JPH055837B2 - - Google Patents

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JPH055837B2
JPH055837B2 JP13969385A JP13969385A JPH055837B2 JP H055837 B2 JPH055837 B2 JP H055837B2 JP 13969385 A JP13969385 A JP 13969385A JP 13969385 A JP13969385 A JP 13969385A JP H055837 B2 JPH055837 B2 JP H055837B2
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JP
Japan
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rhamnose
glucose
aglycone
highly purified
remaining
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JP13969385A
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English (en)
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JPS62292A (ja
Inventor
Takuo Sakai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP13969385A priority Critical patent/JPS62292A/ja
Publication of JPS62292A publication Critical patent/JPS62292A/ja
Publication of JPH055837B2 publication Critical patent/JPH055837B2/ja
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、L−ラムノースおよびグルコースを
有するフラボノイド配糖体に強酸を加え酸性状態
で加熱分解し、グリコシド結合により結合したL
−ラムノースおよびグルコースを該フラボノイド
配糖体から遊離せしめたのち、反応液から当該酸
分解により生じたアグリコンを沈澱させ除去する
前または除去したのち、中性〜弱酸性下、グルコ
ース資化性でL−ラムノース非資化性の酵母また
はバクテリアを作用させてグルコースを完全に資
化せしめ、残存溶液から高純度のL−ラムノース
をうることを特徴とするL−ラムノースの製造法
に関する。 L−ラムノースは化学合成の困難な単糖である
が、近年種々の用途が開発されその需要が拡大し
つつある化合物である、L−ラムノースは、天然
には微生物の細胞壁やフラボノイド配糖体の中に
存在している。特にわが国の特産品である温州ミ
カンに大量に含まれているヘスペリジン、グレー
プフルーツおよびサボンなどに含まれているナリ
ンジン、夏ミカンおよび八朔中に含まれているネ
オスペリジン、血管強化剤として適用のあるルチ
ン、その他リナリン、ポリシリンおよびクエルシ
トリンなどフラボノイド配糖体中にグリコシド結
合をなして存在している。これらのフラボノイド
配糖体はこれまで用途が乏しいためその利用が一
般的に行なわれていなかつたが、本発明者はこれ
らが有用なL−ラムノースを含むことに注目し、
L−ラムノースのすぐれた原料源として該フラボ
ノイド配糖体から新規なプロセスにより高純度の
L−ラムノースを高収率で収得する製法を開発
し、本発明を完成するにいたつた。 本発明の方法においては、ヘスペリジン、ナリ
ンジン、リナリン、ネオヘスペリジンおよびルチ
ンなどのL−ラムノーズとグルコースを有するフ
ラボノイド配糖体を原料とし、これらを水に懸濁
して、硫酸、塩酸または硝酸などの強酸を加え、
加熱撹拌して配糖体のグリコシド結合を開裂した
のち、開裂により生成したアグリコンを、たとえ
ば冷却して沈澱除去する。つぎに水酸化アルカリ
金属または水酸化アルカリ土類金属の添加により
水相を中和して、グルコース資化性でL−ラムノ
ース非資化性の酵母またはバクテリアを加え発酵
させることによつてグルコースのみを完全に資化
除去する。このばあい、使用しうる酵母としてた
とえばサツカロミセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)、エンドマイセ
ス・フイブリゲル(Endomyces fibuliger)、ロ
ドトルラ・グリチニス(Rhodotorula glutinis)
およびキヤンデイダ・ユーテイリス(Candida
utilis)など大部分の酵母が使用できる。使用し
うるバクテリアとしてたとえばザイモモナス・モ
ヴイリス(Zimomonas mobilis)、プロテウス・
ブルガリス、(Proteus bulgaris)シユードモナ
ス・アエルギノーサ(Pseudomonas
aeruginosa)およびアルカリゲネス・フアエカ
リス(Alcaligenes faecalis)などがあげられ、
具体的な菌株としては、プロテウス・ブルガリ
IFO 3045、シユードモナス・アエルギノーサ
IFO 3080およびアルカリゲネス・フアエカリス
IFO 12669をあげることができる。中和は、酵母
またはバクテリアが作用しうるPH、好ましくはPH
4〜8に調節する。この操作により水相中にはL
−ラムノースと微量のアグリコンのみが存在し、
L−ラムノースの取得にあたつては水相をこのま
ま濃縮したのちメタノールなどのL−ラムノース
の溶解度が小さくアグリコンの溶解度が大きい溶
媒の添加によつて高純度のL−ラムノースをうる
ことができる。また酸性で分解したのち中和し、
酵母またはバクテリアを作用させてグルコースを
資化させてからアグリコンを沈澱除去してもよ
い。 さらに、開裂により生成したアグリコンを沈澱
除去したのち水相中に存在している微量のアグリ
コンをあらかじめ水と混和しがたい極性有機溶媒
の使用により抽出除去するか、またはアグリコン
を吸着する吸着剤のカラムにより吸着除去したの
ち上記の操作により高純度のL−ラムノースを単
離することもまた高純度のL−ラムノースを取得
するために有効な方法である。 このように本発明によるL−ラムノースの製法
は、つぎのような公定から構成されている(ただ
し工程および工程は、各々前後してもよい)。 フラボノイド配糖体中のグリコシド結合の強
酸による遊離 水相中のアグリコンの沈澱除去 中性〜弱酸性下、水相中に存在するグルコー
スのL−ラムノース非資化性酵母またはバクテ
リアによる資化除去。 水相中に存在する微量のアグリコンの水に混
和しがたい極性有機溶媒による抽出除去または
吸着剤カラムによる吸着除去 L−ラムノースの結晶としての単離 叙上の工程の中で工程はL−ラムノースの取
得に関する文献(たとえばイー・ピー・クラーク
(E.P.CLARK)のジヤーナル オブ バイオロ
ジカルケミストリー(J.Biol.Chem.)第38巻、
233〜236頁(1919)(クエルシトリンからの製
法)、シー・エフ・ウオルトン(C.F.WALTON)
のジヤーナル オブ ザ アメリカン ケミカル
ソサイエテイ(J.Am.Chem.Soc.)第43巻、127
〜131頁(1921)(クエルシトリンからの製法)お
よびジー・エヌ・プリー(G.N.Pulley)のジヤ
ーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサ
イエテイ(J.Am.Chem.Soc.)第61巻、175〜176
頁(1939)(ナリンジンからの製法)参照)にす
でに記載されている。これらの方法は、いずれも
硫酸によつてグリコンド結合を開裂したのち再結
晶化をくり返すことによつて精製を行なう方法で
あるが、こういつた再結晶化の操作のくり返しは
長時間を要するうえに操作が煩雑でしかも取得収
率も好ましいものではない。 本発明においては、酸によつて加水分解を行な
つたのち水相中のアグリゴンを冷却して沈澱析出
させ除去し、水相中に存在するグルコースのみを
L−ラムノース非資化性酵母などを用いて資化を
行ないL−ラムノースを水相中に遊離させ、さら
にL−ラムノースの溶解度が小さくアグリコンの
溶解度が大きい溶媒、たとえばメタノールまたは
エタノールなどのアルコールを用いてL−ラムノ
ースを結晶として単離するため高純度のL−ラム
ノースを取得することができる。さらに、水相か
ら微量のアグリコンを除去する方法として極性有
機溶媒、たとえばシクロヘキサノン、イソブタノ
ール、イソアミルアルコールまたはn−ブタノー
ルなどによる抽出除去、または吸着剤として、た
とえばスチレンDVB系吸着剤(三菱化成工業(株)
製SP−207、HP−20、S−861、S−862)また
はオルガノXAD−4(オルガノ(株)製)を使用した
カラム法などによる吸着除去を行なうこともでき
る。 以上のことから本発明によるL−ラムノースの
製法は、従来の製法からは察知することのできな
い新規な製法である。 つぎに本発明を実施例を用いてさらに詳しく説
明するが、本発明はもとよりそれらに限られるも
のでない。 実施例 1 ヘスペリジン50gを水750mlに懸濁し、濃硫酸
15mlを加えたのち100℃にて3時間撹拌加熱して
反応させた。L−ラムノースおよびグルコースの
遊離は、ほぼ理論値の100%であつた。反応終了
後、氷冷して、生成したヘスペレチンを沈澱させ
除去した。つぎに上記の硫酸の当量分の水酸化バ
リウムを添加し、硫酸バリウムを沈澱させ除去し
た。 混体のパン酵母(サツカロミセス・セルビシ
エ)20gを加え、30℃にて6時間撹拌して発酵さ
せ、水溶液中に存在するグルコースを完全に資化
除去した。 つぎに酵母を濾別して除去し、水相を濃縮し、
メタノールを加え冷却してL−ラムノース・1水
和物13.4gを白色結晶としてえた(収率:90%、
m.p.:93℃、[α]20 D+8.2°)。 実施例 2 ヘスペリジン50gを水750mlに懸濁し、濃硫酸
15mlを加えたのち100℃にて4時間撹拌加熱して
反応させた。反応終了後、氷冷して、生成したヘ
スペレチンを沈澱させ除去した。つぎに上記の硫
酸の当量分の水酸化カルシウムを添加し、硫酸カ
ルシウムを沈澱させ除去した。別に肉エキス1
%、ペプトン1%および食塩0.5%を含有しPHを
7.0に調整した培地400mlにプロテウス・ブルガリ
スIFO3045を植菌して37℃において24時間培養し
た培養液を加え、35℃にて6時間撹拌して水溶液
中に存在するグルコースを完全に資化除去した。
つぎに菌体を濾別して除去し、大部分の水を濃縮
除去したのち、メタノールを加え冷却してL−ラ
ムノース・1水和物13.0gを白色結晶としてえた
(収率:87%、m.p.:92.5℃、[α]20 D+8.1°)。 実施例 3 実施例1と同様の手順にしたがつて水溶液中に
存在するグルコースを完全に資化除去したのち、
酵母を濾別して除去し、硫酸の添加によりPHを3
に調整し、シクロヘキサノン300mlにより水溶液
中に存在する微量のヘスペレチンを2回抽出除去
した。水相はアニオン交換樹脂1R−120で脱塩、
濃縮し、つぎにメタノールを加え冷却し、L−ラ
ムノース・1水和物12.6gを白色結晶としてえた
(収率:85%、m.p.93.5℃、[α]20 D+9.1°)。 実施例 4 ナリンジン50gを水750mlに懸濁し、濃硫酸15
mlを加えたのち100℃にて3時間撹拌加熱して反
応させた。反応終了後、氷冷して、大部分のナリ
ンゲニンを沈澱させ除去した。 つぎに上記の硫酸の当量分の水酸化バリウムを
添加して硫酸バリウムを沈澱させ除去した。 混体のパン酵母(サツカロミセス・セルビシ
エ)25gを加え、30℃にて6時間撹拌して発酵さ
せ、水溶液中に存在するグルコースを完全に資化
除去した。 つぎに酵母を濾別して除去し、硫酸の添加によ
りPHを3に調整し、シクロヘキサノン300mlによ
り水溶液中に存在する微量のナリンゲニンを2回
抽出除去した。水相はアニオン交換樹脂1R−120
で脱塩、濃縮し、つぎにメタノールを加え冷却し
て、L−ラムノース・1水和物14.9gを白色結晶
としてえた(収率:90%、m.p.:93.5℃、[α]20 D
+9.0℃)。 実施例 5 実施例1と同様の手順にしたがつて水溶液中に
存在するグルコースを完全に資化除去したのち、
酵母を濾別分離し、硫酸の添加によりPHを3に調
節した。一方、内径が2cmで長さが30cmのカラム
にスチレンDVB系吸着剤SP−207を充填し、イ
オン交換水、つぎにPH3の塩酸酸性液によりカラ
ムを充分に洗浄したのち、上記の調整溶液をカラ
ム中に通し、残存する微量のヘスペレチンを吸着
除去した。つぎにアニオン交換樹脂1R−120カラ
ムにより脱塩、濃縮し、メタノールを加え冷却し
てL−ラムノース・1水和物11.7gを白色結晶と
してえた(収率:78%、m.p.:93.5℃、[α]20 D
9.1゜)。 以下実施例6〜11を実施例1〜5と同様にして
行なつた結果を第1表に示す。
【表】 * 鐘淵化学工業(株)製

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 L−ラムノースおよびグルコースを有するフ
    ラボノイド配糖体に強酸を加え酸性状態で加熱分
    解し、グリコシド結合により結合したL−ラムノ
    ースおよびグルコースを該フラボノイド配糖体か
    ら遊離せしめたのち、反応液から当該酸分解によ
    り生じたアグリコンを沈殿させ除去する前または
    除去したのちに、中性〜弱酸性下、グルコース資
    化性でL−ラムノース非資化性の酵母またはバク
    テリアを作用させてグルコースを完全に資化せし
    め、残存溶液から高純度のL−ラムノースをうる
    ことを特徴とするL−ラムノースの製造法。 2 前記高純度のL−ラムノースを含む水溶液中
    に残存する微量のアグリコンを酸性状態において
    水と混合しがたい極性有機溶媒で抽出除去するこ
    とによつてさらに高純度のL−ラムノースをうる
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 前記高純度のL−ラムノースを含む水溶液中
    に残存する微量のアグリコンを酸性状態において
    吸着剤により吸着除去することによつてさらに高
    純度のL−ラムノースをうる特許請求の範囲第1
    項記載の製造法。
JP13969385A 1985-06-26 1985-06-26 L−ラムノ−スの製造法 Granted JPS62292A (ja)

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GB8727223D0 (en) * 1987-11-20 1987-12-23 Unilever Plc Preparing l-rhamnose
DE19850029A1 (de) 1998-10-30 2000-05-04 Merck Patent Gmbh Verfahren zur enzymatischen Spaltung von Rutinosiden

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