JPH0553199U - 粒子加速器真空チャンバーのフランジ構造 - Google Patents

粒子加速器真空チャンバーのフランジ構造

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JPH0553199U
JPH0553199U JP11122191U JP11122191U JPH0553199U JP H0553199 U JPH0553199 U JP H0553199U JP 11122191 U JP11122191 U JP 11122191U JP 11122191 U JP11122191 U JP 11122191U JP H0553199 U JPH0553199 U JP H0553199U
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JP
Japan
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vacuum chamber
flange
peripheral surface
particle accelerator
chamber
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JP11122191U
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Inventor
輝彦 備前
博 前原
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子加速器用真空チャンバーの端部にフラン
ジを取り付ける場合に、チャンバー内周面にすき間、段
差、密閉された空気溜りが生じるのを防止する。 【構成】 真空チャンバー50の端部の外周面には、フ
ランジ58が嵌め込まれている。フランジ58の連結面
62は真空チャンバー50の端面51と略々同一平面上
にある。フランジ58と真空チャンバー50とはフラン
ジ58の連結面62と反対側の部分64で外付け溶接6
6により接合されている。連結面62側ではフランジ5
8と真空チャンバー50とは溶接されていない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、シンクロトロン等の粒子加速器において真空チャンバーどうしを 連結するための真空シール用フランジの構造に関し、チャンバー内周面にすき間 、段差、密閉された空気溜り等が生じるのを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、シンクロトロンは、シンクロトロン放射光(SOR)装置として、超々 LSI回路の作成、医療分野における診断、分子解析、構造解析等様々な分野へ の適用が期待されている。
【0003】 SOR装置の概要を図2に示す。荷電粒子発生装置(電子銃等)10で発生し た電子ビームは線型加速装置(ライナック)12で光速近くに加速され、ビーム 輸送部14の偏向電磁石16で偏向されて、インフレクタ18を介して蓄積リン グ22内に入射される。蓄積リング22に入射された電子ビームは高周波加速空 洞21でエネルギを与えられながら収束電磁石23(垂直方向用)、25(水平 方向用)で収束され、偏向電磁石24で偏向されて蓄積リング22中を回り続け る。偏向電磁石24で偏向される時に発生するシンクロトロン放射光はビームチ ャンネル26を通して例えば露光装置28に送られて超々LSI回路作成用の光 源等として利用される。
【0004】 蓄積リング22は短い真空チャンバーをフランジで順次連結していくことによ りリング状に構成される。真空チャンバーの端部にフランジを取り付ける方法と して、従来は図3に示すように、真空チャンバー30の端部にフランジ32を突 き合わせ溶接34で接合していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前記突き合わせ溶接34による接合では、真空チャンバー30とフランジ34 との接合部にすき間36が生じたり、図4に示すように段差38が生じることが あった。このようなすき間36や段差38はチャンバー内面を不連続なものにし て、この部分でインピーダンスが増加してこの内部を通過する粒子ビームにエネ ルギロスを生じさせる問題があった。特に、近年加速器の高性能化に伴い微少な 不連続性も影響が大きくなってきた。
【0006】 そこで、図5に示すように、いんろう継手40で真空チャンバー30とフラン ジ32とをつないで溶接42で接合することが考えられる。ところが、このよう な構造では、段差はある程度小さくできるもののすき間36は相変らず生じる問 題があった。
【0007】 そこで、さらに図6に示すように、真空チャンバー30の外側にフランジ32 を嵌め込んで、フランジ32の左右両側を溶接44,46でフランジ32に接合 することで段差やすき間をなくすことが考えられる。
【0008】 ところが、このような構造では、接合後にHeリーク試験(真空チャンバー3 0の外周側をHeガスで覆ってHeガスが溶接46,44を通って内側で検出さ れるかどうかで溶接46,44の良、不良を試験すること)をした場合、溶接4 4,46とも不良であればわかるが、溶接44のみ不良の場合はHeガスは溶接 46で遮断されるので検出されない。その場合、溶接46,44とも良好である と判断して実際に粒子加速器の真空チャンバーに使用すると、溶接46,44間 の空気溜り48からそこに溜っていた空気が真空チャンバー内空間に少しずつ漏 れ出てきて、いつまでたっても真空チャンバー内を超高真空にすることができな くなる。
【0009】 この考案は、上述の点に鑑みてなされたもので、チャンバー内周面にすき間、 段差、密閉された空気溜り等が生じるのを防止した粒子加速器真空チャンバーの フランジ構造を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この考案は、粒子加速器の真空チャンバーの端部においてその外周面にフラン ジを嵌め込み、このフランジと前記真空チャンバーとを当該フランジの連結面と 反対側の部分で外付け溶接して接合してなるものである。
【0011】
【作用】
この考案によれば、真空チャンバーの外周面にフランジを嵌め込んで取り付け るので、真空チャンバーの内周面にはすき間や段差が生じずインピーダンスの増 加を防止できる。また、真空チャンバーとフランジとをフランジの連結面と反対 側の部分で外付け溶接するので、チャンバー内周面はシームレス構造となり、フ ランジの両側で溶接する場合のように真空チャンバーとフランジとの間に密閉さ れた空気溜りが生じるのを防止することができ、実際に粒子加速器の真空チャン バーに使用した場合に、真空チャンバー内を早急に超高真空状態に到達させるこ とができる。
【0012】
【実施例】
この考案の一実施例を図1に示す。図1において(a)は断面図、(b)は( a)のA部拡大図、(c)はB−B矢視図である。
【0013】 真空チャンバー50には、粒子ビーム49(電子、陽子等)が通過するビーム チャンバー52とゲッタポンプが配置されるゲッタポンプチャンバー54とが連 通路56を介して相互に連通状態に形成されている。
【0014】 真空チャンバー50の端部の外周面には、円形のフランジ58が嵌め込まれて いる。フランジ58の連結面62(他のフランジと連結される面をいう。)は真 空チャンバー50の端面51と略々同一平面上にある。フランジ58は円板状に 形成され、その外周側に他のフランジとの接合用にボルト孔60が形成されてい る。
【0015】 フランジ58と真空チャンバー50とはフランジ58の連結面62と反対側の 部分64で外付け溶接66による全周溶接で接合されている。連結面62側では フランジ58と真空チャンバー50とは溶接されていない。
【0016】 以上の構成によれば、真空チャンバー50の外周面50aにフランジ58を嵌 め込んで取り付けるので、真空チャンバー50の内周面50bにはすき間や段差 が生じない。したがって、真空チャンバー50のインピーダンスの増加を防止し てビームエネルギロスを防止できる。また、真空チャンバー50とフランジ58 とをフランジ58の連結面62と反対側の部分64で外付け溶接66で接合する ので、チャンバー内周面50bはシームレス構造となる。したがって、フランジ 58の両側で溶接する場合のように真空チャンバー50とフランジ58との間に 密閉された空気溜りが生じるのを防止することができる。したがって、実際に粒 子加速器の真空チャンバーに使用した場合に、フランジ58と真空チャンバー5 0との間68の空気はすぐに真空チャンバー50内にすべて抜けてしまい、真空 チャンバー内を早急に超高真空状態に到達させることができる。また、溶接66 が不良であればHeリーク試験で必ず検出することができ、信頼性も向上する。
【0017】
【変更例】
なお、この考案はシンクロトロン以外の各種粒子加速器の真空チャンバーにも 適用することができる。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、真空チャンバーの外周面にフランジ を嵌め込んで取り付けるので、真空チャンバーの内周面にはすき間や段差が生じ ずインピーダンスの増加を防止できる。また、真空チャンバーとフランジとをフ ランジの連結面と反対側の部分で外付け溶接するので、チャンバー内周面はシー ムレス構造となり、フランジの両側で溶接する場合のように真空チャンバーとフ ランジとの間に密閉された空気溜りが生じるのを防止することができ、実際に粒 子加速器の真空チャンバーに使用した場合に、真空チャンバー内を早急に超高真 空状態に到達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す図で、(a)は断面
図、(b)は(a)のA部拡大図、(c)は(a)のB
−B矢視図である。
【図2】SOR装置の概要を示す平面図である。
【図3】従来のフランジ構造を示す断面図である。
【図4】従来の他のフランジ構造を示す断面図である。
【図5】従来の他のフランジ構造を示す断面図である。
【図6】従来の他のフランジ構造を示す断面図である。
【符号の説明】
50 真空チャンバー 50a 外周面 50b 内周面 58 フランジ 62 連結面 64 連結面と反対側の部分 66 外付け溶接

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子加速器の真空チャンバーの端部におい
    てその外周面にフランジを嵌め込み、 このフランジと前記真空チャンバーとを当該フランジの
    連結面と反対側の部分で外付け溶接して接合してなる粒
    子加速器真空チャンバーのフランジ構造。
JP11122191U 1991-12-19 1991-12-19 粒子加速器真空チャンバーのフランジ構造 Pending JPH0553199U (ja)

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JPH0553199U true JPH0553199U (ja) 1993-07-13

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ID=14555605

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