JPH0553626U - 使いすておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使いすておむつの横漏れ防止と、着用感に優
れた使いすておむつの提供である。 【構成】 使いすておむつ１の両側に、表面シート２と
裏面シート３とでサイドフラップ５が形成されており、
更に該表面シート２と裏面シート３とで挟まれている吸
収体４の両側縁端部上に位置して基端部を有する第２フ
ラップ６が取付けられ、前記サイドフラップ５と第２フ
ラップ６とにドラフト率が１５０〜４００％の伸縮性弾
性体７が取付けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、使いすておむつであって、肌触り、着用感が良く、しかも尿の漏洩 、むれを改善した使いすておむつに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の使いすておむつ（紙おむつ）としては、特開昭62-250201号公報、同62- 223303号公報、実開昭62-153311号公報等が提案されており、これらは紙おむつ の表面シートと裏面シートとに挟まれた吸収体の長手方向両側縁部から外側へ伸 びたサイドフラップを有し、該サイドフラップ内に伸縮性弾性体を取付け、股部 へのフィット性を上げ、漏れ防止を図っている。

【０００３】 また、該サイドフラップ上又は吸収体両側縁部を基端とし、その上方へ伸びた 第２フラップを設置し、該第２フラップを通気、撥水性不織布で作成することに より通気性を付与し、むれ改善を図った使いすておむつである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の第２フラップを有する使いすておむつは、第２フラップの 基端部が吸収体の両側縁部の外側横にあり、第２フラップの真下には、吸収体が なく、その部分に尿が流出してきた場合、その部分にプールができて漏れが発生 し易かった。本考案は前述欠点を改善し、多量に排尿されても、従来よりもポケ ット空間が大きく、吸収体へ再吸収でき、防漏効果の高い使いすておむつを提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液透過性表面シートと、液不透過性裏面シートとの間に吸収体を有 し、前記吸収体の横方向両側縁から外側へ延出したサイドフラップを有し、かつ 吸収体の両側縁部に沿って設置された第２のフラップを有し、該第２フラップ内 に伸縮性弾性体を有する使いすておむつにおいて、該第２フラップが表面シート の両側縁部を伸縮性弾性体を内側に包み込むように折曲げることにより構成され 、サイドフラップは、裏面シート及び表面シートとは別体のフィルム状乃至シー ト状素材が貼り合わされ、而も該第２フラップの基端部が、吸収体の長手方向両 側縁端部の最も狭い部分の端部から１〜５０ｍｍ内側で吸収体上に当たる表面シ ート上にあり、かつ該サイドフラップ及び第２フラップ内の伸縮性弾性体のドラ フト率が１５０〜４００％の範囲にある使いすておむつである。

【０００６】 茲に、不織布とは、撥水性の不織布が望ましいが、必要によって撥水性不織布 とポリエチレンフィルム等を貼合わせた複合体でもよいが、この場合には、肌に 接する面が不織布となるようにすることが好ましい。

【０００７】 即ち、本考案は表目シート及び裏面シートとは別体の不織布からなる第２フラ ップを両側端縁部に取付け、更にサイドフラップと第２フラップとに取付けられ ている伸縮性弾性体のドラフト率が１５０〜４００％の範囲内のものである。茲 に、ドラフト率とは、伸縮性弾性体の弛緩状態の長さ(a)と、伸長下時の長さ(b) との割合（b/a×100％)であって、１５０％未満ではフィット性が悪く、ゆる過 ぎて漏れがひどくなり、逆に４００％を超えると密着性は良いが、脚への圧迫感 が強く肌には良くない。

【０００８】 該伸縮性弾性体の素材は、使いすておむつに通常使用されている天然糸ゴム、 合成糸ゴム、ウレタンフォーム若しくはウレタンフィルム等の１本（単独）又は 複数本が使用でき、不織布の材質及び伸縮性弾性体の材質を勘案して適宜採択す ればよい。

【０００９】 また、伸縮性弾性体は、張設した状態で、取付ける。該伸縮性弾性体の取付け 方法は、ホットメルト接着剤による方法、ヒートシール溶着法、超音波溶着法等 の単独又はこれらの組合わせによる方法が使用できる。

【００１０】 伸縮性弾性体は、通常の状態では該伸縮性弾性体が引っ張られていない状態で あるため、不織布は、伸縮性弾性体に引っ張られて収縮し、そのため第２フラッ プは比較的丸みのある立ち上がったフラップに形成されている。該第２フラップ は、特に限定するものではないが、高さは着用時に5〜80mm、好ましくは10〜60m mが適当である。

【００１１】 尚、本考案の表面シートは、液透過性の不織布、織布、多孔性プラスチックフ ィルム等が用いられ、裏面シートは、液不透過性のポリエチレンフィルム等から なる。更に、吸収体は、表面シートと裏面シートの間に挟まれた綿状パルプ、吸 収紙、高吸水性高分子物質等からなる。該吸収体の形状は矩形或は砂時計形の何 れでも良い。

【００１２】

【作用】

本考案は、以上の如き構成のものからなり、第２フラップの基端部が吸収体長 手方向両側縁端部の最も狭い部部の端部から内側１〜５０ｍｍの位置にあるため 、多量に排尿されても従来のおむつよりポケット空間が大きいため、吸収体の吸 収効率が高い。

【００１３】 また、伸縮性弾性体のドラフト率が１５０〜４００％の範囲であるため、尿等 の漏れも少なく、また着用時に圧迫感も低減され、肌を傷めることがなく、着用 感に優れた使いすておむつとすることができる。

【００１４】 更に、表面シート及び裏面シートが、伸縮性弾性体で引っ張られているため、 股下を包むように僅かに湾曲し、着用時のフィット性が良く、また股下両端のフ ラップが肌に密着するため、横漏れ防止の効果もある。

【００１５】

【実施例】

図１及び図２は、本考案の一実施例であるが、次ぎに図面を参照して本考案を 具体的に説明する。使いすておむつ１は表面シート２と裏面シート３との間に、 吸収体４を挟んでおり、該使いすておむつ１の両側にサイドフラップ５が形成さ れており、また表面シート２上で、かつ前記吸収体４の両端縁部Ｋに位置して不 織布からなる第２フラップ６が取付けられている。尚、図１中、符号Ｓは接着剤 である。

【００１６】 また、前記サイドフラップ５の表面シート２と裏面シート３との間及び第２フ ラップ６の間に、伸縮性弾性体７が張設して取付けられている。尚、第２フラッ プ６は、使いすておむつ１の長手方向両端部が接着剤Ｓで表面シート２に接着さ れている。そのため、第２フラップ６は伸縮性弾性体７の弾性によって引っ張ら れて収縮した状態となり、しかも表面シート１の上方に立ち上がったものとされ ている。

【００１７】 従って、本考案は、両側の第２フラップ６の間隔が大きいため、吸収体の吸収 効率が高く、しかも適正ドラフト率の伸縮性弾性体７によって、尿等の漏れが少 なく、フィット性にも優れている。

【００１８】

【考案の効果】

以上の如く本考案は、使いすておむつの両側にサイドフラップと第２フラップ とが形成され、該第２フラップが吸収体の両側縁端部に取付けられているため、 吸収体の吸収効率が高く、更に伸縮性弾性体のドラフト率が適正であるため、フ ラップの漏れ防止効果との相乗効果によって横漏れ防止に優れた効果を発揮でき る。また、伸縮性弾性体のドラフト率が適正であるため、着用時のフィット性に も優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の平面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線による模式的断面図である。

【符号の説明】

１： 使いすておむつ ２： 表面シート ３： 裏面シート ４： 吸収体 ５： サイドフラップ ６： 第２フラップ ７： 伸縮性弾性体 Ｋ： 基端部 Ｓ： 接着剤

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山口 拓也 東京都江東区東雲１ー10ー６ 王子製紙株 式会社研究センター内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液透過性表面シートと、液不透過性裏面
   シートとの間に吸収体を有し、前記吸収体の横方向両側
   縁から外側へ延出したサイドフラップを有し、かつ吸収
   体の両側縁部に沿って設置された第２フラップを有し、
   該第２フラップ内に伸縮性弾性体を有する使いすておむ
   つにおいて、該第２フラップが表面シートの両側縁部を
   伸縮性弾性体を内側に包み込むように折曲げることによ
   り構成され、サイドフラップは、裏面シート及び表面シ
   ートとは別体のフィルム状乃至シート状素材が貼り合わ
   され、而も該第２フラップの基端部が、吸収体の長手方
   向両側縁端部の最も狭い部分の端部から１〜５０ｍｍ内
   側で吸収体上に当たる表面シート上にあり、かつ該サイ
   ドフラップ及び第２フラップ内の伸縮性弾性体のドラフ
   ト率が１５０〜４００％の範囲にあることを特徴とする
   使いすておむつ。
2. 【請求項２】 表面シートの両側縁部、即ち第２フラッ
   プを形成する部分が、撥水性で、かつ表面シートの中央
   領域、即ち吸収体の上に位置する部分が親水性である請
   求項１記載の使いすておむつ。
3. 【請求項３】 表面シートの両側縁部、即ち第２フラッ
   プの内側領域、即ち吸収体の上に位置する部分が親水性
   である請求項１記載の使いすておむつ。