JPH0551485U - 超音波洗浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗浄後の被洗浄物を超音波洗浄器の近傍で乾燥
することができ、運搬の際に作業場を汚染したり、洗浄
液を無駄にすることがないようにする。 【構成】置き蓋を裏返しに配置した際、水槽側を低くし
て傾斜を保つ係合部を、洗浄器本体の上面および置き蓋
に設けるとともに、置き蓋の裏面に洗浄かごを固定する
ストッパを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、超音波洗浄器の構造の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、空気清浄機用フィルタ等工業用の被洗浄物は、超音波洗浄器において 洗浄される。この際、被洗浄物は超音波洗浄器の洗浄液を満たした水槽に浸けら れ、超音波の振動により洗浄される。従来、このようにして洗浄された被洗浄物 は、洗浄液から引き揚げた後、他所に設けられた乾燥場において乾燥されていた 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の超音波洗浄器では、洗浄後の被洗浄物を乾燥場まで運搬す る際、洗浄液が垂れ落ちて作業場を汚染するとともに洗浄液が無駄になる問題が あった。

【０００４】 この考案の目的は、洗浄後の被洗浄物を超音波洗浄器の近傍で乾燥することが でき、運搬の際に作業場を汚染したり、洗浄液を無駄にすることのない超音波洗 浄器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の超音波洗浄器は、置き蓋を裏返しに載置した際、水槽側を低くして 傾斜を保つ係合部を、洗浄器本体の上面および置き蓋に設けるとともに、置き蓋 の裏面に洗浄かごを固定するストッパを設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案においては、超音波洗浄器の置き蓋を裏返しにして洗浄器本体の上面 に載置すると、洗浄器本体の上面および置き蓋に設けられた係合部によって、置 き蓋は水槽側を低くした傾斜状に保たれる。また、被洗浄物は洗浄かごに入れら れ水槽で洗浄された後、洗浄かごごと引き揚げられて置き蓋の裏面に設けられた ストッパにより固定される。このようにして被洗浄物は、裏返された置き蓋の上 で水切り乾燥され、垂れ落ちた洗浄液は置き蓋の斜面を流れて水槽内に戻される 。

【０００７】

【実施例】

図１は、それぞれこの考案の実施例である超音波洗浄器の構成を示す側部断面 図である。この超音波洗浄器の本体１には、洗浄液で満たされた水槽２が内装さ れ、水槽２には置き蓋３が着脱可能に備えられている。水槽２の対向する内壁２ ａには、両端の一定の高さ毎に図示しない穴が設けられており、この穴にピンを さして簀の子４を支持することにより洗浄液の深さを調整可能にしている。また 、水槽２の底部には、超音波振動子５が内設されており、側部には超音波発振器 ６および制御部７が設けられている。このような超音波洗浄器において、図示し ない被洗浄物は洗浄かご８に入れられ、洗浄液内の簀の子４上に設置されて、前 記制御部７を操作することにより、超音波発振器６を駆動し超音波振動子５の振 動によって洗浄される。さらに、本体１の上面には後述する置き蓋３の係合部を 係止する突起部９が、水槽２の一辺に対向して設けられている。

【０００８】 図２（Ａ）および（Ｂ）は、それぞれ前記超音波洗浄器の置き蓋３の構成を示 す平面図および側面図である。置き蓋３の上面には、前記突起部９と係合して置 き蓋３を裏向きに支持する係合部１１が設けられている。この突起部９は、同図 （Ｃ）に示すように把手状に形成されている。係合部１１は、置き蓋３において 長手方向の中心位置から一方にオフセットした位置に形成されている。一方、置 き蓋３の裏面には、洗浄かご８を固定するためのストッパ１２が設けられており 、両側端は裏側に起曲した起曲部１３を形成している。

【０００９】 このような超音波洗浄器の置き蓋３を裏返しにして本体１の上面に載置すると 、突起部９および係合部１１が置き蓋３の中心位置から一方にオフセットした位 置で係合するため、置き蓋３は水槽２側を下にして傾いた状態になる。この置き 蓋３上に洗浄かご８を置くと、洗浄かご８はストッパ１２により固定され、被洗 浄物から垂れ落ちた洗浄液は置き蓋３の斜面上を流れ落ちる。この際、起曲部１ ３により洗浄かご８から落ちた洗浄液は、側部に落ちることなく全て水槽２内に 回収される。

【００１０】 以上のようにこの考案によれば、超音波洗浄器において洗浄した被洗浄物を、 洗浄器本体の上面に載置した置き蓋上で乾燥させることができる。

【００１１】

【考案の効果】

この考案によれば、超音波洗浄器で洗浄された被洗浄物は、裏返しに配置され た置き蓋上で乾燥されるため、超音波洗浄器の使用中に置き蓋が邪魔になること がなく、乾燥場に運搬する必要がなくなるため、作業場を汚染することもない。

【００１２】 また、被洗浄物から垂れ落ちた洗浄液は、置き蓋の裏面を流れてそのまま水槽に 回収されるため、洗浄液の無駄が無くなるとともに置き蓋の表は常に清潔に保た れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例である超音波洗浄器の構成を
示す側部断面図である。

【図２】同超音波洗浄器の置き蓋の構成を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 水槽 ３ 置き蓋 ８ 洗浄かご ９ 突起部 １１ 係合部 １２ ストッパ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄器本体に内装された水槽と、該水槽
   に着脱可能な置き蓋とを備えた超音波洗浄器において、 前記置き蓋を裏返しに載置した際、水槽側を低くして傾
   斜を保つ係合部を、洗浄器本体の上面および置き蓋に設
   けるとともに、置き蓋の裏面に洗浄かごを固定するスト
   ッパを設けたことを特徴とする超音波洗浄器。