JPH055542Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、カメラ用のレンズフード特に組立、
オプチカルベンチ、モジユールカメラの如き大型
カメラに用いられるレンズフードに関するもので
ある。

（従来の技術） この種のレンズフードは、カメラ側に固定する
取付具と、これと連結した固定板に蛇腹並びにリ
ンクより成るいわゆるタスキのそれぞれ一端が支
持され、他端には前記蛇腹とタスキの他端を支持
する支持板とより成り、これを撮影レンズ前面に
取付けてレンズへの乱光線の進入を防止するもの
であつた。

（考案が解決しようとする課題） 上記タスキはその上下方向即ちタスキが屈曲し
得る方向には固定板に対して平行移動或は角度移
動が可能であるが、これと直角な方向への平行移
動は不可能であつた。それ故にアオリ撮影の場合
特に斜め方向の角度にアオリを行つたときはこの
方向にレンズフードが傾斜できないので焦点板に
写る結像の一部分がフードによりケラれる場合が
あり、その場合ケラれない程度にフードを短くす
る必要がある。このようにフードを短くすると乱
光線の進入が発生する欠点があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は、前記移動は勿論可能であるととも
に、フードそのものも適宜回転傾斜し得ることに
より前記欠点を解消するものである。即ち固定板
と重ね合わせた回動板をレンズの周りに回動自在
に連結し、この固定板と回動板の両者間に弾力性
を有する突起付きばね片と、該突起が突入する透
孔とを形成し、固定板と回動板とが適宜の回転角
度で設定し得るレンズフードとしたものである。

（作用） 垂直方向或は水平方向にアオリを利用するとき
は従来と同様に用いられるとともに90°角度に突
起と、これと係合する透孔が設けたので正確な角
度位置が保たれ、特に斜め方向例えば35°方向に
アオリを利用したい場合フードをそれだけの角度
回動して用いることにより充分にフードを伸ばし
て用いても結像がケラれることもなく乱光線の進
入も防ぎ得る。

（実施例） 図面に示した本考案の１実施例において詳細に
説明すると、１はカメラ本体であり、従来の如く
蛇腹９、リンク１０を有し、進退板との間をレン
ズの焦点距離に応じて伸縮し、レンズ４に進入す
る乱光線を充分にカツトするものである。しかし
てまた取付具２をもつて固定板３をカメラレンズ
４を囲むように取付ける。

本考案は固定板３には突起５が形成されたばね
片５が少くとも１個が形成され、また固定板３に
重ねられ止め金６にて回動自在にしかも離脱する
ことなく回動板７が取付けられ、これには前記突
起５と係合する透孔８が少くとも２個90゜の角度
を有して形成されている。なお上記透孔８は更に
多数の角度毎に形成してもよいが微細な角度整定
を行うためには単に突起５と回動板７との摩擦の
みでもよい。

（考案の効果） 本考案は上記の如く構成したので、水平、垂直
方向のアオリ撮影はもとより、斜め方向のアオリ
撮影においてもフードをその斜め方向に回動し得
るので、充分な長さのフードを利用しても結像の
隅部などがケラれてしまうようなこともなく完全
な撮影ができるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の１実施例を示したもので、第１図
は要部側面図、第２図は回動板と固定板部分の部
分正面図、第３図は突起付きのばね片の側面図で
ある。 １……カメラ本体、３……固定板、５……突
起、６……止め金、７……回動板、８……透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カメラ本体側に撮影レンズを囲み固定される固
   定板と、これと進退板との間に蛇腹並びにリンク
   を介装したレンズフードにおいて、上記固定板と
   重ね合わせた回動板をレンズの周りに回動自在に
   連結し、この固定板と回動板の両者間に弾力性を
   有する突起付きばね片と、該突起が突入する透孔
   とを形成し、固定板と回動板とが適宜の回転角度
   で設定し得るレンズフード。