JPH0551223B2 - - Google Patents

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JPH0551223B2
JPH0551223B2 JP61280119A JP28011986A JPH0551223B2 JP H0551223 B2 JPH0551223 B2 JP H0551223B2 JP 61280119 A JP61280119 A JP 61280119A JP 28011986 A JP28011986 A JP 28011986A JP H0551223 B2 JPH0551223 B2 JP H0551223B2
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Takeshi Funahashi
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、蓄積性蛍光体シート等の記録媒体に
照射野絞りをかけて放射線画像情報が記録されて
いる場合におけるその照射野を認識する方法およ
び前記記録媒体から読み取つた画像情報を処理す
る際の画像処理条件を決定する方法であつて前記
照射野認識方法を利用して決定する方法に関す
る。
(従来の技術) ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、β線、
γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、この放
射線エネルギーの一部が蛍光体中に蓄積され、こ
の蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示
すことが知られており、このような性質を示す蛍
光体は蓄積性蛍光体と呼ばれる。
この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体
の放射線画像情報を一旦シート状の蓄積性蛍光体
に記録し、その後、その蓄積性蛍光体シートをレ
ーザー光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜ
しめ、この輝尽発光光を光電的に読み取つて画像
信号を得、この画像信号に画像処理を施し、この
画像処理が施された画像信号に基づき被写体の放
射線画像を写真感光材料等の記録材料、CRT等
の表示装置に可視像として出力させる放射線画像
情報記録再生システムが本出願人によりすでに提
案されている。(特開昭55−12429号、同56−
11395号など)。
また、上記システムにおいては、可視像の観察
読影適性を向上させるため、上記輝尽発光光を光
電的に読み取る際に個々の撮影画像に応じて決定
された最適な読取条件に基づいてその読取りを行
なうのが望ましく、かかる観点から、上記システ
ムの一態様として、被写体の放射線画像情報が蓄
積記録されている蓄積性蛍光体シートを励起光に
より走査し、この走査により前記シートから発せ
られた輝尽発光光を光電読取手段により読み取つ
て診断用可視像を発生するための電気的画像信号
を得る「本読み」に先立つて、予めこの本読みに
用いられる励起光よりも低レベルの励起光により
前記シートを走査してこのシートに蓄積記録され
た画像情報の概略を読み取る「先読み」を行い、
この先読みにより得られた画像情報に基づいて前
記本読みを行う際の読取条件を決定し、この読取
条件に従つて前記本読みを行い、この本読みによ
り得られた画像信号を画像処理手段に入力し、こ
の画像処理手段で撮影部位および撮影方法等に応
じて診断目的に適した出力画像が得られる様に画
像信号を処理し、この画像信号を写真感光材料等
に可視出力画像として再生するシステムが知られ
ており、たとえば本出願人が先に出願し、既に出
願公開された特開昭58−67240号公報に開示され
ている。
ここで読取条件とは、読取手段における入力と
出力との関係、例えば上記においては光電読取手
段における入力(輝尽発光光の光量)と出力(電
気的画像信号レベル)との関係に影響を与える各
種の条件を総称するものであり、例えば入出力の
関係を定める読取ゲイン(感度)、スケールフア
クタ(ラチチユード)あるいは、読取りにおける
励起光のパワー等を意味するものである。
また、先読みに用いられる励起光が本読みに用
いられる励起光よりも低レベルであるとは、先読
みの際に蓄積性蛍光体シートが単位面積当りに受
ける励起光の有効エネルギーが本読みの際のそれ
よりも小さいことを意味する。
この様に、本読みに先立つて予め前記シートに
蓄積記録された画像情報の概略を把握し、この画
像情報の概略に基づいて決定した読取条件に従つ
て本読みを行うことにより、被写体や撮影部位の
変動あるいは放射線被ばく量の変動等に基づく前
記シートに蓄積記録された放射線エネルギーレベ
ル範囲の変動による不都合を排除し、常に観察読
影適性の優れた可視像を得ることができる。
(発明が解決しようとする問題点) しかるに、上記システムにおいては、人道上診
断に必要ない部分に放射線を照射しないようにす
るため、あるいは診断に不要な部分に放射線をあ
てるとその部分から診断に必要な部分に散乱線が
入り、コントラスト分解能が低下するのでこれを
防ぐため等の理由により、放射線画像情報記録時
(撮影時)に放射線の照射野を絞る場合がある。
この様に照射野を絞つて撮影を行なつた場合
は、蓄積性蛍光体シート内に照射野内の部分と照
射野外の部分とが存在することになり、その場合
どこが照射野内の部分であるか、換言すれば照射
野輪郭線はどこに存在しているかを知ることがで
きれば便利である。
なぜならば、例えば上記蓄積性蛍光体シートを
先読みし、この先読みにより得られた画像情報に
基づいて本読みの際の読取条件を決定しようとす
る場合、照射野が絞られているときは上記シート
上における照射野範囲内の先読み画像情報のみに
基づいて読取条件を決定することが好ましいから
である。
この点についてさらに詳しく説明すると以下の
通りである。即ち、前記先読みにより得られた画
像情報に基づいて本読みの際の読取条件を決定す
る具体的方法として、例えば、先読みにより得ら
れた画像情報(画像信号レベル)のヒストグラム
を求めると共にこのヒストグラムからこのヒスト
グラムにおける所望画像情報範囲の最大画像信号
レベルPmaxおよび最小画像信号レベルPminを
求め、このPmaxおよびPminがそれぞれ、可視
出力画像における適正濃度範囲の最大濃度Dmax
および最小濃度Dminによつて決定される画像処
理手段における所望入力信号範囲の最大信号レベ
ルQmaxおよび最小信号レベルQminに対応する
様に本読みの読取条件を決定する方法が、本出願
人により出願されている(特開昭60−156055号)。
ところが、上記の如く放射線の照射野を絞つて
撮影を行なつた場合には、通常、蓄積性蛍光体シ
ート上の照射野外に照射野の被写体から発生した
散乱線が入射し、高感度の蓄積性蛍光体シートは
この散乱線をも蓄積記録してしまうので、先読み
によつて得られる画像情報(画像信号レベル)の
ヒストグラム中にはこの散乱線に基づく画像信号
レベルも含まれることとなる。そして、この散乱
線に基づくシート上における照射野外の画像信号
レベルは照射野内の画像信号レベルよりも大きい
場合もあるので、求められたヒストグラムからは
上記照射の内外の画像信号レベルの区別を行なう
ことは困難である。従つて、前述のようにヒスト
グラムからPmax、Pminを求め、これから読取
条件を決定する場合に、本来照射野内の画像信号
レベルの最小値がPminとされるべきところ照射
野外の散乱線による画像信号レベルの最小値が
Pminとされる場合が生じ得る。そして、この様
に照射野外の画像信号レベルの最小値がPminと
された場合、一般にその値は照射野内の画像信号
レベルの最小値よりも低いので、本読みにおいて
診断に不要な散乱線を低濃度域に収録することと
なり、従つて診断に必要な部分の画像の濃度が高
くなり過ぎ、その結果コントラストが低下して満
足な診断が困難となる。
即ち、照射野を絞つて撮影を行なつた場合、シ
ート上における照射野外に被写体から発生した散
乱線が入射し、先読み画像情報中にはこの散乱線
に基づくものも含まれることとなるので、この様
な先読み画像情報に基づいて読取条件を決定して
も最適な読取条件を決定することは困難であり、
その結果観察読影適性に優れた可視像を得ること
は困難となる。
従つて、上記方法で先読み画像情報に基づいて
読取条件を決定しようとする場合には、照射野絞
りをかけて撮影されているときにはその照射野を
正確に認識し、その照射野内の先読み画像情報に
基づいてそれを決定し、上述の照射野外の散乱線
による悪影響を排除することが望ましい。
上記は蓄積性蛍光体シート利用撮影であつて読
取条件を決定する場合における照射野認識の必要
性の説明であるが、この照射野認識は、その様な
場合に限らず、一般に記録媒体に照射野絞りをか
けて放射線画像情報が記録されている場合におい
て種々の事情により必要となり得るものである。
他方、上記システムにおいては、前述した様に
読み取つた画像信号に対して画像処理が施され
る。この画像処理は個々の画像に対して診断目的
に適した出力画像が得られるようにその撮影部位
や撮影方法に基づいて決定された画像処理条件に
基づいて行なわれるのが一般的であるが、例えば
上記撮影部位や撮影方法ではなく上記先読みや本
読みにより得られた画像情報に基づいてあるいは
それらの画像情報と上記撮影部位・撮影方法との
双方に基づいて決定することも考えられる。
ところが、照射野絞りをかけて撮影されている
ときには、その様に先読みあるいは本読み画像情
報に基づいて画像処理条件を決定しても、前述の
如くその画像情報中には照射野外における散乱線
による情報(ノイズ)が含まれているので、当初
画像情報に基づいて決定すれば得られるであろう
と期待した程の好ましい画像処理条件を得ること
は困難である。
従つて、上記の如き画像情報に基づいて画像処
理条件を決定する場合、照射野絞りをかけて撮影
されているときには単に読み取つた画像情報その
ものに基づいて決定するのではなく、何らかの方
法で上記散乱線による情報を排除したノイズの少
ない画像情報に基づいて決定するのが望ましい。
この様な画像処理条件を決定する場合の問題
も、上記蓄積性蛍光体シートを利用した撮影の場
合のみでなく、一般に記録媒体に照射野絞りをか
けて放射線画像情報が記録されている場合におい
て生じ得るものである。
なお、上記画像処理条件とは、画像処理手段に
おける入力と出力との関係に影響を及ぼす各種の
条件を総称するものであり、例えば階調処理条件
や空間周波数処理条件等を意味する。
第1の本発明の目的は、上記事情に鑑み、蓄積
性蛍光体シート等の記録媒体上に照射野絞りをか
けて放射線画像情報が記録されている場合におい
てその照射野を認識する方法を提供することにあ
る。
第2の本発明の目的は、上記事情に鑑み、蓄積
性蛍光体シート等の記録媒体上に照射野絞りをか
けて放射線画像情報が記録されている場合におい
て、照射野外における散乱線情報を排除したノイ
ズの少ない画像情報に基づいて画像処理条件を決
定する方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 第1の本発明に係る照射野認識方法は、上記目
的を達成するため、照射野絞りをかけて放射線画
像情報の撮影が行なわれた蓄積性蛍光体シート等
の記録媒体からその画像情報を読み取り、該読み
取つた画像情報から前記記録媒体上の各位置にお
ける画像データを求め、この画像データに該画像
データ同志の差分を求める差分処理を施して差分
値から成る差分画像を作成し、所定のしきい値
Thを用意し、前記差分画像もしくは該差分画像
を所定の方法で処理した処理済差分画像を少なく
とも2方向に走査し、各走査方向毎に、その方向
の各走査ライン上における+Th以上の差分値と
−Th以下の差分値とで挾まれる所定区間の集合
によつて形成される所定範囲を検出し、該走査方
向毎に検出された各所定範囲に基づいて決定され
た所定領域を照射野と認識することを特徴とす
る。
第2の本発明に係る画像処理条件決定方法は、
上記目的を達成するため、照射野絞りをかけて放
射線画像情報の撮影が行なわれた蓄積性蛍光体シ
ート等の記録媒体からその画像情報を読み取り、
その読み取つた画像情報から前記記録媒体上の各
位置における画像データを求め、この画像データ
に該画像データ同志の差分を求める差分処理を施
して差分値から成る差分画像を作成し、所定のし
きい値Thを用意し、前記差分画像もしくは該差
分画像を所定の方法で処理した処理済差分画像を
少なくとも2方向に走査し、各走査方向毎に、そ
の方向の各走査ライン上における+Th以上の差
分値と−Th以下の差分値とで挾まれる所定区間
の集合によつて形成される所定範囲を検出し、該
走査方向毎に検出された各所定範囲に基づいて決
定された所定領域を照射野と認識し、前記記録媒
体から読み取つた画像情報のうち前記認識された
照射野内の画像情報に基づいて前記画像処理条件
を決定することを特徴とする。
なお、上記における「記録媒体」とは、放射線
画像情報を記録し得るものを意味し、具体例とし
て前記の蓄積性蛍光体シートを挙げることができ
るが、必ずしもそれに限定されるものではない。
また、上記における「記録媒体から読み取つた
画像情報」とは、その記録媒体に記録されている
画像情報を何らかの方法により読み取つたものを
意味し、例えば前述の蓄積性蛍光体シートにおけ
る先読みや本読みによつて得られた画像情報を意
味するが、必ずしもそれらに限定されるものでは
ない。
もちろん、上記方法によつて認識された照射野
の利用方法も何ら特定のものに限定されるもので
はない。
また、上記画像処理条件決定方法においては、
照射野を認識するための画像情報と画像処理条件
を決定するための画像情報とは同一であるか否か
を問わない。例えば本読み画像情報から照射野を
認識し、その照射野内の本読み画像情報に基づい
て画像処理条件を決定しても良いし、先読み画像
情報から照射野を認識し、その照射野内の先読み
あるいは本読み画像情報に基づいて画像処理条件
を決定しても良い。
また、上記「照射野内の画像情報に基づいて画
像処理条件を決定する」とは、その様な画像情報
のみに基づいて決定する場合の他、その様な画像
情報と他のもの、例えば前述の撮影部位や撮影方
法等とに基づいて決定する場合も含む意味であ
る。
また、上記画像処理条件の決定は照射野内の画
像情報に基づいて、つまり該画像情報を利用して
行なうものであればどの様なものでも良く、その
具体的方法は何ら限定されるものではない。
さらに、決定される画像処理条件も、階調処理
条件を典型的なものとして挙げることができる
が、必ずしもそれに限定されるものではない。
(発明の効果) 第1の本発明にかかる照射認識方法は、上記の
如く、記録媒体上の各位置における画像データを
差分処理して差分画像を作成し、この差分画像
(もしくは所定の方法で処理した処理済差分画像)
を少なくとも2方向に走査し、各走査方向毎に、
その方向の各走査ライン上における所定しきい値
+Th以上の差分値と−Th以下の差分値とで挾ま
れる所定区間の集合から成る所定範囲を検出し、
これらの所定範囲に基づいて決定された所定領域
を照射野と認識するものである。
記録媒体上の各位置における画像データは、該
記録媒体上に入射した放射線のエネルギの大きさ
に対応するので、照射野外領域の画像データは一
般に低い量子レベルとなり、照射野内の画像デー
タは一般に高い量子レベルとなる。従つて、照射
野輪郭が位置する部分の画像データ同志の差分値
は他の部分の差分値よりはるかに大きくあるいは
小さくなり、この差分値が極めて大きい位置と極
めて小さい位置とを適当に設定したしきい値Th
を用いて検出することにより照射野輪郭の位置、
ひいては該両位置に挾まれる照射野内区間を検出
することができる。
従つて、上記各走査ライン上の所定区間はそれ
ぞれ各走査ライン上の照射野内区間であり、よつ
て、例えば一方向における各走査ライン上の所定
区間の集合である所定範囲は本来真の照射野と一
致するものであるが、現実は種々の理由により必
ずしも正確には一致しない。
本発明に係る方法は、上記の如く少なくとも2
つの異なる方向の走査によつて得られた所定範囲
を用い、それらを適宜組合せて照射野と認識すべ
き所定領域を決定するので、より真の照射野に近
い領域を照射野と認識することができる。
第2の本発明に係る画像処理条件決定方法は、
上記の如く、第1の本発明に係る照射野認識方法
によつて照射野を認識し、その認識された照射野
内の画像情報に基づいて画像処理条件を決定する
ものである。
照射野を求めてその照射野内の画像情報のみを
抽出すれば、その抽出された画像情報は、記録媒
体全体から読み取つた画像情報から照射野外にお
ける散乱線による画像情報を排除したもの、つま
りそういう散乱線ノイズを含まない真の画像情報
であるということができる。
従つて、上記本発明によれば、画像処理条件を
決定するにあたつてその様な散乱線ノイズを含ま
ない真の画像情報に基づいて決定することがで
き、その結果より適切な画像処理条件を決定する
ことができる。
(実施例) 以下、図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて詳細に説明する。
まず、第1の本発明である照射野認識方法の実
施例について説明する。
以下に説明する実施例は、第1図に示す様に、
矩形の照射野絞りをかけて撮影を行なつた蓄積性
蛍光体シート10において先読み画像情報からそ
の照射野12を認識する場合に本発明を適用した
ものである。なお、第1図中におけX軸およびY
軸は矩形照射野12の輪郭の隣り合う2辺に沿つ
て設定されており、また一般的に矩形照射野の場
合はその矩形照射野輪郭の各辺は上記シート10
の各辺に平行になるように照射野絞りがかけられ
るので、このX軸およびY軸は上記シート10の
隣り合う2辺に沿つて設定されていると考えても
良い。
本実施例においては、まず、第1図に示す蓄積
性蛍光体シート10から前述の如き先読みを行な
うことによつて該シート10に蓄積記録されてい
る画像情報を読み取る。
先読みによつて蓄積性蛍光体シート10から画
像情報を読み取るとは、該シート10を先読み励
起光走査することによつて該シート10から発せ
される輝尽発光光を光電読取手段で読み取つて該
シート10上の各走査点(すなわち各画素)毎の
輝尽発光光量に対応する電気信号から成る情報を
入手することを意味する。
次に、上記の如くして読み取られた画像情報か
らシート上の各位置におけるデジタル画像データ
を求める。このデジタル画像データを求めるにあ
たつては、上記先読みによつて読み取られた画像
情報から直接的に求めても良いし、該画像情報に
空間フイルタ処理等の前処理を施して求めても良
い。
直接的に求める場合は、例えば上記シート上の
位置を上記画素単位で設定し、各位置に対応する
画素の上記先読み画像情報をデジタル化したもの
をその位置のデジタル画像データとすれば良い。
空間フイルタ処理等の前処理を施して求める場
合には、例えば一定の関係にある複数画素をまと
めて1つの位置として設定し、この位置に含まれ
る画素の先読み画像情報に基づいて、例えばそれ
らを加算平均して該位置のデジタル画像データを
算出するようにしても良いし、あるいはシート上
の位置は上記画素単位で設定し、該位置のデジタ
ル画像データは該位置およびその周囲位置に対応
する複数画素の先読み画像情報に基づいて算出す
るようにしても良い。
本実施例では、シート上の位置を画素単位で設
定し、各位置に対応する画素の先読み画像情報を
デジタル化したものをその位置のデジタル画像デ
ータとしている。
第2図は第1図における蓄積性蛍光体シートの
A部を拡大して示す図であり、図中の1つ1つの
ます目はそれぞれ1つの画素(位置)を示し、各
画素内のf(1、1)、f(1、2)、……は各画素
(1、1)、(1、2)、……における上記画像情報
のデシタル化されたものを示す。
上記の如くして各位置のデシタル画像データを
求めたら、次に該画像データに差分処理を施して
差分値から成る差分画像を作成する。
上記差分処理は、例えば隣接するあるいは近傍
に位置するデジタル画像データ同志の如く、所定
の関係にあるデジタル画像データ同志の差分に基
づいて所定位置の差分値を求める処理をいい、一
方向の差分処理(一方向のみにおける画像データ
同志の差分値を求める処理であつて、例えば以下
に説明する第3図a〜dに示す如き差分オペレー
タで差分値を求める処理)であつても良いし、2
方向あるいはそれ以上の方向の差分処理(2方向
以上における画像データ同志の差分値を求める処
理であつて、例えば以下に説明する第3図e,f
に示す如き差分オペレータで差分値を求める処
理)であつても良い。また、複数方向の差分処理
を行なつて作成される差分画像は、必ずしも1枚
でなく、複数枚の差分画像から成るものであつて
も良い。例えば、2方向の差分処理を行なつて差
分画像を作成する場合、第3図eまたはfの如き
差分オペレータを用いて1枚の差分画像を作成す
るようにしても良いし、第3図aに示す差分オペ
レータによる差分画像と第3図cに示す差分オペ
レータによる差分画像の2枚を作成するようにし
ても良い。
上記第3図a〜fに示す差分オペレータによる
差分処理は、以下の通りである。
第3図aに示すオペレータを使用する差分処理
は、上記X軸方向に隣接する位置のデジタル画像
データ同志を引き算してその結果を差分値とす
る、例えば第2図において位置(3、4)のデジ
タル画像データf(3、4)から位置(3、3)
のデジタル画像データf(3、3)を減算してそ
の結果を位置(3、3)の差分値とするものであ
る。
また、第3図bに示すオペレータを使用する差
分処理は、所定位置のX軸方向両側に存在する位
置のデジタル画像データ同志を引き算してその結
果を上記所定位置の差分値とする、例えば第2図
において位置(3、4)のデジタル画像データf
(3、4)から位置(3、4)のデジタル画像デ
ータf(3、2)を減算してその結果を位置(3、
3)の差分値とするものである。
第3図cに示すオペレータを使用する差分処理
は、上記Y軸方向に隣接する位置のデジタル画像
データ同志を引き算してその結果を差分値とす
る、例えば第2図において位置(4、3)のデジ
タル画像データf(4、3)から位置(3、3)
のデジタル画像データf(3、3)を減算してそ
の結果を位置(3、3)の差分値とするものであ
る。
第3図dに示すオペレータを使用する差分処理
は、所定位置のY軸方向両側に存在する位置のデ
ジタル画像データ同志を引き算してその結果を上
記所定位置の差分値とする、例えば第2図におい
て位置(4、3)のデジタル画像データf(4、
3)から位置(2、3)のデジタル画像データf
(2、3)を減算してその結果を位置(3、3)
の差分値とするものである。
第3図eに示すオペレータを使用する差分処理
は、第3図aのオペレータと第3図cのオペレー
タを同時使用して行なう処理であり、例えば第2
図において位置(3、4)のデジタル画像データ
f(3、4)から位置(3、3)のデジタル画像
データf(3、3)を減算した結果と位置(4、
3)のデジタル画像データf(4、3)から位置
(3、3)のデジタル画像データf(3、3)を減
算した結果とを加え合わせたものを位置(3、
3)の差分値とするものである。
第3図fは示すオペレータを使用する差分処理
は、第3図bのオペレータと第3図dのオペレー
タを同時使用して行なう処理であり、例えば第2
図において位置(3、4)のデジタル画像データ
f(3、4)から位置(3、2)のデジタル画像
データf(3、2)を減算した結果と位置(4、
3)のデジタル画像データf(4、3)から位置
(2、3)のデジタル画像データf(2、3)を減
算した結果とを加え合わせたものを位置(3、
3)の差分値とするものである。
上記差分値は、前記の全ての位置について求め
ても良いし、あるいは適当に選定された一部の位
置について求めても良い。
本実施例では、2方向の差分処理を行なつて差
分画像を作成すると共に、該差分画像の作成にあ
たつては、前記第3図aに示すオペレータを用い
て前記全ての位置における差分値から成る差分画
像(X軸方向差分画像)と前記第3図cに示すオ
ペレータを用いて前記全ての位置における差分値
から成る差分画像(Y軸方向差分画像)とを作成
する。
次に、所定のしきい値Thを用意し、上記の如
くして作成した差分画像もしくは該差分画像に適
当な処理を施した処理済差分画像を少なくとも2
方向(各方向は互いに平行でなく、好ましくは直
交する方向)に走査し、各走査方向毎に、その方
向の各走査ライン上における+Th以上の差分値
と−Th以下の差分値とで挾まれる所定区間の集
合によつて形成される所定範囲を検出する。
本実施例においては、上記処理済差分画像を使
用して所定範囲を検出する。即ち、上記の如くし
て求めたX軸方向差分画像とY軸方向差分画像と
に対してそれぞれ上記所定のしきい値Thを用い
たしきい値処理を施して、+Th以上の差分値を+
1、−Th以下の差分値を−1、それ以外の差分値
つまり+Thより小さく−Thより大きい差分値を
0とする符号化を行ない、この様に符号化された
しきい値処理済差分値から成るしきい値処理済X
軸方向およびY軸方向差分画像をそれぞれX軸方
向およびY軸方向に走査し、X軸方向の各走査ラ
イン上における+1と−1とで挟まれる所定区間
の集合をX軸方向の所定範囲として検出し、Y軸
方向の各走査ライン上における+1と−1とで挾
まれた区間の集合をY軸方向の所定範囲として検
出する。
第4図は第1図におけるX軸方向の任意ライン
lx上のデジタル画像データを示す図、第5図は第
4図のデジタル画像データを第3図aに示す差分
オペレータで差分処理して得られた差分値および
該差分値を上記の如き3値化しきい値処理した様
子を示す図、第6図はその様なしきい値処理をX
軸方向のすべてのラインに関して行ない、その結
果得られたしきい値処理済差分値(−1、0、+
1)から成る前記本実施態様におけるしきい値処
理済X軸方向差分画像を示す済、第7図は第3図
cの差分オペレータを用いて同様の方法で作成し
た前記本実施態様におけるしきい値処理済Y軸方
向差分画像を示す図である。ただし、第6図およ
び第7図においては、しきい値処理済差分値+1
および−1を単におよびとして表示し、も
も表示されていない部分はしきい値処理済差分
値が0の部分である。
蓄積性蛍光体シート上の各位置におけるデジタ
ル画像データは、シート上に入射した放射線のエ
ネルギの大きさに対応するので、例えば第4図に
示す様に照射野外領域14の画像データは一般に
低い量子レベルとなり、照射野12内の画像デー
タは一般に高い量子レベルとなる。従つて、例え
ば第5図に示す様に、照射野輪郭が位置する部分
の画像データ同志の差分値は他の部分の差分値よ
りはるかに大きくあるいは小さくなり、この差分
値が極めて大きい位置と極めて小さい位置とを適
当に設定したしきい値Thを用いて検出すること
により照射野輪郭の位置、ひいては該両位置に挾
まれる照射野内区間を検出することができる。従
つて、上記X軸方向差分画像をX軸方向に走査し
て、第6図に示す様に各走査ラインLX1,LX2
LX3,……LXi,……LXn上における差分値が+
Th以上の位置と−Th以下の位置とで挾まれる所
定区間(図中斜線を施した部分)の集合から成る
所定範囲を検出するということは、結局照射野に
該当する範囲を検出するということを意味する。
また、上記Y軸方向差分画像をY軸方向に走査し
て、第7図に示す様に各走査ラインLY1,LY2
LY3,……LYi,……,LYn上における所定区間
の集合から成る所定範囲を検出するということも
同様である。
なお、第6図および第7図において、走査ライ
ンLX1,LX2およびLY1,LY2,LY3は照射野外
領域14に位置するので、該ライン上には当然に
差分値が+Th以上あるいは−Th以下のものは存
在しない。また、第6図中のラインLXiの様に、
照射野12上に位置するラインであつても場合に
よつては差分値が+Th以上の位置と−Th以下の
位置との組合わせが存在しないことがあり、その
場合はその走査ライン上からは指定区間が検出さ
れなかつたものとして取扱う。
上記実施例は、第3図aと第3図cに示す差分
オペレータを用いて2つの差分画像を作成し、そ
れぞれの差分画像を一方向に走査することによつ
て差分画像の2方向走査を行ない、2つの所定範
囲を検出するものである。
この場合の2つの差分画像の作成は、例えば第
3図bおよび第3図dに示す差分オペレータを用
いて行なつても良い。第3図bおよび第3図dに
示す差分オペレータを使用して差分値を求め、そ
れを上記と同様のしきい値処理を行なつた場合
も、それぞれ第6図および第7図と同様の差分画
像が得られ、従つて上記実施例の場合と同様に両
差分画像をそれぞれX軸方向とY軸方向に走査し
て所定範囲を検出すれば良い。
また、差分画像は1つのみ作成し、該差分画像
を2方向に走査して2つの所定範囲を検出しても
良い。例えば、前述の第3図eあるいはfに示さ
れた差分オペレータを用いて差分画像を作成し、
該差分画像を前述の方法でしきい値処理すると第
8図に示す様なしきい値処理済差分画像が得られ
るので、この差分画像をX軸とY軸の2つの方向
に走査して2つの所定範囲を検出すれば良い。
なお、第8図中のX軸およびY軸方向の矢印は
それぞれX軸およびY軸方向に走査したときの各
走査ライン上の所定区間であり、このX軸方向矢
印で示された所定区間の集合がX軸方向走査によ
り検出された所定範囲、Y軸方向矢印で示された
所定区間の集合がY軸方向走査により検出された
所定範囲である。
上記実施例は、要するに、差分画像に対して+
Th以上の差分値と−Th以下の差分値とその他の
差分値とを判別可能に差分値の全部を符号化する
しきい値処理を施し、該処理によつて作成された
しきい値処理済差分値(+1、0、−1)から成
るしきい値処理済差分画像を走査して所定範囲を
検出するものであつたが、その他の処理、例えば
+Thから−Thまでの間の差分値を0とし、その
他の差分値はそのままとするいわゆる半しきい値
処理の如き差分値の一部のみを符号化するしきい
値処理を施し、該処理によつて得られたしきい値
処理済差分値から成るしきい値処理済差分画像を
走査して所定範囲を検出するようにしても良い。
次に、上記の如くして各走査方向毎の所定範囲
を検出したら、その各所定範囲に基づいて決定さ
れた所定領域を照射野と認識する。この照射野と
認識すべき所定領域(照射野領域)の決定方法と
しては、例えば次の様な2つの方法が考えられ
る。
1つは、上記各所定範囲の総和部分を照射野領
域として決定する方法であり、他の1つは各所定
範囲の共通部分を照射野領域として決定するもの
である。
各所定範囲の総和部分とは、各所定範囲を寄せ
集めて成る部分を意味し、いずれかの所定範囲に
のみ該当する部分も照射野領域として取扱うとい
うことである。具体的には、例えば第6図中に斜
線を施して示したX軸方向の所定範囲と第7図中
に斜線を施して示したY軸方向の所定範囲とが検
出されている本実施例において、両所定範囲を寄
せ集めて成る範囲(第9図中斜線を施した部分)
を照射野領域と決定するものである。もし、一方
向走査によつて検出された所定範囲のみから照射
野領域を決定すると、例えば第6図におけるライ
ンLXiあるいは第7図におけるラインLYiの如く
所定区間が検出されないラインが存在する場合そ
の検出されない所定区間部分が本来照射野領域と
して認められるべきであるにも拘らず照射野領域
として認められないという問題が生じるが、本方
法の如く2方向走査によつて検出された所定範囲
の総和部分を照射野領域と決定すれば、上記の如
き問題は解消され、第9図に示す如くラインLXi
とLYiとの交叉部分は欠落するものの本来照射野
領域である部分のほぼ全域を十分にカバーした範
囲を照射野領域として決定することができる。
一方、各所定範囲の共通部分とは、各所定範囲
のいずれにも該当する部分を意味し、いずれかの
所定範囲にのみしか該当しない部分等は照射野領
域として取扱わないということである。この方法
は、例えば第10図に示す様に蓄積性蛍光体シー
ト10を2つに区分してそれぞれの区分に照射野絞
りをかけて撮影を行なつたいわゆる分割撮影の場
合に好適に使用できる方法である。すなわち、か
かる分割撮影の場合において、例えば前記第8図
の場合と同様の方法で作成したしきい値処理済差
分画像が第11図に示す様に不完全な形、つまり
本来、になるべき位置Dが、にならない
形になる場合があり、この場合、この差分画像を
X軸方向に走査して求めた所定区間(所定範囲)
はX軸方向の両方向矢印で示す通りとなり(この
場合X軸方向左から右に向けて走査し、かつ→
区間のみを所定区間として抽出し、→区間
は抽出しない)、Y軸方向に走査して求めた所定
区間(所定範囲)はY軸方向の両方向矢印で示す
通りとなり、もし前述の如く両所定範囲の総和部
分を照射野領域と決定すると本来照射野領域でな
い部分(上記両位置Dによつて挾まれる部分)ま
で照射野領域と認定することになるが、本方法の
様に両走査方向の所定範囲の共通部分のみを照射
野領域と決定すればその様な非照射野領域部分は
排除され、本来照射野である部分のみを照射の領
域として決定することができる。
第12図a,bはそれぞれ第6図および第7図
と同様の方法で作成されたしきい値処理済差分画
像であつて、照射野が円形の場合を示す図であ
る。この図から容易に理解される様に、本発明は
照射野が矩形以外の場合にも適用可能である。
第13図aは矩形照射野の斜め絞りをかけて撮
影された蓄積性蛍光体シート10を示す図であ
り、この場合は、例えば第3図aの差分プレート
を使用してX軸方向に差分を求めて差分画像を作
成し、それを第6図の場合と同様なしきい値処理
を施すことによつて第13図bに示す如きしきい
値処理済差分画像が得られ、この差分画像を図中
のX′軸およびY′軸方向に走査することによつて
それぞれの軸方向の所定範囲を求めることができ
る。
なお、前記分割撮影の場合は、予め分割撮影で
あるという情報を入手しておくことによつてシー
ト上の各区分毎に本発明を適用することも可能で
ある。
本発明における差分値および差分処理という概
念は、それらと実質的に同一である微分値および
微分処理という概念も含むものである。
上記の如くして認識した照射野は、種々の目的
のために利用することができる。例えば前述した
様な先読み画像情報のうち照射野内の画像情報の
みを抽出し、それに基づいて読取条件を決定する
場合に利用可能であることは勿論、次に述べる様
に本読み画像情報のうち照射野内の画像情報のみ
を抽出し、それに基づいて画像処理条件を決定す
る場合の他、先読み画像情報のうち照射野内の画
像情報のみを抽出し、それに基づいて画像処理条
件を決定する場合にも利用可能であり、さらにそ
の他の目的、例えば先読み画像情報から照射野を
認識しておき、本読みの際に、本出願人が先に出
願した特開昭60−120346号に開示されているよう
に、その読取領域を照射野内に限定する場合にも
利用可能である。このように本読みの読取領域を
照射野内に限ることによつて、蓄積性蛍光体シー
トの照射野外に記録された散乱線によるノイズ成
分は読み取られることがなく、優れた最終画像を
得ることができる。また、読取領域が絞られるこ
とによつて、読取時間の短縮もしくは読取密度の
増大が可能となる。
もちろん、本発明における照射野の認識は、上
記実施例の如き先読み画像情報に限らず、他の画
像情報、例えば本読み画像情報に基づいて行なう
ことも可能である。
次に、第2の本発明に拘る画像処理条件決定方
法の実施例について説明する。
以下に説明する実施例は、照射野絞りを行なつ
て撮影した蓄積性蛍光体シートにおいて本読み画
像情報からその照射野を認識し、その認識した照
射野内の本読み画像情報に基づいて画像処理条件
の1つである階調処理条件を決定する場合に本発
明を適用したものである。
本実施例においては、まず上記蓄積性蛍光体シ
ートを本読みして画像情報を得る。
本読みして画像情報を得るとは、先読み励起光
により蓄積性蛍光体シートを走査し、その走査に
よつて該シートから発せられた輝尽発光光を光電
読取手段により読み取ることをいい、該読取りに
より得られた画像情報は上記シート上の各走査点
(すなわち各画素)毎の輝尽発光光量に対応する
電気信号から成る情報である。
次に、この様にして得られた画像情報から前記
シート上の各位置におけるデジタル画像データを
求め、このデジタル画像データに該画像データ同
志の差分を求める差分処理を施して差分値から成
る差分画像を作成し、所定のしきい値Thを用意
し、前記差分画像もしくは該差分画像を所定の方
法で処理した処理剤差分画像を少なくとも2方向
に走査し、各走査方向毎に、その方向の各走査ラ
イン上における+Th以上の差分値と−Th以下の
差分値とで挾まれる所定区間の集合によつて形成
される所定範囲を検出し、該走査方向毎に検出さ
れた各所定範囲に基づいて決定された所定領域を
照射野と認識する。
かかる照射野の認識方法は、前述した第1の本
発明の照射野認識方法と同じであるので、具体的
な詳しい説明は省略する。
次に、前記記録媒体から読み取つた本読み画像
情報のうち前記認識された照射野内の画像情報に
基づいて階調処理条件を決定する。この決定方法
はどの様なものでも良いが、例えば一例として以
下のような方法を挙げることができる。
かかる方法は、照射野内の本読み画像情報(画
像信号レベル)のヒストグラムを求めると共にこ
のヒストグラムからこのヒストグラムにおける所
望画像信号範囲の最大画像信号レベルPmaxおよ
び最小画像信号レベルPminを求め、このPmax
およびPminがそれぞれ、可視出力画像における
適性濃度範囲の最大濃度Dmaxおよび最小濃度
Dminによつて決定される画像再生手段における
所望入力信号範囲の最大信号レベルRmaxおよび
最小信号レベルRminに対応する様に階調処理条
件を決定するものである。
この方法について第14図を参照しながら詳述
すると以下の通りである。なお、第14図中にお
いては、光電読取手段により輝尽発光光を光電的
に読み取つて求められた電気的画像信号のヒスト
グラムではなく、その光電的に読み取られる前の
輝尽発光光のヒストグラムが示されているが、こ
の輝尽発光光は図中に示されている固定的かつ直
線的な読取条件に従つて電気的画像信号に変換さ
れるので、輝尽発光光量と画像信号レベルとは固
定された比例定数の下における比例関係にあり、
よつてこの輝尽発光光のヒストグラムは画像信号
のヒストグラムと実質的に同一である。従つて、
以下の説明においては第14図中の輝尽発光光ヒ
ストグラムを画像信号ヒストグラムと見なして説
明を行なう。
なお、本実施例においてヒストグラムの作成に
供される画像情報は必ずしも上記の如き直線的な
読取条件に基づいて読取られたものに限られるも
のではなく、要は輝尽発光光量と何らかの対応関
係を有するものであれば良く、例えば非線形な読
取条件の下で読み取つた画像情報であつても良
い。
まず、照射野内の本読み画像情報(画像信号)
のヒストグラムを求め、このヒストグラムから所
望の画像信号の範囲(輝尽発光光量の範囲)を求
める。所望画像信号範囲は、撮影部位および撮影
方法によつてヒストグラムのパターンがある程度
決まつているので、これらの撮影部位や撮影方法
を参考にしてヒストグラムから求める。例えば胸
部撮影の場合のヒストグラムはこの第14図の様
なパターンになり、このうちJは縦隔部、Kは心
臓部、Lは肺野部、Mは皮膚及び軟部、Nは被写
体外であることを知ることができるので、このヒ
ストグラムから所望画像信号の範囲である最大画
像信号レベルPmax(最大輝尽発光光量Smax)及
び最小画像信号レベルPmin(最小輝尽発光光量
Smin)を求めることができる。例えばこの第1
4図の場合において皮膚及び軟部Mと被写体外N
の情報は不要であるとすると、所望画像信号範囲
J、K、Lを含む図示の如きPmaxからPminま
での範囲となる。このPmax及びPminを求める
方法としては、例えば所望画像信号範囲に応じて
一定のしきい値T1、T2を定め、このT1、T2によ
り求める方法が考えられるが、その他どの様な方
法でヒストグラムから求めても良い。
一方、放射線画像情報記録再生システムにおい
ては、通常前述の如く光電読取手段により輝尽発
光光から電気的画像信号を得、この信号に対して
画像処理手段により種々の信号処理、特に階調処
理を施し、この信号を画像再生手段により写真感
光材料等に可視出力画像として再生記録する。こ
の出力画像においては観察読影に適した濃度範囲
が存在し、一般にこの適正濃度範囲(Dmax〜
Dmin)は予め定められており、かつ前記画像再
生手段における再生条件(再生手段への入力と該
手段からの出力との関係を定める条件)も所定の
条件が予め定められるので、前記適性濃度範囲
(Dmax〜Dmin)に対応する前記画像再生手段へ
の入力信号レベル範囲(Rmax〜Rmin)は、こ
の画像再生条件に従つて一義的に定まる。
そこで、上記の如くして求めたPmax及び
Pminが、上記の如くして決定されたRmax及び
Rminに対応するように前記階調処理における階
調処理条件を決定する。
階調処理は画像処理手段(階調処理手段)に入
力される各画像信号を一定の条件に従つてそのレ
ベルを変換した上で出力せしめる処理であり、そ
の一定の条件が階調処理条件と称され、通常は非
線形な階調曲線によつて表わされる。
かかる階調処理は、頭部、胸部等の撮影部位や
単純、造影等の撮影方法等の撮影条件に応じて診
断目的に適した好ましい可視出力画像を得ること
を目的とするものであり、従つて、一般的には、
各撮影条件に対して最も好ましいパターンを有す
る非線形な階調処理条件の基本形を予め定めてお
き、各画像の階調処理の際にはその画像の撮影条
件に応じて適切な階調処理条件の基本形を選出
し、その基本形を用いて階調処理を行なうのが好
ましい。
本実施例においても、この様にして画像の撮影
条件に応じて予め定められている階調処理条件の
基本形の中から適切なものを選出し、それを照射
野内画像情報に基づいて修正して、つまりその基
本形を、第14図の第2象現に示されている様
に、上下方向にシフトさせたり、所定の中心点O
を中心として回転させたりしてPmax、Pmin等
がRmax、Rminに対応するように位置決めして
使用すべき階調処理条件が決定される。
なお、階調処理条件としては前述の如き撮影条
件によつて定められる非線形のものに限らず直線
的なものが使用される場合も考えられ、その場合
は予め決められた1つの直線を上記の場合と同様
に回転もしくはシフトさせてPmax、Pmin等が
Rmax、Rminに対応するように位置決めするこ
とにより使用すべき階調処理条件が決定される。
この方法による階調処理条件の決定は、前者の如
く撮影部位や撮影方法には基づかないで、照射野
内の画像情報にのみ基づいて行なうものである。
上記の様に、放射線画像情報の階調処理を個々
の撮影画像(画像情報)に応じて設定された階調
処理条件に従つて行なうようにすれば、例えば
個々の画像の撮影において被写体や撮影部位ある
いは放射線照射量等が変動し、それによつて各撮
影済シートに蓄積記録された放射線エネルギレベ
ル範囲が変動しても、該変動に拘らずいずれの可
視出力画像においても、常に必要な被写体画像情
報が観察読影に好適な適性濃度範囲に表示される
ようにすることができるので好都合である。
また、その場合本発明によれば散乱線情報ノイ
ズを含まない画像情報をベースにして決定できる
ので、画像情報ヒストグラムから所望画像情報範
囲をより正確に求めることができ、その結果上記
必要な被写体画像情報が適性濃度範囲に表示され
るという効果がより顕著に奏される。
この様な階調処理条件の決定方法は、特に上述
の如き個々の撮影における記録された放射線エネ
ルギレベル範囲の変動を考慮することなく決定さ
れた読取条件に基づいて読み取られた画像情報を
処理する場合に利用すれば有益である。
なお、上記第1および第2の本発明は、その要
旨を越えない範囲において種々の変更された態様
を取り得、上記した実施例に限定されるものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は照射野絞りをかけて撮影された蓄積性
蛍光体シートを示す図、第2図は第1図のA部拡
大図であつて各位置におけるデジタル画像データ
を示す図、第3図a〜fはそれぞれ差分オペレー
タを示す図、第4図は第1図におけるラインlx上
のデジタル画像データを示す図、第5図は第4図
のデジタル画像データを差分処理して求めた差分
値を示す図、第6図、第7図および第8図はそれ
ぞれ第3図a,cおよびeに示す差分オペレータ
を用いて作成した差分画像をしきい値処理したし
きい値処理済差分画像を示す図、第9図は照射野
領域を示す図、第10図は分割撮影された蓄積性
蛍光体シートを示す図、第11図は第10図に示
すシートにおけるしきい値処理済差分画像を示す
図、第12図a,bはそれぞれ照射野が円形の場
合のしきい値処理済差分画像を示す図、第13図
aは矩形照射野の斜め絞りをかけて撮影された蓄
積性蛍光体シートを示す図、第13図bは第13
図aに示すシートにおけるしきい値処理済差分画
像を示す図、第14図は所望画像情報範囲から諧
調処理条件を決定する方法の一例を示す図であ
る。 10……記録媒体(蓄積性蛍光体シート)、1
2……照射野。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 記録媒体上に照射野絞りをかけて放射線画像
    情報から記録されている場合の前記照射野を認識
    する方法であつて、 前記記録媒体から読み取つた画像情報から前記
    記録媒体上の各位置における画像データを求め、 この画像データに該画像データ同志の差分を求
    める差分処理を施して差分値から成る差分画像を
    作成し、 所定のしきい値Thを用意し、前記差分画像も
    しくは該差分画像を所定の方法で処理した処理済
    差分画像を少なくとも2方向に走査し、各走査方
    向毎に、その方向の各走査ライン上における+
    Th以上の差分値と−Th以下の差分値とで挾まれ
    る所定区間の集合によつて形成される所定範囲を
    検出し、 該走査方向毎に検出された各所定範囲に基づい
    て決定された所定領域を照射野と認識することを
    特徴とする照射野認識方法。 2 前記差分画像に所定の処理を施した処理済差
    分画像が、 前記差分画像に対し、前記+Th以上の差分値
    と−Th以下の差分値とその他の差分値とを判別
    可能に前記差分値の全部もしくは一部を符号化す
    るしきい値処理を施したしきい値処理済差分画像
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の照射野認識方法。 3 前記走査方向毎に検出された各所定範囲の総
    和部分を前記所定領域として決定することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項もしくは第2項に記
    載の照射野認識方法。 4 前記走査方向毎に検出された各所定範囲の共
    通部分を前記所定領域として決定することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項もしくは第2項に記
    載の照射野認識方法。 5 照射野絞りをかけて放射線画像情報が記録さ
    れている記録媒体から読み取つた画像情報を処理
    する際の画像処理条件を決定する方法であつて、 前記記録媒体から読み取つた画像情報から前記
    記録媒体上の各位置における画像データを求め、
    この画像データに該画像データ同志の差分を求め
    る差分処理を施して差分値から成る差分画像を作
    成し、所定のしきい値Thを用意し、前記差分画
    像もしくは該差分画像を所定の方法で処理した処
    理済差分画像を少なくとも2方向に走査し、各走
    査方向毎に、その方向の各走査ライン上における
    +Th以上の差分値と−Th以下の差分値とで挾ま
    れる所定区間の集合によつて形成される所定範囲
    を検出し、該走査方向毎に検出された各所定範囲
    に基づいて決定された所定領域を照射野と認識
    し、 前記記録媒体から読み取つた画像情報のうち前
    記認識された照射野内の画像情報に基づいて前記
    画像処理条件を決定することを特徴とする画像処
    理条件決定方法。
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