JPH0556142U - 錠剤個別取り出し蓋付き瓶 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 錠剤入り蓋付き瓶より一回所要個数を衛生的
に，能率良く取り出すことの出来る瓶蓋の構造。 【構成】 蓋内に嵌着させるパッキングに一体的に設け
た筒型垂下部，或いは瓶内可視部への板状垂下部に上部
に開口する必要個数錠剤収容部を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，瓶詰めの医薬等の錠剤を使用（服用）する時，取り出す際に一回所 要個数のみを確実，衛生的に取り出すことを可能とする瓶蓋の構造に関する考案 である。

【０００２】

【従来の技術】

従来は，使用の際に瓶中より錠剤を取り出す時は，特に内服薬等の場合は，掌 中に取り余剰分は瓶に戻し，或いは指先を瓶中に入れて取り出す等が行われて， 手数，時間等が必要とされ，かつ極めて不衛生であるのみならず湿気の侵入によ る錠剤の変色，変質等のおそれがあった。

【０００３】 又，上記のような弊害を除く為に，稀には瓶の開口部に取り出し孔を有する内 蓋を設け，該取り出し孔を通して取り出すものも実施されているが，瓶口に設け る為の特別部材たる内蓋を必要とする為，コスト高をもたらすのみならず，錠剤 収容後に特別の工程を必要とする等の欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は，一回使用（服用）の所要個数のみを確実に取り出し余剰個数の戻し 入れ等のない，従って衛生的でかつ変質，変色のおそれのない個別取り出し蓋付 き瓶を提供する為になされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段及びその作用】

以下にこの考案の構成を実施の例を示した図面に基づいて説明する。 錠剤を充填して販売する硝子製或いは硬質プラスチック製の蓋付き瓶１において ，通常は，蓋２の上面に閉蓋時に瓶内の気密性を保つ為に，ゴム製又は軟質プラ スチック製のパッキングを用いているが，この考案はこのパッキングに更に加工 を施すことによって，内容錠剤の個別取り出しの機能を保持させるものである。

【０００６】 この考案は，図２（ａ）に示すようにパッキング３を，瓶内への筒型垂下部31 を設け，更にその垂下部の一部に蓋体天井に向かって開口する錠剤収容部32を設 けるか，或いは図２（ｂ）に示す他の実施例のように，パッキング３の一部を閉 蓋時に外部から観察可能の位置まで降下する板体垂下部33を設け，その下端に上 部に開口する錠剤収容部32を設けることを特徴とする。

【０００７】 この錠剤収容部32を有する蓋付き瓶より個別に錠剤を取り出す際には，図３に 示すように先ず（ａ）に示す錠剤収容瓶を，（ｂ）に示すように逆転して振動す るか，又はそのまま大きく振動すると，錠剤が錠剤収容部32に入り，振動を停止 又は逆転を正常に戻しても（ｃ）に示すように錠剤収容部32内に残る。

【０００８】 次に蓋を開いて，蓋を傾斜させると，収容されていた錠剤は，（ｄ）に示すよ うに蓋の内に転出して，そのまま服用その他の用途に用いられる。 尚前記のように，図１，図２の各（ｂ）に示すように錠剤収容部を外部より観察 可能位置としたものは閉蓋時にも錠剤の収容状態を外部から完全に確認して取り 出すことができる。

【０００９】 錠剤収容部32は，錠剤の一回使用個数に応じてその容積を調整すると共に，錠 剤の形状，大きさに応じて，錠剤の収容部への出入り口の形状等も当然に設計す る必要がある。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は，従来の錠剤容器の取り出しの際の水分，汚染物質の浸入による不衛 生，変質，変色等の防止に役立つのみならず，外部より取り出し個数も確認が出 来る等極めて大きい効果を有するものである。 更に本考案は，蓋内のパッキングに直接加工を施したもので，従来のように瓶 の開口部に特殊な別個部材を錠剤充填後に付加するものと異なり全く新規な考案 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本考案に係る蓋付き瓶の実施例各部材
正面図。（ｂ）は同じく本考案に係る他の実施例の各部
材正面図。

【図２】図１（ａ），（ｂ）に示す取り出し錠剤収容部
の各斜視図。

【図３】各実施例の蓋付き瓶の断面図，（ａ）（ａ）´
密閉時，（ａ）´は２個収容，（ｂ）（ｂ）´取り出し
錠剤収容時，（ｂ）´は１個収容，（ｃ）（ｃ）´開蓋
時，（ｃ）´は２個収容，（ｄ）錠剤取り出し時〔図１
（ａ）の場合の取り出し時を示す〕。

【符号の説明】

１ 瓶 ２ 蓋 ３ パッキング 31 筒型垂下部 32 個別錠剤収容部 33 板状垂下部

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【手続補正書】

【提出日】平成４年１２月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本考案に係る蓋付き瓶の実施例各部材
正面図。（ｂ）は同じく本考案に係る他の実施例の各部
材正面図。

【図２】図１（ａ），（ｂ）に示す取り出し錠剤収容部
の各斜視図。

【図３】各実施例の蓋付き瓶の断面図。（ａ）−１，
（ａ）−２は密閉時，（ａ）−２は２個収容，（ｂ）−
１，（ｂ）−２は取り出し錠剤収容時，（ｂ）−２は１
個収容，（ｃ）−１，（ｃ）−２は開蓋時，（ｃ）−２
は２個収容，（ｄ）は錠剤取り出し時〔図１（ａ）の場
合の取り出し時を示す〕。

【符号の説明】 １ 瓶 ２ 蓋 ３ パッキング ３１ 筒型垂下部 ３２ 個別錠剤収容部 ３３ 板状垂下部

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 錠剤を充填する蓋付き瓶において，蓋内
   の軟質プラスチック製パッキングに一体化し，上部に開
   口し服用時の所要錠剤収容部を設けることを特徴とする
   錠剤個別取り出し蓋付き瓶。
2. 【請求項２】 蓋内の軟質プラスチック製パッキングを
   瓶内への筒型下垂部と該下垂部の一部に上部に開口する
   錠剤収容部を設ける請求項１記載の錠剤個別取り出し蓋
   付き瓶。
3. 【請求項３】 蓋内の軟質プラスチック製パッキングの
   内径部の一部に，閉蓋時に瓶内まで降下する１又は２の
   板状下垂部を設け，その下端に上部に開口する錠剤収容
   部を設ける請求項１記載の錠剤個別取り出し蓋付き瓶。
4. 【請求項４】 蓋内の錠剤収容部を一回の取り出し個数
   に応じた容積とする請求項１記載の錠剤個別取り出し蓋
   付き瓶。