JPH055217A - ポリウレタン複合弾性繊維 - Google Patents

ポリウレタン複合弾性繊維

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JPH055217A
JPH055217A JP18026191A JP18026191A JPH055217A JP H055217 A JPH055217 A JP H055217A JP 18026191 A JP18026191 A JP 18026191A JP 18026191 A JP18026191 A JP 18026191A JP H055217 A JPH055217 A JP H055217A
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JP
Japan
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polyurethane
sheath
core
fiber
yarn
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Pending
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JP18026191A
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English (en)
Inventor
Akihiro Uehata
章裕 上畠
Yoshinuki Maeda
佳貫 前田
Nobuhiko Yokota
宣彦 横田
Tadashi Saito
忠 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH055217A publication Critical patent/JPH055217A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性に優れるとともに、耐熱水性、耐光性、
耐塩素性、易解除性に優れる繊維に関する。 【構成】 芯成分がアロハネート結合を有するポリエー
テル系ポリウレタンであり、鞘成分が実質的にアロハネ
ート結合を有さないポリエステル系またはポリカーボネ
ート系ポリウレタンである芯鞘複合弾性繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾性に優れるとともに、
耐熱水性、耐光性、耐塩素性、易解除性に優れる繊維に
関する。
【0002】
【従来の技術】芯成分が溶融状態の熱可塑性ポリウレタ
ン弾性体にポリイソシアネート化合物を添加したポリウ
レタン弾性体、鞘成分が熱可塑性ポリウレタン弾性体で
ある芯鞘複合繊維が特開昭58−163727号公報に
記載されている。しかしこの弾性繊維は、芯成分にポリ
エステル系ポリウレタンを用いているため伸度が高くな
らない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】弾性繊維(スパンデッ
クス)としては、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポ
リカーボネート系ポリウレタンから製造された繊維が知
られているが、それぞれの化学的組成に起因する欠点が
ある。ポリエーテル系スパンデックスは優れた弾性性能
をもっているが、光及び塩素により脆化しやすい傾向に
ある。太陽光、特に紫外線にさらすことにより光劣化を
生じ、長期に屋外で使用すると伸縮性がそこなわれたり
する。また、プールの殺菌用塩素により水着の伸縮性が
損なわれたり、塩素系漂白剤で漂白すると著しい脆化を
生じて着用不能となったりする。ポリエステル系及びポ
リカーボネート系ポリウレタンを用いるとポリエーテル
系ポリウレタンを用いた場合に比べて耐光性や耐塩素性
の優れた糸が得られるが、低い伸度の糸となり、応力一
伸度曲線が立っていて織編物の設計が任意に行いにくい
欠点がある。溶融紡糸法によりスパンデックスを得る場
合、弾性回復性に優れる繊維とするためには、ポリウレ
タンに分子間架橋構造を導入することが必要であり、こ
の架橋構造としては、アロハネート結合やビュレット結
合が知られている。スパンデックスにこの架橋構造を導
入するためには、高分子ジオールと鎖伸長剤の合計のモ
ル数に対し有機ジイソシアナートのモル数を過剰に反応
させたポリウレタンを用いる必要がある。しかし、この
ポリウレタンを用いて得られたスパンデックスは、捲取
後、未反応のイソシアナート基により糸−糸間での結合
を生じ易く、解じょ性に劣るものになってしまう。本発
明は解じょ性に優れるとともに、高弾性で耐久性に優れ
るポリウレタン複合繊維を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯成分がアロ
ハネート結合を有するポリエーテル系ポリウレタンであ
り、鞘成分が実質的にアロハネート結合を有さないポリ
エステル系またはポリカーボネート系ポリウレタンであ
る芯鞘複合弾性繊維である。
【0005】本発明によれば鞘部に用いたポリエステル
系またはポリカーボネート系ポリウレタンの遮蔽効果に
より、耐光性と耐塩素性が良好となる。又、芯部のアロ
ハネート結合を有するポリエーテル系ポリウレタンによ
り、高伸度とすることが可能となるのである。本発明に
用いられるポリウレタンは、熱可塑性のものでも、非熱
可塑性のものでもよいが、同時に複合することが可能と
なることから前者の方が好ましい。本発明のポリエーテ
ル系ポリウレタンとは、ソフトセグメント(高分子ジオ
ールの両末端の水酸基から2個の水素原子が除かれた形
の2価の基)がポリテトラメチレングリコール等の高分
子ジオールに由来するポリウレタンである。アロハネー
ト結合は高分子ジオールと鎖伸長剤である低分子ジオー
ルの合計のOH基のモル数(A)に対し、有機ジイソシ
アナートのイソシアナート基のモル数(B)を過剰とす
ることにより生成する。(B)/(A)は1.03〜
1.08が安定紡糸性の点で好ましい。また、アロハネ
ート結合量は0.02〜0.04mmol/gが伸張回
復性の点で好ましい。アロハネート結合量は、スパンデ
ックスをn−ブチルアミン0.5NのN,N−ジメチル
ホルムアミド溶液に溶解し、逆滴定により求めることが
できる。
【0006】本発明に用いられる鞘成分としては、例え
ば下記構造単位(A)をソフトセグメントに有するポリ
エステル系ポリウレタン、下記構造単位(B)をソフト
セグメントに有するポリカーボネート系ポリウレタンを
用いることが好ましい。
【0007】
【化1】
【0008】この様なポリウレタンを鞘成分に用いるこ
とにより、耐久性(耐加水分解性,耐カビ性,耐塩素
性)の優れた繊維と出来る。上記構造単位中R1として
は、−CH2−CH2−CH(CH3)−CH2−CH2
や−CH2−CH(CH3)−(CH26−等がある。上
記構造単位中R1を与える化合物としては、3−メチル
−1,5ペンタンジオール(MPD)や2−メチル−
1,8−オクタンジオール(MOD)が挙げられ、それ
らと併用して使用できる他のアルキレン基を与える好適
なジオールとして1,6−ヘキサンジオール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10
−デカンジオールなどの炭素数6〜10の直鎖のジオー
ルが挙げられるが、なんらこれらに限定されるものでは
ない。上記構造単位中R2としては、芳香族、脂肪族、
脂環族等の2価の有機基が挙げられる。R2を与える化
合物としてはジカルボン酸が挙げられ、中でも炭素数6
〜12の脂肪族または芳香族ジカルボン酸が好ましい。
具体的にはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸が挙
げられる。ポリエステル系のジオールを用いる場合は、
一般にエステル基濃度の低い高分子を使うことにより、
耐熱水性を向上できることが知られている。
【0009】本発明に述べる実質的にアロハネート結合
を有さないとは、繊維中のアロハネート結合量が0.0
1mmol/g以下のことを言う。特に鞘成分に1,9
−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ールとジフェニルカーボネートから合成されるポリカー
ボネートジオールに由来するソフトセグメントを用いた
ポリウレタンを使用することにより耐久性、伸度の優れ
たポリウレタン弾性糸を得ることができる。
【0010】本発明に用いるポリウレタンは、数平均分
子量1000〜3500の高分子ジオール(Pモル)、
分子量500以下の有機ジイソシアネート及びイソシア
ネートと反応しうる水素原子を少なくとも2個有する分
子量400以下のジオール等の鎖伸長剤(Dモル)をD
/Pモル比が1.5〜2.5で重合して得ることができ
る。この範囲外では低伸度で耐熱性に劣る弾性繊維とな
る場合がある。有機ジイソシアネートとしては4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネート、鎖伸長剤として
は、1,4−ブタンジオールおよび/または1,4−ビ
ス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンを例示できる。
【0011】芯:鞘(面積比)は1:2〜5:1が好ま
しい。鞘があまり薄くなると耐塩素性と耐光性が低下
し、芯があまり細くなると伸びにくくなる。本発明の複
合繊維は単繊維繊度が5〜60デニールが一般的であ
る。本発明の複合繊維は、円形に限らず楕円形や三角
形、四角形、十字形等の異形断面とすることができる。
また、芯は偏心されていてもよいし、芯成分が異形とな
っていてもよい。本発明により得られた弾性糸は、ポリ
エステル繊維、ポリアミド繊維、綿糸、羊毛等の他繊維
で被覆されあるいは混用して布帛とされる。本発明の弾
性糸の用途としては、スキーウエアーやスケートウエア
ー、水着、サポーター、カーシート、パンティストッキ
ング、レオタード、ファウンデーション類等が挙げられ
る。
【0012】
【発明の効果】本発明は特定組成の芯鞘構造にすること
により、高弾性でかつ耐久性にすぐれた複合繊維とする
ことができる。
【0013】
【実施例】実施例中用いた試験方法は以下のとおりであ
る。 ・伸長回復率 長さ10cmの糸を300%伸ばして、2分間固定し、
応力を除いて2分後に、糸長(C)を測定。 回復率(%)={(40−C)/30}×100 ・耐塩素性評価法 糸を紐状に捲きガーゼにて包み、次亜塩素酸ソーダの1
%水溶液に25℃72時間塩素処理し次に水洗、風乾し
た後の強度保持率 ・耐熱水性評価法 130℃熱水で60分処理した糸の強度保持率 ・耐光性評価法 カーボンフェード63℃40時間照射後の強度保持率
【0014】実施例1 3−メチル−1,5−ペンタンジオール(MPDと略
記)とアゼライン酸(AZと略記)を重合した分子量2
000のポリエステルジオール(PMAzと略記)、
1,4−ブタンジオール(BDと略記)と4,4−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDIと略記)とを、
MDI/(PMAz+BD)のモル比1.0、BD/P
MAzのモル比2.0で合成したポリウレタンを鞘成分
とし、芯成分に分子量1500のポリテトラメチレング
リコール(PTMGと略記)、MDIとBDを、MDI
/(PTMG+BD)がモル比で0.99、BD/PT
MGのモル比2.0のポリウレタンを用いて、鞘成分は
単軸押し出し機で押し出し、芯成分は分子量1500の
PTMG1重量部に対し、MDIを25重量部反応した
ポリイソシアナートを二軸押出機で押し出す途中に、ポ
リウレタンとポリイソシアナートの合成に用いられたP
TMGとBDの合計のOH基と、MDIのNCO基のモ
ル比NCO基/OH基が1.04となるように添加・混
練し(アロハネート結合量0.022mmol/g)、
以下、通常の複合紡糸機により芯鞘比1:1、紡糸温度
210℃で紡糸し、500m/minの紡糸速度で捲き
取り、単繊維繊度40drの弾性繊維を得た。この捲き
取った糸を露点−20℃の空気中、80℃24時間エー
ジングし、放冷後物性を評価した。結果は表1に示す様
に良好なものであった。
【0015】実施例2 ノナンジオール(NDと略記)とジフェニルカーボネー
トとを200℃で反応させ、反応により生成したフェノ
ールを留去して得られた分子量2000のポリカーボネ
ートジオール(PNCと略記)を、PMAzの代わりに
用いる他は全て実施例1と同様に製糸し、得られた糸を
評価した。 実施例3 NDと2−メチル−1,8−オクタンジオール(MOD
と略記)65/35モル比の混合物とジフェニルカーボ
ネートとを反応させ、フェノールを留去して得られた分
子量2000のポリカーボネートジオール(PNOCと
略記)をPMAzの代わりに用いる他は実施例1と同様
に製糸し、得られた糸を評価した。 比較例1〜3 実施例1〜3における芯成分を押し出さず鞘成分のみを
押し出して、40デニールのポリウレタン弾性糸を得、
得られた糸を評価した。 比較例4 実施例1〜3における鞘成分を押し出さず芯成分のみを
押し出して、40デニールのポリウレタン弾性糸を得、
得られた糸を評価した。 比較例5 実施例1における芯成分において、二軸押し出し機途中
でポリイソシアネートを添加・混練することなく、MD
I/(PTMG+BD)のモル比0.99のポリマー
を、押し出し、芯・鞘ポリウレタン弾性糸を得、得られ
た糸を評価した。 比較例6 実施例1の芯成分のPTMGの代わりにPMAz(分子
量1500)の高分子ジオールを用い、添加するポリイ
ソシアネートもPMAzより合成したものを用いて、他
は全て実施例1と同様に製糸し、得られた糸を評価し
た。
【0016】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 斎藤 忠 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 芯成分がアロハネート結合を有するポリ
    エーテル系ポリウレタンであり、鞘成分が実質的にアロ
    ハネート結合を有さないポリエステル系またはポリカー
    ボネート系ポリウレタンである芯鞘複合弾性繊維。
JP18026191A 1991-06-24 1991-06-24 ポリウレタン複合弾性繊維 Pending JPH055217A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1312334C (zh) * 2002-09-25 2007-04-25 株式会社晓星 粘接力优良的弹性丝络筒体
WO2021003236A1 (en) * 2019-07-03 2021-01-07 Lubrizol Advanced Materials, Inc. Bicomponent thermoplastic polyurethane fibers and fabrics made therfrom

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CN114127345A (zh) * 2019-07-03 2022-03-01 路博润先进材料公司 双组分热塑性聚氨酯纤维和由其制成的织物
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