JPH0553707B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えば印刷機・複写機等から排出さ
れてくる印刷物・複写物等の排紙の間に、帯状の
区分けを紙片を供給して挟み込ませることによつ
て、該印刷物・複写物等の排紙を任意に区分けし
ていく区分け装置に関する。

［従来の技術］ 第３図は、従来の区分け装置の一例とその一使
用例を示す断面図である。区分け装置１は、ケー
ス２の内部にロール状の専用テープを有してお
り、該テープ３は、テープガイド４を経て左方向
に導かれ、一対のキヤプスタン５とピンチローラ
６とによつて挾持されてカツタ７に搬送されるよ
うに構成されている。

カツタ７は、固定された下刃７ａと、ソレノイ
ドＳによつて下方に駆動される上刃７ｂとより成
り、前記テープ３を所定長さのテープ片８に切断
するように構成されている。

そして、切断されたテープ片８は、ケース２の
排出口２ａから外部へ送り出される。ところで、
区分け装置１の隣に設置されている印刷機９から
は、前記テープ３の送り方向と直角の方向に印刷
物１０が排出されており、排紙台９ａの上に積上
げられている。前記テープ片８は、排紙台９ａ上
の印刷物１０の上に、端部をはみ出させた状態で
落下し、該印刷物１０を任意に区分けしていくも
のである。

また、この装置において、テープ片８の切断長
さを変化させて、２種類以上の長さのテープ片で
区分けするようにすれば、例えば小単位に区分け
された排紙をより大きなグループに区分けする等
の作業を行なわせることができる。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、従来の区分け装置によれば、専用の
巻きテープを用意し、これを装置内部の所定位置
に装着しなければらず、取扱いがめんどうである
という問題点があつた。

また、従来の装置においては、その装置は排紙
台のサイドに配置されているため細長いテープ
を、排紙の排出方向に対して直交する向きに所定
長さ送つた後、切断し、前記排紙の上にテープ片
を落下・供給させるように構成している。そのた
め、テープを所定長さ送る間は、印刷機等の排紙
動作を中止させる必要があり、排紙が例えば印刷
物であれば、印刷作業及び印刷物の区分け作業を
円滑に行なうことができないという問題点を生じ
ていた。

［発明の目的］ 本発明は、前記の問題点を解決するためになさ
れたものであり、必ずしも専用の巻テープ等を装
着しなくても使用することができ、排紙の上に区
分け用の紙片を迅速かつ確実に供給できるために
排紙の区分け作業を円滑に行なうことができる区
分け装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 前記の目的を達成するため本発明は、排紙と排
紙との間に区分け紙片を挿入して排紙の区分けを
行なう区分け装置において、前記区分け紙片の長
辺より長い刃部を有して区分け紙片の短辺の長さ
分だけ送られる区分け紙を切断するカツタを具備
し、排紙台上に積重ねられていく排紙の上部でし
かも排紙の両側部の少なくとも一側部を越える位
置に前記カツタが配置されたことを特徴としてい
る。

［作用］ カツタに給送された区分け紙は、カツタの刃の
長さより短い送りを与えられた後、カツタによつ
て区分け紙片に切断される。該区分け紙片の長辺
は、最長の場合でカツタの刃の長さと略同一に設
定することができ、短辺の長さは前記区分け紙の
送り量と同じとなる。

前記カツタは、積上げられていく排紙の上部に
位置しており、しかも排紙の両側部の少なくとも
一側部を越える位置に配置された構成となつてい
る。

従つて、前記区分け紙片は、切断後直ちに排紙
上の適切な位置に落下することになるので、排紙
の区分け作業は滞ることなく円滑かつ能率的に行
なわれていくことになる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例について説明する。

第１図及び第２図に示すように、１２は区分け
装置１１のケースである。ケース１２は直方体形
状に形成されており、上面には長手方向に沿つて
スリツト１３が設けられている。また、ケース１
２の前面板１２ａの上部には、水平なスリツト１
４が形成されており、両スリツト１３，１４は、
ケース１２の内部に設けられた断面略Ｖ字形状の
案内壁１５によつて隔てられている。そして、ス
リツト１３の後端縁には、上部をやや外方に向け
て折曲成形した案内板１６がほぼ垂直に取付けら
れて、区分け紙の第１の供給口１７とされてい
る。他方、スリツト１４の下端縁には、ケース１
２内の先方部分がやや下方に折り曲げられた案内
板１８が水平に取付けられており、区分け紙の第
２の供給口１９とされている。

なお、第１の供給口１７から区分け紙を送り込
む場合には、第２図に想像線で示すように、係合
溝２０を有する一対の支持板２１，２１をケース
１２の上面の両側部に設け、両係合溝２０，２０
に支持軸２２を渡設し、ロール状に巻かれた区分
け紙２３を該支持軸２２によつて保持するように
構成することができる。

次に、ケース１２内部の略中央には、送りロー
ラ２４と従動ローラ２５とが設けられており、両
ローラ２４，２５は、前記両案内板１６，１８の
両先端縁の間の位置で接触するように構成されて
いる。

送りローラ２４は、ケース１２の長辺と略同一
の長さであり、回転軸は、ケース１２の両側板１
２ｂ，１２ｂに回動自在に支持されている。ケー
ス１２外部の送りローラ２４の回転軸の一方端に
は、歯車２６が取付けられており、後述するカツ
タ２８の駆動軸３１に取付けられた歯車３２と噛
合わされている。また、ケース１２外部の送りロ
ーラ２４の回転軸の他方端には、区分け紙をセツ
トする際等に送りローラ２４を手動で回転させる
ためのつまみ２７が取付けられている。また、送
りローラ２４の周面には、区分け紙を確実に送る
ために、数本のゴムリング２４ａが装着されてい
る。

従動ローラ２５は、ケース１２の両側板１２
ｂ，１２ｂ間に回動自在に取付けられており、前
記送りローラ２４との間に区分け紙を挾持して、
下方のカツタ２８に送るように構成されている。

次に、前記送りローラ２４及び従動ローラ２５
の下方には、回転刃２９と平刃３０とにより構成
されるカツタ２８が設けられている。

回転刃２９は、前記送リローラ２４とほぼ同長
の円柱形状をなしており、外周面に螺旋状の一本
の刃部２９ａが設けられている。回転刃２９の駆
動軸３１は、ケース１２の両側板１２ｂ，１２ｂ
に設けられた図示しない軸受によつて支持されて
おり、又、ケース１２外部の駆動軸３１の一端に
は歯車３２及びかさ歯車３３が回転可能に取付け
られている。

又、かさ歯車３３は、ケース１２が取付けられ
ているベース板３４に設けられているモータＭの
回転軸に取付けられたかさ歯車３５と噛合つてお
り、モータＭの回転力は、かさ歯車３５、かさ歯
車３３を介して歯車３２に伝達される様に構成さ
れている。更に歯車３２には、給送ローラ１９の
回転軸に対し回転可能にに枢支された歯車２６が
噛合つており、歯車３２の回転力がその歯車２６
に伝達される様構成されている。又、上記歯車３
２にはモータＭの回転により伝達される回転力の
方向が第１図にてＡ方向の時のみその回転力を回
転刃２９の駆動軸３１に伝達し、逆方向の回転の
時にはその回転力を回転刃２９の駆動軸３１に伝
達しない様に回転刃２９を回転駆動するワンウエ
イクラツチ４２が取付けられている。又、歯車２
６にはモータＭの回転により伝達された回転方向
が第１図に示すようなＢ方向の時のみの回転力を
送りローラ２４の回転軸に伝達し、逆方向の回転
の時はその回転力を送りローラ２４の回転軸に伝
達しない様に送りローラ２４を回転駆動するワン
ウエイクラツチ４３が取付けられている。従つ
て、回転刃２９が回転駆動されている時は送りロ
ーラ２４の回転駆動は停止されており、又逆に送
りローラ２４が回転駆動されている時は回転刃２
９の回転駆動が停止されている。上述した様な回
転刃２９、送りローラ２４の回転駆動は図示しな
い制御手段に接続され、その制御手段の制御によ
り排紙の排出動作に応じて正逆回転駆動されるモ
ータＭによつて行なわれる。

他方、ケース１２外部の駆動軸３１の他端に
は、図示しないカムが設けられており、回転刃２
９が切断完了位置にきた所で、カムの凸部がモー
タＭに接続されたマイクロスイツチをOFFにす
るように構成されている。

平刃３０は、短形状の刃具であり、前端の刃部
３０ａの長さは、前記回転刃２９の刃部２９ａと
同長である。平刃３０の後端部は、ケース１２に
軸支されており、前記回転刃２９が回転駆動して
刃部２９ａが平刃３０の刃部３０ａと共に区分け
紙を切断する際には、平刃３０は、後方部を中心
に若干上方に揺動するように構成されている。

次に、ケース１２の下面は開放されており、前
記カツタ２８によつて切断された区分け紙は、そ
のまま下方に落下するように構成されている。

次に、区分け装置１１と、排紙を排出する機械
（例えば一例として印刷物を印刷・排出する印刷
機）との配置関係について説明する。

第１図において、３６は印刷機であり、排紙と
しての印刷物３７は、排紙口３８から矢印Ａ１の
向きに排出され、排紙台３９の上に順次積重ねら
れていくように構成されている。

区分け装置１１は、ベース板３４に取付けられ
た支柱４０によつて支えられており、排紙台３９
の上部で排紙口３８をふさがない位置に設定され
ている。さらに、区分け装置１１は、カツタ２８
の長手方向が印刷物３７の排出方向とほぼ直交す
るように設定されると共に、カツタ２８の両側方
部の少なくとも一側方部が、排紙台３９上の印刷
物３７から外れて外方に位置するように配設され
ている。すなわち、区分け装置１１はカツタ２８
によつて切断されて印刷物３７の上に落下する区
分け紙片４１の両側部の少なくとも一側部が印刷
物３７の外にはみ出すような位置に配設されてい
るものである。

次に、以上説明した構成における作用について
説明する。

まず、第２の供給口１９から区分け紙４２を挿
入する。この区分け紙４２は、区分け作業用に調
整された専用紙である必要はなく、印刷工程中等
にでたいわゆるヤレ紙又はちらし等の不必要な用
紙を使用することができるので経済的である。

印刷機等により印刷された用紙が予め設定した
枚数に達すると制御手段によりモータＭが正回転
駆動され、区分け紙４２は、案内板１８に案内さ
れて送りローラ２４と従動ローラ２５とに送り込
まれ、両ローラにはさまれて下方に給送される。
区分け紙４２が回転刃２９と平刃３０との間に挿
入され所定量搬送される。この時、送りローラ２
４を回転駆動するための歯車２６の回転はモータ
Ｍの回転力を伝達するための歯車３２によつて行
なわれるがその歯車３２の回転はワンウエイクラ
ツチ４２により回転刃２９の駆動軸３２に伝達さ
れないので回転刃２９は回転することはない。

更に制御手段の指令によりモータＭが逆転して
カツタ２８が該区分け紙４２を細長いテープ状の
区分け紙片４１に切断する。このとき、カツタ２
８の回転刃２９を回転させるためにモータＭによ
り駆動軸に伝達された回転力は、歯車３２を介し
て歯車２６に伝達されるが、ワンウエイクラツチ
４３により送りローラ２４の回転軸に伝達されな
いので送りローラ２４は回転せず、区分け紙４２
は、送りローラ２４と従動ローラ２５との間には
さまれた状態を保持している。また、切断完了と
同時に、回転刃の駆動軸に設けたカムが、マイク
ロスイツチをOFFにするので、モータＭは直ち
に停止される。

前記区分け紙片４１は、長辺側をカツタ２８に
よつて切断されており、短辺側の長さは、カツタ
２８に供給されたときの送り長さによつて決まる
ので、例えば組、部数等のそれぞれ異なる区分け
情報に応じて送り長さを調節することにより、
種々の幅のテープ状の区分け紙片を送り出すこと
ができ、区分け紙片の幅のちがいによつて区分け
のちがいも容易に判別できる。

前記区分け紙片４１は、切断後直ちに、ケース
１２の開放された下部からそのまま装置の外部へ
落下し、排紙台３９上の印刷物３７の上に、その
印刷物の両側端部の少なくとも一側端部から外に
はみ出させた状態で載置される。

以上説明した動作は、印刷機３６により排紙さ
れた枚数が予め設定された印刷設定枚数に達する
ごとに行なわれると共に、排紙動作にタイミング
を合わせてあるので、印刷物３７のの区分けは滞
ることなく能率的に行なわれていくことになる。

以上説明した実施例では、第２の供給口１９か
ら区分け紙４２を供給したが、ロール状の区分け
紙２３をケース１２の上部に装着させて第１の供
給口１７から供給するようにしてもよい。

また、区分け装置１１と排紙台３９上の排紙と
の位置関係は、区分け装置１１のカツタ２８が前
記排紙の上部に位置し、しかも排紙の端縁にまた
がつて排紙の外部にはみ出すようなものであれば
よく、上下関係や前後位置の設置寸法は、排紙動
作の妨げとならず、排紙動作のタイミングにあわ
せて様々に設定することができる。

さらに、本実施例では、１個のモータＭで、カ
ツタ２８と送りローラ２４の両方を駆動するよう
に構成したが、モータを２個設けてそれぞれ別途
に駆動するようにしてもよい。

更に、上記実施例においては排紙が所定枚数に
達したことの制御手段からの信号により、区分紙
の搬送・切断を行なうに構成されているが、より
早く排紙間への区分け紙の挿入を行なうため、区
分紙の切断後、所定量の区分紙の搬送を行ない、
排紙が所定枚数に達したことの制御手段からの信
号が出力されたら直ちに、切断を行なう様に構成
しても良い。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の区分け装置は、
排紙台上の排紙の上部に、配設され区分け紙の送
り長さより長い刃を有するカツタで、区分け紙を
テープ状の区分け紙片に切断し、該区分け紙片を
切断と同時に前記排紙上に落下させて該排紙の区
分けを行なうことができるように構成してある。
従つて本発明によれば、必ずしも区分け作業用の
専用紙を必要とせず、区分け作業を円滑に行なう
ことができる区分け装置を提供することができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す斜視図、第
２図は、同断面図、第３図は、従来の区分け装置
の一例とその一使用例を示す断面図である。 １１……区分け装置、２３，４２……区分け
紙、２８……カツタ、２９ａ，３０ａ……刃部、
３７……排紙としての印刷物、３９……排紙台、
４１……区分け紙片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排紙と排紙との間に、区分け紙片を挿入して
   排紙の区分けを行なう区分け装置において、前記
   区分け紙片の長辺より長い刃部を有して区分け紙
   片の短辺の長さ分だけ送られる区分け紙を切断す
   るカツタを具備し、排紙台上に積重ねられていく
   排紙の上部でしかも排紙の両側部の少なくも一側
   部を越える位置に前記カツタが配置されたことを
   特徴とする区分け装置。