JPH0554737U - 防音床材 - Google Patents

防音床材

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JPH0554737U
JPH0554737U JP11228291U JP11228291U JPH0554737U JP H0554737 U JPH0554737 U JP H0554737U JP 11228291 U JP11228291 U JP 11228291U JP 11228291 U JP11228291 U JP 11228291U JP H0554737 U JPH0554737 U JP H0554737U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、且つ軽量衝撃音に対する防音
性及び歩行感に優れた直張り式の防音床材を提供する。 【構成】 本防音床材は、合板層1と、該合板層の下層
に接着層3を介して接合される緩衝層2と、を備える防
音床材であって、該緩衝層2は、表面の繊維をループ状
(ループ;212)に立毛させた少なくとも1枚の立毛
型不織布層21と、熱溶着されて形成され且つ構成繊維
間を接合する接合部を有する少なくとも1枚の加熱処理
型不織布層22とを適宜の順序及び配列で接合されてな
ることを特徴とする。この防音床材は、遮音等級がL−
45で且つ80Kg荷重時のたわみ量が4.0〜4.8
程度の高性能を示す。尚、立毛型不織布中に熱溶着繊維
を含ませ、且つ熱溶着繊維からなる不織布を用いて各不
織布間を接着することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、防音性及び荷重たわみ性に優れる防音床材に関し、住宅(特に集合 住宅)等のフローリング床材等に利用される。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活習慣の欧米化の為、畳が減少し、それに代わってコンクリート床に 床材を敷設したフローリング床が増大している。しかし最近では、ピアノ、ステ レオ、子供の足音等のような日常生活の中で発生する生活騒音に対する苦情が増 加しており、特にアパート、マンション等の集合住宅にあっては、上階の床から 伝わる子供の飛び跳ね音、椅子の引きずり音、食器の落下音等が大きな問題にな っている。従って、従来では床を浮き床式にしたり、また床材をコンクリート床 面に直接敷設する直張り式にあっては防音床材を用いることがなされている。 上記直張り式の上記防音床材(第1防音床材という。)としては、例えば合板 層と緩衝層とからなり、この合板層としては合板、プラスチック板を用い、この 緩衝層としては発泡ポリエチレン、ゴムスポンジ等の発泡体或いは繊維をニード ルパンチで絡ませてマット状にした単層不織布を用いたものが知られている。 更に、他の防音床材(第2防音床材という。)としては、防振シートを合板で サイドイッチした積層板の裏面に発泡プラスチックフォーム或いはゴム等の緩衝 層を有するカーペットを接着し且つ所定形状の2種類の空隙部を設けたものが知 られている(実開昭63−190438号公報)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記浮き床式は、床材をコンクリートの床面から浮かして敷設するものである 。浮き床式は、床材表面の位置が高くなるため住宅のリフォームには適さず、ま た構造的に高価になるという欠点がある。 一方、上記直張り式防音床材にあっては、防音床材の厚みも2cm程度に薄く でき、しかも構造的にも安価なため、新築や住宅のリフォームにも向く利点があ る。しかし、上記第1防音床材において、緩衝層に発泡体を使用したものでは、 歩行音或いは食器の落下音等のような軽量衝撃音に対する遮音等級がL−55程 度(JIS A−1418 建築物の現場における床衝撃音レベルの測定方法準 拠)であって、十分な防音効果が得られない。尚、日本建築学会が推薦する遮音 等級はL−45である。また、上記単層不織布を使用した場合は、歩行時におけ る床面のたわみ量が大になり過ぎ、歩行感が良いとは言えない問題がある。尚、 良好な歩行感が得られる床面のたわみ量は、通常0.5〜4.8mm程度とされ ている。 また、上記第2防音床材においては、その構造が複雑であり、またその厚みが 増し、重量も大きくなるという問題がある。
【0004】 本考案は、上記問題点を解決するものであり、構造が簡単で、且つ軽量衝撃音 に対する防音性及び歩行感に優れた直張り式の防音床材を提供することを目的と する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本第1考案の防音床材は、合板層と、該合板層の下層に接着層を介して接合さ れる緩衝層と、を備える防音床材であって、該緩衝層は、表面の繊維をループ状 に立毛させた少なくとも1つの立毛型不織布層と、熱溶着されて形成され且つ構 成繊維間を接合する接合部を有する少なくとも1つの加熱処理型不織布層とを適 宜の順序で接合されてなることを特徴とする。 本第2考案の防音床材は、合板層と、該合板層の下層に接着層を介して接合さ れる緩衝層と、を備える防音床材であって、上記緩衝層は、熱溶着繊維を含み表 面の繊維をループ状に立毛させた少なくとも1枚の立毛型不織布と、熱溶着繊維 を含む少なくとも1枚の加熱処理型不織布とを適宜の順序で配列し、更に上記各 不織布の間に80重量%以上(100重量%を含む。)の熱溶着繊維を含む接着 用不織布を挿置して、これらを一体的に加熱して、熱溶着されて形成され且つ構 成繊維間を接合する接合部を有する立毛型不織布層、加熱処理型不織布層及び接 着層を形成し、且つ該立毛型不織布層及び該加熱処理型不織布層の一方と接する 該接着層とが互いに熱溶着されて一体的に接合される構成であることを特徴とす る。
【0006】 (1)合板層 合板層は、防音性、耐久性のみならず美観向上のためのもので、従来から床材 に使用されている種々の合板を用いることができる。例えば、合板層の表面が突 板、化粧単板、コルク板である木質系合板及びプラスチック板等である。また、 防音性を高めるために、裏面等に溝加工合板、有孔合板を積層したものや合板層 の中間に制振層を設けた型のものでもよい。この制振層として、制振シート、緩 衝シート、遮音性を有するシートを使用しても良いし、その材質には、ゴム、プ ラスチック、アスファルト又は不織布等を使用しても良い。 また、合板層の厚みは、合板層の種類によっても異なるが通常5〜12mm程 度とされる。また、合板層には防音床材同士の連結の為に側面に、突条部及び凹 溝を加工成形してもよい。
【0007】 (2)緩衝層 この緩衝層としては、少なくとも1つの立毛型不織布層及び少なくとも1つの 加熱処理型不織布層を有すればよく、その各積層数は2以上でもよいし、立毛型 不織布層の数と加熱処理型不織布層の数が同じでもよいし、異なってもよい。例 えば、図5に示すように不織布の3層、又はそれ以上の層数とすることもできる 。しかし、不織布層の数を多くすると防音床材全体が厚くなり過ぎ、また価格も 高くなって実用的ではなくなるため、2〜3層が好ましい。尚、積層数を多くす る場合は、床全体の厚さを軽減するためにその各厚さを薄くしたり、たわみ量が 大きくなり過ぎないように熱溶着繊維含有量を多くしたりして、その硬度を高め ておくことができる。
【0008】 また、上記立毛型不織布と加熱処理型不織布の積層の順序、更にその表裏(上 下)をどちら側にするかという配置は、特に問わない。例えば、積層順序は、ど ちらの不織布を合板層側にしてもよいし、またどちらの面を上に配置してもよい 。即ち、図1に示すように合板層、立毛型不織布層、加熱処理型不織布層を順次 積層してもよいし、図2に示すようにこの不織布層を逆に配置してもよい。また 、立毛型不織布層の立毛側を、図1及び図2に示すように合板層側と反対方向に 向くように配置してもよいし、図3及び図4に示すようにその逆方向に配置して もよい。更に、その他の積層順序及び配置方向の種々の組合せとすることができ る。
【0009】 上記立毛型不織布としては、繊維を絡ませてマット状にし片面からフォーク 針を突き刺すパンチ加工により繊維をループ状に表面に押し出したもの、又は 主繊維と主繊維よりも融点の低い熱溶着繊維を絡ませてマット状にし、片面から フォーク針を突き刺すパンチ加工により繊維をループ状に表面に押し出した後、 全体を熱風中に通して熱溶着繊維を溶かして主繊維に溶着(融着)させたもの等 とすることができる。更に、この立毛型不織布層を構成する繊維としては、熱溶 着繊維を含んでもよいし、含まなくてもよい。また、この立毛型不織布層を構成 するループの高さは2〜4mmが好ましい。これが2mm未満の場合は防音性が 低下し、4mmを越えるとたわみが大きくなり歩行感が悪くなるからである。
【0010】 上記加熱処理型不織布は、主繊維とその主繊維中に分散させた熱溶着繊維とで 構成される。この熱溶着繊維としては、芯鞘型(芯繊維は高融点のため溶融せず 、鞘部分のみが低融点のため溶融する。)又は消失型(繊維自体が低融点材料に より構成されており、溶融後は主繊維同士のの接触部分に櫛玉として存在し、繊 維間を接合する。)を問わない。この不織布は、通常、それらの混合繊維をニー ドルパンチで絡ませてマット状にした後、全体を熱風中に通して熱溶着繊維の表 面又はこの溶着繊維自身を溶融させて主繊維に溶着させたものである。この混合 繊維中の熱溶着繊維の含有量は5〜50重量%(特に10〜20重量%)である のが好ましい。特に、熱溶着繊維の含有量が、5%未満になると防音床材のたわ み量が大きくなり過ぎ、50%を超えると防音作用が悪くなる傾向がある。尚、 これが10〜20重量%の場合は、特に両性能のバランスがよい。そして、熱溶 着繊維は2〜20デニールのものが好ましい。尚、上記立毛型不織布の場合にお いて熱溶着繊維を含む場合においても、同配合割合、同繊度が好ましい。
【0011】 更に、上記考案において、上記立毛型不織布層及び加熱処理型不織布層を構成 する繊維の材質は、通常、ポリプロピレン、ポリエステル繊維等の合成樹脂繊維 からなるが、これに限定されるものではない。尚、耐熱性、耐候性等の点ではポ リエステル繊維が好ましい。また両不織布層を構成する主繊維及び熱溶着繊維は 同一材質であってもよいし、異なってもよい。更に、この各繊維の繊度は、2〜 110デニールであるのが好ましい。主繊維の繊度を大きく(太く)する程防音 性が大きくなる反面、歩行感が損なわれるため、この範囲が好ましい。上記各不 織布層(又は使用する不織布)は、パンチングのみならず、ラテックス及び他の 接着剤又は熱溶着による接着にて構成させたものでもよい。上記緩衝層(両不織 布層、即ち両不織布)の目付け量は、100〜1500g/m2 が好ましい。
【0012】 緩衝層及び各不織布層の厚みに関しては、立毛型不織布層の厚みは3〜12m m程度、加熱処理型不織布層の厚みは2〜12mm程度が好ましい。緩衝層の厚 みは、不織布層の数等によって異なるが、5〜25mm程度が好ましい。 不織布間の接着方法は接着剤若しくは熱融着による。この接着剤としては、ラ テックス、ゴム系、ゴム状プラスチック系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ系、ホ ットメルト系接着剤等を用いることができる。熱融着の場合には、通常、上記熱 溶着繊維のみ若しくはこれを含む混合繊維からなる不織布又は織物を介在させて 加熱圧着することにより接着する。
【0013】 (3)合板層と緩衝層の接着 合板層と緩衝層の接着は接着剤で行う。この接着剤としては、ラテックス系、 ゴム系、ゴム状プラスチック系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ系、ウレタン系、 アクリル系又はホットメルト樹脂系の接着剤が用いられる。尚、この接着剤には 粘着剤をも含む意味で使用する。
【0014】
【作用】 以上のように、本防音床材は複層構造の緩衝層を有し、その緩衝層は、表面の 繊維をループ状に立毛させた立毛型不織布層を備えるので、歩行時の加重により 、ループ状の繊維が変形し、そのため荷重たわみ特性に優れ、歩行感を向上させ ることができる。また、この緩衝層は、熱溶着されて形成され且つ構成繊維間を 接合する接合部を有する加熱処理型不織布層を備えるので、たわみ量が大きくな り過ぎることを防止するとともに、防音性も向上させることができる。 従って、本防音床材は防音性を維持しながら、たわみ量を適度なものとし、各 々の性能を相乗的に引き出すことができる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により本考案を具体的に説明する。 実施例1 本実施例の床材は、図1に示すように、合板層1と、立毛型不織布層21及び 加熱処理型不織布層22からなる緩衝層(厚み;8mm、目付け;748g/m 2 )2とからなる。そして、この立毛型不織布層21のベース部211の裏面側 と合板層1とが接着(接着層;3)され、立毛型不織布層21のループ212の 先端側と加熱処理型不織布層22とが接着(接着層;4)されている。
【0016】 上記合板層1は、表面に薄い化粧単板を有する木質化粧合板(厚み;8mm) からなり、その底面には幅3mm、深さ5mmの溝11が加工され、その一端部 側には連結用突条部12が、他端部側には連結用凹溝13が形成されている。 上記合板層1と緩衝層2との接着層3は、接着剤(「ボンドE350R」、コ ニシ株式会社製)により形成されている。
【0017】 更に、この立毛型不織布層21は立毛型不織布を、加熱処理型不織布層22は 加熱処理型不織布を加熱させて形成されたものである。この立毛型不織布層21 を形成することとなる立毛型不織布は、20〜40デニールのポリエステル繊 維が85%、2〜20デニールの熱溶着繊維が15%で構成され、ニードルパ ンチ及びフォーク針で繊維をループ状に押し出す加工をし、更に熱加工を施した 不織布である。このループ212の高さは、約4mmである。 加熱処理型不織布は、20〜40デニールの上記ポリエステル繊維が25% 、70〜110デニールのポリエステル繊維が60%、2〜20デニールの 上記熱溶着繊維が15%で構成され、パンチング及び熱加工を施した不織布であ る。 両不織布層21、22を接合する接着層4は、2〜20デニールの上記熱溶着 繊維100%からなる不織布を用いて、熱加工により両層を接着合体させて形成 されたものである。
【0018】 本実施例の防音床材の性能評価をするために、軽量床衝撃音レベル(L数)及 び80kg荷重時のたわみ量を測定した。その結果によれば、図6に示すように 床衝撃音レベルは46dBであり、遮音等級L−45性能を示した。また、80 kg荷重時のたわみ量は4.80mmであった。 尚、床衝撃音レベル(L数)の測定は、JIS A−1418 建築物の現場 における床衝撃音レベルの測定方法準拠によった。上記たわみ量は、(財)日本 建築総合試験所による「直張り遮音フローリングの短期集中荷重による変位量測 定方法」により測定した。即ち、試験体としては鋼板上に450×450mmの 大きさにフローリングを施工したものを用い、この試験体を定加速型万能試験機 に水平に固定し、2種類の載荷板(50mmφ、25mmφ)を用いて載荷し( 載荷速度;10mm/分、但し、クッション層の薄い4体については1〜5mm /分)、荷重−変位チャートを得、これより80kgf載荷時の変位量を読み取 る。
【0019】 実施例2 本実施例の床材は、図2に示すように、加熱処理型不織布22の一表面が合板 層1と接着され、この加熱処理型不織布22の他表面が立毛型不織布層21のベ ース部211の裏面側と接着されており、立毛型不織布層21のループ212の 先端側が露出した構成をしている。尚、この両不織布層からなる緩衝層2の厚み は8mm、目付けは780g/m2 である。 また、使用する立毛型不織布は、20〜40デニールの実施例1で用いたポ リエステル繊維が85%、2〜20デニールの実施例1で用いた熱溶着繊維が 15%で構成されている。更に、加熱処理型不織布は、20〜40デニールの 実施例1で用いたポリエステル繊維が25%、70〜110デニールのポリエ ステル繊維が60%、2〜20デニールの上記熱溶着繊維が15%で構成され ている。 上記以外は、実質上実施例1と同様に構成され、同様に製造及び性能評価がさ れた。本実施例の防音床材は、床衝撃音レベルは47dBで、遮音等級L−45 相当であり、また80kg荷重時のたわみ量は4.70mmであった。
【0020】 実施例3 本実施例の床材は、図3に示すように、実施例1の立毛型不織布21を表裏( 上下)逆に配置し接着した構成、即ち立毛型不織布21のループ212の先端側 が合板層1と接着され、且つ立毛型不織布層21のベース部211の裏面側が加 熱処理型不織布22の一表面と接着された構成をしており、その他は、実施例1 と同構成である。尚、この両不織布層からなる緩衝層2の厚みは8mm、目付け は750g/m2 である。また、この立毛型不織布21のループ表面に接着剤を 塗布し、これを乾燥させ、その後加熱圧着して接着するので、ループ先端部のみ が合板層1に選択的に接着される。 本実施例の防音床材は、床衝撃音レベルは46dBで、遮音等級L−45相当 であり、また80kg荷重時のたわみ量は4.70mmであった。
【0021】 実施例4 本実施例の床材は、図4に示すように、実施例2の立毛型不織布21を表裏逆 に配置し接着した構成、即ち立毛型不織布21のループ212の先端側が加熱処 理型不織布22の一表面と接着された構成をしており、その他は、実施例2と同 構成である。尚、この両不織布層からなる緩衝層2の厚みは8mm、目付けは7 78g/m2 である。 本実施例4の防音床材は、床衝撃音レベル(L数)は47dBで、遮音等級L −45相当であり、また80kg荷重時のたわみ量は4.70mmであった。
【0022】 比較例1 本比較例の防音床材は、実施例1で用いた木質化粧合板の裏面に、発泡ポリエ チレン(厚み;8mm、密度;30kg/m3 )の緩衝材を貼り合わせた構造の 木質系防音床材である。この接着剤としては、実施例1と同接着剤を用いた。 本比較例の防音床材は、上記床衝撃音レベルが57dBで、遮音等級がL−5 5であり、80kg荷重時のたわみ量は2.70mmであった。
【0023】 比較例2 本比較例の防音床材は、実施例1で用いた木質化粧合板の裏面に、ゴムスポン ジの緩衝材を、実施例1と同接着剤を用いて貼り合わせた構造の木質系防音床材 である。このゴムスポンジは、天然ゴムとSBR(スチレン−ブタジエンゴム) のブレンドポリマーであり、最大厚みが8mmで、縦横に凹凸部が形成されるプ ロファイル加工(ピッチ単位;約20mm、凹部深さ;約6mm)により厚みを 変化させている。 本比較例の防音床材は、上記床衝撃音レベルが55dBで遮音等級がL−55 であり、80kg荷重時のたわみ量が4.05mmであった。
【0024】 比較例3 本比較例の防音床材は、実施例1で用いた木質化粧合板の裏面に、単層不織布 (目付け;408g/m2 、厚み;8mm)の緩衝材を、実施例1と同接着剤を 用いて貼り合わせた構造の木質系防音床材である。この単層不織布は、ポリプロ ピレンの2〜6デニールの繊維が15%、20〜40デニールの繊維が20 %、40〜60デニールの繊維が65%で構成された繊維をニードルパンチで 絡ませてマット状にしたものである。 本例の防音床材は、上記床衝撃音レベル(L数)は49dBで、遮音等級L− 50である。80kg荷重時のたわみ量は6.95mmであった。
【0025】 実施例及び比較例の効果 以上の結果より、比較例1、2においては、たわみ量が2.70及び4.05 mmとほぼ満足する値を示すものの、床衝撃音レベルが55〜57dBで遮音等 級L−55程度であり、防音性が大変悪い。また、比較例3においては、床衝撃 音レベルが49dBで比較例1及び2の場合と比べると相当改善されるものの、 まだ遮音等級L−50程度であり防音性が十分でなく、しかもたわみ量が6.9 5mmと大き過ぎ、歩行感に優れない。従って、いずれの比較例も防音性及び歩 行感のバランスに優れるものではない。
【0026】 一方、実施例1〜4の防音床材は、床衝撃音レベルが46〜47dBで防音性 に優れ、且つ80kg荷重時のたわみ量も4.7〜4.8mmと良好であり、い ずれも必要性能を満足し大変バランスの取れたものである。また、熱溶着繊維か らなる接着用不織布を用いて他の不織布を一体的に加熱しているので、緩衝層全 体の一体性に優れる。更に、熱溶着繊維の含有量、各不織布の厚さ、積層数によ り所望の性能を有する防音床材を容易に製造できる。
【0027】 尚、本考案においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途 に応じて本考案の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0028】
【考案の効果】
以上のように、本考案の防音床材は、防音性及び歩行感が共に優れ、大変バラ ンスが良く、日本建築学会の基準で1級品質を確保できるので、建築物が集合住 宅の場合においても安心して使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係わる防音床材の説明断面図であ
る。
【図2】実施例2に係わる防音床材の説明断面図であ
る。
【図3】実施例3に係わる防音床材の説明断面図であ
る。
【図4】実施例4に係わる防音床材の説明断面図であ
る。
【図5】緩衝層として3層の不織布層を設けた防音床材
の説明断面図である。
【図6】実施例1に係わる防音床材の床衝撃音遮断性能
を示すグラフである。
【符号の説明】
1;合板層、11;溝、12;連結用突条部、13;連
結用凹溝、2;緩衝層、21;立毛型不織布層、22;
加熱処理型不織布層、211;立毛型不織布層のベース
部、212;立毛型不織布層のループ、3、4;接着
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 和田 博美 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)考案者 近藤 敏 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合板層と、該合板層の下層に接着層を介
    して接合される緩衝層と、を備える防音床材であって、
    該緩衝層は、表面の繊維をループ状に立毛させた少なく
    とも1枚の立毛型不織布層と、熱溶着されて形成され且
    つ構成繊維間を接合する接合部を有する少なくとも1枚
    の加熱処理型不織布層とを適宜の順序及び配置で接合さ
    れてなることを特徴とする防音床材。
  2. 【請求項2】 合板層と、該合板層の下層に接着層を介
    して接合される緩衝層と、を備える防音床材であって、 上記緩衝層は、熱溶着繊維を含み表面の繊維をループ状
    に立毛させた少なくとも1枚の立毛型不織布と、熱溶着
    繊維を含む少なくとも1枚の加熱処理型不織布とを適宜
    の順序及び配置で配列し、更に上記各不織布の間に80
    重量%以上(100重量%を含む。)の熱溶着繊維を含
    む接着用不織布を挿置して、これらを一体的に加熱し
    て、熱溶着されて形成され且つ構成繊維間を接合する接
    合部を有する立毛型不織布層、加熱処理型不織布層及び
    接着層を形成し、且つ該立毛型不織布層及び該加熱処理
    型不織布層の一方と接する該接着層とが互いに熱溶着さ
    れて一体的に接合される構成であることを特徴とする防
    音床材。
  3. 【請求項3】 上記立毛型不織布及び上記加熱処理型不
    織布を構成する上記熱溶着繊維の含有量は、いずれも5
    〜50重量%である請求項2記載の防音床材。
  4. 【請求項4】 上記立毛型不織布層及び加熱処理型不織
    布層を構成する繊維の繊度は、2〜110デニールであ
    る請求項1〜3記載の防音床材。
  5. 【請求項5】 上記立毛型不織布層を構成するループの
    高さは2〜4mmである請求項1〜4記載の防音床材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190978A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Nihon Glassfiber Industrial Co Ltd 自動車用内装材
JP2017014714A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 永大産業株式会社 遮音床材

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JP2580336Y2 (ja) 1998-09-10

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