JPH05518U - 自動車用ウエザストリツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアフレーム等のリテーナー内に嵌着される
基底部と、該基底部から一体に延設され、ドア閉止時に
該ドアとボディに挟まれることによりこれらの間隙をシ
ールする中空円筒状のメインシール部とを備えたウェザ
ストリップにおいて、該ウェザストリップの安全基準を
保持しながら、その耐候性を向上せしめて、ウェザスト
リップの耐久性の向上を図る。 【構成】 ウェザストリップ（Ｗ）本体を難燃性に優れ
るクロロプレンゴム層（１０）で構成すると共に、メイ
ンシール部（７）やサブリップ（８）等の外気に触れる
部分の表面を耐候性に優れるエチレンプロピレンゴム層
（１１）で構成したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車のドア外周縁またはボディ開口部周縁に、該ドアとボディと の隙間をシールするために装着される自動車用ウェザストリップに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

通常、図３に示す如きセダン型の自動車（Ｃ）のボディ（１）開口部とドア（ ２）との間の隙間をシールするためにドアフレーム（３）の外周縁にシール部材 として装着されるゴム製のウェザストリップ（Ｗ）は、ドア（２）自体の取付精 度の誤差や高速走行時での負荷によるドア吸出し現象等により隙間が変化し易い 箇所をシールするため、この部分からの雨水等の侵入を防止する高度なシール性 能、ならびにウェザストリップ（Ｗ）そのものの正確な装着、固定が要求される 。

【０００３】 そのために、従来のウェザストリップ（Ｗ）は一般に、上記自動車（Ｃ）のボ ディ（１）開口部に一側端で蝶着されたドア（２）の、図４に示す如き断面形状 のドアフレーム（３）外周縁に設けられた樋状のリテーナ（４）内に装着される 基底部（６）と、ドア（２）閉止時にボディパネル（５）の開口内角部に当接し て変形される中空のメインシール部（７）と、ボディパネル（５）の開口外角部 のガーニッシュ（９）角部に先端部が当接するサブリップ（８）とを一体に備え ている（サブリップ（８）がない場合もある）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来のウェザストリップには、優れた難燃性を呈するクロロプ レンゴムが用いられるが、このクロロプレンゴムは上記優れた特性を有する反面 、耐候性は特に秀でるものではなく、ウェザストリップの耐久性の見地からは改 良の余地が未だ見られるものであった。

【０００５】 本考案は叙上の如き実状に対処し、ウェザストリップの外気に触れる部分に新 規な構成を見出すことにより難燃性と耐候性の両方に優れたウェザストリップを 提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案の自動車用ウェザストリップの特徴とするところは、ドアフレー ムのリテーナー等に嵌着される基底部と、該基底部から一体に延設され、ドア閉 止時に該ドアとボディに挟まれることによりこれらの間隙をシールする中空円筒 状のメインシール部とを備えたウェザストリップにおいて、該ウェザストリップ 本体を難燃性に優れるクロロプレンゴム層で構成すると共に、少なくとも上記メ インシール部表面を耐候性に優れるエチレンプロピレンゴム層で構成せしめたこ とにあり、また、請求項２記載のものは上記ウェザストリップにおいて、上記メ インシール部と並行して舌片状のサブリップを設け、該サブリップ表面を上記メ インシール部表面から連続する前記エチレンプロピレンゴム（以下ＥＰＤＭとい う）層で構成したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

上記構成を有する本考案の自動車用ウェザストリップおいては、ウェザストリ ップ本体を難燃性に優れるクロロプレンゴム層で、また外気に触れる部分のウェ ザストリップ表面を耐候性に優れるＥＰＤＭで、夫々構成したことにより、ウェ ザストリップの安全基準を保ちながらその耐久性を著しく向上させることが可能 である。

【０００８】

【実施例】

以下、更に添付図面を参照して、本考案実施例の自動車用ウェザストリップを 説明する。

【０００９】 図１は、本考案第１の実施例を示す断面図であり、このウェザストリップ（Ｗ ）は、ドアフレーム（３）の樋状のリテーナー（４）内に嵌着される基底部（６ ）と、ドア閉止時に該ドアと自動車のボディに挟まれてこれらの間隙をシールす る中空円筒状のメインシール部（７）とを一体に備えている。そして、このウェ ザストリップ（Ｗ）は、図示の如くウェザストリップ本体がクロロプレンゴム層 （１０）で構成されると共に、上記メインシール部（７）表面がＥＰＤＭ層（１ １）で構成されている。

【００１０】 一方、図２は本考案第２の実施例を示す断面図であり、このウェザストリップ （Ｗ）は、ドアフレーム（３）の樋状リテーナー（４）内に嵌着される基底部（ ６）と、ドア閉止時に該ドアと自動車ボディに挟まれることによりこれらの間隙 をシールする中空円筒状のメインシール部（７）と、該メインシール部（７）と 並行して設けられ、ドア閉止時にボディパネルの開口外角部のガーニッシュ角部 に先端部が当接する先細舌片状のサブリップ（８）とを一体に備えている。そし て、このウェザストリップ（Ｗ）は、やはり図示の如くウェザストリップ本体が クロロプレンゴム層（１０）で構成されると共に、上記メインシール部（７）表 面とサブリップ（８）表面とが、連続するＥＰＤＭ層（１１）で構成されている 。

【００１１】 上記構成を有する本考案第１，第２の実施例ウェザストリップにあっては、ウ ェザストリップ本体を難燃性に優れるクロロプレンゴム層（１０）で構成すると 共に、外気に触れる部分のウェザストリップ表面を耐候性に優れるＥＰＤＭ層（ １１）で構成したことにより、ウェザストリップ（Ｗ）の燃焼に対する安全基準 を保持しながらも、該ウェザストリップの耐候性，耐久性を著しく向上させるこ とが可能である。

【００１２】 なお、本考案ウェザストリップを構成するクロロプレンゴムとＥＰＤＭの基本 配合を１例として表１に記す。本考案ウェザストリップは、これらのゴムの同時 押出成形、または型成形によって製造することが可能である。 以下余白

【００１３】

【表１】

【００１４】 以上、本考案の実施例につき説明したが、ＥＰＤＭ層（１１）はウェザストリ ップ（Ｗ）の表面全体に設けることも可能である。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案ウェザストリップは、ウェザストリップ本体を難 燃性に優れるクロロプレンゴム層で構成すると共に、ウェザストリップの外気に 触れる部分の表面を耐候性に優れるＥＰＤＭ層で構成したものであり、ウェザス トリップの燃焼に対する安全基準を保持しながら、その耐候性を向上せしめて、 頻繁なドアの開閉によって酷使されがちなウェザストリップの耐久性を著しく向 上せしめるとの顕著な効果を奏するものであり、その実用上の価値は極めて大で ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案第１実施例のウェザストリップを示す断
面図である。

【図２】本考案第２実施例のウェザストリップを示す断
面図である。

【図３】自動車の概要図である。

【図４】ウェザストリップの取付状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

（１） ボディ （２） ドア （３） ドアフレーム （４） リテーナー （５） ボディパネル （６） 基底部 （７） メインシール部 （８） サブリップ （９） ガーニッシュ （１０） クロロプレンゴム層 （１１） エチレンプロピレンゴム層（ＥＰＤＭ層） （Ｗ） ウェザストリップ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアフレームのリテーナー等に嵌着され
   る基底部と、該基底部から一体に延設され、ドア閉止時
   に該ドアとボディに挟まれることによりこれらの間隙を
   シールする中空円筒状のメインシール部とを備えたウェ
   ザストリップにおいて、該ウェザストリップ本体をクロ
   ロプレンゴム層で構成すると共に、上記メインシール部
   表面をエチレンプロピレンゴム層で構成したことを特徴
   とする自動車用ウェザストリップ。
2. 【請求項２】 請求項１記載のウェザストリップにおい
   て、上記メインシール部と並行して舌片状のサブリップ
   を設け、該サブリップ表面を上記メインシール部表面か
   ら連続する前記エチレンプロピレンゴム層で構成したこ
   とを特徴とする自動車用ウェザストリップ。