JPH0553625U - 使いすておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラウンドパルプ、サーモメカニカルパルプ
又は非塩素系漂白パルプ等の低白色度のパルプを使用し
て商品イメージを損なわない使いすておむつを提供する
ことにある。 【構成】 使いすておむつ１が表面シート２と裏面シー
ト３との吸収コアー４が挟まれており、該吸収コアー４
が綿状パルプマット５の２枚を上下に重ね、その間に吸
収性ポリマー６を均一に分散したものが、着色した吸水
性薄葉紙７で包まれたものからなっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、使いすておむつであって、更に詳しくは比較的安価に製造された高 級イメージを有する使いすておむつに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知の通り、使いすておむつは、ポリエステル、ポリプロピレン又はレーヨン 等の繊維素材を用いた不織布からなる液透過性の表面シート及びポリエチレン等 の合成樹脂フィルムからなる液不透過性の裏面シートの間に、吸水紙、綿状パル プ、高吸水性ポリマー等の吸収コアーを用いたものであり、持ち運び、取扱に便 利であること等の理由から広く利用されている。

【０００３】 従来、高品質を示す使いすておむつは、漏れが少なく、むれず、かぶれもすく なく、更に見た目の白さも同時に合わせ持っている。たとえ、品質上優れていて も（漏れ、むれ、かぶれ等がない）色の悪いものは喜ばれず、色調は製品の品質 特性の重要な要素である。

【０００４】 また最近、おむつ構成素材を着色し、製品を同一色調にまとめたものも提供さ れている。これら製品において、吸収コアーを構成する綿状パルプには高級感を 保つため、高白色度のパルプが通常用いられている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

処で、コスト低減のため、グラウンドパルプ（ＧＰ）サーモメカニカルパルプ （ＴＭＰ）等を使用すると、それらが低白色度であるため、商品イメージを損な い、又は環境汚染防止のため非塩素系漂白品等の低白色度品を使用する場合、同 様に商品イメージが悪化する。

【０００６】 本考案は、ＧＰ、ＴＭＰ、非塩素系漂白パルプ等を使用しても何等高級感の損 なわれることのない安価な使いすておむつを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液透過性の表面シートと液不透過性の裏面シートとの間に吸収コア ーを有し、股下部領域又は股下部領域と腰部領域に伸縮性弾性体を有し腰回りに 締結部を有する使いすておむつにおいて、該吸収コアーが、着色した吸水性薄葉 紙により包まれているという構成の使いすておむつである。

【０００８】 本考案は、以上の如き構成のものからなり、使用する各素材は、何れも通常使 用されているものが用いられ、表面シートは、ポリプロピレン、ポリエステル等 からなるカード法、スパンボンド法等の不織布、裏面シートは、ポリエチレン等 からなる防水性フィルム又は微粒子顔料含有の通気性微多孔フィルム等が使用で きる。

【０００９】 また、吸収コアーは、吸水紙、綿状パルプ、高吸収性ポリマー等の単独又は混 合したものからなり、伸縮性弾性体は、天然ゴム製糸ゴム、合成ゴム製糸ゴム、 弾性ポリウレタンゴム（スパンデックス）、弾性ポリウレタンフィルム、ポリウ レタンフォーム等が使用できる。

【００１０】 ここで、綿状パルプに、コスト低減のため又は環境汚染防止のため、ＧＰ、Ｔ ＭＰ、非塩素系漂白パルプ等の低白色度品を使用すると、製品全体の色調イメー ジが低下し、製品の高級イメージを損なう。

【００１１】 本考案は、かかる点を改善するため、綿状パルプを吸水性薄葉紙で包み、おむ つへの加工適性及びおむつ使用時の吸収コアーの強度付与等がなされている。更 に、該吸水性薄葉紙を商品の統一色調と同色調に着色することにより又は該色調 とは無関係に着色することにより、該綿状パルプの低白色度を隠蔽でき、高級イ メージを損なうことがない。

【００１２】 吸水性薄葉紙の着色程度は、使用する綿状パルプの白色度レベルによって決ま る。吸水性薄葉紙の着色方法は、通常行われているように、直接染料、酸性染料 、塩基性染料等の水溶性染料を抄紙原料に添加する方法が一般的である。

【００１３】

【実施例】

図１及び図２は、本考案の一実施例であるが、次ぎに図面を参照して本考案を 具体的に説明する。使いすておむつ１は、表面シート２と裏面シート３との間に 、吸収コアー４が挟み込まれている。

【００１４】 前記吸収コアー４は、ハンター白色度６５％の綿状パルプの２００ｇ／ｍ²の マット５を所定の大きさに切断したもの２枚を上下に重ね、その間に吸収性ポリ マー６を均一に散布したものが、適宜着色した吸水性薄葉紙７で包まれたものか らなっている。尚、該吸収コアー４の両側に、伸縮性弾性体８を配置し、吸収コ アー４と同様に表面シート２と裏面シート３との間に挟まれている。

【００１５】 即ち、本考案は、白色度の低い綿状パルプマット５を使用すると共に、その回 りを着色した吸水性薄葉紙７で包んでいるため、低白色度の悪影響は殆ど受ける ことがなく、従って高級イメージ感が損なわれることがない。

【００１６】

【考案の効果】

以上の如く本考案は、吸収コアーに、ＧＰ、ＴＭＰ又は非塩素系漂白パルプ等 の低白色度の綿状パルプを使用し、該パルプを製品と同一色調又は製品の色調と は無関係に着色された吸水性薄葉紙で包むことによって、高級品質としてのイメ ージ感を何等損なうことなく、しかも製品コストを低減できる使いすておむつを 提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の平面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線模式断面図である。

【符号の説明】

１： 使いすておむつ ２： 表面シート ３： 裏面シート ４： 吸収コアー ５： 綿状パルプマット ６： 吸収性ポリマー ７： 着色した吸水性薄葉紙 ８： 伸縮性弾性体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 渡辺 俊之 東京都江東区東雲１ー10ー６ 王子製紙株 式会社研究センター内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液透過性の表面シートと、液不透過性の
   裏面シートとの間に吸収コアーを有し、股下部領域又は
   股下部領域と腰部領域に伸縮性弾性体を有し、腰回りに
   締結部を有する使いすておむつにおいて、該吸収コアー
   が、着色した吸水性薄葉紙により包まれていることを特
   徴とする使いすておむつ。