JPH055246B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH055246B2 JPH055246B2 JP62310623A JP31062387A JPH055246B2 JP H055246 B2 JPH055246 B2 JP H055246B2 JP 62310623 A JP62310623 A JP 62310623A JP 31062387 A JP31062387 A JP 31062387A JP H055246 B2 JPH055246 B2 JP H055246B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- polyamide
- measured
- aminocyclohexyl
- methane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- QQVIHTHCMHWDBS-UHFFFAOYSA-N isophthalic acid Chemical compound OC(=O)C1=CC=CC(C(O)=O)=C1 QQVIHTHCMHWDBS-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 18
- NAQMVNRVTILPCV-UHFFFAOYSA-N hexane-1,6-diamine Chemical compound NCCCCCCN NAQMVNRVTILPCV-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 16
- KKEYFWRCBNTPAC-UHFFFAOYSA-N Terephthalic acid Chemical compound OC(=O)C1=CC=C(C(O)=O)C=C1 KKEYFWRCBNTPAC-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 14
- 239000000155 melt Substances 0.000 claims description 6
- IGSBHTZEJMPDSZ-UHFFFAOYSA-N 4-[(4-amino-3-methylcyclohexyl)methyl]-2-methylcyclohexan-1-amine Chemical compound C1CC(N)C(C)CC1CC1CC(C)C(N)CC1 IGSBHTZEJMPDSZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 5
- 150000004985 diamines Chemical class 0.000 claims description 5
- OFOBLEOULBTSOW-UHFFFAOYSA-N Malonic acid Chemical compound OC(=O)CC(O)=O OFOBLEOULBTSOW-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N sulfuric acid Substances OS(O)(=O)=O QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 description 13
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 description 13
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N Ethanol Chemical compound CCO LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 11
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 9
- 238000006116 polymerization reaction Methods 0.000 description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 229920006122 polyamide resin Polymers 0.000 description 7
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 6
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 6
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 description 4
- VNWKTOKETHGBQD-UHFFFAOYSA-N methane Chemical compound C VNWKTOKETHGBQD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 4
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 4
- 150000003839 salts Chemical class 0.000 description 4
- QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-N Acetic acid Chemical compound CC(O)=O QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- OKKJLVBELUTLKV-UHFFFAOYSA-N Methanol Chemical compound OC OKKJLVBELUTLKV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 3
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 3
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 3
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 3
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 3
- DZIHTWJGPDVSGE-UHFFFAOYSA-N 4-[(4-aminocyclohexyl)methyl]cyclohexan-1-amine Chemical compound C1CC(N)CCC1CC1CCC(N)CC1 DZIHTWJGPDVSGE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- -1 4-aminocyclohexyl Chemical group 0.000 description 2
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 description 2
- 150000003951 lactams Chemical class 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 239000007858 starting material Substances 0.000 description 2
- 230000002087 whitening effect Effects 0.000 description 2
- 235000010893 Bischofia javanica Nutrition 0.000 description 1
- 240000005220 Bischofia javanica Species 0.000 description 1
- 229920002292 Nylon 6 Polymers 0.000 description 1
- 229920002302 Nylon 6,6 Polymers 0.000 description 1
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 125000001931 aliphatic group Chemical group 0.000 description 1
- 125000000217 alkyl group Chemical group 0.000 description 1
- 239000003963 antioxidant agent Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000012153 distilled water Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 229920006351 engineering plastic Polymers 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 239000012760 heat stabilizer Substances 0.000 description 1
- 238000007654 immersion Methods 0.000 description 1
- 238000009863 impact test Methods 0.000 description 1
- 229910052500 inorganic mineral Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000011707 mineral Substances 0.000 description 1
- 239000012778 molding material Substances 0.000 description 1
- 150000002762 monocarboxylic acid derivatives Chemical class 0.000 description 1
- 239000000049 pigment Substances 0.000 description 1
- 239000004014 plasticizer Substances 0.000 description 1
- 239000012744 reinforcing agent Substances 0.000 description 1
- 239000012266 salt solution Substances 0.000 description 1
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000009864 tensile test Methods 0.000 description 1
- 239000004034 viscosity adjusting agent Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Polyamides (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は透明性の優れたコポリアミド樹脂に関
するものでり、詳しくは特定のポリアミド出発原
料を特定の割合で共重合することを特徴とする耐
アルコール性、耐沸水性、易成形性等を兼ね備え
た透明コポリアミド樹脂に関するものである。 〔従来の技術〕 ポリアミド樹脂は、その優れた剛性、靭性、耐
熱性、耐薬品性等の性質が評価され、エンジニア
リングプラスチツクとして確固たる地位を築いて
いる。なかでも透明ポリアミド樹脂は、ポリアミ
ド樹脂の優れた性質の大部分は維持しつつ、加え
て透明性に優れている為、近年幅広い分野で用途
展開が急速になされている。ところが従来知られ
てきた透明ポリアミド樹脂はいずれもいくつかの
欠点を有している。 例えば、アルキル基含有ヘキサメチレンジアミ
ンとイソフタル酸および/またはテレフタル酸か
らなるポリアミドや、USP4264762に開示のビス
−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メ
タンとイソフタル酸およびラクタムからなるポリ
アミドはメタノールやエタノールに対する耐性が
ない。 一方、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メ
タンとイソフタル酸からなるポリアミドや、
USP3597400に開示されたビス−(4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン
とテレフタル酸、イソフタル酸からなるポリアミ
ドは溶融粘度が高く成形性が極めて悪い。 更に、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸
および/またはテレフタル酸からなるポリアミド
は、沸水処理により白化する。 以上の如く、耐アルコール性、耐沸水性、易成
形性等兼ね備えた透明ポリアミドは得られていな
いのが実情であつた。 〔発明の目的〕 本発明者らは以上の点に鑑み、耐アルコール
性、耐沸水性、易成形性を兼ね備えた透明ポリア
ミド樹脂を得ることを目的に鋭意検討した結果、
本発明に到達した。すなわち、本発明はジアミン
成分として (a) ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタンと (b) ヘキサメチレンジアミン ジカルボン酸成分として (c) イソフタル酸と (d) テレフタル酸 から誘導される構造単位から成り、かつ各成分が
下記の二式を同時に満足し、生成物のηrelが2.0
〜2.5の範囲であることを特徴とする透明性コポ
リアミドに存する。 (a):(b)=3:97〜18:82 (モル比) (c):(d)=60:40〜90:10 (モル比) 〔発明の構成〕 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において使用するビス−(3−メチル−
4−アミノシクロヘキシル)メタンは通常3つの
立体異性体の混合物として存在するが、本発明に
おいては異性体混合比は特に限定されるものでは
ない。 重合に先だつ出発原料の混合方法は特に制限さ
れるものではない。すなわち、個々のジアミンと
ジカルボン酸から単一塩をあらかじめつくつてお
き、重合に際して所定量混合する方法、所定量の
ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)
メタンおよびヘキサメチレンジアミンを含んだジ
アミン水溶液に、加温下所定量のイソフタル酸お
よびテレフタル酸を加えて混合ナイロン塩水溶液
とする方法等任意の方法がとれる。 ここで(a)ビス−(3−メチル−4−アミノシク
ロヘキシル)メタンと(b)ヘキサメチレンジアミン
のモル比は3:97〜18:82とする必要がある。す
なわち、(a)が3:97より少ないと、沸水処理時に
白化現象が起こつてしまう。一方、18:82より多
いと溶融粘度が高過ぎて成形性が悪い。更に好ま
しくは3:97〜12:88、特に好ましくは3:97〜
10:90である。 次に、(c)イソフタル酸と(d)テレフタル酸のモル
比は60:40〜90:10、好ましくは65:35〜85:15
とする必要がある。すなわち、(c)が60:40より少
ないと透明性が失なわれ、もはや本発明の目的と
する透明コポリアミドは得られない。一方、90:
10より多いとアルコールに対する耐性がなくなつ
てしまう。 重合は、6ナイロンや66ナイロンの製造に用い
られている溶融重合法によつて行なうことができ
る。 重合に際しては、混合ナイロン塩あるいはその
水溶液に必要に応じてモノアミン、モノカルボン
酸といつた一価の粘度調節剤を加えてもよい。ま
た、ヘキサメチレンジアミンは重合に際して揮発
し易い為、当量よりも若干過剰に加えておくこと
も可能である。 溶融重合反応では反応温度は150〜300℃、ま
た、反応圧力は残存水分の多い反応初中期は2〜
15Kg/cm2、反応終期には常圧あるいは200〜
700torrで行なうことが好ましい。ここで、得ら
れるポリアミド樹脂の98%濃硫酸中、濃度1g/
dl、25℃で測定したηrelは2.0〜2.5の範囲にある
ことが好ましい。 すなわち、2.0未満では重合体としての強靭性
を維持できず、また2.5以上では溶融粘度が高過
ぎて通常の射出成形には不適である。特に好まし
いηrelは2.0〜2.4である。また本発明のコポリア
ミドは易成形性である特徴を有し、その溶融粘度
は、280℃、剪断速度100sec-1で5000〜24000ポイ
ズと良好である。 なお、本発明のポリアミド製造に際して、更に
直鎖状ポリアミド成分を添加して共重合すること
も可能であるが、この場合の添加量は本発明のポ
リアミド組成(a),(b),(c)及び(d)100重量部に対し
て20重量部以下が好ましい。 ただし、ここで言う直鎖状ポリアミド成分と
は、C4〜C12のラクタムあるいはC2〜C10の直鎖状
脂肪族ジアミンとC2〜C10の直鎖状脂肪族ジカル
ボン酸との塩ないしはこれらの混合物をさす。 また、本発明のポリアミド通常のポリアミドの
添加剤すなわち熱安定剤、顔料、ガラスまたは鉱
物質の強化剤、滑剤、可塑剤、抗酸化剤等を重合
の前または後に添加することも可能である。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 なお、実施例中の測定値は以下の方法により求
めた。 (イ) ηrel 98%濃硫酸を使用し、濃度1g/dlとし25℃で
測定した。 (ロ) 溶融粘度 高化式フローテスター、1mmφ×10mmLのノズ
ルを使用し、280℃、せん断速度100sec-1での値
を求めた。 (ハ) 耐沸水性 厚み1mmの試験片を作成し100℃の沸騰水中に
浸漬後、白化までの時間を測定した。 (ニ) 耐アルコール性 厚み1mmの試験片を作成しひずみを与えて23℃
で95%エタノール中に24時間浸漬後臨界歪量を求
めた。 (ホ) 機械的強度の測定 射出成形して得られた試験片について以下の方
法により実施した。 引張試験 ASTM D−638 曲げ試験 ASTM D−790 Izod衝撃試験 ASTM D−256 実施例 1 74重量%のヘキサメチレンジアミン水溶液 158.5g ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン 13.1g 蒸留水 170.0g からなるジアミン水溶液を70℃に加温後、イソフ
タル酸118.0g、テレフタル酸59.0gを添加し、
均一ナイロン塩溶液を得て、これをオートクレー
ブに仕込んだ。更に酢酸1.20gを添加後、昇温を
開始した。圧力が2.5Kg/cm2に達したらオートク
レーブのバルブを開き、圧力を2.5Kg/cm2に保つ
様に水を留出させ濃縮を開始した。濃縮中も昇温
は続け、内温が190℃に達したとき、オートクレ
ーブのバルブを閉じた後、更に昇温を続けた。圧
力が14Kg/cm2に達したら再びオートクレーブのバ
ルブを開き、圧力を14Kg/cm2に保つ様に水を留出
させ濃縮を行なつた。この間も昇温は続け、内温
が260℃に達したなら放圧を行ない、圧力を大気
圧とした後、1時間反応を続けた。反応終了後
N2加圧下得られたポリマーをオートクレーブか
ら抜き出しペレツト化した。 得られたポリマーの各種物性を表1に記す。 実施例2〜6、比較例1〜6 実施例1と同様の重合操作により、表1に記し
た様な組成のポリアミド樹脂を製造し、各種物性
を測定した。 すなわち、比較例1ではηrelが低いにもかかわ
らず溶融粘度が高く、成形材料としては不適当で
あつた。また、比較例2では引張伸度が低く、比
較例3、4では耐沸水性、比較例5では耐アルコ
ール性にそれぞれおとつていた。また、比較例6
では得られたポリマーは結晶性を持ち透明ではな
かつた。
するものでり、詳しくは特定のポリアミド出発原
料を特定の割合で共重合することを特徴とする耐
アルコール性、耐沸水性、易成形性等を兼ね備え
た透明コポリアミド樹脂に関するものである。 〔従来の技術〕 ポリアミド樹脂は、その優れた剛性、靭性、耐
熱性、耐薬品性等の性質が評価され、エンジニア
リングプラスチツクとして確固たる地位を築いて
いる。なかでも透明ポリアミド樹脂は、ポリアミ
ド樹脂の優れた性質の大部分は維持しつつ、加え
て透明性に優れている為、近年幅広い分野で用途
展開が急速になされている。ところが従来知られ
てきた透明ポリアミド樹脂はいずれもいくつかの
欠点を有している。 例えば、アルキル基含有ヘキサメチレンジアミ
ンとイソフタル酸および/またはテレフタル酸か
らなるポリアミドや、USP4264762に開示のビス
−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メ
タンとイソフタル酸およびラクタムからなるポリ
アミドはメタノールやエタノールに対する耐性が
ない。 一方、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メ
タンとイソフタル酸からなるポリアミドや、
USP3597400に開示されたビス−(4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン
とテレフタル酸、イソフタル酸からなるポリアミ
ドは溶融粘度が高く成形性が極めて悪い。 更に、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸
および/またはテレフタル酸からなるポリアミド
は、沸水処理により白化する。 以上の如く、耐アルコール性、耐沸水性、易成
形性等兼ね備えた透明ポリアミドは得られていな
いのが実情であつた。 〔発明の目的〕 本発明者らは以上の点に鑑み、耐アルコール
性、耐沸水性、易成形性を兼ね備えた透明ポリア
ミド樹脂を得ることを目的に鋭意検討した結果、
本発明に到達した。すなわち、本発明はジアミン
成分として (a) ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタンと (b) ヘキサメチレンジアミン ジカルボン酸成分として (c) イソフタル酸と (d) テレフタル酸 から誘導される構造単位から成り、かつ各成分が
下記の二式を同時に満足し、生成物のηrelが2.0
〜2.5の範囲であることを特徴とする透明性コポ
リアミドに存する。 (a):(b)=3:97〜18:82 (モル比) (c):(d)=60:40〜90:10 (モル比) 〔発明の構成〕 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において使用するビス−(3−メチル−
4−アミノシクロヘキシル)メタンは通常3つの
立体異性体の混合物として存在するが、本発明に
おいては異性体混合比は特に限定されるものでは
ない。 重合に先だつ出発原料の混合方法は特に制限さ
れるものではない。すなわち、個々のジアミンと
ジカルボン酸から単一塩をあらかじめつくつてお
き、重合に際して所定量混合する方法、所定量の
ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)
メタンおよびヘキサメチレンジアミンを含んだジ
アミン水溶液に、加温下所定量のイソフタル酸お
よびテレフタル酸を加えて混合ナイロン塩水溶液
とする方法等任意の方法がとれる。 ここで(a)ビス−(3−メチル−4−アミノシク
ロヘキシル)メタンと(b)ヘキサメチレンジアミン
のモル比は3:97〜18:82とする必要がある。す
なわち、(a)が3:97より少ないと、沸水処理時に
白化現象が起こつてしまう。一方、18:82より多
いと溶融粘度が高過ぎて成形性が悪い。更に好ま
しくは3:97〜12:88、特に好ましくは3:97〜
10:90である。 次に、(c)イソフタル酸と(d)テレフタル酸のモル
比は60:40〜90:10、好ましくは65:35〜85:15
とする必要がある。すなわち、(c)が60:40より少
ないと透明性が失なわれ、もはや本発明の目的と
する透明コポリアミドは得られない。一方、90:
10より多いとアルコールに対する耐性がなくなつ
てしまう。 重合は、6ナイロンや66ナイロンの製造に用い
られている溶融重合法によつて行なうことができ
る。 重合に際しては、混合ナイロン塩あるいはその
水溶液に必要に応じてモノアミン、モノカルボン
酸といつた一価の粘度調節剤を加えてもよい。ま
た、ヘキサメチレンジアミンは重合に際して揮発
し易い為、当量よりも若干過剰に加えておくこと
も可能である。 溶融重合反応では反応温度は150〜300℃、ま
た、反応圧力は残存水分の多い反応初中期は2〜
15Kg/cm2、反応終期には常圧あるいは200〜
700torrで行なうことが好ましい。ここで、得ら
れるポリアミド樹脂の98%濃硫酸中、濃度1g/
dl、25℃で測定したηrelは2.0〜2.5の範囲にある
ことが好ましい。 すなわち、2.0未満では重合体としての強靭性
を維持できず、また2.5以上では溶融粘度が高過
ぎて通常の射出成形には不適である。特に好まし
いηrelは2.0〜2.4である。また本発明のコポリア
ミドは易成形性である特徴を有し、その溶融粘度
は、280℃、剪断速度100sec-1で5000〜24000ポイ
ズと良好である。 なお、本発明のポリアミド製造に際して、更に
直鎖状ポリアミド成分を添加して共重合すること
も可能であるが、この場合の添加量は本発明のポ
リアミド組成(a),(b),(c)及び(d)100重量部に対し
て20重量部以下が好ましい。 ただし、ここで言う直鎖状ポリアミド成分と
は、C4〜C12のラクタムあるいはC2〜C10の直鎖状
脂肪族ジアミンとC2〜C10の直鎖状脂肪族ジカル
ボン酸との塩ないしはこれらの混合物をさす。 また、本発明のポリアミド通常のポリアミドの
添加剤すなわち熱安定剤、顔料、ガラスまたは鉱
物質の強化剤、滑剤、可塑剤、抗酸化剤等を重合
の前または後に添加することも可能である。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 なお、実施例中の測定値は以下の方法により求
めた。 (イ) ηrel 98%濃硫酸を使用し、濃度1g/dlとし25℃で
測定した。 (ロ) 溶融粘度 高化式フローテスター、1mmφ×10mmLのノズ
ルを使用し、280℃、せん断速度100sec-1での値
を求めた。 (ハ) 耐沸水性 厚み1mmの試験片を作成し100℃の沸騰水中に
浸漬後、白化までの時間を測定した。 (ニ) 耐アルコール性 厚み1mmの試験片を作成しひずみを与えて23℃
で95%エタノール中に24時間浸漬後臨界歪量を求
めた。 (ホ) 機械的強度の測定 射出成形して得られた試験片について以下の方
法により実施した。 引張試験 ASTM D−638 曲げ試験 ASTM D−790 Izod衝撃試験 ASTM D−256 実施例 1 74重量%のヘキサメチレンジアミン水溶液 158.5g ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン 13.1g 蒸留水 170.0g からなるジアミン水溶液を70℃に加温後、イソフ
タル酸118.0g、テレフタル酸59.0gを添加し、
均一ナイロン塩溶液を得て、これをオートクレー
ブに仕込んだ。更に酢酸1.20gを添加後、昇温を
開始した。圧力が2.5Kg/cm2に達したらオートク
レーブのバルブを開き、圧力を2.5Kg/cm2に保つ
様に水を留出させ濃縮を開始した。濃縮中も昇温
は続け、内温が190℃に達したとき、オートクレ
ーブのバルブを閉じた後、更に昇温を続けた。圧
力が14Kg/cm2に達したら再びオートクレーブのバ
ルブを開き、圧力を14Kg/cm2に保つ様に水を留出
させ濃縮を行なつた。この間も昇温は続け、内温
が260℃に達したなら放圧を行ない、圧力を大気
圧とした後、1時間反応を続けた。反応終了後
N2加圧下得られたポリマーをオートクレーブか
ら抜き出しペレツト化した。 得られたポリマーの各種物性を表1に記す。 実施例2〜6、比較例1〜6 実施例1と同様の重合操作により、表1に記し
た様な組成のポリアミド樹脂を製造し、各種物性
を測定した。 すなわち、比較例1ではηrelが低いにもかかわ
らず溶融粘度が高く、成形材料としては不適当で
あつた。また、比較例2では引張伸度が低く、比
較例3、4では耐沸水性、比較例5では耐アルコ
ール性にそれぞれおとつていた。また、比較例6
では得られたポリマーは結晶性を持ち透明ではな
かつた。
【表】
(*)
〔発明の効果〕 以上説明した様に本発明の透明コポリアミドは
耐沸水性、耐アルコール性、易成形性を兼ね備え
ており、従つて自動車、電子電気、機械等の部品
として極めて有用な成形品を提供することができ
る。
〔発明の効果〕 以上説明した様に本発明の透明コポリアミドは
耐沸水性、耐アルコール性、易成形性を兼ね備え
ており、従つて自動車、電子電気、機械等の部品
として極めて有用な成形品を提供することができ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ジアミン成分として (a) ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタンと (b) ヘキサメチレンジアミン ジカルボン酸成分として (c) イソフタル酸と (d) テレフタル酸 から誘導される構造単位から成り、かつ各成分が
下記の二式を同時に満足し、生成物の98%濃硫酸
中、濃度1g/dl、25℃で測定したηrelが2.0〜
2.5の範囲であることを特徴とする透明性コポリ
アミド。 (a):(b)=3:97〜18:82 (モル比) (c):(d)=60:40〜90:10 (モル比) 2 280℃、剪断速度100sec-1で測定した溶融粘
度が5000〜24000ポイズである特許請求の範囲第
1項記載のコポリアミド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31062387A JPS63264630A (ja) | 1986-12-09 | 1987-12-08 | 透明性コポリアミド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29274986 | 1986-12-09 | ||
JP61-292749 | 1986-12-09 | ||
JP31062387A JPS63264630A (ja) | 1986-12-09 | 1987-12-08 | 透明性コポリアミド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63264630A JPS63264630A (ja) | 1988-11-01 |
JPH055246B2 true JPH055246B2 (ja) | 1993-01-21 |
Family
ID=26559120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31062387A Granted JPS63264630A (ja) | 1986-12-09 | 1987-12-08 | 透明性コポリアミド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63264630A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101529237B1 (ko) * | 2013-09-02 | 2015-06-17 | 주식회사 아이티엠반도체 | 배터리팩 및 그 제조방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2510056B1 (de) * | 2009-12-09 | 2013-12-04 | Basf Se | Teilaromatische, teilkristalline copolyamide |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6330528A (ja) * | 1986-07-24 | 1988-02-09 | Toray Ind Inc | 非晶性ないしは低結晶性ポリアミド樹脂およびその製造法 |
JPS6361040A (ja) * | 1986-08-26 | 1988-03-17 | エムス−インヴエンタ・アクチエンゲゼルシヤフト | 熱可塑変形可能な耐衝撃性ポリアミドアロイ |
-
1987
- 1987-12-08 JP JP31062387A patent/JPS63264630A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6330528A (ja) * | 1986-07-24 | 1988-02-09 | Toray Ind Inc | 非晶性ないしは低結晶性ポリアミド樹脂およびその製造法 |
JPS6361040A (ja) * | 1986-08-26 | 1988-03-17 | エムス−インヴエンタ・アクチエンゲゼルシヤフト | 熱可塑変形可能な耐衝撃性ポリアミドアロイ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101529237B1 (ko) * | 2013-09-02 | 2015-06-17 | 주식회사 아이티엠반도체 | 배터리팩 및 그 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63264630A (ja) | 1988-11-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3190373B2 (ja) | 無定形コポリアミド、その製法及び成形部材の製法 | |
EP0070001B2 (en) | Polyamide blends | |
TW408148B (en) | Polyamide composition for car parts | |
JPS62121726A (ja) | 透明なコポリアミドの製法 | |
US4345066A (en) | Transparent copolyamides and their application to transparent, impact resistant molded articles | |
JPH08239469A (ja) | 無色透明の非晶質ポリアミドおよびその成形品 | |
JPH05202288A (ja) | 熱可塑性成形材料およびその製造法 | |
IE50613B1 (en) | Polyphase polyamide compositions having improved impact strenght | |
KR20020092840A (ko) | 폴리아미드 조성물 | |
EP1601709B1 (de) | Copolyamide | |
EP1120443A2 (de) | Leichtfliessende transparente Polyamid-Formmasse | |
JPH04227633A (ja) | 混合アミンからポリエーテルアミドを製造する方法 | |
JPS63170418A (ja) | 透明なコポリアミドおよびその混合物 | |
JPH0253823A (ja) | ブロックコポリアミドの製造法 | |
KR940011163B1 (ko) | 신규한 코폴리아미드와 그의 제조방법 | |
US3781234A (en) | Flexible polyamide hot melt adhesive made from ethylene diamine and an acid component containing a polymeric fatty acid and heptadecane dicarboxylic acid | |
JPH04227634A (ja) | テトラエチレングリコールジアミン及び芳香族ジカルボン酸からのポリエーテルアミドの製法 | |
JPH03140327A (ja) | アルコールおよび煮沸水に対し安定な成形材料 | |
US3294759A (en) | Linear copolyamides resistant to boiling water | |
CA1289691C (en) | Hydrophobicized, easily-flowing thermoplastic polyamides | |
EP0271308B1 (en) | Transparent copolyamide | |
JPS642131B2 (ja) | ||
EP0083434B1 (de) | Elastomere Blockcopolyamide | |
JPH055246B2 (ja) | ||
US4205159A (en) | Transparent polyamides from PACM and a mixture of dicarboxylic acids |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |