JPH0556834A - オープンシヨーケースの商品陳列棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多段形オープンショーケースに対し、長尺な標
準棚を短尺なオプション棚に取り替えてフレシキブルな
商品陳列が演出できるようにした商品陳列棚の組立構造
を提供する。 【構成】オープンショーケースに標準装備されている長
尺棚を取り外し、代わりに棚割りピッチを短尺棚に合わ
せて構築した立体格子形の組立式棚フレーム１７を庫内
の底板６の上に据付け、この棚フレームにクリップを介
して短尺な棚板１１を上下，左右に並べて搭載支持す
る。そして、ユーザが短尺な棚板を所望のレイアウトに
配列することでフレシキブルな商品陳列を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多段形オープンショー
ケースの庫内に装備した商品陳列棚の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】まず、図１５に頭記した多段形オープン
ショーケースの構成を示す。図において、１はオープン
ショーケースの外箱（断熱筐体）、２は内箱、３は外箱
１と内箱２との間に画成した冷気通風ダクト、４は冷気
通風ダクト３の背面通路に設置した冷凍機のエバポレー
タ、５はファン、６は庫内底部に設けたデッキパンと称
する底板、７は上下段に並べて庫内に設置した商品陳列
棚の棚板である。かかる構成で、保冷運転時には冷気通
風ダクト３に矢印のように冷気が循環通流し、前面開口
部に冷気エアカーテンを吹出し形成して庫内の陳列商品
を保冷する。

【０００３】次に前記多段形オープンショーケースに標
準装備されている商品陳列棚の取付け構造を図１６，図
１７に示す。すなわち、図１５に示した内箱の庫内背面
側には背面パネル８と並べて定ピッチ間隔おきに棚支柱
９が組み込まれており、この棚支柱９に取付けた左右一
対のブラケット１０の間にまたがって棚板７が１枚ずつ
載置支持されている。ここで、棚支柱９には柱面に上下
に並ぶ多段のブラケット係止穴９ａが設けてあり、この
係止穴９ａを選択して前記ブラケット１０の取付けたこ
とにより上下段に並ぶ各棚板７の間隔を調節することが
できる。なお、図１７において、１２はエバポレータ４
の取付用端板、１３は背面パネル８の取付金具であり、
特に中間に位置する棚支柱９は前記したエバポレータの
取付用端板１２を取付座に利用して固定支持されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記した多段形オープ
ンショーケースの従来構造では、棚支柱９が背面側の冷
気通風ダクト内に設置したエバポレータ４の取付用端板
１２に支持されており、したがって棚支柱９の割付け
（棚ピッチ）も必然的にエバポレータ４の外形サイズに
合わせて規制される。しかもエバポレータ４のサイズは
ショーケースの仕様（冷凍能力）により決まるため、必
然的に棚支柱９の間にまたがってブラケット１０に支持
された標準装備の棚板７の長さ寸法も自ずと所定の長さ
に決まる。ここで、前記棚板７は、通常のショーケース
では１枚のサイズを３尺（約９０cm)，または４尺（約
１２０cm) に割付けた長尺の棚板を標準棚として使用す
るようにしている。

【０００５】しかしながら、前記のようにオープンショ
ーケースに標準装備した商品陳列棚の棚板が３尺，４尺
などの長尺サイズであると、コンビニエンス・ストアな
どの小規模店舗に据付けたオープンショーケースのよう
にショーケースに多品種の商品を少量ずつ陳列して販売
する場合には、商品陳列も長尺な棚板の配列に合わせな
ければならず、このままでは多種の商品を少量ずつ別々
な棚板に分散して陳列するようフレキシブルな商品陳列
には対応できない。そこで、前記した長尺の標準棚より
も短尺な棚板を必要に応じて自由にレイアウトできるよ
うな商品陳列棚がユーザー側での販売促進策のニーズと
して強く要望されている。

【０００６】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、その目的はオープンショーケースに標準装備さ
れている長尺棚を別にオプション品として用意した短尺
な棚板に取り替え、この短尺な棚板を所望のレイアウト
に並べてフレシキブルな商品陳列ができるようにした組
立式の商品陳列棚を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
り商品陳列棚を次記のように構成することにより達成さ
れる。 （１）クリップ取付け位置の調節可能な支柱と梁を組合
わせ、かつその棚割りピッチを標準棚より短い短尺棚に
合わせて構築した立体格子形の組立式棚フレームを庫内
の底板上に据付けるとともに、該棚フレームに短尺な棚
板を所望の棚レイアウトに並べ、クリップを介して固定
支持する。

【０００８】（２）長さが標準棚より短い短尺な棚板と
その四隅に取付けた脚とからなるテーブル形, ないしボ
ックス形の棚ブロックを単位として、該棚ブロックを所
望の棚レイアウトに並べて庫内の底板上に積み上げて据
付ける。 （３）棚割りピッチを短尺棚に合わせてパネル面上にブ
ラケット係止穴を開口した棚取付用パネルをアタッチメ
ントとして、あらかじめケースに装備されている既存の
棚支柱の間に架設するとともに、該パネルに短尺な棚板
を所望の棚レイアウトに並べ、ブラケットを介して固定
支持する。

【０００９】（４）棚割りピッチを短尺棚に合わせて配
列した短尺棚用の棚支柱をアタッチメントとして既存の
背面パネルの前面側に装備するとともに、該棚支柱の間
にまたがって短尺な棚板を所望の棚レイアウトに並べて
固定支持する。 （５）前項（４）の構成において、背面パネル側に備え
た既存の棚支柱の間にまたがってその前面に梁部材をア
タッチメントとして取付け、該梁部材に短尺棚用の棚支
柱を固定して短尺な棚板を取付ける。

【００１０】

【作用】前記における短尺な棚板は、オープンショーケ
ースに標準装備されている既存の長尺棚とは別にオプシ
ョン品として用意されたものであり、この短尺棚をオー
プンショーケースの庫内に据付けるには、まず、標準装
備の棚板を取り外し、この代わりに前項（１）〜（５）
に記したようなアタッチメントを庫内に追加装備し、短
尺な棚板を用いて商品陳列棚を組立て構成する。かかる
構成により、ショーケース内に当初より組み込まれてい
る棚支柱の棚割りピッチの制約されることなく、標準棚
よりも短尺な棚板を所望のレイアウトに配列してフレシ
キブルな商品陳列を行うことができる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。なお、各実施例において、図１５ないし図１７に対
応する同一部材には同じ符号が付してある。 実施例１：図１ないし図３は本発明の請求項１に対応す
る実施例を示すものであり、オープンショーケースの庫
内には、標準装備の棚板に代えて立体格子形に構築され
た商品陳列棚１４が庫内の底部に設けた底板（デッキパ
ン）６の上に据付けられている。ここで、商品陳列棚１
４は、図２に明示されているように各支柱ごとに上下多
段のクリップ係止穴１５ａを穿孔した支柱１５と、該支
柱１５の上下端で支柱間に懸け渡した梁１６とを組合わ
せて自立するよう構築した連接構造の組立式棚フレーム
１７に対し、棚フレーム１７の支柱１５に取付けたクリ
ップ１８を介して短尺な棚板１１が所望のレイアウトに
並べて固定支持されている。なお、支柱１５と梁１６と
は図３に詳細構造を示すようなコネクタ１９を介して差
込式に組立て結合されている。

【００１２】ここで、前記の棚フレーム１７は、縦，奥
行き寸法をショーケースの庫内寸法に合わせ、さらに棚
の割り付けピッチを棚フレーム内に装荷する短尺な棚板
１１のサイズに合わせて構築されている。また、棚フレ
ーム１７に設置する棚板１１は１枚の横幅を例えば１尺
（約３０cm）とした短尺な棚板であり、図２に示した立
体格子形の組立体を基本の組立ブロックとして、その複
数組を庫内スペースに合わせて前記のコネクタ１９を介
して連結するようにしている。かかる構成で、クリップ
１８の位置を選択的に差し替えることにより、各組立ブ
ロックごとに上下段に並ぶ棚板１１の段数，配置，およ
び傾斜角度など、棚レイアウトを自由に変更して多種の
商品をフレシキブルに陳列できる。

【００１３】実施例２：図４ないし図７は本発明の請求
項２に対応する実施例を示すものである。この実施例で
は、標準装備の棚板を取り外した上で、庫内には図５に
示すように短尺な棚板１１の四隅に脚２０を固定してな
るテーブル形の棚ブロック２１、あるいは図７に示すよ
うに脚２０を挟んで上下に棚板１１を固定してなるボッ
クス形の棚ブロック２１を、図４のようにショーケース
の庫内底板６の上に上下，左右に積み重ねて商品陳列棚
１４を構成している。なお、図６はテーブル形棚ブロッ
ク２１を上下に積み重ねて庫内にの底板６の上に据付け
た状態で、棚板１１を多少前傾させた姿勢に保持するた
めに、最下段に並ぶ棚ブロック２１の脚２０に例えば硬
質ゴムなどで作られたスペーサ２２を取付けている。か
かる構成で、棚ブロック２１の積み重ね段数，配列を所
望の棚レイアウトに合わせて選ぶことによりフレシキブ
ルな商品陳列に対応できる。

【００１４】実施例３：図８，図９は本発明の請求項３
に対応する実施例を示すものである。この実施例では、
オープンショーケースの庫内背面側に当初より組み込ま
れている棚支柱９（図１４，図１５と同じ構造）を利用
し、標準装備の棚板を取り外した後に、支柱９の間にま
たがって背面パネル８の前面側に十分な強度を持った棚
取付用パネル２３をアタッチメントとして架設し、この
棚取付用パネル２３にブラケット１０を介して短尺の棚
板１１を所望のレイアウトに固定支持して商品陳列棚を
構成したものである。

【００１５】ここで、前記の棚板取付用パネル２３は、
棚支柱９の間隔ピッチに合わせた寸法に作られており、
その左右両側縁より背後に突出したフック爪２３ａを棚
支柱９の係止穴９ａに差し込んで掛け止め支持する。ま
た、パネル２３の面上には短尺な棚板１１のサイズに合
わせて割り付けしたブラケット係止穴２３ｂが格子状に
並んで穿孔してあり、ここに取付けた一対のブラケット
１０ごとに１枚ずつ棚板１１が載置支持される。この構
成によれば、棚支柱９の間隔ピッチに制約されることな
く、短尺な棚板１１をパネル２３の面上で所望のレイア
ウトに配列することができる。

【００１６】実施例４：図１０ないし図１２は本発明の
請求項４に対応する実施例を示すものである。この実施
例では、オープンショーケースの背面パネル８に対し、
その前面側には当初より組み込まれている棚支柱９（図
１４，図１５に示した標準棚７を取付けるための棚支
柱）を取り外した後に、背面パネル８の前面側に棚割り
ピッチを短尺な棚板１１に合わせて並べた短尺棚用の棚
支柱２４がアタッチメントとして新た追加設置されてお
り、該棚支柱２４に設けた上下多段のクリップ係止穴２
４ａにクリップ２５，吊りワイヤ２６を介して短尺な棚
板１１が所望のレイアウトに並べて吊り棚式に支持され
ている。なお、図１２に示すように吊りワイヤ２６は、
両端に取付けたフック金具２６ａ，２６ｂを介して棚支
柱２４の穴１４ａ，および棚板１１の先端に取付けた掛
け具１１ａに係止される。また、棚板１１を支持した状
態で、棚支柱２４に対する吊りワイヤ２６の係止位置を
変更することにより、棚板１１の傾斜角度を調節するこ
とができる。

【００１７】実施例５：図１３，図１４は本発明の請求
項５に対応する実施例を示すものである。この実施例は
前記した実施例４をさらに改良したものであり、背面パ
ネル８の前面側に短尺棚用の棚支柱２４を取付ける手段
として、既設の棚支柱９の間にまたがって上下２箇所に
に梁部材２７をアタッチメントとして取付け、この梁部
材２７に棚支柱２４を架設するようにしている。ここ
で、梁部材２７の両端には図８の棚取付用パネル２３と
同様に背後に突出したフック爪２７ａを設け、このフッ
ク爪２７ａを棚支柱９の係止穴９ａに差し込んで掛け止
め支持する。また梁部材２７には短尺棚のサイズに合わ
せて割付けした棚支柱２４の係止穴２７ｂが左右に開口
しており、この係止穴２７ｂに短尺棚用の棚支柱２４の
上下端に設けたフック爪２４ｂを差し込んで係止支持さ
れている。そして、各棚支柱２４に設けた上下多段のブ
ラケット係止穴２４ａに差し込んだブラケット１０を介
して短尺な棚板１１が所望のレイアウトに並べて固定支
持されている。

【００１８】

【発明の効果】以上述べたように本発明の商品陳列棚に
よれば、オープンショーケースに当初より組み込まれて
いる標準棚用棚支柱の相互間隔ピッチに規制されること
なく、既存の標準棚サイズよりも短尺な棚板を所望のレ
イアウトに配置してフレシキブルな商品陳列を演出する
ことができる。ここで、短尺な棚板，および棚組立用の
アタッチメント部材をオプション品として用意しておく
ことにより、ロケーション先の店舗に据付けた使用中の
オープンショーケースに対してもユーザーが既設の標準
棚を取り外し、この代わりに短尺棚を使用して商品陳列
棚を簡単に組立てることかできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に対応した商品陳列棚の組立
状態図

【図２】図１における棚フレームの単位組立ブロックの
斜視図

【図３】図２における支柱と梁とを結合するコネクタの
構造図

【図４】本発明の実施例２に対応した商品陳列棚の組立
状態図

【図５】図４における棚ブロックの構成斜視図

【図６】図５に示した棚ブロックに前傾姿勢用のスペー
サを組合わせた据付け状態図

【図７】図４における棚ブロックの応用実施例の構成斜
視図

【図８】本発明の実施例３に対応した商品陳列棚の分解
斜視図

【図９】図８の商品陳列棚の組立状態を表した平面図

【図１０】本発明の実施例４に対応した商品陳列棚の構
成斜視図

【図１１】図１０の平面図

【図１２】図１０における吊りワイヤの係止部の詳細図

【図１３】本発明の実施例５に対応した商品陳列棚の構
成斜視図

【図１４】図１３の平面図

【図１５】本発明の実施対象である多段形オープンショ
ーケースの構成断面図

【図１６】図１３のオープンショーケースに組み込まれ
ている標準棚の取付け構造図

【図１７】図１４の平面図

【符号の説明】

１ オープンショーケースの外箱 ２ オープンショーケースの内箱 ８ 背面パネル ９ 棚支柱 １０ ブラケット １１ 短尺な棚板 １４ 商品陳列棚 １５ 支柱 １５ａ クリップ係止穴 １６ 梁 １７ 棚フレーム １８ クリップ １９ コネクタ ２０ 脚 ２１ 棚ブロック ２３ 棚取付用パネル ２３ｂ ブラケット係止穴 ２４ 棚支柱 ２４ａ クリップ係止穴 ２５ クリップ ２６ 吊りワイヤ ２７ 梁部材

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多段形オープンショーケースの庫内に据付
   けて使用する商品陳列棚であって、クリップ取付け位置
   の調節可能な支柱と梁を組合わせ、かつその棚割りピッ
   チを標準棚より短い短尺棚に合わせて構築した立体格子
   形の組立式棚フレームを庫内の底板上に据付けるととも
   に、該棚フレームに短尺な棚板を所望の棚レイアウトに
   並べ、クリップを介して固定支持したことを特徴とする
   オープンショーケースの商品陳列棚。
2. 【請求項２】多段形オープンショーケースの庫内に据付
   けて使用する商品陳列棚であって、長さが標準棚より短
   い短尺な棚板とその四隅に取付けた脚とからなるテーブ
   ル形, ないしボックス形の棚ブロックを単位として、該
   棚ブロックを所望の棚レイアウトに並べて庫内の底板上
   に積み上げたことを特徴とするオープンショーケース商
   品陳列棚。
3. 【請求項３】多段形オープンショーケースの庫内に据付
   けて使用する商品陳列棚であり、庫内の背面パネル側に
   は長尺の標準棚に合わせて定ピッチ間隔置きに並ぶ棚支
   柱を備えたものにおいて、棚割りピッチを短尺棚に合わ
   せてパネル面上にブラケット係止穴を開口した棚取付用
   パネルをアタッチメントとして前記棚支柱の間に架設す
   るとともに、該パネルに短尺な棚板を所望の棚レイアウ
   トに並べ、ブラケットを介して固定支持したことを特徴
   とするオープンショーケースの商品陳列棚。
4. 【請求項４】多段形オープンショーケースの庫内に据付
   けて使用する商品陳列棚であり、庫内の背面パネル側に
   は長尺の標準棚に合わせて定ピッチ間隔置きに並ぶ棚支
   柱を備えたものにおいて、棚割りピッチを短尺棚に合わ
   せて配列した短尺棚用の棚支柱をアタッチメントとして
   前記背面パネルの前面側に装備するとともに、該棚支柱
   の間にまたがって短尺な棚板を所望の棚レイアウトに並
   べて固定支持したことを特徴とするオープンショーケー
   スの商品陳列棚。
5. 【請求項５】請求項４記載の商品陳列棚において、背面
   パネル側に備えた棚支柱の間にまたがってその前面に梁
   部材をアタッチメントとして取付け、該梁部材に短尺棚
   用の棚支柱を固定したことを特徴とするオープンショー
   ケースの商品陳列棚。