JPH0553332A - 湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法

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JPH0553332A
JPH0553332A JP24259291A JP24259291A JPH0553332A JP H0553332 A JPH0553332 A JP H0553332A JP 24259291 A JP24259291 A JP 24259291A JP 24259291 A JP24259291 A JP 24259291A JP H0553332 A JPH0553332 A JP H0553332A
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lithographic printing
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JP24259291A
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Tetsuya Taniguchi
哲哉 谷口
Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Nobumasa Sasa
信正 左々
Hiroshi Tomiyasu
寛 富安
Akio Kasakura
暁夫 笠倉
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Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は現像後の可視画性に優れかつ印刷
版、手指、自動現像機などを汚さず、自動現像機の維持
管理や取扱いが容易な湿し水不要感光性平版印刷版の処
理方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は少なくともジアゾ化合物、カップリ
ング剤および発色助剤を含有する湿し水不要感光性平版
印刷版の処理方法において、該ジアゾ化合物、カップリ
ング剤および発色助剤のうち少なくとも1種がマイクロ
カプセルに含有され、上記湿し水不要感光性平版印刷版
を現像時および/または現像後、加熱および/または加
圧することにより画像部の発色を行うことを特徴とす
る、湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿し水不要感光性平版
印刷版の処理方法に関するものであり、更に詳しくは現
像後の可視画性が良好である湿し水不要平版印刷版が得
られ、更には現像後等において染色液で手や衣服を汚す
ことのない湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法に関
する。
【0002】
【発明の背景】従来、湿し水不要感光性平版印刷版(以
下、必要に応じ「版材料」という)としては、支持体上
に順に感光層及びインキ反撥層を塗設したものが知られ
ている。この版材料を露光・現像することにより湿し水
不要平版印刷版(以下、必要に応じ「印刷版」という)
を得ることができる。
【0003】このような版材料は、例えば特公昭55-227
81号に記載されている如く、現像液を用いて感光層の未
露光部(画像部)を溶解し、それに伴なって上層のシリ
コーンゴム層が除去されるものと特公昭54-26923号に記
載されている如く、露光部(非画像部)を光接着によっ
て感光層と強固に接着させ、未露光部(画像部)のシリ
コーンゴム層のみを膨潤させる有機溶剤を用いてシリコ
ーンゴム層を除去させるものとがある。
【0004】しかしこれらの方法により得られた印刷版
は現像後の可視画性に問題があった。例えば後者の未露
光部(画像部)のシリコーンゴム層のみを膨潤させる有
機溶剤によって除去させるタイプのものは、現像により
シリコーンゴム層のみが除去されるので、現像後、画像
を観察する場合、非常に見にくいという問題があった。
【0005】現像後、画像部に可視画性を付与すること
は検版の面から重要であり、従来から数多くの研究が行
なわれてきた。例えば特開昭54-103103号、特公昭61-53
716号、特開昭63-133153号公報明細書等には、現像後に
露出した感光層やプライマー層を染色することによっ
て、可視画性を向上させる技術が示されている。しかし
これらは染色液を用いているため処理後に印刷版表面に
残った染色液で手や衣服が汚れたり、または自動現像機
が染色液で汚れたりするので、自動現像機などの維持管
理、取扱いの面で問題であった。
【0006】
【発明が解決すべき課題】本発明は上記問題点を解決す
べくなされたものであり、本発明者等は鋭意研究を続け
た結果、染色液を用いずに画像部を発色させることによ
り上記問題点を解決できることを見出した。
【0007】すなわち、本発明の目的は、現像後の可視
画性に優れかつ印刷版、手指、自動現像機などを汚さ
ず、自動現像機の維持管理や取扱いが容易な湿し水不要
感光性平版印刷版の処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、少
なくともジアゾ化合物、カップリング剤および発色助剤
を含有する湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法にお
いて、該ジアゾ化合物、カップリング剤および発色助剤
のうち少なくとも1種がマイクロカプセルに含有され、
上記湿し水不要感光性平版印刷版を現像時および/また
は現像後、加熱および/または加圧することにより画像
部の発色を行うことを特徴とする、湿し水不要感光性平
版印刷版の処理方法によって達成される。
【0009】以下本発明を更に詳しく説明する。
【0010】本発明は染色液を用いずに発色を行ない、
現像後の可視画性を向上させるために、湿し水不要感光
性平版印刷版に少なくともジアゾ化合物、カップリング
剤および発色助剤を含有する。
【0011】本発明に用いられるジアゾ化合物は、例え
ば一般式ArN2 +-で示されるジアゾニウム塩であ
り、カップリング成分とカップリング反応を起して発色
することができるし、また光によって分解することがで
きる化合物である。(式中、Arは置換あるいは無置換
の芳香族部分を表わし、N2 +はジアゾニウム基を表わ
し、X-は酸アニオンを表わす。)
【0012】塩を形成するジアゾニウム化合物の具体例
としては、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノベンゼン、
4−ジアゾ−1−ジエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ
−1−ジプロピルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メ
チルベンジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジベン
ジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキ
シエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルア
ミノ−3−メトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−ジメチ
ルアミノ−2−メチルベンゼン、4−ジアゾ−1−ベン
ゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジア
ゾ−1−モルホリノベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホ
リノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−
モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ
−1−アニリノベンゼン、4−ジアゾ−1−トルイルメ
ルカプト−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−
1,4−メトキシベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキ
シベンゼン等が挙げられる。
【0013】酸アニオンの具体例としては、Cn2n+1
COO-(nは3〜9の整数を表わす)、Cm2m+1SO
3 -(mは2〜8の整数を表わす)、(ClF2k+1
22CH-(kは1〜18の整数を表わす)、
【0014】
【化1】 BF4 -,PF6 -等が挙げられる。
【0015】ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例
としては、例えば下記の例が挙げられる。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】本発明に用いられるカップリング成分とし
ては塩基性雰囲気でジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)と
カップリングして色素を形成するものであり、具体例と
してはレゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロ
キシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキ
シナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニ
ルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホ
リノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−2′−メ
チルアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノ
ールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチル
アミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N−ドデシ
ル−オキシ−プロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸テトラデシルアミド、アセトアニリド、アセト
アセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、1−フェ
ニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2′,
4′,6′−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド
−5−ピラゾロン、1−(2′,4′,6′−トリクロ
ロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−フ
ェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピラゾロン等
が挙げられる。更にこれらのカップリング成分を2種以
上併用することによって任意の色調の画像を得ることが
できる。
【0019】本発明の発色助剤としては、水難溶性ない
しは、水不溶性の塩基性物質や加熱によりアルカリを発
生する物質が用いられる。
【0020】発色助剤としては、無機及び有機アンモニ
ウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素及びその
誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピ
ペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾー
ル類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン
類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピ
リジン類等の含窒素化合物が挙げられる。これらの具体
例としては、例えば酢酸アンモニウム、トリシクロヘキ
シルアミン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジ
ルアミン、ステアリルアミン、アリル尿素、チオ尿素、
メチルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、
2−ベンジルイミダゾール、4−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチル−イミダゾール、2−ウ
ンデシル−イミダゾリン、2,4,5−トリフリル−2
−イミダゾリン、1,2−ジフェニル−4,4−ジメチ
ル−2−イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリ
ン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジ
トリルグアニジン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジ
ン、1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジン、グア
ニジントリクロロ酢酸塩、N,N′−ジベンジルピペラ
ジン、4,4′−ジチオモルホリン、モルホニウムトリ
クロロ酢酸塩、2−アミノ−ベンゾチアゾール、2−ベ
ンゾイルヒドラジノ−ベンゾチアゾールがある。これら
発色助剤は、2種以上併用して用いることもできる。
【0021】本発明はマイクロカプセルの芯物質を溶解
するために、リン酸エステル、フタル酸エステル、その
他のカルボン酸エステル、脂肪酸アミド、アルキル化ビ
フェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィ
ン、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタン等が用い
られる。具体例としてはリン酸トリクレジル、リン酸ト
リオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリシ
クロヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチ
ル、フタル酸ジラウレート、フタル酸ジシクロヘキシ
ル、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、
アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、
クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、イ
ソプロピルビフェニル、イソアミルビフェニル、塩素化
パラフィン、ジイソプロピルナフタレン、ジアリールエ
タン、2,4−ジターシャリアミノフェノール、N,N
−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルア
ニリン等が挙げられる。
【0022】本発明においてはジアゾ化合物、カップリ
ング成分及び発色助剤のうち少なくとも1種をマイクロ
カプセルに含有していることが必要であり、マイクロカ
プセルの芯物質としては、ジアゾ化合物、カップリング
成分、発色助剤、ジアゾ化合物とカップリング成分、ジ
アゾ化合物と発色助剤または、カップリング成分と発色
助剤を用いることができる。2種を芯物質として用いる
場合は、同一のマイクロカプセルあるいは別々のマイク
ロカプセルに含有させることができる。マイクロカプセ
ルの芯物質として用いられない他の成分はマイクロカプ
セルの外の感光層あるいはプライマー層等の層中に含有
される。
【0023】本発明に用いられるジアゾ化合物、カップ
リング成分および発色助剤はマイクロカプセルの内部に
含有された場合でも、あるいはマイクロカプセルの外部
の感光層あるいはプライマー層に含有された場合でも、
ジアゾ化合物1重量部に対してカップリング成分は0.1
〜10重量部、発色助剤は0.1〜20重量部の割合で使用す
ることが好ましい。
【0024】本発明に用いられるマイクロカプセルは、
熱や圧力によってマイクロカプセル壁を破壊してマイク
ロカプセルの芯物質と外の物質を接触させて発色反応を
生じさせるタイプのものでも、マイクロカプセルの芯物
質および外の物質を熱溶融することによって、マイクロ
カプセル壁を透過させて発色反応を生じさせるタイプの
ものでもよい。マイクロカプセル壁を破壊するタイプの
ものでは、芯物質中に光重合組成物を含み、光硬化する
ものが好ましい。
【0025】光重合性組成物は、重合性化合物と光重合
開始剤との混合物である。光重合性組成物に用いること
のできる重合性化合物は、特に制限はなく、公知の重合
性化合物を使用することができる。
【0026】本発明に関する湿し水不要感光性平版印刷
版に使用される重合性化合物は、一般に付加重合性また
は開環重合性を有する化合物である。付加重合性を有す
る化合物としてはエチレン性不飽和基を有する化合物、
開環重合性を有する化合物としてはエポキシ基を有する
化合物等があるが、エチレン性不飽和基を有する化合物
が特に好ましい。
【0027】上記エチレン性不飽和基を有する化合物に
は、アクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル類、
アクリルアミド類、メタクリル酸およびその塩、メタク
リル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレイン
酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、ス
チレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N−
ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類
およびそれらの誘導体等がある。
【0028】重合性化合物の具体例としては、アクリル
酸エステル類に関し、n−ブチルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、
エトキシエトキシエチルアクリレート、ジシクロヘキシ
ルオキシエチルアクリレート、ノニルフェニルオキシエ
チルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、
ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート、ポリオキシエチレン
化ビスフェノールAのジアクリレート、ヒドロキシポリ
エーテルのポリアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト及びポリウレタンアクリレート等を挙げることができ
る。
【0029】また他の具体例としては、メタクリル酸エ
ステル類に関し、メチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブタ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタクリレートおよびポリ
オキシアルキレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト等を挙げることができる。
【0030】上記重合性化合物は、単独で使用しても二
種以上併用してもよい。
【0031】また、好ましい光重合開始剤の例として
は、α−アルコキシフェニルケトン類、多環式キノン
類、ベンゾフェノン類および置換ベンゾフェノン類、キ
サントン類、チオキサントン類、ハロゲン化化合物類
(例えばクロロスルホニルおよびクロロメチル芳香族化
合物類、クロロスルホニルおよびクロロメチル複素環式
化合物類、クロロスルホニルおよびクロロメチルベンゾ
フェノン類、およびフルオレノン類)、ハロアルカン
類、α−ハロ−α−フェニルアセトフェノン類、光還元
性染料−還元性レドックスカップル類、ハロゲン化パラ
フィン類(例えば臭化または塩化パラフィン)、ベンゾ
イルアルキルエーテル類、およびロフィンダイマー−メ
ルカプト化合物カップル等を挙げることができる。
【0032】本発明に好ましく用いられる光重合開始剤
の具体例としては、ベンゾイルブチル、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン、9,10−アントラ
キノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4′−
ジエチルアミノベンゾフェノン、キサントン、クロロキ
サントン、チオキサントン、クロロチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、クロロスルホニルチ
オキサントン、クロロスルホニルアントラキノン、クロ
ロメチルアントラセン、クロロメチルベンゾチアゾー
ル、クロロスルホニルベンゾキサゾール、クロロメチル
キノリン、クロロメチルベンゾフェノン、クロロスルホ
ニルベンゾフェノン、フルオレノン、四臭化炭素、ベン
ゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、2,2′−ビス(θ−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾールと2−
メルカプト−5−メチルチオ−1,3,4−チアジアゾ
ールの組合せ等を挙げることができる。
【0033】上記光重合開始剤は、単独で使用してもよ
いし、数種を組合せて使用してもよい。
【0034】本発明において、上記光重合開始剤は、使
用する重合性化合物に対して0.5〜30重量%の範囲で使
用することが好ましく、より好ましい使用範囲は、2〜
20重量%である。
【0035】また、上記説明した光重合性組成物に代え
て、あるいは併用して、化合物単独で光重合性を示す光
重合性化合物を用いてもよい。このような光重合性化合
物の例としては、アクリルアミド、アクリル酸バリウ
ム、グリセリントリアクリレート、N,N′−メチレン
ビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアルコールの珪酸エステル等を挙げるこ
とができる。また、前述したような重合性化合物に感光
基を導入した化合物も光重合性化合物として用いること
ができる。
【0036】更に、光重合による硬化を効率的に行なう
ために特開昭62-11851号公報、特公昭46-32714号公報、
特公昭49-34041号公報に記載された重合体をマイクロカ
プセルに含有させることができる。
【0037】以上の光重合性組成物などをカプセル化す
るに際しては溶剤を併用することができる。溶剤として
は、天然又は合成油を単独または併用して用いることが
できる。溶媒の例としては、綿実油、灯油、脂肪族ケト
ン、脂肪族エステル、パラフィン、ナフテン油、アルキ
ル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラ
フィン、アルキル化ナフタレン、1−フェニル−1−キ
シリルエタン、1−フェニル−1−P−エチルフェニル
エタン、1,1′−ジトリルエタン等のジアリールエタ
ンなどを挙げることができる。
【0038】更に、加熱によるカプセルの内包物の放出
を効果的におこなうために光硬化型マイクロカプセル中
に発泡剤を含有させることができる。
【0039】発泡剤としてはニトロソ系化合物、有機ス
ルホン酸のヒドラジン誘導体であるスルホヒドラジド系
化合物、ヒドラゾ化合物およびアゾ化合物を使用するこ
とができる。
【0040】有機発泡剤の具体例としては、ニトロソ系
化合物としてジニトロソペンタメチレンテトラミン、
N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタラ
ミド、トリニトロソトリメチレントリアミン等があげら
れる。
【0041】またスルホヒドラジド系化合物としてはp
−トルエンスルホヒドラジド、ベンゼンスルホヒドラジ
ド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホヒドラジ
ド)、ベンゼン−1,3−ジスルホヒドラジド、3,
3′−ジスルホヒドラジドフェニルスルホン、トルエン
−2,4−ジスルホヒドラジド、p,p′−チオビス
(ベンゼンスルホヒドラジド)等があげられる。ヒドラ
ゾ化合物としてはヒドラゾジカルボアミド、N,N′−
ジベンゾイルヒドラジン、β−アセチルフェニルヒドラ
ジン、バイユリア、1,1−ジフェニルヒドラジン等が
あげられる。
【0042】アゾ化合物としてはアゾビスイソブチロニ
トリル、アゾジカルボンアミド(アゾビスホルムアミ
ド)、ジアゾアミノベンゼン、アゾカルボン酸ジエチル
エステル(ジエチルアゾジカルボキシレート)等があげ
られる。
【0043】これらの有機発泡剤はすべて加熱によって
分解し、窒素ガスを発生する。また化合物によっては窒
素ガス以外に若干の一酸化炭素、二酸化炭素および水蒸
気を発生するものもあるが、発生ガスの少くとも60%は
窒素ガスである。また発生ガス量はおおむね100〜300ml
/gである。これら有機発泡剤の熱分解温度は80℃程度
から300℃程度までにわたっている。
【0044】有機発泡剤の分解温度を低下させるため
に、本発明において熱分解助剤をも使用することができ
る。熱分解助剤としては、尿素および尿素誘導体、亜鉛
華、炭酸鉛、ステアリン酸鉛、グリコール酸等が有効で
ある。
【0045】本発明において使用する熱分解助剤は、尿
素および尿素誘導体、例えば尿素エタノールアミン、グ
アニール尿素、アミノグアニジン炭酸塩等が好ましい。
熱分解助剤の添加量は有機発泡剤に対して約30〜60重量
%とすることが好ましい。
【0046】例えば、アゾジカルボンアミドの化学品純
品の分解温度は230℃といわれているが、種々の熱分解
助剤を加えることにより、約120℃に下げることができ
る。
【0047】本発明に用いられる湿し水不要感光性平版
印刷版は、好ましくは上記光重合性組成物がジアゾ化合
物、カップリング剤および発色助剤のうち少なくとも1
種とともにマイクロカプセルに含有された状態で感光層
に含まれてなるものである。上記マイクロカプセルの製
法については特に制限はなく、様々な公知技術を適用す
ることができる。上記公知技術の例としては、米国特許
第2,800,457号および同第2,800,458号各明細書記載の親
水性壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法;
米国特許第3,287,154号および英国特許第990,443号各明
細書、および特公昭38-19574号、同42-446号および同42
-771号各公報記載の界面重合法;米国特許第3,418,250
号および同第3,660,304号各明細書記載のポリマーの析
出による方法;米国特許第3,796,669号明細書記載のイ
ソシアネート−ポリオール壁材料を用いる方法;米国特
許第3,914,511号明細書記載のイソシアネート壁材料を
用いる方法;米国特許第4,001,140号、同第4,087,376号
および同4,089,802号各明細書記載の尿素−ホルムアル
デヒド系あるいは尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノー
ル系壁形成材料を用いる方法;米国特許第4,025,455号
明細書記載のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロ
キシプロピルセルロース等の壁形成材料を用いる方法;
特公昭36-9168号および特開昭51-9079号各公報記載のモ
ノマーの重合によるin situ法;英国特許第952,807号お
よび同第965,074号各明細書記載の電解分散冷却法;米
国特許第3,111,407号および英国特許第930,422号各明細
書記載のスプレードライング法等を挙げることができ
る。マイクロカプセル化方法は以上に限定されるもので
はないが、芯物質を乳化した後、マイクロカプセル壁と
して高分子膜を形成する方法が特に好ましい。
【0048】上記公知技術に基づいて形成されるマイク
ロカプセルの壁材について特に制限はないが、例えばポ
リウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリアミド及びこれらの混合物が好ましく、特に
ポリウレアおよびポリウレタンが好ましく用いられる。
【0049】このような壁材で形成されるマイクロカプ
セルの粒子径は、0.01乃至30μmの範囲であることが好
ましく、特に、取り扱いなどの点から0.01乃至10μmの
範囲にあることが好ましく、さらに解像力の点から0.01
乃至5μmの範囲にあることが好ましい。
【0050】上記カプセル形成に際しては、水溶性高分
子、界面活性剤等を用いることができる。水溶性高分子
には水溶性のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両
性高分子を含み、アニオン性高分子としては、天然のも
の、合成のものいずれも用いることができる。例えば、
−COO−、−SO3−基等を有するものを挙げること
ができる。
【0051】具体的なアニオン性の天然高分子として
は、アラビアゴム、アルギン酸などがあり、半合成品と
しては、カルボキシメチルセルロース、フタル化ゼラチ
ン、硫酸化デンプン、硫酸化セルロース、リグニンスル
ホン酸などがある。また、合成品としては無水マレイン
酸系(加水分解したものも含む)共重合体、アクリル酸
系(メタクリル酸系も含む)重合体及び共重合体、ビニ
ルベンゼンスルホン酸系重合体及び共重合体、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコールなどがある。両性化合物と
してはゼラチン等がある。
【0052】界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステ
ル類などの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩類、アルキル
硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ
こはく酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチ
レンアルキル硫酸エステル塩類などのアニオン界面活性
剤;アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン塩類などのカチオン界
面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。これ
らの分散安定剤は単独で用いてもよいし、2種以上混合
して使用してもよい。
【0053】乳化分散するために使用する乳化装置とし
ては、処理液に大きな剪断力を与えるものか、又は高強
度の超音波エネルギーを与えるものが適している。特に
コロイドミル、ホモジナイザー、毛細管式乳化装置、液
体サイレン、電磁歪式超音波発生機、ポールマン笛を有
する乳化装置が良好な結果を与えることができる。
【0054】マイクロカプセルの塗布には、バインダー
が用いられるがバインダーは、単独であるいは組み合わ
せて用いることができる。このバインダーには主に親水
性のものを用いることができる。親水性バインダーとし
ては、透明か半透明の親水性バインダーが代表的であ
り、例えばゼラチン、ゼラチン誘導体、セルロース誘導
体等のタンパク質や、デンプン、アラビヤゴム等の多糖
類のような天然物質と、ポリビニルピロリドン、アクリ
ルアミド重合体等の水溶性のポリビニル化合物のような
合成重合物質を含む。他の合成重合物質には、ラテック
スの形で、とくに写真材料の寸度安定性を増加させる分
散状ビニル化合物がある。
【0055】又、従来より記録系に用いられる種々の添
加剤、バインダー、酸化防止剤、スマッジ防止剤、界面
活性剤や塗布方法、使用方法等についてはよく知られて
おり、米国特許第2,711,375号、同第3,625,736号、英国
特許第1,232,347号、特開昭50-44012号、同50-50112
号、同50-127718号、同50-30615号、米国特許第3,836,3
83号、同第3,846,331号などに開示があり、それらの手
法を利用することができる。
【0056】本発明に用いられる湿し水不要感光性平版
印刷版の層構成については特に制限はないが、ジアゾ化
合物、カップリング剤、発色助剤が各々接触できる層構
成になっていることが必要である。すなわち、ジアゾ化
合物、カップリング剤、発色助剤がそれぞれ接触できれ
ば、湿し水不要感光性平版印刷版のいずれの層に含有さ
れていても、また別々の層に含有されていてもよい。ま
た発色画像を形成することを目的とする新たな層を設け
てもよい。
【0057】本発明における加熱方法としては、たとえ
ば、ヒーターを内蔵した熱ローラーを感光面に接触させ
ながら加熱する方法、熱板に接触させる方法、リボンヒ
ーター、シーズヒーター、赤外ヒーター等の加熱源を搬
送中のプレート表面近傍に配する方法、加熱空気を吹き
付ける方法、加熱液体中に浸漬または接触させる方法、
感光材料に発熱体層を設けて加熱する方法等、直接プレ
ートを加熱する方法と電子線、高周波、その他の電磁波
の照射により自己発熱させる方法等が利用できる。
【0058】加熱温度としては60℃以上が好ましく、更
に好ましくは60℃〜300℃、特に好ましくは70℃〜200℃
の範囲である。加熱時間は特に制限されるものではない
が、本発明においては1/20〜20分が好ましく、特に1/15
〜10分が好ましい。
【0059】又、本発明における加圧方法としては、た
とえば2個のローラー間を通す方法を利用することによ
り簡単に行うことが出来る。加熱と加圧を併用する場合
は、ヒーターを内蔵した2個のローラー間を通して加圧
した後加熱する方法等が利用できる。本発明において加
圧圧力は40Kg/cm2以上が好ましく、更に好ましくは40kg
/cm2以上500kg/cm2以下である。
【0060】本発明は公知の湿し水不要感光性平版印刷
版に適用することができる。特に基板または基板上のプ
ライマー層上に、感光層、シリコーンゴム層を積層した
湿し水不要感光性平版印刷版に適用することができる。
例えば特公昭44-23042号、同46-16044号に記載された、
基板上に光可溶性あるいは光不溶化性感光層とシリコー
ンゴム層を積層した湿し水不要感光性平版印刷版、特開
昭48-94504号、特開昭50-50102号に記載された基板上に
光接着性感光層とシリコーンゴム層を積層した湿し水不
要感光性平版印刷版、特開昭55-55343号、特開平2-6305
0号、同2-63051号に記載されたシリコーンゴム層上に凸
凹を有する保護層を有する湿し水不要感光性平版印刷
版、特開昭55-161244号、特開昭63-133153号、特開昭62
-50760号、特開平1-172834号、特開平2-34857号、特開
平1-118843号、同1-150142号に記載された基板上にプラ
イマー層、感光層、シリコーンゴム層を積層した湿し水
不要感光性平版印刷版、特開昭56-80046号、同56-80047
号に記載された基板上に光剥離性感光層とシリコーンゴ
ム層を積層した湿し水不要感光性平版印刷版などに適用
することができる。
【0061】また、本発明は水または水系現像液、水系
アルカリ現像液で現像可能な湿し水不要感光性平版印刷
版に好ましく適用することができる。例えば特開昭61-2
75759号に記載された有機溶剤、界面活性剤、30%以上
の水からなる現像液で現像可能な湿し水不要感光性平版
印刷版、特開昭63-253949号、同63-257748号、同63-280
250号、同63-280251号、特開平1-159644号、同1-214839
号、同1-235955号、同1-235956号に記載された水または
アルカリ水に可溶または膨潤可能な高分子化合物、光重
合性モノマー、光重合開始剤を含有する感光層を有する
湿し水不要感光性平版印刷版などが挙げられる。さらに
好ましく適用することができる湿し水不要感光性平版印
刷版としては、特開平2-282257号、同2-282258号に記載
されている湿し水不要感光性平版印刷版、例えば、基板
上にあるいは基板上のプライマー層上に、芳香族性水酸
基を有する単量体、例えば、N−(4−ヒドロキシフェ
ニル)アクリルアミド、p−ヒドロキシスチレン等と他
の単量体との共重合体とジアゾ樹脂、例えば、p−ジア
ゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物のヘ
キサフルオロ燐酸塩を含有する感光層を積層し、感光層
上にシリコーンゴム層を積層した湿し水不要感光性平版
印刷版が挙げられる。
【0062】本発明に用いられる基板としては、湿し水
不要感光性平版印刷版に使用される公知の支持体材料か
ら適宜選んで用いることができる。
【0063】また本発明に用いられる現像液としては、
湿し水不要感光性平版印刷版に使用される従来公知の現
像液を適宜用いることができる。
【0064】
【実施例】以下実施例を用いてより具体的に説明する
が、本発明はこれらの例によって何ら制限されるもので
はない。
【0065】・マイクロカプセルの製造方法 マイクロカプセル分散液−1 下記組成物を溶解混合しオイル相とした。 (1)トリメチロールプロパントリアクリレート 25重量部 (2)2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5重量部 (3)キシリレンジイソシアナートと トリメチロールプロパンとの付加物 (タケネートD110N;武田薬品工業(株)製) 15重量部 (4)2,5−ジエトキシ−4−モルフォリノ ベンゼンジアゾニウムフルオロボレート 10重量部
【0066】次に、下記組成物を溶解混合させ水相とし
た。 (1)ポリビニルアルコール 5重量部 (2)水 95重量部
【0067】上記オイル相を水相に加え、ホモジナイザ
ーによって10,000rpmにて10分間攪拌し、乳化した。こ
の乳化液を室温で攪拌しつつジエチレントリアミン2%
水溶液20重量部を加え、引続き攪拌した。30分後60℃ま
で昇温し、更に2時間攪拌した後、室温まで冷却してマ
イクロカプセル分散液−1を得た。
【0068】マイクロカプセル分散液−2 下記組成物を溶解混合しオイル相とした。
【0069】
【化4】 (2)キシリレンジイソシアナートと トリメチロールプロパンとの付加物 (タケネートD110N;武田薬品工業(株)製) 10重量部 (3)フタル酸ジブチル 20重量部 (4)酢酸エチル 5重量部
【0070】次に、下記組成物を溶解混合させ水相とし
た。 (1)ポリビニルアルコール 5.2重量部 (2)水 58重量部
【0071】上記オイル相を水相に加え、20℃にてホモ
ジナイザーによって10,000rpmにて10分間攪拌し、乳化
した。得られた乳化液に水100部を加え、攪拌しながら4
0〜70℃に加温し、2時間後に室温まで冷却してマイク
ロカプセル分散液−2を得た。
【0072】・ジアゾ樹脂の合成 p−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩14.5g(50ミリモ
ル)を氷冷下で40.9gの濃硫酸に溶解した。
【0073】この反応液に1.35g(45ミリモル)のパラ
ホルムアルデヒドを反応温度が10℃を越えないように徐
々に添加した。
【0074】この反応混合物を氷冷下で500mlのエタノ
ール中に滴下し、生じた沈澱を濾過した。エタノールで
洗浄後、この沈澱物を100mlの純水に溶解し、この液に
6.8gの塩化亜鉛を溶解した冷濃厚水溶液を加えた。
【0075】生じた沈澱を濾過した後、エタノールで洗
浄し、これを150mlの純水に溶解した。
【0076】この液に8gのヘキサフルオロ燐酸アンモ
ニウムを溶解した冷濃厚水溶液を加えた。
【0077】生じた沈澱を濾取し、水洗した後、乾燥し
てジアゾ樹脂を得た。
【0078】実施例−1 厚さ0.3mmの脱脂した平滑なアルミニウム板上に、下記
の組成よりなる、プライマー層組成物の固形成分を10重
量%含有するプロピレングリコールモノメチルエーテル
溶液を塗布し、100℃の熱風中で5分間乾燥して厚さ15
μの塗膜とした。その後、3kw超高圧水銀灯を用いて、
1J/cm2の全面露光を行って硬化し、プライマー層と
した。 <プライマー層組成物> (1)バイロンUR−8300 (東洋紡(株)製;ポリエステルポリウレタン) 100重量部 (2)ペンタエリスリトールトリアクリレート 150重量部 (3)2,4−ジエチルチオキサントン 6重量部 (4)p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル 6重量部 (5)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 3重量部
【0079】次に、硬化させたプライマー層上に、マイ
クロカプセル分散液−1を乾燥後の重量が3g/m2とな
るように塗布・乾燥し、更にその上に下記の組成よりな
る、感光層組成物の固形成分を5重量%含有するプロピ
レングリコールモノメチルエーテル/テトラヒドロフラ
ン(重量比35/20)混合溶液を乾燥重量で3g/m2になる
ように塗布し、80℃の熱風中で2分間乾燥して感光層を
設けた。 <感光層組成物> (1)アジピン酸とヘキサン−1,6−ジオール、 2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールとの ポリエステルポリオールとイソホロンジイソシアネート とのポリウレタン 56重量部 (2)メタクリル酸グリシジルとキシリレンジアミンの モル比4/1の付加反応物 40重量部 (3)ミヒラー氏ケトン 4重量部 (4)2−ヒドロキシ−N−(2−メチルフェニル)− 3−ナフトアミド 12重量部 (5)トリフェニルグアニジン 12重量部
【0080】次に、上記感光層上に下記の組成よりな
る、シリコーンゴム層組成物の固形成分10重量%アイソ
パーE(エクソン化学(株)製;溶剤)溶液を乾燥重量
で1.8g/m2となるように塗布し、90℃の熱風中で10分間
乾燥してシリコーンゴム層とした。 <シリコーンゴム層組成物> (1)両末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサン (分子量約52,000) 100重量部 (2)トリアセトキシメチルシラン 10重量部 (3)ジブチル錫ラウレート 0.8重量部
【0081】更に、上記シリコーンゴム層上に、厚さ8
μの片面マット化ポリエチレンテレフタレートフィルム
をラミネートし、湿し水不要感光性平版印刷版を得た。
【0082】上記の版材料の上面にポジフィルムを真空
密着させた後、光源としてメタルハライドランプを用い
て230mJ/cm2の露光を行い、ラミネートフィルムを剥
離した。
【0083】次いで、下記組成の現像液に1分間浸漬
し、現像パッドで1〜2分擦ったところ、未露光部のシ
リコーンゴム層が除去され、印刷版全面にわたって、ポ
ジフィルムの画像を忠実に再現した湿し水不要平版印刷
版が得られた。 <現像液> (1)n−ヘプタン 98重量部 (2)エチルセロソルブ 2重量部
【0084】次いで得られた印刷版を180℃で2分間加
熱した。画線部が青色に発色した、現像後の可視画性の
良好な印刷版を得ることができた。
【0085】実施例−2 実施例−1のシリコーンゴム層組成物を下記のように変
更した以外は実施例−1と同様にして湿し水不要感光性
平版印刷版を作成した。これを実施例−1と同様にして
露光・現像を行ったところ、未露光部のシリコーンゴム
層が除去され、印刷版全面にわたって、ポジフィルムの
画像を忠実に再現した湿し水不要平版印刷版が得られ
た。得られた印刷版を加圧ロールにて350kg/cm2の圧力
で均一に加圧して、画線部が青色に発色した、現像後の
可視画性の良好な印刷版を得た。 <シリコーンゴム層組成物> (1)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン (重合度約700) 9重量部
【0086】
【化5】 (4)ポリジメチルシロキサン(重合度約8,000) 0.5重量部 (5)オレフィン−塩化白金酸 0.2重量部 (6)抑制剤 0.15重量部 (7)アイソパーG(エッソ化学(株)製;溶剤) 90重量部
【0087】実施例−3 実施例−1のマイクロカプセル分散液−1の塗布をプラ
イマー層の塗布の前に行い、プライマー層組成物、感光
層組成物を下記のように変更し、感光層が0.2g/m2とな
るように塗布して、ラミネートフィルムを5μの片面マ
ット化ポリプロピレンフィルムに変更した以外は実施例
−1と同様にして湿し水不要感光性平版印刷版を得た。 <プライマー層組成物> (1)バイロンUR−8300 (東洋紡(株)製;ポリエステルポリウレタン) 100重量部 (2)DPCA−60 (日本化薬(株)製,重合性化合物) 150重量部 (3)2,4−ジエチルチオキサントン 6重量部 (4)p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル 6重量部 (5)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 3重量部 (6)2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−2′−メチルアニリド 12重量部 (7)トリフェニルグアニジン 12重量部
【0088】 <感光層組成物> (1)ジアゾ樹脂 50重量部 (2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート、 N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドの モル比30/70の共重合樹脂 50重量部 (3)ビクトリアピュアブルーBOH (保土ケ谷化学(株)製;染料) 1重量部
【0089】実施例−1と同様に露光した後、これを下
記現像液を用いて現像を行ったところ、未露光部の感光
層およびシリコーンゴム層が除去され、印刷版全面にわ
たって、ポジフィルムの画像を忠実に再現した湿し水不
要平版印刷版が得られた。 <現像液> (1)β−アニリノエタノール 0.5重量部 (2)プロピレングリコール 1.0重量部 (3)p−tert−ブチル安息香酸 1.0重量部 (4)水酸化カリウム 1.0重量部 (5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル 0.1重量部 (6)亜硫酸カリウム 2.0重量部 (7)メタ硅酸カリウム 3.0重量部 (8)水 91重量部
【0090】得られた湿し水不要平版印刷版を実施例−
1と同様に加熱して、画線部が青色に発色した、現像後
の可視画性が良好な印刷版を得ることができた。
【0091】実施例−4 実施例−1においてマイクロカプセル分散液−1をマイ
クロカプセル分散液−2に変更した以外は実施例−1と
同様にして湿し水不要感光性平版印刷版を得た。得られ
た湿し水不要感光性平版印刷版に実施例−1と同様にし
て露光・現像処理を施したところ、未露光部のシリコー
ンゴム層が除去され、印刷版全面にわたって、ポジフィ
ルムの画像を忠実に再現した湿し水不要平版印刷版が得
られた。次いで実施例−1と同様に加圧したところ、画
線部が青色に発色した、現像後の可視画性が良好な印刷
版を得ることができた。
【0092】比較例−1 実施例−1においてマイクロカプセル分散液−1を用い
ずに湿し水不要感光性平版印刷版を作成した以外は実施
例−1と同様にして湿し水不要感光性平版印刷版を得
た。得られた湿し水不要感光性平版印刷版に実施例−1
と同様の露光・現像を行ったところ、未露光部のシリコ
ーンゴム層が除去され、印刷版全面にわたって、ポジフ
ィルムの画像を忠実に再現した湿し水不要平版印刷版が
得られた。しかし、この湿し水不要平版印刷版に加熱や
加圧処理を行っても画線部は発色せず、現像後の可視画
性は不良であり、画線部の染料溶液による染色が必要で
あった。
【0093】比較例−2 実施例−2においてマイクロカプセル分散液−1を用い
ずに湿し水不要感光性平版印刷版を作成した以外は実施
例−2と同様にして湿し水不要感光性平版印刷版を得
た。得られた湿し水不要感光性平版印刷版に実施例−2
と同様に露光・現像を行ったところ、未露光部のシリコ
ーンゴム層が除去され、印刷版全面にわたって、ポジフ
ィルムの画像を忠実に再現した湿し水不要平版印刷版が
得られた。しかしこの湿し水不要平版印刷版に加熱や加
圧処理を行っても画線部は発色せず、現像後の可視画性
は不良であり、画線部の染料溶液による染色が必要であ
った。
【0094】比較例−3 実施例−3においてマイクロカプセル分散液−1を用い
ずに湿し水不要感光性平版印刷版を作成した以外は実施
例−3と同様にして湿し水不要感光性平版印刷版を得
た。得られた湿し水不要感光性平版印刷版に実施例−3
と同様に露光・現像を行ったところ、未露光部の感光層
およびシリコーンゴム層が除去され、印刷版全面にわた
って、ポジフィルムの画像を忠実に再現した湿し水不要
平版印刷版が得られた。しかし、この湿し水不要平版印
刷版に加熱や加圧処理を行っても画線部は発色せず、現
像後の可視画性は不良であり、画線部の染料溶液による
染色が必要であった。
【0095】
【発明の効果】本発明の湿し水不要感光性平版印刷版の
処理方法によれば、染色液を用いる場合の印刷版の汚
れ、自動現像機の汚れ、手指の汚れがなく、自動現像機
の維持管理、取扱の面の問題を解消することができ、か
つ画像の可視画性が向上した印刷版を得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左々 信正 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 富安 寛 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 笠倉 暁夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともジアゾ化合物、カップリング
    剤および発色助剤を含有する湿し水不要感光性平版印刷
    版の処理方法において、該ジアゾ化合物、カップリング
    剤および発色助剤のうち少なくとも1種がマイクロカプ
    セルに含有され、上記湿し水不要感光性平版印刷版を現
    像時および/または現像後、加熱および/または加圧す
    ることにより画像部の発色を行うことを特徴とする、湿
    し水不要感光性平版印刷版の処理方法。
  2. 【請求項2】 少なくともジアゾ化合物、カップリング
    剤および発色助剤を含有する湿し水不要感光性平版印刷
    版の処理方法において、該ジアゾ化合物、カップリング
    剤および発色助剤のうち少なくとも1種がマイクロカプ
    セルに含有され、上記湿し水不要感光性平版印刷版を現
    像時および/または現像後、60℃以上の温度で加熱およ
    び/または40kg/cm2以上の圧力で加圧することにより
    画像部の発色を行うことを特徴とする、湿し水不要感光
    性平版印刷版の処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994023954A1 (en) * 1993-04-20 1994-10-27 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Lithographic printing original plate and method for producing the same

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