JPH055800A - 偏向電磁石 - Google Patents
偏向電磁石Info
- Publication number
- JPH055800A JPH055800A JP3156401A JP15640191A JPH055800A JP H055800 A JPH055800 A JP H055800A JP 3156401 A JP3156401 A JP 3156401A JP 15640191 A JP15640191 A JP 15640191A JP H055800 A JPH055800 A JP H055800A
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- JP
- Japan
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- iron core
- laminated
- magnetic
- magnetic field
- core
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】磁場の時間変化による渦電流を発生させず、占
積率を向上し、透磁率低下に伴う磁気飽和の影響を抑え
る。 【構成】磁性板をビーム方向軸に沿って積層した鉄心の
中心部に、平面の形状をほぼ四角形状の空間部を形成
し、この空間部に平面の形状がほぼ四角形状の高占積率
の中心積層鉄心4bを挿入し、空間部の両側にある両側
積層鉄心4a,4aと一体に接合する。
積率を向上し、透磁率低下に伴う磁気飽和の影響を抑え
る。 【構成】磁性板をビーム方向軸に沿って積層した鉄心の
中心部に、平面の形状をほぼ四角形状の空間部を形成
し、この空間部に平面の形状がほぼ四角形状の高占積率
の中心積層鉄心4bを挿入し、空間部の両側にある両側
積層鉄心4a,4aと一体に接合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子加速器において電
子やイオンなどの荷電粒子を偏向するために用いられる
偏向電磁石に関するものである。
子やイオンなどの荷電粒子を偏向するために用いられる
偏向電磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子蓄積リングなどの粒子加速器におい
て、目的とする荷電粒子のエネルギーが大きく、しかも
小型構成しようとする場合、この粒子加速器に用いる偏
向電磁石は、偏向角が大きくなり、高磁場を荷電粒子ビ
ーム軌道上で発生させなければならない。
て、目的とする荷電粒子のエネルギーが大きく、しかも
小型構成しようとする場合、この粒子加速器に用いる偏
向電磁石は、偏向角が大きくなり、高磁場を荷電粒子ビ
ーム軌道上で発生させなければならない。
【0003】図3は、従来の粒子加速器用の偏向電磁石
を示し、ブロック鉄心1にコイル2を巻装した構成とし
ている。また、図4は、図3と異なる従来の偏向電磁石
を示し、積層鉄心3にコイル2を巻装した構成としてい
る。
を示し、ブロック鉄心1にコイル2を巻装した構成とし
ている。また、図4は、図3と異なる従来の偏向電磁石
を示し、積層鉄心3にコイル2を巻装した構成としてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の粒子加速器に用
いる偏向電磁石において、とくに、偏向角が大きく、高
磁場で、しかも磁場精度を要求される場合、図3に示す
ブロック鉄心1を用いた偏向電磁石では、磁場の時間変
化の環境にさらされたときに鉄心内に誘導電圧が発生
し、これにより鉄心に渦電流が流れる。この渦電流他形
成する磁場によって、ギャップ内の磁束密度とその分布
が変化すると共に残留磁場にも影響がでる。
いる偏向電磁石において、とくに、偏向角が大きく、高
磁場で、しかも磁場精度を要求される場合、図3に示す
ブロック鉄心1を用いた偏向電磁石では、磁場の時間変
化の環境にさらされたときに鉄心内に誘導電圧が発生
し、これにより鉄心に渦電流が流れる。この渦電流他形
成する磁場によって、ギャップ内の磁束密度とその分布
が変化すると共に残留磁場にも影響がでる。
【0005】また、図4に示す積層鉄心3を用いた偏向
電磁石では、上記渦電流による影響は解消されるもの
の、ビーム偏向角が大きい場合、磁性板をビーム方向軸
に沿って積み重ねた場合、鉄心つなぎ目部分において占
積率が低くなり、高磁場において鉄心透磁率低下に伴う
磁気飽和の影響がある。
電磁石では、上記渦電流による影響は解消されるもの
の、ビーム偏向角が大きい場合、磁性板をビーム方向軸
に沿って積み重ねた場合、鉄心つなぎ目部分において占
積率が低くなり、高磁場において鉄心透磁率低下に伴う
磁気飽和の影響がある。
【0006】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは磁場の時間変化による
渦電流を発生させず、また、高磁場による磁気飽和の影
響を抑えた高磁場発生用の偏向電磁石を提供することに
ある。
もので、その目的とするところは磁場の時間変化による
渦電流を発生させず、また、高磁場による磁気飽和の影
響を抑えた高磁場発生用の偏向電磁石を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄心にコイル
を巻装して成る偏向電磁石において、鉄心を、複数の磁
性板をビーム方向軸に沿って積層すると共に、中心部に
平面における形状をほぼ四角形とした空間部を形成した
第1の積層鉄心と、空間部に挿入され一体に接合した高
占積率の第2の積層鉄心とから構成したものである。
を巻装して成る偏向電磁石において、鉄心を、複数の磁
性板をビーム方向軸に沿って積層すると共に、中心部に
平面における形状をほぼ四角形とした空間部を形成した
第1の積層鉄心と、空間部に挿入され一体に接合した高
占積率の第2の積層鉄心とから構成したものである。
【0008】
【作用】第2の積層鉄心を第1の積層鉄心の中心部に挿
入しているので、従来の積層鉄心に比較して鉄心全体の
占積率および透磁率を向上することができ、偏向角が大
きく、高磁場でかつ磁場精度を要求されても、これに対
応することができる。
入しているので、従来の積層鉄心に比較して鉄心全体の
占積率および透磁率を向上することができ、偏向角が大
きく、高磁場でかつ磁場精度を要求されても、これに対
応することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の一実施例を示す斜視図、図2
は、本発明の一実施例の要部である積層鉄心の上面図を
示す。図1および図2において、コイル2を巻装する積
層鉄心4は、両側積層鉄心4a,4aと中心積層鉄心4
bから成り、これらを一体となるように構成している。
明する。図1は、本発明の一実施例を示す斜視図、図2
は、本発明の一実施例の要部である積層鉄心の上面図を
示す。図1および図2において、コイル2を巻装する積
層鉄心4は、両側積層鉄心4a,4aと中心積層鉄心4
bから成り、これらを一体となるように構成している。
【0010】この積層鉄心4を製作する場合には、ま
ず、従来と同様にビーム方向軸に沿って磁性板を積層し
一体とした積層鉄心を製作し、この一体の積層鉄心は図
2に破線で示すほぼ三角形状部分の占積率が低いので、
同図に幅4cで示すほぼ四角形状部分を切断除去し、除
去した後のほぼ四角形状の空間部分に別途磁性板を積層
してほぼ四角形状に製作した中心積層鉄心4bを挿入
し、この中心積層鉄心4bと幅4c部分を除去した後の
残部である両側積層鉄心4a,4aを溶接等の手段によ
り一体となるように接合する。
ず、従来と同様にビーム方向軸に沿って磁性板を積層し
一体とした積層鉄心を製作し、この一体の積層鉄心は図
2に破線で示すほぼ三角形状部分の占積率が低いので、
同図に幅4cで示すほぼ四角形状部分を切断除去し、除
去した後のほぼ四角形状の空間部分に別途磁性板を積層
してほぼ四角形状に製作した中心積層鉄心4bを挿入
し、この中心積層鉄心4bと幅4c部分を除去した後の
残部である両側積層鉄心4a,4aを溶接等の手段によ
り一体となるように接合する。
【0011】以上のように構成することにより、積層鉄
心をビーム軸方向に沿って積み重ねた構成としても、積
層間に隙間を生じて透磁率を低下させることがない。つ
まり、積層鉄心4全体の透磁率を従来構成の積層鉄心に
比べて高くし、高磁場においても高い透磁率を保持し、
磁気飽和を抑えることができる。
心をビーム軸方向に沿って積み重ねた構成としても、積
層間に隙間を生じて透磁率を低下させることがない。つ
まり、積層鉄心4全体の透磁率を従来構成の積層鉄心に
比べて高くし、高磁場においても高い透磁率を保持し、
磁気飽和を抑えることができる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、と
くに偏向角が大きく、高磁場でしかも磁場精度を要求さ
れる場合において、2つの積層鉄心部のつなぎ目部分を
一部切断除去し、ほぼ四角形状の空間を形成させ、ここ
に高占積率の中心積層鉄心部を挿入し、全体を一体に構
成するようにしているので、磁場過度状態における渦電
流を発生させず、高磁場による鉄心磁気飽和の影響を抑
えることができる。したがって、ビームエネルギーに応
じて磁場を変化させる偏向電磁石の磁場追従性がよくな
り、高磁場においても磁場の均一度を保持することがで
きる。
くに偏向角が大きく、高磁場でしかも磁場精度を要求さ
れる場合において、2つの積層鉄心部のつなぎ目部分を
一部切断除去し、ほぼ四角形状の空間を形成させ、ここ
に高占積率の中心積層鉄心部を挿入し、全体を一体に構
成するようにしているので、磁場過度状態における渦電
流を発生させず、高磁場による鉄心磁気飽和の影響を抑
えることができる。したがって、ビームエネルギーに応
じて磁場を変化させる偏向電磁石の磁場追従性がよくな
り、高磁場においても磁場の均一度を保持することがで
きる。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例の要部の上面図。
【図3】従来のブロック鉄心を有する偏向電磁石の斜視
図。
図。
【図4】従来の積層鉄心を有する偏向電磁石の斜視図。
2…コイル、4…積層鉄心、4a…両側積層鉄心、4b
…中心積層鉄心、4c…切断除去部分。
…中心積層鉄心、4c…切断除去部分。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 鉄心にコイルを巻装して成る偏向電磁石
において、前記鉄心を、複数の磁性板をビーム方向軸に
沿って積層すると共に、中心部に平面における形状をほ
ぼ四角形とした空間部を形成した第1の積層鉄心と、前
記空間部に挿入され一体に接合した高占積率の第2の積
層鉄心とから構成したことを特徴とする偏向電磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3156401A JPH055800A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 偏向電磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3156401A JPH055800A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 偏向電磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055800A true JPH055800A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15626935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3156401A Pending JPH055800A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 偏向電磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055800A (ja) |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP3156401A patent/JPH055800A/ja active Pending
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