において、断続的に通
電を繰り返すことにより、小径スルーホールの穴詰まり
を極めて有効に抑止し得ることを見いだし、本発明を完
成するに至った。即ち、本発明は電着方法を用いてスル
ーホール基板にエッチングレジストを形成す際、電気泳
動によりレジストを析出させる工程において、断続的に
通電を繰り返すことを特徴とするスルーホール基板の電
着方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】○電着塗料 電着塗料にはネガ型アニオン性、ポジ型アニオン性、ネ
ガ型カチオン性、およびポジ型カチオン性の4種がある
が、本発明の電着方法はネガ型アニオン性電着レジスト
およびポジ型アニオン性電着レジストに特に有効に適用
できる。ネガ型アニオン性電着塗料としては、水溶性ま
たは水分散性であり、膜形成性があり、陰イオン性を有
し、かつ活性エネルギー線の照射によって重合可能な重
合性不飽和樹脂を含有するものであれば、従来より使用
されている一般的なものはいずれも使用でき、特に制限
はないが、重合性不飽和樹脂として、酸価が0.5〜
3.0meq/gであり、不飽和当量が0.3〜5.0
meq/gであり、および重量平均分子量が5千〜5万
であり、ガラス転移温度が20℃以上であり、非水溶性
光重合開始剤を含有するものが好ましい。
【0006】重合性不飽和樹脂の基本骨格を構成する樹
脂としては、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アル
キド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコン
樹脂、酢酸ビニル樹脂、およびポリビニルアルコール等
があり、重合性不飽和樹脂はこれらの樹脂の基本骨格中
に、カルボキシル基等の酸性基を有する単量体およびア
クリロイル基またはメタクリロイル基等のエチレン性不
飽和基を有する単量体を構成成分として組み込んだもの
である。重合性不飽和樹脂にカルボキシル基を導入する
好ましい具体的な化合物として例えば(メタ)アクリル
酸等があり、エチレン性二重結合を導入する好ましい具
体的な化合物として例えばアクリル酸グリシジル、メタ
アクリル酸グリシジル及びアリールグリシジルエーテル
等のグリシジル基含有不飽和化合物等がある。なお、重
合性不飽和樹脂にメタアクリル酸グリシジルのようなエ
チレン性二重結合を導入するに際して第3級アミンを触
媒として使用すれば、電着浴の安定性はさらに良くな
る。
【0007】本発明に用いる重合性不飽和樹脂を得るに
は、カルボキシル基を導入するための単量体以外に、例
えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及
びヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類及び(メタ)アクリロニトリル並
びに(メタ)アクリルアミド等のアクリル酸誘導体から
なる不飽和単量体を共重合させることができ、場合によ
りスチレン、酢酸ビニル等の他のビニル基含有不飽和単
量体を共重合させることができ、このようにして得たポ
リマーにグリシジル基含有不飽和化合物を付加させれば
良い。これらの単量体及び化合物の仕込み比及び重合条
件を適宜選択することにより、所望の重量平均分子量、
酸価、不飽和当量及びガラス転移温度を有する重合性不
飽和樹脂を得ることができる。
【0008】重量平均分子量は、現像性、電着浴の安定
性及びクーロン効率などの点から、5千〜5万であるこ
とが好ましく、5万より大きいと、クーロン効率が低下
したり、現像性、特に未露光部の溶解性が悪くなる恐れ
があり、また5千より小さいと、現像時に露光部の溶解
がおこるためパターン形状が変形したり、また電着浴中
に沈降が生じ易くなり、電着浴の安定性が低下する恐れ
がある。
【0009】酸価は、クーロン効率及び露光部の現像時
における耐溶解性などの点から、0.5〜3.0meq
/gであることが好ましく、3.0meq/gより大き
いと、電着時にクーロン効率が低下する恐れがあり、現
像時に露光部の溶解が大きくなり過ぎる恐れがある。ま
た0.5meq/gより小さいと、未露光部の溶解性が
低下してその剥離除去を良好に行えなくなる恐れがあ
り、また電着浴の安定性も低下する恐れがある。
【0010】不飽和当量は、レジストパターン精度、露
光部の現像時における耐溶解性などの点から0.3〜
5.0meq/gであることが好ましく、5.0meq
/gより大きいと、未露光部の溶解性が低下し、またエ
ッチングレジスト膜の剥離時間が長くなり、エッチング
レジスト膜の剥離膜がフレーク状とならない恐れがあ
る。また、0.3meq/gより小さいと露光部の現像
時における耐溶解性が悪くなる恐れがある。
【0011】ガラス転移温度は、電着塗膜の粘着特性を
満足させるため、20℃以上であることが好ましく、2
0℃未満の場合、電着塗膜にベタつきがあるためネガフ
ィルムを所定の位置に密着させて露光することが困難と
なる恐れがある。一方、100℃より高いと電着が困難
となる恐れがあり、所望の膜厚を有する電着塗膜を得る
ために時間がかかるようになるため、100℃以下であ
ることが好ましい。
【0012】感光性等の種々の所望特性を電着塗膜に付
与するために、エチレン性不飽和化合物を上記重合性不
飽和樹脂と併用することができる。好ましいエチレン性
不飽和化合物としては、分子中に不飽和結合を2個以上
有するものが良く、具体的な化合物としてジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキ
サ(メタ)アクリレートなどがあり、その好ましい配合
量は、樹脂固型分100部当り0〜40部である。
【0013】ネガ型の電着塗料に配合する好ましい非水
溶性光重合開始剤としては、例えばベンゾインエーテル
類、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、アセトフ
ェノン類、キサントン類及び安息香酸エステル類等があ
り、具体的にはベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、エオシン、チ
オニン、ジアセチル、ミヒラーケトンおよびアントラキ
ノン等があり、これらの使用量は電着塗料の不揮発分の
100重量部(以下単に部と略す)当り0.1〜10部
の範囲とすることが好ましい。
【0014】ポジ型電着塗料としては、ベンゾキノンジ
アジド基又はナフトキノンジアジド基等のキノンジアジ
ド基を有する水溶性もしくは水分散性樹脂を主成分とす
る公知のものを用いることができる。
【0015】ポジ型アニオン性電着塗料となる水溶性も
しくは水分散性樹脂の具体例としては、不飽和単量体が
有する水酸基とナフトキノンジアジドスルホン酸が有す
る酸基とのエステル化反応によって得られた不飽和単量
体を、カルボキシル基等の酸性基を有する他の不飽和単
量体とを共重合させた樹脂等があり、ポジ型カチオン性
電着塗料となる水溶性もしくは水分散性樹脂の具体例と
しては、不飽和単量体が有する水酸基とナフトキノンジ
アジドスルホン酸が有する酸基とのエステル化反応によ
って得られた不飽和単量体を、アミノ基等の塩基性基を
有する他の不飽和単量体と共重合させた樹脂等がある。
【0016】○電着塗料の調製方法 本発明に用いる電着塗料は一般的な方法により調製する
ことができ、重合性不飽和樹脂及び光開始剤を含有する
組成物の水分散化は、重合性不飽和樹脂のカルボキシル
基をアルカリで中和することによって行うもので、具体
的な中和剤としては、トリエチルアミン等のアルキルア
ミン類、ジメチルアミノエタノール等のアルキルアルカ
ノールアミン類、トリエタノールアミン等のアルカノー
ルアミン類及び苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物や
アンモニア等があり、その使用量は重合性不飽和樹脂の
カルボキシル基1当量に対して0.4〜1.0当量の範
囲が好ましい。アルカリ使用量が0.4当量よりも少な
くなると、水分散性が低下するため電着浴に沈降物が生
じ易くなり、1.0当量よりも多くなると電着塗装が困
難になる恐れがある。
【0017】○電着塗膜の形成方法 かくして得た電着塗料を用いて、通電中に基板を振動さ
せること以外は、一般的な電着塗装法と同様にして電着
塗膜を形成することができ、例えば以下のように電着塗
装すれば良い。即ち、重合性不飽和樹脂の中和物を主成
分とする電着浴をpH6.5〜9.0、固型分濃度3〜
30重量%、好ましくは5〜15重量%、浴温度15〜
30℃に管理する。ついで、この電着浴に、脱脂および
除錆処理を施した鉄板を陽極として浸漬し、30〜15
0mA/dm2の電流密度で通電することによって電着
塗装を行なう。この際、基材表面に塗膜が形成されるに
従い、印加電圧は高くなる。この印加電圧が高すぎると
塗膜に絶縁破壊が生じ、低すぎると所定の膜厚がえられ
なくなるので、印加電圧は40〜400Vに設定して電
着塗装を行なうことが望ましい。また、通電時間は、1
〜5分が適当で、得られる膜厚は10〜50μmであ
る。このようにして、大面積の基材にも均一な厚みのエ
ッチングレジスト膜を所望の厚みに形成させることがで
きる。上記のようにして電着塗装した後、電着浴から被
塗物を引き上げて水洗した後、電着塗膜中に含まれる水
分を熱風などで除去し、温度100℃で5分間乾燥する
ことにより、均一な厚みのエッチングレジストを得る。
【0018】○通電方法 本発明においては、電気泳動によりレジストを析出させ
る工程において、断続的に通電を繰り返すことを特徴と
する。通電のどの段階で通電を中止するかについては特
に制限はないが、1回の通電量が全体の通電量の80%
を越えないように調節するのが好ましい。又、通電の繰
り返し数は、2度以上ならば任意に行なえばよいが、3
度以上とすることが好ましい。また、通電を中止してい
る際、基板を振動させたり、電着塗料を流動させること
は、本発明の効果をより顕著に発揮させるために好まし
い操作である。
【0019】○振動方法 通電を中止している際に実施する振動方法には特に制限
はないが、具体的振動方法として振動子による振動及び
基板の揺動等は好ましい方法である。振動子による振動
としては、基板にバイブレーター又は超音波振動子等の
振動子を接触させることにより基板を微細に振動させる
方法や、基板にハンマを周期的に衝突させること、所謂
ハンマリングにより、パルス状の振動を基板に与える振
動方法等がある。基板の揺動は、基板のパターン形成面
に電着塗料が当たるように、好ましくは基板のパターン
形成面に対して垂直な方向に、基板を揺り動かす振動方
法である。基板の揺動速度は、穴詰まり効果を充分に発
揮させると同時に、電着効率の低下、塗膜表面のアレ等
を引き起こさないようにするため、電着塗料に対する相
対的な揺動速度が10cm/分〜60cm/分であるこ
とが好ましい。更に基板を揺動させる場合の振れ幅は、
基板の厚み以上が好ましい。なお、振動方法として、上
記各種振動方法を適宜併用することもできる。振動時間
は、スルーホールのアスペクト比や基板の振動方法ある
いは電着塗料の流動のみか、あるいは基板の振動と電着
塗料の流動とを組み合わせるか等により異なるが、一般
的には少なくとも5秒以上とるのが好ましい。基板の振
動は、通電を中止する工程の全期間にわたり行なっても
よいし、充分な効果があれば一部の期間でもよい。
【0020】○電着塗料の流動 一般に電着塗料の劣化を防止するために、線速度5〜1
0cm/分で電着浴中の電着塗料をオーバーフローして
いるが、スルーホール内の電着塗料濃度の低下を抑止す
るために、20〜40cm/分の比較的大きな線速度で
オーバーフローさせることにより電着塗料を流動させる
ことが好ましい。
【0021】○前処理 本発明において、通電前に、脱泡又はスルーホール内部
を電着塗料になじませるために、基板を振動させること
は好ましい操作である。前処理段階で実施する振動方法
は、通電中に実施することができるいずれの方法を採用
しても良く、振動時間は、スルーホールのアスペクト比
等により異なるが、一般的には10秒以上とるのが好ま
しい。
【0022】
【作用】電着塗料が静止に近い状態で電着を行なうと小
径スルーホールで穴詰まりが生じる原因について検討し
た結果、電着時間の経過に従いスルーホール内の電着塗
料のエマルション濃度が低下し、スルーホール内壁の銅
表面上で電気化学的に生成する水素イオンが蓄積し、結
果として界面のpHが低下したり、あるいはスルーホー
ル内の電着塗料のエマルション濃度の低下により、スル
ーホール内の析出レジスト膜の厚みが周囲より薄くな
り、そこに電流が集中し、金属銅の溶出が促進され、銅
イオンを含む、剥離困難な塗膜が異常析出するのであろ
うと推定された。また、スルーホール内に水洗水が詰ま
っている場合も、通電の初期からスルーホール内の電着
塗料のエマルション濃度が周囲より低いため、同様の理
由により異常析出が生じると推定された。上記推定か
ら、通電時間が経過するに従い低下するスルーホール内
の電着塗料のエマルション濃度を防止する手段として、
通電を連続的に行わず、塗膜の析出を中断させることに
より、電着塗料の自然流動等によりスルーホール内の電
着塗料のエマルション濃度が周囲値に近づき、スルーホ
ール内の穴詰まりを防止できた。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明する。 比較例1 アニオンタイプネガ型電着レジスト(東亞合成化学工業
株式会社製商品名フォトイマージュED)を用いて、ス
ルーホールテスト基板(スルーホール径:0.3mm、
板厚:1.6mm、板の大きさ:150×165mm、
スルーホール数:600個)を陽極、SUS304製ス
テンレス板を陰極として、浴温度25℃、電流密度60
mA/dm2に電流値を設定し、180秒間通電するこ
とにより電着塗装を行った。なお、スルーホール基板は
乾燥したものを用い、通電前にスルーホール内に電着塗
料が充分充填されるように揺動とハンマリングを行なっ
たが、通電中は基板および電着塗料は共に静置させた。
電着塗装後は基板を100℃で5分乾燥させ、塗膜表面
のアレの有無並びにスルーホール顕微鏡によるスルーホ
ール壁面の塗膜の析出状態および穴詰まりの数を観察し
た。
【0024】実施例1 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後90秒で一旦電着塗装を中断し、60秒間基板を静
置した後、再び90秒間通電したものと、通電開始後6
0秒で一旦電着塗装を30秒間中断する操作を2度繰り
返した後、更に60秒間通電し、合計180秒通電する
3段電着も行なった
【0025】実施例2 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後90秒で一旦電着塗装を中断し、60秒間基板を種
々の速度で基板表面と直角方向に揺動させた後、再び9
0秒間通電した。
【0026】実施例3 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後60秒で一旦電着塗装を中断し、次に30秒間基板
を種々の速度で基板表面と直角方向に揺動させる操作を
2度繰り返した後、更に60秒間通電し、合計180秒
通電する3段電着を行なった。
【0027】実施例4 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後90秒で一旦電着塗装を中断し、60秒間電着塗料
を種々の速度で基板表面と並行方向に流動させた後、再
び90秒間通電した。
【0028】実施例5 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後90秒で一旦電着塗装を中断し、60秒間基板に微
細な振動を与えた後、再び90秒間通電した。また、通
電開始後60秒で一旦電着塗装を中断し、次に30秒間
基板に振動を与える操作を2度繰り返した後、更に60
秒間通電し、合計180秒通電する3段電着も行なった
【0029】実施例6 比較例1と同様に電着塗装を行なった。ただし、通電開
始後90秒で一旦電着塗装を中断し、60秒間基板にハ
ンマリングを行なった後、再び90秒間通電した。以上
の比較例1及び実施例1〜6の結果を下記表1及び表2
に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実施例7 アニオンタイプネガ型電着レジスト(東亞合成化学工業
株式会社製商品名フォトイマージュED)を用いて、ス
ルーホールテスト基板(スルーホール径:0.3mm、
板厚:1.6mm、板の大きさ:150×165mm、
スルーホール数:600個)を陽極、SUS304製ス
テンレス板を陰極として、浴温度25℃、電流密度60
mA/dm2に電流値を設定し、180秒間通電するこ
とにより電着塗装を行った。ただし、通電開始後90秒
で一旦電着塗装を30秒間中断し、再び90秒通電する
ように設定した。通電前はスルーホール内に電着塗料が
充分充填されるように基板に揺動やハンマリングを与
え、通電中および通電しない期間中は15cm/分の速
度で基板表面に対し直角方向に基板を揺動させた。電着
塗料は静置状態であった。電着塗装後は基板を100℃
で5分乾燥させ、塗膜表面のアレの有無並びにスルーホ
ール顕微鏡によるスルーホール壁面の塗膜の析出状態お
よび穴詰まりの数を観察した。
【0033】実施例8 実施例7と同様の試験を行なった。ただし、通電開始後
60秒で一旦電着塗装を30秒間中断する操作を2度繰
り返した後、更に60秒間通電し、合計180秒通電す
る3段電着を行なった。
【0034】比較例2 実施例7と同様の試験を行なった。ただし、通電は18
0秒間連続で行ない、途中で通電を中断する操作は行な
わなかった。実施例7、実施例8及び比較例2の結果を
表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明の電着方法により、直径が0.5
mmより小さく、アスペクト比が5程度のスルーホール
を有する基板を電着する場合でも、小径スルーホール内
に穴詰まりを生じさせないで、パターン形成表面ばかり
でなくスルーホール内壁にも良好な電着レジスト塗膜を
形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 修太 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1東亞 合成化学工業株式会社名古屋総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着方法を用いてスルーホール基板にエ
    ッチングレジストを形成す際、電気泳動によりレジスト
    を析出させる工程において、断続的に通電を繰り返すこ
    とを特徴とするスルーホール基板の電着方法。
JP3250396A 1991-09-02 1991-09-02 スルーホール基板の電着方法 Pending JPH0559592A (ja)

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JP3250396A JPH0559592A (ja) 1991-09-02 1991-09-02 スルーホール基板の電着方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020020009A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社 カチオン性電着塗料の塗装方法

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