JPH0557059A - ゲーム機用メダル及びメダル識別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メダルの直径及び厚みを変更することなく簡
易で安価な手段で他のゲームセンター用のメダルと異な
らせることができるようにする。 【構成】 メダル10に識別用回路素子20を埋め込み、表
面にはメダル電極30を設ける。メダル通路50中に通過す
るメダル10のメダル電極30に接触可能な測定電極40を設
けるとともに、そのメダル10の識別用回路素子20の種類
を測定する測定手段を設けて、予め特定された素子20の
種類であるか否かを識別する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はゲーム機用メダル及び
メダル識別装置、更に詳しくは、ゲームセンターなどに
設置されているメダルゲーム機に使用するメダルと、そ
のメダルゲーム機内に備えられてメダルの識別を行うメ
ダル識別装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ゲームセンターなどには各種
のゲーム機が設置されており、そのゲーム機には、メダ
ルをゲーム媒体とするメダルゲーム機も多い。このよう
なメダルゲーム機にあっては、そのゲーム機に適合する
メダルであるか否かを判別し、適合しないメダルを排除
すると共に、適合するメダルのみをゲーム機内に取り込
むため、メダル識別装置を内蔵している。

【０００３】このメダル識別装置は、投入されたメダル
の直径、厚みを測定して識別し、適正メダルの直径、厚
みと異なるメダルを排除するものである。ところで、ゲ
ーム機の媒体とされるメダルは、そのゲーム機が置かれ
ているゲームセンターから「借し出し」という形式でお
客の手元に渡り、そのゲームセンター限り、貸し出され
たその日限り使用できるものである。従って、お客は、
借りたメダルを持ち帰ったり、他のゲームセンターで借
りたメダルを持ち込んでゲームをすることは禁じられて
いる。

【０００４】他のゲームセンターで借りたメダルを持ち
込んでゲームがなされることを防止するため、貸し出す
メダルは一般にゲームセンター毎にオーダーメイドされ
ている。但し、オーダーメイドといっても、製造される
メダルは、直径及び厚みが統一されたノーマルなメダル
に対して、表面模様を独自のデザインを施したり、その
ゲームセンターの名称が刻印されるといった、視覚的な
区別をし得る程度の変更を加えるに留まっている。メダ
ルゲーム機内のメダルが関連する部材、例えばメダル識
別装置におけるメダルの直径及び厚みを判別する機能を
果たす部材を変更しなければならなくなるからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のゲーム機用メダル及びメダル識別装置では、以下のよ
うな問題点があった。前記したように、オーダーメイド
されたメダルであっても、メダルの直径及び厚さは同一
である。表面模様を独自のデザインとしてあったり、ゲ
ームセンターの名称が刻印されていても、メダルの直径
及び厚さが同一であれば、従来のメダル識別装置では、
そのメダルゲーム機を備えたゲームセンター用のメダル
であるか否かの識別は行えないので、他のゲームセンタ
ー用のメダルの使用を禁ずることができない。

【０００６】即ち、他のゲームセンター用のメダルの使
用を禁ずることは、従来のメダルゲーム機に備えられた
メダル識別装置をそのまま用いたのでは達成できない。
直径及び厚みを測定することによって適正なメダルを判
断するメダル識別装置を用いる場合には、直径または厚
みを変更したメダルをオーダーメイドすると同時に、そ
のメダルのみを適正なメダルと判断できるメダル識別装
置を用意しなければならなかった。

【０００７】しかしながら、そのような達成方法は複雑
で、且つ大変不経済であり、実際には行われていなかっ
た。そこで、本発明の解決すべき課題は、メダルの直径
及び厚みを変更することなく簡易で安価な手段で他のゲ
ームセンター用のメダルと異ならせることができるよう
なゲーム機用メダル、及びそのようなメダルを識別する
ためのメダル識別装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項１記載の発明に係
るゲーム機用メダルは、円盤形状をなしたゲーム機用メ
ダルにおいて、メダル内には識別用回路素子を埋め込
み、その識別用回路素子の端子をメダルの表裏面のいず
れか少なくとも一方の面に臨ませたことを設けたことを
特徴とする。

【０００９】請求項２記載の発明に係るゲーム機用メダ
ルは、識別用回路素子を埋め込み、その識別用回路素子
を、予め定められた抵抗値を有する抵抗体にて形成した
ことを特徴とする。請求項３記載の発明に係るゲーム機
用メダルは、識別用回路素子を埋め込み、その識別用回
路素子は、予め定められた容量を有するコンデンサーに
て形成したことを特徴とする。

【００１０】請求項４記載の発明に係るゲーム機用メダ
ルは、識別用回路素子を埋め込み、その識別用回路素子
は、予め定められた特性を有する半導体にて形成したこ
とを特徴とする。請求項５記載の発明に係るゲーム機用
メダルは、識別用回路素子を埋め込み、その識別用回路
素子の２端子を、メダルの表裏面にそれぞれ臨ませたこ
とを特徴とする。

【００１１】請求項５記載の発明に係るメダル識別装置
は、メダルを移動させるメダル移動手段と、このメダル
移動手段により移動させられるメダルの表裏面の各端子
にそれぞれ接触する一対の測定電極と、両測定電極間の
抵抗値を測定する測定手段とを備えたことを特徴する。

【００１２】

【作 用】請求項１記載の発明に係るゲーム機用メダル
によれば、識別用回路素子と端子とを含む電気回路が形
成された場合に、その回路中にて識別用回路素子の電気
的特性を認識することによってそのゲーム機用メダルを
認識、または識別することができる、という作用をな
す。

【００１３】請求項２記載の発明に係るゲーム機用メダ
ルによれば、識別用回路素子と端子とを含む電気回路が
形成された場合に、その回路中にて識別用回路素子とし
ての抵抗体の抵抗値が予め定められた抵抗値であるか否
かを識別することによって、そのゲーム機用メダルを識
別することができる。請求項３記載の発明に係るゲーム
機用メダルによれば、識別用回路素子と端子とを含む電
気回路が形成された場合に、その回路中にて識別用回路
素子としてのコンデンサーの電気容量が予め定められた
容量値であるか否かを識別することによって、そのゲー
ム機用メダルを識別することができる。

【００１４】請求項４記載の発明に係るゲーム機用メダ
ルによれば、識別用回路素子と端子とを含む電気回路が
形成された場合に、その回路中にて識別用回路素子とし
ての半導体の導電特性が予め定められた特性であるか否
かを識別することによって、そのゲーム機用メダルを識
別することができる。請求項５記載の発明に係るゲーム
機用メダルによれば、識別用回路素子と端子とを含む電
気回路を形成する際に、メダルの表裏面を挟むようにし
て電極を位置させる。その回路中にて識別用回路素子の
電気的特性を認識することによってそのゲーム機用メダ
ルを認識、または識別することができる、という作用を
なす。

【００１５】請求項６記載の発明に係るメダル識別装置
によれば、以下のような作用をなす。まず、識別用回路
素子を埋め込んだゲーム機用メダルが、メダル移動手段
によって移動させられる。すると、そのゲーム機用メダ
ルの端子が測定電極に接し、ゲーム機用メダルの識別用
回路素子、端子、及び識別用回路素子の種類を測定する
測定手段を含む電気回路が形成される。

【００１６】その電気回路中の測定手段がゲーム機用メ
ダルの識別用回路素子の種類を測定することによって、
そのゲーム機用メダルが予め特定された識別用回路素子
の種類であるか否かを識別する。

【００１７】

【実施例】以下、本発明を実施例及び図面によって更に
詳しく説明する。ここで、図１は、請求項１記載の発明
に係るゲーム機用メダルを示す断面図であり、図２は、
斜視図である。図３は、本発明に係るゲーム機用メダ
ル、及びそのゲーム機用メダルの識別用回路素子の識別
の様子を示す断面図である。図４は、本発明に係るゲー
ム機用メダルの識別用回路素子が抵抗体である場合のメ
ダル識別装置を示す概念図である。図５は、本発明に係
るゲーム機用メダルの識別用回路素子が抵抗体である場
合に、メダル識別装置が測定した抵抗値変化を示すグラ
フである。図６は、本発明に係るゲーム機用メダルの識
別用回路素子がコンデンサーである場合のメダル識別装
置を示す概念図である。図７は、本発明に係るゲーム機
用メダルの識別用回路素子がダイオードである場合のメ
ダル識別装置を示す概念図である。

【００１８】以下に説明するゲーム機用メダルは、請求
項１記載及び請求項５の発明に係るゲーム機用メダルに
対応するものである。このゲーム機用メダル１０は、そ
の全体形状を円盤形状とし、熱可塑性樹脂製の内部材１
２と、そのうち部材１２の外周を覆う金属製の外枠１１
と、内部材１２の円形面の中央を貫通して埋め込まれる
識別用回路素子２０とを有して形成され、その識別用回
路素子２０におけるゲーム機用メダル１０の表裏面には
識別用回路素子２０の端子としてのメダル電極３０を設
けている。

【００１９】内部材１２を熱可塑性樹脂製としたのはメ
ダルの軽量化のためであり、また、識別用回路素子２０
とメダル電極３０とのショート防止のためである。な
お、外枠１１を金属製としたのはメダルの摩耗防止のた
めであるが、鋼材等の磁性体材料で作成することは、一
般には行われていない。ゲーム機の電気系に悪影響を与
えるおそれがあるからである。

【００２０】ここで、識別用回路素子２０を予め定めら
れた抵抗値の抵抗体２１とした場合には、請求項２記載
の発明に係るゲーム機用メダルに対応するものが提供さ
れることとなる。 また、識別用回路素子２０を予め定
められた容量のコンデンサー２２とした場合には、請求
項３記載の発明に係るゲーム機用メダルに対応するもの
が提供されることとなる。 更に、識別用回路素子２０
を予め定められた電気特性の半導体、例えばダイオード
２３とした場合には、請求項４記載の発明に係るゲーム
機用メダルに対応するものが提供されることとなる。

【００２１】メダル電極３０は、図３に示すように、外
枠１１及び内部材１２が形成するメダルの表裏面よりも
若干外側へ突出している場合もある。後記するメダル識
別装置の測定電極４０との接触の便のためである。 な
お、この実施例にあっては、メダル電極３０をゲーム機
用メダル１０の表裏面に設ける、として説明したが、例
えば一方の端子を表裏面のいずれか一方に設け、他方の
端子を円周面全体に設けることもできる。

【００２２】次に、請求項６記載の発明に係るメダル識
別装置に対応するメダル識別装置を説明する。このメダ
ル識別装置は、投入されたメダル１０の軌道を確保する
メダル通路５０、そのメダル通路５０を通過せんとする
メダル１０に対して移動を強制する移動手段６０、その
メダル通路５０を通過せんとするメダル１０の両方の円
形面のメダル電極３０に接触可能な測定電極４０、その
メダル電極３０間に位置する識別用回路素子２０を測定
する測定手段を設けている。

【００２３】移動手段６０は、駆動ローラー６１と、補
助ローラー６２とにかけ渡される無端ベルト６３からな
る無端連鎖機構である。メダル１０の識別用回路素子２
０は抵抗体２１であり、この抵抗体２１の測定手段は、
測定電極４０に導通する直流の電源４１と、電流計４２
と、その電流計４２による抵抗値の判断を行う制御部４
９とからなる。電流計４２によって測定される抵抗値
は、時間との関係で図５に示すようになる。図中、抵抗
値Ａ、Ｂ、Ｃのうち、Ａが予め特定された抵抗値である
とすれば、Ｂ、またはＣの値を示す場合には、不正なメ
ダルとして判断されることとなる。

【００２４】制御部４９は、予め特定された抵抗値を記
憶しており、測定手段による測定結果が入力され、その
入力値が特定された抵抗値であるか否かを識別する。な
お、識別結果が「是」であればメダル１０が取り込ま
れ、「非」であればメダル１０を排除されるが、それら
の作用を行うための機構の説明は省略する。次に、この
メダル識別装置が、前述した識別用回路素子２０を抵抗
体２１としたゲーム機用メダル１０を識別する作用を説
明する。

【００２５】まず、抵抗体２１を埋め込んだゲーム機用
メダル１０がメダル通路５０に位置する。 続いて、駆
動ローラー６１が駆動することで駆動ローラー６１と補
助ローラー６２とにかけ渡されていた無端ベルト６３に
メダル１０が載せられ、そのメダル１０が移動する。
やがて、そのゲーム機用メダル１０のメダル電極３０が
測定電極４０に接することによって、電源４１、ゲーム
機用メダルの識別用回路素子たる抵抗体２１、メダル電
極３０、及び抵抗体２１の種類を測定するための電流計
４２によって電気回路が形成される。

【００２６】その電気回路中の電流計４２によってメダ
ル１０の抵抗体２１の抵抗値を測定し、その結果を制御
部４９に伝える。制御部４９は、その測定された抵抗値
が、予め特定された識別用回路素子の抵抗値の値である
か否かを識別する。 識別結果が「是」であればメダル
１０が取り込まれ、「非」であればメダル１０を排除さ
れることとなる。

【００２７】以下、識別用回路素子２０を抵抗体２１と
したゲーム機用メダル１０、及びそのメダル１０のため
のメダル識別装置の効果について説明する。このゲーム
機用メダル１０によれば、メダルの直径及び厚みを変更
することなく簡易で安価な手段で他のゲームセンター用
のメダルと異ならせることができるようなゲーム機用メ
ダルを提供することができ、また、このメダル識別装置
によれば、このゲーム機用メダル１０を識別するための
メダル識別装置を提供することができた、という効果が
ある。

【００２８】次に、メダル識別装置の第一のバリエーシ
ョンを説明する。このメダル識別装置が識別できるゲー
ム機用メダル１０の識別用回路素子２０はコンデンサー
２２であり、このコンデンサー２２の測定手段は、測定
電極４０に導通する交流の電源４１と、電圧計４３と、
その電圧計４３による測定結果からインピーダンスを算
出し、そのコンデンサー２２の電気容量の判断を行う制
御部４９とからなる。

【００２９】移動手段６０の最後部の後方には、電源４
１によって帯電されたコンデンサー２２の電気を放電さ
せるアース機構７０を設けている。メダル１０が取り込
まれた後に周辺機器へ悪影響を与えることを防止するた
めである。なお、他の構成は、前記したメダル識別装置
と同様である。次に、このメダル識別装置が、前述した
識別用回路素子２０をコンデンサー２２としたゲーム機
用メダル１０を識別する作用を説明する。

【００３０】まず、コンデンサー２２を埋め込んだゲー
ム機用メダル１０がメダル通路５０に位置する。 続い
て、駆動ローラー６１が駆動することで駆動ローラー６
１と補助ローラー６２とにかけ渡されていた無端ベルト
６３にメダル１０が載せられ、そのメダル１０が移動す
る。 やがて、そのゲーム機用メダル１０のメダル電極
３０が測定電極４０に接することによって、電源４１、
ゲーム機用メダルの識別用回路素子たるコンデンサー２
２、メダル電極３０、及びコンデンサー２２の種類を測
定するための電圧計４３によって電気回路が形成され
る。

【００３１】その電気回路中の電圧計４３によってメダ
ル１０のコンデンサー２２の電圧値を測定し、その結果
を制御部４９に伝える。制御部４９は、その測定された
電圧値からその電気容量を演算し、その電気容量が予め
特定された識別用回路素子の電気容量の値であるか否か
を識別する。 識別結果が「是」であればメダル１０が
取り込まれ、「非」であればメダル１０を排除されるこ
ととなる。

【００３２】以下、識別用回路素子２０をコンデンサー
２２としたゲーム機用メダル１０、及びそのメダル１０
のためのメダル識別装置の効果について説明する。この
ゲーム機用メダル１０によれば、メダルの直径及び厚み
を変更することなく簡易で安価な手段で他のゲームセン
ター用のメダルと異ならせることができるようなゲーム
機用メダルを提供することができ、また、このメダル識
別装置によれば、このゲーム機用メダル１０を識別する
ためのメダル識別装置を提供することができた、という
効果がある。

【００３３】次に、メダル識別装置の第二のバリエーシ
ョンを説明する。このメダル識別装置のメダル通路５
０、移動手段６０は、前記２種類のメダル識別装置と同
様であるが、メダル１０の識別用回路素子２０をダイオ
ード２３とし、測定電極４０、識別用回路素子２０を測
定する測定手段は、異なる構成を有する。

【００３４】測定電極４０は、正負を逆転させた第一電
極４４と第二電極４５と直流の電源４１に導通させて有
している。これら第一電極４４と第二電極４５とは、電
流計４２を介して制御部４９に接続されている。更に制
御部４９には、メダル通路５０から移動手段６０にメダ
ル１０が送られた旨を検知する検知手段８０が接続され
ている。この検知手段８０は、具体的には、光センサー
などが用いられる。

【００３５】次に、このメダル識別装置が、前述した識
別用回路素子２０をダイオード２３としたゲーム機用メ
ダル１０を識別する作用を説明する。まず、ダイオード
２３を埋め込んだゲーム機用メダル１０がメダル通路５
０に位置する。 続いて、駆動ローラー６１が駆動する
ことで駆動ローラー６１と補助ローラー６２とにかけ渡
されていた無端ベルト６３にメダル１０が載せられ、そ
のメダル１０が移動する。ここで検知手段８０がメダル
通路５０から移動手段６０にメダル１０が送られた旨を
検知し、制御部４９に検知結果を伝える。

【００３６】やがて、そのゲーム機用メダル１０のメダ
ル電極３０が第一電極４４に接することによって、電源
４１、ゲーム機用メダルの識別用回路素子たるダイオー
ド２３、メダル電極３０、及びダイオード２３の種類を
測定するための電流計４２によって電気回路が形成され
る。 更にメダル１０が移動してメダル１０のメダル電
極３０が第二電極４５に接すれば、再び電源４１、ゲー
ム機用メダルの識別用回路素子たるダイオード２３、メ
ダル電極３０、及びダイオード２３の種類を測定するた
めの電流計４２によって電気回路が形成される。

【００３７】しかし、ダイオード２３が組み込まれてい
るメダル１０であれば、移動の際の裏表に関係なく第一
電極４４を含む電気回路、または第二電極４５を含む電
気回路のいずれか一方のみに於て電流計４２が反応す
る。即ち、ダイオード２３は、抵抗体としてみると、一
方の極性では抵抗値が「０」となり、他方の極性では抵
抗値が無限大となる。このため、第一電極４４と大に電
極４５との極性を反転させ、その電流計４２の電流値を
判断することで、ダイオード２３を回路的に判別させて
いる。

【００３８】不正なメダル、例えばメダル１０にダイオ
ード等の半導体が組み込まれておらずメダルが単なる導
電体材料をくり抜いてつくったようなものであれば、検
知手段８０に於てメダル１０が検出された後、第一電極
４４を含む電気回路、及び第二電極４５を含む電気回路
の両方に於て電流計４２が反応する。一方、メダル１０
に絶縁体が組み込まれまたは絶縁体でつくられていれ
ば、第一電極４４を含む電気回路、及び第二電極４５を
含む電気回路の両方に於て電流計４２が反応しない。

【００３９】電流計４２は、電流が流れた旨を制御部４
９に伝える。制御部４９は、検知手段８０がメダル１０
に反応した旨、及び第一電極４４を含む電気回路、また
は第二電極４５を含む電気回路のいずれか一方のみに於
て電流計４２が反応した旨を入力された場合のみ、適正
なメダルであるとして判断する。識別結果が「是」であ
ればメダル１０が取り込まれ、「非」であればメダル１
０を排除されることとなる。

【００４０】以下、識別用回路素子２０をダイオード２
３としたゲーム機用メダル１０、及びそのメダル１０の
ためのメダル識別装置の効果について説明する。このゲ
ーム機用メダル１０によれば、メダルの直径及び厚みを
変更することなく簡易で安価な手段で他のゲームセンタ
ー用のメダルと異ならせることができるようなゲーム機
用メダルを提供することができ、また、このメダル識別
装置によれば、このゲーム機用メダル１０を識別するた
めのメダル識別装置を提供することができた、という効
果がある。

【００４１】なお、識別用回路素子２０は、抵抗体２
１、コンデンサー２２、またはダイオード２３を採用し
た例を説明したが、それらを２種または３種組み合わせ
てもよく、そのような識別用回路素子２０を識別できる
メダル識別装置を提供すれば、請求項５記載の発明に係
るメダル識別装置を提供することとなる。

【００４２】

【発明の効果】請求項１乃至請求項５記載の発明に係る
ゲーム機用メダルによれば、メダルの直径及び厚みを変
更することなく、簡易で安価な手段で他のゲームセンタ
ー用のメダルと異ならせることができるようなゲーム機
用メダルを提供することができた。

【００４３】また、請求項６記載の発明に係るメダル識
別装置によれば、請求項１乃至請求項５記載の発明に係
るゲーム機用メダルを識別するためのメダル識別装置を
提供することができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゲーム機用メダルを示す断面図で
ある。

【図２】本発明に係るゲーム機用メダルを示す斜視図で
ある。

【図３】本発明に係るゲーム機用メダル、及びそのゲー
ム機用メダルの識別用回路素子の識別の様子を示す断面
図である。

【図４】本発明に係るゲーム機用メダルの識別用回路素
子が抵抗体である場合のメダル識別装置を示す概念図で
ある。

【図５】本発明に係るゲーム機用メダルの識別用回路素
子が抵抗体である場合に、メダル識別装置が測定した抵
抗値変化を示すグラフである。

【図６】本発明に係るゲーム機用メダルの識別用回路素
子がコンデンサーである場合のメダル識別装置を示す概
念図である。

【図７】本発明に係るゲーム機用メダルの識別用回路素
子がダイオードである場合のメダル識別装置を示す概念
図である。

【符号の説明】

１０ ゲーム機用メダル １１ 外枠 １２ 内部材 ２０ 識別用回路素子 ２１ 抵抗体 ２２ コンデンサー ２３ ダイオード ３０ メダル電極 ４０ 測定電極 ４１ 電源 ４２ 電流計 ４３ 電圧計 ４４ 第一電極 ４５ 第二電極 ４９ 制御部 ５０ メダル通路 ６０ 移動手段 ６１ 駆動ローラー ６２ 補助ローラー ６３ 無端ベルト ７０ アース機構 ８０ 検出手段

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円盤形状をなしたゲーム機用メダルにお
   いて、メダル内には識別用回路素子を埋め込み、その識
   別用回路素子の端子をメダルの表裏面のいずれか少なく
   とも一方の面に臨ませたことを設けたことを特徴とする
   ゲーム機用メダル。
2. 【請求項２】 識別用回路素子は、予め定められた抵抗
   値を有する抵抗体にて形成したことを特徴とする請求項
   １記載のゲーム機用メダル。
3. 【請求項３】 識別用回路素子は、予め定められた容量
   を有するコンデンサーにて形成したことを特徴とする請
   求項１記載のゲーム機用メダル。
4. 【請求項４】 識別用回路素子は、予め定められた特性
   を有する半導体にて形成したことを特徴とする請求項１
   記載のゲーム機用メダル。
5. 【請求項５】 識別用回路素子の２端子を、メダルの表
   裏面にそれぞれ臨ませたことを特徴とする請求項２乃至
   請求項４記載のゲーム機用メダル。
6. 【請求項６】 メダルを移動させるメダル移動手段と、
   このメダル移動手段により移動させられるメダルの表裏
   面の各端子にそれぞれ接触する一対の測定電極と、両測
   定電極間の抵抗値を測定する測定手段とを備えたことを
   特徴とするメダル識別装置。