JPH0554313U - 飲料用三段伸縮ストロー付容器蓋及び該容器蓋付飲料用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 〔目的〕 容器表面の印刷面を遮蔽することのないよ
う、容器の被せ蓋の裏側に三段伸縮ストローを付着させ
た新規な容器蓋を提供すると共にこの蓋付の飲料用容器
も提供する。 〔構成〕 容器蓋の頂板の中央部に窪み部を形成し、こ
の窪み部の中心線に沿って上方に復元する溝状のストロ
ー収納部を設け、該窪み部からストロー収納部に折曲す
る部位にクリックストッパーを形成し、該ストロー収納
部内に収縮された飲料用三段伸縮ストローを収納してあ
る。またこの容器蓋を飲料用容器に施してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、内側ストロー，中間ストロー及び外側ストローからなる摺動式の 飲料用三段伸縮ストローを付着させた容器蓋及びこの容器蓋を被せた飲料用容器 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

摺動式の二段伸縮ストローを付着させた飲料用容器は公知である。またストロ ーではないがスプーン等を付着させた容器蓋も知られている。 この二段伸縮ストローを付着させた飲料用容器あるいはスプーン等を付着させ た容器蓋付のヨーグルト等の容器は、ストローあるいはスプーンを別に用意する 必要がないから、実用的であり重宝されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この二段伸縮ストローであっても、その容器への付着位置は容器の側 壁外側になることが通常であり、しかも容器の側壁に斜めに付着されていること が多く、斜めでないとしてもせいぜい容器外側の長手方向に沿って付着されてい ることが多い。

【０００４】 このストローの付着手段では、容器表面の印刷面の一部を遮蔽してしまい、印 刷効果を阻害してしまうという問題点がある。そこで収縮時には少しでも小さく なって容器表面の極めて小さい場所あるいは容器の蓋，底等の容器表面の印刷面 に影響のない場所に付着でき、伸長した場合には容器内容飲料の飲用に充分供す ることができるストローの出現が望まれている。 考案者はこの要望に応えて、伸長時には収縮時の概略三倍になり、収縮時には 伸長時の概略三分の一程度に短縮でき、しかも従前公知の二段伸縮ストローと同 様に充分に実用化できる新規な三段伸縮ストローを開発し、同時に提案した。 本考案は、飲料用容器の表面の印刷面を遮蔽することのないよう、容器の被せ 蓋の裏側に三段伸縮ストローを付着させた新規な容器蓋を提供することを目的と し、さらにこの三段伸縮ストロー付容器蓋を施した新規な飲料用容器を提供する ことも目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の飲料用三段伸縮ストロー付容器蓋では、 周縁に設けた容器の開口部に被さるスカート状の係合縁と、この係合縁上の段差 部から立ち上がる周壁と、この周壁上部の内側に位置する頂板とからなり、該頂 板の中央部に窪み部を形成し、この窪み部の中心線に沿って上方に復元する溝状 のストロー収納部を設け、該窪み部からストロー収納部に折曲する部位にクリッ クストッパーを形成してなり、該ストロー収納部内に収縮させた飲料用三段伸縮 ストローを収納してあることを特徴とするものである。 また、本考案容器蓋付飲料用容器では、カップ形状をなしてその開口部に薄い シール蓋をシールした飲料用容器に、上記飲料用三段伸縮ストロー付容器蓋を施 してあることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成された本考案飲料用三段伸縮ストロー付容器蓋及びこの容器 蓋付飲料用容器では、三段伸縮ストローが容器蓋の裏側に付着され、容器蓋表面 及び容器表面の印刷面を遮蔽しない。

【０００７】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図中２０が本考案の容器蓋で、周縁に設けた容器の開口部に被さるスカート状 の係合縁２１と、この係合縁２１上の段差部２２から立ち上がる周壁２３と、こ の周壁２３上部の内側に位置する頂板２４とからなる。

【０００８】 上記頂板２４の中央部に窪み部２５を形成し、この窪み部２５の中心線に沿っ て、図示の実施例ではこの窪み部２５を円形にしてあるから、この窪み部２５の 直径線に沿って、上方に復元する溝状のストロー収納部２６を設けてある。この 窪み部２５からストロー収納部２６に折曲する部位にクリックストッパー２７を 形成してあり、図示した実施例では、このクリックストッパーをストロー収納部 ２６の中央位置に形成したが、その位置は中央位置に限らない。 そして、上記ストロー収納部２６中に後に詳述する三段伸縮ストローを収納し てある。

【０００９】 また、図中３０が合成樹脂製のカップ状の飲料用容器で、その開口部に薄いシ ール蓋３１をシールしてある。

【００１０】 図４乃至図９に三段伸縮ストローの詳細が示してある。 図中１が小径の内側ストローで、その先端は斜めに切り落として斜端部２とし て先端を先鋭としてあり、飲料用容器への突き刺しの際、軽い力で容易に突き刺 し得るようにしてある。この内側ストロー１の基端側には図５に示すように段差 ３もしくは短い傾斜によって連なる中間拡径部４を有すると共に、この中間拡径 部４に同じく段差５もしくは短い傾斜によって連なりさらに拡径された基端拡径 部６を有する。

【００１１】 図中７が中径の中間ストローで、その基端側に内側ストローと同様に図６に示 すように段差３もしくは短い傾斜によって連なる中間拡径部４を有すると共に、 この中間拡径部４に同じく段差５もしくは短い傾斜によって連なりさらに拡径さ れた基端拡径部６を有する。この中間ストロー７の先端には比較的急傾斜によっ て縮径する短い段差部８と、この段差部８に連なる先細部９を有する。

【００１２】 図中１０が大径の外側ストローで、その基端は後述するように挿入された中間 ストロー７及び内側ストロー１が抜け出ないように縮径部１１としてあり、その 内径は内側ストローの基端拡径部６の外径より小径としてある。また、この外側 ストロー１０の先端には、図７に示すように中間ストローの先端と同様な比較的 急傾斜によって縮径する短い段差部８と、この段差部８に連なる先細部９を有す る。

【００１３】 上記内側ストロー１は中間ストロー７内に挿入されており、同じく中間ストロ ー７は外側ストロー１０内に挿入されている。これら内側ストロー１及び中間ス トロー７の伸縮作用を軽快に行えるように、内側ストロー１の外径を中間ストロ ー７の先細部９の内径より僅かに小寸法としてあり、同じく中間ストロー７の外 径を外側ストロー１０の先細部９の内径より僅かに小寸法としてある。

【００１４】 そして、内側ストロー１を中間ストロー７の先端より、同じく中間ストロー７ を外側ストロー１０の先端より引き出して伸長するとき、その最終時に内側スト ロー１が中間ストロー７より、同じく中間ストロー７が外側ストロー１０より引 き抜かれないよう、内側ストロー１の中間拡径部４の外径を中間ストロー７の先 細部９の内径より、また、中間ストロー７の中間拡径部４の外径を外側ストロー １０の先細部９の内径より僅かに大寸法としてあり、これら中間拡径部４と先細 部９とが重なった状態で中間拡径部４が先細部９を拡圧密着して嵌合し気密状態 を保つようにしてある。

【００１５】 中間ストロー７及び外側ストロー１０には、上記中間拡径部４と先細部９との 重合位置で基端拡径部６が乗り越えるとその引き込みを阻止するストッパ兼用の 位置決め用内向き突起１２を有する。この内向き突起１２の内径は、夫々内側の ストローの外径と略同径としてある。また、この突起１２はストローの先端側を ストロー表面に対して略直角とし、基端側を緩い傾斜にしてある。

【００１６】 上記の構成からなる本考案容器蓋及びこの容器蓋付飲料用容器であれば、スト ローが容器の裏側に付着してあるから、容器から蓋を外しさらにストローを蓋か ら外し、ストローを伸長してシール蓋に突き刺し容器内の飲料を飲用する。この 三段伸縮ストローはこれを伸長すれば、収縮時の概略三倍の長さになるから、き わめて飲用し易い。

【００１７】

【考案の効果】

このように構成された本考案三段伸縮ストロー付容器蓋及びこの蓋付飲料用容 器では、蓋の裏側にストローが付着されるから、蓋及び容器の表面印刷を遮蔽す ることなく、商品としてきわめて見栄えがよく、フアッション性に優れた効果が ある。また、ストローは蓋に付着してあるから、従前容器のように容器側壁に付 着するストロー付け作業が必要なく、ストロー付けのアプリケーターも必要がな い等包装作業性もきわめてよくなる実用上の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案三段伸縮ストロー付容器蓋の裏面図。

【図２】同じくその断面図。

【図３】本考案容器蓋付飲料用容器の半断面正面図。

【図４】本考案容器蓋に付着する三段伸縮ストローの収
縮状態を示す図。

【図５】同じくその伸長状態を示す図。

【図６】本考案三段ストローの内側ストローのみを示す
図。

【図７】同じく中間ストローのみを示す図。

【図８】同じく外側ストローのみを示す図。

【図９】伸長状態における嵌合部の詳細を示す断面図。

【符号の説明】

２０ 容器蓋 ２１ 係合縁 ２２ 段差部 ２３ 周壁 ２４ 頂板 ２５ 窪み部 ２６ ストロー収納部 ２７ クリックストッパー ３０ 飲料用容器 ３１ シール蓋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製の飲料容器用被せ蓋であっ
   て、周縁に設けた容器の開口部に被さるスカート状の係
   合縁と、この係合縁上の段差部から立ち上がる周壁と、
   この周壁上部の内側に位置する頂板とからなり、該頂板
   の中央部に窪み部を形成し、この窪み部の中心線に沿っ
   て上方に復元する溝状のストロー収納部を設け、該窪み
   部からストロー収納部に折曲する部位にクリックストッ
   パーを形成してなり、該ストロー収納部内に収縮させた
   飲料用三段伸縮ストローを収納してあることを特徴とす
   る飲料用三段伸縮ストロー付容器蓋。
2. 【請求項２】 カップ形状をなしてその開口部に薄いシ
   ール蓋をシールした飲料用容器と、さらに被せ蓋を施し
   た蓋付飲料用容器であって、上記被せ蓋が、周縁に容器
   の開口部に被さるスカート状の係合縁と、この係合縁上
   の段差部から立ち上がる周壁と、この周壁上部の内側に
   位置する頂板とからなり、該頂板の中央部に窪み部を形
   成し、この窪み部の中心線に沿って上方に復元する溝状
   のストロー収納部を設け、該窪み部からストロー収納部
   に折曲する部位にクリックストッパーを形成してなり、
   該ストロー収納部内に収縮させた飲料用三段伸縮ストロ
   ーを収納してある構成であることを特徴とする容器蓋付
   飲料用容器。